JPH0455310B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本願は、画像形成装置に用いられる画像形成部
材の支持装置であつて、相互に離間した一対の側
板と、側板上に取付けられた支持トラフと、画像
形成部材の端壁から突出して支持トラフの受け部
内に収められるジヤーナル部分と、ジヤーナル部
分を受け部内にロツクするロツクレバーを具える
画像形成部材の支持装置に係るものである。

一般に電子写真複写機などの画像形成装置にお
いては、画像形成部材である感光ドラムが一回転
する間に、感光ドラム上に静電潜像を形成する静
電潜像成形工程、感光ドラム上に形成された静電
潜像に荷電着色粒子であるトナーを作用させてト
ナー像として可視像化する現像工程、感光ドラム
上に形成されたトナー像を記録紙に転写する転写
工程、記録紙上に転写されずに感光ドラム上に残
存したトナーを除去すると共に感光ドラム表面を
電気的に中和するクリーニング工程を経て記録紙
上に１つの画像が記録されていた。従つて上述し
た各工程を行なう構成部品は感光ドラムを中心に
これをとり囲むように、かつ互いに接近して配置
されている。しかも、近年では装置自体を小型化
するため、感光ドラム等の画像形成部材もより小
径のものが望まれ、これを取り囲む上記各工程の
構成部品もより接近を余儀なくされている。よつ
て感光ドラムを交換したりするなどのメンテナン
スを行なう際に、これら各工程の構成部品に遮ら
れ、作業者が感光ドラムに接近するのは非常に困
難であつた。

また例えば上述した転写工程を行なう構成部品
を除いて感光ドラムやその他の構成部品を複写機
の蓋体に固定支持し、蓋体の解放操作によつて感
光ドラムと転写装置との間を離間させ、記録紙の
ジヤム処理を行なうシエル型の複写機も公知であ
るが、前述のように各構成部品は感光ドラムを取
り囲むように、かつ構成部品どうしが近接配置さ
れているため、転写装置を離間させた開口部から
も感光ドラムのごく一部しか臨めず、感光ドラム
に対する着脱作業は以前として困難であつた。さ
らに、感光ドラムは複写機内部で一定の位置に正
確に設置する必要がある。これらの理由から、従
来は感光ドラムの適切な支持および容易な交換を
可能とする目的で感光ドラムの軸を複写機から側
方に引出し可能とすることが提案されているが、
かかる提案を実施することは設計面からも、支持
手段の構成上も、しかもスペース的にも困難であ
る。

感光ドラムを支持トラフ内にロツクするために
スナツプアクシヨンを有するロツクレバーを設け
ることも公知であるが、かかるロツクレバーを用
いる場合でも複写機内部に奥行寸法の大きな感光
ドラム導入部を設ける必要が生じ、感光ドラムを
複写機の奥行き方向に移動させて導入部から取り
出したり挿入したりする際に、感光ドラム表面
が、感光ドラムの作動位置の周囲に配置された他
の部材に接触してしまい、感光ドラムの表面を損
傷したり外部からの複雑な操作が不可避的になつ
てしまう。

本発明の目的は、前述した型式の支持装置を改
良し、感光ドラム等の画像形成部材に対してその
挿脱作業を一層簡単にし、特に感光ドラムをその
作動位置から作業し易すい位置まで変位した状態
で一時的に支持可能にすることにある。

上記目的を達成するため、本発明による支持層
は、前記ロツクレバーの前縁を、画像形成部材を
その引出位置まで案内するための摺動案内路とし
て形成するとと共に、ロツクレバーを、引出し位
置にある画像形成部材を支持しうる形状に形成し
たことを特徴とする。

上述の構成により、単一の手段によつて画像形
成部材を作動位置にロツクすると共に着脱作業が
容易な位置に保持することも可能となる。そし
て、画像形成部材をその挿入時においても表面の
損傷の危険を伴なわずに安全に取扱うことができ
るのみならず、複写機が旋回開放可能な形式のも
のであつても小さな開口部を通して確実かつ適切
に作動位置に設置し並びに作動位置から引出すべ
く取扱うことが可能となる。

本発明の好適な実施例においては、前記ロツク
レバーの遊端に、前記引出位置にある感光ドラム
を支持すべく感光ドラムのジヤーナル部分と係合
する凹部を形成する。さらに、ロツクレバーをそ
の両端の間に位置する旋回軸を中心として旋回可
能とし、かつ、感光ドラムの支持位置に向けてバ
ネにより付勢するのが望ましい。この場合、ロツ
クレバーは単に感光ドラムの摺動案内路として機
能するに止まらず、感光ドラムを所定の作動位置
まで案内した後に自動的に旋回して感光ドラムを
ロツクする機能を発揮する。

側板にロツクレバーのストツパーを設け、ロツ
クレバーをばねによりストツパーに向けて付勢
し、ロツクレバーがストツパーに当接する位置で
引出位置にある画像形成部材をロツクレバーによ
り支持するのが有利である。かかる構成により、
構成の簡単なばねを使用するのみによつてロツク
レバーを画像形成部材支持位置まで容易に変位さ
せることが可能となる。この場合、支持トラフに
側方および下方に向けて開口する受け部を形成
し、ロツクレバーのロツク端を、画像形成部材の
ジヤーナル部材を受け部内にロツクし得る偏心面
として形成するのが望ましい。場合によつては支
持トラフに側方に開口する受け部を設け、ロツク
レバーのロツク端を適切に形成することによつて
画像形成部材を側方に変位させ又は僅かに持上げ
た状態でロツクする構成としても良い。ロツクレ
バーのロツク端における偏心面とロツクレバーの
旋回軸中心との間の距離が、前記摺動案内路に近
い側の端部から反対側の端部に向けて徐々に大き
くなるように設定するのが有利である。偏心面を
上記のごとく形成することにより、画像形成部材
のジヤーナル部分はロツクレバーとの係合により
確実にロツクされることになる。また、画像形成
部材の軸受ブラケツト内で回動可能に取付けたジ
ヤーナル部分の保持および取外ずしを容易に行う
ことも可能となる。

以下、本発明を図示の実施例について説明す
る。

本例では、本発明による画像形成部材の支持装
置を電子写真式複写機に適用した例について説明
する。

第１図に示すごとく、画像形成部材である感光
ドラム１は電子写真複写機（図示せず）の内部に
おいて一対の側板２，３の間に回動可能に支持さ
れている。感光ドラム１は露光シヤツター、現像
装置および像転写装置に対し一定のアランメント
関係が得られる位置に着脱自在に取付ける。

感光ドラム１はジヤーナル部分４，５によつて
支持され、これらのジヤーナル部分はドラム軸線
６と同心的に取付けられている。ジヤーナル部分
４，５は軸受７，８によつて支承されて感光ドラ
ムの端壁９，１０を感光ドラムの光導電性層に対
して回動不能に結合する。歯車１１，１２を端壁
９，１０に対して回動不能に結合し、感光ドラム
を所定位置に設置したときに駆動歯車（図示せ
ず）と噛合わせる。上記の構成により、ジヤーナ
ル部分４，５は感光ドラム１に対して自由に回動
することが可能となる。

ジヤーナル部分５を第２図に詳細に示す。側板
２，３上に支持トラフ１３，１４を設ける。支持
トラフ１４は支持トラフ１３と同一の構成を有し
ており、第１図の左側に示されている。支持トラ
フ１３，１４にジヤーナル部４，５の受け部分１
５を設け、受け部分１５を下向きに傾斜した開口
部として形成する。支持トラフ１３，１４にロツ
クレバー１６，１７を設け、これらのロツクレバ
ーを受け部分１５から離間した旋回軸１８，１９
を中心として回動可能に支持する。ロツクレバー
１６，１７は旋回軸１８，１９上で軸線方向には
変位不能に取付ける。ピン２０，２１をロツクレ
バー１６，１７に設けて引張りばね２２，２３の
一端を係止し、引張りばねの他端は側板２，３上
のピンに係止する。なお図面には側板３上のピン
２４のみが示されている。側板２，３上にはスト
ツパー２５，２６を設け、ロツクレバー１６，１
７をばね２２，２３によりストツパー２５，２６
に当接する方向に付勢する。

支持トラフ１３，１４に形成した受け部材１５
は第１図に示す支持期待２７，２８内で側方およ
び下方に向けて開口させる。ばね２２，２３によ
り付勢されたロツクレバー１６，１７は、感光ド
ラムの着脱作業に応じて旋回軸１８，１９を中心
として回動させることができる。

なお、第２図は感光ドラムの着脱時に感光ドラ
ムとスクレーパ３６との接触を防止しうる配置を
示している。

第３図から明らかなごとく、ロツクレバー１
６，１７のロツク端２９は旋回軸１８，１９に関
して偏心させ、その偏心端面３０の旋回軸１８，
１９の中心からの距離は、参照数字３１で示すよ
うにばね２２，２３の付勢力によるロツクレバー
１６，１７の回動方向とは逆方向に沿つて、すな
わちジヤーナル部が摺動する摺動案内路に近い側
の端部から反対側の端部に向けて徐々に大きくな
るように設定する。したがつて、感光ドラム１を
上向きに受け部１５内まで移動させたときにロツ
クレバー１６，１７によつてジヤーナル部分４，
５を受け部内にロツクすることができる。その際
に、ジヤーナル部分４，５がロツクレバー１６，
１７の前縁から離れるとロツクレバーは、ばね２
２，２３のばね力により回動して偏心端面３０に
よりジヤーナル部分４，５を所定位置に固定す
る。なお、この場合のロツクレバー１６の回動方
向は第２および３図における時計方向である。

上述の構成の利点は、凹部３３を有する側方突
出部材３２として形成したロツクレバー１６，１
７の遊端に調整力を加えてジヤーナル部分を確実
にロツクできることである。さらに、ロツクレバ
ー１６、１７の前縁によりジヤーナル部分を受け
部１５内まで案内する配置構成としたことによ
り、感光ドラムの挿入がきわめて容易となること
も利点として挙げられる。常時はロツク位置にあ
るロツクレバーは、感光ドラムの取外ずしに際し
て旋回させることにより、その前縁３４をジヤー
ナル部分４，５の摺動案内路として機能させるこ
とができる。ロツクレバー１６，１７は、ジヤー
ナル部分４，５が旋回軸１８，１９上を通過する
間に第２図に想像線で示す位置まで旋回し、この
位置でジヤーナル部分を参照数字３５で示すごと
く凹部３３において支持する。

本発明においては、ロツクレバーを感光ドラム
の着脱時の案内部材として機能する形状に形成し
たので、作業者が感光ドラムを容易に取り出すこ
とが可能な位置まで適切に案内しながら引き出す
ことが可能となる。さらに、感光ドラムが引出位
置にある時に作動軸受に対しても容易に接近しう
ることは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による感光ドラム支
持装置の線図的な正面図、第２図は第１図の−
線に沿う断面図、第３図は第２図の要部の作動
説明図である。 １……感光ドラム、４，５……ジヤーナル部
分、１３，１４……支持トラフ、１５……受け
部、１６，１７……ロツクレバー、１８，１９…
…旋回軸、２２，２３……ばね、２５，２６……
ストツパー、２９……ロツク端、３０……偏心
面、３３……凹部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 画像形成装置に用いられる画像形成部材の支
   持装置であつて、相互に離間した一対の側板と、
   側板上に取付けられた支持トラフと、画像形成部
   材の端壁から突出して支持トラフの受け部内に収
   められるジヤーナル部分と、ジヤーナル部分を受
   け部内にロツクするロツクレバーを具える画像形
   成部材の支持装置において、前記ロツクレバーの
   前縁を、画像形成部材をその引出位置まで案内す
   るための摺動案内路として形成すると共に、ロツ
   クレバーを、引出し位置にある画像形成部材を支
   持しうる形状に形成したことを特徴とする支持装
   置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の支持装置におい
   て、前記ロツクレバーの遊端に、前記引出位置に
   ある感光ドラムを支持すべく感光ドラムのジヤー
   ナル部分と結合する凹部を形成したことを特徴と
   する支持装置。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項記載の支持
   装置において、前記ロツクレバーを、その両端の
   間に位置する旋回軸を中心として旋回可能とし、
   かつ、画像成形部材の支持位置に向けてばねによ
   り付勢することを特徴とする支持装置。 ４ 特許請求の範囲第１項〜第３項のいずれか１
   つに記載された支持装置において、前記側板に前
   記ロツクレバー用のストツパーを設け、ロツクレ
   バーをばねによりストツパーに向けて付勢し、ロ
   ツクレバーがストツパーに当接する位置で前記引
   出位置にある画像形成部材をロツクレバーにより
   支持することを特徴とする支持装置。 ５ 特許請求の範囲第１項〜第４項のいずれか１
   つに記載の支持装置において、前記トラフに側方
   および下方に向けて開口する受け部を形成し、ロ
   ツクレバーのロツク端を、前記ジヤーナル部分を
   受け部内にロツクしうる偏心面として形成したこ
   とを特徴とする支持装置。 ６ 特許請求の範囲第５項記載の支持装置におい
   て、前記偏心面は、前記ロツクレバーの旋回軸中
   心との間の距離が、前記摺動案内路側の端部から
   反対側の端部に向けて除々に大きくなるように設
   定したことを特徴とする支持装置。