JPH0455122B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0455122B2
JPH0455122B2 JP62075957A JP7595787A JPH0455122B2 JP H0455122 B2 JPH0455122 B2 JP H0455122B2 JP 62075957 A JP62075957 A JP 62075957A JP 7595787 A JP7595787 A JP 7595787A JP H0455122 B2 JPH0455122 B2 JP H0455122B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curing
glassy carbon
acid
pka
thermosetting resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62075957A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63242910A (ja
Inventor
Akihiro Umezono
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Carbon Co Ltd filed Critical Tokai Carbon Co Ltd
Priority to JP62075957A priority Critical patent/JPS63242910A/ja
Publication of JPS63242910A publication Critical patent/JPS63242910A/ja
Publication of JPH0455122B2 publication Critical patent/JPH0455122B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、内部ポアの少ない緻密組織構造のガ
ラス状炭素の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 一般にガラス状炭素は、熱硬化性樹脂の硬化成
形体を不活性雰囲気中で加熱して焼成炭化する方
法で製造されている。このガラス状炭素は熱的安
定性、化学的安定性、機械的強度、更に気体不透
過性等において優れた性質を有しており、化学工
業、金属工業、電気工業等の分野で広く使用され
ている。 しかし、ガラス状炭素には、その組織中に開孔
および閉孔である数十μm以下の微小なポアが存
在しており、用途分野によつては大きな障害とな
つている。とくに組織内部に存在する閉孔は、例
えば高速液体クロマトグラフ用充填材や磁気ヘツ
ド用基体等の緻密組織構造が要求される用途分野
においては極めて少ないことが必要である。 このポアは、主に熱硬化性樹脂初期縮合物の硬
化時および焼成炭化時に形成される。原料である
熱硬化性樹脂初期縮合物中には低沸点成分が含有
されており、またまき込まれた空気も存在してい
る。しかし、これらのガス体は原料をあらかじめ
減圧下に脱気処理することによつて除去すること
ができる。一方、熱硬化性樹脂初期縮合物を、重
縮合反応させて硬化する際に生成する縮合水や分
解ガスは完全には除去が困難なために、一部は硬
化成形体中に残留してくる。したがつて、この残
留物が焼成炭化時に揮散して炭素材料組織内部に
ポアを形成する。 一般に、硬化剤としては例えばp−トルエンス
ルホン酸のような有機スルホン酸が使用されてい
る。これらの硬化剤は、例えば水中、25℃におけ
る酸性度(PKa)が−6〜−7の強酸であるた
めに、重縮合反応が速やかに進行し、また局部的
に急激な反応も生じ易く、その結果重縮合反応に
よつて生成する縮合水や分解ガスの一部は除去さ
れずに硬化成形体中に残留してくる頻度が増大す
る。とくに、肉厚の成形品の場合には硬化時に生
成する縮合水や分解ガスの排出除去が一層困難な
ために、ポア形成が著しくなる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、硬化反応時に生成する縮合水や分解
ガスを効果的に除去することにより、上記内部ポ
ア形成の低減をはかり、緻密組織構造のガラス状
炭素の製造方法を提供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち本発明は、熱硬化性樹脂初期縮合物
に、硬化剤として酸性度(PKa)が0〜1の酸
触媒を添加して常温減圧下に一次硬化し、次いで
加熱して二次硬化した後、不活性雰囲気中で焼成
炭化することを特徴とするガラス状炭素の製造方
法である。 熱硬化性樹脂初期縮合物としては、不活性雰囲
気中で加熱することにより炭化して、ガラス状炭
素に転化する例えばフラン系樹脂、フエノール系
樹脂、またはこれらの混合樹脂等が用いられる。 硬化反応は、熱硬化性樹脂初期縮合物が重縮合
反応により架橋構造を形成して進行するものであ
り、この反応にはH+が触媒的に機能している。
本発明は、この硬化反応を相対的に解離度の小さ
い酸触媒を使用することにより、重縮合反応を緩
徐かつ均一に進行させて、生成する縮合水や分解
ガスの効果的除去をはかるものである。 H+の放出が相対的に少ない酸として、水中、
25℃における酸性度(PKa)が0〜1の酸を硬
化剤として使用し、減圧脱気しながら常温下に重
縮合反応させて、一次硬化し、次いで加熱して二
次硬化することにより硬化成形体を得る。本発明
に適用される硬化剤としては、トリクロロ酢酸
(PKa=0.7)、トリフルオロ酢酸(PKa=0.2)、
ピクリン酸(PKa=0.3)、クロム酸(PKa=0.7)
等があるが、価格および安全性の面からトリクロ
ロ酢酸が好ましく用いられる。 これらの硬化剤を使用することにより、重縮合
反応が適度な反応速度でかつ均一に進行するため
に、生成する縮合水や分解ガスは、未硬化段階の
各過程を通じて効果的に脱気除去されながら硬化
が完了する。 なお、酸性度(PKa)が1を越えるジクロロ
酢酸や蓚酸では、重縮合反応が極めて遅くなるた
めに好ましくない。 硬化剤は、適宜な溶媒に溶解して、熱硬化性樹
脂初期縮合物に添加し、撹拌混合した後、常温、
減圧下に緩徐に一次硬化させ、次いで型に注入し
て50〜90℃に加熱して二次硬化する。この硬化成
形体は、常法に従つて不活性雰囲気中800〜1200
℃の温度で焼成炭化することによりガラス状炭素
が製造される。 〔作 用〕 上記構成に基づき、本発明法法によれば硬化剤
として水中、25℃における酸性度(PKa)0〜
1の酸触媒を使用して、常温下に一次硬化し、次
いで加熱して二次硬化させるので、硬化反応を緩
徐かつ均一に進行させることができる。更に、硬
化反応の進行につれて生成する縮合水や分解ガス
は、硬化に至る過程において効率よく減圧脱気し
て除去されながら硬化反応が完結する。その結
果、硬化成形体中に残留する縮合水や分解ガス量
を僅少に抑制することが可能となる。 〔実施例〕 トリクロロ酢酸を重量比でエチルアルコール3
に対し1の割合で溶解した溶液を、フラン樹脂
(日立化成(株)ヒタフランVF−303)に、トリクロ
ロ酢酸として3重量%の割合で添加して撹拌混合
した。この溶液を常温、5Torrの減圧下に30分間
放置した後、型に注入して48時間静置して一次硬
化した。次に、加熱して50℃で24時間、更に70℃
および90℃で各48時間処理して二次硬化した。得
られた硬化成形体を窒素気流中5℃/hrの昇温速
度で1000℃に昇温し、2時間保持して、焼成炭化
した。このガラス状炭素の表面を研磨した後、研
磨面のポアを光学顕微鏡で観察した。その結果を
表に示した。 また、比較のために4−トルエンスルホン酸を
重量比でエチルアルコール1に対して2の割合で
溶解した溶液を使用した以外は、実施例と同じ方
法で得たガラス状炭素のポアの観察結果を同表中
に併記した。
【表】 〔発明の効果〕 上記説明で明らかなように、硬化反応時に生成
する縮合水や分解ガスは、硬化過程を通じて効果
的に脱気除去されて、硬化成形体中に残留し難い
ために、極めてポアが少なく緻密組織構造のガラ
ス状炭素を製造することができる。したがつて、
これらのガラス状炭素は高速液体クロマトグラフ
用充填材や磁気ヘツド用基体をはじめ、ポアが少
なく緻密質が要求される用途分野で利用すること
が可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱硬化性樹脂初期縮合物に、硬化剤として酸
    性度(PKa)が0〜1の酸触媒を添加して常温、
    減圧下に一次硬化して、次いで加熱して二次硬化
    した後、不活性雰囲気中で焼成炭化することを特
    徴とするガラス状炭素の製造方法。 2 硬化剤がトリクロロ酢酸である特許請求の範
    囲第1項記載のガラス状炭素の製造方法。
JP62075957A 1987-03-31 1987-03-31 ガラス状炭素の製造方法 Granted JPS63242910A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62075957A JPS63242910A (ja) 1987-03-31 1987-03-31 ガラス状炭素の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62075957A JPS63242910A (ja) 1987-03-31 1987-03-31 ガラス状炭素の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63242910A JPS63242910A (ja) 1988-10-07
JPH0455122B2 true JPH0455122B2 (ja) 1992-09-02

Family

ID=13591215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62075957A Granted JPS63242910A (ja) 1987-03-31 1987-03-31 ガラス状炭素の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63242910A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63242910A (ja) 1988-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0455122B2 (ja)
KR100287332B1 (ko) 플라즈마 에칭용 전극판 및 지그
JPH05339057A (ja) 高純度β型炭化ケイ素焼結体の製造方法
JP2700798B2 (ja) 炭素・黒鉛材料の製造方法
JP3553329B2 (ja) ガラス状カーボン材の製造法
JPH06171918A (ja) ガラス状炭素の製造方法
JPH02274714A (ja) 石油系重質油類またはピッチ類により変性したフェノール樹脂の製造法
JPH05319959A (ja) 高密度セラミックスの製造方法
JP3233846B2 (ja) フェノール樹脂硬化物からノボラック化合物を製造する方法
KR910010094B1 (ko) 자기소결성을 갖는 탄소재 원료의 제조방법
JP2536513B2 (ja) 不透過性炭素材の製造法
KR100349179B1 (ko) 유리질탄소의제조방법
JPH0782028A (ja) ガラス状炭素の製造法
JPS59207822A (ja) 炭素材料の製造方法
JPS62275009A (ja) 不浸透性炭素材料の製造方法
JPH04283293A (ja) 等方性高密度炭素材用コークスの製造方法
JPS62292854A (ja) 高軟化点ピツチを出発原料とする熱硬化性樹脂からなる炭素前駆体の製造方法
JP3342515B2 (ja) 厚肉ガラス状カーボン材の製造方法
JPH10245265A (ja) ガラス状炭素材料の製造方法
JP3434538B2 (ja) ガラス状カーボン材の製造方法
EP0462288A1 (en) Process for producing porous carbonaceous material
JP2002234718A (ja) 炭素材料の製造方法
JP2000198827A (ja) 粒状変性フェノ―ル樹脂およびその製造方法
JPS58179217A (ja) 熱硬化性樹脂の製造法
JPH0632891A (ja) フラン樹脂硬化剤及びこの硬化剤を用いた硬化物及び該硬化物を炭化して得られるガラス状炭素物品