JPH02274714A - 石油系重質油類またはピッチ類により変性したフェノール樹脂の製造法 - Google Patents

石油系重質油類またはピッチ類により変性したフェノール樹脂の製造法

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JPH02274714A
JPH02274714A JP9536689A JP9536689A JPH02274714A JP H02274714 A JPH02274714 A JP H02274714A JP 9536689 A JP9536689 A JP 9536689A JP 9536689 A JP9536689 A JP 9536689A JP H02274714 A JPH02274714 A JP H02274714A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、石油系重質油類またはピッチ類により変性し
たフェノール樹脂およびその製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術) フェノール樹脂は、機械的性質が優れており、古くから
広く用いられているが、耐光性、耐アルカリ性がやや低
く、水分あるいはアルコールを吸収して寸法および電気
抵抗が変化し易く、耐熱性、特に高温時の耐酸化性がや
や低い問題がある。
このような問題を解決するために、種々の変性が検討さ
れている。特に、光、化学薬品、酸化等による変化に耐
性を付与するために、油脂、ロジンあるいは中性の芳香
族化合物を用いた変性に興味がもたれて来た。
黄慶雲らは、m−キシレン−ホルムアルデヒド′樹脂と
ノボラックとの反応を研究し、m−キシレン−ホルムア
ルデヒド樹脂がノボランクの硬化剤として使用できるこ
とを示した。
また、m−キシレンとホルムアルデヒドを反応させた後
に、低分子量のフェノール類を添加して反応させても、
完全には不溶化−已ず、フェノール類は硬化剤としての
能力が小さいことも示している〔工業化学雑誌、第60
巻、1579頁(1957)]。
また、特公昭53−5705号公報には、メシチレンを
主成分とするアルキルヘンセンとホルムアルデヒドを反
応さゼて得たメシチレン樹脂を乾性油とフェノール類に
よって変性し、さらにレゾール化して得られる、乾性油
変性フェノール樹脂が開示されている。この樹脂の製造
の際に、反応の前半に使用する触媒が酸であり、反応の
後半に使用する触媒が塩基であるために、反応の前半と
後半の触媒が共存出来ないものであるから、必ず一段以
上の工程に分割する必要がある。また、塩基性触媒が酸
の中和のために消費される問題があり、これらのために
コスト的に不利である。
また、特開昭61−235413号公報には、芳香族炭
化水素−ホルムアルデヒド樹脂とフェノールとを反応さ
せて、フェノール変性芳香族炭化水素樹脂を製造する際
に、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂としてジア
リルメタン含’b−itが5重量%以下、キシレノール
値が15モル/kg以上の高反応性のものを使用するこ
とにより、耐熱性に優れた熱硬化性樹脂が得られること
を開示している。この樹脂は、固を色が薄く、優れた性
質を示すが、硬化が遅くて、高温、長時間を要する欠点
がある。
これらの方法は、いずれもまず芳香族炭化水素ホルムア
ルデヒド樹脂を製造する工程と、次段の芳香族炭化水素
−ホルムアルデヒド樹脂とフェノール類とを反応させる
工程とからなる、複数段階の製法であり、製造工程、特
に制御システムが複雑であって、設備コスト、ひいては
製造コストが高くなる問題がある。
また、特公昭60−36209号公報には、アセナフテ
ン、アセナフチレンおよびこれらの誘導体からなる群か
ら選択された1種または2種以上の多環芳香族炭化水素
類に、フェノール類およびホルムアルデヒ1を混合し、
酸触媒の存在下、段階工程で加熱反応さセる方法を開示
している。
この方法は、多環芳香族炭化水素の中で、ホルムアルデ
ヒドとの反応性の高い化合物を選択的に用いるために、
優れた性質の変性フェノール樹脂を得ることが出来る利
点をf「するが、石油や石炭の熱分解物の中に、これら
の化合物を多量に含有するものはなく、大量に生産する
ためには合成する必要があり、コストが高くなる欠点が
ある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、油脂、ロジンあるいは中性の芳香族炭化水素
で変性したフェノール樹脂の欠点である、製造工程が複
雑で多段の実施が必要なことが多い問題や、反応性が小
さいものが多くて特殊な原料を用いないと熱硬化し難い
ことが多いために、原料コストや硬化に要するコストが
高い問題を解決することを目的とする。
また、本発明は、そのような特殊な製造法を開発するこ
とにより、従来のフェノール樹脂では得られない耐熱性
、耐酸化性、機械的強度の優れた新規な変性フェノール
樹脂を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は; ■ 芳香族炭化水素分率fa値が0.40〜0゜95、
芳香環水素量Ha値が20〜80%である石油系重質油
類またはピッチ類1モルに対して、ホルムアルデヒド重
合物を、ホルムアルデヒド換算のモル数が1〜10にな
るように混合し、酸触媒の存在下に加熱攪拌しながら、
フェノール類を該石油系重質油類またはピッチ類と該ホ
ルムアルデヒド重合物の合計重量に対して0.05〜5
重景%/分の添加速度で添加し、その際に該石油系重質
油類またはピッチ類1モルに対して添加するフェノール
類のモル数が0.3〜5になるようにして、重縮合させ
てなることを特徴とする、石油系重質油類またはピッチ
類により変性したフェノール樹脂の製造方法にある。
また、■ フェノール類を添加する時期が、残存する遊
離ホルムアルデヒド量より推定したホルムアルデヒドの
反応率として70%以下である、石油系重質油類または
ピッチ類により変性したフェノール樹脂の製造方法にあ
る。
■ 前記の方法により得られた、熱硬化性の耐熱性、耐
酸化性、機械的特性に優れた変性フェノール樹脂を提供
するにある。
本発明の方法において、芳香族炭化水素分率fa値およ
び芳香環水素量Ha値は、次の式に示すものである。
ことが出来る。また、Ha値は、’ H−NMRによっ
て求めることが出来る。
本発明において原料の石油系重質油類またはピッチ類の
fa値が小さくなると、芳香族分が少なくなるため、得
られる変性フェノール樹脂の性能の改質効果、特に耐熱
性、耐酸化性の改質効果が小さくなる傾向がある。特に
、fa値が0.4以下の場合には、この改質効果が極め
て小さくなるので好ましくない。
また、fa値が0.95より大きい石油系重質油類また
はピッチ類の場合には、芳香環水素とホルムアルデヒド
との反応性が少なくなるので好ましくない。
従って、本発明において、fa値は0.4〜0゜95が
望ましく、好ましくは0.5〜0.8である。
本発明において、原料の石油系重質油類またはピンク類
のHa (直が小さくなると、ホルムアルデヒド 性が乏しくなるため、フェノール樹脂の性能の改質効果
が乏しくなるので好ましくない。H a 4@とじて実
用性があるのは20%以」二と考えられる。
Ha値が大きくなると、芳香環水素量の反応性が次第に
小さくなる傾向を示す。H a値が80%より大きい石
油系重質油類またはピッチ類を原料とした場合には、変
性フェノール樹脂の強度が低くなる傾向を示すので好ま
しくない。本発明において、Ha値は20〜80%が望
ましく、好ましくは25〜60%である。
本発明に使用する石油系重質油類またはピッチ類におい
て、その締金環数は特に限定されないが、好ましくは主
として2〜4環の縮合多環芳香族炭化水素である。5環
以上の縮合多環芳香族炭化水素の場合には、沸点が殆ど
の場合に450°Cを超えるため、狭い沸点範囲のもの
を集め難く、品質が安定しない問題がある。また、主に
単環芳香族炭化水素である場合には、ホルムアルデヒド
との反応性が低いため、フェノール樹脂の性能の改質効
果が小さい問題がある。
本発明の変性フェノール樹脂の原料である石油系重質油
類またはピッチ類は、原油の蒸留残油、水添分解残油、
接触分解残油およびこれら残油の減圧蒸留物あるいは熱
処理物として得られるものであり、これらの中からfa
値およびH a値の適当なものを選んで使用する。
本発明において使用するホルムアルデヒド重合物とは、
パラホルムアルデヒド、ポリオキシメチレン(特に、オ
リゴマー)のような線状重合物およびトリオキサンのよ
うな環状重合物である。
石油系重質油類またはピッチ類とホルムアルデヒド重合
物の混合比は、石油系重質油類またはピッチ類の平均分
子量より計算される平均モル数1モルに対するホルムア
ルデヒド換算のホルムアルデヒド重合物のモル数として
、1〜10である。
この混合比が1以下の場合には、得られる変性フェノー
ル樹脂の硬化体の強度が低いので好ましくない。一方、
10以上の場合には、得られる硬化体の性能、収量とも
に殆ど変わらなくなるので、ホルムアルデヒド重合物を
これ以上多く使用することは無駄と考えられる。本発明
における石油系重質油類またはピッチ類とホルムアルデ
ヒド重合物の混合比は、好ましくは2〜7である。
本発明における酸触媒として、ブレンステンド酸もしく
はルイス酸が使用できるが、好ましくはブレンステッド
酸が用いられる。ブレンステンド酸としては、トルエン
スルホン酸、キシレンスルホン酸、塩酸、硫酸、ギ酸等
が使用出来るが、pトルエンスルホン酸、塩酸が特に優
れている。
酸触媒の使用量は、石油系重質油類またはピ・7チ類と
ホルムアルデヒド重合物の合計量に対して0.1〜30
重量%、好ましくば1〜10重量%である。酸触媒の使
用量が少ない場合には、反応時間が長くなる傾向があり
、また、反応温度を高くしないと反応が不充分になる傾
向がある。一方、酸触媒の使用量が多くなってもその割
には反応速度が速くならず、コスト的に不利になること
がある。また、酸触媒の回収や中和除去が必要になるこ
とがあり、余分なコストがかかることがある。
本発明に用いるフェノール類は、好ましくはフェノール
、クレゾール、キシレノール、レゾルシンの群から選ば
れた1種もしくは2種以上のフェノール系化合物である
本発明において、フェノール類の添加は、滴下筒の方法
により少量ずつ添加し混合する。添加する速度は、反応
混合物の全重量に対して0.05〜5重景%/分であり
、好ましくは0.1〜2重量%/分である。添加する速
度が0.05重量%7分以下の場合には、添加に要する
時間が長すぎ、コストが上昇するので好ましくない。一
方、添加する速度が5重量%/分以上の場合には、添加
したフェノール類が遊離ホルムアルデヒドと急速に反応
するため、均一な混合物ないしば共縮合物を生成し難く
なるので好ましくない。
このような不均一性が生しる原因は、ホルムアルデヒド
に対する反応性が石油系重質油類またはピッチ類に比ベ
ラエノール類の方が著しく大きいためであり、初期のフ
ェノール類の濃度を低く保たないと、ホルムアルデヒド
がフェノール類もしくは反応により生成したフェノール
類とホルムアルデヒドとの縮合物と選択的に反応し、系
に難溶化するためではないかと推定される。或いは、ホ
ルムアルデヒドが、フェノール類もしくは反応により生
成したフェノール類とホルムアルデヒドの縮合物との反
応に先に消費されてしまい、石油系重質油類またはピン
チ類もしくは反応により生成した石油系重質油類または
ピッチ類とホルムアルデヒドとの縮合物が、ざらにホル
l、アルデヒドと反応することが出来ず、反応系から分
離するためではないかと推定される。
本発明において、フェノール類を添加開始する時期は、
特に限定されないが、残存する遊離ホルムアルデヒド量
から推定したホルムアルデヒドの反応率が70%以下、
好ましくは50%以下である時点で、フェノール類を添
加する。添加開始時期は、石油系重質油類またはピンチ
類とホルムアルデヒドとの反応が実質的に進行していな
い時点であっても良い。ホルムアルデヒドの反応率が7
0%以上になると、フェノール類と反応するホルムアル
デヒドの量が少なくなるため、生成した樹脂の性能が著
しく低下し、極端な場合、硬化剤を添加しないと硬化体
が得られなくなるので好ましくない。
フェノール類の添加量は、石油系重質油類またはピッチ
類の平均分子量より計算される平均モル数1モルに対す
るフェノール類のモル数として、0.3〜5である。こ
の添加量が0.3以下の場合には、石油系重質油類また
はピッチ類とホルムアルデヒドとの反応性が、フェノー
ル類とホルムアルデヒドとの反応性より劣ることがら、
充分な架橋密度に至らず、硬化体の強度が一般のフェノ
ール樹脂に比べて低くなる問題がある。特に、耐衝撃性
が低く、脆い欠点を示す。一方、フェノール類の添加量
が5以上の場合には、フェノール樹脂の変性による改質
効果が小さくて、好ましくない。本発明におけるフェノ
ール類の添加量は、好ましくは0.5〜3である。
反応温度は、50〜160°C1好ましくは60〜12
0“Cである。反応温度は、原料組成、反応時間、生成
する樹脂の性状等を考慮して決定する。
反応時間は、0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間
である。反応時間は、原料組成、反応温度、フェノール
類の添加速度、生成する樹脂の性状等を考慮して決定す
る。
本発明において、反応を回分式で行う場合に、−段階で
行うことが可能であり、−段階の実施が好ましい。また
連続式で行う場合には、従来の変性フェノール樹脂に用
いられている、2種以上の反応生成物を一定量ずつ連続
混合するような制御の難しい装置を使用する必要がなく
、中間部に完全混合型の反応容器を置き、その中に添加
するフェノール類を一定量ずつ送り込むようにすればよ
い。このような装置は比較的安価であり、操作性は良好
である。
本発明において、反応の際に溶媒を使用することが出来
る。反応は無溶媒でも行うことが出来るが、その場合に
は反応の均一性に留意する必要がある。溶媒の使用によ
り反応系の粘度が下がり、反応の均一性が改良される。
しかし、硬化する以前に溶媒を除去する必要があって、
特殊なものを除いて、概してコストが上昇する。
溶媒としてはクロルヘンゼンのようなハロゲン化芳香族
炭化水素、ニトロエンゼンのようなニトロ化芳香族炭化
水素、ニトロエタン、ニトロプロパンのようなニトロ化
脂肪族炭化水素、パークレン、トリクレン、四塩化炭素
のようなハロゲン化脂肪族炭化水素等が使用出来る。
本発明の方法で製造された変性フェノール樹脂は、熱硬
化性であるので、そのまま加熱することにより、容易に
熱硬化体とすることができる。
また、本発明の方法で製造された変性フェノール樹脂は
、それ自体、炭素成形品などのバインダーとして利用で
きる。
(作用) 本発明においては、石油系重質油類またはピッチ類のよ
うな縮合多環芳香族炭化水素により変性したので、フェ
ノール樹脂の耐熱性、耐薬品性がより改良される。
本発明で使用する石油系重質油類、ピッチ類などのよう
な芳香族炭化水素は、フェノール類と比較して、ホルム
アルデヒドに対する反応性が極度に異なっているため、
反応の最初から三者を混合して置いた場合には、主にフ
ェノール樹脂のみが生成して、芳香族炭化水素は大部分
未反応のまま相分離してしまうので、変性フェノール樹
脂を得ることはできない。このため、従来では、予め芳
香族炭化水素とホルムアルデヒド・とを反応させて、芳
香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂を作っておき、こ
れを適宜フェノール類と混合して変性フェノール樹脂を
得るという二段階の操作を要していた。
実際上に、これを効率よく製造するには、2組ないし3
組の反応設備を必要とし、設備が高価であると共に、運
転が難しい問題がある。
本発明では、変性フェノール樹脂を製造するにあたり、
まず石油系重質油類またはピッチ類とホルムアルデヒド
との混合物に、酸触媒の存在下加熱攪拌しながら、フェ
ノール類を少量ずつ添加してホルムアルデヒドと反応さ
せ、同時に、生成する石油系重質油類またはピッチ類と
ホルムアルデヒドとの縮合物と前記フェノールを反応さ
せることにより、均一な反応混合物とすることができる
回分式の場合には一段で反応することができ、連続式の
場合でも簡単な設備で製造出来る、一定範囲の条件を見
出したものである。
(実施例) 以下に、本発明を実施例により、さらに詳細かつ具体的
に説明するが、これらは本発明を制限するものでない。
なお、実施例において使用する反応原料の性状を第1表
に示す。原料油及びピッチは減圧軽油の流動接触分解(
FCC)で得た塔底油を蒸留して得たものである。
第1表(反応原料の性状) 注)平均分子量:蒸気圧浸透法による値、沸 点  :
 八STM I]−1160による値、2〜4環の縮合
多環芳香族炭化水素の割合:質量分析装置(Fl法)を
用いたタイプ分析による値、 軟化点  ニブローテスターによる値、実施例1 第1表に示す原料油200g (0,74m。
1)、パラホルムアルデヒド90g (ホルムアルデヒ
ド換算モル数、3.0mol、以下同様)、p−トルエ
ンスルホン酸(1水和物)17.8gをガラス製反応器
に仕込み、攪拌しながら80’Cまで昇温した。80゛
Cで15分間保って反応させた後、フェノール66g 
(0,70mo I)を1cc/分(石油系重質油類ま
たはピッチ類とホルムアルデヒド重合物の合計重量に対
して、0.34%/分、以下同様)の滴下速度で滴下し
つつ、60分間反応を続けた。フェノール滴下終了後、
さらに2時間攪拌を継続して反応させた。反応終了後、
反応物を取り出し、冷却して変性フェノール樹脂364
gを得た。
生成した変性フェノール樹脂の軟化点をフローテスター
(島津製作所製CFT−20)で測定したところ、42
°Cであった。この変性フェノール樹脂を200 ’C
で20分間処理したとごろ熱硬化体が得られた。
また、この変性フェノール樹脂を金型中に入れて、40
0 kg/cf −Gの加圧下に、200 ’Cで1時
間保持したところ、緻密な成形体が得られ、耐酸化性も
良好であった。
実施例2 第1表の原料油300g (1,1mo l)、パラホ
ルムアルデヒド180g (f3.Omo I)、P 
−1−ルエンスルホン酸(1水和物)30.Gt:、ク
ロロヘンゼン165gをガラス製反応器に仕込み、攪拌
しながら80°Cまで昇温した。80°Cで20分間保
って反応させた後、フェノール130g (1,4mo
l)を2cc/分(0,42%/分)の滴下速度で滴下
しつつ、60分間反応させた。滴下終了後、さらに20
分間攪拌を継続して反応させた。反応終了後、反応混合
物をn−へ:)−ザン1700gに注ぎ込め、変性フェ
ノール樹脂を沈澱させた。沈澱物を濾過・洗浄後、25
°Cで減圧乾燥して、変性フェノール樹脂500 g+
:得た。
生成した変性フェノール樹脂の軟化点をフ[7テスター
で測定したところ、99°Cであった。ごの変性フェノ
ール樹脂を200°Cで10分間処理したとごろ熱硬化
体が得られた。
また、この変性フェノール樹脂を金型中に入れて、40
0 kg/ctN −Gの加圧下に、200 ’Cで3
0分間保持したとごろ、緻密な成形体が得らた。
実施例3 第1表の原料油150g (0,55mo I)、パラ
ポルムアルデヒド100g (3,3mol)、塩酸2
3.3g、クロルヘンゼン110gをガラス製反応器に
仕込め、攪拌しながら90°Cまで4温した。90°C
になった時点で、フェノール60tx (0,6dmo
 I)をlcc/分(0,40%/分)の滴下速度で滴
下し、フェノールの滴下終了後、さらに、15分間攪拌
して反応させた。反応終了後、反応混合物を880gの
n−ヘキサンに注ぎ込み、変性フェノール樹脂を沈澱さ
セた。
沈澱物を濾過・洗浄後、25°Cで減圧乾燥して、変性
フェノール樹脂175gを得た。
生成した変性フェノール樹脂の軟化点をフローテスター
で測定したところ、92°Cであった。この変性フェノ
ール樹脂を250°Cで20分間処理したところ、熱硬
化体が得られた。
また、この変性フェノール樹脂を金型中に入れて、40
0 kg/cffl ・Gの加圧下に、250°Cで1
時間保持したところ、緻密な成形体が得らた。
実施例4 第1表の原料油150g(0,55mo I)、パラホ
ルムアルデヒド90g (3,0mo l)、p−+・
ルエンスルホン酸(1水和物)15.3g、り(コルヘ
ンゼン83gをガラス製反応器に仕込め、攪拌しながら
95°Cまで昇温した。95°Cになった時点で、p−
クレゾール65g (0,60m。
I)をIcc/分(0,42%/分)の滴F速度で滴下
しつつ60分間反応させた。p−クレゾールの滴下終了
後、さらに1時間攪拌して反応させた。
反応終了後、反応混合物を880gのn−へ・1・勺ン
に注ぎ込み、変性フェノール樹脂を沈澱さ−Uた。
沈澱物を濾過・洗浄後、25°Cで減圧乾燥して変性フ
ェノール樹脂241gを得た。
生成した樹脂の軟化点をフローテスターで測定したとこ
ろ、69°Cであった。この変性フェノール樹脂を20
0°Cで20分間処理したところ、熱硬化体が得られた
また、この変性フェノール樹脂を金型中に入れて、40
0 kg/cJ・Gの加圧下に6.200°Cで1時間
保持したところ、緻密な成形体が得られた。
実施例5 第1表で得られたピンチ186 g (0,50mo1
)、バラホルムアルデヒド60g (2,0m0I)、
p−トルエンスルホン酸(1水和物)13.9g、クロ
ルヘンゼン110gをガラス製反応器に仕込み、撹拌し
ながら70“Cまで昇温した。
70°Cになった時点で、フェノール32.5g(0,
35mol)をlcc/分(0,41%/分)の滴下速
度で滴下した。フェノール滴下終了後、さらに15分間
攪拌して反応させた。反応終了後、反応混合物を102
0gのn−へ−1−ザンに注ぎ込み、変性フェノール樹
脂を沈澱さセた。沈澱物を濾過 洗浄後、25”Cで減
圧乾燥して、変性フェノール樹脂243gを得た。
生成した変性フェノール樹脂の軟化点をフローテスター
で測定したところ、132°Cであった。
この変性フェノール樹脂を200°Cで20分間処理し
たところ、熱硬化体が4Prられた。
また、この変性フェノール樹脂を金型中に入れて、40
0kg/cffl −Gの加圧下に、200°Cで1時
間保持したところ、緻密な成形体が得らた。
実施例5 第1表で得られた原料油225g (0,83mo1)
、トリオキザン60g(ボルムアルデヒド換算モル数、
2.0mol)をガラス製反応器に仕込み、攪拌しなが
ら60°Cまで昇温した。60°Cになった時点で、p
−トルエンスルホン酸(1水和物)17.8gを加え、
さらに攪拌しながら95°Cまで昇温した。95°Cに
なった11、−点で、フェノール40g (0,42m
o I)をI c、 c 7分(0,35%/分)の滴
下速度で滴下した。フェノール滴下終了後、反応容器よ
り反応生成物を取出し、冷却して、変性フェノール樹脂
331gを得た。
この生成した樹脂の軟化点をフローテスターで測定した
ところ、69°Cであった。この変性フェノール樹脂を
200°Cで15分間処理したところ、熱硬化体が得ら
れた。
また、この変性フェノール樹脂を金型中に入れて、40
0 kg/cm −Gの加圧下に、200°Cで1時間
保持したところ、緻密な成形体が得らた。
(発明の効果) 本発明の方法により得られた変性フェノール樹脂からの
硬化成形体は; ■不活性雰囲気中および空気中で数時間の300°Cの
加熱でも実質的な変質を生しない。
■また、機械的強度は従来のフェノール樹脂とほぼ同様
の大きさを示す。
■ガラス転移点が従来のフェノール樹脂のそれに比べ、
数10°C〜100°C前後高くなっており、従来のフ
ェノール樹脂よりも耐熱性が優れている。
■高温時の電気的性質の劣化が少なく、プリント配線基
板などの電気絶縁材料として4JEれた性能を示ず。
また、本発明の方法により(:Iられた変性フェノール
樹脂は; ■耐光性が優れており、思色塗料のヘース樹脂として使
用出来る。
■耐熱性が優れており、炭素繊維等を強化材料とする複
合材料のマトリックス樹脂として12れている。
■また、高温で加熱する際に炭化して残留する率が高く
、炭素成形品のバインダーとして使用出来る。特に、炭
素繊維を成形するバインダーとして使用し、炭化して炭
素・炭素複合材料に加工することが出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)芳香族炭化水素分率fa値が0.40〜0.95
    、芳香環水素量Ha値が20〜80%である石油系重質
    油類またはピッチ類1モルに対して、ホルムアルデヒド
    重合物を、ホルムアルデヒド換算のモル数が1〜10に
    なるように混合し、酸触媒の存在下に加熱攪拌しながら
    、フェノール類を該石油系重質油類またはピッチ類と該
    ホルムアルデヒド重合物の合計重量に対して0.05〜
    5重量%/分の添加速度で添加し、その際に該石油系重
    質油類またはピッチ類1モルに対して添加するフェノー
    ル類のモル数が0.3〜5になるようにして、重縮合さ
    せてなることを特徴とする、石油系重質油類またはピッ
    チ類により変性したフェノール樹脂の製造方法。
  2. (2)請求項(1)記載の石油系重質油類またはピッチ
    類が、主として2〜4環の縮合多環芳香族炭化水素であ
    る、石油系重質油類またはピッチ類により変性したフェ
    ノール樹脂の製造方法。
  3. (3)請求項(1)記載のフェノール類が、フェノール
    、クレゾール、キシレノール、レゾルシンの群から選ば
    れた1種もしくは2種以上のフェノール系化合物である
    、石油系重質油類またはピッチ類により変性したフェノ
    ール樹脂の製造方法。
  4. (4)フェノール類を添加する時期が、残存する遊離ホ
    ルムアルデヒド量より推定したホルムアルデヒドの反応
    率として70%以下である、請求項(1)記載の石油系
    重質油類またはピッチ類により変性したフェノール樹脂
    の製造方法。
  5. (5)請求項(1)〜(4)のいずれかに記載の方法に
    より得られた、熱硬化性の耐熱性、耐酸化性、機械的特
    性に優れた変性フェノール樹脂。
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