JPH0454543Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は冷蔵あるいは温保存された缶入りコー
ヒー等の缶入飲食物を誘導加熱して販売する自動
販売機に関するものである。

従来の技術 近年、特開昭53−41295号にみられる誘導加熱
を応用し、缶入飲食物を瞬間加熱し温販売する自
動販売機が考案されている。

以下図面を参照しながら、上述した従来の自動
販売機の一例について説明する。

第４図は従来の自動販売機の正面図、第５図は
第４図−′線断面図を示すものである。第５
図において１は自動販売機本体であり、その内部
に缶コーヒー等の缶入飲食物２を収容し、この缶
入飲食物２を１個づつ供給する公知の貯蔵室３
と、冷販売用商品収納装置４と、温販売用商品収
納装置５を内装している。上述した商品収納装置
の下方には冷販売用放出手段６、温販売用放出手
段７が各々設けられている。８は貯蔵室３に缶入
飲食物２の入替えを行なうオペレータが缶入飲食
物２を収容する時に開放する扉体で、前面に冷販
売用商品収納装置４を作動させる冷販売スイツチ
９、温販売用商品収納装置５を作動させる温販売
スイツチ１０及び販売口１１を形成している。
（第４図に示す）１２は温販売する缶入飲食物２
を誘導加熱する加熱コイルで温販売用商品収納装
置５の下方に設けられている。

以上のように構成された自動販売機について、
以下その動作について説明する。

まず、冷販売スイツチ９が押された場合、冷販
売用放出手段６が作動し、冷販売用商品収納装置
４から冷保存された缶入飲食物２を販売口に放出
する。次に温販売スイツチ１０が押された場合
は、温販売用放出手段７が作動し、温販売用商品
収納装置５から缶入飲食物２が１本放出され加熱
コイル１２に導入され、この加熱コイル１２に高
周波電力を供給し誘導加熱により温販売温度まで
缶温度を高めてから缶入飲食物２を販売口１１に
排出するものである。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、缶入飲食
物２の加熱は誘導加熱を利用したものであり、缶
の材質が強磁性体である鉄製の缶は短時間で加熱
できるが、材質が弱磁性体であるアルミ缶の場合
はほとんど加熱されないので、自動販売機のオペ
レータが温販売用物品供給装置５にアルミ製の缶
入飲食物２を投入してしまつた場合、加熱コイル
１２にて加熱された缶入飲食物２の温度が販売温
度にまで達しないという問題点を有していた。ま
たアルミ製の缶入飲食物の場合、炭酸系のものが
多く、炭酸系の缶入飲食物を加熱すると缶が破裂
する可能性が高く、自動販売機内で販売加熱中に
破裂するという問題点も有していた。

本考案は上記問題点に鑑み、その材質が弱磁性
体あるいは非磁性体の缶入飲食物の誘導加熱販売
を防止する自動販売機を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案の自動販売
機は、缶入飲食物を収納する商品収納装置内の商
品投入口近傍に設けた非磁性体あるいは弱磁性体
を検知する検知手段と、検知手段にて非磁性体あ
るいは弱磁性体の缶入飲食物を検知した場合、警
告を発する警告手段とを備えたものである。

作 用 本考案は上記した構成によつて、缶入飲食物の
入替え等を行なうオペレータが、誘導加熱によつ
て加熱販売を行なう温販売用商品収納装置に弱磁
性体のアルミ性の缶入飲食物を誤つて投入して
も、弱磁性体の缶であることが警告手段により知
ることができる。

実施例 以下本考案の一実施例の自動販売機について、
図面を参照しながら説明する。

第１図は本考案の実施例における自動販売機の
弱磁性体検知・警告回路構成図、第２図は第１図
の自動販売機の断面図、第３図は第１図の検知・
警告回路の動作フローチヤートを示すものであ
る。

尚、従来例と同一部分についてはその詳細な説
明を省略する。

第２図において１３は冷販売用の缶入飲食物２
をオペレータが商品収納装置４に投入するための
冷販売用の商品投入口であり、同様に１４は温販
売用の商品投入口である。１５は温販売用商品収
納装置５の商品投入口１４の近傍に設けた、弱磁
性体あるいは非磁性体を検知するための検知手段
で、缶入飲食物２の通過を検知するフオトインタ
ラプタ等から構成された缶通過検知手段１６と、
強磁性体に応答する磁石等から構成された磁気ス
イツチ１７から成る。１８は温販売用商品収納装
置５の商品投入口１４上部に設けたLEDよりな
る警告手段１８である。第１図において、１９は
弱磁性体の缶の通過を検知し、警告を発するため
の制御手段で、入力には缶通過検出手段１６と磁
気スイツチ１７が接続され、出力には警告手段１
８が接続されている。

以上のように構成された自動販売機について以
下第３図を用いてその動作を説明する。

まず制御手段１９はオペレータが温販売用商品
収納装置５に缶入飲食物２が投入されるのを検知
する（ステツプ１）。これは缶通過検知手段１６
により、缶が通過した際フオトインタラプタの光
がしや断された時に生じる信号の変化で検知する
ものである。缶が通路したことを検知した場合、
制御手段１９は缶通過検知手段１６の次に設けら
れた磁気スイツチ１７からの信号により、投入さ
れた缶が強磁性体か否かを検知する（ステツプ
２）。これは通過してきた缶入飲食物２の缶が強
磁性体（すなわち鉄製）の場合磁石から成る磁気
スイツチ１７は動作し、信号の変化により検知す
るものである。これにより缶が強磁性体（鉄製）
の場合は、次の缶の検知を行ない、磁気スイツチ
１７が動作しない、すなわち弱磁性体（アルミ
製）の場合は、警公手段１８に出力しLED等を
点灯させ（ステツプ３）、オペレータに警告する
ものである。尚、誤投入の警告を受けたオペレー
タは公知の自動販売機のテストベンド機能によ
り、誤投入した缶入飲食物２を容易に取り出すこ
とができる。

以上の様に本実施例によれば、缶入飲食物２を
収納する温販売用商品収納装置５の商品投入口１
４近傍に投入された缶が非磁性体あるいは弱磁性
体か否かを判断するための検知手段として強磁性
体を検知する検知手段１５を設け、投入口１４の
上部には非磁性体あるいは弱磁性体の缶を検知し
た場合、警告を発する（LED点灯）警告手段１
８を設けることにより、オペレータの誘導加熱販
売する温販売用商品収納装置５に弱磁性体（アル
ミ製）の缶入飲食物２の誤投入を防止でき、投入
された弱磁性体の缶入飲食物２の加熱不足や缶入
飲食物２の破裂を未然に防ぐことができる。

考案の効果 以上のように本考案は、缶入飲食物を収納する
商品収納装置内の商品投入口近傍に設けた非磁性
体あるいは弱磁性体を検知する検知手段と、検知
手段が非磁性体あるいは弱磁性体を検知した場
合、警告を発する警告手段を設けることにより、
オペレータが誘導加熱販売いする商品収納装置へ
誘導加熱に適さない非あるいは弱磁性体の缶入飲
食物を誤つて投入することを防止し、缶入飲食物
の加熱不足や、弱磁性体缶（アルミ缶）に多い炭
酸系の缶入飲料の加熱による缶の破裂を未然に防
ぐことができその実用上の効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における自動販売機
の弱磁性体検知・警告回路の構成図、第２図は本
考案の実施例における自動販売機の断面図、第３
図は第１図の回路動作を示すフローチヤート、第
４図は従来の自動販売機の正面図、第５図は第４
図の−′線断面図である。 ２……缶入飲食物、５……商品収納装置、１２
……加熱コイル、１４……商品投入口、１５……
検知手段、１８……警告手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 缶入飲食物を誘導加熱する加熱コイルと、缶入
   飲食物を収納する商品収納装置内の商品投入口近
   傍に設けた非磁性体あるいは弱磁性体を検知する
   検知手段と、前記検知手段が非磁性体あるいは弱
   磁性体を検知した場合、警告を発する警告手段と
   を備えたことを特徴とする自動販売機。