JPH0453997B2 - - Google Patents

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JPH0453997B2
JPH0453997B2 JP59190540A JP19054084A JPH0453997B2 JP H0453997 B2 JPH0453997 B2 JP H0453997B2 JP 59190540 A JP59190540 A JP 59190540A JP 19054084 A JP19054084 A JP 19054084A JP H0453997 B2 JPH0453997 B2 JP H0453997B2
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Japan
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paper
filler
clay
oil absorption
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JP59190540A
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Tadahisa Nakazawa
Masahide Ogawa
Hideaki Kurosaki
Kyoshi Abe
Kazuhiko Suzuki
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、製紙用填料に関するもので、より詳
細には、製紙時にパルプ中に配合して、紙の不透
明度を向上させ且つ印刷時における裏抜け防止の
目的に用いる製紙用填料に関する。 (従来の技術) 従来、紙の白色度、不透明度、平滑度、印刷適
性を向上させ、紙を安価にすることを目的とし
て、紙の製造時に、パルプに種々の填料を配合す
ることが行われており、このような填料として白
土(クレイ)、タルク、炭酸マグネシウム、硫酸
バリウム、酸化チタン等が知られている。 近年、パルプ資源の枯渇傾向及びそれに伴なう
パルプ資源の高騰傾向から、製紙時におけるパル
プ使用量を節約して紙を軽量化し、省資源と輸送
コストの低減化とを同時に行う試みがなされてい
る。この際、パルプの使用量の節約は、紙の透明
化や、印刷インキの裏抜けに連なるので、これを
防止するために、それ自体不透明性に優れ、吸油
量が大で、しかも抄紙時における歩留りの良好な
填料の開発が望まれている。 製紙用白土と称されるものは、カオリナイト、
アタパルガイト、パイロフイライト等であるが、
カオリナイトやアタパルガイト或いはパイロフイ
ライトは紙を不透明化する特性は有するが、吸油
量がかなり小さいことから、印刷インキの裏抜け
を防止するという目的には未だ十分のものでな
い。 特開昭59−43197号公報には、印刷インキの裏
面への浸透を防止するために高吸油量(吸油量
400c.c./100g以上)のケイ酸カルシウムを紙に内
填することが記載されている。 (発明が解決しようとする問題点) 上記ケイ酸カルシウムは吸油量が大であり、印
刷インキの裏抜けを防止するという目的には満足
するものであるが、その用途が中性抄紙に制限さ
れ、酸性抄紙には適用し得ないという欠点があ
る。即ち、ケイ酸カルシウムは酸性抄紙に使用す
る硫酸アルミニウムと化学反応するため、内填剤
とはなり得ないのである。かかる欠点は、高吸油
量の炭酸カルシウムについても全く同様に認めら
れる。 従つて、本発明の目的は、酸性抄紙の用途に使
用することができ、紙の不透明向上、印刷時の裏
抜け防止に著効があり、しかも抄紙の歩留りにも
優れた製紙用填料を提供するにある。 本発明の他の目的は、吸油量が大きく、粒径が
適度の範囲にあり、しかも抄紙用スクリーンの摩
耗傾向の少ない酸性白土系の製紙用填料を提供す
るにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、従来の製紙白土とは粘土の分類
を全く異にする酸性白土が、酸性抄紙用に適した
製紙用填料となり得ること及び原料の酸性白土に
対して、軽度の粉砕と分級操作とを組合せで行う
と、吸油量が大きくしかも粒度が微細で、特性の
一定な填料成分が、抄紙用スクリーンの摩耗性成
分から分離された形で得られることを見出した。 本発明によれば、酸性白土を粘土乾燥品粉末の
内、粒径20μm以上のものが20重量%以上残留し
且つ粒径10μm以下のものが40重量%以上となる
ような軽度の粉砕処理と、填料成分と廃棄成分と
の重量比が40:60乃至70:30の範囲内となるよう
な分級処理とに賦することにより得られ、X線回
折法でモンモリロナイトに特有の層状結晶構造を
有し、長石及び石英を実質上含有せず、且つ65乃
至100ml/100gの吸油量、10μm以下の平均粒径
及び74%以上のハンター白色度を有することを特
徴とする紙に内填して不透明性を向上させるため
の製紙用填料が提供される。 (作用) 本発明で使用する酸性白土は、白土という名称
の点では従来製紙用填料として、使用されている
白土の範疇に属するとしても、化学組成や物性の
点では従来の製紙用白土とは全く異なるものであ
る。 先ず、カオリン等のカオリナイトクレイは、シ
リカ四面体層(SiO4)とアルミナ八面体層
(AlO6)とが1:1で重なつた二層構造を基体と
し、この基本構造がC軸方向に多数積層された多
層結晶構造を有する。また、タルクは2つの
SiO4四面体層がMgO6八面体層を間に挟んでサン
ドイツチした三層構造を基本とし、この基本構造
がC軸方向に多数積層された多層結晶構造のもの
であり、パイロフイライトは2つのSiO4四面体
層がAlO6八面体層を間に挟んでサンドイツチさ
れた三層構造を基本とし、この基本構造がやはり
C軸方向に多層積層された多層結晶構造のもので
ある。これらのクレイでは基本層同士の間の結合
が強固であり、従つて、その吸油量は一般に60
ml/100g以下と小さい。 これに対して、本発明で用いる酸性白土はモン
モリロナイト族粘土鉱物に属するものであり、パ
イロフイライトと同様に2つのSiO4四面体層が
AlO6八面体層を間に挟んでサンドイツチされた
三層構造を基本とするが、四面体層と八面体層に
同形置換(四面体層SiO4の一部がAlO4で置換さ
れ、或いは八面体層AlO6の一部がSiO6で置換さ
れる)があり、その電荷をバランスさせるため
に、基本層同士の間に交換性を有する陽イオンが
存在することが、化学構造上の顕著な相違点であ
る。このため、酸性白土等のモンモリロナイトク
レイは、基本層間が拡がつて物質を吸着しやす
く、大きい吸油量を示すことが物性上の相違点で
ある。 酸性白土は本邦においても埋造量が大きく、容
易に入手し得る鉱物資源であるにもかかわらず、
これが製紙用填料の用途に未だ工業的に用いられ
ていないのは奇異な感じがするが、その理由は、
酸性白土が抄紙に際して抄紙用スクリーンを摩耗
させる傾向が著しく大であること、及び粒子とし
ての特性の一定したものを得ることが困難であつ
たことによるものと思われる。即ち、酸性白土
は、その成因上長石や石英等の摩耗性の大きい鉱
物成分を不可避的に含有し、これが製紙用填料と
して用いたとき、抄紙用スクリーンを著しく摩耗
するのである。 本発明においては、この酸性白土を軽度の粉砕
処理と分級処理とに賦して10μm以下の平均粒径
を有する成分のみを捕集するようにするときに
は、長石や石英等の抄紙用スクリーンを摩耗する
成分と同時に酸性白土の内でも吸油量の比較的小
さい成分の除去が可能となり、吸油量が大きく、
粒径が微細でしかもハンター白色度に優れた酸性
白土成分の単離が可能となつたものである。 本発明に用いる製紙用填料は、65乃至100ml/
100gというこの種の粘土としては、非常に大き
い吸油量を有するが、この大きい吸油量は、酸性
白土がモンモリロナイトに特有の層状結晶構造を
有することと、粉砕・分級処理により吸油量の大
きい成分のみの単離が行われていることによる。
また、この粉砕・分級により、天然鉱物としては
例外的なレベルに白色度も向上する。 本発明の填料を使用すると、酸性抄紙による紙
の製造に際して、不透明性の向上、印刷インキの
裏抜け防止及び白色度の向上が可能となり、また
抄紙用スクリーンの摩耗が抑制されると共に、抄
紙時の歩留りも向上するという利点が得られる。 (発明の好適態様) 下記A表は酸性白土の化学組成の一例を示すも
のであり、第1図にそのX−線回折像の一例を示
す。この例に示す鉱物は、モンモリロナイトに特
有のX線回折像(M)の他に、石英(Q)、α−クリスト
バライト(Cr)及び長石(F)に特有のX線回折像
をも有している。 A 表 SiO2 61.0〜74.0重量% Al2O3 12.0〜23.0重量% Fe2O3 2.0〜3.5重量% MgO 3.0〜7.0重量% CaO 1.0〜4.0重量% K2O 0.3〜2.0重量% Na2O 0.3〜2.0重量% 灼熱減量 5.0〜10.0重量% 酸性白土は、モンモリロナイト族粘土鉱物に特
有の層状結晶構造を有することに関連して、カオ
リナイトやアタパルガイトに比して著しく大きな
比表面積を有しており、またベントナイト等の他
のモンモリロナイト族粘土鉱物に比しても異なつ
た特性を有している。即ち、ベントナイトは著し
い水膨潤性を有し、水中で微細化してゲル化する
傾向が大きく、抄紙に際して離水性が悪く、抄紙
性を低下させる傾向があるのに対して、酸性白土
はこのような水膨潤性を有していなく、抄紙性能
の点で優れている。またベントナイトは水中での
サスペンシヨンPHが約8.5以上のアルカリ性であ
るのに対して、酸性白土は、そのサスペンシヨン
PHが8.5以下の中性(又は微アルカリ性)乃至弱
酸性であり、酸性製紙に適した填料ということが
できる。 第2図は、第1図に示す酸性白土に軽度の粉砕
と分級操作とを適用することにより回収される填
料用酸性白土のX−線回折像であり、第3図は、
この分級操作で除去される成分のX−線回折像で
ある。第2図と第3図及び第1図との比較から、
原料酸性白土に含まれた石英(Q)及び長石(F)は第2
図の填料用酸性白土からは実質上除去され、廃棄
用成分(第3図)中に移行していることが了解さ
れる。尚、填料用酸性白土中にはα−クリストバ
ライトが含有されているが、このもののスクリー
ンに対する摩耗性は小さく、問題となることはな
い。 更に、下記B表は、原料粘土鉱物、填料用酸性
白土成分及び廃棄成分についての各種物性を示
す。
【表】
【表】 上記B表の結果によると、軽度の粉砕及び分級
により回収される填料用成分では、原料に比し
て、吸油量の顕著な増大がもたらされているのに
対して、分級により除去される廃棄成分では、吸
油量が著しく少さいものとなつていることが理解
される。この具体例において、填料用成分と廃棄
成分との比率は約6:4(重量比)であり、原料
粘土鉱物中の石英及び長石の含有量は夫々約0.5
%及び約5%であることから、この軽度の粉砕と
分級とにより、石英、長石の分離と共に吸油量の
大きい成分と吸油量の小さい成分との分離も同時
に行われているという、全く予想外の驚くべき事
実が明らかとなる。 この際注意すべき事は、前述した分離は原料粘
土鉱物の軽度の粉砕を行つた場合にのみ可能とな
り、通常使用される微粉砕処理を行つたのでは、
このような分離操作が困難となるということであ
る。本明細書において、軽度の粉砕処理とは、粘
土乾燥品粉末の内、粒径20μm以上のものが20重
量%以上残留し、粒径10μm以下のものが40重量
%以上となるような粉砕処理を言う。粉砕処理
は、粘土乾燥物を、ボールミル、ロールミル、ア
トマイザー、バーチカルグラインドミル等を用い
て、上記粒度構成となるように粉砕処理すること
により行われる。この粉砕に際して、石英、長石
等の摩耗性成分や吸油量の比較的小さい酸性白土
成分或いはこれらに富んだ成分は、微粉砕を受け
ることなしに、粉砕系中に残留し、続いて行う分
級操作で除去される。 分級操作は、風嵌操作により容易に行われ、例
えば風力遠心分離機により便利に分級操作が行わ
れる。分級操作のカツト点は、原料粘土鉱物の種
類や、要求される填料の特性によつても相違する
が、一般的に言つて、填料成分と廃棄成分との重
量比が40:60乃至70:30の範囲となるように定め
るのがよい。 本発明に用いる填料は、吸油量が65乃至100
ml/100g、特に65乃至85ml/100gの範囲にあ
る。印刷インキの裏抜防止効果は、用いる填料の
吸油料に密接に関連しており、吸油量が大きい
程、その効果も大である。本発明に用いる填料は
天然鉱物としては例外的に大きい吸油量を示し、
この効果に優れている。 また、この填料は、沈降法で測定した平均粒径
が10μm以下であるように比較的微細で、水中へ
の分散性に優れていると共に、抄紙に際しては繊
維表面乃至は繊維間に容易に捕捉される特性を有
している。数平均粒径は4.0乃至9.0μmの範囲に
あることが望ましい。 更に、この酸性白土のハンター白色度は73%以
上で、天然の粘土鉱物としては比較的白色度に優
れたものであり、更に層状結晶構造物であること
から、非晶質シリカ等に比して不透明性にも優れ
ているという利点がある。 酸性白土に酸処理を施して、不純金属成分を溶
出させ、その白色度等を向上させることは従来よ
りよく行われているが、本発明においても、酸性
白土に適度の酸処理を施こし、不純金属成分等を
溶出させて、その白色度を向上させることができ
る。この酸処理は、原料に行つてもよいし、製造
中の任意の段階で行うことができる。 本発明による填料は、新聞用紙、印刷用紙、筆
記用紙、包装用紙、厚紙、板紙、クラフト紙に対
する填料として有用であり、例えば紙に0.1乃至
30重量%の量配合することで前述した諸作用を達
成し得る。 本発明を次の例で更に説明する。 (実施例) 実施例 1 新潟県新発田市小戸産酸性白土40Kgを110℃の
大型電気乾燥機で10時間乾燥後放冷し、堅型粗粉
砕機(バーチカルグラインダー)で径2mm以下に
粗粉砕した。 次いで内容積約200のボールミルにあらかじ
め乾燥した径約25mmのボール100と上記粗砕物
を35Kg入れ25分間粉砕した。 この軽度に粉砕したもの(試料A)の性状は吸
油量62ml/100g(JIS K−5101)、ハンター白色
度計による白色度72.8%(JIS P−8123)、セイ
シン企業製ミクロンフオートサイザーSKN−
1000による平均粒径(メジアン径)は12.0μm、
フイルコン式摩耗試験機(日本フイルコン株式会
社製)による摩耗度はプラスチツクワイヤーで36
mg、ブロンズワイヤーで137mgであつた。 次にこの軽度の粉砕品(試料A)を小型風力遠
心分離機により廃棄成分が35〜40重量%になる様
に分級翼の回転数、風量を調節して分級した。 この分級によつて得られた填料成分(試料B)
の性状は吸油量82ml/100g(JIS K−5101)、白
色度78.0%(JIS P−8123)、平均粒径は6.5μm、
摩耗度はプラスチツクワイヤーで15mg、ブロンズ
ワイヤーで49mg、紙不透明度72.2%、印刷物不透
明度79.9%であつた。これは紙内填フイラーとし
て優れた品質のものである。 また廃棄成分(試料C)の性状は吸油量48ml/
100g(JIS K−5101)、白色度69.0%(JIS P−
8123)、均粒径は18μm、摩耗度はプラスチツク
ワイヤーで48mg、ブロンズワイヤーで157mgであ
つた。また、各成分についてX線回折にて試験の
結果、填料成分中には石英、長石等の結晶性硅酸
成分は全く含まれておらず、廃棄成分に移行して
いることが判つた。従つて本発明の方法により填
料成分と廃棄成分とが有効に分離されることが理
解される。 なお、本発明に用いた各種の試験は以下の方法
によつた。 試験方法 (1) ハンター白色度 JIS P−8123に準じて測定した。 (2) 吸油量 JIS K−5101に準じて測定した。 (3) 粒度 試料をイオン交換水を用いて家庭用ミキサーで
30秒間処理した後、セイシン企業製ミクロンフオ
トサイザーSKN−1000を用いて測定した。 (4) 摩耗度 フイルコン式摩耗試験機により、プラスチツク
ワイヤーの減量を測定した。 (5) 紙の不透明度 抄紙歩留りLBKP80部、NBKP20部の原料パ
ルプと硫酸バンドを用い、東洋精機製作所製シー
トマシン抄紙装置にて、JIS P−8209に準じて45
g/m2の紙を作成し、JIS P−8113に準じて測定
した。 (6) 印刷物不透明度 (5)と同様にして紙を作成し、その紙のワイヤー
面をRI(Rot−ary Ink)試験機でベタ印刷し、
JIS P−8111の条件により24時間乾燥し、この紙
の印刷をしていない面(ワイヤー面の反対面)の
白色度を測定した。この白色度に対する印刷前の
ワイヤー面の反対面白色度の比、即ち(印刷後白
色度/印刷前白色度)×100(%)を印刷不透明度
とした。印刷時の条件は使用インキがWeb−
King墨(東洋インキ製)でインキ供給量0.5ml、
印刷速度30rpmである。更に印刷もJIS P−8111
の環境条件で実施した。 実施例 2 本実施例にて実施例1で得た試料Aを小型風力
遠心分離機で廃棄成分が30〜35重量%になる様に
回転数、風量を調節して分級した例を示す。 この分級により得られた填料成分(試料D)の
性状は吸油量90ml/100g(JIS K−5101)、白色
度81.0%(JIS P−8123)、平均粒径は2.4μm、
摩耗度はプラスチツクワイヤーで13mg、フロンズ
ワイヤーで51mg、紙不透明度72.5%、印刷物不透
明度80.2%であるものが得られた。 一方廃棄成分(試料E)の性状は吸油量が47
ml/100g、白色度71.9%、平均粒径21μm、摩耗
度はプラスチツクワイヤーで41mg、ブロンズワイ
ヤーで142mgであつた。本発明により填料成分と
廃棄成分との分離が極めて有効に行なわれること
が理解される。 比較例 1 実施例1にて調製した試料Aを小型風力遠心分
離機で廃棄成分が20〜25重量パーセントになるよ
うに回転数、風量を調節して分級した例を示す。 この分級により得られた填料成分(試料F)の
性状は吸油量76ml/100g(JIS K−5101)、白色
度は76.1%(JIS P−8123)、平均粒径は7.8μm、
摩耗度はプラスチツクワイヤーで33mg、ブロンズ
ワイヤーで101mgであつた。またこの場合の廃棄
成分(試料G)の性状は吸油量46ml/100g(JIS
K−5101)、白色度は66.1%(JIS P−8123)、平
均粒径は23μm、摩耗度はプラスチツクワイヤー
で57mg、ブロンズワイヤーで170mgであつた。 比較例 2 実施例1で用いた水分50%を含有する酸性白土
200Kgの原料粉末をスラリー濃度24%の水性分散
体とした後、85℃に加温し、撹拌下に濃度74%の
硫酸溶液111を注加した後、上記温度で1.5時間
の撹拌下に反応させた後、硫酸根が無くなるまで
濾過・水洗し、110℃で24時間乾燥した後、アト
マイザ粉砕機で、粉砕し、次いで実施例1と同様
に分級をしX線回折法でモンモリロナイトに特有
の層状結晶構造が完全に消失した酸性活性化され
たSiO2含有量が82.5重量%、Al2O3含有量が8.1重
量%、BET比表面積が270m2/g、ハンター白色
度が86%、平均粒径が12μmである酸性白土の酸
処理物(分級で得られた填料成分:試料G)を調
整した。 この試料Gについて実施例1と同様にして製紙
用填料として用いた結果、紙不透明度69.5%、印
刷物不透明度76.8%であつた。なお原料の酸性白
土の110℃乾燥物のBET比表面積は90m2/gであ
つた。 比較例 3 市販のタルク、カオリン及び炭酸カルシウムに
ついて、実施例1と同様にして東洋精機製作所製
シートマシン抄紙装置でJIS P−8209に準じて坪
量45g/m2の紙を作成し、紙の特性を評価し、そ
の結果を第1表に示した。
【表】
【表】 以上から、従来より製紙用填料として用いられ
ている粘土鉱物であるタルク、カオリン又は炭酸
カルシウム等は、実施例2に示した本願発明によ
る酸性白土系の填料に比して、紙及び印刷物不透
明度等の性状が低下していることが理解される。 なお炭酸カルシウムについては酸性抄紙が困難
であり、中性紙填料として使用するため、硫酸バ
ンドに換えて、カチオン系ポリアクリルアマイド
を使用した。 実施例 3 実施例1と同様にして小戸産酸性白土をボール
ミル粉砕するに際し、本発明による軽度の粉砕処
理を明確にするために、2乃至24時間に亘つてそ
れぞれ粉砕をし、同様に分級した後2時間粉砕
(試料No.3−1)、5時間粉砕(試料No.3−2)、
7時間粉砕(試料No.3−3)、24時間粉砕(試料
No.3−4)の填料を回収し、その諸物性を第2表
に示した。 第2表から明らかなように、摩耗度、内填紙の
白紙不透明度及び印刷不透明度から本発明を満足
する内填用填料を得るためには、その軽度の粉砕
時間としては0.5乃至5時間とすることが理解さ
れる。 特に5時間を越えて過度に粉砕することによつ
てモンモリロナイトの層構造が崩れ、吸油量の高
いモンモリロナイト成分の含有量が減少し、吸油
量が著しく低下する。しかも分級効率も低下し、
摩耗成分の除去が困難となることが理解される。 以上の結果、本発明における軽度の粉砕処理
は、その粉砕時間を0.5乃至5時間にすることに
よつて得られ、従つて試料No.3−3及びNo.3−4
は本発明の比較例に相当する。
【表】 なお無填料の抄紙の白紙不透明度は70.4%、印
刷物不透明度は76.2%であつた。 (発明の効果) 本発明によれば、酸性白土に軽度の粉砕処理と
分級処理とを行うことにより、スクリーン等に対
する摩耗性成分を除去すると共に、吸油量や白色
度を向上させることができた。この酸性白土系填
料は、酸性抄紙の用途に供することができ、紙の
不透明向上、印刷インキの裏抜け防止及び白色度
の向上に著効がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における原料酸性白土の粗砕
−軽度粉砕物(試料A)のX線回折像であり、モ
ンモリロナイト、石英、クリストパライト、長石
の各鉱物に特有のピークにはそれぞれM,Gr,
Fの記号を付している。第2図は同じく実施例1
における分級後の填料用酸性白土(試料B)のX
線回折像であり、第3図は分級分離された粗粉分
(試料C)のX線回折像である。第2図、第3図
における各ピークの記号は第1図と全く同じ意味
を有する。またX線回折像の横軸には回折角2θ
(度)をとつている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸性白土を、粘土乾燥品粉末の内粒径20μm
    以上のものが20重量%以上残留し且つ粒径10μm
    以下のものが40重量%以上となるような軽度の粉
    砕処理と、填料成分と廃棄成分との重量比が40:
    60乃至70:30の範囲内となるような分級処理とに
    賦することにより得られ、X線回折法でモンモリ
    ロナイトに特有の層状結晶構造を有し、長石及び
    石英を実質上含有せず、且つ65乃至100ml/100g
    の吸油量、10μm以下の平均粒径及び74%以上の
    ハンター白色度を有することを特徴とする紙に内
    填して不透明性を向上させるための製紙用填料。
JP19054084A 1984-09-13 1984-09-13 製紙用填料 Granted JPS6170097A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19054084A JPS6170097A (ja) 1984-09-13 1984-09-13 製紙用填料

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JP19054084A JPS6170097A (ja) 1984-09-13 1984-09-13 製紙用填料

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JPS6170097A JPS6170097A (ja) 1986-04-10
JPH0453997B2 true JPH0453997B2 (ja) 1992-08-28

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ID=16259783

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JP (1) JPS6170097A (ja)

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