JPH0451793Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、浴槽等において使用する気泡発生装
置に関する。

〔従来の技術〕

近年、浴槽中で気泡を発生させて、該気泡を身
体に押し当て、皮膚あるいは身体の内部を活性化
させる泡出し装置が利用されている。

この泡出し装置は、通常電気によつてコンプレ
ツサーを駆動させて、浴槽内に設けられたノズル
から泡を吹き出す構造となつているのが通常であ
つた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような装置においてはモー
ター及び空気圧縮機を必要とし、装置全体が複雑
高価となるという問題点があつた。

そこで、本出願人は水道水をノズルより吹き出
す場合に発生する負圧を利用して浴槽に気泡を発
生する装置を鋭意研究したが、従来例に係る装置
は、ノズルから水道水を吹き出し該ノズルに対向
する受け筒より空気を巻き込んだ水道水を放出す
る構造となつており、多量の空気を巻き込むため
には高い圧力と多くの水道水流を必要とし、これ
によつて浴槽の湯の温度が下がるという問題点が
生じた。

更には、水道水の圧力を利用して気泡を発生さ
せると、発生する気泡及び水流が冷却されて肌に
触れる場合に冷たく感じるという問題点も発生し
た。

本考案は、このような事情に鑑みなされたもの
で、少量の水道水で大量の気泡を発生させ、更に
はその温度もコントロールすることが可能な気泡
発生装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的に沿う請求の範囲第１項記載の気泡発
生装置は、先端が細口となつた水吹き出しノズル
と、該水吹き出しノズルと離隔して同心状に配置
される受け筒と、上記水吹き出しノズルと受け筒
との部分に空気を供給する空気供給部を有してな
る気泡発生装置において、上記水吹き出しノズル
の内部に捩じり板を配置し、該捩じり板によつて
水吹き出しノズルから吹き出す水に旋回力を与え
るようにしたもので構成されている。

また、請求の範囲第２項記載の気泡発生装置
は、先端が細口となつた水吹き出しノズルと、該
水吹き出しノズルを囲繞し周囲から流体を吸引す
る拡径ノズルと、該拡径ノズルと離隔して同心上
に配置された受け筒と、上記拡径ノズルと該受け
筒との部分に空気を供給する空気供給部とを有し
て構成されている。

また、請求の範囲第３項記載の気泡発生装置
は、請求の範囲第２項記載の気泡発生装置におい
て、水吹き出しノズルの内部には捩じり板が配置
されて、吹き出す水に旋回力を与えるようになつ
ている。

そして、請求の範囲第４項記載の気泡発生装置
にはおいては、上記請求の範囲第１項又は第２項
記載の気泡発生装置において、空気供給部に炭酸
ガス発生槽が接続されている。

〔作用〕

請求の範囲第１項記載の気泡発生装置において
は、水吹き出しノズルの内部に捩じり板が配置さ
れ、該捩じり板によつて流れる水に旋回力を与
え、これが先端が細口となつたノズルから噴出さ
れるので、旋回力によつて水が膨らみこれによつ
て周囲からの気体を多量に巻き込み、これらを上
記ノズルに対向して配置される受け筒から外部に
放出する。

請求の範囲第２項記載の気泡発生装置において
は、水吹き出しノズルを囲繞し周囲から流体を吸
引する拡径ノズルを設けているので、流体を風呂
の湯とすることによつて水道水と風呂の湯とが混
合し、これを拡径ノズルから受け筒に向かつて吹
き出するので、より高い温度の水が吹き出され、
この吹き出す温水の周囲から空気を吸引すること
によつて水道水によつて過冷されない気泡及び流
水が生じる。

請求の範囲第３項の気泡発生装置のおいては、
更に、水吹き出しノズルに捩じり板が設けられて
いるので、拡径ノズルから大量の流体を引き込み
これを拡径ノズルから吹き出し周囲から空気を吸
引しているので、更に大量の気泡が発生する。

請求の範囲第４項記載の気泡発生装置のおいて
は、炭酸ガス発生槽が接続されているので、空気
と共にあるいは単独で炭酸ガスを空気供給部に供
給し、炭酸ガスの泡を発生させることができる。

〔実施例〕

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を
具体化した実施例につき説明し、本考案の理解に
供する。

ここに、第１図は本考案の第１の実施例に係る
気泡発生装置の断面図、第２図は該気泡発生装置
のノズルの断面図、第３図は該気泡発生装置を使
用状態の側断面図、第４図は本考案の第２の実施
例に係る気泡発生装置の断面図、第５図は該気泡
発生装置の取付け具の平面図、第６図は該気泡発
生装置に使用する炭酸ガス発生槽の斜視図であ
る。

第１図に示すように、本考案に係る気泡発生装
置１０は合成樹脂あるいは金属からなつて、中央
部のノズル１１と、該ノズル１１に対向して設け
られた受け筒１２と、該ノズル１１と受け筒１２
の回りを囲む空気供給部を構成する空気室１３
と、該空気室１３に取付けられたホース接続口１
４と、上記ノズル１１に連接する接続ネジ１５に
螺着されるホース接続口１６と、上記ノズル１１
中に配置される捩じり板１７とを有して構成され
ている。以下、これらについて詳しく説明する。

上記ノズル１１は先端が細口１８となつて内部
には捩じり板１７が配置されている。この捩じり
板１７は第２図に示すように合成樹脂あるいは金
属の薄板からなつて上部から下部に略90度近く捩
じられて構成され、ノズル１１の内壁に密着固定
されている。

このノズル１１の先端の細口１８に対向して受
け筒１２が同心上に配置されているが、該受け筒
１２の前部には拡径したリング１９を有し、ノズ
ル１１から巻き込まれる空気を水と共に効率良く
受けて受け筒１２に導くようになつている。

従つて、該リング１９は第１図のように段付き
筒となつていても良いし、受け筒１２側に萎むテ
ーパー筒となつていても良い。

このノズル１１の先端及び受け筒１２の回りに
は空気室１３が形成され、該空気室１３にはホー
ス接続口１４が設けられ、ホース２０によつて第
３図に示すように、浴槽内の水面上から空気を導
くようになつている。

一方、上記ノズル１１の他方側には接続ネジ１
５が形成され、これに先端部にシール用のＯリン
グ溝２１が形成されたホース接続口１６が螺入す
るようになつている。このホース接続口１６は取
り外し自在なカツプラー２２となつて、水道水を
導くホース２３が接続されている。

従つて、この気泡発生装置１０を使用する場合
には、第３図の如くまず水道水を導くホース２３
を水道蛇口２４に連結し、空気を導くホース２０
を先端を吸盤２６を介して浴槽２５の壁面に取付
ける。この場合、上記ホース２０の上端は必ず水
面上に配置しておく必要があるので、浴槽外の壁
面であつても良い。

そして、上記気泡発生装置１０は側部に取付け
られている吸盤２７によつて浴槽２５の壁あるい
は底に吸着させておく。

この状態で水道蛇口２４を開くと、水がホース
２３からノズル１１に伝わり、捩じり板１７によ
つて旋回流となり、先端の細口１８から吹き出す
が、水が旋回することにつて吹き出し直径が広が
り周囲のより多くの空気を巻き込み受け筒１２の
方向に搬送し、外部に放出される。

これによつて浴槽中に多量の気泡が発生し、入
浴者の身体の表面部を連続的に押圧し、表面部及
びその下部にある深層部を活性化させて、血液の
循環を促進するという作用を有する。

上記実施例においては、気泡発生装置１０を吸
盤２７によつて固定するようにしたが、必ずしも
これに限定されるものではなく、適当重量の重り
であつても良いし、あるいは適当長さの柄を付け
て手持ち構造としても良い。

次に、第４図に示す本考案の第２の実施例に係
る気泡発生装置３０について説明すると、該気泡
発生装置３０は、中央部に水道水に接続されるホ
ース３１が接続されて先端部が細口となつた水吹
き出しノズル３２を有し、その外側には拡径ノズ
ル３３が取付けられ、拡径ノズル３３の先端には
受け筒３４が設けられている。

上記拡径ノズル３３と受け筒３４との間は空気
供給部を構成する空気室３５が形成され、該空気
室３５にはホースニツプル３６が取付けられその
先端部は湯面より上部に取付けられて外側から空
気を供給するホース３７が接続されている。

上記水吹き出しノズル３２、拡径ノズル３３及
び受け筒３４は、図示しない支持部材によつて外
側ケース３８に固定されているが、上記受け筒３
４は上記拡径ノズル３３の細口となつた先端部３
９より十分に大きくなつている。そして、該受け
筒３４の先端部の開口４０は上記外側ケース３８
に形成されている放出口４１よりやや小さくなつ
て、周囲から湯を矢印ａの如く吸引することがで
きるようになつている。

上記外側ケース３８には屈曲し、屈曲した他方
側の外側ケース３８の下部には湯の吸引口４２が
設けられ、ホース４３から導かれる湯を矢印ｂ，
ｃのごとく上記拡径ノズル３３に湯を導くように
なつている。ここで、この吸引口４２の代わりに
本体側の外側ケース３８の側面に吸引孔を形成す
ることも可能であり、これによつて該吸引口から
直接湯を上記拡径ノズル３３及び放出口４１に導
くようになつている。なお、上記ホース４３の先
端部には吸盤４４が設けられ浴槽の上部湧き出し
口４５に挿入できるようになつており、これによ
つて高い温度の湯を該気泡発生装置３０に導くこ
とができる。

上記水吹き出しノズル３２の内部には捩じり板
４６が配置されて、流れる水道水に旋回力を与え
て、周囲から風呂の湯を大量に吸い込み、拡径ノ
ズル３３から吹き出すようになつている。そし
て、この拡径ノズル３３から吹き出される水流に
よつて周囲の空気室３５から空気を巻き込み、受
け筒３４の先端部３９から外側ケース３８の放出
口４１に吹きつけ、この時も周囲から湯を吸引
し、浴槽中に気泡と流水を放出するようにしてい
る。

なお、上記外側ケース３８は屈曲した他方側に
は該気泡発生装置３０を浴槽内に沈める為の重り
４７が配置され、しかもその周囲には第５図に示
すような取付け具４８を介して吸盤４９が設けら
れている。

次に、第６図に示す該気泡発生装置１０あるい
は３０に付設する炭酸ガス発生槽５０について説
明すると、この炭酸ガス発生槽５０は全体が合成
樹脂からなつて、上部に蓋５１を有し、該蓋５１
には内部に湯あるいは水を入れる為の開口５２が
形成されている。そして、上記蓋５１が被さる槽
本体５３は一部に全体が切円状となつて、一部に
窪み５４を有し、該窪み５４には吸盤５５の取付
け用の支持部材５６及びホース接続口５７が設け
られている。そして、該ホース接続口５７には上
記気泡発生装置１０，３０の空気を供給するホー
ス２０，３７の一端が取付けられている。

この炭酸ガス発生槽５０を使用する場合には吸
盤５５を利用して該炭酸ガス発生槽５０を浴槽の
水面上部に取付ける。そして、蓋５１を開けて内
部に湯に入れると炭酸ガスを発生する円盤状の炭
酸ガス発生剤を収納しておく。

このような状態で風呂の中に人が入ると水位が
上昇して上記開口５２から内部に水が入り、内部
の炭酸ガス発生剤に湯がかかつて炭酸ガスを発生
する。

ここで、上記気泡発生装置１０，３０において
水道蛇口を開いてホース２０，３７から空気を吸
引するようにすると、発生した炭酸ガスが引き込
まれ、該気泡発生装置１０，３０から炭酸ガスを
浴槽内に発生させることができる。

〔考案の効果〕

請求の範囲第１項記載の気泡発生装置は、ノズ
ルの内部に捩じり板を配置しているので、ノズル
から吹き出す水が旋回し、これによつて多量の空
気を巻き込み、従つて、少量の水道水で多量の気
泡を発生できることとなつた。

また、モーター、コンプレツサー等が必要でな
いので、故障も少なく継続的に使用することが可
能となつた。

また、請求の範囲第２項記載の気泡発生装置に
おいては、水道水を風呂の湯等からなる流体に混
合して昇温することが可能であるので、発生する
気泡が水道水で過冷されることが少なくなつた。

そして、請求の範囲第３項記載の気泡発生装置
においては、水吹き出しノズルの内部に捩じる板
が設けられているので、吹き出す水に旋回力を与
え拡径ノズルにおいて多量の流体を吸引すること
が可能となつた。

請求の範囲第４項記載の気泡発生装置において
は、炭酸ガス発生槽が設けられているので浴槽内
に炭酸ガスの気泡を発生させることが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例に係る気泡発生
装置の断面図、第２図は該気泡発生装置のノズル
の断面図、第３図は該気泡発生装置を使用状態の
側断面図、第４図は本考案の第２の実施例に係る
気泡発生装置の断面図、第５図は該気泡発生装置
の取付け具の平面図、第６図は該気泡発生装置に
使用する炭酸ガス発生槽の斜視図である。 符号の説明、１０……気泡発生装置、１１……
ノズル、１２……受け筒、１３……空気室、１４
……ホース接続口、１５……接続ネジ、１６……
ホース接続口、１７……捩じり板、１８……細
口、１９……リング、２０……ホース、２１……
Ｏリング溝、２２……カツプラー、２３……ホー
ス、２４……水道蛇口、２５……浴槽、２６，２
７……吸盤、３０……気泡発生装置、３１……ホ
ース、３２……水吹き出しノズル、３３……拡径
ノズル、３４……受け筒、３５……空気室、３６
……ホースニツプル、３７……ホース、３８……
外側ケース、３９……先端部、４０……開口、４
１……放出口、４２……吸引口、４３……ホー
ス、４４……吸盤、４５……湧き出し口、４６…
…捩じり板、４７……重り、４８……取付け具、
４９……吸盤、５０……炭酸ガス発生槽、５１…
…蓋、５２……開口、５３……槽本体、５４……
窪み、５５……吸盤、５６……支持部材、５７…
…ホース接続口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 先端が細口となつた水吹き出しノズルと、該
   水吹き出しノズルと離隔して同心状に配置され
   る受け筒と、上記水吹き出しノズルと受け筒と
   の部分に空気を供給する空気供給部を有してな
   る気泡発生装置において、上記水吹き出しノズ
   ルの内部に捩じり板を配置し、該捩じり板によ
   つて水吹き出しノズルから吹き出す水に旋回力
   を与えることを特徴とする気泡発生装置。 (2) 先端が細口となつた水吹き出しノズルと、該
   水吹き出しノズルを囲繞し周囲から流体を吸引
   する拡径ノズルと、該拡径ノズルと離隔して同
   心上に配置された受け筒と、上記拡径ノズルと
   該受け筒との部分に空気を供給する空気供給部
   とを有してなることを特徴とする気泡発生装
   置。 (3) 水吹き出しノズルの内部には捩じり板が配置
   されて、吹き出す水に旋回力を与えるようにな
   つている請求の範囲第２項記載の気泡発生装
   置。 (4) 空気供給部に接続されるホースの他端には炭
   酸ガス発生槽が接続され、炭酸ガスを浴槽内に
   吹き出すようになつている請求の範囲第１項ま
   たは第２項記載の気泡発生装置。