JPH045132A - 駆動力配分切換式4輪駆動自動車 - Google Patents

駆動力配分切換式4輪駆動自動車

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JPH045132A
JPH045132A JP2104587A JP10458790A JPH045132A JP H045132 A JPH045132 A JP H045132A JP 2104587 A JP2104587 A JP 2104587A JP 10458790 A JP10458790 A JP 10458790A JP H045132 A JPH045132 A JP H045132A
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渡辺 武司
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川野 敦弘
Hiroaki Yoshida
裕明 吉田
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高士 手嶋
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、4輪駆動自動車に関し、特に、車両のスタビ
リテイファクタに基づいて駆動力の配分を切り換えうる
駆動力配分切換式4輪駆動自動車に関する6 [従来の技術] 4輪駆動自動車において、従来より、前輪側に伝達され
るトルクと後輪側に伝達されるトルクとの比を運転状態
に応じて制御するように構成された駆動力伝達装置が種
々知られている。
例えば、センターデフにVCU (ビスカス・カップリ
ング・ユニット)等の差動制限装置を付設して、センタ
ーデフの回転数差を適当に規制するようにした駆動力伝
達装置や、油圧多板クラッチ等によって制御油圧に応じ
て動力伝達状態を調整できるようにした駆動力伝達装置
が開発されている。
そして、このような駆動力伝達装置によって、車両の走
行状態等に応じて、種々の制御を行なうことが考えられ
る。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述の駆動力伝達装置による制御の一つとし
て、車両のドリフトアウトを抑制する制御(ドリフトア
ウト抑制制御)が考えられる。
このドリフトアウトとは、車両が旋回加速運動を行なう
際に、操縦性を失って、目標軌跡に対して外側へ大きく
膨らんでいく現象であり、例えば第10図に示すように
、車両が定常円旋回を行なっているときに、加速を開始
すると、目標軌跡e2に対し実際の車両の走行軌跡e1
は、外側へ大きく膨らんでいく。このような現象は、前
輪駆動車(一般には、FF車)に起こりやすい。つまり
、駆動輪が路面に伝達する駆動力は加速時に増加するた
め、この駆動力の増加分だけ駆動輪の横力が低下して、
横方向に滑りやすくなる。
したがって、前輪駆動車の場合、前輪が滑りやすくなっ
て、アンダステア傾向となり、ドリフトアウトし易い。
このようなドリフトアウトを抑制するためには、4輪駆
動の方が有利となるが、4輪駆動はかかるトラクション
コントロール上は有利な反面、能動ロスが生じやすく、
燃料消費上は前a駆動や後輪駆動に比べて不利な場合が
多い。
そこで、通常走行時には前輪駆動で走行し、ドリフトア
ウトが生しようとしたら、この時だけは、4@駆動走行
に切り換えるようにしたい。
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、通常走
行時は前輪駆動で走行しながら、ドリフトアウトが生じ
た際又は生じようとする際だけ、4輪駆動状態に切り換
えるようにした。駆動力配分切換式4輪駆動自動車を提
供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] このため、本発明の請求項(1)の能動力配分切換式4
輪能動自動車は、エンジンの出力トルクを前輪と後輪と
に伝達して車両を駆動する4輪駆動自動車において、該
出力トルクを該前輪と該後輪とに配分制御しうる駆動力
配分制御手段と、該車両に加わる横加速度を検出する横
加速度検出手段と、該車両の操舵角を検出する操舵角検
出手段と、該車両の速度を検出する車速検出手段と、こ
れらの検出手段からの情報に基づいて該前輪および該後
輪への能動力の配分状態を制御するための制御信号を出
力する制御手段とをそなえ、該制御手段が、上記の各検
出手段で検出された横加速度と操舵角と車度とに基づい
て該車両のスタビリテイファクタを算出するスタビリテ
イファクタ算出部と、該スタビリテイファクタを予め設
定され記憶された閾値と比較判定する比較判定部と、該
比較判定部で該スタビリテイファクタが該閾値よりも小
さい場合には該駆動力配分制御手段に前輪能動モードの
制御信号を出力し該スタビリテイファクタが該閾値より
も大きい場合には該駆動力配分制御手段に4輪駆動モー
ドの制御信号を出力する制御信号出力部とをそなえてい
ることを特徴としている。
また、本発明の請求項(2)の駆動力配分切換式4輪駆
動自動車は、エンジンの出力トルクを前輪と後輪とに伝
達して車両を駆動する4輪駆動自動車において、該出力
トルクを該前輪と該後輪とに配分制御しうる駆動力配分
制御手段と、該車両に加わる横加速度を検出する横加速
度検出手段と、該車両の操舵角を検出する操舵角検出手
段と、該車両の速度を検出する車速検出手段と、これら
の検出手段からの情報に基づいて該前輪および該後輪へ
の駆動力の配分状態を制御するための制御信号を出力す
る制御手段とをそなえ、該制御手段が、上記の各検出手
段で検出された横加速度と操舵角と車度とに基づいて該
車両のスタビリテイファクタを算出するスタビリテイフ
ァクタ算呂部と、該スタビリテイファクタを予め設定さ
れ記憶された第1の閾値およびこの第1の閾値よりも大
きい第2の閾値と比較判定する比較判定部と、該比較判
定部で該スタビリテイファクタが該第1の閾値よりも小
さい場合には該駆動力配分制御手段に前輪駆動モードの
制御信号を出力し該スタビリテイファクタが該第1の閾
値よりも大きく該第2の閾値よりも小さい場合には該駆
動力配分制御手段に4輪駆動モードの制御信号を出力し
該スタビリテイファクタが該第2の閾値よりも大きい場
合には該駆動力配分制御手段に駆動力遮断モードの制御
信号を出力する制御信号出力部とをそなえていることを
特徴としている。
[作 用] 上述の本発明の請求項(1)の駆動力配分切換式4輪駆
動自動車では、制御手段において、各検出手段で検出さ
れた横加速度と操舵角と車度とに基づいて車両のスタビ
リテイファクタが算出され、このスタビリテイファクタ
を予め設定され記憶された閾値と比較判定して、この比
較結果に基づいて駆動力配分のモードが切り換えられる
。そして、スタビリテイファクタが閾値よりも小さい場
合には、前輪駆動モードでの走行が行なわれ、スタビリ
テイファクタが閾値よりも大きい場合には、4輪駆動モ
ードでの走行が行なわれる。
上述の本発明の請求項(2)の駆動力配分切換式4輪駆
動自動車では、制御手段において、各検出手段で検出さ
れた横加速度と操舵角と車度とに基づいて車両のスタビ
リテイファクタが算出され、このスタビリテイファクタ
を予め設定され記憶された第1の閾値および第2の閾値
と比較判定して、この比較結果に基づいて駆動力配分の
モードが切り換えられる。そして、スタビリテイファク
タが第1の閾値よりも小さい場合には、前輪駆動モード
での走行が行なわれ、スタビリテイファクタが第1の闇
値よりも大きく第2の閾値よりも小さい場合には、4輪
駆動モードでの走行が行なわれ、スタビリテイファクタ
が第2の閾値よりも大きい場合には、駆動力が遮断され
る。
[実施例コ 以下、図面により本発明の実施例について説明すると、
第1〜7図は本発明の第1実施例としての駆動力配分切
換式4輪駆動自動車を示すもので、第1図はその駆動系
の模式的な構成図、第2図はその制御内容を示すフロー
チャート、第3〜7図はいずれもその効果を示す図であ
り、第8,9図は本発明の第2実施例としての駆動力配
分切換式4輪駆動自動車を示すもので、第8図はその駆
動系の模式的な構成図、第9図はその制御内容を示すフ
ローチャートである。
まず、第1実施例について説明すると、この実施例は請
求項(2)に対応するものであり、第1図に示すように
構成される。
第1図において、符号2はエンジンであって、このエン
ジン2の出力はトルクコンバータ4及び自動変速機6を
介して出力軸8に伝達される。出力軸8の出力は、中間
ギア10を介して前輪側と後輪側とに伝達される。
この中間ギア10と前輪側との間および中間ギア10と
後輪側との間には、それぞれ駆動力配分制御手段として
の湿式多板クラッチ11.、L3が介装されている。そ
して、エンジン2の出力トルクは、一方で、湿式多板ク
ラッチ11から減速歯車機構19.前輪用の差動歯車装
置14を介して車軸17L、17Rから左右の前輪16
.18に伝達され、他方で、油圧多板クラッチ13から
ベベルギヤ機構15.プロペラシャフト20及びベベル
ギヤ機構21.後輪用の差動歯車装置22を介して車軸
25L、25Rから左右の後輪24.26に伝達される
ようになっている。
すなわち、油圧多板クラッチ11.13は、それぞれ図
示しない油圧室に供給される圧力によって摩擦力が変わ
り、エンジン2の出力トルクの伝達量を調整できるよう
になっている。
つまり、油圧多板クラッチ11.13は、完全フリーの
状態から完全ロックの状態まで、連続的に調整すること
ができ、完全フリーの状態から完全ロックの状態までの
適当な申開結合状態とすることで、伝達トルク量を制御
できるのである。
この油圧多板クラッチ11.13は、それぞれ個々に制
御できるが、これらの油圧多板クラッチ11.13の制
御を組み合わせて行なうことで、前輪側及び後輪側へ配
分されるトルクの割合を制御することができる。
具体的には、油圧多板クラッチ11の油圧室内の圧力が
所定圧に高められて完全ロックの状態であって油圧多板
クラッチ13の油圧室内の圧力がゼロで完全フリーの状
態のときは、エンジントルクが前輪側のみへ有効に伝達
されて、前輪駆動状態となる。油圧多板クラッチ11の
油圧室内の圧力がゼロで完全フリーの状態であって油圧
多板クラッチ13の油圧室内の圧力が所定圧に高められ
て完全ロックの状態のときは、エンジントルクが後輪側
のみへ有効に伝達されて、後輪駆動状態となる。そして
、各油圧多板クラッチ11.13の油圧室内の圧力が一
定以上あると、それぞれその圧力に応じた動力伝達が行
なわれて、4.1m1M動状態となる。
したがって、各油圧多板クラッチ11.13の結合状態
の制御によって、前輪駆動モード(FFモード)、直結
4輪駆動モード(直結4WDモード)、配分制御4@駆
動モード(配分制御4WDモード)、後輪駆動モード(
FRモード)のほかに、再抽圧多板クラッチ11.13
ともにフリーとした駐動力遮断モードを設定できる。
また、符号30はステアリングホイール32の中立位置
からの回転角度、即ち操舵角O5を検出する操舵センサ
(操舵角検圧手段)、34a、34bはそれぞれ車体の
前部および後部に作用する横方向の加速度G1.G2を
検出する横加速度センサ(横加速度検出手段)、36は
車体に作用する前後方向の加速度Gxを検出する前後加
速度センサ、38はエンジン2のスロットル開度θTを
検出するスロットルセンサ、39はエンジン2のエンジ
ンキースイッチ、4o、42.44.46はそれぞれ左
前輪16、右前輪18、左後輪26、右後輪28の回転
速度を検出する車輪速センサであり、車速検出手段を兼
ねる。また、41はエンジン回転数センサである。
これらスイッチ及び各セン号の出力はコントローラ(制
御手段)48に入力されている。
符号50はアンチロックブレーキ装置であり5このアン
チロックブレーキ装置50は図示しないブレーキスイッ
チと連動して作動する。つまり、ブレーキペダルの踏込
時にブレーキスイッチがオンとなると、これに連動して
アンチロックブレーキの作動信号が圧力されて、アンチ
ロックブレーキ装M50が作動する。そして、アンチロ
ックブレーキの作動信号が出力されるときには同時にそ
の状態を示す信号がコントローラ48に入力されるよう
に構成されている。また、52はコントローラ48の制
御信号に基づき点灯する警告灯である。
なお、コントローラ48は、図示しないが後述する制御
に必要なCPU、ROM、R,AM、インタフェイス等
を備えている。
符号54は油圧源、56は同油圧源54と油圧多板クラ
ッチ28の油圧室との間に介装された圧力制御弁であり
、この圧力制御弁56はコントローラ48からの制御信
号により制御されるようになっている。
なお、このコントローラ48には、前輪16゜18およ
び後輪24.26への駆動力の配分状態を制御するため
、上述のように圧力制御弁56へ制御信号を出力する制
御信号出力部48cが設けられるが、コントローラ48
には、さらに、各センサ34a、34b、30,40,
42,44゜46で検呂された横加速度G工、G2と操
舵角δと車度Vとに基づいて車両のスタビリテイファク
タAを算出するスタビリテイファクタ算出部48aと、
スタビリテイファクタAを予め設定され記憶された第1
の閾値A1および第2の閾値A2(A1<A2)と比較
判定する比較判定部48bとが設けられている。
そして、制御信号出力部48cでは、比較判定部48b
での判定の結果、A<A□ならば、FFモードを選択す
る制御信号を出力し、A1≦A〈A2ならば、4WDモ
ードを選択する制御信号を出力し、A2<Aならば駆動
力遮断モードを選択する制御信号を出力するようになっ
ている。
ここで、上述のスタビリテイファクタAの算出について
説明する。
車両が定常旋回軌跡を行なう時、線形範囲では、次式が
成立する。
Gy=[V2/(1+AV2コ・(δ /L)  ・ 
−−(1)δ/L= (1/ρ) +AGy     
−・−(2)ただし、■は車速、Gyは横加速度、ρは
旋回半径、δは前輪実舵角、Lは車体のホイールベース
であり、Aはスタビリテイファクタであり、この実施例
では、車体前部および後部の横加速度の値Gi、G2の
平均値(G□十02)/2が車体重心の横加速度Gyに
相当する。
スタビリテイファクタAは車両特性を示す値であって。
A〉0のときはアンダステア(US)に、A=Oのとき
はニュートラルステア(NS)に、A<Oのときはオー
バステア(OS)に、それぞれ対応している。
このスタビリテイファクタAは、線形範囲では定数とな
る。
そして、半径ρで旋回運動を行なう車両の横加速度Gy
と前輪実舵角δとの関係は、第3図に示すようになり、
車両の状態がPのときは、直線PQの傾きがスタビリテ
イファクタAに一致する。
例えば、車両の状態がP2→P3となってドリフトアウ
ト傾向が強まると、直線PQの傾き、つまり、スタビリ
テイファクタAが増大することがわかる。そして、スタ
ビリテイファクタAの増大によって、ドリフトアウト傾
向を検知することができる。
スタビリテイファクタAの算出式は、式(1)から次の
ように求められる。
A=[2δ /(G1+02)コ・(1/L)−(1/
L2)・・・ (3) 本発明の第1実施例としての駆動力配分切換式4輪能動
自動車は、上述のごとく構成されており、第2図のフロ
ーチャートにしたがってその駆動系の動作を説明する。
横加速度G1.G2と操舵角δと車度■とを読み込んで
(ステップs1)、スタビリテイファクタ算出部48a
で、これらの値G工、G2.δ、■および判別式(3)
によって、スタビリテイファクタAを算出する(ステッ
プs2)。
そして、ステップ3でA<A1であると判定されると、
FFモードを選択する制御信号を出力しFFモードに切
り換える(ステップs4)。また、ステップ5でA□≦
A<A2であると判定されると、4WDモードを選択す
る制御信号を出力し4WDモードに切り換える(ステッ
プs6)。さらに、ステップ5でA1≦A<A2でない
、つまり、A2〈Aと判定されると、駆動力遮断モード
を選択し駆動力遮断モードに切り換える(ステップs7
)。
以下に、このようなドリフトアウト抑制制御のシュミレ
ーション結果について、第4〜7図を参照して説明する
第4図は、シュミレーション時の走行軌跡を示し、al
は加速なしの定常旋回軌跡、A2.a3は加速開始点P
1で加速を行なった場合の走行軌跡であって、C2はド
リフトアウト抑制の制御を行なった場合、ドリフトアウ
ト抑制の制御を行なわなかった場合のものである。
第5図は、スタビリテイファクタAの時間変化を示し、
blは加速なしの場合、b2は加速ありでドリフトアウ
ト抑制の制御を行なった場合、b3は加速ありでドリフ
トアウト抑制の制御を行なわなかった場合のものである
第6図は、横加速度Gyの時間変化を示し、C1は加速
なしの場合、C2は加速ありでドリフトアウト抑制の制
御を行なった場合、C3は加速ありでドリフトアウト抑
制の制御を行なわなかった場合のものである。
第7図は、ヨーレイトYの時間変化を示し、dlは加速
なしの場合、d2は加速ありでドリフトアウト抑制の制
御を行なった場合、d3は加速ありでドリフトアウト抑
制の制御を行なわなかった場合のものである。
なお、第5〜7図中のtlは加速開始時を示す。
これらの第4〜7図から、ドリフトアウト抑制の制御を
行なうことで、スタビリテイファクタAの増大が抑制さ
れ、ドリフトアウトも当然抑制されて、横加速度G■や
ヨーレイトγの変化も抑制されることがわかる。
このように、スタビリテイファクタAを算出し、この算
出値Aに対応して車両の駆動状態を制御することで、通
常走行時には前輪駆動で走行し、ドリフトアウトが生じ
ようとしたら、適切に4輪駆動走行に切り換えられ、駆
動ロスによる燃料消費を抑制しながら、車両の走行安定
性を高めて車両の走行限界を大幅に向上させることがで
きる。
さらに、スタビリテイファクタAが過大(つまり、A、
<A)となると、4輪駆動モードでもドリフトアウトを
抑制し難いが、この場合、駆動力が遮断されるので、駆
動輪の横力が大幅に上昇して、横方向に滑りにくくなっ
て、ドリフトアウトが抑制される。
次に、第2実施例について説明すると、この実施例は請
求項(1)に対応するものであり、第8図に示すように
構成される。
第8図において、第1図と同符合は同様なものを示して
おり、この4輪駆動自動車では、駆動力配分制御手段が
異なっている。つまり、配分切換中間ギア10と前輪側
との間は直結され、中間ギア10と後輪側との間に、駆
動力配分制御手段としての湿式多板クラッチ13が介装
されている。
これにより、油圧多板クラッチ13が完全フリーの状態
では前輪駆動となり、油圧多板クラッチ13が完全ロッ
クの状態では直結4輪駆動(前輪:後輪の配分比が50
:50)となって、油圧多板クラッチ13が半結合の状
態では、前輪:後輪の配分比が100:O(前輪駆動)
から50 : !50(直結4@翻動)まで連続的に調
整できるが、前輪駆動が必ず駆動されるので、駆動力遮
断モードには設定できない。
このため、コントローラ48において予め設定され記憶
される閾値はA□のみとなって、制御信号出力部48c
では、比較判定部48bでの判定の結果、A<A1なら
ば、FFモードを選択する制御信号を出力し、A□≦A
ならば、4WDモードを選択する制御信号を出力するよ
うになっている。
これらの部分以外は、第1実施例とほぼ同様に構成され
ている。
上述の構成により、第9図に示すように、まず、横加速
度G□、G2と操舵角δと車度Vとを読み込んで(ステ
ップs1)、次に、スタビリテイファクタ算出部48a
で、これらの値G□、G2.δ。
■および判別式(3)によって、スタビリテイファクタ
Aを算出する(ステップs2)。
そして、ステップ3でA<A1であると判定されると、
FFモードを選択する制御信号を出力しFFモードに切
り換える(ステップs4)。また。
ステップ5でA□≦Aであると判定されると、4WDモ
ードを選択する制御信号を出力し4WDモードに切り換
える(ステップs6)。
これにより、第1実施例とほぼ同様な効果を得ることが
できる。
なお、上述のFFモードは、一般には、前輪のみを駆動
するモードだが、前輪駆動を主体とした4輪駆動モード
も含むモードとしてもよい。
また、上述の各実施例では、他の制御にも用いることを
考慮して、横加速度センサを車体の前後に設けているが
、横加速度センサを車体重心に設けて、スタビリテイフ
ァクタAの算出に際し、この車体重心に作用する横加速
度Gvを直接仕様してもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の請求項(1)および(2
)の各駆動力配分切換式4輪駆動自動車によれば、スタ
ビリテイファクタに基づく判断で車両の駆動状態を制御
することで、駆動ロスによる燃料消費を抑制しながら、
車両の走行安定性を高めて車両の走行限界を大幅に向上
させることができる。
特に、請求項(2)の駆動力配分切換式4@駆動自動車
では、スタビリテイファクタが過大となると駆動力が遮
断されるので、ドリフトアウトの抑制効果が一層確実な
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1〜7図は本発明の第1実施例としての駆動力配分切
換式4@駆動自動車を示すもので、第1図はその駆動系
の模式的な構成図、第2図はその制御内容を示すフロー
チャート、第3〜7図はいずれもその効果を示す図であ
り、第8,9図は本発明の第2実施例としての駆動力配
分切換式4輪駐動自動車を示すもので、第8図はその駆
動系の模式的な構成図、第9図はその制御内容を示すフ
ローチャートであり、第10図は車両のドリフトアウト
の状態を示す模式図である。 2−エンジン、4−トルクコンバータ、6−自動変速機
、8・−・出力軸、1〇−中間ギア、11゜13−制御
手段としての油圧多板クラッチ、14−・−差動歯車装
置、15−ベベルギヤ機構、16−・−前輪、17L、
17R−車軸、18・−・前輪、19−・減速歯車機構
、20・−・・プロペラシャフト、21・・−ベベルギ
ヤ機構、22−・差動歯車装置、24後軸、25L、2
5R,−車軸、28−油圧多板クラッチ、30−・操舵
センサ、32−・−ステアリングホイール、34a、3
4b・−横加速度センサ、36−前後加速度センサ、3
8−スロットルセンサ、39・−エンジンキースイッチ
、41−エンジン回転数センサ、40,42,44,4
6−・車輪速センサ、48−コントローラ、48a−ス
タビリテイファクタ算出部、48b−比較判定部、48
c・−制御信号出力部、50−アンチロックブレーキ装
置、50A−ブレーキスイッチ、50 B−ブレーキ(
制動手段)、51−・ブレーキペダル、52−警告灯、
54−油圧源、56−圧力制御弁。 第2図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エンジンの出力トルクを前輪と後輪とに伝達して
    車両を駆動する4輪駆動自動車において、該出力トルク
    を該前輪と該後輪とに配分制御しうる駆動力配分制御手
    段と、該車両に加わる横加速度を検出する横加速度検出
    手段と、該車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    該車両の速度を検出する車速検出手段と、これらの検出
    手段からの情報に基づいて該前輪および該後輪への駆動
    力の配分状態を制御するための制御信号を出力する制御
    手段とをそなえ、該制御手段が、上記の各検出手段で検
    出された横加速度と操舵角と車度とに基づいて該車両の
    スタビリティフアクタを算出するスタビリティファクタ
    算出部と、該スタビリティファクタを予め設定され記憶
    された閾値と比較判定する比較判定部と、該比較判定部
    で該スタビリティファクタが該閾値よりも小さい場合に
    は該駆動力配分制御手段に前輪駆動モードの制御信号を
    出力し該スタビリティファクタが該閾値よりも大きい場
    合には該駆動力配分制御手段に4輪駆動モードの制御信
    号を出力する制御信号出力部とをそなえていることを特
    徴とする、駆動力配分切換式4輪駆動自動車。
  2. (2)エンジンの出力トルクを前輪と後輪とに伝達して
    車両を駆動する4輪駆動自動車において、該出力トルク
    を該前輪と該後輪とに配分制御しうる駆動力配分制御手
    段と、該車両に加わる横加速度を検出する横加速度検出
    手段と、該車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    該車両の速度を検出する車速検出手段と、これらの検出
    手段からの情報に基づいて該前輪および該後輪への駆動
    力の配分状態を制御するための制御信号を出力する制御
    手段とをそなえ、該制御手段が、上記の各検出手段で検
    出された横加速度と操舵角と車度とに基づいて該車両の
    スタビリティファクタを算出するスタビリティフアクタ
    算出部と、該スタビリティファクタを予め設定され記憶
    された第1の閾値およびこの第1の閾値よりも大きい第
    2の閾値と比較判定する比較判定部と、該比較判定部で
    該スタビリティフアクタが該第1の閾値よりも小さい場
    合には該駆動力配分制御手段に前輪駆動モードの制御信
    号を出力し該スタビリティファクタが該第1の閾値より
    も大きく該第2の閾値よりも小さい場合には該駆動力配
    分制御手段に4輪駆動モードの制御信号を出力し該スタ
    ビリティフアクタが該第2の閾値よりも大きい場合には
    該駆動力配分制御手段に駆動力遮断モードの制御信号を
    出力する制御信号出力部とをそなえていることを特徴と
    する、駆動力配分切換式4輪駆動自動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1839927A1 (de) * 2006-03-31 2007-10-03 Audi Ag Antriebsvorrichtung für allradgetriebene Kraftfahrzeuge

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6141031A (ja) * 1984-07-31 1986-02-27 ヘルマン・クラウトクレーマー ガスばね

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