JPH0451298Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、空調装置を端末機とし、これらの
複数の末端機を集中管理する空調機用集中コント
ロール装置における末端機としての空調装置に関
するものである。

［従来の技術］ 多数台の全熱交換形空調装置等の端末機を個別
な場所に設置した場合には、これら各端末機を一
括して操作しうるコントロール系が必要となる。
このような設置形態をとつた端末機は、従来にお
いては、第１０図に示すようなコントロール系の
端末として構成されている。すなわち、AC100V
の電源１に直列に接続されたメインスイツチ２の
ON−OFF操作によつてすべての端末機３を一括
して動作させ、あるいは停止させうる構成であ
る。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記した従来のコントロール系は機能的に多少
複雑にしたものであつても基本的にはメインスイ
ツチ２による強制的なオン・オフ制御であつて、
各端末機３が備えた固有の機能の選択は概ね無視
される。従つて端末機３の制御が画一的で使い勝
手の悪いものである。また、端末機３としての空
調装置相互の電気回路の接続は第１１図に示すよ
うに構成されていて、各空調装置を例えば４本の
電線でいもづる式に接続しなければならないもの
であつた（第１１図参照）。

本考案は上記した従来の問題点を解決するため
になされたもので、相互間の接続が簡単かつ単純
で複数の空調装置による集中コントロール装置が
構成し易く、電子作動機が安定した制御特性を呈
する空調装置を得ることを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この考案に係る空調装置は室外から室内へ吸入
される空気流と、室内から室外へ排出される空気
流とを相互に熱交換する熱交換器を外筺内に備
え、この外筺内の熱交換器に連通する吸気風路内
又は排気風路の少なくとも一方に上記熱交換器よ
りも下流側に位置して吸排気用フアンモータの運
転を制御する電子作動機を配設したものである。

［作用］ この考案においては、熱交換器に連通する吸気
風路内又は排気風路内の少なくとも一方に熱交換
器よりも下流側に位置して吸排気用フアンモータ
の運転を制御する電子作動機が配設されているも
ので、電子作動機を周年にわたり恒温、恒湿の空
気条件の安定した所で働かせることができる。

［考案の実施例］ 本考案の一実施例としての空調機用コントロー
ル装置は、第１図に示すように熱交換形換気扇な
どの空調装置（これを以降端末機３と称す）を複
数台設置したものである。各々の端末機３に電子
作動機としての子機４が組込まれ、二本の通信ケ
ーブル６により子機４相互が接続されている。各
子機４は電子操作機としての一台の親機５に通信
ケーブル６で接続されている。親機５の指令デー
ターにより、子機４が動作し子機４が内蔵するリ
レー等の出力部により端末機３が所定の機能を発
揮する。端末機３には電源１より交流電源が供給
される。親機５、子機４の構成は、第３図のブロ
ツク図に示すとおりである。親機５のブロツク図
における１０は端末機３を一括してON−OFFす
る運転指令入力スイツチ、１１は送風量等を指令
する強弱風量入力スイツチ、１２は換気機能等す
なわち、全熱交換換気か普通の換気かのいずれか
を指令する換気指令入力スイツチ、１４はこの親
機５で何台の端末機３を制御するかを指定するア
ドレス指定スイツチ入力、１３は後述する親機５
の機能のうち個別運転モードか集中運転モードか
を識別する機能選択スイツチ入力、１５はメイン
の制御機能を実施する制御部、１６は親機５と各
子機４とのデーター通信を行う為の送受信部、２
４は子機４の状態監視及び親機５の状態を表示す
る表示部である。また第３図の子機４の機能ブロ
ツクにおいて、１７は親機５とのデーターの送受
信を行う送受信部、１８は子機４の自己アドレス
を指定するアドレス指定スイツチ部、１９は子機
４のシーケンスを制御する制御部、２０はシーケ
ンスにより端末機３を電気的に動作させるリレー
等で構成された出力部、２１は端末機３に内蔵さ
れたモーター等の速調、ダンパー等を示す端末機
接続部、２２，２３は外部からの入力例えばバイ
メタルサーモ、タイマー等の外部入力部である。

このように構成された親機５、子機４、端末機
３において、親機５より運転指令入力スイツチ１
０が入力されると、その信号は制御部１５に伝達
されアドレス指定スイツチ入力１４で指定された
１〜ｎ番迄の子機４をONする信号を送受信部１
６を介してデーターとして１〜ｎ番の全子機４に
ON指令データーを発する。と同時に一括ON指
令を発した事を表示部２４にて親機５の操作パネ
ル等で表示する。一方、親機５より伝送された信
号は通信ケーブル６を介して子機４の送受信部１
７に送られてくるが、この子機４にはあらかじめ
アドレス指定スイツチ部１８によりアドレスがそ
れぞれ指定されているため、自分のアドレスに相
当するデーターが送信されてきた時のみ自己のデ
ーターとして送受信部１７、制御部１９により取
り込みデーター処理を行う。制御部１９で制御処
理を行つた後、例えば前述のごとく親機５より
ON指令が発せられた場合には出力部２０のリレ
ーが動作し端末機３に電源１が供給されて端末機
３が運転状態となる。又、子機４等がタイマー運
転される場合等、外部のセンサー等で制御される
場合は外部入力部２２，２３等の入力は子機４の
制御部１９に入力されて適切なシーケンス処理が
行われる。

親機５と子機４との間においてまず、親機５が
No.１の子機４に相当するアドレスデーター、及び
制御内容データーを全子機４に送信する。次に該
当子機４はそのアドレスを受信し制御送信データ
ーを取り込み子機４のアドレスを送信し子機４の
データー内容を送信する。このように順次親機５
より子機４がポーリングされて、ｎ番の最後の信
号処理を行つた後に再びNo.１の子機４にもどつて
同様の処理を行う。この間にデーターの変更があ
れば次のポーリングの時に新データーの送信、受
信を行う。しかして、親機５と子機４間の通信関
係が成立し制御系が成立する。ここで例えばNo.１
〜No.ｎまでの子機４が接続されていた場合になん
らかの原因によりNo.２の子機４に異常があるとNo.
１の子機４に対する親機５の送信信号が子機４に
送信されNo.１の子機４よりの信号が返信される。
次にNo.２の子機４に対して送信されても親機５の
No.２の子機４の受信期間内にNo.２の子機４より返
信がなければNo.２の子機４との通信が不成立とな
る。次にNo.３の子機４も同様にして通信しNo.２の
子機４との通信不成立が何回か連続的に不成立で
あると親機５ではNo.２の子機４が異常であると判
断し、第３図に示す親機５の表示部のうち通信異
常用のランプ表示が点灯し、かつ一定期間の間に
２回の消灯期間をもつて表示動作する。このよう
に異常ランプ表示が点灯し、かつ又この点灯期間
のうちに２回の消灯によりNo.２の子機４が異常で
ある事が親機５にて判断出来る。

各子機４は第４図から第５図によつて示すよう
に外筺２５内に形成された中間部において内蔵の
直交流形プレートフイン式の全熱交換型の熱交換
器２６により熱交換可能に交差する吸気風路２７
と排気風路２８のうちの前記熱交換器２６より下
流側の熱交換後の気流がほぼ直角方向から当たる
位置の排気風路２８内に着脱可能に装着されてい
る。子機４をしめした図において、２９は電子回
路を構成した制御基板Ａ、３０は制御基板Ａ２９
をスライド可能に装着保持しかつ、台形筒状の金
属カバー３１をスライド装着する樹脂製のベース
であり、制御基板Ａ２９をベース３０の上部の溝
部Ａ３２に係合保持させ、金属カバー３１の端縁
に形成された案内代３３をベース３０の外側下部
に形成された溝部Ｂ３４にスライド装着させてさ
らに、制御基板Ａ２９から引き出された６極の接
続子３５をカバー金具３６の開口に内側から装着
し、信号端子等の接続部品を配設してなるカバー
金具３６をベース３０の下部に形成された２箇所
の溝部３７に外側から固定ねじ３８によつて締め
付け、さらに金属カバー３１の上面より樹脂製の
固定ピン３９を差し込んでカバー金具３６を固定
することで、第４図に示すような子機４がえられ
る。子機４のベース３０には溝部３７の内側にそ
れぞれ１条ずづ溝部４０があり、端末機３の外筺
２５に固定された案内金具４１に溝部４０を係合
させ押し込むことで端末機３内の室外側の排気風
路２８内に子機４が装着される（第４図参照）。
４２は端子台、４３は放熱用通風孔で電子回路の
降圧トランスの熱を排気風路２８の排気流の流通
を許容することで金属カバー３１外に放熱する。

子機４の装着位置は、周年を通じ最も空気条件
の安定している上記した場合が良いが、吸気風路
２７の熱交換器２６の下流側でも安定した制御特
性が得られる。

［考案の効果］ 以上、実施例による説明からも明らかなように
本考案の空調装置は、熱交換器に連通する吸気風
路内又は排気風路の少なくとも一方に熱交換器よ
りも下流側に位置して吸排気用フアンモータの運
転を制御する電子作動機が配設されているので、
電子作動機を周年にわたり恒温・恒湿の空気条件
の安定した所で働かせることができ、長期間にわ
たつて安定した制御特性が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す空調機用集中コ
ントロール装置のシステム構成図、第２図は、端
末機の正面図、第３図は同じくその親機と子機と
の関係を示す機能ブロツク図、第４図は、子機と
端末機との関係を示す説明図、第５図は子機の分
解斜視図、第６図は第５図のア矢印部の拡大断面
図、第７図は第１図のイ矢印部を示す拡大図、第
８図は親機の正面図、第９図は回路の結線図、第
１０図は従来例を示すシステム図、第１１図は、
従来例の結線図である。図において、１は電源、
３は端末機、４は子機、５は親機、６は通信ケー
ブル、１６は送受信部、１８はアドレス指定スイ
ツチ部、２５は外筺、２６は熱交換器、２７は吸
気風路、２８は排気風路である。なお図中同一符
号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室外から室内へ吸入される空気流と、室内から
   室外へ排出される空気流とを相互に熱交換する熱
   交換器を外筺内に備え、この外筺内の熱交換器に
   連通する吸気風路内又は排気風路の少なくとも一
   方に上記熱交換器よりも下流側に位置して吸排気
   用フアンモータの運転を制御する電子作動機を配
   設したことを特徴とする空調装置。