JPH04507239A - テトラヒドロ―β―カルボリン誘導体の投与による食欲抑制方法 - Google Patents
テトラヒドロ―β―カルボリン誘導体の投与による食欲抑制方法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
テトラヒドロ−β−カルボリン誘導体の投与による食欲抑制方法1、 発明の分
野
本発明は食欲の薬学的制御に関する。より特別には、本発明は食物摂取挙動を抑
制する方法、及びマクロ栄養摂取能を修飾する方法、並びにそのために使用でき
る化合物に関する。
2、 参考文献
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esign” (E、J。
Ar1ens 編集)の第VII 巻、第165 頁3、 発明の背景
米国において肥満が非常に多いことはこの問題を適切に処理する現在の医学的処
置方法の一般的な失敗を証明している。現存の食欲抑制剤はそれらの使用に付随
する可能な種々の危険因子について見た場合の限定された効力のためにそれらを
肥満の処置剤として選ぶことは一般に排除される。しかしながら患者と医学界と
の両方にわたって、肥満が積極的な医学的干渉を必要とする疾病の一つであると
いう認識が高まっている。従って性能特性の大きく改善された新しい抗肥満剤は
おそらく将来において広く受け入れられると考えられる。
肥満及び関連する食事障害の疾病分類は一般的にはまだよく定義されていないけ
れども、これが発展し、かつ広く認められるようになるとともに安全で有効な薬
物治療を計画することに対する要求力塙まっている。処方箋なしに入手できる最
も一般的に用いられる体重制御剤は、例えばフェニルプロパツールアミン及びフ
ェネチルアミン誘導体のような、一般にアドレナリン作動性の刺激剤である。
種々の食欲インヒビターは有効であっても、アドレナリン作動性の薬剤は、例え
ば神経質性、被刺激性、不眠症、めまい、頻脈、動悸、高血圧等の多くの有害副
作用をもたらす。これらの副作用は処置の中止を必要とするのに充分な程重大で
ある場合がある。Kopf (ドイツ特許第3.430.389 号)はアドレ
ナリン作動性薬剤とベンゾジアゼピン鎮静剤との組み合わせを投与することによ
る体重の低下を開示している。このアドレナリン作動性の薬剤の実際の安全性は
、特に高血圧に悩む米国の人口が20−30 %であることを考えると疑問であ
る。非刺激性の食欲抑制剤であるフェンフルラミンは精神運動性の刺激剤の性質
がなく、そして刺激剤的化合物(例えばアンフェタミン)で見られるような乱用
の可能性はないけれども、このものはしばしば不適切な臨床的効力を有し、そし
てこの薬剤を摂取した患者はしばしば嗜眠状態や頭痛を訴える。このように、現
在用いられている抗肥満的薬物治療のいずれも特別に満足でないことが明らかで
ある。
テトラヒドロ−β−カルボリン(TH,BC)は多様な薬学的作用を有し、そし
てコリンエステラーゼインヒビター、鎮静剤/催眠剤、鎮痛剤、及び精神異常発
現薬としてさまざまに評価されている。このものは脳のトリプタミン、イミブラ
ミン、5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT)及びスビペロンの結合部位に対
して低い親和性を競い、脳の切片から脱分極により誘発された5−HTの流出を
高め、そして脳のシナブトソーム中への5−HTの吸収及び5−HTの酸化的脱
アミノを弱く阻止する。このものは哺乳動物の脳細胞中で天然に生ずる。
THBCを実験室動物に非経口的に投与した場合にこのものは移動運動、試験的
活性及び葛藤的挙動を抑制し、オペランド条件付けされた学習及び記憶作業の能
率を阻害し、発作感受性を低下させ、バルビッール酸鎮静作用を延長し、そして
特定薬物で誘起された常開症に拮抗作用を示す。高い投与量で与えた場合にはT
HBCは過剰活性、前肢足踏み、身体のウィービング、及び回旋によって特徴づ
けられる特性挙動症候群を誘発する。逆説的に、THBCはラットに心室的投与
したときに運動活性を低下させ、顕性不安を引き起こし、そして恣意的エタノー
ル消費を高める。Atkinson (英国特許第1,183,219 号〕は
鎮痛剤としてそれを使用することを開示している。
THBCの生理学的作用は内分泌パターン及び体温への影響を含む。誓歯類動物
における全身的投与は結晶プロラクチン濃度の投与量に依存する上昇をもたらし
、血清の黄体化ホルモン濃度を低下させ、そして血漿のコルチコステロンを高め
た。THBCはラットに6.25 mrJKg又はそれ以上の投与量で非経口的
に投与した場合に有意な低体温をもたらす。
THBCの毎日の経口投与がラットにおいて食物及び液体の摂取における一時的
な、投与量に関連する減少をもたらすことも知られている。平均49 mg/K
gを越える量でTHBCを摂取した動物はそのような処置を2日続けた後で食物
摂取量の有意な低下を示すけれども、しかしながら耐容量が発現し、そして食物
の消費量はそのような処置の第12日までに正常の値に戻る。より少ない日量投
与量(30mg/Kgよりも少ない)は食欲に有意の変化を与えない。Ronw
nelspacher の報告において49 mg/Kg/日又はそれ以上を摂
取した24匹の動物のうち6匹が死亡したということは注目すべきである。
Payne等(米国特許第4.336.260 号)はTHBCの1−アリール
−3−カルボン酸誘導体を抗を薬として使用することを開示している。
S、 Cooperは完全不飽和のβ−カルボリンの3種類の誘導体が過食的活
性を示し、またもう一つのβ−カルボリン誘導体が食欲抑制的活性を示すことを
開示している。それらの過食性の誘導体はエチル−6−ペンジロキシー4−メト
キシメチル−β−カルボリン−3−カルボキシレート、エチル−5−ベンジロキ
シ−4−メトキシメチル−〇−力シルボリン−3−カルボキシレートびエチル−
5−インプロポキシ−4−メチル−ローカルボリン−3−カルボキシレートであ
った。
上記の食欲抑制性誘導体はB−カルボリン−3−カルボン酸メチルアミド(FG
7142)であった。10.0 mg/Kgの量を腹腔内に注射した場合にFG
7142は、部分的に飽食したラットによる食物消費量を対照群の30%まで
低下させた。
特定のカルボキシルエステルのβ−カルボリン誘導体がベンゾジアゼピン受容体
に対する高い親和性と結びつくことが報告されている(Skolnick)。こ
の結びつきはこれらの化合物がベンゾジアゼピン剤の抗am性、温和安定化性及
び鎮静的性質に拮抗作用をする能力をもたらすものであろう、しかしながら、例
えば3−カルボメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンのよ
うな飽和誘導体は極めて低い親和性と結びついている(Skolnick、 R
ot+ertson )。
4、 発明の総括
従って本発明の目的の一つば晴乳動物における食欲抑制方法を提供することであ
る。
本発明のもう一つの目的は哺乳動物において炭水化物に対する食欲を選択的に抑
制することのできる組成物を提供することである。
本発明によれば、THBCの特定の誘導体がこれを薬学的に有効な投与量で投与
したときに食物摂取挙動を部分的に、又は完全に抑制することが見出された。
本発明の各化合物は比較的低い投与量で有効である。これらの化合物はまたマク
口宋養摂取能を変化させるため(例えば炭水化物に対する食欲を減少させること
により)にも有用である。本発明の各化合物は5−HT受容体、5−HT吸収部
位及びベンゾジアゼピン受容体に対して極めて低い親和性を示す。すなわち、本
発明の化合物は飽和したβ−カルボリン化合物について報告されているものと異
なった機構によって作用するものと思われる。
本発明のアスペクトの1つは下記式fI)〔但し上記の式においてR,、R,、
R,、R?及びReは下に記述する通りのものである]の化合物又はその薬学的
に効果的な塩の有効量を投与することにより、塙乳動物における食物摂取挙動を
抑制する方法である。
この方法に用いられる化合物は構造/活性の強い関係を示す、このような関係は
、高い食欲抑制活性、例えばTI(BCのそれよりも実質的に高い活性と関連す
るそれぞれの置換基の性質を予言するために定量的に解析された。この解析は、
工C6゜(その哺乳動物の食物摂取量を50%低下させるのに要する薬剤の濃度
)で表わしたその薬剤の生物学的活性をその分子のオクタツール/水の間の分配
係数及び各置換基Rのハメット電子パラメータ及び誘導効果電子パラメータに関
連づけるものである。
食欲抑制に用いる現在好ましい化合物は、置換基R,,R3、R,、R,及びR
,が、in (17エC,。)の値で表わした予報活性値が約−2,5よりも大
きくなるように選ばれたものである。このような化合物の例はR,がn−C:J
(11であり、そしてR2、Rs 、 Ra =Rt = Hであるもの、及び
Ra = n−CJLt であり、R,= CH,であってR2=R,=R,=
Hであるような化合物である。
本発明のもう一つのアスペクトは、薬学的に受容性のある賦形剤を有効量の式(
I)の化合物と組み合わせて含む、哺乳動物の栄養摂取挙動を抑制するのに有用
な組成物である。
本発明のもう一つのアスペクトは、式fIl においてRa、Ra、Rs、R?
及びR8が下に記述するような化合物を投与することにより、塙乳動物において
食欲を部分的に抑制する方法である0本発明のもう一つのアスペクトは哺乳動物
における食欲を部分的に抑制する組成物である。
図面の簡単な説明
第1図は置換された1、2,3.4−テトラヒドロ−β−カルボリン化合物を合
成する方法を説明する。
第2図は置換された1、 2.3.4−テトラヒドロ−β−カルボリン化合物を
合成する第2の方法を説明する。
第3図はその芳香族性窒素のところで置換された1、 2.3.4−テトラヒド
ロ−β−カルボリンまでの合成の経路を示す。
第4Aないし4F図はそれぞれTHBC化合物AないしFについての用量/反応
相関曲線を示す。
第5Aないし5B図はTHBC及び3−カルボキシ−1,’2.3.4−テトラ
ヒドロ−β−カルボリン(第5A図)、又は2−アセチル−1,2,3,4−テ
トラヒドロ−B−力ルボリン(第5B図)についての用[反応のグラフである。
第6図は誘導体AないしL及びTHBC(T)の測定された活性、及びこれらの
化合物から計算された構造/活性の相関のグラフを示す。
第7区はTHBCの例示的な誘導体とそれらの予言されたin (1/IC5o
l値とを示す。
発明の詳細な説明
以下にあげる記述部Aはここで用いる若干の用語の定義をあげる。記述部Bにお
いては本発明のいくつかの化合物を合成し得る一般的ないくつかの合成方法を記
述する。記述部Cは本発明の化合物に到達するための合成経路の特定的記述を与
え、そしてそれらの食欲抑制剤としての効力の実証を示す、記述部りは最も活性
の高い食欲抑制性化合物を用いて実施した定量的な構造/活性の相関(QSAR
)の解析を説明する。
る。食物摂取挙動の「部分的抑制jとは食物摂取挙動を対照群の挙動の約20%
と約70%との間の水準に低下させることを意味する。
「有効量jの語は食物摂取挙動の抑制をもたらすのに必要な式fIl の選ばれ
た化合物の量を意味する。必要な正確な量は選んだそれぞれの化合物、対象物の
年齢及び体重、投与の経路等に依存して変化するが、これは定常的手順による実
験法によって容易に決定できる。適切な実験は実施例において記述する。しかし
ながら一般的には有効量は約1 mg/Kgから約100 mg/Kg までの
範囲、好ましくは約2 mg/KHないし約30 mgJKg 、より好ましく
は約4−12 mg/Kgである。
食物摂取挙動の部分的抑制は式fI) の任意の誘導体の類似的量な投与するこ
とによってもたらされる。
「食欲−変更量」の語は対象とする動物によって経験された種々の炭水化物に対
する食欲を変化させるのに必要な、すなわち対象動物のマクロ栄養摂取能を変化
させるのに必要な化合物の投与量を表わす。「食欲−変更量」の語はまた、薬物
依存性、言い換えれば例えばアルコール、たばこ、麻薬又はオピエート物質嗜好
癖の処置における治療的量の変化をもたらすのに必要な量にも適用される。必要
な正確な食欲−変化量は、用いた個々の化合物、処置されるべき対象動物の種類
、年齢及び状態とともに変化する。しかしながらその量はこの技術分野における
通常的知識を有するものにより、この技術分野において知られており、そして以
下において記述するような種々の方法に従って定常的操作のみによって実験的に
決定することができる。一般に、食欲−変更量は、おおまかに言って上に記述し
た有効量の1/2 ないし1/10である。すなわち食欲変更量は体重IKg
あたり約0.01から約10mg の範囲、好ましくは約0、s −5mg/K
g、そして最も好ましくは約1mg/Kgである。
「薬学的に受容可能な」の語は投与されるべき対象動物に受容不可能な程に有毒
でない化合物、塩又は賦形剤に対する語である。薬学的に受容可能な塩類は例え
ば塩化物、臭化物、沃化物、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、燐酸塩等の
ような種々の無機アニオン及び例えば酢酸塩、マロン酸塩、ピルビン酸塩、プロ
ピオン酸塩、桂皮酸塩、1)−トルエンスルホン酸塩等のような種々の有機アニ
オンを含む。薬学的に受容可能な賦形剤はE、W、 Martin によって前
記引用文献″Remington’s Pharmaceutical 5ci
ences”の中に長文に記述されている。
B、 ヨ萎眠國は迭
本発明の化合物はこの技術分野において通常の知識を有する者に知られた種々の
方法によって調製することができる[M、 Ca1n等: ’J Med Ch
eIW”、 25.1081−91 (1982j ]。第1ないし3図に3つ
の例示的方法があげられている。第1及び第2図はいくつかの化合物の芳香族性
及び脂肪族性の、種々の位置に置換基を有する融合した3環構造を形成する2つ
の方法を示し、そして第3図はその芳香族性の窒素原子のところに置換基R,を
付加する方法を示す。下記の記述部Cに個々の例があげである。
第1図においては、置換されたトリプタミン化合物を酸触媒のもとにホルムアル
デヒドと反応させることにより環化して式(Il のテトラヒドロ−β−カルボ
リン誘導体(R,= +()が形成される。この生成物は共溶媒を用い、又は用
いることなくピリジン中で無水酢酸と反応させることによりその脂肪族性窒素原
子のところでN−アシル化して式(I) においてR,= Hの2−アセチル誘
導体にすることができる。
第2図においては置換されたトリプタミン化合物を酸触媒の使用のもとにグリオ
キシル酸ど反応させて環化することにより3環式のカルボキシル化合物が形成さ
れる。次いでこの生成物は酸触媒のもとて脱カルボキシル化して式fI) のテ
トラヒドロ−B−力ルボリン誘導体(R,= H)を作ることができる。この化
合物は次にピリジン中で、又は共溶媒を用いることなく、無水酢酸によりその脂
肪族性6員環の窒素原子のところでN−アシル化することができる。
第3図においては上記したN−アシル化物を、例えばジメチルホルムアミドのよ
うな無水の溶媒中で水素化ナトリウム(NaH)の存在のもとにハロゲン化アル
キル(例えば臭化エチル)と反応させることによりその芳香族性窒素のところで
N−アルキル化する。次にこの化合物の脱アシル化を、例えばアルカリ性条件の
もとで還流するような標準的操作によって行うことができる。
上記したいくつかの一般的な方法によって多くの置換された1、 2.3.4−
テトラヒドロ−β−カルボリン化合物を形成できることが分かるであろう0例え
ば、その芳香族環の上に種々の置換基を有するような化合物は出発物質として適
切に置換されたトリプタミン化合物を購入して(以下にあげる例1において化合
物B、D、I及びに、 L及びHについて示されているように)作ることができ
る。これと異なって、有機合成においてよく知られた芳香族化合物に置換基を付
加させる技術を用いてその芳香環を誘導体化させることもできる。例えばその環
に種々の脂肪族置換基を導入するためにフリーゾルタラフッアルキル化反応を用
いることができる。
同様にして3位置の置換化合物は出発物質として適当に置換されたトリプタミン
化合物を用いるか、又は脂肪族性の環を誘導体化させる公知の方法を用いて作る
ことができる。例えばR=COOHである化合物は出発物質としてトリプトファ
ンを用いて合成することができる(下にあげる例1における化合物Fl照)、芳
香族性窒素原子のところにいくつかの置換基(R,)を有する化合物はハロゲン
化アルキルを用いて容易に合成することができる(例1の化合物A、B、C及び
E参照)。
式fI+ の化合物を好ましくは酸付加塩として含む薬剤組成物は1つ以上の薬
剤担体を含むことができる。担体が稀釈剤として用いられるときは、これはビヒ
クル、賦形剤又は活性成分の媒体として作用する固体、半固体又は液体物質であ
ることができる。薬剤の単位投薬形は、必ずしもそれに限定されるものではない
けれども、経口的及び非経口的(特に筋肉内、静脈内、又は皮下埋植或いは経皮
的投薬)を含むいくつかの経路のいずれによる投薬のためにも調製することがで
きる。このような投薬形の代表的なものはタブレット、軟質及び硬質のゼラチン
カプセル、散薬、薬入り糖菓、チューインガム、エマルジョン、懸濁液、シロッ
プ、溶液、滅菌した注封可能溶液及び滅菌した薬包散薬である。式(I+ の化
合物を含む種々の組成物を、投−の後でそれらの化合物のいずれか又は全部が急
速に、持続的に、又は遅延的に放出されるように、この技術分野において知られ
た種々の操作によって調合することができる。
例えばステアリン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、シリカ、澱粉、砂糖、タル
ク等のような固体賦形剤は他の、充填材、滑剤、湿潤剤、保存剤、細別剤、芳香
薬を含む通常の薬学的助剤及び例えばゼラチン、アラビアゴム、セルローズ、メ
チルセルローズ等のような結合剤とともに用いて、そのまま、又は積層化し、カ
プセルに入れ、或いは他の、上にあげたような適当な型に調剤して混合物を形成
することができる。好ましい液体稀釈剤は正常の生理学的食塩水である。調合の
一般的記述は引用文献’Remington’s Pharmaceutica
l 5ciences” の中にあげられている。
式fI+ の化合物は哺乳動物の食事前8時間以内に投与した場合に食物摂取挙
動の有意な永続きする低下をもたらす。投薬は好ましくは経口投与であるが、し
かしながら経皮的適用、鼻内スプレー、気管吸入、生薬、非経口的注射(例えば
筋肉的注射及び静脈内注射)等によることもできる。
栄養摂取能を変化させるために、種々の物質、特に例えばアルコール、たばこ、
オピエート及び他の麻薬のような中毒物質への希求を低下させるために有用であ
る。
式(I) におIi’テRx =Rs =R8=R? = Hテあり、そしてR
,がC0OHである化合物は特に食欲の部分的抑制のために有用である。この化
合物は有効投与量において大きな抑制(〉80%)をもたらし、そして非常に狭
い範囲において部分的な抑制をもたらすような完全食欲抑制剤と異なって広い投
与量範囲にわたり部分的な抑制(食物摂取が対照群の20−70%である)をも
たらす。それぞれの患者についてそれぞれの食欲部分抑制を達成するための完全
食欲抑制剤の投与量を力価測定することは実行不可能であるから、本発明の食欲
部分抑制の方法は際立っており、また有利である。
C1叉出泗
以下にあげる語例はこの技術分野における通常の技能を有する専門家に、下記の
第1表に示した構造を有するTHBC誘導体を調製するための更に立ち入った案
内を提供するものである。
第1表
化合物 構造
L Re =OMe
K Ra =Me
G Ri = Ac %Re = BzF Rs = C00H
E R++ = Et
B Re = n−C5H++、Ra =MeA Re = n−(:Ju
種々の化合物の調製
イ) 9−(n−ペンチルl−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン
塩酸塩を次のように作った。窒素ガス雰囲気のもとに8.0 ミリモルの2−ア
セチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−B−力ルボリン[下記ヌ)参照〕を4
01111 の乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)中に溶解させた。この溶液
を氷の上で攪拌し、そしてN2雰囲気のもとにNaHf2g)を加えた。この懸
濁液を1時間攪拌し、次いで1−ブロモペンタン(9,2ミリモル、 1.14
ml、 1.39 g)をその冷却した懸濁液にゆっくりと加えた。外気温度
において更に2時間攪拌した後、その混合物を濾過し、そして濾液を230 m
lの0.1NHC1に加えた。2−アセチル−9−(n−ペンチル)−1.2,
3.4−テトラヒドロ−β−カルボリンの粗生成物が油状物質として分離した。
この油状物質を遠心分離により捕集し、水で洗浄し、そして無水Mg5CL の
上で乾燥させた。
この2−アセチル−9−(n−ペンチルl−1,2,3,4−テトラヒドロ−β
−カルボリンの粗生成物の一部(1,7gl を還流のもとにメタノール:水(
容積比2:3)の中の2 N NaOH(50ml )中で4.5 時間加熱し
た。メタノールを真空のもとに蒸発によって除去し、そしてその9−(n−ペン
チル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンの遊離塩基の粗生成物
をクロロホルム中に抽出した。この抽出物を無水Mg5CLの上で乾燥させ、濾
過し、そしてその濾液を真空のもとに蒸発させた。この遊離塩基粗生成物のジエ
チルエーテル中の溶液に乾燥HCI を通ずることによって塩酸塩を調製した。
得られた沈殿を濾過し、そしてアセトニトリルから再結晶させて純粋な9− (
n−ペンチルj−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンが得られた。
口) 6−メチル−9−(n−ペンチルl−1,2,3,4−テトラヒドロ−β
−カルボリン塩酸塩を次のようにして作った。5−メチルトリプタミン塩酸塩(
シグマ社)を前記記述部Bに記述したようにグリコール酸とともに縮合させ、そ
して記述部Cに記述する方法に従い脱カルボキシル化した。その生成物、すなわ
ち 6−メチル−1,2゜3.4−テトラヒドロ−β−カルボリン塩酸塩をエタ
ノール/水の混合溶液から再結晶させた。
窒素ガス雰囲気のもとに7.7 ミリモルの上記の6−メチル化合物(1,71
g)を40 ml の乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)中に溶解させた。こ
の溶液を氷の上で撹拌し、そしてN2雰囲気のもとにNaHf2g)を加えた。
この懸濁液を1時間撹拌し、次に1−ブロモペンタン(9,2ミリモル、1.1
4 m1%1.39 g)をその冷却した懸濁液にゆっくりと加えた。外気温度
において更に2時間撹拌した後、その混合物を濾過して濾液を23On+1の0
.1NHC1に加えた。6−メチル−9−(n−ペンチルl −1,2,3,4
−テトラヒドロ−β−カルボリンの粗生成物が油状物質として分離した。この油
状物質を遠心分離により捕集し、水で洗浄し、そして無水Mg5O+ の上で乾
燥させた。
この遊離塩基粗生成物のジエチルエーテル中の溶液に乾燥HCI を通ずること
によって塩酸塩を調製した。得られた沈殿を濾過し、そしてアセトニトリルから
再結晶させて純粋な6−メチル−9−in−ペンチルl−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−B−力ルボリンが得られた。
ハ) 9−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン塩酸塩を
次のようにして作った。窒素ガス雰囲気のもとに80 ミリモルの2−アセチル
−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン(下記ヌ)参照]を40 m
l の乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)中に溶解させた。この溶液を氷の上
で攪拌し、そしてN2雰囲気のもとにNaHf2g)を加えた。この懸濁液を1
時間攪拌し、次いで臭化ベンジル(9,2ミリモル、1.56g)をその冷却し
た懸濁液にゆっ(つと加えた。
外気温度において更に2時間撹拌した後その混合物を濾過し、そして濾液を23
0m1 の0.1NHC1に加えた。2−アセチル−9−ベンジル−1,2,3
,4−テトラヒドロ−β−カルボリンの粗生成物が油状物質として分離した。こ
の油状物質を遠心分離により捕集し、水で洗浄し、そして無水Mg5(L の上
で乾燥させた。
この2−アセチル−9−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボ
リンの粗生成物の一部(1,7g) を還流のもとにメタノール:水(容積比2
:3)の中の2 N NaOH(50ml )中で4.5 時間加熱した。メタ
ノールを真空のもとに蒸発によって除去し、そしてその9−ベンジル−1,2,
3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンの遊離塩基の粗生成物をクロロホルムの
中に抽出した。この抽出物を無水のMg5(Lの上で乾燥させ、濾過し、そして
その濾液を真空のもとに蒸発させた。この遊離塩基粗生成物のジエチルエーテル
中の溶液に乾燥MCI を通ずることによって塩酸塩を調製した。得られた沈殿
を濾過し、そしてアセトニトリルから再結晶させて純粋な9−ベンジル−1,2
,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンが得られた。
二〕 6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−b−カルボリン塩酸塩を次
のようにして作った。6−クロロトリプタミン塩酸塩(シグマ社)を前記記述部
Bに記述したようにグリコール酸とともに縮合させ、そして記述部Cに従い脱カ
ルボキシル化した。その生成物、すなわち 6−クロロ−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−β−カルボリン塩酸塩をエタノール/水から再結晶させた。
ホ) 9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン塩酸塩を次
のようにして作った。窒素ガス雰囲気のもとに8.0 ミリモルの2−アセチル
−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン〔下記ヌ)参照]を40 I
!l の乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)中に溶解させた。この溶液を氷上
で攪拌し、そしてN、のもとにNaH(2g)を加えた。この懸濁液を1時間撹
拌し、次に臭化エチル(9,2ミリモル、1.56g)をその冷却した懸濁液に
ゆっくりと加えた。外気温度において更に2時間撹拌した後、その混合物を濾過
し、そして濾液を2301111の0.1NHCIに加えた。2−アセチル−9
−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンの粗生成物が油状物
質として分離した。この油状物質を遠心分離により捕集し、水で洗浄し、そして
無水MgSO4の上で乾燥させた。
この2−アセチル−9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリ
ンの粗生成物の一部(1,7g) を還流のもとにメタノール:水(容積比2:
3)の中の2N NaOH(50ml )中で4,5 時間加熱した。メタノー
ルを真空のもとに蒸発によって除去し、そしてその9−エチル−1,2,3,4
−テトラヒドロ−β−カルボリンの粗遊離塩基をクロロホルム中に抽出した。こ
の抽出物を無水Mg5o、の上で乾燥させ、濾過し、そしてその濾液を真空のも
とに蒸発させた。この粗遊離塩基のジエチルエーテル中の溶液に乾燥MCI を
通ずることによって塩酸塩を調製した。
得られた沈殿を濾過し、そしてアセトニトリルから再結晶させて純粋な9−エチ
ル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンが得られた。
へ) (±)3−カルボキシル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリ
ンを次のようにして調製した: (±)トリプトファンベンジルエステル塩酸塩
(Bachem 社から入手、3.308 g 、 10 ミリモル)を撹拌し
ながら0.05 N )[、SO,(18,811)の中に懸濁させ、そして3
7%濃度のホルムアルデヒド(0,938■l)を加えた。
反応混合物は透明になり、引き続いて生成物が結晶化した。撹拌を24時間継続
した後、その生成物を濾過分離してP2O6の上で乾燥させた。この粗生成物を
エタノール/水から再結晶させ、そしてその結晶をProsの上で乾燥させた。
この生成物のlOミリモルを次に30 ml の2.5N)ICI の中に溶解
させて1時間還流した。冷却に際してその反応混合物から生成物が沈殿し、これ
を濾過により分離して真空のもとに乾燥させた。その結晶を次に水に溶解してI
ON苛性ソーダを用いてpHを12まで上昇させ、そしてその析出した遊離塩基
を遠心分離し、水洗し、そして真空のもとに乾燥させた。
ト) 2−アセチル−9−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カル
ボリン塩酸塩を次のように作った。窒素ガス雰囲気のもとに8.0 ミリモルの
2−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン(1,71g)
を40 ml の乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)の中に溶解させた。この
溶液を氷上で撹拌し、そしてN2のもとにNaHf2g)を加えた。この懸濁液
を1時間撹拌し、次いで臭化ベンジル(9,2ミリモル、1.56 g)をその
冷却した懸濁液にゆっくりと加えた。外気温度において更に2時間撹拌した後、
その混合物を濾過し、そして濾液を230 mlの0.1NHC1に加えた。2
−アセチル−9−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンの
粗生成物が油状物質として分離した。この油状物質を遠心分離により捕集し、水
で洗浄し、そして無水Mg5o4 の上で乾燥させた。この生成物はエーテル/
ヘキサンの60 /40 の混合物を用いて標準的なりロマトグラフィー操作に
よって精製した。
チ) 6−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−b−カルボリン塩酸塩を
次のようにして作った。6−フルオロトリプタミン塩酸塩(シグマ社)を前記記
述部Bに記述したようにグリコール酸とともに縮合させ、そして記述部Cに記述
する方法に従い脱カルボキシル化した。その生成物、すなわち 6−フルオロ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−B−カルボリン塩酸塩をエタノール/水から再
結晶させた。
す) 7−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−b−カルボリン塩酸塩を
次のようにして作った。5−フルオロトリプタミン塩酸塩(シグマ社)を前記記
述部Bに記述したようにグリコール酸とともに縮合させ、そして記述部Cに記述
する方法に従い脱カルボキシル化した。その生成物、すなわち 5−フルオロ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン塩酸塩をエタノール/水から再
結晶させた。
ヌ) 2−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンを次のよ
うにして調製した二1gの 1.2,3.4−テトラヒドロ−β−カルボリン(
シグマ社)を最小量の酢酸エチル中に溶解させ、そしてピリジン(3n+1)を
無水酢酸(1,5m1)とともに加えた。30分後にその混合物を乾燥させ、そ
して得られた2−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンを
アセトンから再結晶させた。
ル) 8−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリンを次のよう
にして作りた。8−メチルトリプタミン塩酸塩(シグマ社)を前記記述部Bに記
述したようにグリコール酸とともに縮合させ、そして記述部Cに記述する方法に
従い脱カルボキシル化した。その生成物、すなわち 8−メチル−1,2,3,
4−テトラヒドロ−β−カルボリン塩酸塩をエタノール/水から再結晶させた。
ヲ) 6−メドキシー1.2.3.4−テトラヒドロ−β−カルボリンを次のよ
うにして作った。5−ヒドロキシトリプタミン塩酸塩(シグマ社)を前記記述部
Bに記述したようにグリコール酸とともに縮合させ、そして記述部Cに記述する
方法に従い脱カルボキシル化した。その生成物、すなわち 6−ヒドロキシ−1
,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン塩酸塩をMgSO4の上で乾燥さ
せ、無水の中に溶解し、そして当量の沃化メチルと反応させた。その最終生成物
、すなわち6−メドキシー1、2.3.4−テトラヒドロ−β−カルボリンをエ
タノール/水から再結晶させた。
豊−ス
食物摂取量の低下
投与量範囲の研究は式fIl の種々の化合物がラットに25 mg/Kgより
もかなり低い量で非経口的に投与したときに食物摂取量を著しく低下させること
を示した。
体重が250g と300g との間の成育した雄のラットを実験室条件に4な
いし5日間馴化させ、その間、これらは制限なく食餌(Ra1ston−Pur
ina 15001M )及び水に近づ(ことを許した。全ての動物は個別の篭
の中に囲った。その動物飼育設備は22℃において12時間712時間の明/暗
の時間割で保った。
絶食させた各動物をそれぞれ体重及び基準食事摂取量によって10−12 匹づ
つの群に分けた。次に本発明の化合物(又はTHBC)のO−32mg/Kgを
含む食塩水を腹腔内注射によって投与した。20分後に各動物は食物及び水に近
づくことを許された。蓄積的食物摂取量を注射の1時間後に測定した。
測定した食物摂取量を上記の各化合物A、−Lのそれぞれについて動物に投与し
た薬物濃度の自然対数(in (投与量)]の関数としてグラフに載せた。マツ
キントラシュ(登録商標)用の5ystat (登録商標)の統計解析ソフトウ
ェアパッケージ(Systat、 Evanston、 If)のN0NLIN
フイーチヤーを用いて各組のデータのそれぞれについて関数形
摂取量=a+ (1−a)/ [l+ Exp(β−yln(投与量))]の用
量/反応荘線が適合した。本発明の化合物A−F (上記記述部Bにあげた)に
ついての各データ及びその適合した曲線を第4A−4F図にそれぞれ示す。
食物摂取量の50%低下をもたらした投与水準(これを各化合物のIC,。とし
て表わす)を次に式
%式%
によってめたが、ここで摂取量(七〇)は時間零における測定された食物摂取量
であり、そして係数α、β及びγは上述の曲線適合化操作によって得られた。、
THBC及び本発明の化合物を含む他の13種類の化合物についてのIC5゜の
値を計算したが、これを第2表に示す。
ここにあげた各側においてそれぞれの化合物は非経口的に投与されたものである
。哺乳動物、中でも人において、食欲抑制剤としての臨床的な使用においては経
口的、鼻内的又は経皮的な投与経路が好ましい、誓歯類における腹腔的投与の場
合には、体重LKg 当たり約1.5■程度の量で効果的な重大な食欲抑制をも
たらすことが示されている。
第2表
食物摂取量の低下
化合物 構造 IC,。(mg/KglT THBC14,58
L Rs = OMe 14.80
K R,=μe 13.61
J R1= Ac 13.25
I R,=F 10.65
HR,=F 8.76
G R,=Ac%R*=Bz 8.30F R,:=: cooH7,68
E Re=Et 、7.61
D R5=C17,05
CRe −Bz 6.74
B Re = n−C@Hu、Rz =Me 5.01A Rs = n−C5
H++ s、o。
食欲の部分的抑制
化合物F (R1=R@ =R? =RI = H,Rz = cOOH)はT
HBCからの用量/反応特性の違いを定性的に示した。THBCと異なって、化
合物Fは比較的大きな食物摂取範囲にわたって食物摂取挙動を低減させない、こ
の、「食物摂取挙動の部分的抑制」と呼ばれる特徴は、その化合物を過剰に使用
したときに致命的食欲抑制をもたらさないので安全範囲を大きく上昇させる。
1時間の間の食物摂取量の低下をTHBCと化合物Fとについて単位体重当たり
の投与量に対して測定した。結果を、化合物FとTHBCとを比較する第5A図
に示す。
このデータから、THBCは低い投与量においては僅かな食物摂取減退しか示さ
ないけれども、高い投与量においてはその移行領域の比較的狭い濃度範囲ととも
に比較的完全な食物摂取の減退を示す。これと対照的に、化合物FはTHBCに
ついて要求されるよりも低い投与量から出発し、そしてTHBCでは完全な食物
摂取の中止をもたらすような投与量を越えて広い投与量範囲にわたり温和な食物
摂取量減退を示した。同じ挙動が化合物J ’(’Rx = Ac 、 Ra
=R8=R7=Rs :H)についても観測された。
伝−丘
マクロ栄養摂取能の変化
この例はラットにおれるマクロ栄養摂取能の変化を示す。
60 匹の雄の成育したラット(Sprague−Dawley、 225−3
00 g )を実験室条件に10日間にわたって馴化させ、その間これらの動物
は食餌(Ralston−Purina #5001M )及び水に制限なく近
付くことを許された。全ての対象動物は個別の篭に囲い、そしてその動物実験設
備は24 L 27℃において12時間/】2時間の明/暗のサイクルで保った
。
各動物を6群(1群当たり10匹)に振り分けた後、75%又は25%のいずれ
かの割合の炭水化物を含む2つの等窒素実験用食餌の一方を自由に消費すること
を許した。3日後に食餌容器を取り除いた。追加的な24時間の後でそれぞれの
ラットに食塩水か、又は式(I+ の化合物の1つを(体重IKg 当たり1.
5 又は3.0mg の投与量で)投与し、次いでそわらのラットを直ちに上記
の実験用食餌に近づ(ことを許した。実験群及び対照群によって次の2時間の間
に消費されたそれぞれの食餌の蓄積的量をg数(平均値±SEM)で記録した。
それらの実験結果は本発明に従う化合物の投与された動物が対照群動物よりも有
意的少量の高炭水化物の食餌を消費したけれども、両群ともに低炭水化物の食餌
は等量に消費したことを示している。
このように、本発明の各化合物は食欲の総体的な低下に有効な投与量よりも低い
投与量で投与したときに炭水化物に対する希求を選択的に抑制する。このことは
、特定の常習性物質に対して過剰の先入観があったり、又はこれを力説したりす
るような臨床的症候群[Glassfflan 等: ’5cience″、
226.864 f1984+1を食物希求が形成するかぎり、本発明が物質希
求自身を低下させる方法として有用であることを示す。従って本例はアルコール
、たばこ又は薬物(特にオピエート)の常用を処置するのに効力があることを証
明するものと考えてよい。
刑一旦
調剤
イ) 代表的なカプセル調剤を次のようにして作る:化合物 50.0 mg
澱粉 3.0 mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0 mgラクトース 110.0 mg
ポリビニルピロリドン 3.0 mg
式fIl の化合物、澱粉、ステアリン酸マグメジウム、ラクトース及びポリビ
ニルピロリドンをメタノール中で顆粒化させ、乾燥させ、してカプセル中に充填
する。これと別に、この混合物は標準法によってタブレット化してもよい。
口) 経口投与用懸濁液を次のようにして作る:化合物 50.Onag
フマル酸 2.0g
Na(:1 2.0 g
メチルパラベン 0.1g
グラニユール砂糖 25.5 g
ソルビトール(7止水溶液1 12.9gVee−K 1.0 g
香料 0.035 m1
着色剤 0.5[
蒸留水 100.0 ml
各成分を一緒に混合して密封容器中に貯蔵する。
ハ) 非経口的投与のために適した調剤を次のようにして作る:化合物 40.
Omg
KH2P04 N!衝液(0,4M) 2.Om1KOHfl Nl qs p
H7,0
水 q3 20.Oml
各成分を一緒に混合し、そして無菌条件のもとに貯蔵する。
性相関(QSAR)を解析するいくつかの方法(Hansch)を用いて、これ
らの特徴はその化合物のIC,、をその溶解度特性及び各置換基の電子的性質に
関連づける数学的式で表わされた。
多くの化学物質の試験管内及び生体内における反応性が比較的少ない数の物理的
パラメータに依存することはよく知られている。これらのパラメータはその化合
物が親水性環境と疎水性環境との間で移動する能力及びその化合物の置換基の電
子的及び立体的な両効果(a、 Es)を包含する。これらのパラメータを用い
て多くの種類の多数の化合物の生物学的活性は下記式1式%(11
の数学的表現を用いて予言された。
1群の活性化合物の構成員に2いての各パラメータの値をめることによって上記
式(1) の各係数は、その測定された活性値へのこの式(1)の多変数線形最
小2乗フィツトにより見出すことができる。得られた式から、他の化合物の活性
を定めることができる。弐(11の各構成項のそれぞれを次に論する。
活性は一定の効果に達するのに必要な化学的濃度である。例えば活性は被投与動
物の50%が死亡する薬剤の濃度(LD、。)又は成る生物学的活性を50%低
下させるのに要する濃度(Ice。)を表わすことができる。
Pは親油性環境と親水性環境との間でのその化学種の分配、典型的にはオクタツ
ールと水との間でのその薬剤の分配の尺度である(Hansch) 、 Pは(
親油性相中の各化学種の濃度)/(親木性相中での各化学種の濃度)と定義され
る。この比率は放射性同位元素により標識した実験又はクロマトグラフィーを用
いて直接測定することができるか、又はこれは計算することができる。
放射性同位元素法は放射性同位元素で標識した化合物を、親油性及び親水性の各
溶剤、例えばオクタツールと水との2相混合物を含む容器に加え、次いでその溶
液を成る固定された時間間隔にわたり撹拌することにより行われる。放射性同位
元素標識はその化合物の物理化学的性質に変化を与えてはならず、すなわちその
化合物について既に存在している原子の同位元素を用いなければならない(例え
ば水素に対するトリチウム等)。混合した後で各相を分離し、そしてそれぞれの
相における放射能量な測定する。その溶液中の化合物の濃度は測定された放射能
量に比例するので、Pは容易にめられる。
より簡便なもう一つの直接測定法はその化合物のクロマトグラフィー的保持係数
R2を測定することを包含する。
Pはいわゆるフラグメント法によって、基準表にまとめられている各因子から常
法に従い計算することもできる(Hansch、Lea ) 、 1nfPlの
値が知られている多数の化合物に基づいて種々の原子、基、及び結合についてi
n fPl のフラグメントの値が表にまとめられている(Hansch、 L
ea ) aこのフラグメント法においては成る化合物についてのin fP)
の値はその分子構造を1組の分子フラグメントに分解し、それらのそれぞれの
フラグメント及びその分子の結合配置についての表に載っている値を照合し、そ
してこれらの値を合計することによって決定することができる。ここで定義する
「フラグメント法」の語は、既に報告されているフラグメント値に基づく分配係
数の計算を対象とする(Hansch) sパラメータσは各置換基がその分子
の電子的特性に対して及ぼす効果、通常は第2の置換基のところの反応性の変化
で表わされる効果の尺度である。最も一般に用いられるものはHem+netの
σパラメータであり、これは化学の分野においてよ(知られたものであって、化
学的挙動を予言するのに成功裏に用いられている0IIarch ) * Sw
ain及びLuptonのσ1及びσ7のパラメータのような類似の指数もQS
AR解析において用いられている。種々のσ型の電子的パラメータの多(の変形
体を化学文献に見出すことができる(Jaffe)。Huckelの分子軌道理
論を用いる0計算法も存在する(Dewarl。
表にまとめられているHannetの全てのσ値は25℃における水中の安息香
酸の解離に対する置換基の影響を測定することによってめられる(March)
。これらベンゼンに基づく各パラメータは他の芳香族理系にも、ペテロ原子を含
むようなものにさえ適用することができる(Jaffel。加えて、置換基が結
合している芳香族環はカルボキシル基を含む必要はない6例えば、置換されたア
ニリン化合物のアミド形成に対する反応性は、その置換基のσ値と成功裏に関連
づけられている(Jaffel。
それらのaパラメータはその分子のπ電子系に対するその置換基の影響並びに照
合置換基に対する透空間誘導効果を包含する(Marchl。これらの効果は3
wain及びLuptonによって共鳴(π電子系作用)及び誘導(透空間効果
)の2つの成分に分けられたが、これらはそれぞれa、l及びσ1で表わされる
。すなわちσ5及びa、はHametのσの別形態と考えることができる。成る
置換基の誘導効果が共鳴を含まないときにσよパラメータは飽和した(非芳香族
性)分子の各置換基にも同様に適用されることが分かるであろう。
置換基の影響は安息香酸のカルボキシル基に対してこれがメタ位置にあるか。
又はバラ位置にあるかによって変化するから、各位置についてσの値は異なる。
ここで成る与えられた置換基についてのHarrrII!etのσ値はR,置換
基に対してバラ(メタ)位置のHamnetパラメータを意味し、そしてσ1と
書かれる。けれどもσ8又はσ1はそのような特異性を持たず、従って第R0置
換基は以下においてR1M換基についての共鳴(誘導)パラメータとして表わし
、そしてσ。−01と書く。
E、はTaftの立体パラメータであり、これは置換基のバルキネスの尺度であ
る。このパラメータはオルソ置換されたベンゾイルエステルの加水分解速度に対
する成る置換基の影響として定義されるQ4arch)。Hammetパラメー
タ仁同様に他の尺度も存在するが、これらは相互の強い相関が示されている(G
allo)。各立体パラメータはまた、5TERTffiL プログラム(Ve
rloop )を用いて計算することもでき、或いはまた、例えばインジアナ大
学の化学学部のQuantum ChemistryProgram Exch
ange から入手できるプログラム″GEPOL/87” (プログラム#5
54 )を用いてその置換基の計算されたファン・デア・ワールス容積により計
算することもできる(Hansch)。
実際のQSAR解析は成る1つの同族列の、標準分子骨格と変化する置換基とを
含む化合物について上記した各パラメータの値を参照することよりなる。それら
パラメータは表に載せられており、そして多変数線形回帰を行ってそれらの値及
び各係数を特定する。このような技術は実験科学においてよく知られており、そ
して市販において入手できる多数のソフトウェアパッケージが存在し、これらは
そのような回帰を行うことができ、例えば、5ystat (登録商標)、5A
S(登録商標) 、5PSS (登録商標)等である。これらのパッケージは本
体及びパーソナルコンピュータの両方について入手可能である。
典型的には、正確な回帰を行うのに必要な測定データの量はそのフィツトされる
パラメータの数の少なくとも5倍である(Tabachnick)。最も堅固な
結果を得るためには、その回帰に含まれる数値パラメータを、最も少ない数のパ
ラメータに依存する最も満足な有意の結果が得られるまで変化させるように回帰
を繰り返す。
回帰の有意性は多重相関係数R及び多重相関係数の2乗R”に関して測定される
。調節R2と呼ばれる調節された2乗多重相関係数はその回帰に含まれないデー
タについてのその回帰の精度、及びその回帰の結果が無規律のできごとによるも
のであるらしいと言う確率を与えるpの値を与える。各相関係数は、その観測さ
れたデータのどれだけがそのモデルによって考慮されたかを示し、従ってこれら
のインジケータの理想的値は±1である(−1は逆の関係を示す)。pはその回
帰が統計的に有意義であるかどうかを決定する。 0.05よりも小さなpの値
は統計的に有意の回帰を示すと考えられる(Tabachnick)。回帰の個
々の係数についてはそれらの有意性はまた回帰について上述したのと同じ態様で
解釈されるpの値によっても測定される。
上述したQSAR解析を、前述したIC,。の値で測定してTHBCよりも大き
な活性を示した12種類の化合物について実施した。各化合物それぞれについて
のlnf円 の値は上述のフラグメント法を用いて計算した。各置換基について
の電子パラメータは次のように取り扱った:もしその置換基が芳香族環に結合し
ているときは、その置換基の芳香族窒素に対する相対的位置に応じてその置換基
についてMarch の文献中にあげられているHamn+etのC値を用いた
。もしその置換基が飽和環(非芳香族)に結合しているときはkch 及びLe
o (D、文献にあげられているSwain−Luptonの0.値をモデル的
誘導効果に適用した。全ての置換基についてUnget の文献にあげられてい
るTaftのE、値を用いた。もし分子が多重に置換基を有しているときは各パ
ラメータについてそれら置換基のそれぞれの値を合計した。
回帰解析は−cintosh l1cxコンピユータで5ystat (登録商
標)統計解析パッケージのMGLHルーチン(多重一般線形仮説)を用いて行っ
た。各パラメータの種々の組み合わせがデータに適合しており、そして得られた
各回帰を上に記述した基準によって解析した。最良の方程式、すなわち最少数の
パラメータを使用し、そしてRの最高値を有する方程式を下にあげる:QSAR
の結果
1nfl/IC5o)= 0.058 (±0.009)In(Pl”+ 0.
908 (±0.2931 (0+(711−2,647(±0.093 )
R= 0.894、R”= 0.800、調節R”= 0.760、p=o、o
oo ”1註:傘) 各回帰係数についてのpの値はそれぞれo、 ooo、0
.010及び0、000であった。
上のR言値は、回帰がそのデータの変動の80%の割合になること、すなわちI
n +IC80+ として測定した予言される活性がその予言される活性の20
%以内であることを示す。これを下記表IIに示すが、この表は回帰に用いた各
化合物についてのIC@。の測定された値と予言された値とをあげたものである
。予言された1n(1/Es。) に対する測定されたIn (1/ICs。)
のグラフを第6図に示す。各点が勾装置を有する線の10%以内にあることが分
かるであろうが、これはそのモデル方程式がデータの変動を正確に記述している
ことを示す、このモデルの予言能力について、上記の調節R2の値は回帰に用い
なかった化合物についてのデータの変動の76%がこのモデルによって説明され
ることを示す。
第3表
食物摂取量の減少
化合物 構造 測定ICgo 予言IC@a fl/ IC5alT THBC
14,5812,18−2,68−2,5L R,=OMe 14.80 16
.21 −2.70 −2.89K Ra=Me 13.61 11.88 −
2.61 −2.48J R*=Ac 13.25 10.94 −2.58
−2.39IRア=F 10.65 8.68 −2.37 −2.16HR@
=F 13.76 10.30 −2.17 −2.33F IRI=ωOH7
,689,56−2,(14−2,26E R,=Et 7.61 9.24
−2.03 −2.22D R,=CI 7.05 8.31 −1.95 −
2.12CRs=Bz 6.74 5.74 −1.91 −1.75A R,
=n−C,H,,5,005,89−1,61−1,77このモデルの活性分子
を識別する能力の例を第7図に示す。化合物M及びNは本発明の化合物によく似
た構造的関係を有するけれども、−2,5よりも少ないin (1/ICs。)
の値を有すると予言され、これはその測定されたICs。の値によって確証さ
れる。これに対し、化合物0ないしQはそれらの構造が化合物D (R2=R,
”Rt =R,= H%R,= CI >と近似していることに基づいて活性で
あると予想され、そして予言された活性は全て実質的に−2,5よりも大きい。
以上は原則的に説明のためにあげたものである。当業者には、ここに記述した物
質及び方法の多数の変形、修飾及び置換を本発明の技術的範囲から逸脱すること
なく容易になしえることは明らかである。
〜
投与量 [mg/kcrl
投与! [mcr/kg1
測定された活性 (1n)
国際調査報告
mllutl116Mal Afi61.eahllI N。 ■ゴ/lr;9
0103249
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.哺乳動物の食欲を抑制する方法において、食欲抑制を必要とするそのような 哺乳動物に下記式(I)▲数式、化学式、表等があります▼(I)の化合物又は その薬学的に有効な塩の有効量を投与することよりなる方法〔但し上記の式にお いてR2、R3、R6、R7及びR9はIn(1/IC50)=0.058P2 +0.908(σ+σ1)−2.647の式(但しPはフラグメント法を用いて 求めた分配係数であり、σは置換基R6及びR7に対するハメットパラメータの 合計を表わし、そしてσ1は置換基R2及びR3に対する誘導パラメータの合計 を表わす)によって計算したIC50の値で表わした予報活性値が約−2.5よ りも大きくなるように選ばれる]。 2.R2=R7=Hであり、R9がH、エチル、ベンジル又はn−ペンチルであ り、R6がメチル、C1、Br、I又はHであり、R3がカルボキシル又はHで あって、In(1/IC50)によって求めた予報活性値が−2.1よりも大き い、請求の範囲1の方法。 3.R9がn−ペンチルであり、そしてR2、R3、R6及びR7がHである、 請求の範囲2の方法。 4.薬学的に受容し得る賦形剤と、及び下記式(I)▲数式、化学式、表等があ ります▼(I)の化合物又はその薬学的に有効な塩の有効量とを含む、哺乳動物 の食欲を抑制するための組成物[但し上記の式においてR2、R3、R6、R7 及びR9はIn(1/IC50)=0.058P2+0.908(σ+σ1)− 2.647の式(但しPはフラグメント法を用いて求めた分配係数であり、σは 置換基R6及びR7に対するハメットパラメータの合計を表わし、そしてσ1は 置換基R2及びR3に対する誘導パラメータの合計を表わす)によって計算した IC50の値で表わした予報活性値が均−2.5よりも大きくなるように選ばれ る]。 5.R2=R7=Hであり、R9が水素、エチル、ベンジル又はn−ペンチルで あり、R6がメチル、Cl、Br、I、CF3又はHであり、そしてR3がカル ボキシル又はHであって、In(1/IC50)によって求めた予報活性値が− 2.1よりも大きい、請求の範囲4の組成物。 6.R2=R3=R7=Hであり、R9がn−ペンチルであり、そしてR6がC l、Br、I、H、CF3又はメチルである、請求の範囲5の組成物。 7.R2=R3=R6=R7=Hであり、そしてR9がn−ペンチルである、請 求の範囲6の組成物。 8.R2=R7=Hであり、R9がn−ペンチルであり、そしてR6がメチルで あり、そしてR2がHである、請求の範囲6の組成物。 9.R2=R3=R6=R7=Hであり、そしてR9がベンジルである、請求の 範囲4の組成物。 10.R2=R3=R6=R7=Hであり、そしてR9がエチルである、請求の 範囲4の組成物。 11.R2=R7=R9=Hであり、R6がH、CF3、Cl、Br又はIであ り、そしてR3がCOOH又はHである、請求の範囲4の組成物。
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