JPH04506165A - アスベストを処理するための改良された方法及び製品 - Google Patents

アスベストを処理するための改良された方法及び製品

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 アスベストを処理するための改良された方法及び製品発明の背景 本発明は、アスベストを無害にするためのアスベスト処理法、及びこのような処 理に用いるのに有効な溶液に関する。
アスベストとは、繊維状シリケート鉱物の群に適用された工業用語である。主要 なアスベスト鉱物は6種類存在する。
これら6種の鉱物のうち、唯一クリックイルアスベストは、蛇絞石アスベストす なわち蛇状である長繊維により特徴付けられる鉱物として分類される群に属する 。クリソタイルアスベストの化学組成は、Mgs (S it 0s)(OH) aまたは3Mg0・2SiO□ ・H,Oで示すことができる。クリソタイルア スベストの結晶構造は、共有酸素によって互いに結合したシリカ及び酸化/水酸 化マグネシウムの交互層から成る。これらの層は繊維軸を横切っている。
他の種類のアスベストは、マグネシウム、鉄、カルシウム、及びナトリウムのシ リケートである。これらの種類のアスベストは角閃石(直線繊維)鉱物群に属す る。世界生産量の約95%はクリックイル形アスベストである。
アスベスト鉱物の特異な特性により、耐火性、湿分制御、及び断熱性のためにア スベスト繊維を取り込んだ数多くの各種製品が1940年代から1970年代初 頭にかけて開発された。多くの建築用製品、例えば脆性断熱材、アスベス)−セ メントパイプ、アスベスト−セメントシート、床及び屋根用こけら板、石綿スレ ートタイル、吸音プラスター、断熱及び難燃性紙製品、並びに高温断熱材にはア スベスト繊維が含まれている。これら製品の大部分は、クリソタイル形アスベス トを含有するものである。
多年にわたり、多くの慢性病が空気によって運ばれたアスベスト繊維の吸入と関 係していることが認められてきた。これらの病気には肺癌、肺内層の慢性線維症 、及び中皮腫(稀ではあるが致命的な肺癌である)が含まれる。完全には解明さ れてはいないが、アスベスト繊維が生細胞と接触すると、アスベストが生細胞を 刺激し、そして結果的に弱めることになると考えられている。このように弱めた 後に、アスベスト繊維が細胞内に入り込むと考えられている。一度生細胞内に入 ると、アスベスト繊維はコラーゲン合成を始め、最終的に慢性線維症及び腫瘍発 生の可能性を生じる。
その有害な性質のため、アスベスト繊維を含有する材料の使用を禁止したりその ような材料の除去を奨励する、政府機関による協調努力が存在する。米国環境保 護機関は、建築用材料中のアスベスト繊維含量の許容上限値を1%に設定してい る。さらに、数多くの都市、例えばニューヨーク市にある地方政府機関は、建築 物の修繕または取り壊しの許可を発する前に、建築物からアスベスト材料を除去 することを要求している。作業区域近辺にいる作業員及びその他が空中浮揚のア スベスト繊維を吸入しないように多くの防衛措置をとらなければならない。アス ベストを取り扱う作業員は呼吸保護用マスクを装着しなければならない。建物内 の、アスベスト材料が露出しているまたは除去されているいかなる区域も、その 建物の残りの区域と仕切り壁によって隔離しなければならない。また、空中浮揚 アスベスト繊維が作業区域から漏出しないように、作業区域の圧力を大気圧に対 して陰圧に保つことが必要である。言うまでもなく、これらの措置は厄介であり 且つコストがかかる。さらに、建物から除去したアスベスト製品の廃棄にも問題 が残る。
アスベストの重要な物理的及び化学的特性に実質的に影響を与えずに、アスベス トをより無害なものにするための方法がいくつか提案されている。米国特許第4 .401.636号明細書(Flowers)には、シリケート鉱物を金属塩水 溶液で処理して金属−ミセルシリケートを形成させる方法が記述されている。該 方法によると、生じたシリケートは生細胞に対してより害が少ない一方、処理シ リケートはアスベスト様特性を保持しているという。しかしながら、該明細書に おいて提案された方法は、アスベストの繊維性質を破壊していないので、完全に 満足できるものではない、米国特許第4,401.636号明細書に記述されて いる方法によると、アスベストの結晶構造に金属を加え、よってアスベスト中の 鉄結合部位を覆う金属−ミセルを形成させる。該特許によると、該金属−ミセル アスベストは、生細胞内に導入された場合に、細胞内鉄と反応しない。従って線 維症を発生させると考えられている反応がブロックされ、そしてアスベストに対 する生物の暴露に関する生物的危険が低減されるべきであると該特許は主張して いる。
従って、本発明の目的は、アスベストの結晶構造及び繊維性質を破壊することに よってアスベストを無害にする方法を提供することである。
本発明の別の目的は、既に使用されているアスベスト含有建築材料を無害にする ための現場法を提供し、よって建物からこれら材料を除去する必要性を取り除く ことである。
本発明のさらに別の目的は、簡便な、そして建物からアスベスト含有建築材料を 除去する現行法よりもコストが低い、そのような方法を提供することである。
発明の要約 本発明によると、アスベストを無害にするための簡便な処理法が提供される。該 方法は、その最も広い実施態様において、アスベスト含有材料に希釈した弱酸水 溶液を適用する工程を含んで成る。クリソタイルアスベストについては、酸溶液 が結晶構造中の酸化マグネシウム(MgO)単位を加水分解し、よってクリソタ イルアスベストの結晶構造及び繊維性質を破壊する。該水溶液は、約1〜25重 量%、好ましくは約5〜15重量%の酸濃度を示すべきである。
本明細書において用いられる語句「弱酸」は、一般に理解されている意味、すな わち溶液が非常に希釈されないならば水とのプロトリシス反応は本質的に完結し ない「弱酸」として定義される酸である。
本発明の一つの実施態様によると、該方法は、例えば建物内にあるアスベスト含 有材料に弱酸溶液をスプレーすることによって現場で使用できる。用いられる酸 によって、残る物が難燃性を保持しているが非アスベスト材料であるように、9 0%及び好ましくはそれ以上のアスベスト転換率を達成することができる。本発 明の方法によってアスベストの90%以上が転換した場合、残る材料はもはやア スベスト繊維の性質を示さず、よって本質的にもはやアスベストではない。
本発明の方法を現場で行う場合には、アスベスト含有材料が、トリフルオロ酢酸 のような弱有機酸水溶液のスプレーの適用を2回以上、例えば2〜6回以上受け 、98%以上のアスベスト転換率を達成することが好ましい。都合のよいことに 、本発明の実施態様によると、アスベスト含有材料の初期状態、アスベストに結 合しているバインダー及び他材料の種類、並びに下層支持体への付着性に依存し て、転換した材料は適当に残り、そして良好な断熱性及び難燃性をなおも保持し ている。このような場合には、好ましくはナトリウムシリケート材料と組合せた 樹脂を含んで成ることができる安定剤を、転換した材料に適用する。安定剤は、 転換した材料を共に且つ支持体に結合し、そして材料が空中浮揚するのを防止す る。
本発明の別の好ましい実施態様によると、アンモニウムフルオリド(NH,F) またはナトリウムフルオリド(NaF)のようなフルオリトイオン源及び弱酸を 含有する水溶液を、アスベスト含有材料に現場でスプレーする。望ましくは、該 水溶液は弱有機酸約1〜25重量%、好ましくは約5〜15重量%、及びフルオ リトイオン源約1〜10重量%、好ましくは約2〜8重量%を含んで成るべきで ある。該溶液中の酸濃度は、そのフルオリトイオン源濃度とのモル比が使用中に 1を上回って維持されるように、フルオリトイオン源濃度よりも高くあるべきで ある。希釈弱酸及びフルオリトイオン源両方を含有する溶液は、アスベストを二 種類の方法で攻撃する。上述のように、酸がクリソタイルアスベストの結晶構造 中のMgO層を攻撃する。同時に、フルオリトイオンがシリカ層を攻撃し、それ をフルオロシリケートに転換する。該処理溶液にフルオリトイオンを加えると、 アスベストの転換速度が非常に高くなる。フルオリトイオンが、弱酸のマグネシ ア層への拡散速度を増大させると考えられている。フルオリトイオンはまた、弱 酸溶液のみでは非常に強くは攻撃されないアモサイトのようなりリソタイル以外 の形のアスベストを転換することにおいて、溶液をさらにより効果的なものにす る。
本発明のさらなる実施態様によると、例えば建築構造部材またはバイブのような 支持体から除去されたアスベスト含有材料を、上述の種類の溶液中に、好ましく は該溶液を加熱及び撹はんしながら浸漬することによってアスベスト含有材料を 処理することができる。最も好ましくは、まず現場でアスベスト含を材料を例え ばスプレーによって1回以上該溶液で湿潤させ、次いで湿潤させたまま除去し、 そして転換が完了するまで、例えば浸漬によって、好ましくは加熱及び撹はんし ながら該溶液中でソーキングする。その後、残留物を中和し、そして無害材料と して廃棄することができる。該処理溶液による逐次的な現場湿潤の間に、アスベ スト含有材料を乾燥させることが好ましい。
本発明のさらに別の実施態様によると、アスベスト含有材料がスプレーまたは浸 漬によって該溶液を容易に浸透させることができない固体である場合に、該材料 を、好ましくは該溶液に浸漬させたまま粉砕して、アスベストを該溶液に暴露さ せることができる。
アスベストを非結晶質材料に転換するのに有用な本発明の溶液は、弱有機酸約1 〜25重量%、好ましくは約5〜15重量%、及びフルオリトイオン源約1〜1 0重量%、好ましくは約2〜8重量%を含有する水溶液を含んで成る。
図面の簡単な説明 図1〜3は、それぞれ倍率1000X、5000X、及び10000Xの未処理 クリソタイルアスベストの顕微鏡写真である。
図4〜6は、それぞれ倍率1000X、5000X、及び10000Xの、本発 明の方法に従い処理されたクリックイルアスベストの顕微鏡写真である。
しい の−な量口 本発明は主として、クリソタイル形アスベストの非アスベスト材料への転換に向 けられているρ(、本発明はまた、特にフルオリトイオンを含めた場合にはアモ サイトのような他の形態のアスベストの転換にも有効である。図1〜3を参照す ると、未処理のクリソタイルアスへストが100OX〜1゜000Xの倍率で示 されている。クリソタイルアスベストの蛇状繊維の特徴がこれらの顕微鏡写真に 明確に表れている。
これら繊維の有害効果は現在ではよく実証されている。
本発明によると、図1〜3に示したようなアスベストを、約1〜25重量%、好 ましくは約5〜15重量%の弱酸濃度を有する希釈した弱酸水溶液で、例えばス プレーまたは浸漬することによって処理する。該溶液がフルオリトイオン源約1 〜10重量%をさらに含有することが好ましく、最も好ましくは約2〜8重量% を含有することである。より高濃度の弱酸及びフルオリトイオン源を使用するこ とは可能であるが、顕著な利益を提供することなく材料の取扱い問題及びコスト を増加させる。フルオリトイオン源の濃度はその溶解度によりさらに限定される 。該弱酸が約2〜6のpH範囲を示すことが好ましい。本発明により首尾よく用 いられる弱有機酸として、酢酸、p−シアノ安息香酸、トリフルオロ酢酸、乳酸 、安息香酸、及びギ酸が挙げられる。これらの中では、トリフルオロ酢酸、ギ酸 、及び酢酸が好ましく、トリフルオロ酢酸が最も好ましい。酢酸は他の酸よりも 実質的に作用が遅いので、より好ましくない。よりpHの低い弱酸はよりpHの 高いものよりも通常は好ましい。原理的には、いかなる水溶性弱酸、とりわけい かなる弱有機酸でも使用できる。しかしながら、特定の酸の反応速度及び他の特 性がそれらを望ましくないものにする。本発明によると、弱有機酸の希釈溶液は アスベスト含有材料を非常によく湿潤し、そして別の湿潤剤の必要性を排除する ことがわかったので、弱有機酸の希釈溶液が好ましい。
アスベストのすべての形態は結晶質鉱物である。本発明の転換方法は、アスベス トをガラスのような非結晶質材料に、あるいは少な(とも偏光顕微鏡、TEM、 またはX線回折のような現在光は入れられている方法によって測定した場合にも はや微少量以下のアスベスト結晶度しか示さない材料に転換する。本発明の方法 によってすべての微少量のアスベスト結晶度が破壊されることが好ましい。本明 細書において結晶度の低減を指した場合には、アスベスト結晶度の低減または実 質的除外を意味する。同様に、本発明の方法がアスベスト含有材料の非繊維状材 料への転換に関する場合には、アスベスト繊維の除外を意味する0本方法を現場 で完全に行った場合、細いガラス繊維のような他の種類の繊維が残りうる。
クリソタイルアスベストの結晶構造は、MgO単位が散在した重合性シリカ主鎖 から成る。クリソタイルアスベストを本発明による弱酸含有希釈溶液で湿潤また は浸漬すると、MgO単位がMg(OHhへと加水分解され、それが該溶液によ って構造から浸出する一方シリカ主鎖がそのまま残ると考えられている。これが クリソタイルアスベストのもとの結晶構造を破壊する。処理の種類に依存して、 生じる材料はガラス繊維、粒子、または両方の組合せを含んで成りうる。アスベ ストの実質的部分が完全に溶解し、そしてフルオロ珪酸のような化合物を生成す ると考えられる。生じた材料は良好な難燃性及び断熱性を保持している。図4〜 6は、本発明の方法によって5%トリフルオロ酢酸水溶液に浸漬後のクリックイ ルアスベストを倍率1000X〜100OOXで示すものである。
図4〜6は、本発明の方法によってクリソタイルアスベストを希釈弱酸溶液で処 理した結果得られた劇的な差異を示すものである。アスベストの繊維の性質は破 壊され、そして非繊維状シリカ粒子のみしか残っていない。
本発明によると、選択する弱酸及びその濃度に依存して、90%を上回るアスベ スト結晶度の低減を達成することが可能である。必要なすべてのことは、例えば クリソタイルアスベストに弱酸溶液をスプレーするかまたは該アスベストを該溶 液に浸漬することによって該アスベストを該弱酸溶液で湿潤させることである。
けた及びデツキ上の耐火材料のようなアスベスト含有建築材料の場合には、本方 法は、該弱酸溶液をアスベスト含有材料上に直接スプレーすることによって現場 で行うことができる。このようなアスベスト含有建築材料の場合には、繊維を露 出させるために建造物を開くことが通常は必要である。該弱酸溶液がアスベスト 含有材料内に浸透して繊維を湿潤させうる限り、顕著な結晶度の低減が達成され 、そして繰り返し適用することでアスベストが非繊維状の無害材料へと転換され る。湿潤処理を改善するために、アスベスト含有材料上にスプレーされるべき弱 酸溶液に湿潤剤を加えることが望ましい場合もある。例えば、ドデシル硫酸ナト リウムのようなアニオン性界面活性剤、またはAir ProductsCom panyから市販されている製品5urfynol 465のような非イオン性 界面活性剤を該弱酸溶液に通常量(例、約1重量%)で加えて、アスベスト繊維 の湿潤を増大させることができる。
しかしながら、はとんどの場合において、付加的な湿潤剤を使用することなく該 弱有機酸溶液のみの適用によって優れた湿潤が達成される。
アスベスト含有材料がそれが適用されている建築部材若しくは他の支持体から除 去されるべき場合、または目のあらいアスベスト含有材料が本発明に従って処理 されるべき場合、該アスベスト含有材料を該弱酸溶液中に浸漬して完全な湿潤を 確保することがしばしば好ましい。このような場合では、例えば工業用に共通し て用いられるようなプロペラ型ミキサーを用いて該溶液を撹はんし、該アスベス トの転換速度を顕著に高めることが好ましい。転換速度は、所望であれば、該溶 液を加熱することによってさらに高めることができる。処理される材料の質量及 び熱慣性は適用される溶液のそれよりも普通ははるかに大きいので、スプレー処 理における転換速度に対する溶液加熱の効果は通常はより小さい。
フルオリトイオンを存在させずにクリックイルアスベストの結晶塵を低減させる 本発明に従い用いられたいくつがの弱有機酸を表1に記載する。表1にはまた、 該水溶液に浸漬させたクリソタイル繊維のX線回折測定による結晶塵の低減度合 も記載する。
i−上 酢酸 5% 30〜9o% p−シアノ安息香酸 1% 90% トリフルオロ酢酸 5% 〉98% 乳酸 5% 95% 表1に示した転換は2日間〜4週間の期間範囲において起こる。大きな寸法では 、反応の遅い性質、特に弱酸がシリカ層内に拡散する遅い速度によって、このよ うな長い時間が必要となる。トリフルオロ酢酸のようなある種の酸は、他の酸よ りもはるかに速く反応し、そして好ましい、遅い反応が、中に含まれているアス ベスト繊維の実際の湿潤が困難であることによる場合もある。例えば、パイプ断 熱材における露出したアスベストを湿潤させることは、例えばバインダーに堅( 結合した石綿スレート板または床タイルのようなアスベストを湿潤させることよ りもはるかに容易である。
現場転換処理において出来るだけ多量の転換を確実にするために、アスベストに 該弱酸溶液を逐次スプレーすることが好ましい。こうして、最初にアスベスト含 有材料を該溶液で湿潤させて加水分解反応を例えば24時間進行させた後、材料 の第二回目以降の湿潤を、好ましくは各適用間隔を約12〜24時間あけて、ア スベスト繊維の破壊が達成されるまで行うことができる。アスベスト繊維の完全 な破壊に要する湿潤またはスプレー回数は、アスベスト繊維と混合しているバイ ンダーの量及び気孔率、使用した特定の弱酸、溶液中のフルオリトイオン源の存 在、並びに処理するアスベスト繊維の種類のような各種の要因に依存する。本発 明によると、逐次的に適用される各スプレー処理の合間に処理される材料を乾燥 させた場合に、各スプレーの有効性が実質的に向上することがわかった。この理 由は、反応によって生成した分解生成物が水和し、そして続く適用における新し い処理溶液のアスベスト繊維への移動を妨害するからであると考えられる。適用 の合間にアスベスト含有材料を乾燥させると、この問題が除外される。
アスベスト含有材料を本発明によって現場で転換した場合には、生じた非繊維状 材料がその物理的集結性を保持し且つ下層の支持体へ十分に付着しているならば 、該材料は適所に残り、もともと設置されたアスベストが担う耐火性または他の 機能を達成する。このような場合には、該材料中に残存するすべての酸を中和す るために、重炭酸ナトリウムのような緩アルカリ溶液を生じた材料にスプレーす るか、または該アルカリ溶液で該材料を洗浄することが好ましい。水中の試料の pHが7を示した場合に、材料は完全に中和される。
中和後、材料に安定剤または固定剤を適用して材料を共に結合することによって 、材料を安定化することができる。安定剤は、バインダーとしてラテックス樹脂 のような樹脂様材料を含有すべきである。該安定剤がまた、材料の結合及び固化 を助けるナトリウムシリケート材料をも含有することが望ましい。該安定剤はま たアルカリ性中和材料をも含むことができ、そのような場合には中和及び安定化 段階が組み合わされるので、別の中和段階の必要性が除外される。
ある適当な安定剤は、N−ナトリウムシリケート約25体積%、アクリル系ラテ ックス(Rohm及びHaas)25体積%、ラテックス(BF Goodri ch)5体積%、アルカリ性クリーナー(Du Bois)10体積%、水軟化 剤(Calgon)5体積%、湿潤及び分散添加剤(Byk)5体積%、並びに 水25体積%を含んで成る。他の安定剤はスチレン−ブタジェン樹脂またはポリ 塩化ビニル樹脂を含むことができる。このような樹脂は、ナトリウムシリケート を伴うかまたは伴わずに使用することができる。さらに別の安定剤はウレタン樹 脂を含み且つナトリウムシリケートを含まない。
安定剤は、アスベスト含有材料を十分に処理して繊維状アスベストを効果的に破 壊した後に、好ましくはスプレーによって適用される。安定剤は、材料がいくら か湿っているうちに、互いに90°の角度で適用する2回のコーティングにおい て施されることが好ましい、安定剤は周囲湿度に依存して、典型的には硬化する のに約4〜8時間を要する。付加的な難燃性のために必要であれば、安定化した 材料に非アスベスト含有耐火材料層をスプレーすることは可能である。
先に指摘したように、処理溶液において弱酸のみしか使用しないことには欠点が ある。弱酸によるアスベストの転換速度は遅く、そして溶液はクリソタイルアス ベストの処理にしか有効ではない。本出願人は、本発明の方法において反応が進 行する様式またはいずれの特定の理論によって縛られることを望むまたは意図す ることはないが、弱酸により攻撃されたクリックイルアスベストのMgO層がシ リカ眉間に差し込まれ、しかも弱酸が該シリカ層中に拡散する速度に転換速度が 多大に依存するものと考えられている。本出願人は、本発明の好ましい実施態様 によって、該処理溶液にフルオリトイオン源を加えることが、アスベストの非繊 維状材料への転換速度を劇的に高めること、並びに本発明の方法をアモサイトの ような他の種類のアスベストの非繊維状材料への転換について有効なものとする ことの両方を発見した。アモサイトの場合には、本発明の処理溶液は、アスベス トのシリカ分を攻撃するフルオリトイオンによって、アスベストを非結晶賞生成 物に転換する。これを行うためには、該フルオリトイオンが酸環境にあることが 必要である。
適当なフルオリトイオン源には、例えばアンモニウムフルオリド(NH,F)  、アルカリ金属フルオリド(L i F。
NaF、KF、C5F)、及びフッ化水素酸、並びにこれらの混合物が含まれる 。特に弱酸溶液中のフルオリトイオンは、シリカ層を攻撃し、且つ弱酸がクリソ タイルアスベスト中のMgO単位を攻撃する速度を非常に高めると考えられる。
HF溶液は、酸及びフルオリトイオン源の両方として単独で使用できるが、その 取扱いには非常に注意を払わなければならず、好ましくはない。本発明の好まし い処理溶液の重要な利点は、それらが適度な注意のみで取り扱えるということで ある。
例えば、実験室試験において、10%トリフルオロ酢酸溶液に24時間浸漬した 場合にその遅い反応ゆえに完全には転換しないクリックイルアスベスト試料が、 10%トリフルオロ酢酸及び5%アンモニウムフルオリドを含有する水溶液中に 2時間浸漬しただけで完全に溶解することを発見した。
さらに、該処理溶液中に浸漬したアスベスト材料を撹はんしながら処理を継続し た場合に、反応速度が顕著に増大することもわかった。該処理溶液を、例えば5 0〜85°Cの温度に加熱するとさらに反応速度が増大する。
本発明の別の及びしばしば好ましい実施態様によると、アスベスト含有材料を、 好ましくは本発明の処理溶液による初期の1回以上のスプレー適用によって湿ら せたままそれが施工されている支持体から除去し、そして好ましくは加熱及び撹 はんしながらアスベストが分解するまで該溶液中に浸漬することによって、消化 する。
該消化段階については、アスベスト1部につき該処理溶液約2重量部〜10重量 部を使用すべきであり、適当な時間で転換させるにはアスベスト材料1部に対し 該酸溶液約5重量部で通常は十分であることがわかった。
建物のアスベストの減少に適用される本発明の方法には、典型的には、疑わしい アスベスト含有材料を露出するために室内仕切り壁、天井、及び柱被覆のような すべての障害物を取り除く段階、適当な標準に従い疑わしいアスベスト含有材料 をサンプリング及びテストしてその組成及び他の関連する特性を決定する段階、 別の湿潤剤の必要性並びに弱酸及びフルオリトイオン源の適した種類及び濃度を 含め、前記組成及び特性に依存して処理溶液の最適配合を決定する段階、このよ うな処理溶液を十分量提供する段階、このような溶液をアスベスト含有材料に現 場で繰り返しスプレーする段階、あるいは好ましくは該溶液による初期のスプレ ー適用によって湿らせたまま、それが施工されている支持体からアスベスト含有 材料を除去する段階、並びに除去した材料を該処理溶液の入っている容器中に浸 漬する段階が含まれ、どちらの場合でもアスベストの繊維状性質が有効に破壊さ れるまで処理される。その後、このようなアスベスト含有材料でコーティングさ れていた表面は、現場で転換した材料を中和及び安定化するか、あるいはアスベ ストが除去された表面に非アスベスト含有防火材料を適用するかのどちらかによ って再防火処理される。後者の場合には、該処理溶液を該表面に最後に軽(スプ レーまたは噴霧して、該除去処理から逃れたすべての残存するアスベスト繊維を 転換することが望ましい、先述の理由により、噴霧前に該表面を乾燥させること が好ましい。緩アルカリ性溶液をスプレーして該表面を中和することもまた好ま しい。任意ではあるが、安定化した材料上に別の防火材料層を適用することはで きる。本アスベスト減少処理はまた、アスベスト含有材料に該処理溶液を1回以 上スプレーする段階、該アスベスト含有材料を湿らせたまま除去する段階、並び にそれを従来の方法で廃棄する段階によって行うことも可能である。次いで下層 の支持体に(所望であれば乾燥後に)該処理溶液を噴霧し、該支持体を中和し、 そして上述のように再防火処理することができる。各種スプレー用途に、または 初期スプレー用途及び浸漬に用いられる該溶液の特定の組成は、本明細書では集 合的に単数の溶液として示されているが、所望であれば変化させることは可能で ある。例えば、安全上の理由から、消化段階に用いられる溶液の濃度は、スプレ ー適用段階に用いられる濃度よりも高いことが好ましいであろう。
アスベスト含有材料の除去中には、床及び壁のような建物表面を覆う実質的量の アスベスト含有ダストがしばしば発生する。このダストはすべて注意深く集めて 除去しなければならない。このことはダスト自体が有害であり、非常に注意して 取り扱う必要があるので、コストがかかり且つ時間を浪費する作業である。本発 明によると、ダスト中のすべてのアスベストを非繊維状の無害材料に転換するた めに、必要であれば繰り返し本発明の溶液を現場で該ダストにスプレーすること によって、該ダストを容易に且つはるかに低コストで取り扱うことができる。そ の後、ダストはアスベストをもはや含有しないので安価な従来手段によって集積 及び除去できる。
下層の支持体からアスベスト含有材料を除去する間に発生する初期のダストは、 該材料を除去前に本発明の処理溶液で湿潤させること、並びに該支持体から該材 料を除去する間該材料を該溶液で湿潤させたままに保つことによる本発明に従い 最少限にされることが好ましい。
アスベスト含有材料を集積し、そして該処理溶液を含有するバント中に好ましく は撹はんしながら浸漬することによって消化する場合には、浸漬前または浸漬中 のどちらかにおいて該アスベスト含有材料を粉砕することもしばしば望ましい。
このことは、該アスベスト含有材料が非孔質であり且つ該処理溶液によって攻撃 されない場合には特に当てはまる。このような材料の典型的な例は、石綿スレー ト板またはパイプ及びアスベスト含有タイルである。このような場合には、該材 料を粉砕して該処理溶液がアスベスト繊維に接触できるようにする必要がある。
本発明によると、アスベスト含有ダストの発生を防止するために、該材料を処理 溶液に浸漬させながらかまたは該溶液で湿潤させたまま粉砕することが好ましい 。
このような場合には、しばしば材料の実質部分が該処理溶液に溶解し、よって埋 立地に廃棄すべき材料の体積が減少する。
現場でのスプレー中よりも消化段階中には条件がより制御されることから、本発 明に従って、現場で弱酸溶液をスプレーされ且つ支持体から除去されたアスベス ト含有材料を消化するために、弱酸ではなく強酸の希釈溶液を使用することは可 能である。適した酸の例には、塩化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、及び硝酸が含 まれる。フッ化水素酸以外のすべての場合においては、上述の目的のため該溶液 にフルオリトイオン源を含ませることが好ましい。該強酸には、より迅速な作用 という利点があるが、非常に注意深い取扱いを要求すること、並びに誤操作した 場合に重大なけがまたは損傷を起こす可能性が高いことという欠点もある。
材料中のアスベストが消化された後は、生じた固体及び液体物を環境的に安全な 方法で廃棄する必要がある。該溶液を中和し、そして水に低溶解度の化合物中に フルオリトイオンを束縛することが好ましい。フルオリトイオンの一つの処理法 は、単に使用済溶液に砂を加えてフルオリトイオンを消費させ、そして中和によ って水に低溶解度のフルオロシリケートを生成させることである。中和は、使用 済溶液にいずれかのアルカリ種を加えることによって達成でき、る。例えば、水 酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、または水酸化カルシウムを使用することが できる。水酸化カルシウムは、いずれの残存するフルオリトイオンとも反応して 、非常に水不溶性であるカルシウムフルオリドを生成する傾向があるので有利で ある。
ある場合では、蒸発速度を増大させるために、該処理溶液にエタノール約20〜 50重量%を含有させることが望ましい。しかしながら、フルオリトイオンによ ってエツチングされるであろういかなるガラス面にも、フルオリトイオン含有処 理溶液を接触させるべきでないことを心に留めておかなければならない。
ここで本発明を以下の例を参照して記述する。
鼾 各種の異なる種類のクリソタイル含有建築用材料に、5重量%トリフルオロ酢酸 水溶液を適用した。種類の異なるアスベスト含有材料は、バインダー、アスベス ト繊維長、アスベスト繊維含量、及び存在する他の繊維のような要因に依存して 差異のある反応時間を必要とした。断熱パイプ系統及びボイラー用に使用されて いるような断熱材を酸溶液で第一回目の洗浄を行い、24時間浸透させ、次いで 該溶液で第二回目の洗浄を行った場合、98%以上の結晶度の減少が2〜4日の 期間で達成された。
■又 断熱材を5%酢酸溶液で連続する適用の間を3〜4日おいて5回洗浄した。適用 の間に材料は完全には乾燥させなかった。該処理の結果、クリソタイルアスベス トの結晶度の90%が減少した。しかしながら、この転換に要した時間は約3〜 4週間であった。
側J工 5%乳酸溶液を使用してクリックイルアスベスト含有断熱材を洗浄した。各洗浄 の間を約24時間あけて6回連続して洗浄した結果、クリソタイル結晶構造の9 5%が減少した。
クリソタイルアスベスト44ミリグラムを1%P−シアノ安息香酸水溶液550 m1中に浸漬し、そして15時間加熱還流した。その後材料をNuclepor eO,2ミクロンフィルターによって熱いまま濾過し、そして濾過ケークを乾燥 した。示差X線分析による試験はクリソタイルアスベスト結晶度の約90%の減 少を示した。
貫エ アスベスト破片から毛抜を用いてクリックイルアスベストを取り出して、直径2 〜3ミル以下の各種寸法の繊維束を作製した。該アスベスト繊維束0.5gを、 水47.5g中にトリフルオロ酢酸2.5gを含有する溶液に、撹はんせずに約 48時間ソーキングした。少量の試料を集めて、X線分析により試験したところ 、結晶度の約75%が減少したことを示した。以降2週間にわたりソーキングし た残りの材料をさらに試験したところ、これ以上の減少は示されなかった。
■旦 ミネラルウール(アスベスト約50%)中のかなり短い繊維のクリソタイルアス ベスト試料0.595gを、5体積%トリフルオロ酢酸水溶液118m1を含む ビーカー内で、マグネチック撹はんホットプレート上で撹はんした。熱を適用し 、そして該スラリーを55〜60℃で2.5時間撹はんした。
反応はほんの少ししか進行しなかった(視察による判断で)ので、濃トリフルオ ロ酢酸4.0+1をさらに加えた。さらに11時間加熱を継続した。残る固形分 をNucleporeO62ミクロンポリエステルフィルター上で濾過して集め た。
透過電子顕微鏡(TEM)を用いた定性試験は、試料が各種の分解段階にあるこ とを示したが、繊維の多く(約30〜40%)がクリックイルアスベストに特徴 的な制限視野電子回折(SAED)パターンを示した。
五二 例6のクリソタイル/ミネラルウール試料1.437gを、トリフルオロ酢酸1 0体積%及びアンモニウムフルオツド5重量%を含有する水溶液90m1中で磁 気的に撹はんした。温度を55〜60°Cに上昇させて維持した。1時間後、は とんどの材料が溶解したように見えた。一部を取り出し、そして062ミクロン フィルター上に不溶物を集めた。この残留物のTEM分析は、残留する繊維をほ とんど示さず(1%未満であると見積られた)、材料の大部分は粒状物であった 。
肛 クリソタイル/ミネラルウール試料0.365gを、例7で用いた溶液20m1 中で撹はんした。熱は適用しなかった。
材料の塊は1時間後には明かに溶解したが、反応は3時間継続した。少量の固体 残留物を0.2ミクロンフィルター上に集めた。TEM分析は残留する繊維をま ったく示さなかった。
■エ クリソタイル/ミネラルウール試料0.265gを、ギ酸(トリフルオロ酢酸よ りも弱酸)10体積%及びアンモニウムフルオツド5重量%を含有する水溶液中 で磁気的に撹はんした。室温での撹はんを3時間継続し、その時点で未溶解材料 を0.2ミクロンフィルター上に集めた。残留物のTEM分析は、低いパーセン トの繊維を示し、該繊維ばTEM試験では残留するアスベストではないように見 えた。(約1〜2%と見積られた) 五上皇 クリソタイル/ミネラルウール試料0.470gを、酢酸(ギ酸よりも弱酸)1 0体積%及びアンモニウムフルオツド5重量%を含有する水溶液30m1中で室 温で10時間撹はんした。集めた残留物のTEM分析は、非常に低い繊維含量を 示し、例7〜9のように該繊維はTEMではアスベストではないように見えた。
■土工 クリソタイル/ミネラルウール試料0.370gを、トリフルオロ酢酸10体積 %及びナトリウムフルオツド5重量%を含有する水溶液20m1中室温で3時間 撹はんした。集めた少量の残留物のTEM分析は、微量の繊維材料しか示さず、 アスベストではないように見えた。
劃」」− 石膏及び他の未同定成分から成るマトリックス中のクリソタイル7〜8%の試料 0.253gを、例7で用いた溶液15m1中室温で16時間撹はんした。その 時点で材料の大部分が溶解したことが明かであった。
■1主 長繊維の純粋アモサイトアスベスト試料0.300gを、例7で用いた溶液20 m1中室温で15時間撹はんした。材料の大部分が溶解し、残る少量の不溶物は 繊維状ではなかった。
■土工 クリソタイル/ミネラルウール試料0.479gを、すべての排水が除去される ように上昇させたプラスチック製4オンス試料カツプ上に配置した。例7で用い た溶液3.6mlを3分間にわたり滴下して該試料を処理した。約1.5mlの 排水が除去された。次いで試料を周囲温度で乾燥させた。次いで記述した処理サ イクルを、各処理間隔を最低12時間あけて合計10回繰り返した。処理期間中 に全残留物量が減少したので、各サイクル当りの溶液量は徐々に減少して最終値 2゜Omlになった。
2回の処理サイクル後、TEM顕微鏡は処理後繊維と未処理繊維との外観の差異 を示したが、繊維の多くはクリックイルアスベストの5AEDパターンを示し続 けた。6回の処理サイクル後、繊維の外観が顕著に変化した。5AEDパターン を示した繊維はなかった。さらに処理を継続して全残留物を減少させたが、10 回の処理後でもいくらが繊維状材料がなおも存在していた。
本発明は特殊な実施態様を参照して記述したが、これは例示のみを目的としてお り、本発明の範囲及び精神を限定するものとして解釈すべきものではない。当業 者は、代わりの実施態様の多くが本発明の範囲内にあることを理解できる。
000X 000X 10.0OOX 5000X 補正書の翻訳文提出書 (特許法第184条の8) 平成3年12月16日

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.建築材料の中に含まれるクリソタイルアスベストを実質的に非アスベスト材 料に転換するために建築材料を処理する方法であって、 前記建築材料を露出する段階;並びに 少なくとも1重量%の弱有機酸を含有し且つ約6未満のpHを示す希釈水溶液を 用いて、露出された前記建築材料を現場で湿潤させる段階、 を含んで成る建築材料の処理方法。
  2. 2.前記建築材料を温潤させる前記段階が、1重量%を上回る弱有機酸を含有す る水溶液を用いた複数回の逐次的洗浄を前記建築材料に受けさせることを含む、 請求の範囲1記載の方法。
  3. 3.少なくとも約1重量%の酸及び少なくとも約1重量%のフルオリドイオン源 を含有する希釈水溶液に、アスベスト含有材料を接触させることを含んで成る、 アスベスト含有材料の処理方法。
  4. 4.前記水溶液が、約25重量%以下の前記弱酸及び約10重量%以下の前記フ ルオリドイオン源を含有する、請求の範囲3記載の方法。
  5. 5.前記弱酸が弱有機酸である、請求の範囲1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 6.前記溶液が約5〜15重量%の前記弱酸を含有する、請求の範囲1,2、ま たは3記載の方法。
  7. 7.前記弱酸が、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ギ酸、並びにそれらの混合物 及び誘導体から成る群より選択される、請求の範囲1,2、または3記載の方法 。
  8. 8.前記溶液が約2〜6のpH範囲を示す、請求の範囲1または3記載の方法。
  9. 9.前記溶液が約2〜8重量%の前記フルオリドイオン源を含有する、請求の範 囲6記載の方法。
  10. 10.前記フルオリドイオン源が、アンモニウムフルオリド、アルカリ金属フル オリド、フッ化水素酸、及びそれらの混合物から成る群より選択される、請求の 範囲3,4,7、または9記載の方法。
  11. 11.前記フルオリドイオン源がアンモニウムフルオリドである、請求の範囲1 0記載の方法。
  12. 12.前記アスベスト含有材料に前記溶液をスプレーする、請求の範囲1または 3記載の方法。
  13. 13.前記スプレー段階後に前記アスベスト含有材料を中和液体と接触させる階 段をさらに含んで成る、請求の範囲12記載の方法。
  14. 14.前記アスベスト含有材料を湿潤させたまま除去する段階、並びに前記アス ベスト含有材料を酸及びフルオリドイオン源を含有する溶液中で消化する段階を さらに含んで成る、請求の範囲12記載の方法。
  15. 15.前記溶液を撹はんしながら、前記アスベスト含有材料を前記溶液中で消化 させる段階をさらに含んで成る、請求の範囲14記載の方法。
  16. 16.約1〜25重量%の弱酸、約1〜10重量%のフルオリドイオン源、及び 残りは水を含んで成る、アスベストを非繊維材料に転換するための処理溶液。
  17. 17.約5〜15重量%の前記弱酸を含んで成る、請求の範囲16記載の溶液。
  18. 18.前記弱酸が弱有機酸である、請求の範囲16記載の溶液。
  19. 19.前記弱酸が、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ギ酸、並びにそれらの混合 物及び誘導体から成る群より選択された、請求の範囲16記載の溶液。
  20. 20.前記フルオリドイオン源が、アンモニウムフルオリド、アルカリ金属フル オリド、及びフッ化水素酸から成る群より選択された、請求の範囲16記載の溶 液。
  21. 21.前記フルオリドイオン源がアンモニウムフルオリドである、請求の範囲1 6記載の溶液。
  22. 22.約20〜50重量%のエタノールをさらに含んで成る、請求の範囲16記 載の溶液。
  23. 23.前記接触段階が、前記アスベスト含有材料を前記溶液中に浸漬する段階を 含む、請求の範囲3,4,7、または11記載の方法。
  24. 24.前記溶液が、約25重量%以下の前記酸及び約10重量%以下の前記フル オリドイオン源を含有する、請求の範囲23記載の方法。
  25. 25.前記溶液を撹はんしながら、前記アスベスト含有材料を前記溶液中に浸漬 する段階をさらに含む、請求の範囲23記載の方法。
  26. 26.前記アスベスト含有材料が支持体にコーティングされており、そして前記 材料を湿潤させたまま前記支持体から除去する階段、並びに弱酸水溶液を前記支 持体に噴霧して残存するすべてのアスベストを破壊する階段をさらに含む、請求 の範囲12記載の方法。
  27. 27.前記噴霧溶液がまたフルオリドイオン源をも含有する、請求の範囲26記 載の方法。
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