JPH04505666A - 段階的な階調又は連続的な階調を有する強誘電性液晶ディスプレイ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 段階的な階調又は連続的な階調を育する強誘電性液晶ディスプレイ既知のように 、強誘電性液晶は短いスイッチング時間と急勾配の電気光学的特性とを存するの で、特にコンピューター、グラフィックス及びＴＶモニター用の高分解能マトリ ックスディスプレイの製造のためのスイッチング可能な媒質として適する。既知 のように、強誘電性液晶ディスプレイ（以下ではＦＬＣディスプレイ）は下記の ように構成される： これは１面が導電性透明層の水平ストリップ（いわゆるライン電極又は単にライ ン）を有し、他の面には垂直ストリップ（カラム電極又は単にカラム）が存在す るように導電性透明層を備えた２枚のガラス又はプラスチックシートから構成さ れる。

２枚のシートの間には液晶層が存在し、液晶層は１個又は２個の配向層によって 均一な配向を有する。一般に、配向層は薄いポリマーフィルムであり、特別な表 面処理後に、例えば摩擦又は粗面化（ｒ□ｕｇｈｅｎ　ｉｎｇ）後に、液晶の長 軸を均一に配向させる。しかし、配向層は例えば酸化ケイ素のような無機物質に よっても構成することができ、例えばある角度での蒸着のような、他の方法によ っても配向させることができる。カラーディスプレイには、この他に１個又は２ 個の偏光フィルムと通常はカラーフィルターマトリックスが必要である。さらに 、不動態化層、反射防止層その他の層が存在することも可能である。

既知のように、ＦＬＣディスプレイは高分解黒白画像又はモノクロム画像の表示 に非常に適する。これらのディスプレイは双安定性媒質（強誘電性液晶）を用い るので、外部から加える場の方向に依存して、２状態のみが安定であり、適当な ディスプレイ構成を選択するならば、２状態は輝度値具及び白に割り当てられる 。しかし、中間輝度値、いわゆるグレイ値又は段階的な階調は、不安定であるの で、実際には得られない。

他方では、完全な画像表示、特にカラー画像表示のために、これらのグレイ値は 必要である。このことがＦＬＣディスプレイの段階的な階調の問題が今までに世 界的に多くの研究者によって研究されている理由である。現在の技術状態の展望 は１９８８年国際ディスプレイ研究会議（サンジエゴ）の論文集、１１１〜１１ ３頁にレロックス（Ｌｅｒｏｕｘ）等によって記載されている。

段階的な階調（ｇｒａｙ　５ｔｅｐｓ）の形成プロセスは３グループに分割され る。

画像点は経時的に集積化されると非常に迅速に黒と白との間で切り替えられるの で、眼は輝度が白期間の相対数に依存するグレイ値を知覚する。このプロセスは マトリックスディスプレイ用の液晶のスイッチング時間に極度に高い、現在では 達成不可能な要求が課せられるという欠点を有する。

空間的に集積化されると、個々の画像点は小面積に細分される、又は幾つかの画 像点が結合して単一画像点となる。これらの輝度は白に切り替えられる面積の相 対数によって与えられる。

このプロセスは必要な電気的接点数と電子ドライバ（ｄｒｉｖｅｒ）ＩＣ（集積 回路）数とを非常に高めて、ディスプレイ製造を困難にし、かなり費用のかかる ものにするという欠点を有する。

他のプロセスは短いスイッチング時間も多くの接点とドライバも必要としないが 、その代わりにＦＬＣ層の厚さの変化を用いる。例えば配向層の厚さを変えるこ とによって又は例えば電極の階段状構造によって、個々の画像点の各々の上の液 晶層の厚さを変えるならば、液晶を切り替える電界は式：　＝（Ｅ＝ＵＬＣ／ｄ ）［式中、ＵＬＣは液晶に直接印加される電圧であり、ｄは画像点の小面積の液 晶フィルム厚さである］に従って画像点によって影響を受ける。画像点内のフィ ルム厚さｄｌ、ｄ２、ｄ３等が異なる（例えばｄ、＜ｄ２＜ｄｓ）場合には、得 られる電界はＥ、＝ＵＬＣ／ｄ、、Ｅ２＝ＵＬｃ／ｄｚ、Ｅ　３＝　Ｕ　ＬＣ／ 　ｄ　ｓ、等である。ＵＬＣが連続的に増加する場合には、最初に最も薄いＦＬ Ｃフィルム厚さくｄｌ）を有する小面積が切り替えられ、ＵＬＣがさらに増加す ると、次に大きい厚さくｄ２）を有する小面積のみが切り替えられ、ＵＬＣがさ らに増加すると、最後に最大厚さくｄ３）を有する小面積が切り替えられる。こ のことは画像点の輝度がスイッチングによって段階的に高められることを意味す る。

米国特許第４，７１２，８７７号に述べられている、この方法はごく短いスイッ チング時間も必要とせず、また付加的な接点とドライバも必要としないが、液晶 層の厚さの変化が複屈折と従って画像点のカラーをも変化させるという欠点を有 する。このことは小面積が異なる外部限界電圧において切り替えられるがこれら の小面積が異なるカラーを有することを意味する。このことはこのようなＦＬＣ ディスプレイのカラー能力（ｃｏｌｏｒ　ｃａｐａｂｉｌｉｔｙ）をひど（限定 する。例えば、ＦＬＣディスプレイに０．１３の△ｎ（△ｎは屈折率ｎとｎ、と の差である）を有するＦＬＣ混合物を充填する場合には、ディスプレイの明るさ 状態はフィルム厚さ６１２μｍにおいて白に見える。限界電圧を１０％高めるた めには、層厚さを２．２μｍのｄ２にまで高めなければならない。しかし、２゜ ２μｍのｄ２を有する小面積はこの場合好ましくない黄色を有する。

本発明の目的は短いスイッチング時間も多くの接点とドライバも必要としない、 また好ましくない黄色を生じることのない、液晶ディスプレイ用、特にＦＬＣデ ィスプレイ用のグレイ段階の形成方法である。

液晶層の厚さがディスプレイの全スイッチング時間にわたって、すなわち全画像 点に対して一定に留まる場合にのみ、カラースイッチングは阻止される。他方で は、画像点全域にわたる有効電界を空間的に変えることが−多くの接点とドライ バを用いないこと又は短いスイッチング時間を用いないことが望ましいならば一 可能でなければならない。従って、本発明は画像点（通常は約５０〜１０００μ ｍのサイズを有する）を、一定外部電圧における有効電界が変化するが液晶フィ ルム厚さは変化しない小面積もしくは小領域に分割することに基づく。

図１は実例としてこのような画像点の構造を示す。上部ガラスシート（１）は平 面状である。これは導電性透明層（２）と配向層（３）とによって覆われる。

下部ガラスシート（４）は少なくとも１段階を有し、この場合には１画像点につ き２小面積ＡとＢを有する。次に導電性層（２゛）の上に配向層（３°）を段階 を相殺するように用いる、その結果として液晶フィルム（５）の厚さは一定に留 まる。

図２はこの画像点の簡単化した電気回路線図を示す。Ｕは外部電圧すなわち電極 に印加される電圧である。ＡとＢは図１における２小面積である。インデックス １と２は液晶層と配向層とを意味する。液晶フィルム厚さは一定であるので、小 面積が等しいならば、電気容量Ｃ７とＣｒは等しくなる。配向層は異なる厚さを 有するので、Ｃ，ＡはＣ：に等しくない（図１の場合には、Ｃ夕はＣ：よりも小 さい）。

小面積ＡとＢの有効電界は下記式によって表される。

式中ｄ１は液晶フィルムの厚さである。連続的に結合させると、電圧ＵｒとＵ２ は式： 単プレートキャパシターの式： ｄう は式（３）と（４）中の全ての電気容量に適用可能である。

液晶に作用する電界は式（１）〜（８）によって表される：上記観察から実際に 応用される多くの結論が導かれる。第一に、同じ外部電圧では、小面積ＡとＢに おける有効電界ＥＡとＥＢは異なる。比（ε１ｄ２／ε２ｄ１）が小さい小面積 が最初に切り替えられる、すなわち式１によると、薄い配向層を有する小面積が 最初に切り替えられる。このことは２小面積が異なる限界電圧値を有することを 意味する。厚い配向層を有する小面積も切り替えられるが、外部電圧が上昇した 場合にのみである。輝度（Ｈ）を図３の縦座標に、電圧（Ｕ）を横座標にプロッ トする。図１によって構成される画像点はこのようにして交差偏光子の間に３輝 度レベル（例えば黒−グレイ−白）を生ずるが、カラーの変化は生じない。

第二に、限界電圧は小面積ＡＡとＡＢのサイズ又はこれらの比に依存しない。こ のことが限界電圧の変化を受容する必要なく小面積を変えることによる輝度レベ ルの調節を可能にする。

図４は３：１のＡＡ／ＡＢ面積比の特徴を示す。この場合には、図３よりも暗い グレイが得られる。

第三に、一定液晶値ε１とｄｌにおいて、限界電圧は本発明によるとｄ２の変化 （上記例におけるように）によるのみでなく、誘電率ε２の変化又はｄ２とε２ との組み合わせの変化によって作用されることができる。配向層の厚さは例えば 小面積ＡとＢにおいて同じでありうるが、それにも拘わらず異なる誘電率ε６と ε８を有する２種類の配向層を用いることによって、２小面積において異なる限 界電圧が得られ、従って段階的な階調が得られる。

上記方法によってＦＬＣディスプレイの電気光学的特性は殆ど任意に作用される ことができる。小面積を分割することによって、例えば線形、方形もしくは対数 の段階的な階調又は連続的な階調さえも得ることが可能である。

下記実施例を用いて、本発明をさらに説明する。

例１ 段階的な階調を実証するために、８ｍｍｘ４ｍｍの電極表面積を有するＦＬＣ試 験セルを製造する。このために、インジウム／酸化スズで被覆した商業的に入手 可能なガラスシートにポリアミド−カルボン酸溶液を塗布する。これらの湿った フィルムをイミド化して、ベルベットを用いて摩擦すると、ガラスの各側にポリ イミド配向層が形成される。２μｍ厚さのガラススペーサーを用いて、液晶フィ ルム厚さが正確に２μｍになるように、ガラスシートを結合させる。しかし、デ モンストレーション画像点の１／２において、ポリイミドフィルムは２０ｎｍの 厚さを有しく上部ガラスシートと下部ガラスシートの両方上に）、デモンストレ ーション画像点の次の１／２は各場合に１１００ｎのポリイミドによって被覆す る。このデモンストレーションディスプレイに商業的に入手可能な強誘電性ＬＣ 混合物８フエリンクス（Ｆｅ　ｌ　１ｘ）００１　［ヘキスト社（Ｈｏｅｃｈｓ ｔ　ＡＧ）、フランクフルトによって製造：フエロエレクトリックス（Ｆｅｒｒ ｏｅｌｅｃｔｒｉｃｓ）８４．８９頁以降、１９８８に記載］を充填する。

グレイ段階を検出するために、セルを交差偏光子の間に置く。２５℃の温度にお いて各々が１対の二極パルスから成る一連の電圧パルスを与えることによってス イッチングが行われる。第１パルスは５００μｓにおいて±１６Ｖの振幅を有す る。第２パルス−第１パルスに比べて２０ｍ５遅延−は可変電圧振幅と逆極性と において２００μｓのブルス幅を有する［例えば、エッチ、アール、ディーパル （Ｈ，Ｒ，Ｄｕｂａｌ）等の日本応用物理学会誌２７巻、１２　（１９８８）、 ２２４１〜２２４４参照コ。

第１パルス後に暗状態が得られるような位置にセルを置く。第２パルスの振幅が １６．２Ｖ未満であるかぎり、暗状態が保持される：すなわち画像点は黒である 。１６．２Ｖでは、薄い配向層を含む小面積は切り替えられるが、厚い配向層を 含む小面積は暗状態に留まる。策２小面積も切り替えられるが、全面積は明状態 になるような、１７．６Ｖに達する場合のみである。

このことは次のことを意味するニ ー振幅が１６．２Ｖ未満であるかぎり、画像点は黒である；−１６，３〜１７． ５Ｖの範囲内では、画像点はグレイである；−１７，６Ｖを越える場合には、画 像点は白である。

両方の場合に液晶フィルムは同じ厚さを有するので、カラーの変化は観察されな い。

例２ 配向層厚さの連続変化又は液晶と電極との間にもう一つの誘電層を用いることに よって、連続的な階調が得られる。図５は連続的に調節可能な階調を示すＦＬＣ ディスプレイの平面的な特徴を生ずる、このような例を示す。番号を付けた層の 意味は本文に述べる通りである（図１参照）。

図６は配向層厚さをナノメータ一単位（２０，６０，１００，１４０ｎｍ）で記 載した８小面積を含む本発明による画像点構造を示す。この場合にも、全ての小 面積は同じ電圧Ｕを経験し、液晶フィルムは全面積にわたって一定の厚さを有す る。図６（ｂ）では、画像点の輝度を電圧の関数としてプロ・ソトする。このこ とは輝度レベルの指数関数的な増加を示す。

例１で用いたＦＬＣ試験混合物８フェリックス−１を用いて、表１に要約した限 界電圧及び輝度値が２５℃の温度及び２００μｓのパルス幅が得られる。

表に段階的な階調の指数関数的な増加（Ｒフエリックス−００１に対して、層厚 さ２．０μｍ、２５℃） 電圧範囲　相対的輝度又はコントラスト１６．５〜１６．７　２５　（グレイ） １６．９〜１７．１　５０　（明グレイ）１７．２より大　１００　（白） −ｊαｒＪ−に を万Ｃ２ 二Ｌシｒ５ Ｈ 二１４ｔｒｉｂ 平成　３年１１月３０日 １、特許出願の表示 ＰＣＴ／ＥＰ９０１００７６１ 、発明の名称 段階的な階調又は連続的な階調を有する強誘電性液晶ディスプレイ３、特許出願 人 名　称　ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフト５、補正書の提出日 平成　２年１０月１８日 補正請求の範囲 ［１９９０年１０月１８日（１８，１０，９０）に国際事務局に受理；請求項４ 削除、請求項５と６補正及び再番号付け（１頁）］１、液晶フィルムが一定の厚 さを有し、液晶フィルムと少なくとも１つの電極との間の層の電気容量が一つの 画像点の面内で変化する強誘電性液晶スイッチング又はディスプレイ装置。

２、強誘電性液晶フィルムがＳｃ相として装置の操作範囲内に存在する請求項１ 記載の装置。

３、電極の少なくとも１つと液晶フィルムとの間のスペースが一つの画像点の面 内で変化する請求項１又は２のいずれかに記載の装置。

４、カラーフィルターを追加使用することによってカラー画像の表示が可能にな る請求項１〜３のいずれかに記載の装置。

５、請求項１〜４のいずれかに記載の装置の電気光学的構造要素としての使用。

国際調査報告 国際調査報告 ＥＰ　９０００７６１ Ｓ＾　３６６４４

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. １．液晶フィルムが一定の厚さを有し、液晶フィルムと少なくとも１つの電極と の間の層の電気容量が１つの画像点の面内で変化する強誘電性液晶スイッチング 又はディスプレイ装置。
2. ２．強誘電性液晶フィルムがｓ★ｃ相として装置の操作範囲内に存在する請求項 １記載の装置。
3. ３．電極の少なくとも１つと液晶フィルムとの間のスペースが一つの画像点の面 内で変化する請求項１又は２のいずれかに記載の装置。
4. ４．電極の少なくとも１つと液晶フィルムとの間の層の誘電率が一つの画像点の 面内で変化する請求項１又は２のいずれかに記載の装置。
5. ５．カラーフィルターを追加使用することによってカラー画像の表示が可能にな る請求項１〜４のいずれかに記載の装置。
6. ６．請求項１〜５のいずれかに記載の装置の電気光学的構造要素としての使用。