JPH04504357A - ワクシニアベクター、ワクシニア遺伝子およびその発現産物 - Google Patents

ワクシニアベクター、ワクシニア遺伝子およびその発現産物

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JPH04504357A JP2505342A JP50534290A JPH04504357A JP H04504357 A JPH04504357 A JP H04504357A JP 2505342 A JP2505342 A JP 2505342A JP 50534290 A JP50534290 A JP 50534290A JP H04504357 A JPH04504357 A JP H04504357A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は組換えワクシニアウィルスベクターに関する。特に、本発明は該ウィル スの弱毒化、潜在的に増加された該ウィルスの免疫原性、該ウィルス中への異種 遺伝子配列の挿入のための部位の提供、およびそれにより提供される組換えウィ ルスベクターの利用に関する。更に、ワクシニア遺伝子の発現産物であるタンパ ク質にも関する。
従来技術の記載 天然痘に対して免疫し撲滅するためのワクチンとして生存ワクシニアウィルスが 使用された。ワクシニアウィルスはポックスウィルス科の基本型メンバーであり 、従って広く研究されている。それは宿主細胞の細胞質中で複製する大きいDN A含有ウィルスである。約185.000塩基対の直線状二本鎖ゲノムは少なく とも200種のタンパク質をコードする可能性を有する(Moss、B、 (1 985) B、N、Fields、 D、M、Knipe、 J、L。
Melnick、 R,M、Channock、 B、R,Roizmanおよ びR,E、 5hape 17!。
Virology、 Raven Press、 New York、 pp、 685−704 ) 、細胞質部位での複製は、ワクシニアウィルスがDNA合 成に必要な多数の酵素とタンパク質因子をコニドすることを必要とする。
分子遺伝学の進歩は、他の生物体由来の遺伝子を含みそれを発現する組換えワク シニアウィルスの作製を可能にした〔概説については、Mackett、M、  & Sm1th、G、L、 (1986)、 J、 Gen。
Virol、、 67、2067−2082を参照のこと〕。組換えウィルスは それらの感染力を保持しており、ウィルスの通常の複製周期中に1または複数の 外来遺伝子を発現する。組換えウィルスでの動物の免疫処置は°、ワクシニアウ ィルスにより発現されるタンパク質(外来遺伝子により発現されるタンパク質を 含む)に対する特異的免疫応答を引き起こし、そして幾つかの場合には、外来遺 伝子が由来する病原性生物に対する保護を付与した。
従って、組換えワクシニアウィルスは、ヒトまたはを椎動物医学において新規生 ワクチンとしての潜在的用途を有する。
このタイプの新規ワクチンの利点としては、ワクチン製造および投与が低費用で あること(ウィルスが自己複製するため)体液性と細胞性の両方の免疫応答の誘 導、冷蔵なしてのウィルスワクチンの安定性、および異なる生物体からワクシニ アウィルス中に多数の外来遺伝子を挿入して多数の病原体に対して有効な多価ワ クチンを作製できる実用性が挙げられる。
このアプローチの欠点は、稀にワクチン関連の合併症を引き起こすと認識されて いるウィルスワクチンの再利用である。
本出願人らは、ウィルスゲノムから削除することができる不明の遺伝子配列を同 定した。本出願人らは、それらの1または複数の遺伝子配列の全部もしくは部分 をウィルスゲノムから削除し、(i)ウィルスの一層9弱毒化;および/または (ii)組換えワクシニアウィルスの免疫原性の増強:および/または(iii )更に外来DNAを該ウィルス中に含めることができるような遺伝子配列挿入部 位の提供を可能にし得ることを提案する。しかしながら、該遺伝子配列がウィル スの複製にとって不可欠である場合には、ウィルス複製に機能的にタンパク質を 維持したまま病原性に影響を及ぼすタンパク質機能が不利な影響を受け°るよう に、遺伝子生産物を変更する(例えば遺伝子レベルでの操作により)ことにより 、ウィルスの弱毒化を行うことができる。
発明の要約 本発明の1観点によれば、a)次の1または複数のヌクレオチド配列の全部もし くは部分がウィルスゲノムから削除されており:そして/またはb)1または複 数の前記ヌクレオチド配列が突然変異または外来DNAの挿入により不活性化さ れており;そして/またはC)前記ヌクレオチド配列によりコードされるタンパ ク質生成物の機能を変えるために1または複数の前記ヌクレオチド配列が変更さ れており;ここで前記ヌクレオチド配列が、本明細書中でi) Sal F 3 R,ii) Sal F 9R。
1ii) Sal F 13R,iv) B5R,v) Sal F 15Rと 命名された配列である、ワクシニアウィルスベクターが提供される。
1または複数の異種ポリペプチドをコードするDNA配列がウィルスゲノム中に 組み込まれてもよい。異種ペプチドをコードするDNA配列は、ウィルスゲノム からの1または複数の削除により生じた1または複尊の連結部位に挿入すること もできる。
本発明の組換えワクシニアウィルスは、増強された免疫原性の潜在能力を有する 。これは、免疫抑制を引き起こすワクシニア遺伝子(例えば補体相同体およびヒ トrgEのFcR)の削除かまたは免疫応答を増強する遺伝子の挿入(例えばワ クシニアウィルス中で真正のCD23遺伝子を発現させる)のいずれかに起因し 得る。
従って、本発明は、a)免疫抑制を引き起こす1または複数のワクシニアヌクレ オチド配列の部分もしくは全部がウィルスゲノムから削除されており:そして/ またはb)1または複数の前記ヌクレオチド配列が突然変異または外来DNAの 挿入により不活性化されており;そして/またはC)前記ヌクレオチド配列によ りコードされるタンパク質生成物の機能を変えるために1または複数の前記ヌク レオチド配列が変更されており;ここで前記ヌクレオチド配列が、本明細書中で j)SalF 3R,ii) Sal F 9R,1ii) Sal F 13 R,、iv) B5R,v) Sal F15Rと命名された配列である、ワク シニアウィルスを提供する:。
特にワクシニアヌクレオチド配列は、Sal F 3Rと命名された配列である ことができる。
ワクシニアウィルスが免疫応答を増強する異種ポリペプチドをコードするDNA 配列を含んで成る場合、該DNA配列はCD23をコードすることができる。
本発明の組換えワクシニアベクターは、ウィルスゲノム中に連結されたDNA配 列によりコードされる異種ペプチドに対する特異性を有するモノクローナルもし くはポリクローナル抗体またはT細胞の生産のための免疫原として用いることが できる。本発明は、提供される組換えワクシニアウィルスベクターを使用して得 られるモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、抗血清および/またはT細胞 も提供する。本発明の組換えウィルスベクターを使用して生産された抗体は、診 断試験および診断方法、例えば臨床試料中の抗原を検出する際に使用することが でき;それらは、受動免疫のための投与に治療的にまたは予防的に使用すること もできる。提供される組換えワクシニアウィルスベクターを使用して得られるモ ノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、抗血清および/またはT細胞を含んで 成る診断試験キットも提供される。
更に、本発明の組換えワクシニアウィルスを含んで成るワクチンおよび医薬も提 供される。それらは、指摘した理由で現存のワクシニアウィルス株よりも増強さ れた安全性と免疫原性を有するだろう。
本発明の別の観点によれば、上記で定義したものから選択されたヌクレオチド配 列によりコードされるポリペプチド並びに前記ポリペプチドの対立因子および変 異体が提供される。
前記ポリペプチド、それらの対立因子または変異体は、DNAリガーゼとしての 活性を有するSal F 3Rと命名されたヌクレオチド配列によりコードされ 得る。
本発明は、ワクシニアウィルスを弱毒化する方法であって、a)1または複数の 下記ヌクレオチド配列の全部もしくは部分をウィルスゲノムから削除し;そ(て /またはb)前記ヌクレオチド配列の突然変異または外来DNAの挿入により、 1または複数の前記ヌクレオチド配列を不活性化し:そして/またはC)前記ヌ クレオチド配列によりフードされるタンパク質生成物の機能を変更するために1 または複数の前記ヌクレオチド配列を変更することを含んで成り、ここで前記ヌ クレオチド配列がi) Sal F 3R,ii) Sal F 9R,1ii ) Sal F 13R。
iv) B5R,v) Sal F 15Rと命名された配列である方法も提供 する。
本発明は更に、本明細書中に定義したようなワクシニアウィルスベクターを使用 することを含んで成る、ワクチンまたは医薬の調製方法も提供する。
本発明は、DNAリガーゼとしての活性を有するポリペプチドの同定における、 Sat F 13Rと命名されたヌクレオチド配列の全部もしくは部分または前 記ヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列の全部もしくは部分の利用 を提供する。更に、図】lのアミノ酸配列7625〜9280 (7625と9 280を含む)により表されるポリペプチド、またはそれの対立因子もしくは変 異体は、組換え技術のDNA操作において酵素として用いることができる。
図面の簡単な説明 本発明をより明確に理解するために、図面を参照しながら、同定した遺伝子配列 を更に詳細に記載する。
図1は、ワクシニアウィルスゲノム内のDNAリガーゼ遺伝子の位置および転写 方向を示す? A、 ワクシニアウィルスHindlI[制限地図。B、 13 .4 kb 5alT F制限断片が拡大サレ、そしてEcoRI(E)、 S mal(S)制限部位の位置が示されている。
C,3300bp EcoRI−Smal断片が拡大され、DNAリガーゼ遺伝 子の位置(矢印)並びにEcoRI(E)、 C1al(C)、 Be1l(B e)。
Bgl II(B)およびSmar(S)制限部位の位置が示されている。
図2は、ワクシニアウィルスゲノム内のチミジレートキナーゼ遺伝子の位置およ −び転写方向を示す。A、 Hindl[制限地図。B、黒ぬりの箱として示さ れたSal F 13R(ORF13)の位置を有する拡大された13.4 k b 5alt F断片。C9示された0RF13の位置および転写方向を育する 拡大された2、4 kb Dral断片。スケールはこの断片を参考にする。B とCの中の記号は制限酵素部位を示す: EcoRI(E)、 Dral(D) 、 Barnf(I(B)およびBcll(Be)。
図3は、13.4 kb SaHF断片の1776ヌクレオチド領域のヌクレオ チド配列を示す。552アミノ酸転写解読枠の推定配列が示される。この転写解 読枠をSal F 15Rと命名する。
図4は、ワクシニアウィルス5allF断片のsoo bp領領域ヌクレオチド 配列を示す。Sal F 13Rと命名された227アミノ酸転写解読枠の推定 アミノ酸配列が示される。上行および下行の数字は、それぞれ、ORFの始まり からのアミノ酸またはDNA断片の始まりからのヌクレオチドを指す。下線が引 かれたヌクレオチドは可能な初期転写終結配列を表し、そして星印はSlヌクレ アーゼ保護により決定された初期mRNAの5′末端を表す。
図5は、Sal F 3R遺伝子のヌクレオチド配列とナミノ酸配列を示す。
図6は、遺伝子Sal F 3R己よりコード基れるタンパク質と、i) Ig Hに対するヒト低親和性Pcレセプター[huPcR(IgB)] ;ン(LE C)との間のアミノ酸配列相同性を示す。 ゛図7は、ウィルスゲノム力)らの Sal F 3Rの削除のためのプラスミドpSAD3Gの作製を示す。
図8は、ウィルスvSAD3のサザンプロット分析を示す。精製したWTまたは vSAD3ウィルスからウィルスDNAを抽出し、そして5pelで消化した。
DNA断片をアガロースゲル上で分離し、ニトロセルロース上に移行させ、EC Ogpt遺伝子からの放射能標識DNA断片を用いて探査した。予想通り7kb のバンドが存在し、WTウィルスからのDNAとのハイブリダイゼーションは全 く起こらない。
図9は、偽感染細胞(レーン1)または感染後初期(レーン3)もしくは後期( レーン2)のWTウィルス感染細胞からのmRNAのノーザンプロットを示す。
RNAをアガロースゲル上で分離し、ニトロセルロース上に移行させ、そしてS al F 3R転写解読枠のみに相補的な一本鎖の放射能標識DNA断片を用い て探査した。
図1Oは、Sal F 9R遺伝子のヌクレオチド配列とアミノ酸配列を示す。
図11は、Sal F 9R遺伝子(Sail F 0RF9>によりコードさ れるタンパク質と、i)ウシ:およびji)ヒトのスーパーオキシドジスムター ゼ(SOD) (Cu−Zn)タンパク質との間のアミノ酸配列相同性を示す。
図12は、Sal F 13R遺伝子によりコードされるタンパク質と酵母チミ ジレートキナーゼ(TmpK)との間のアミノ酸配列相同性を示す。
図13は、ワクシニアウィルスSal F 13R(W)およびサツカロミセス ・セレビシェ’ −(Saccharomyces cerevisiae)  (SC)TnipKの整列アミノ酸配列を示す。同一アミノ酸残基が枠で囲まれ ている。整列配列の上または下の数字は、それぞれvvまたはSCのアミノ酸位 置を指す。
図14は、A、ワクシニア(VV)およびサツカロミセス・セレビシェ−(Sa ccharomyces cerevisiae) (SC)のTmpK、 H SVTK/TmpK並びにヒトおよびVV TKの予想ATP結合部位について の整列アミノ酸配列を示す。5配列全てに同じである残基が枠で囲まれている。
数字は、アミノ末端と示した領域との間のアミノ酸の数を指す。B、ワクシニア ウィルス(VV)まれだ、ヌクレオシド/ヌクレオチド結合に関与するH3V  TK/TmpKの領域のアミノ酸配列。それらの配列の2つまたは全部において 保存されたアミノ酸が枠で囲まれている。
図15は、チミジレートキナーゼが活動するdTTP合成の生化学経路を示す。
図16は、プラスミドpAcV1 とpACV2の作製を示す。
図17は、ウィルスvACHBおよびvAC1のサザンプロット分析を示す。精 製WT、 vAclまたはvACHBウィルスからウィルスDNAを抽出し、そ して5allで消化した。DNA断片をアガロースゲル上で分離し、ニトロセル ロース上に移行させ、そして完全にTmpK遺伝子内部からの放射能標識DNA 断片を用いて探査した。5alI消化はWTウィルスでは13゜4 kbバンド を与えるが、組換えVACHBまたはVACIウィルスでは8.8と6.7kb のバンドを与える(ECOgptカセットの3′末端に導入された余分な5ii 1部位のため)。
図18は、B5R遺伝子のヌクレオチド配列とアミノ酸配列を示す。
図19は、B5R遺伝子によりコードされるタンパク質と、i)第X■凝固因子 のB鎖(F13 B) ; 1ii)補体因子H前駆体(CFAH) ;1ii )補体C2前駆体(CO2) ;およびiv)補体C4B結合タンパク質前駆体 (C4BP)との間のアミノ酸配列相同性を示す。
図20は、B5R(Salt G 0RFIO)およびH3C28にタンパク質 の疎水性分布を示す。
図21は、感染中の初期(E)または後期(L)のウィルス感染細胞からのmR NAのノーザンプロットを示す。RNAをアガロースゲル上で分離し、ニトロセ ルロース上に移行させ、そしてB5R遺伝子のみに相補的な一本鎖の放射能標識 DNA断片を用いて探査した。分子量サイズマーカーの位置はkbで示される。
図22は、プログラムMULTALIGINを使って作成した5al−F 15 R遺伝子によりコードされるワクシニアウィルス(VV)タンパク質とS、ボン ベ(S、 pombe) (sp)おネびS、セレビシェ−(S、 cerev isiae ) (sc)からの酵母DNAリガーゼノアミノ酸配列配列間のア ミノ酸配列相同性を示す。
図23は、ワクシニアウィルスDNAリガーゼタンパク質ノ同定を示す。Ker rおよびSm1thにより記載されたような100mMNaC1緩衝液中でのD ounceホモジナイゼーションにより、偽感染またはワクシニア感染された( 100 pfu/細胞) CVI細胞から粗抽出物を調製した。初期(レーン2 )、後期(レーン3)にワクシニアウィルス感染されたまたは偽感染された(レ ーン3) CVI細胞抽出物、および精製した子ウシ胸腺DNAリガーゼI ( T、Lindahlから寄贈)(レーン5)をa −(”P)A T P Q( ethods)と共にインキュベートした。トリクロロ酢リベブチドを12.5 %ゲル上での5DS−PAGEにより分析した。
図24は、61 kDポリペプチドがDNAリガーゼであることを示す。感染後 後期(15時間)にワクシニアウィルス感染細胞から部分精製したDNAリガー ゼ調製物をα−C″P)ATPで標識した(レーン3)。平行して、子ウシ胸腺 DNAリガーゼ(T、Lindahl、 ICRFから寄贈)(レーンl)およ びバクテリオファージT4DNAリガーゼ(New EnglandBiola t+s) (レーン2)の調製物を標識した。ワクシニア試料を4部分に等分し た。1部分は更なる操作なしで分析しくレーン3)、そして残りは5ephad ex−G25を使用すること以外は(25)に記載したようにしてカラムを通し て遠心し取り込まれなかったATPを除去した。排除容積を3部分に等分し、添 加なしくレーン4)、冷却ポリ(φA):オリゴ(dT) D N Aリガーゼ 基質(レーン5)または100μMビロリン酸ナトリウム(レーン6)のいずれ かと共に37℃で30分間インキュベートした。生成物を図1と同様に分析した 。
図25は、ワクシニアウィルス感染細胞中のDNAリガーゼ活性を示す。感染後 初期(3時間)、後期(17時間)のワクシニアウィルス感染されたまたは偽感 染されたcv−i細胞からの粗抽出物をDNAリガーゼ活性についてアッセイし た(KerrおよびSn+ith、Nucleic Ac1ds Res、、  17.9039(1989))。
30マーの(”P)オリゴdT:ボリdA基質がレーンlに示され、これがモノ マーn=1に相当する。4単位(レーン2)、0.4単位(レーン3)および0 .04単位(レーン4)のバクテリオファージT4DNAリガーゼ(New E ngland Biolabs)を平行してアッセイし、マーカーを提供した( n=2. n=3゜n=4)c+ レーン5,6および7は、それぞれ、Dou nceホモジナイゼーションとIOKでの20分間の遠心後の初期、偽および後 期試料からの上溝分画を表す。レーン8.9および10は、初期、偽および後期 試料からのベレット分画である。乾燥したゲルのオートラジオグラフを示す。
図26は、A:ワクシニアウィルス感染細胞からの(”S)−メチオニン標識ポ リペプチドの免疫沈澱を示す。ワクシニアウィルス(30pfu/細胞)により 感染または偽感染させたTK細胞を感染後1.5〜4時間目に(”S)−メチオ ニンで標識した。細胞抽出物を調製し、そしてpEX LIG抗血清で免疫沈澱 させた(KerrおよびSm1th 1989)。レーン1は未感染細胞ヲ表し 、レーン2はワクシニアウィルス感染細胞を表す。
分子量マーカーがゲルの右側に示されている。B:(”S)−メチオニンおよび α−(”P)−ATP標識タンパク質の同時移動を示す。項目Aに記載したよう にしてpEX LIG抗血清で免疫沈澱させた、ワクシニアウィルス感染細胞か らの(”P)−標識DNAリガーゼ−AMP付加物(レーン1)およびワクシニ アウィルス感染(レーン2)または偽感染(レーン3)細胞のい゛ずれかからの 感染後2.5〜6時間目に(”S)−メチオニンで標識した細胞抽出物を、12 .5%ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動した。
図27は、標識ワクシニアウィルスDNAリガーゼの免疫沈澱を示す。子ウシ胸 腺DNAリガーゼ(レーン1)、バクテリオファージT4DNAリガーゼ(レー ン2)およびワクシニアウィルス感染細胞からのホスホセルロースカラム分画( レーン3)をα−(”P) −ATPと共にインキュベートした(Kerrおよ びSm1th 1989) 、各試料を4部分に等分し、そしてTCA沈澱と5 DS−PAGEにより直接分析する(レーンl。
2および3)か、またはワクシニアウィルス感染細胞からの抽出物の場合には、 免疫前血清(レーン4 ) 、pEX LIG血清(レーン5)もしくは非特異 的pEX免疫血清(レーン6)で免疫沈澱させた後5DS−PAGEにより分析 した。
図28は、プラスミドpsK17を形成させるためのPCRによるワクシニアウ ィルスDNAリガーゼ遺伝子のクローニングを子の発現を示す。親ベクターpG MT7またはプラスミドpsK18のいずれかを含む細菌をIPTGと共に(+ )またはIPTG無しで(−)インキュベートし、そして誘導4時間後に5DS −ポリアクリルアミドゲル上で全細胞タンパク質を泳動した。IPTGの添加後 のpsK18含有菌中のほぼ63 kDaの追加のバンドの存在は明白である。
(ii)IPTGの添加後のDNAリガーゼの誘導の時間経過を示す。プラスミ ドpsK18を含む細菌培養物をIPTG添加後に0. 1.’2または4時間 インキュベートし、そして全細菌タンパク質をポリアクリルアミドゲル上で泳動 した。DNAリガーゼタンパク質は63 kDaタンパク質として現れる。(i ii)図4b(i)に示した細胞抽出物をα−標識3tP−ATPと共にインキ ュベートし、ポリアクリルアミドゲル上で泳動し、オートラジオグラフを得た。
DNAリガーゼはAMPを結合し、63 kDaタンパク質として現れる。
図30は、WTワタシニアウイルスで感染させモしてpsK14を用いてトラン スフェクトせしめた細胞から誘導したウィルスからのウィルスDNAのサザンプ ロットを示す。DNAを5ailで消化し、アガロースゲル上で泳動し、モして psK14から削除されたDNAリガーゼ遺伝子の領域を用いて探査した。
単離物3. 6. 7および8はDNAリガーゼ配列を欠くが、組織培養におい て効率的に複製する。
図31は、図30に記載のウィルス1.5.7および8により感染させた細胞の 抽出物へのα−標識”P−ATPの共育結合を示す。ウィルス7および8は、図 30に示した遺伝子生産く。
態様の記載 下記に記載する全ての遺伝子操作は標準手順(MolecularClonin g、 Sambrook、 Fr1tsch &Maniatis 編、 Co 1d SpringHarbor Laboratory Press、 19 89)に従って実施し、そして酵素反応に使用した条件は製造業者(GIBCO −BRL LifeTechnologies)により勧められた通りであった 。
ヌクレオチドおよびアミノ酸配列の決定ワクシニアウィルスゲノム(株WR)の 5ail Fおよび5ail G制限断片のヌクレオチド配列は、確立された方 法(Sanget、 Pl−34,81sevier)により決定した。
例えば、ワクシニアウィルス(株WR)の13.4 kb 5ail F断片を 、リファマイシン耐性変異体由来のウィルスDNAを含むコスミド6 (Bal dick、C,J、 & Mo5s、B、 (1987) Virology。
156、138−145)から単離し、そして5allで切断されたpUc13 中にクローニングし、プラスミドpsall Fを形成させた。プラスミド配列 から5alT断片を分離し、T4 DNAリガーゼを用いて自己連結せしめた。
環状分子を超音波処理によりランダムに切断し、T4 DNAポリメラーゼおよ びフレノウ酵素を用いて末端修復し、そして300ヌクレオチドより大きい断片 をSma 1切断M13mp18中にクローニングした。ジデオキシチェーンタ ーミネーション法(Sanger、F、、 N1cklen、S、 & Cou lson、A、R。
(1977) Proc、Natl、Acad、Sci、USA、−74,54 63−5467)を使って、[”5l−dATPおよび緩衝液勾配ポリアクリル アミドゲル(Biggin、M、D、、 Gibson、T、J、 & Hon g、G、F、 (1983)、 Proc。
Natl、Acad、Sci、[JSA、 80.3693−3695)を用い て、−重鎖DNAを調製しそして配列決定した。更なる詳細につりては、Ban kier、A、T、、 Western、に、M、 & Barrell、B、 G、 (1987)、 Wu、R。
Il、 Methods in Enxymology 155.51−93.  Academic Press。
Londonを参照のこと。12.6 kb 5ail G断片も同様にして処 理した。
コンピューター分析 ヌクレオチド配列データを音波ジギタイザーによりオートラジオグラフから読み 取り、プログラムDBAUTOとDBUTIL(Staden、R,(1980 ) Nucleic Ac1ds Res、 8.3673−3694 ;5t aden、R,(1982) Nucleic Ac1ds Res、 10. 4731−4751 )を使ってVAX 8350コンピユーター上で連続配列 に組み立てた。
プログラム0RPF ILEとDELIB CM、Boursnell、In5 titute ofAnimal Health、 Houghton、υに、 )を使って6フレームにおいて共通配列を翻訳した。プログラムFASTP ( Lipman、D、J、 &Pearson、W、R,(1985) 5cie nce 227.1435−1441)を使って、5WISSPROTタンパク 質データベースに対しておよびワタシニアアミノ酸配列の出願人ら独自のデータ ベースに対して転写解読枠を比較した。複数のタンパク質配列の整列は、プログ ラムMULTAL[GN (Barton、G、J、 & Sternberg 、M、J、E、(1987)J、Mo1.Biol、 198.327−337 )を使って行った。
本出願人らが同定した個々の遺伝子配列を下記に記載する。遺伝子は、(i)そ れらが誘導される制限断片(即ちSal Fは5ail F断片を意味し、また はBはHindlIIlr B断片を意味する)、(ii)左端から出発して制 限断片内部で始まる転写解読枠の数、および(iii)左側(L)または右側( R)の転写方向、により命名される。
1、 Sal F 3R 3al F 3Rと命名された遺伝子のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配 列を図5に示す。アミノ酸の表記には1文字表記が使用されている。該遺伝子の コード領域は、5allF断片の左端からヌクレオチド595〜1071に位置 する。−次翻訳生成物の分子量は18.1キロダルトン(kD)と予想される。
アミノ末端付近には、タンパク質を細胞膜と結合させるか、またはそこから分泌 さすると思われる一連の疎水性アミノ酸がある。
カルボキシ末端付近には、成熟遺伝子生産物が糖タンパク質であることを示す3 つの潜在的N−結合グリコシル化部位が存在する。
推定アミノ酸配列とタンパク質データベース5WISSPROTとの比較は、幾 つかの有意な相同性を確立した。それらの3つを図6に示す。Sal F 3R 遺伝子によりコードされるアミノ酸配列は種々のレクチンとの配列相同性を示し 、そして最も近い相同体はヒトCD23である(下記参照)。特に、Sal F  3R遺伝子によりコードされるアミノ酸配列は、【gEのヒト低親和性Fcレ セプターのアミノ酸配列(Kituani、H,ら(1986)、 Ce1l。
arnericans )由来の凍結防止ポリさプチドのアミノ酸配列[Ng、  N、 F、ら(1986)、 J、Bjol、Chem、、 261. 15 690−5) (5)およびメガバラヌスーローザ(Megabalanus  rosa) (フジッボ)由来のレクチンのアミノ酸配列(Maratnoto 、に、 & Kamiya、!(。
(1986)、 Biochem、Biopbys、Acta、、 874.2 85−295 )と相同性を示す。Sal F 3RはIgHのヒト低親和性F cレセプター(FcR)の92アミノ酸領域に渡り26.1%のアミノ酸一致を 有し、ヘミトリブチラス・アメリカンス(Hernitripterus am ericans )由来の凍結防止ポリペプチドの98アミノ酸領域に渡り22 ,4%のアミノ酸一致を有し、そしてメガバラヌス・ローザ(八legabal anus rosa)由来のレクチンの63アミノ酸領域ニ渡り27.0%のア ミノ酸一致を有する。
そのような相同性は、Sal F 3Rによりコードされるタンパク質がレクチ ンとしておよびIgEに対するヒト低親和性Fcレセプターの相同体として機能 することを暗示する。IgHのヒト低親和性FcレセプターはCD23、即ちB 細胞の増殖を調節する際に主に重要であるBリンパ球上で発現される細胞表面り 従って、Sal F 3Rによりコードされるワタシニアウイルスタンパク質は 、通常のCD23分子のアゴニストとして機能し、B細胞の増殖および/または 分化を制限し、よってウィルスによる感染に対する宿主免疫応答を減少させると 考えられる。
従って、ウィルスゲノムからのこの遺伝子の削除は、ウィルスに対する宿主免疫 応答を増強するであろう。この結果、ウィルス増殖の制限、よってウイル不の弱 毒化を得ることかできる。この遺伝子を欠く組換えワクシニアウィルスにより発 現される外来タンパク質に対する免疫応答が増強され、そしてそのような候補ワ クチンの効力が改善され得る。CD23のワクシニア同族体を含むかまたは含ま ないワクシニア組換え体中での真正のヒトCD23タンパク質の発現は、異種病 原体から抗原を発現させる組換えワクシニアウィルスワクチンの免疫原性も増加 させることができる。
該タンパク質がレクチンとしての別のまたは追加の機能を有するならば、それは 標的細胞へのウィルスの付着において役割を果たすことができる。この可能性で の機能性遺伝子の削除は、細胞に感染するウィルス粒子の能力を減少させるであ ろうから、ウィルスの弱毒化をもたらす。
この遺伝子のコード領域が中断されそして部分的に削除されている変異ウィルス を作製した。EcoRIとSailで消化したpUc13中にワクシニアウィル ス5alT F断片の左側大部分の3524 bp (Sail−EcoR[D NA断片)を連結させることにより、プラスミドpPROFを作製した。このプ ラスミドはsal F 3Hの全コード領域を含み、コード配列内で2か所のみ 切断するN5ilでこのプラスミドを消化した(図7)。消化したDNAをバク テリオファージT4 DNAポリメラーゼで処理して平滑末端にし、そして2断 片のうちの大きい方をアガロースゲル電気泳動により精製した。この断片を、ワ クシニアウィルス7.5にプロモーター配列に結合した大腸菌キサンチン−グア ニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ(Ecogpt)を含むゲル精製DN A断片と連結せしめた。後者の断片は、プラスミドpGpt0?/14 (Bo yle、D、B、およびCoupar、B、E、H,、Gene 65゜123 −8 (1988))のEcoRI消化後、消化したDNAをDNAポリメラー ゼ(フレノウ断片)で処理して平滑末端にし、2.1kbc)D N A断片を 単離することにより得られた。連結したDNAを大腸菌中にクローニングし、生 じた細菌コロニーを、適当な制限酵素を使って所望のプラスミドの存在について スクリーニングした。この操作を通じて(図7に要約) 、100bpのSal  F 3Rコ一ド配列がワクシニアウィルス7.5にプロモーターの支配下の機 能的なEcogpt遺伝子コピーにより置き換えられているプラスミドpSA0 3Gを単離した。
野生型(WT)ワクシニアウィルスで感染させたCV−1細胞中にプラスミドp SAD3Gをトランスフェクトせしめ、モして37°Cで48時間後にそれらの 細胞から誘導したウィルス子孫を、ミコフェノール酸(MPA) 、キサンチン およびヒボキサンチンの存在下で新鮮なCV−1細胞上に筒布した。それらの薬 剤は、ECOgpt遺伝子を含みそれを発現する組換えウィルスのみの複製を許 容する(Boyle & Coupar 1988前掲; Falkner &  Mo5s。
J、Virol、、 62.1849−54.1988 ) 、 3回のプラー ク精製後、ウィルスをCV−1細胞の大量培養物中で増殖させた。ウィルスDN Aのサザンプロット分析は、ECOgpt遺伝子がウィルスゲノム中の予想位置 に存在し、機能的なSal F 3R遺伝子のコピーは全く残されておらず、そ して他のゲノムDNA再配列は全く起こっていないことを確証した(図8参照) 。Sal F 3R遺伝子を欠くウィルスは生存可能であるため、それらのデー タはSal F 0RP3遺伝子が試験管内マのウィルス複製にとって非本質的 であることを確立した。
Sal F 3Rコード領域の不活性化か弱毒化ウィルスを生成するだろうとい う可能性は、該領域が通常のウィルス複製中に発現されるかどうかに依存する。
この点を扱うために、感染の初期および後期の間にこの領域から転写されるウィ ルスmRNAをノーザンプロットにより分析した。その結果を図9に示す。Sa l F 3Rコード鎖のみに相補的である一本鎖の放射能標識DNAプローブは 、約600ヌクレオチドの初期mRN人種を検出した。感染中の後期では、この mRNAはノーサンプロット上にスミアとして現れる不均一な長さの幾つかのm RNA種により置き換えられた。後期ワクシニアウィルスmRNAの不均一な長 さのため、これはSal F 3Rプロモーターからまたは更に上流から始まる mRNAを表すことができる。このデータは、Sal F 3R遺伝子が確実に 初期に転写され:そしておそらく後期にも転写されるとの結論を与える。
2、 Sat F 9R この遺伝子のヌクレオチド配列とアミノ酸配列を図10に示す。該遺伝子のコー ド領域は、5all F断片の左端からヌクレオチド4447〜4821に及ぶ 。コードされるタンパク質は、13.6kDの予想分子量を有する。
ff1llは、Sal F ORによりコードされるタンパク質と、(i)ウシ C3teinmanら(1974)、 J、Biol、Chem、、 249. 7326−38 )および(ii)ヒト(Sherman、 L、ら(1983 )、 PNAS、80.5465−9)からの2つのスーパーオキシドシネムタ ーゼ(Cu−Zn)タンパク質との間のアミノ酸配列相同性を示す。5alT  F 0RF9によりコードされるタンパク質は、ウシスーパーオキシドジスムタ ーゼの57アミノ酸領域に渡り36.8%のアミノ酸一致を育し、そしてヒトス ーパーオキシドジスムターゼの59アミノ酸領域に渡り37.3%のアミノ酸一 致を有する。スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)は、毒性の酸化ラジカル (0!−)を酸素と過酸化水素に変換する酵素である。微生物の吸収後、食細胞 は酸化的バーストを受け、0!−を生成して微生物の破壊を引き起こす。ウィル スの構造中のSODの存在、または感染後まもなくの発現は、この毒性ラジカル 02″に対する防御機構(それを酸素と過酸化水素に変換することによる)を提 供し、従ってポックスウィルスが生存できウィルスの全身拡散を促進する場所で ある宿主マクロファージ(Fenner、 F。
(1985)、“Virology”、 B、N、Field編、 pp、66 1−684. RavenPress、 New York )中でのワクシニ アウィルスの生存力および複製を増加させるであろう。しかしながら、Sal  F ORによりコードされる予想タンパク質のアミノ酸構造の徹底分析は、それ が他のSOD酵素中の銅および亜鉛二価カチオンの結合に関与する幾つかの重要 なアミノ酸残基を欠くことを示した。
これに基づくと、ワクシニアウィルスSOD相同体がSOD様酵素活性を育する ことはありそうにないように思え、そして新規ウィルス誘導酵素活性は感染細胞 中で検出されなかった。
しかしながら、ウィルスゲノム中のこの遺伝子の存在はなお興味深いままであり 、そして他のポックスウィルスが機能性特表千4−504357 (8) SOD酵素を保有するかもしれない;とを暗示する。例えば、アフリカブタコレ ラウィルス(ASFV)は、ブタのマクロファージ中で効率的に複製するので、 おそらくこの酵素を含む候補であろう。同定された遺伝子配列を含み且つスーパ ーオキシドジスムターゼ酵素活性を保有するウィルスからのこの遺伝子の削除は 、マクロファージ中で複製しそしてマクロファージによって散布されるウィルス の能力の減少のため、ウィルスの弱毒化をもたらす°だろう。
3、 Sal F 13R 図4は、Sat F 13Rと命名された227アミノ酸ORFの推定配列を示 す。図2は、ワクシニアウィルスゲノム中の5alI FORF13の位置を示 す。
該ORFの始まりのATGコドンの約40ヌクレオチド上流および終結コドンの 20ヌクレオチド下流に、初期転写の終結シグナルを表す配列TTTTTGTお よびTTTTTAT (Yuen、L、およびMo5s、B、 (1987)  Proc、Natl、Acad、Sci、LISA、、 84.6417−64 21 )がそれぞれある。その次の下流のTsNT配列は、DNAリガーゼ遺伝 子のプロモーター領域内に更に540ヌクレオチド離れて存在し、そして配列T TTTTTTAT中に2つの重複した終結シグナルを含む。Sat F 13R の5′末端におけるそれらの初期転写終結シグナルの存在および後期転写開始部 位の配列TAAAT(G) (Rosel、J、L、、 Earl、P、1.お よびMo5s、B、 (1986) J。
Virol、、 60.436−449 : Hanggi、M、、 Bann wartb、W、およびStunnenberg、H,G、 (1986) E MBOJ、、 5.1071−1076 )の不在は、該遺伝子が感染中の初期 に転写され得ることを暗示する。
Sal F 13R遺伝子のコード領域は、5ail F断片の左端からヌクレ オチド6313〜7113に及ぶ。コードされるタンパク質は26.1kDの予 想分子量を有する。
プログラムFASTP (Lipman、D、J、およびPearson、 W 、 R。
(1985) 5cience、 227.1435−1441)を使ってSa l F 13Rの推定アミノ酸配列をタンパク質データベース5WrSSPRO Tおよびワクシニアウィルスタンパク質の我々独自のデータベースと比較した。
他のワクシニアタンパク質に対して強い一致は見つからなかったが、Sat F  13Rの推定アミノ酸配列はサツカロミセス・セレビシェ−(Sacchar omyces cerevisiae)のチミジレートキナーゼ(TrnpK)  (Jong、A、Y、S、、 Kuo、C,L、およびCampbell、J 、L、 (1984) J、Biol、Chem、、 259.11052−1 1059 ;Rothstein、R,、He1m5.C,およびRosenb erg、N、 (1987) Mo1.Ce1lBio1.、7.1198−1 207 )に対して高いFASTP相同性スコア(371)を有した。
図12は、Sat F 13Rによりコードされるタンパク質と酵母からのチミ ジレートキナーゼ(TmpK) CJongら(1984) J、Biol。
Chem、、259.11052−9)との間のアミノ酸配列相同性を示す。
2つのタンパク質は200アミノ酸領域に渡り42%のアミノ酸一致を占め、そ して多数の追加の保存性置換が存在する。
整列したアミノ酸配列は長さが非常に似ており(酵母で216アミノ酸に対しワ クシニアウィルスで204アミノ酸)、はとんど共直線性である。初期mRNA の5′末端の上流にある5alF 13Rのアミノ末端におけるコンピューター 推定した余分なアミノ酸残基は、酵母TmpKとの相同性が全くなかった。これ は、それらのアミノ酸がワタシニアTmpK酵素の部分ではないことと一致する 。2つのアミノ酸配列の整列は図13に示され、同一アミノ酸が枠で囲まれてい る。
推定ワクシニアTmpK酵素のアミノ酸残基11〜18は、2番目のグリシンが リジンであることを除いてATP結合性タンパク質の共通配列GXXGXGKS /T (Otsuka、M、およびKit、S、 (1984)Virolog y、 135.316−330)と合致する。この領域の配列と、酵母Trnp K (Jong、A、Y、S、、 Kuo、C,L、およびCampbell、  J、 L。
(1984) J、Biol、Chem、、 259.11052−11059  ; Rothstein、R,。
He1m5.C,およびRosenberg、N、 (1987) Mo1.C e1l Biol、、 7゜1198−1207 ) 、HSVチミジンキナー ゼ(TK)/TmpK (Otsuka、M。
およびKit、S、 (1984) Virology、 135.316−3 30 ; McKnight。
S、L、 (1980) Nucleic Ac1ds Res、 8.594 9−5964 ; Wagner、M。
J、、 5harp、J、A、およびSummers、W、C,(1981)  Proc、Natl、Acad。
Sci、LISA、、 78.1441−1445 ; Gompels、U、 およびMinson、−A、 C。
(1986) Virology、 153.23−247 ; Darby、 G、、 Larder、B、A、およびrnglis、M、M、 (1986)  J、Gen、Virol、、 67、753−758 ;Kit。
S、、 Kit、M、、 Qavi、H,、Trkula、D、および0tsu ka、H,(1983)Biochem、Biophys、Acta、 741 .158−170 ; Swain、M、A、およびGalloway、D、A 、 (1983) J、Virol、、 46.1045−1050) 、ワク シニアTK [Weir、 J、 P、およびMo5s、B、 (1983)  J、Virol、、 46゜530−537 )およびヒトTK (Brads haw、 H,D、およびDeininger。
P、L、 (1984) Mo1.Ce1l Biol、、 4.2316−2 320)の推定ATP結合部位を図14Aに示す。それらの配列の全てにおいて 、5および10位のグリシン残基、11位pリジン残基並びに13位のスレオニ ン残基が不変である。単純ヘルペスウィルス(HSI/)TK/TmpKのみが 共通ATP結合部位(上記)の二番目のグリシンを含む。この領域の整列は、非 常に相同の酵母およびワタシニアTmpK配列並びにより分岐したHSV TK /TmpKが幾つかの点でTK配列と異なり、そのうちワクシニアとヒトのTK 配列が代表例であることを示す。第一に、全てに関して一番目のグリシンの直前 に、TnipK酵素は酸性残基を含むが、TKは疎水性残基を含む。第二に、6 位〜8位において全てのポックスウィルス(Weir、 J、 P、およびMo 5s、B、 (1983) J、Virol、、 46゜530−537 ;  Boyle、D、B、、 Coupar、B、E、H,、Gibbs、A、、J 、。
Seigman、 L、J、およびBoth、G、M、 (1987) Vfr ology、 156.335−367 ; ESpO3itO,J、J、およ びにnight、J、C,(1984) Virology。
135、561−567 ; 01)ton、C,およびMcFadden、  G、 (1986)J、Virol、、 60.920−927 )および細胞 性(Bradshaw、 H,D、およびDeininger、P、L、 (1 984) Mo1.Ce1l Biol、、 4.2316−2320 ;Li n、P、F、、 Lieberman、H,B、、 Yeh、D、B、、 Xu 、T、、 Zhao、S、Y、およびRuddle、F、H,(1985) M o1.Ce1l Biol、、 5.3149−3156 ;Kwoh、 T、  J、およびEngler、J、A、 (1984) Nucleic Ac1 ds Res、。
12、3959−3971 )のTK酵素はPMF残基を含むが、酵母およびワ クシニアTmpK配列はLDK/Rを含む。ここでH3V酵素はいずれのパター ンとも一致せず、これはより広範な基質特異性を反映するかもしれない。第三に 、14位にポックスウィルスと細胞性TKはグルタミン酸を含むがHSVはスレ オニンを有する。
ATP結合部位の外側では、ワクシニアのTmpKとTK配列トの間に全く検出 可能な相同性がない。しかしながら、ワクシニアTmpKとHSV TmpK/ TKとは、第二のヌクレオチド/ヌクレオシド結合領域において相同性を存する 。この領域における酵母TmpK、ワクシニアTmpKおよびHSV TK/T mpKからの配列の整列を図14Bに示す。酵母とワクシニア酵素は明らかに相 同であるが、ワクシニアとHSVとの間にはTLr)リブレット(3〜5位)が 保存されている。
Tにをコードする遺伝子はマツピングされ配列決定されている。それは試験管内 複製にとって非本質的な遺伝子であり、組換えワクシニアウィルス中への外来D NAの挿入のための部位として広範に使用されている(Mackett、M、お よび5rnith。
G、L、 (1986) J、Gen、Virol、 67、2067−208 2) 、それはワクシニア(Buller、R,M、L、、 5oIith、G 、L、、 Cremer、に、、 Notkins、A。
L、およびMo5s、B、 (1985) Nature、 317.813− 815 )およびHSV (Field、Hj、およびWildy、P、 (1 978) J、Hyg、Camb、 81゜267−277 ; Kit、S、 、 Qavi、H,、Dubbs、D、R,および0tsuka、 H。
(1983) J、Med、Virol、、 12.25−36)の両者につい てのウィルス病原性の決定基でもある。TK遺伝子の削除はウィルス弱毒化をも たらす(Bullerら(1985) Nature、 317.813−5) 。
Tmpに酵素は、図15に示した生化学経路中でチミジンモノリン酸(チミジレ ートまたはdTMP)をチミジンニリン酸(dTDP)に変換する。ワクシニア ウィルスは、別の酵素、即ちこの経路の最初の部分においてチミジンをチミジン モノリン酸に変換する作用をするチミジンキナーゼ(TK)をコードする。TK とTmpKが同じ生化学経路において連碑段階を実施するとすれば、本出願人ら は、おそらくワクシニアTmpK遺伝子もウィルス複製にとって必須でなく、そ れの削除もウィルスの弱毒化をもたらすだろうことを悟った。従ってこの遺伝子 は、ワクシニアウィルス中への外来DNAの挿入のための追加の部位を提供し、 そしてウィルスの弱毒化を行うための標的となるであろう。
Sal F 13R遺伝子が不活性化されているワクシニアウィルス変異体を作 製した。ワクシニアウィルスプロモーター97.5Kに連結したEcogpt遺 伝子を、ヌクレオシド/ヌクレオチド結合に関与し従っておそらく酵素活性に不 可欠であろうと予想されるTmpK遺伝子の領域(Smi thら Nucle ic Ac1ds Res、。
17、7581 (1989) )中に挿入した。方策はSal F 13R遺 伝子について上記に記載したものに準じた(図16)。5allF断片のDra  I消化により誘導された2392 bpのDraI断片を、Sma Iで切断 したpUc13中に連結せしめることにより、プラスミドpAcV1を作製した 。pACV 1は完全なSal F 13Rコード配列を含み、そしてpAcV lを1回だけTmpKのコード領域内で切断する制限酵素MullでpAcvt を消化した。。ワクシニアウィルスプロモーター97.5Kに結合したECOg pt遺伝子をEcoR1断片として単離しく上記と同様) 、DNAポリメラー ゼ(フレノウ断片)での処理により平滑末端にし、そしてMullで消化したp AcVl と連結せしめた。生じたプラスミドpAcV2は、Ecogptによ り中断されたTrnpK遺伝子を含んだ。操作手順は図16に要約されている。
このプラスミドを用いて、WTワクシニアウィルスまたはB型肝炎つィルス表面 坑原遺伝子を発現するTK−組換えウィルス(Smithら、 Nature  302.490−5.1983 )のいずれかにより感染させたCV−1細胞を トランスフェクトせしめた。ECOgpt遺伝子を発現する組換えウィルスをM PAの存在下でプラークアッセイにより選択し、そして株を増殖させた。
WTウィルスに由来するウィルスをVACIと命名し、vHBs4に由来するウ ィルスをvACHBと命名した。それらのゲノムDNAをサザンブロッティング により分析した(図17)。それらのデータは、両ウィルスとも予想の位置に組 み込まれたEcogpt遺伝子を含み、他のゲノムの変化は起こっていないこと を示し、そしてSat F 13Rの生産物が試験管内でのウィルス複製にとっ て非本質的であることを確立した。
ノーザンブロツティングおよびS1ヌクレアーゼ保護による転写マツピングは、 Sal F 13R遺伝子が感染中の初期に転写されるが後期には転写されない ことを証明した。Sal F 13Rのコード鎖に特異的なプローブを用いて約 850ヌクレオチドの初期mRNAが検出された。このサイズは、転写がORP のすぐ上流で始まりそして最初の下流初期転写終結シグナルの50ヌクレオチド 下流で終わるとすれば、予想されるmRNAのサイズと一致する。Stヌクレア ーゼマツピングは、初期mRNAの5′末端を二番目のフレーム内ATGコドン のすぐ上流に正確に位置づけた。これは一番目のATGコドンのほぼ65ヌクレ オチド下流であり、従って該タンパク質は以前に予想されたもの(Smithら 、 Nucl、Ac1ds Res、17.7581−90 )よりも23アミ ノ酸短い。
ワクシニアウィルス感染細胞中りTmpK活性についてのアッセイを実施し、酵 素活性を検出した。該アッセイは、偽感染細胞またはウィルス感染細胞を三重水 素化チミジレートと共にインキュベートし、反応生成物を薄層クロマトグラフィ ー(TLC)で分離しくTMP、TDPおよびTTPを分離する)、そしてそれ らの化合物に対応するTLC中の三重水素の面積をカウントすることから成る( Jongら、 J、B、C,259,11052−9、(1984) )。
しかしながら、TmpKは本質的な細胞性酵素であるため、本出願人らは未感染 細胞中の内因性活性と、ワクシニアウィルス感染細胞中に存在するものとの相違 を未だ証明していない。
この難点を克服するために、本出願人らは、合成オリゴヌクレオチドを使ってポ リメラーゼチェーン反応(PCR)により遺伝子を再構成し、再配列決定し、そ してサツカロミセス・セレビシェ−(Saccharomyces cerev isiae)中での遺伝子の発現のために考案されたプラスミドpEMBLye x4 (Denteら、 Nuc。
Ac1ds Res、11.1645−55.1983)中にクローニングした 。このプラスミドは、TmpK活性が欠損している酵母変異体CDC8(Jon gら1984)を補完するために用いる。この酵母株の補完は、Sal F 1 3R遺伝子がTmpK酵素活性をコードすることを直接的に示し、そして親の酵 母株は全く内因性細pK活性を持たないため、それらの酵母細胞の抽出物を使っ て試験管内で酵素活性を証明することが簡単である。
B5R遺伝子のヌクレオチド配列−とアミノ酸配列を図18に示す。コードされ るタンパク質は35゜1 kDの予想分子量を存し、そのコード領域は5alr G断片の左端からヌクレオチド6654〜7604に位置する。該タンパク質は アミノ末端とカルボキシ末端付近に疎水性アミノ酸配列を含み、このことは該タ ンパク質が感染細胞またはウィルス粒子の細胞膜に関連することを示す。成熟生 成物が糖タンパク質であることを示すN−結合グリコシル化のための−3つの可 能な部位も存在する。
該アミノ酸配列と5WISSPROTタンパク質データベースとの比較は、補体 調節タンパク質および血液凝固因子の玉料に属する幾つかのタンパク質との有意 な相同性を確立した。図19の整列は、B5R遺伝子(Sall G 0RFI O)によりコードされるタンパク質と、第X■凝固因子B鎖、補体因子H前駆体 、補体C2前駆体、および補体C4B結合タンパク質前駆体との間のアミノ酸配 列相同性を示す。B5Rによりコードされるタンパク質は、第XI[凝固因子B 鎖の246アミノ酸領域に渡り27.2%のアミノ酸一致を有し、補体因子H前 駆体の125アミノ酸領域に渡り27.2%のアミノ酸一致を有し、補体C2前 駆体の178アミノ酸領域に渡り26.4%のアミノ酸一致を有し、そして補体 C4B結合タンパク質前駆体の175アミノ酸領域に渡り24.6%のアミノ酸 一致を有する。この玉料のタンパク質中にはほぼ60アミノ酸の繰り返し領域が ある。B5R遺伝子によりコーPされるワクシニアタンパク質は4つのそのよう な繰り返しを有する。
ワクシニアウィルスは、補体および血液凝固因子タンパク質の玉料との相同性を 示す別のタンパク質をコードする遺伝子H3C28K (Kotwal、G、  & Mo5s、B、 (1988)、 Nature、 335゜176〕を含 む。B5R遺伝子 によりコードされるタンパク質は、このタンパク質に関連す るが別個のものであり、29%のアミノ酸相同性を有する。H2O28にタンパ ク質は、B5Rによりコードされるタンパク質よりも補体C4B結合タンパク質 に密接に関連する。B5Rによりコードされるタンパク質はH5C28にタンパ ク質よりも第XI凝固因子により密接に関連する。
5ail G 0RFIOとH2O28にタンパク質との間のもう一つの有意な 相違は、図20に示した疎水性分布により例示される。B5Rによりコードされ るタンパク質のカルボキシ末端付近の余分な疎水性領域(これは)13C28K には存在せず)の存在は前者が細胞に関連したままであろうことを示し、一方後 者は分泌されることが知られている(Kotwal、G、 & Mo5s、B、  (1988)。
Nature、 335.176)。
上記に示した相同性は、B5Rによりコードされるタンパク質がおそらく補体活 性化(83C28にタンパク質もこれを行うことが知られている)または血液凝 固の正常過程を妨害するらしいことを指摘する。補体介在性細胞溶解の妨害はウ ィルスの生存力を増強するだろう。同様に、感染部位の周囲の凝血の防止は、感 染の封じ込めを防止し、そしてウィルスの散布を増加させるだろう。
Ecogptでの挿入不活性化によりウィルス欠失変異体を作製する試みは不成 功であることがわかった。おそらく、証明されてないが、この遺伝子はウィルス 複製にとって不可欠であるらしい。
遺伝子がウィルス複製にとって不可欠である場合、遺伝子生産物を改変すること によりウィルスを弱毒化することも更に可能である。コードされるタンパク質が 補体因子を結合するため、ウィルス複製のためのタンパク質機能を維持したまま 、結合に特異的なタンパク質の領域を変更することができる。
ノーザンブロツティ゛ングによるB5R遺伝子の転写分析(図21)は、185 0ヌクレオチドの初期rnRNAの存在を示した。このサイズは、転写が85H のすぐ上流で始まりそして最初の下流初期転写終結シグナルの50ヌクレオチド 下流で終わるとすれば、予想されるmRNAのサイズと一致する。この領域から 不均一の長さの後期RNAも存在する。S1ヌクレア一ゼ分析は、B5Rプロモ ーターが感染中の初期にも後期にも発現されることを示した。初期と後期転写開 始部位を育する構成的に活性な7.5にプロモーターとは異なり、B5Rプロモ ーターは後期開始部位の上流に初期RNA開始部位を有する。後期開始部位は保 存配列TAAAT内に位置する。
該タンパク質はβ−ガラクトシダーゼとの融合タンパク質として大腸菌(E、c oli)中で発現されており、そして現在はヒトシトメガロウイルス即時初期プ ロモーター/エンハンサ−により指令されるCHO細胞中で真正形において発現 されている。
ワクシニアタンパク質が凝固因子として機能するとすれば、このタンパク質、ま たはカルボキシ末端付近の疎水性領域が削除されている形態は、血液凝固牽防止 する際に有用な試薬であることができる。
5 、3al F 15R この遺伝子のヌクレオチド配列とアミノ酸配列を図3に示す。該遺伝子のコード 領域は5alTF断片の左端からヌクレオチド7625〜9280に位置する。
コードされるタンパク質は約63.3kDの予想分子量を有する。
ノーザンブロツティング、S1ヌクレアーゼ保護およびプライマー伸長による5 alr 0RF15遺伝子の転写マツピングは、該遺伝子が感染中の初期に発現 されることを証明している(Smithら、 Nuc、Ac1ds Res、、 17.9051−62)。驚<へきことに、該mRNAの5′末端は、後期転写 開始部位に特徴的である配列TAAATGに位置する。(Rosel、J、L、 、 Earl、P、L、、 Weir、J、P、 &Mo5s、B、 (198 6) J、Virol、 60.436−449 ; HanHi、M、。
Bannwarth、W、 & Stunnenberg、H,G、 (198 6) EMBOJ、 5.1071−1076 )。プライマー伸長により決定 されたmRNAの5′末端は、S1ヌクレアーゼ保護により決定された5′末端 より5ヌクレオチド上流に位置する。この初期mRNA上には、今まで単に後期 mRNAの特徴として考えられていた5′オリゴ−アデニル酸残基が存在する。
プログラムFASTP CLipman、D、J、およびPearson、 W 、 R,(1985)Science、 227.1435−1441 )を使 ったSal F 15Rのアミノ酸配列とワクシニアウィルスタンパク質の我々 のデータベースとの比較は、強い一致を全く示さなかった。しかしながら、タン パク質データベース5WISSPRO’rの調査は、サツカロミセガーゼ(Ba rker、D、G、、 White、J、H,M、 & Johnson、L、 H,(1985)Nucleic Ac1ds Res、 13.8323−8 337)との広範な相同性を明らかにした。527の最大FASTPスコアが得 られ(1のKTLIP)、そして2つのタンパク質は412アミノ酸領域に渡り 30%のアミノ酸一致を存した。分裂性酵母S、ボンベ(S、pombe )と 出芽性酵母S、セレビシェ−(S、 cerevisiae)は発生学的に離れ ているけれども、5ail F 0RF15とサツカロミセス・ボンベ(Sac charornyces pombe ) DNAリガーゼ(Barker、  D、 G、 。
White、J、H,M、 & Johnson、L、H,(1987) Eu r、J、Biochem、 162゜659−6673との間にも同程度の相同 性があった。。バクテリオファージT4およびT7並びに大腸菌のDNAリガー ゼとは弱い相同性しか検出されなかった。酵母とワクシニアウィルスのDNAリ ガーゼのアミノ酸配列の整列を図22に示す。この整列は、ワクシニアタンパク 質のアミノ末端領域が2つの酵母配列から離れており、そしてワクシニア中には 欠けているが両酵母中には存在する領域があることを示す。後者の点は該タンパ ク質の予想サイズに反映されており、ワクシニアDNAリガーゼ(63,3kD )は、S、ボンベ(86,2kD)とS、セレビシェ−(84,8kD)のDN Aリガーゼよりも相当小さい。
酵母DNAリガーゼもアミノ末端領域が最も少なく保存される。対比して、3つ の配列はカルボキシ末端においてほとんど共直線性であり、そして広範なアミノ 酸一致と保存性置換を有する。3つの配列全てにおいて並びにT4およびT7  DNAリガーゼにおいてATP結合部位の所の推定される触媒作用性リジン(星 印で表示)が保存されている。補因子としてATPよりむしろNADを使用する 大腸菌酵素では、この部位はあまり保存されない。最も高度に保存される領域は 、カルボキシ末端に非常に近く、塩基性アミノ酸に富んでいる。16アミノ酸領 域に渡り、ワクシニアタンパク質はS、ボンベアミノ酸のうちの1つはイソロイ シンからバリンへの保存性置換である。この領域はT4においても良く保存され ており、6個の同一残基と数個の保存性置換を有する。この領域の高い保存は、 それがDNAリガーゼ機能において成る重要な役割を果たすことを暗示しており 、そしてその塩基性組成はDNA基質との相互作用と矛盾しない。
下記のデータは、ワクシニアウィルスがDNAリガーゼをコードする直接証拠を 提供し、そしてワクシニアウィルス感染細胞の細胞質中のDNA’Jガーゼ活性 の13倍の増加を示した初期のデータ(Sarnbrook、、1. & 5h atkin、A、J、 (1969) J。
Virol、 4.719−726 )を支持する。5padari (Spa dari、S。
(1976) Nucleic Ac1ds Res、 3.2155−216 7)は、該酵素が細胞性DNAリガーゼIに類似した生化学的特徴を有するので 、DNAリガーゼ活性の増加がおそらくウィルスによりコードされたものでない だろうと結論づけたが、しかし、ウィルス感染細胞の細胞質中への該酵素の漏出 の増加に起因し得るかもしれない。
このワクシニア酵素のアミノ酸配列は、最初に報告された「哺乳類のJDNAI JDNAリガーゼである。それはDNAリガーゼをコードする真核ウィルスの唯 一の例でもある。
しかし、細胞質中で複製する他の大きいDNAウィルス、例えばアフリカブタコ レラウィルスがおそらくこの酵素、をコードするだろう。哺乳類のDNAリガー ゼは多数知られているが、それらの酵素をコードする遺伝子はまだマツピングさ れていない。
ワクシニアウィルスは、DNA鎖封じ込め活性を有する2つの別の酵素(トポイ ソメラーゼおよびニック結合酵素)を含み、そして常用のDNAリガーゼを要求 しないウィルスDNA複製モデルが提案されている(Moyer、R,W、 &  Graves、R。
L、 (1981) Ce1l 27.391−401 ; Baroudy、 B、M、、 Venkatesan。
S、 & Mo5s、B、 (1982) Ce1l 28.315−324) 。1つのモデルでは、共有結合により閉じたヘアピン末端を有する直線状の二本 鎖DNAゲノムを、一方または両方のヘアピン末端に近い一本鎖上にニックを入 れ、そこから重合を開始できる3′OHを提供する。末端ペアピンあたり、線状 ゲノムの下方および反対のヘアピンあたりで伸長が進行し、鎖置換機構により連 鎖状のDNA分子を生じる。このモデルはラギング鎖合成を必要としないが、使 用することもできる。
図23は、ワクシニアウィルス感染細胞からの抽出物がα−(”P)ATPとの インキュベーション後に約61 kDの分子量の新規放射能標識ポリペプチドを 含むことを示す。この活性は、粗抽出物と部分精製抽出物の両者において感染後 初期(レーン2)と後期(レーン3)!;検出可能である。5DS−PAGEに より評価したサイズはSal F 15Rのアミノ酸組成から推定される63  kDと良く合い、広範な翻訳後修飾の欠失と一致するであろう。放射能の取り込 みの程度は、約46 kDの不鮮明なバンドのみが可視できる偽感染細胞(レー ン1)のものよりずっと大きい。このポリペプチドはワクシニアウィルス感染細 胞からの抽出物にも弱い強度で存在する。レーン5は子ウシ胸腺から高度に精製 した130 kDの哺乳類DNAリガーゼIを示す。偽感染細胞は感染細胞抽出 物中の61 kDバンドと同時移動するポリペプチドを全(含まない。このこと は、このタンパク質の出現がワクシニアウィルスの感染の結果であることを示唆 する。
61 kDポリペプチドは予想されるDNAリガーゼの性質を有する(図24) 。感染中後期のワクシニアウィルス感染細胞の抽出物から得られたホスホセルロ ースカラム分画をα−(”P)ATPと共にインキュベートし、次いで5eph adex G−25を使って過剰のATPを除去した。溶出したタンパク質を添 加なしで(レーン4)またはDNAリガーゼ基質(レーン5)もしくはビロリン 酸ナトリウム(レーン6)と共にインキュベートした。DNAリガーゼ基質の存 在は、酵素から(”P)−AMPの消失を伴うリガーゼ反応を完全に進行させる 。反対に、高濃度のビロリン酸塩は、遊離酵素とATPの逆方向への平行を進行 させ、再びポリペプチドからの放射能の放出を結果として伴う(図24)。この 結果は、61 kDポリペプチドがDNA鎖連結活性を有するDNAリガーゼで あることを示す。
ポリdAにアニールした30マーの(″”P)−dTオリゴデオキシヌクレオチ ドの連結を測定するアッセイを用いて、DNAリガーゼの増加がワクシニアウィ ルス感染時に検出できるかどうかを測定した。活性は、dTオリゴヌクレオチド (n=2) 、dTのトリv−(n=3)およびより高級のオリゴマーの連結2 分子に相当する標識生成物の出現により表される。バクテリオファージT4 D NAリガーゼのアッセイはこの活性のための比較標準を提供する。偽感染細胞に おいて測定可能な基底レベルを上回るDNAリガーゼ活性の増加がワクシニアウ ィルス感染後に観察される(図25)。感染中初期のりガーゼ活性(レーン5お よび8)は、偽感染細胞(レーン6および9)中の細胞性活性よりもごくわずか に大きいだけであるが、感染中後期までに(レーン7および10)活性は実質的 に高くなる。この低塩抽出緩衝液(100mM NaCI)中で調製した抽出物 は、上溝(レーン5〜7)に比較して遠心後のベレット分画(レーン8〜10) 中に全リガーゼ活性のかなりの部分を存する。しかし、IMへの塩濃度の増加は 、全DNAリガーゼ活性の大部分を可溶性分画にシフトさせる(データは示して ない)。
Sal F !SRによりコードされるタンパク質の約1/3 (183アミノ 酸)を、以前に記載されたようにして(KerrおよびSm1th1989)細 菌性発現ベクターpEX3 (StanleyおよびZuxio+EMBOJ、  3.1429 (1984))中にクローニングした。得られたβ−ガラクト シダーゼ/Sat F 15R融合タンパク質に対してウサギポリクローナル抗 血清(pEX t、rc)を惹起せしめた。
pEX LIG抗血清は、感染後1.5〜48I’1tlT目G: Cs5)  −メチオニンで標識した細胞の抽出物から2つのウィルスポリペプチドを免疫沈 澱させた(図26A、レーン2)。5DS−PAGE上で分子量約61 kDの 上側のバンドは、約54 kDの下側のバンドよりもずっと強い。偽感染細胞に は全くタンパク質が認められない(レーン1)。pEX LIG構成物中に挿入 された遺伝子の部分は、酵母DNAリガーゼと最も強力なアミノ酸配列相同性を 有する領域を含有しない。従って、哺乳類リガーゼとの交差反応は期待できない かもしれない。2つのポリペプチドは、DNA複製の阻害剤であるシトシンアラ ビノシドでの細胞の処理がそれらの発現に影響を与えない(データは示してない )ため、初期ウィルス遺伝子産物である。初めからの両タンパク質の合成は感染 後1.5〜2.5時間口に(”S)−メチオニンでの短期標識により感染中初期 に検出することができるが、感染後7〜8時間目くらい遅くてもごくわずかに減 少したレベルが観察される(データは示してない)。
pEX LTG抗血清での免疫沈澱により検出された2つのポリペプチドのうち 大きい方は、5DS−PAGIE上でワクシニアウィルス感染細胞からのDNA リガーゼ−AMP付加物と同時移動する(図26)。最大の分離を達成する電気 泳動上において検出することができる(’!P)−および(”S)−標識ポリペ プチド間のサイズのささいな違いは、おそら< (”P)−標識タンパク質中の AMP成分の付加のためであろう。
DNAリガーゼは、それがもしDNAM製に関与するとすれば、おそらく本質的 な遺伝子で多ろう。この場合、この遺伝子の特異的欠失を含む組換えウィルスを 選択することは不可能であろう。従って、Sal F 15R遺伝子産物がワク シニアウィルス感染細胞におけるDNAリガーゼ活性の増加の原因であることを 証明する別のアプローチを選択した。これは、放射能標識DNAリガーゼ−AM P付加物に対する免疫沈澱実験において、Sal F 15Rによりコードされ るタンパク質に対して生起させたpEX ’LIG抗血清を利用する。pEX  LIG抗血清は、ワクシニアウィルス感染細胞からの抽出物において(”P)− 標:1iDNAリガーゼタンパク質を効果的に免疫沈澱させることができ(図2 7.レーン5)、一方で同じウサギからの免疫前血清(レーン4)または無関係 のpEX融合タンパク質に対して生起させた非特異的免疫血清(レーン6)は6 1 kDポリペプチドを認識しない(図28)。対照実験は、精製した子ウシ胸 腺DNAリガーゼ(レーンl)もバクテリオファージT4DNAリガーゼも共に 、pEX LIG抗血清によって免疫沈澱できないことを示した(データは示し てない)。
Sal F 15Rによりコードされるタンパク質に対して生起させた抗血清に よる新規DNAリガーゼ−AMP付加物の免疫沈澱は、このワクシニアウィルス 遺伝子が観察されたDNAリガーゼ活性をコードすることを証明する。
それらのデータは1989年に発表されているCSm1thら。
ワクシニアウィルスDNAリガーゼの商業的可能性を評価するために、重比願人 らは該遺伝子を大腸菌(E、coli)中で過剰発現させることを選んだ。これ を達成するために、該遺伝子をポリメラーゼチェーン反応(PCR)により的確 に操作した(図28)。コード鎖の5′末端を表すオリゴヌクレオチド(Bam HIとNde I部位を形成させるための余分な5′ヌクレオチドを含む)およ びほぼ150ヌクレオチド下流の該コード鎖に相補的なオリゴヌクレオチドをP CR反応に使用し、5allF断片を鋳型としてプラスミドベクター中にクロー ニングした。
PCR断片を5ailとBe1lで消化し、モしてS’allとBcllで消化 されているpsK16中にクローニングし、psK17を作製した。
psK16はpUc13のSma 1部位中に挿入された全DNAリガーゼ遺伝 子を含み、そしてpsKI3からのC1a[−Mlul断片の単離により作製さ れた。psK13は、pUc13中にクローニングされた5alT F断片の3 .3kb EcoRI−3rnal断片を含む、 PCR断片を配列決定してP dRにより全く突然変異が導入されなかったことを確認した。最後に、全DNA リガーゼ遺伝子を5alIとEcoRIによりρ5KI7から切り出し、そして 5allとEcoRIで消化されている細菌発現ベクターpGMT? (Ros enbergら、 Gene、 56.125−135.1987)中にT7  RNAポリメラーゼプロモーターの下流にクローニングし、psK18を作製し た。誘導性T7 RNAポリメラーゼプロモーター遺伝子を所存する大腸菌株中 へのpsK18の導入は、特異的誘導因子IPTGの存在下で高レベルのDNA リガーゼ発現をもたらす。それらの誘導された細菌の粗溶解物は、AλIPを結 合した61 kDaの新規ポリペプチドを含んだ(図29)。ワクシニアウィル スDNAリガーゼが大腸菌中で活性であり、そして作製した細萌株が潜在的にこ の商業的に重要な酵素の大量供給を提供すると結論づけられる。
Sal F 3RおよびSat F 1’3Rに使用したものと同じ方法により 、DNAリガーゼを欠くワクシニアウィルスの欠失変異体を作製した。プラスミ ドpsK13をNrul (リガーゼのメチオニン開始コドンのすぐ下流で切断 する)およびBglII (更に997下流で切断する)で消化した。DNAポ リメラーゼ(フレノウ断片)により突出末端を平滑末端にし、そして2つの断片 のうち大きい方をECOgpt遺伝子と結合したワクシニアウィルス7.5にプ ロモーターに連結せしめた。後者はEcoRI断片として単離され、DNAポリ メラーゼ(フレノウ断片)により平滑末端化されている。DNAリガーゼ遺伝子 の1 kbがECOgpt遺伝子により置き換えられている生成プラスミドをp sK14と命名し、これを用いてWTワクシニアウィルス感染CV−1細胞をト ランスフェクトせしめた。ECOgptを発現するウィルスをMPA中での増殖 により単離し、幾つかの単離物のDNAをサザンプロットにより分析した(図3 0)。それらのデータは、幾つかのウィルス単離物がDNAリガーゼ遺伝子の内 部1 kb領領域失ってしまっているが未だ組織培養において十分に増殖できる ことを示す。この知見と一致して、ウィルス感染細胞中のワクシニアウィルスD NAリガーゼのアッセイ(Kerr &Sm1th、 Nuc、Ac1ds R e5=、17.9039.1989に記載された方法による)は、DNAリガー ゼDNAを失っているそれらのウィルス中に検出可能なりNAリガーゼがないこ とを示す(図31)。
それらのデータは、(驚くべきことに)該酵素が試験管内でのウィルス複製にと って非本質的であり、そしてDNAリガーゼ遺伝子が外来遺伝子をウィルスゲノ ム中に挿入できる追加の部位であることを指摘している。多分、DNAリガーゼ 遺伝子は組織培養におけるウィルス複製にとって非本質的であるけれども、DN Aリガーゼ欠損ウィルスの複製は生体内では減少するだろうし、そしてそのよう なウィルスは弱毒化されるだろう。
用途 予防接種計画においてまたは抗体の調製の際の免疫原として使用される組換えワ クシニアウィルスワクチンでは、常用の遺伝子工学技術によって免疫原をコード する遺伝子を単離しそしてウィルスベクター中に導入し、そして予防接種により 宿主、例えばヒトまたは動物に移行する。組換えウィルスワクチンを抗体生産の ために用いようとする場合、当業者に周知の標準技術を使って、宿主の抗血清か ら免疫原に対する抗体を単離する。当業者に周知の標準技術を使って、免疫処置 された動物の細胞からモノクローナル抗体を調製することもできる。
常用の遺伝子工学技術を使って、提供したヌクレオチド配列によりコードされる アミノ酸配列によりコードされるペプチドを生産することができる。
同定された該遺伝子配列は、ワクシニアウィルスゲノム中への「外来j遺伝子配 列の挿入のための部位もまた提供し、そしてワクシニア遺伝子の不活性化により ウィルスの弱毒化を引き起こすことができる。
CNMK r toIGLJ)I D A BCNMX r EOIGLJHD  ^ BFig、6(cont、) GCACCACCAGTAACCGCGTACACGGCCATTGCTGCC ACTCATAA?AT cAGAC7AeTTATTCT`TffrACTA AA丁A MAVCZZDHDNX11GVIYrEPVHGKDKATGGCTGTTT GTAτMTAGACCACGA丁AATATCAGAGGAGTTATT?A C丁TTGAACCAGTCCATGfAAAAGATkAA VLGSVIGLKSGTYSLII}IRYGDIsOGττ丁TAGGAT CAGTTATTGGATTMAATCCGGAACGTATAGTTTGAT AATTCATCGTTACGGAC`TATTAGTCM GCDSffGSP!I r XGNI F VNRYGVAYVGGjLTG TGATTCCATAGGCAGTCCA(sAA八TATTTATCGGTA ACATCT丁TGTAAACAGATATGnτGTAGCAT,ATGT? YLII) T DVNrSTIIGKAL.SrS*NDQRI,TATT? AGATACAGA?GTAMTATATCTACAATTATTGGAAAG GCGTTATC丁ATTTCAAAAAATG`丁CAGAGATTA A(:GVIGISYINmKIIHFLTINENGVGCGTGTGGAG TTXTTGGTk丁TTCT?ACATAAATGAAAAGATMTACA TTTTごTTACMT丁A八CG八fAA?GGCG7丁 τGATATATCAGTTAATGCGTCTAAMCAATA八八TGC八 TT八G?丁丁70 80 90 Woo 110 180 1!}0 200 210 220SALr9R LTmNENGV BOVSOD PDDLGRGGNEESTKTGN入G5iRLACGVZG 工AK入 ATP結合部位 3 ヌクレオチド/ヌクレオシド結合部位dTMρ−−UMρ [1TTP lul Fig、79(cont、) SallG 0RFIO Wl’l H3C28K Uα> Uα〉 Uへ〉 υα〉 υへ〉 υα〉 υα〉 0α〉111M>  111111> 11111> のIll> 11111> 41111ン  am> avr>A123 B123 (iii) プローブ=LIG欠失体 5 日 −70+スクリーン 共有結合標識LIGgpt単離物 国際調査報告 −−^−””” PCT/GB 90100493国際調査報告

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.a)下記の1または複数のヌクレオチド配列の全部もしくは部分がウイルス ゲノムから除去されており;そして/または b)1または複数の前記ヌクレオチド配列が突然変異または外来DNAの挿入に より不活性化されており;そして/または c)前記ヌクレオチド配列によりコードされるタンパク質生産物の機能を改変す るために1または複数の前記ヌクレオチド配列が変更されており; ここで前記ヌクレオチド配列が、 i)SalF3R ii)SalF9R iii)SalF13R iv)B5R v)SalF15R と命名された配列である、ワクシニアウイルスベクター。
  2. 2.1または複数の異種ポリペプチドをコードするDNA配列を含んで成る、請 求項1に記載のワクシニアウイルス。
  3. 3.1または複数の異種ポリペプチドをコードするDNA配列が、前記1または 複数のヌクレオチド配列の全部もしくは部分を削除することにより生成した1ま たは複数の連結部位中に押入される、請求項2に記載のワクシニアウイルス。
  4. 4.増強された免疫原性を有する、請求項1に記載のワクシニアウイルス。
  5. 5.a)免疫抑制を引き起こす1または複数のワクシニアヌクレオチド配列の全 部もしくは部分がウイルスゲノムから除去されており;そして/または b)免疫抑制を引き起こす1または複数の前記ワクシニアヌクレオチド配列が突 然変異または外来DNAの挿入により不活性化されており;そして/または c)前記ヌクレオチド配列によりコードされるタンパク質生産物の機能を改変す るために1または複数の前記ワクシニアヌクレオチド配列が変更されており; ここで前記ヌクレオチド配列が、 i)SalF3R ii)SalF9R iii)SalF13R iv)B5R v)SalF15R と命名された配列である、請求項4に記載のワクシニアウイルス。
  6. 6.前記ワクシニアヌクレオチド配列がSalF3Rと命名された配列である、 請求項5に記載のワクシニアウイルス。
  7. 7.免疫応答を増強する異種ポリペプチドをコードするDNA配列を含んで成る 、請求項4に記載のワクシニアウイルス。
  8. 8.前記DNA配列がCD23をコードする、請求項7に記載のワクシニアウイ ルス。
  9. 9.請求項1に記載のワクシニアウイルスベクターを含んで成るワクチン。
  10. 10.請求項1に記載のワクシニアウイルスベクターを含んで成る医薬。
  11. 11.下記ヌクレオチド配列のいずれかの全部または部分によりコードされるポ リペプチド 〔ここで前記配列は i)SalF3R ii)SalF9R iii)SalF13R iv)B5R v)SalF15R と命名された配列である〕;並びに前記ポリペプチドの対立因子および誘導体。
  12. 12.SalF15Rと命名されたヌクレオチド配列によりコードされ、そして DNAリガーゼとしての活性を有する、請求項11に記載のポリペプチド。
  13. 13.ワクシニアウイルスベクターの弱毒化方法であって、a)下記の1または 複数のヌクレオチド配列の全部もしくは部分をウイルスゲノムから除去し;そし て/またはb)前記ヌクレオチド配列の突然変異または外来DNAの挿入により 1または複数の前記ヌクレオチド配列を不活性化し;そして/または c)前記ヌクレオチド配列によりコードされるタンパク質生産物の機能を改変す るために1または複数の前記ヌクレオチド配列を変更し; ここで前記ヌクレオチド配列が、 i)SalF3R ii)SalF9R iii)SalF13R iv)B5R v)SalF15R と命名された配列である、ワクシニアウイルスベクターの弱毒化方法。
  14. 14.請求項1に記載のワクシニアウイルスベクターを使用することを含んで成 る、ワクチンまたは医薬の調製方法。
  15. 15.ウイルスゲノム中に挿入されたDNA配列によりコードされる異種ポリペ プチドに対して特異性を有する抗血清、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗 体またはT細胞の調製のための免疫原として請求項1に記載のワクシニアウイル スベクターを使用する方法であって、前記ワクシニアウイルスベクターを用いて 動物を免疫処置することを含んで成る方法。
  16. 16.請求項15の方法を使って得られるモノクローナル抗体、ポリクローナル 抗体、抗血清および/またはT細胞。
  17. 17.請求項16に記載のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、抗血清お よび/またはT細胞を含んで成る診断試験キット。
  18. 18.SalF15Rと命名されたヌクレオチド配列の全部もしくは部分、また は前記ヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列の全部もしくは部分を 使用して、DNAリガーゼ活性を有するポリペプチドを同定する方法。
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