JPH045034B2 - - Google Patents

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JPH045034B2
JPH045034B2 JP58021200A JP2120083A JPH045034B2 JP H045034 B2 JPH045034 B2 JP H045034B2 JP 58021200 A JP58021200 A JP 58021200A JP 2120083 A JP2120083 A JP 2120083A JP H045034 B2 JPH045034 B2 JP H045034B2
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methyl
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はペニシリン誘導体、その医薬として許
容される塩及びそのエステルに関する。 本発明のペニシリン誘導体は、下記一般式
()で表わされる。 (式中R1は水素原子を、R2は水素原子、トリ
アルキルシリル基、カルボキシル基又はエステル
化されたカルボキシル基を示す。) 本発明のペニシリン誘導体、その医薬として許
容される塩及びそのエステルは、いずれも新規化
合物であり、之等はβ−ラクタマーゼ阻害作用を
有し、βラクタマーゼ阻害剤として有用である。 市販抗生物質の中でβ−ラクタム環を有するβ
−ラクタム系抗生物質即ちペニシリン類及びセフ
アロスポリン類は、最もよく知られ、且つ繁用さ
れている。これらβ−ラクタム系抗生物質は、有
用な化学療法剤として広く用いられているにもか
かわらず、ある種の微生物に対しては、その耐性
のため十分な効果が得られない。これらのある種
の微生物のβ−ラクタム系抗生物質に対する耐性
は、通常該微生物により生産されるβ−ラクタマ
ーゼ、即ちβ−ラクタム系抗生物質のβ−ラクタ
ム環を開裂し抗菌活性を有さない生成物とする酵
素、によるものである。従つて前記β−ラクタム
系抗生物質が十分な効力を現わすためには、β−
ラクタマーゼの作用をなくするかまたはその作用
を最小に抑えることが必要である。このβ−ラク
タマーゼの作用の消失乃至抑制は、β−ラクタマ
ーゼ阻害剤により達成され、そのようなβ−ラク
タマーゼ阻害剤は、これをβ−ラクタム系抗生物
質と共に使用することにより、該抗生物質の抗菌
活性を上昇させることができる。 本発明者らは種々の化合物を合成し研究した結
果、上記一般式()で示されるペニシリン誘導
体、その医薬として許容される塩及びそのエステ
ルが、β−ラクタマーゼに対してすぐれた阻害効
果を有することを見い出し、本発明を完成するに
至つた。 本発明化合物を表わす前記一般式()におい
て、R2で表わされるトリアルキルシリル基とし
ては、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状アル
キル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル等を有する
トリアルキルシリル基を例示することができる。 また一般式()中R2で示されるエステル化
されたカルボカシル基により形成されるエステル
並びに本発明ペニシリン誘導体のエステルとして
は、通常よく知られるペニシリンカルボキシル基
の保護基により保護されたエステル及び生体内で
加水分解されるエステルを挙げることができる。
之等エステル及び該エステルを形成する保護基、
その他の基としては、例えば特開昭49−81380号
公報やエツチ・イー・フライン編セフアロスポリ
ン アンド ペニシリンズ,ケミストリー アン
ド バイオロジー(1972年 アカデミツクプレス
発行)に記載の、通常のβ−ラクタム系抗生物質
に慣用されるもののいずれであつてもよい。その
代表的具体例としては、例えばメチル、エチル、
プロピル、ブチル、tert−ブチル、トリクロロエ
チル等の置換又は非置換アルキル基;ベンジル、
ジフエニルメチル、p−ニトロベンジル等の置換
又は非置換アラルキル基;アセトキシメチル、ア
セトキシエチル、プロピオニルオキシエチル、ピ
バロイルオキシメチル、ピバロイルオキシプロピ
ル、ベンゾイルオキシメチル、ベンゾイルオキシ
エチル、ベンジルカルボニルオキシメチル、シク
ロヘキシルカルボニルオキシメチル等のアシルオ
キシアルキル基;メトキシメチル、エトキシメチ
ル、ベンジルオキシメチル等のアルコキシアルキ
ル基;3−フタリジル基、4−クロトノラクトニ
ル基、γ−ブチロラクトン−4−イル基等のラク
トン及び置換又は非置換フエニル基;その他(2
−オキソ−1,3−ジオキソデン−4−イル)メ
チル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジ
オキソデン−4−イル)メチル基、(5−フエニ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキソデン−4−イ
ル)メチル基、テトラヒドロピラニル、ジメチル
アミノエチル、ジメチルジクロロシラン、トリク
ロロシラン等を例示することができる。 また前記一般式()で表わされる本発明化合
物の医薬として許容される塩としては、例えばナ
トリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類
金属塩、シクロヘキシルアミン、トリメチルアミ
ン、ジエタノールアミン等の有機アミン塩、アル
ギニン、リジン等の塩基性アミノ酸塩、アンモニ
ウム塩等が例示される。 本発明化合物と併用され得る抗生物質として
は、通常のペニシリン類例えばアンピシリン、ア
モキシシリン、ヘタシリン、シクラシリン、メシ
リナム、カルベニシリン、スルベニシリン、チカ
ルシリン、ピペラシリン、アパルシリン、メチシ
リン、メゾロシリン等及び之等の塩類やバカンピ
シリン、カリンダシリン、タランピシリン、カル
フエシリン、ピブメシリナム等のエステル類並び
にセフアロスポリン類例えばセフアロリジン、セ
フアロチン、セフアピリン、セフアセトリル、セ
フアゾリン、セフアレキシン、セフラシン、セフ
オチアム、セフアマンドール、セフロキシム、セ
フオキシン、セフメタゾール、セフスロジン、セ
フオペラゾン、セフオタキシム、セフチゾキシ
ム、セフメノキシム、ラタモキセフ、セフアクロ
ール、セフロキサジン、セフアトリジン、セフア
ドロキシル、セフアログリシン等及びこれらの塩
類等の各種グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対し
て抗菌作用を示すβ−ラクタム抗生物質を例示で
きる。本発明化合物及びこれと併用されるβ−ラ
クタム抗生物質の配合割合は、重量比にて通常
1:約0.1〜10、好ましくは1:約0.2〜5とする
のが良い。 本発明のペニシリン誘導体()は、例えば下
記反応工程式に示すA法及びB法に従い製造する
ことができる。 (式中R1は前記と同一の意味を示し、R3はペ
ニシリンカルボキシル保護基を、R4はトリアル
キルシリル基、カルボキシル基又はエステル化さ
れたカルボキシル基を、R5は水素原子、カルボ
キシル基又はエステル化されたカルボキシル基を
夫々示す。) 上記一般式(),()及び()中、R3
表わされるペニシリンカルボキシル保護基として
は、通常公知のものでよく、具体的には、例えば
前記特開昭49−81380号公報及びエツチ・イー・
フライン編セフアロスポリン アンド ペニシリ
ンズ,ケミストリー アンド バイオロジー
(1972年 アカデミツクプレス発行)に記載のも
のをいずれも使用できる。好ましいR3基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、
tert−ブチル、トリクロロエチル等の置換又は非
置換アルキル基;ベンジル、ジフエニルメチル、
p−ニトロベンジル等の置換又は非置換アラルキ
ル基;アセトキシメチル、アセトキシエチル、プ
ロピオニロキシエチル、ピバロイルオキシエチ
ル、ピバロイロキシプロピル、ベンゾイルオキシ
メチル、ベンゾイルオキシエチル、ベンジルカル
ボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニル
オキシメチル等のアシルオキシアルキル基;メト
キシメチル、エトキシメチル、ベンジルオキシメ
チル等のアルコキシアルキル基;その他テトラヒ
ドロピラニル、ジメチルアミノエチル、ジメチル
ジクロロシラン、トリクロロシラン等が例示され
る。 また上記一般式()、()及び(−a)中
R4で表わされるエステル化されたカルボキシル
基並びに一般式()及び(−b)中R5で表
わされるエステル化されたカルボキシル基として
は、夫々前記一般式()のR2において定義し
たエステル化されたカルボキシル基と同一の意味
を示すものを例示することができる。更に一般式
(),()及び(−a)中R4で表わされるト
リアルキルシリル基としても、R2で定義したト
リアルキルシリル基と同一のもの、即ちメチル、
エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等の炭素数1〜6の直鎖状あるいは
分枝状のアルキル基を有するトリアルキルシリル
基を例示することができる。 上記反応工程式における各工程は、より詳細に
は以下の如くして実施される。 <A工程> 一般式()で表わされるペニシラン酸誘導体
と一般式()で表わされるアセチレン誘導体と
を反応させることにより、一般式()で表わさ
れる化合物を得る。本反応は一般式()で表わ
されるペニシラン酸誘導体を、適当な溶媒中で該
誘導体1モルに対して約1〜50倍モル当量、好ま
しくは約1〜10倍モル当量の一般式()のアセ
チレン誘導体と反応させることにより行なわれ
る。又、溶媒としてアセチレン誘導体()を過
剰に用いて溶媒を兼用するか、又、反応に悪影響
を与えないベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエール類あるいはアセトン等の極性溶媒を
使用できる。反応は50℃から溶媒の沸点付近まで
の温度、あるいは封管中、200℃以下の温度で行
なうのがよく、該反応は通常約2〜72時間で完結
する。かくして得られる一般式()で表わされ
る化合物は、その有するR3で示されるペニシリ
ンカルボキシル保護基の種類によつて、本発明の
目的物、即ち一般式()で表わされるペニシリ
ン誘導体の生体内で加水分解されるエステルであ
る場合もあるが、より好ましくは通常引き続きB
工程に示す如き脱エステル反応を行なつて、本発
明の一般式(−a)で表わされるペニシリン誘
導体とし、次いで必要に応じ常法に従い医薬とし
て許容される塩又は他のエステルに変換される。
また上記一般式()の化合物は、これを直接常
法に従いエステル交換反応又は塩形成反応に供す
ることにより、本発明で定義されるエステル又は
医薬として許容される塩とすることもできる。 前記A工程において出発原料である一般式
()で表わされる化合物は文献未記載の新規化
合物であり、本発明者らによる先の発明(特願昭
57−69142)に示す方法により合成することがで
きる。即ち一般式 (式中Xは塩素原子又は臭素原子を示し、Rは
ペニシリンカルボキシル保護基を示す。) で表わされる化合物を金属アジ化物と反応させ、
次いで酸化反応後、必要に応じ脱エステル反応及
びエステル交換反応を行なうことにより収得され
る。 該方法の詳細は、後記参考例に示す通りであ
る。 <B工程> 一般式()で表わされる化合物を、A工程の
反応系より単離するか或いは単離しないで、脱エ
ステル反応に供し、一般式(−a)で表わされ
るペニシリン誘導体を得る。 脱エステルの方法としては、カルボキシル保護
基をカルボキシル基に導く通常の還元、加水分解
等のすべての脱離方法が適用できる。例えばカル
ボキシル保護基が活性エステルである場合には、
通常の加水分解条件下ではもちろんのこと、水と
接触させる程度の緩和な加水分解条件で反応が進
行する場合が多い。カルボキシル保護基がトリク
ロロエチルベンジル、p−ニトロベンジル、ジフ
エニルメチル等である場合には、還元による方法
が、またカルボキシル保護基が4−メトキシベン
ジル、tert−ブチル、トリチルジフエニルメチ
ル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル等で
ある場合には、酸による方法が夫々有利に採用さ
れる。 ここで還元による方法としては、まず亜鉛、亜
鉛アマルガム等の金属及び(または)塩化クロ
ム、酢酸クロム等のクロム塩と蟻酸、酢酸等の酸
とを用いる方法あるいは接触還元による方法がそ
の代表例としてあげられる。上記接触還元による
場合、触媒としてはたとえば白金、酸化白金、パ
ラジウム、酸化パラジウム、パラジウム硫酸バリ
ウム、パラジウム炭酸カルシウム、パラジウム炭
素、酸化ニツケル、ラネーニツケル等が例示され
る。溶媒としては本反応に関与しないものであれ
ば特に限定はないがメタノール、エタノール等の
アルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、酢
酸等の脂肪酸及びこれら有機溶剤と水との混合溶
媒を好適に使用できる。 また、酸による方法の際に使用される酸として
は、蟻酸、酢酸等の低級脂肪酸、トリクロロ酢
酸、トリフルオロ酢酸等のトリハロ酢酸、塩酸、
弗化水素酸等のハロゲン化水素酸、p−トルエン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の
有機スルホン酸、またはこれらの混合物等が例示
される。酸を用いる上記反応は液体の酸を使用す
るときには特に他の溶媒を必要としないがジメチ
ルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホル
ム、テトラヒドロフラン、アセトン等のこの反応
に悪影響を与えない溶媒を使用して実施すること
も可能である。 かくして得られる遊離酸形態の本発明の一般式
(−a)で示されるペニシリン誘導体は、通常
の当分野で慣用される塩形成反応及び(又は)エ
ステル化反応に従つて、医薬として許容される塩
及び本発明で定義されるエステルに変換すること
ができる。 またエステル残基が、たとえば3−フタリジ
ル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクト
ン−4−イル基等の場合は、一般式(−a)で
示されるペニシリン誘導体を、3−ハロゲン化フ
タリド、4−ハロゲン化クロトノラクトン、4−
ハロゲン化−γ−ブチロラクトン等でアルキル化
することができる。ここで上記ハロゲン化物にお
けるハロゲンとしては塩素、臭素及びヨウ素が使
用される。該反応は一般式(−a)で示される
ペニシリン誘導体の塩を、N,N−ジメチルホル
ムアミドのような適当な極性有機溶媒中に溶解さ
せて、約等モル量のハロゲン化物を加えることに
よつて行なわれる。反応温度は通常約0〜100℃、
好ましくは約15〜35℃とするのが良い。本エステ
ル化反応で用いられるペニシリン誘導体の塩とし
ては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩
及びトリエチチルアミン、エチルジイソプロピル
アミン、N−エチルピペリジン、N,N−ジメチ
ルアニリン、N−メチルモルホリン等の第3アミ
ン塩を例示することができる。反応完了後、従来
公知の方法により、目的物を容易に単離すること
ができる。 <C工程> A工程と同様に一般式()で表わされる化合
物にジクロルメ薬タン、ジクロルエタン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類の溶媒中、一般
式()で表わされる化合物を反応させ、一般式
()で表わされる化合物を製造する。溶媒とし
ては上記に前述したハロゲン化炭化水素類の他
に、R4で表わされるトリアルキルシリル基を脱
離させる基であれば特に限定されるものではな
い。反応温度、各試剤の使用割合、反応時間及び
他の反応条件等はA工程と同様でよい。 かくして得られる一般式()で表わされる化
合物は、その有するR3で示されるペニシリンカ
ルボキシル保護基の種類によつて、本発明の目的
物、即ち一般式()で表わされるペニシリン誘
導体のエステルである場合もあるが、より好まし
くは通常引き続きD工程に示す如き脱エステル反
応を行なつて、本発明の一般式(−b)で表わ
されるペニシリン誘導体とし、次いで必要に応じ
常法に従い医薬として許容される塩又は本発明で
定義されるエステルに変換される。また上記一般
式()の化合物は、これを直接常法に従いエス
テル交換反応又は塩形成反応に供することによ
り、本発明で定義されるエステル又は医薬として
許容される塩とすることもできる。 <D工程> 一般式()で表わされる化合物をC工程の反
応系より単離するか或いは単離しないで脱エステ
ル反応に供し、一般式(−b)で表わされる本
発明ペニシリン誘導体を得る。該脱エステルの反
応条件等は、B工程で示した条件と同一とするこ
とができる。又、一般式()で表わされる化合
物は、前記C工程により製造されるほか、次に示
すE工程によつても製造することができる。 <E工程> 一般式()中、R4の少なくとも一方がトリ
アルキルシリル基である化合物をA工程の反応系
より単離するか或いは単離しないで、フツ化カリ
ウムの存在下に、脱トリアルキルシリル化反応を
行なうことにより一般式()で表わされる化合
物を収得できる。該脱トリアルキルシリル化反応
は、適当な溶媒中、一般式()の化合物1モル
に対して、フツ化カリウムを等モル量以上、好ま
しくは等モル量程度及び触媒を約1/50〜1/10モル
量用いて有利に実施される。ここで脂媒として
は、一般に相間移動触媒が使用される。具体的に
はクラウンエーテル第四級アンモニウム塩等を例
示することができる。溶媒としては反応に関与し
ないものであれば特に限定されず、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性
溶媒等が用いられる。反応温度及び反応時間は適
宜選択され、一般に室温から100℃前後とするの
が好ましく、約1〜10時間で反応は完結する。 (式中R3は前記と同一の意味を示し、R6はア
シルオキシ基を示す。) 一般式()中R6で表わされるアシルオキシ
基としては炭素数2〜5の低級アシルオキシ基、
例えばアセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリ
ルオキシ、バレリルオキシ基等の脂肪族アシルオ
キシ基又はベンゾイルオキシ基等の芳香族アシル
オキシ基等を例示できる。 上記反応工程式における各工程は、より詳細に
は以下の如くして実施される。 <F工程> 一般式()で表わされるペニシラン酸誘導体
と一般式()で表わされるビニル誘導体とを反
応させ同時に一般式()中R6で表わされるア
シルオキシ基を脱離させることにより、一般式
()で表わされる化合物を得る。本反応は一般
式()で表わされるペニシラン酸誘導体を、適
当な溶媒中で該誘導体1モルに対して約1〜50倍
モル当量、好ましくは約1〜10倍モル当量の一般
式()のビニル誘導体と反応させることにより
行なわれる。また溶媒としては反応に影響を与え
ないものであれば特に制限はなく、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、
あるいはテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類を使用できる。反応は50℃から溶媒の沸
点付近までの温度、あるいは封管中、200℃以下
の温度で行なうのがよく、該反応は通常約2〜72
時間で完結する。かくして得られる一般式()
で表わされる化合物は、その有するR3で示され
るペニシリンカルボキシル保護基の種類によつ
て、本発明の目的物、即ち一般式()で表わさ
れるペニシリン誘導体のエステルである場合もあ
るが、より好ましくは通常引き続きG工程に示す
如き脱エステル反応を行なつて、本発明の式(
−c)で表わされるペニシリン誘導体とし、次い
で必要に応じ常法に従い医薬として許容される塩
又は本発明で定義されるエステルに変換される。
また上記一般式()の化合物は、これを直接常
法に従いエステル交換反応又は塩形成反応に供す
ることにより、本発明で定義されるエステル又は
医薬として許容される塩とすることもできる。 <G工程> 一般式()で表わされる化合物をF工程の反
応系より単離するか或いは単離しないで脱エステ
ル反応に供し、式(−c)で表わされる本発明
ペニシリン誘導体を得る。脱エステル反応の反応
条件等はB工程で示した条件等と同一とすればよ
い。 上記各工程により得られる目的化合物、並びに
本発明ペニシリン誘導体、その医薬として許容さ
れる塩及び生体内で加水分解されるエステルは、
各工程での反応完了後に、常法に従い分離採取さ
れ、また必要に応じて再結晶法、薄層クロマトグ
ラフイー、カラムクロマトグラフイーなどにより
精製することができる。 次に参考例及び実施例を示し、本発明を具体的
に説明する。 参考例 1 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸ベンズヒドリルエステルの製造 2β−クロルメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸ベンズヒドリルエステル5.13gのジメ
チルホルムアミド溶液155ml中に、アジ化ナトリ
ウム5.00gの水溶液53mlを加え、室温で4時間撹
拌した。反応混合物を冷水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル層を水洗後、硫酸マグネシ
ウムで燥し、濃縮して、4.87gの油状物質を得た
(収率93%)。 赤外吸収スペクトル(ヌジヨール) νmax(cm-M)=2120、1812、1765 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.30(3H,s)、3.25(2H,m) 3.42(1H,d)、3.63(1H,d)、 4.75(1H,s)、4.76(1H,m)、 7.00(1H,s)、7.40(10H,s) 参考例 2 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシドベンズヒドリ
ルエステルの製造 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸ベンズヒドリルエステル7.03gを40ml
の水と240mlの酢酸に溶解し、6.02gの過マンガ
ン酸カリウムを1時間以上かけて加え、室温にて
さらに2.5時間撹拌した。反応溶液に氷水を加え
て、生じた沈殿物を取、水洗した。これを酢酸
エチルに溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗
浄後、硫酸マグネシウムにて燥し濃縮して、目的
とする化合物5.48gを得た(収率72%)。 赤外吸収スペクトル(ヌジヨール) νmax(cm-M)=2120、1812、1765 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.18(3H,s)、3.50(2H,d)、 3.72(1H,d)、3.93(1H,d)、 4.60(1H,m)、4.65(1H,s)、 7.00(1H,s)、7.36(10H,s) 参考例 3 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−ニトロベンジルエステルの製
造 参考例1と同様にして合成した。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=2120、1798、1760 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.40(3H,s)、3.12(1H,dd) 3.50(2H,s)、3.62(1H,dd)、 4.83(1H,s)、4.29(2H,s)、 5.36(1H,dd)、7.56(2H,d) 8.26(2H,d) 参考例 4 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド p−ニトロ
ベンジルエステルの製造 参考例2と同様にして合成した。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=2120、1770 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.42(3H,s)、3.45〜3.60(2H,
m)、 3.75(1H,d)、3.96(1H,d)、 4.56〜4.75(1H,m)、4.64(1H,s)、 5.33(2H,s)、7.56(2H,d) 8.26(2H,d) 実施例 1 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シドp−ニロベンジルエステル(化合物1)及
び2β−(5−エトキシカルボニル−1,2,3
−トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メ
チルペナム−3α−アルキル−1,1−ジオキ
シド p−ニトロベンジルエステル(化合物
2)の製造 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド p−ニトロベ
ンジルエステル2.1gとプロピオール酸エチル
0.63gを62mlのベンゼン中、窒素雰囲気下、37時
間還流撹拌した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムにて溶出し、第1溶出物として不定晶の
2β−(5−エトキシカルボニル−1,2,3−ト
リアゾール−1−イル)メチル−2α−メチルペ
ナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステル(化合物2)0.7
gを得た(収率27%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1795、1755、1727 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.39(3H,s)、1.39(3H,t)、 3.48〜3.60(2H,m)、4.39(2H,q)、 4.58〜4.70(1H,m)、5.11(1H,s)、 5.14(1H,d)、5.25(1H,d)、 5.31(1H,d)、5.56(1H,d)、 7.54(2H,d)、8.09(1H,s)、 8.25(2H,d) 次に第二溶出物として不定晶の2β−(4−エト
キシカルボニル−1,2,3−トリアゾール−1
−イル)メ薬チル−2α−メチルペナム−3α−カ
ルボン酸−1,1−ジオキシド p−ニトリベン
ジルエステル(化合物1)1.6gを得た(収率62
%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1800、1760、(sh)1733 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.34(3H,s)、1.41(3H,t)、 3.50〜3.65(2H,m)、4.42(2H,q)、 4.60〜4.75(2H,m)、5.09(2H,s)、 5.36(2H,s)、7.59(2H,d)、 8.28(2H,d)、8.30(1H,s) 実施例 2 2β−(4−メトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド p−ニトロベンジルエステル(化合物
3)及び2β−(5−メトキシカルボニル−1,
2,3−トリアゾール−1−イル)メチル−
2α−メチルペナム−3α−カルボン酸−1,1
−ジオキシド p−ニトロベンジルエステル
(化合物4)の製造 実施例1と同様にして合成し、シリカゲルカラ
ムにて溶出分離した。第1溶出物として不定晶の
2β−(5−メトキシカルボニル−1,2,3−ト
リアゾール−1−イル)メチル−2α−メチルペ
ナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド
p−ニトロベンジルエステル(化合物4)を得た
(収率26%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1795、1727 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.39(3H,s)、3.45〜3.60(2H,
m)、 3.94(3H,s)、4.58〜4.70(1H,m)、 5.09(1H,s)、5.10〜5.64(4H,m)、 7.54(2H,d)、8.10(1H,s)、 8.25(2H,d) 第2溶出物として不定晶の2β−(4−メトキシ
カルボニル−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)メチル−2α−メチルペナム−3α−カルボン
酸−1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエ
ステル(化合物3)を得た(収率61%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1798、1730 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.33(3H,s)、3.48〜3.68(2H,
m)、 3.96(3H,s)、4.56〜4.76(2H,m)、 5.09(2H,s)、5.36(2H,s)、 7.60(2H,d)、8.28(2H,d)、 8.30(1H,s) 実施例 3 2β−(4−メトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド ベンズヒドリルエステル(化合物5)及
び2β−(5−メトキシカルボニル−1,2,3
−トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メ
チルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオ
キシド ベンズヒドリルエステル(化合物6)
の製造 実施例1と同様にして合成し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフイーにて溶出分離した。第1溶
出物として2β−(5−メトキシカルボニル−1,
2,3−トリアゾール−1−イル)メチル−2α
−メチルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジ
オキシド ベンズヒドリルエステル(化合物6)
を得た(収率18%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1800、1727 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.20(3H,s)、3.44〜3.58(2H,
m)、 3.91(3H,s)、4.50〜4.65(1H,m)、 5.24(1H,d)、5.25(1H,s)、 5.45(1H,d)、6.91(1H,s)、 7.20〜7.40(10H,m)、 8.08(1H,s) 第2溶出物として2β−(4−メトキシカルボニ
ル−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチ
ル−2α−メチルペナム−3α−カルボン酸−1,
1−ジオキシド ベンズヒドリルエステル(化合
物5)を得た(収率60%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1803、1727 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.05(3H,s)、3.48〜3.62(2H,
m)、 3.95(3H,s)、4.55〜4.75(2H,m)、 5.11(2H,bs)、7.02(1H,s)、 7.20〜7.50(10H,m)、 8.25(1H,s) 実施例 4 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド ナトリウム塩(化合物7)の製造 15mlの酢酸エチル及び15mlの水に2β−(4−エ
トキシカルボニル−1,2,3−トリアゾール−
1−イル)メチル−2α−メチルペナム−3α−カ
ルボン酸−1,1−ジオキシド p−ニトロベン
ジルエステル340mg、10%パラジウム炭素60mg及
び炭酸水素ナトリウム110mgを用いて低圧下、室
温にて水素添加を行つた。水素吸収が認められな
くなつた後反応液を過し、水層を分取し、ベン
ゼンにて洗浄後、水溶液を減圧濃縮し、MCIゲ
ルCHP−20P(三菱化成社製)を用いたカラムク
ロマトグラフイーに付し、水−10%アセトン水に
てグラジエント展開した。得られた展開液を凍結
燥し、目的化合物である白色粉末の200mgを得た
(収率76%)。この白色粉末は181℃以上で分解し
た。以下これを化合物7と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1782、1720 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=1.39(3H,t)、1.46(3H,s)、 3.45(1H,dd)、3.72(1H,dd)、 4.44(2H,q)、4.50(1H,s)、 4.96〜5.10(1H,m)、5.18(1H,d)、 5.42(1H,d)、8.72(1H,s) 実施例 5 2β−(5−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド ナトリウム塩(化合物8)の製造 実施例4と同様にして2β−(5−エトキシカル
ボニル−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
メチル−2α−メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ル0.34gから目的化合物である白色粉末の220mg
を得た(収率83%)。 この白色末は180℃以上で分解した。以下これ
を化合物8と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1788、1736 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=1.39(3H,t)、1.43(3H,s)、 3.40(1H,dd)、3.71(1H,dd)、 4.46(2H,q)、4.57(1H,s)、 4.95〜5.05(1H,m)、5.40(1H,d)、 5.82(1H,d)、8.34(1H,s) 実施例 6 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド ナトリウム塩(化合物9)の製造 実施例4と同様にして2β−(4−メトキシカル
ボニル−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
メチル−2α−メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ル0.3gから目的化合物である白色粉末の0.18g
を得た(収率78%)。 この白色粉末は184℃以上で分解した。以下こ
れを化合物9と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1782、1730 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=1.46(3H,s)、3.45(1H,dd) 3.73(1H,dd)、3.97(3H,s)、 4.50(1H,s)、4.81(2H,s)、 4.98〜5.10(1H,m)、5.18(1H,d)、 5.42(1H,d)、8.72(1H,s) 実施例 7 2β−(5−メトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド ナトリウム塩(化合物10)の製造 実施例4と同様にして2β−(5−メトキシカル
ボニル−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
メチル−2α−メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ル0.3gから目的化合物である白色粉末の0.19g
を得た(収率82%)。 この白色粉末は180℃以上で分解した。以下こ
れを化合物10と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1778、1730 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=1.41(3H,s)、3.41(1H,dd)、 3.71(1H,dd)、3.98(3H,s)、 4.56(1H,s)、4.95〜5.08(1H,m)、 5.40(1H,d)、5.83(1H,d)、 8.34(1H,s) 実施例 8 2β−メチル−2β−〔4−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−1,2,3−トリアゾー
ル−1−イル)メチルペナム−3α−カルボン
酸−1,1−ジオキシド p−ニトロベンジル
エステル(化合物11)及び2α−メチル−2β−
〔5−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
−1,2,3−トリアゾール−1−イル〕メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド p−ニトロベンジルエステル(化合物
12)の製造 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド p−ニトロベ
ンジルエステル4gとp−ニトロベンジルアセチ
レンカルボキシレート8.2gをベンゼン100ml中窒
素置換して12時間還流した。反応混合物より溶媒
を減圧下留去した。その残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフイーにより分離して、3.6gの2α
−メチル−2β−〔4−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)−1,2,3−トリアゾール−1
−イル〕メチルペナム−3α−カルボン酸−1,
1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステル
(化合物11)および0.9gの2α−メチル−2β−〔5
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル!−1,
2,3−トリアゾール−1−イル〕メチルペナム
−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド p−
ニトロベンジルエステル(化合物12)をそれぞれ
無定形晶として得た。 2α−メチル−2β−〔4−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−1,2,3−トリアゾール
−1−イル〕メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ル(化合物11) 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1800、1740 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.34(3H,s)、3.3〜3.8(2H,m)、 4.67(1H,s)、4.60〜4.76(1H,m)、 5.12(2H,s)、5.37(2H,s)、 5.48(2H,s)、7.5〜7.7(4H,m)、 8.1〜8.3(4H,m)8.37(1H,s) 2α−メチル−2β−〔5−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−1,2,3−トリアゾール
−1−イル〕メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ル(化合物12) 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1800、1740 δ(ppm)=1.41(3H,s)、3.3〜3.7(2H,m)、 4.6〜4.7(1H,m)、5.07(1H,s)、 5.1〜5.6(4H,m)、5.46(2H,s)、 7.4〜7.7(4H,m)、8.15(1H,s)、 8.1〜8.4(4H,m) 実施例 9 2β−(4−カルボキシ−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)メチル−2α−メチルペナム
−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド・二
カリウム塩(化合物13)の製造 2α−メチル−2β−〔4−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−1,2,3−トリアゾール
−1−イル〕メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ル3.6g、炭酸水素ナトリウム2.0g及び10%パル
ジウム炭素触媒0.68gを酢酸エチル100ml及び水
100ml中、室温にて1時間水添した。終了後水層
を分取し、酢酸エチルにて一度洗浄して6規定塩
酸にてPH1.5〜1.7とした。その水溶液に塩化ナト
リウム飽和させて、酢酸エチルにて数回抽出し
た。酢酸エチル溶液を合わせて硫酸マグネシウム
にて乾燥した。溶媒を減圧下留去して残渣として
泡状の2β−(4−カルボキシ−1,2,3−トリ
アゾール−1−イル)メチル−2α−メチルペナ
ム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシドを得
た。 次に上記で得られた2β−(4−カルボキシ−
1,2,3−トリアゾール−1−イイル)メチル
−2α−メチルペナム−3α−カルボン酸−1,1
−ジオキシド2gをブタノール20mlに溶解して、
2−エチルヘキサン酸カリウム塩のブタノール溶
液を加えて、しばらく室温にて撹拌した。析出物
を取して、融点178℃以上(分解)の白色固形
物2.0gを得た。以下これを化合物13と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1780、1610 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=1.47(3H,s)、3.49(1H,dd)、 3.77(1H,dd)、4.53(1H,s)、 5.0〜5.1(1H,m)、5.16(1H,d)、 5.41(1H,d)、8.47(1H,s) 実施例 10 2β−(5−カルボキシ−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)メチル−2α−メチルペナム
−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド・二
カリウム塩(化合物14)の製造 2α−メチル−2β−〔5−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−1,2,3−トリアゾール
−1−イル〕メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ルを使用し、実施例9と同様にして融点175℃以
上(分解)の白色固形物を得た。以下これを化合
物14と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1780、1610 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=1.40(3H,s)、3.43(1H,dd)、 3.71(1H,dd)、4.58(1H,s)、 4.9〜5.1(1H,m)、5.36(1H,d)、 5.93(1H,d)、8.04(1H,s) 実施例 11 2β−(4−カルボキシ−1,2,3−トリアゾ
ール)メチル−2α−メチルペナム−3α−カル
ボン酸−1,1−ジオキシド ベンズヒドリル
エステル(化合物15)の製造 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド ベンズヒドリ
ルエステル0.5gとアセチレンカルボン酸0.083g
とをジクロルメタン2ml中、室温にて、窒素気流
下に24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去して、残
渣のオイルにベンゼンを加えて不溶物を別後、
ヘキサンを加えて析出してきた結晶を取し、融
点120〜121℃の白色結晶を0.23g得た。以下これ
を化合物15と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1805、1745 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.07(3H,s)、3.2〜3.8(2H,m)、 4.5〜4.7(1H,m)、4.69(1H,s)、 5.12(2H,bs)、7.02(1H,s)、 7.1〜7.6(10H,m)、8.33(1H,s) 実施例 12 2β−(4−カルボキシ−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)メチル−2α−メチルペナム
−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド・二
ナトリウム塩(化合物13)の製造 2β−(4−カルボキシ−1,2,3−トリアゾ
ール)メチル−2α−メチルペナム−3α−カルボ
ン酸−1,1−ジオキシド ベンズヒドリルエス
テル49mg、10%パラジウム−炭素15mg及び炭酸水
素ナトリウム24mgを酢酸エチル10ml及び水10ml
中、室温にて30分間水添した。反応混合物より水
層を分取し、酢酸エチルにて洗浄した。水層を
MCIゲル(CHP−20P、三菱化成製)にて精製
し、凍結燥後融点220〜250℃(分解)の白色無定
形晶を得た。 上記で得た化合物の赤外線スペクトルおよび核
磁気共鳴スペクトルは実施例9で得た化合物13と
同一のパターンを示した。 実施例 13 2α−メチル−2β−(4−トリメチルシリル−
1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル
ペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシ
ド ベンズヒドリルエステル(化合物16)の製
造 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド ベンズヒドリ
ルエステル150mgとトリメチルシリルアセチレン
300mgを封管中、90〜95℃で20時間反応させた。
反応混合物を減圧下濃縮して融点172〜175℃の白
色結晶170mgを得た。以下これを化合物16と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1805、1755 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.32(9H,s)、1.05(3H,s)、 3.3〜3.7(2H,m)、4.5〜4.7(1H,m)、
4.65(1H,s)、5.08(2H,AB−q)、7.00
(1H,s)、7.3〜7.5(10H,m)、7.67(1H,
s) 実施例 14 2α−メチル−2β−(1,2,3−トリアゾール
−1−イル)メチルペナム−3α−カルボン酸
−1,1−ジオキシド ベンズヒドリルエステ
ル(化合物17)の製造 2α−メチル−2β(4−トリメチルシリル−1,
2,3−トリアゾール−1−イル)メチルペナム
−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド ベン
ズビドリルエステル133mg、18−クラウン−6
(1,4,7,10,13,16−ヘキサオキサシクロ
オクタデカン)3.26mg及びフツ化カリウム15.8mg
をN,N−ジメチルホルムアミド0.7ml中、50〜
60℃で5.5時間撹拌した。反応混合物を過剰の氷
水中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出した。酢酸エ
チル抽出液を合わして硫酸マグネシウムにより乾
燥後、溶媒を減圧下留去して、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイーにより精製して融点
206〜208℃(分解)の白色物を得た。以下これを
化合物17と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1800、1760 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.05(3H,s)、3.3〜3.7(2H,m)、 4.5〜4.7(1H,m)、4.65(1H,s)、 5.10(2H,AB−q)、7.00(1H,s)、 7.3〜7.5(10H,m)、7.73(1H,s)、 7.74(1H,s) 実施例 15 2α−メチル−2β−(−1,2,3−トリアゾー
ル−1−イル)メチルペナム−3α−カルボン
酸−1,1−ジオキシド ベンズヒドリルエス
テル(化合物17)の製造 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド ベンズヒドリ
ルエステル500mg、トリメチルシリルアセチレン
335mg及び塩化メチレン2mlを、封管中95℃で20
時間反応させた。反応混合物を減圧下濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより
精製して融点203〜204℃(分解)の白色固体を得
た。 FAB−MS(フアーストアトミツクボンバード
メント−マススペクトル)法 m/e=467(M+) 赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトル
は、実施例14で得た化合物17で一致した。 実施例 16 2α−メチル−2β−(1,2,3−トリアゾール
−1−イル)メチルペナム−3α−カルボン酸
−1,1−ジオキシド ベンズヒドリルエステ
ル(化合物17)の製造 2β−アジドメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド ベンズヒドリ
ルエステル200mgとビニールアセテート10mlとを、
封管中100〜110℃で30時間反応させた。それから
反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を冷クロロホ
ルムにて結晶化させた。 こうして得られた白色結晶は融点(分解)およ
び核磁気共鳴スペクトルが実施例14で得た化合物
17と一致した。 実施例 17 2α−メチル−2β−(1,2,3−トリアゾール
−1−イル)メチルペナム−3α−カルボン酸
−1,1−ジオキシドナトリウム塩(化合物
18)の製造 2α−メチル−2β−(1,2,3−トリアゾール
−1−イル)メチルペナム−3α−カルボン酸−
1,1−ジオキシド ベンズヒドリルエステル45
mg、10%パラジウム炭素15mg及び炭酸水素ナトリ
ウム16mgを酢酸エチル10ml及び水10ml中、室温に
て30分間水添した。反応混合物より水層を分取
し、酢酸エチルにて一回洗浄した。その水溶液を
MCIゲル(CHP−20P、三菱化成製)にて精製
し、凍結燥後、融点170℃以上(分解)の無定形
晶を得た。以下これを化合物18と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=3430、1780、1630 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=1.41(3H,s)、3.45(1H,dd)、 3.72(1H,dd)、4.48(1H,s)、 4.96〜5.10(1H,m)、 5.25(2H,AB−q)、 7.85(1H,d)、8.13(1H,d) 実施例 18 2α−メチル−2β−(4−トリメチルシリル−
1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル
ペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシ
ドナトリウム塩(化合物19)の製造 2α−メチル−2β−(4−トリメチルシリル−
1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルペ
ナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド
ベンズヒドリルエステル200mg、10%パラジウム
炭素50mg及び炭素水素ナトリウム98mgを酢酸エチ
ル15ml及び水15ml中、室温にて30分間水添した。
反応混合物より水層を分取し、酢酸エチルにて1
回洗浄した。その水溶液をMCIゲル(CHP−
20P、三菱化成製)にて精製し、凍結燥後、融点
170℃以上(分解)の無定形晶を得た。以下これ
を化合物19と呼ぶ。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=3440、1780、1630 核磁気共鳴スペクトル(D2O) δ(ppm)=0.32(9H,s)、1.38(3H,s)、 3.1〜3.7(2H,m)、4.46(1H,s)、 4.9〜5.0(1H,m)、5.23(2H,AB−q)、
8.16(1H,s) 実施例 19 2α−メチル−2β−(1,2,3−トリアゾール
−1−イル)メチルペナム−3α−カルボン酸
−1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエ
ステルの製造 2β−アジドメチル−2β−メチルペナム−3α−
カルボン酸−1,1−ジオキシド p−ニトロベ
ンジルエステル1.02gと酢酸ビニル50mlとを、封
管中、100〜110℃で30時間反応させた。反応混合
物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフイーにより精製して融点182〜184℃の
無定形晶0.73g(収率67%)を得た。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1800、1760 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.26(3H,s)、 3.5〜3.6(2H,m)、 4.66(1H,s)、 4.6〜4.7(1H,m)、 5.07(2H,s)、5.36(2H,s)、 7.61(2H,d)、7.74(1H,d)、 7.80(1H,d)、8.28(2H,d) 実施例 20 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド製造 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチル
ペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド
p−ニトロベンジルエステル4.2g、炭酸水素
ナトリウム1.4g及び10%パラジウム炭素800mg
を、酢酸エチル100ml及び水100ml中に加え、室温
下3気圧で水素添加した。水素吸収が認められな
くなつた後反応液を過し、水層を分取、ベンゼ
ンにて洗浄した。水層を塩酸でPH1〜2とし、酢
酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去して無定形晶の目的化合物3.0
gを得た(収率97%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1798、1726 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6) δ(ppm)=1.31(3H,t)、1.42(3H,s)、 3.31(1H,dd)、3.73(1H,dd)、 4.32(2H,q)、 4.75〜5.38(4H,m)、 8.76(1H,s) 実施例 21 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド クロルメチルエステルの製造 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)−メチル−2α−メチル
ペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド
2.4gに、ジクロルメタン13.5ml及び水13.5ml中、
撹拌下、10℃以下で、炭酸水素ナトリウム2.2g
及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.2gを
加え、次に同温度でクロルスルホン酸クロルメチ
ルエステル1.25gを滴下し、その後室温で30分間
撹拌した。有機層を分取し、一度水洗後、硫酸マ
グネシウムにて燥した。溶媒を留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーにて精製して
無定形晶の目的化合物2.2gを得た(収率81%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1798、1723 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.42(3H,t)、1.48(3H,s)、 3.52〜3.65(2H,m)、 4.36(2H,q)、 4.60〜4.78(2H,m)、 5.10(2H,s)、5.73(1H,d)、 5.90(1H,d)、8.31(1H,s) 実施例 22 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル−2α−メチ
ルペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキ
シド ヨードメチルエステルの製造 2β−(4−エトキシカルボニル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)−メチル−2α−メチル
ペナム−3α−カルボン酸−1,1−ジオキシド
クロルメチルエステル1.73gとヨウ化ナトリウ
ム1.3gとを、アセトン3.4ml中、18時間、室温で
撹拌した。次に反応混合物に水2.9mlを加え、炭
酸水素ナトリウム水溶液にてPH7〜8とした。水
2.9mlを再度加えた後、0.5Mチオ硫酸ナトリウム
水溶液にて脱色させて、ジクロルメタンより抽出
し、水洗後硫酸マグネシウムにて乾燥させた。溶
媒を留去し、無定形晶の目的化合物1.9gを得た
(収率90%)。 赤外吸収スペクトル(KBr) νmax(cm-1)=1798、1725 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ(ppm)=1.42(3H,t)、1.49(3H,s)、 3.52〜3.68(2H,m)、 4.43(2H,q)、 4.59〜4.78(2H,m)、 5.09(2H,s)、5.96(1H,d)、 6.07(1H,d)、8.32(1H,s) 以下上記各実施例で得た本発明化合物につき行
なつたβ−ラクタマーゼ阻害活性試験及び抗菌活
性試験につき詳述する。 β−ラクタマーゼ阻害活性試験 本発明化合物のバチルス属由来ペニシリナーゼ
(β−ラクタマーゼ)に対する阻害活性を、ペニ
シリンGを基質としてミクロヨード法〔蛋白質核
酸酵素第23、第5号、第391−400頁、1978年参
照〕により測定した。結果を表1に示す。
【表】
【表】 抗菌活性試験 1) アンピシリンとの併用効果 本発明化合物並びにアンピシリン単独での各
種細菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)と
共に、本発明化合物10μg/mlを併用した時の
アンピシリンの各種細菌に対するMICをミク
ロ液体希釈法〔例えばアメリカン ジヤーナル
クリニカル パソロジー第73巻,第3号,
374〜379頁,1980年参照〕により測定した。す
なわち、各所定濃度のアンピシリン及び本発明
の化合物を含むミユラーヒントンブロス(デイ
フコ社製)を用い、これに同培地で増菌させた
各被検菌を107CFU/mlに希釈して接種し、37
℃で20時間培養した後、被検菌の生育状況を観
察し、濁度の認められない最小濃度を測定し
た。結果を表2に示す。尚本発明化合物単独の
MICは全て25μg/ml以上であつた。又、ここ
で用いた細菌はすべてβ−ラクタマーゼ産生菌
であり、これらの菌のうち*は臨床分離株であ
り、その他は公知の保存菌である。 2) 各種抗生剤との併用効果 1)と同様の方法で、本発明の化合物並びに
アンピシリン、メシリナム、ピペラシリン及び
セフアレキシン各単独での、臨床分離の大腸菌
30株に対するMICと共に、本発明化合物10μ
g/mlを併用した時の各抗生剤のMICを測定
した。表3〜6にこれらの結果をMIC50
MIC70(それぞれ全菌株の50%又は70%の株を
発育阻止させる最小濃度)として示した。尚本
発明化合物単独のMICは全て25μg/ml以上で
あつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中R1は水素原子を、R2は水素原子、トリ
    アルキルシリル基、カルボキシル基又はエステル
    化されたカルボキシル基を示す。) で表わされるペニシリン誘導体、その医薬として
    許容される塩及びそのエステル。
JP58021200A 1982-06-21 1983-02-10 ペニシリン誘導体 Granted JPS59148788A (ja)

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AU15403/83A AU541028B2 (en) 1982-06-21 1983-06-06 6-unsubstituted penicillin derivatives
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CA000434044A CA1218985A (en) 1982-12-24 1983-08-08 Penicillin derivatives and process for preparation of the same
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