JPH0523271B2 - - Google Patents

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JPH0523271B2
JPH0523271B2 JP61043763A JP4376386A JPH0523271B2 JP H0523271 B2 JPH0523271 B2 JP H0523271B2 JP 61043763 A JP61043763 A JP 61043763A JP 4376386 A JP4376386 A JP 4376386A JP H0523271 B2 JPH0523271 B2 JP H0523271B2
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JP
Japan
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methyl
acid
carboxylic acid
group
mmol
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JP61043763A
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JPS62198687A (ja
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Shigeru Torii
Hideo Tanaka
Motoaki Tanaka
Shozo Yamada
Akira Nakai
Hisashi Oohayashi
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Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US07/016,114 priority patent/US4861768A/en
Priority to AU69094/87A priority patent/AU573115B2/en
Priority to CA000530613A priority patent/CA1281319C/en
Priority to ES198787301699T priority patent/ES2038656T3/es
Priority to EP87301699A priority patent/EP0236074B1/en
Priority to DE8787301699T priority patent/DE3775794D1/de
Priority to KR1019870001744A priority patent/KR920005829B1/ko
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Publication of JPH0523271B2 publication Critical patent/JPH0523271B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明のペニシリン誘導体、その医薬として許
容される塩及びそのエステルは、いずれも新規化
合物であり、之等はβ−ラクタマーゼ阻害作用を
有し、β−ラクタマーゼ阻害剤として有用であ
る。 従来の技術及びその問題点 市販抗生物質の中でβ−ラクタム環を有するβ
−ラクタム系抗生物質即ちペニシリン類及びセフ
アロスポリン類は、最もよく知られ、且つ繁用さ
れている。これらβ−ラクタム系抗生物質は、有
用な化学療法剤として広く用いられているにもか
かわらず、ある種の微生物に対しては、その耐性
のため十分な効果が得られない。これらのある種
の微生物のβ−ラクタム系抗生物質に対する耐性
は、通常該微生物により生産されるβ−ラクタマ
ーゼ、即ちβ−ラクタム系抗生物質のβ−ラクタ
ム環を開裂し抗菌活性を有さない生成物とする酵
素によるものである。従つて前記β−ラクタム系
抗生物質が十分な効力を現わすためには、β−ラ
クタマーゼの作用をなくするか又はその作用を最
小に抑えることが必要である。このβ−ラクタマ
ーゼの作用の消失乃至抑制は、β−ラクタマーゼ
阻害剤により達成され、そのようなβ−ラクタマ
ーゼ阻害剤は、これをβ−ラクタム系抗生物質と
共に使用することにより、該抗生物質の抗菌活性
を上昇させることができる。 解決手段 本発明者らは種々の化合物を合成し研究した結
果、下記、一般式()で示されるペニシリン誘
導体、その医薬として許容される塩及びそのエス
テルが、β−ラクタマーゼに対してすぐれた阻害
効果を有することを見い出し、本発明を完成する
に至つた。 発明の開示 本発明は、新規なペニシリン誘導体、その塩及
びそのエステルに係る。 本発明のペニシリン誘導体は下記一般式()
で表わされる。 〔式中、nは2を、Yはシアノ基、低級アルキ
ルチオカルバモイル基又は置換基として低級アル
キル基若しくはフエニル基を有することのあるテ
トラゾリル基、ベンゾチアゾール基若しくはチア
ジアゾール基を示す。〕 式中、Yで表される低級アルキルチオカルバモ
イル基としてはチオカルバモイル基の窒素原子に
炭素数1〜6の低級アルキル基が1又は2個置換
したメチルチオカルバモイル、エチルチオカルバ
モイル、プロピルチオカルバモイル、ブチルチオ
カルバモイル、ペンチルチオカルバモイル、ヘキ
シルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイ
ル、メチルエチルチオカルバモイル、ジエチルチ
オカルバモイル等を、又、テトラゾリル基、ベン
ゾチアゾール基又はチアジアゾール基の置換基と
しての低級アルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の直
鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基を示
す。 本発明ペニシリン誘導体(I)のエステルとし
ては、通常よく知られるペニシリンカルボキシル
基の保護基により保護されたエステル及び生体内
で加水分解されるエステルを挙げることができ
る。之等エステル及び該エステルを形成する保護
基としては、例えば特開昭49−81380号公報やエ
ツチ・イー・フライン編セフアロスポリン アン
ド ペニシリンズ、ケミストリー アンド バイ
オロジー(1972年 アカデミツクプレス発行)に
記載の、通常のβ−ラクタム系抗生物質に慣用さ
れるもののいずれであつてもよい。その代表的具
体例としては、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、tert−ブチル、トリクロロエチル等
の置換又は非置換アルキル基;ベンジル、ジフエ
ニルメチル、p−ニトロベンジル等の置換又は非
置換アラルキル基;アセトキシメチル、アセトキ
シエチル、プロピオニルオキシエチル、ピバロイ
ルオキシメチル、ピバロイルオキシプロピル、ベ
ンゾイルオキシメチル、ベンゾイルオキシエチ
ル、ベンジルカルボニルオキシメチル、シクロヘ
キシルカルボニルオキシメチル等のアシルオキシ
アルキル基;メトキシメチル、エトキシメチル、
ベンジルオキシメチル等のアルコキシアルキル
基;3−フタリジル基、4−クロトノラクトニル
基、γ−ブチロラクトン−4−イル基等のラクト
ン及び置換又は非置換フエニル基;そ4他(2−
オキソ−1,3−ジオキソデン−4−イル)メチ
ル基、(5−メチル−2−オキソ−1、3−ジオ
キソデン−4−イル)メチル基、(5−フエニル
−2−オキソ−1,3−ジオキソデン−4−イ
ル)メチル基、テトラヒドロピラニル基、ジメチ
ルアミノエチル基、ジメチルクロロシリル基、ト
リクロロシリル基等を例示することができる。 また前記一般式()で表わされる本発明化合
物の塩としては、例えばナトリウム、カリウム、
リチウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグ
ネシウム等のアルカリ土類金属塩、シクロヘキシ
ルアミン、トリメチルアミン、ジエタノールアミ
ン等の有機アミン塩、アルギニン、リジン等の塩
基性アミノ酸塩、アンモニウム塩等が例示され
る。 本発明化合物と併用され、抗菌活性を上昇され
得る抗生物質としては、通常のペニシリン類例え
ばアンピシリン、アモキシシリン、ヘタシリン、
シクラシリン、メシリナム、カルベニシリン、ス
ルベニシリン、チカルシリン、ピペラシリン、ア
パルシリン、メチシリン、メズロシリン等及び之
等の塩類やバカンピシリン、カリンダシリン、タ
ランピシリン、カルフエシリン、ピブメシリナム
等のエステル類並びにセフアロスポリン類例えば
セフアロリジン、セフアロチン、セフアピリン、
セフアセトリル、セフアゾリン、セフアレキシ
ン、セフラジン、セフオチアム、セフアマンドー
ル、セフロキシム、セフオキシン、セフメタゾー
ル、セフスロジン、セフオペラゾン、セフオタキ
シム、セフチゾキシム、セフメノキシム、ラタモ
キセフ、セフアクロール、セフロキサジン、セフ
アトリジン、セフアドロキシル、セフアログリシ
ン等及びこれらの塩類等の各種グラム陽性菌及び
グラム陰性菌に対して抗菌作用を示すβ−ラクタ
ム抗生物質を例示できる。本発明化合物及びこれ
と併用されるβ−ラクタム抗生物質の配合割合
は、重量比にて通常1:約0.1〜10、好ましくは
1:約0.2〜5とするのが良い。 本発明のペニシリン誘導体()は、下記反応
工程式に示す各種方法に従い製造することができ
る。 (上記各式中、Xは塩素原子又は臭素原子を示
し、Yは前記に同じである。また、Rはペニシリ
ンカルボキシル保護基を示す。) 上記においてRで表わされるペニシリンカルボ
キシル保護基としては、通常公知のものでよく、
具体的には、例えば前記特開昭49−81380号公報
及びエツチ・イー・フライン編セフアロスポリン
アンド ペニシリンズ,ケミストリー アンド
バイオロジー(1972年、アカデミツクプレス発
行)に記載のものをいずれも使用できる。好まし
いR基としては、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、tert−ブチル、トリクロロエチル等
の置換又は非置換アルキル基;ベンジル、ジフエ
ニルメチル、p−ニトロベンジル等の置換又は非
置換アラルキル基;アセトキシメチル、アセトキ
シエチル、プロピオニルオキシエチル、ピバロイ
ルオキシエチル、ピバロイルオキシプロピル、ベ
ンゾイルオキシメチル、ベンゾイルオキシエチ
ル、ベンジルカルボニルオキシメチル、シクロヘ
キシルカルボニルオキシメチル等のアシルオキシ
アルキル基;メトキシメチル、エトキシメチル、
ベンジルオキシメチル等のアルコキシアルキル
基;その他テトラヒドロピラニル、ジメチルアミ
ノエチル、ジメチルクロロシリル、トリクロロシ
リル基等が例示される。 上記反応工程式における各工程は、より詳細に
は以下の如くして実施される。 〈A工程〉 一般式()で表わされるペニシリン誘導体と
一般式()で表わされるメルカプト誘導体もし
くはその塩とを反応させることにより、一般式
(−c)で表わされる化合物を得る。本反応は
一般式()で表わされる公知のペニシリン誘導
体(特開昭58−4788号参照)を、適当な溶媒中で
該誘導体1モルに対して約1〜10倍モル当量、好
ましくは約1〜5倍モル当量のメルカプト誘導体
()を塩基の存在下もしくはその塩を反応させ
ることにより行われる。用いられるメルカプト誘
導体()としては、チオシアン酸及び、チオ酢
酸、チオプロピオン酸、チオブチリル酸、チオペ
ンタノイル酸、チオヘキサノイル酸等の炭素数2
〜6の低級チオ脂肪酸を、N−メチルジチオカル
バミン酸、N,N−ジメチルジチオカルバミン
酸、N−エチルジチオカルバミン酸、N,N−ジ
エチルジチオカルバミン酸、N−プロピルジチオ
カルバミン酸等の低級アルキルジチオカルバミン
酸を、5−メルカプトテトラゾール、5−メルカ
プト1−メチルテトラゾール、5−メルカプト1
−フエニルテトラゾール、2−メルカプトベンゾ
チアゾール、2−メルカプト−5−メチル1,
3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−5−
フエニル1,3,4−チアジアゾール等の置換基
として炭素数1〜6の低級アルキル基又はフエニ
ル基を有することのあるメルカプトテトラゾー
ル、メルカプトベンゾチアゾール、及びメルカプ
トチアゾールが例示できる。そして、これらの塩
とはカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩を
示す。 また溶媒としては反応に影響を与えないもので
あれば特に制限はなく、例えばジメチルホルムア
ミド、アセトン、テトラハイドロフラン、ジオキ
サン、メタノール、エタノール等の各種有機溶媒
が1種単独で又は2種以上混合して、又は之等有
機溶媒と水との混合溶媒が、いずれも使用でき
る。本反応は通常約0℃〜60℃の温度条件下に進
行する。反応終了後、目的物は特に単離すること
なく、引き続く反応に対してもよく、また通常公
知の各種方法に従い単離精製することもできる。 〈B工程〉 上記A工程で得られる、一般式(−c)で表
わされる化合物を、酸化することにより、一般式
(I−b)で表わされるスルホキシドを中間体と
して経由して、一般式(I−a)で表わされるジ
オキシドを得る。上記酸化反応は通常の酸化剤例
えば過マンガン酸、過ヨウ素酸、過酢酸、トリフ
ルオロ過酢酸、過安息香酸、m−クロル過安息香
酸、過酸化水素等を利用して実施される。之等の
酸化剤は大過剰用いてもよいが、通常好ましくは
一般式(I−c)の化合物に対して等モル量〜4
倍モル量程度用いるのがよい。この時反応条件、
酸化剤及び用いるモル数を適当に選択することに
より中間体である一般式(I−b)で表わされる
スルホキシドを得ることができる。また該反応は
一般に適当な溶媒中で行われる。 溶媒としてはクロロホルム、ピリジン、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチレン
クロライド、四塩化炭素、酢酸、蟻酸、ジメチル
ホルムアミド、水等の本反応に影響しないものを
すべて使用することができる。反応温度は特に限
定されないが通常は室温ないしは冷却下に行われ
る。 上記A工程及びB工程により得られる一般式
(−c)、(I−b)乃至(I−a)で表わされ
る各化合物は、それらの有するRで示されるペニ
シリンカルボキシル保護基の種類によつて、本発
明の目的物、即ち一般式()で表わされるペニ
シリン誘導体の生体内で加水分解されるエステル
である場合もあるが、より好ましくは通常引き続
きC工程に示す如き脱エステル反応を行つて、本
発明の一般式(I′)で表わされるジオキシド誘導
体とし、次いで必要に応じ常法に従い医薬として
許容される塩又は生体内で加水分解されるエステ
ルに変換される。また上記一般式(I−a)、(I
−b)乃至(I−c)の化合物は、これを直接常
法に従いエステル交換反応に共することにより、
生体内で加水分解されるエステル又は医薬として
許容される塩とすることもできる。 〈C工程〉 一般式(I−a)で表わされる化合物を、B工
程の反応系より単離するか或いは単離しないで、
脱エステル反応に供し、一般式(I′)で表わされ
るペニシリン誘導体を得る。 脱エステルの方法としては、カルボキシル保護
基をカルボキシル基に導く通常の還元、加水分解
等のすべての脱離方法が適用できる。特にRで表
わされるペニシリンカルボキシル保護基がトリク
ロロエチル、ベンジル、p−ニトロベンジル、ジ
フエニルメチル等である場合には、還元による方
法が、また該保護基が4−メトキシベンジル、
tert−ブチル、トリチル、ジフエニルメチル、メ
トキシメチル、テトラヒドロピラニル等である場
合には、酸による方法が夫々有利に採用される。 ここで還元による方法としては、まず亜鉛、亜
鉛アマルガム等の金属及び(又は)塩化クロム、
酢酸クロム等のクロム塩と蟻酸、酢酸等の酸とを
用いる方法あるいは接触還元による方法がその代
表例としてあげられる。上記接触還元による場
合、触媒としては例えば白金、酸化白金、パラジ
ウム、酸化パラジウム、パラジウム硫酸バリウ
ム、パラジウム炭酸カルシウム、パラジウム炭
素、酸化ニツケル、ラネーニツケル等が例示され
る。溶媒としては本反応に関与しないものであれ
ば特に限定はないがメタノール、エタノール等の
アルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、酢
酸等の脂肪酸及びこれら有機溶剤と水との混合溶
媒を好適に使用できる。 また、酸による方法の際に使用される酸として
は、蟻酸、酢酸等の低級脂肪酸、トリクロロ酢
酸、トリフルオロ酢酸等のトリハロ酢酸、塩酸、
弗化水素酸等のハロゲン化水素酸、p−トルエン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の
有機スルホン酸、またはこれらの混合物等が例示
される。酸を用いる上記反応は液体の酸を使用す
るときには特に他の溶媒を必要としないがジメチ
ルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホル
ム、テトラヒドロフラン、アセトン等のこの反応
に悪影響を与えない溶媒を使用して実施すること
も可能である。 かくして得られる遊離酸形態の本発明の一般式
(I′)で表わされるペニシリン誘導体は、通常の
当分野で慣用される塩形成反応及び(又は)エス
テル化反応に従つて、医薬として許容される塩及
びエステルに変換することができる。 またエステル残基が、例えば3−フタリジル、
4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−
4−イル基等の場合は、一般式(I′)で示される
ペニシリン誘導体を3−ハロゲン化フタリド、4
−ハロゲン化クロトノラクトン、4−ハロゲン化
−γ−ブチロラクトン等でアルキル化することが
できる。ここで上記ハロゲン化物におけるハロゲ
ンとしては塩素、臭素及びヨウ素が使用される。
該反応は一般式(I′)で示されるペニシリン誘導
体の塩を、N,N−ジメチルホルムアミドのよう
な適当な極性有機溶媒中に溶解させて、約等モル
量のハロゲン化物を加えることによつて行なわれ
る。反応温度は通常約0〜100℃、好ましくは約
15〜35℃とするのが良い。本エステル化反応で用
いられるペニシリン誘導体の塩としては、ナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属塩及びトリエチ
ルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N−エ
チルピペリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルモルホリン等の第3級アミン塩を例示す
ることができる。反応完了後、従来公知の方法に
より、目的物を容易に単離することができる。 上記各工程により得られる目的化合物、並びに
本発明ペニシリン誘導体、その医薬として許容さ
れる塩及びエステルは、各工程での反応完了後
に、常法に従い分離採取され、また必要に応じて
再結晶法、薄層クロマトグラフイー、カラムクロ
マトグラフイーなどにより精製することができ
る。 実施例 次に実施例を示し、本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 p−ニトロベンジルエス
テルの製法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−ニトロベンジルエステル148m
g(0.4mmol)及びチオシアン酸カリウム58mg
(0.6mmol)をアセトン3ml及び水1ml中に加え
て溶かし、25℃にて12時間撹きまぜた。反応混合
物に酢酸エチル15mlを加えて希釈し、水及び飽和
食塩水にて各2回洗い、無水硫酸マグネシウムに
て乾燥した。酢酸エチル抽出液を減圧下濃縮し、
得られた残渣をカラムクロマトグラフイーにて精
製し、油状物149mgを得た。収率95%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=2150、1780、1755。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.56(3H,s)、3.21(1H,dd)、3.38
(2H,s)、3.67(1H,dd)、4.80(1H,s)、5.27
(2H,s)、5.25〜5.45(1H,m)、7.48(2H,d)、
8.15(2H,d)。 実施例 2 2α−メチル−2β−(1−メチル−5−テトラゾ
リルチオ)メチルペナム−3α−カルボン酸 p
−ニトロベンジルエステルの製法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−ニトロベンジルエステル148m
g(0.4mmol)、5−メルカプト−1−メチルテ
トラゾール52mg(0.45mmol)炭酸水素カリウ
ム40mg(0.4mmol)をアセトン3ml及び水1ml
中に加えて溶かし、25℃にて12時間撹拌した。反
応混合物に酢酸エチル20mlを加えて希釈し、水及
び飽和食塩水にて各2回洗い、無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥した。 酢酸エチル抽出液を減圧下濃縮し、得られた残
渣をカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ベ
ンゼン:酢酸エチル=9:1)にて分離し、油状
物119mgを得た。収率66%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=1775、1755、1610、1525、1350。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.52(3H,s)、3.11(1H,dd)、3.61
(1H,dd)、3.60〜4.20(2H,m)、3.91(3H,
s)、4.81(1H,s)、5.20〜5.45(1H,m)、5.27
(2H,s)、7.48(2H,d)、8.15(2H,d)。 実施例 3 2α−メチル−2β−(1−フエニル−5−テトラ
ゾリルチオ)メチルペナム−3α−カルボン酸
p−ニトロベンジルエステルの製法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−ニトロベンジルエステル148m
g(0.4mmol)、5−メルカプト−1−フエニル
テトラゾール79mg(0.44mmol)、炭酸水素カリ
ウム40mg(0.4mmol)をアセトン6ml及び水2
ml中に加えて溶かし、25℃にて12時間撹拌した。
反応混合物に酢酸エチル20mlを加えて希釈し、水
及び飽和食塩水にて各2回洗い、無水硫酸マグネ
シウムにて乾燥した。 酢酸エチル抽出液を減圧下濃縮し、得られた残
渣をカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ベ
ンゼン:酢酸エチル=19:1)にて分離し、油状
物127mgを得た。収率65%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=1775、1750、1610、1520、1350。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.52(3H,s)、3.08(1H,dd)、3.54
(1H,dd)、3.60〜4.20(2H,m)、4.84(1H,
s)、5.15〜5.40(1H,m)、5.23(2H,s)、7.15
〜7.65(7H,m)、8.12(2H,d)。 実施例 4 2α−メチル−2β−(2−ベンゾチアゾリルチ
オ)メチルペナム−3α−カルボン酸 p−ニト
ロベンジルエステルの製法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−ニトロベンジルエステル74mg
(0.2mmol)、2−メルカプトベンゾチアゾール35
mg(0.21mmol)、炭酸水素カリウム20mg
(0.2mmol)をアセトン3ml及び水1ml中に加え
て溶かし、25℃にて30時間撹拌した。反応混合物
に酢酸エチル10mlを加えて希釈し、水及び飽和食
塩水にて各2回洗い、無水硫酸マグネシウムにて
乾燥した。抽出液を減圧下濃縮し、得られた残渣
をカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ベン
ゼン:酢酸エチル=19:1)にて分離し、2α−
メチル−2β−(2−ベンゾチアゾリルチオ)メチ
ルペナム−3α−カルボン酸 p−ニトロベンジ
ルエステル36mgを得た。収率35%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=1775、1610、1525。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.53(3H,s)、3.12(1H,dd)、3.58
(1H,dd)、3.70〜4.25(2H,m)、4.91(1H,
s)、5.20〜5.40(1H,m)、5.22(2H,s)、7.10
〜7.90(5H,m)、8.11(2H,d)。 実施例 5 2α−メチル−2β−(5−メチル−2−(1,3,
4−チアジアゾリル)チオ)メチルペナム−3α
−カルボン酸 p−ニトロベンジルエステルの製
法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−ニトロベンジルエステル148m
g(0.4mmol)、2−メルカプト−5−メチル−
1,3,4−チアジアゾール56mg
(0.42mmol)、炭酸水素カリウム40mg
(0.4mmol)をアセトン6ml及び水2ml中に加え
て溶かし、25℃にて24時間撹拌した。反応混合物
に酢酸エチル20mlを加えて希釈し、水及び飽和食
塩水にて各2回洗い、無水硫酸マグネシウムにて
乾燥した。抽出液を減圧下濃縮し、得られた残渣
をカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ベン
ゼン:酢酸エチル=19:1)にて分離し、2α−
メチル−2β−5−メチル−2−(1,3,4−チ
アゾリル)チオ)メチルペナム−3α−カルボン
酸 p−ニトロベンジルエステル68mgを得た。
収率37%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=1775、1610、1525。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.51(3H,s)、2.69(3H,s)、3.10
(1H,dd)、3.59(1H,dd)、3.60〜4.20(2H,
m)、4.83(1H,s)、5.20〜5.40(1H,m)、5.24
(2H,s)、7.49(2H,d)、8.15(2H,d)。 実施例 6 2α−メチル−2β−ジメチルチオカルバモイル
チオメチルペナム−3α−カルボン酸 p−ニト
ロベンジルエステルの製法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−ニトロベンジルエステル148m
g(0.4mmol)及びN,N−ジメチルジチオカル
バメート ナトリウム61mg(0.44mmol)をア
セトン6ml及び水2ml中に加えて溶かし、25℃に
て12時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル15ml
を加えて希釈し、水及び飽和食塩水にて各2回洗
い、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。酢酸エ
チル抽出液を減圧下濃縮し、得られた残渣をカラ
ムクロマトグラフイーにて精製し、油状物24mg
を得た。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=1775、1745(Sh)。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.51(3H,s)、3.15(1H,dd)、3.30
〜3.75(9H,m)、4.79(1H,s)、5.15〜5.30
(1H,m)、5.23(2H,s)、7.55(2H,d)、8.20
(2H,d)。 実施例 7 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 p−メトキシベンジルエ
ステルの製法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 p−メトキシベンジルエステル148
mg(0.4mmol)及びチオシアン酸カリウム58m
g(0.6mmol)をアセトン3ml及び水1ml中に加
えて溶かし、25℃にて12時間撹拌した。反応混合
物に酢酸エチル20mlを加えて希釈し、水及び飽和
食塩水にて各2回洗い、無水硫酸マグネシウムに
て乾燥した。抽出液を減圧下濃縮し、得られた残
渣をカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ベ
ンゼン:酢酸エチル=19:1)にて分離し、油状
物150mgを得た。収率94%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=2150、1770、1740、1610、1510。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.46(3H,s)、3.03(1H,dd)、3.31
(2H,s)、3.57(1H,dd)、3.77(3H,s)、4.68
(1H,s)、5.11(2H,s)、5.23〜5.40(1H,m)、
6.85(2H,d)、7.77(2H,d)。 実施例 8 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 ベンズヒドリルエステル
の製法 2β−クロロメチル−2α−メチルペナム−3α−
カルボン酸 ベンズヒドリルエステル862mg
(2.1mmol)及びチオシアン酸カリウム313mg
(3.1mmol)をアセトン16.1ml及び水5.4ml中に加
えて溶かし、25℃にて21時間撹拌した。反応混合
物に酢酸エチル60mlを加えて希釈し、水及び飽和
食塩水にて各2回洗い、無水硫酸マグネシウムに
て乾燥した。抽出液を減圧下濃縮し、得られた残
渣をカラムクロマトグラフイー(シリカゲル、ベ
ンゼン:酢酸エチル=39:1)にて分離し、油状
物834mgを得た。収率92%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=2150、1775、1740。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.33(3H,s)、3.00(1H,dd)、3.28
(2H,s)、3.52(1H,dd)、4.79(1H,s)、5.20
〜5.40(1H,m)、6.90(1H,d)、7.10〜7.50
(10H,m)。 実施例 9 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 1−オキシド p−ニト
ロベンジルエステルの製法 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 p−ニトロベンジルエス
テル431mg(2.0mmol)をジクロルメタン20ml
に溶かし、氷冷、撹拌下、m−クロル過安息香酸
(80%)431mg(2.0mmol)のジクロルメタン10
ml溶液を滴下した。室温下にて2時間撹拌した。
反応混合物を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、炭酸
水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて各2回
洗い、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。ジク
ロルメタン溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣を
カラムクロマトグラフイー(シリカゲル、アセト
ン:クロロホルム=19:1)にて分離し、油状物
772mgを得た。収率94%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=2150、1790、1755。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.41(3H,s)、3.30〜3.65(2H,m)、
3.70(2H,s)、4.67(s,1H)、5.04(1H,t)、
5.34(2H,s)、7.57(2H,d)、8.25(2H,d)。 実施例 10 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 1−オキシド p−メト
キシベンジルエステルの製法 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 p−メトキシベンジルエ
ステル592mg(1.56mmol)をジクロルメタン10
mlに溶かし、氷冷、撹拌下、m−クロル過安息香
酸(80%)354mg(1.64mmol)のジクロルメタ
ン10ml溶液を滴下後、室温下にて2時間撹拌し
た。反応混合物を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、
炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて洗
い無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。ジクロル
メタン溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣をカラ
ムクロマトグラフイー(シリカゲル、アセトン:
クロロホルム=19:1)にて分離し、油状物479
mgを得た。収率78%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=2150、1790、1755。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.25(3H,s)、3.21(2H,d)、3.60
(2H,s)、3.78(3H,s)、4.54(1H,s)、4.94
(1H,t)、5.0〜5.4(2H,m)、6.91(2H,d)、
7.83(d,2H)。 実施例 11 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 1−オキシド ベンゾヒ
ドリルエステルの製法 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 ベンゾヒドリルエステル
742mg(1.75mmol)をジクロルメタン10mlに溶
かし、氷冷、撹拌下、m−クロル過安息香酸(80
%)397mg(1.84mmol)のジクロルメタン10ml
溶液を滴下し、室温下にて2時間撹拌した。反応
混合物を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素
ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて各2回洗
い、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。ジクロ
ルメタン溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣をカ
ラムクロマトグラフイー(シリカゲル、アセト
ン:クロロホルム=49:1)にて分離し、油状物
669mgを得た。収率87%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=2160、1795、1755。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.11(3H,s)、3.29(2H,d)、3.61
(2H,s)、4.63(1H,s)、4.87(1H,t)、6.94
(1H,s)、7.1〜7.5(10H,m)。 実施例 12 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 1,1−ジオキシド p
−ニトロベンジルエステルの製法 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 p−ニトロベンジルエス
テル145mg(0.37mmol)を氷酢酸5.5mlと水0.9
mlに溶かし、室温撹拌下、過マンガン酸カリウム
70mg(0.44mmol)を30分間にわたつて徐々に
加えた後、室温にて4時間撹拌した。ついで34.5
%過酸化水素水を反応液の色が消えるまで加えた
後、水を加え、クロロホルムにて抽出した。クロ
ロホルム抽出液を炭酸水素ナトリウム水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。クロロ
ホルム抽出液を減圧下濃縮し、 2α−メチル−
2β−チオシアナ−トメチルペナム−3α−カルボ
ン酸 1,1−ジオキシド p−ニトロベンジル
エステル154mgを得た。収率98%。融点149〜
150℃。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=2150、1790、1755、1725。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.58(s,3H)、3.30〜3.70(m,2H)、
3.63(s,2H)、4.60〜4.80(m,1H)、4.72(s,
1H)、5.33(s,2H)、7.53(d,2H)、8.18(d,
2H)。 実施例 13 2α−メチル−2β−(1−メチル−5−テトラゾ
リルチオ)メチルペナム−3α−カルボン酸 1,
1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステルの
製法 2α−メチル−2β−(1−メチル−5−テトラゾ
リルチオ)メチルペナム−3α−カルボン酸 p
−ニトロベンジルエステル138mg(0.31mmol)
を氷酢酸3.2mlと水0.5mlに溶かし、室温撹拌下、
過マンガン酸カリウム58mg(0.37mmol)を30
分間にわたつて徐々に加えた後、室温にて4時間
撹拌した。ついで過酸化水素水を反応液の色が消
えるまで加えた後、水5mlを加え、クロロホルム
にて抽出した。クロロホルム層を水、炭酸水素ナ
トリウム水及び飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥した。抽出液を減圧下濃縮し、
油状物138mgを得た。収率93%。 赤外吸収スペクトル(CHCl3): νnax(cm-1)=1805、1760、1605。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.48(3H,s)、3.30〜3.70(2H,m)、
3.80〜4.55(2H,m)、4.55〜4.90(1H,m)、3.94
(3H,s)、4.75(1H,s)、5.33(2H,s)、7.63
(2H,d)、8.20(2H,d)。 実施例 14 2α−メチル−2β−(1−フエニル−5−テトラ
ゾリルチオ)メチルペナム−3α−カルボン酸
1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエステ
ルの製法 2α−メチル−2β−(1−フエニル−5−テトラ
ゾリルチオ)メチルペナム−3α−カルボン酸
p−ニトロベンジルエステル657mg
(1.34mmol)を氷酢酸13.4mlと水2.1mlに溶かし、
室温、撹拌下、過マンガン酸カリウム58mg
(1.61mmol)を30分間にわたつて徐々に加えた
後、室温にて4時間撹拌した。ついで過酸化水素
水を反応液の色が消えるまで加えた後、水を加
え、クロロホルムにて抽出した。クロロホルム層
を水、炭酸水素ナトリウム水及び飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。
抽出液を減圧下濃縮し、2α−メチル−2β−(1−
フエニル−5−テトラゾリルチオ)メチルペナム
−3α−カルボン酸 1,1−ジオキシド p−
ニトロベンジルエステル644mgを得た。収率92
%。融点151〜153℃。 赤外吸収スペクトル(KBr): νnax(cm-1)=1805、1765、1610、1600、1530。 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3): δ(ppm)=1.52(3H,s)、3.35〜3.60(2H,m)、
3.80〜4.55(2H,m)、4.50〜4.70(1H,m)、4.74
(1H,s)、5.31(2H,s)、7.48(5H,s)、7.61
(2H,d)、8.18(2H,d)。 実施例 15 2α−メチル−2β−チオシアナ−トメチルペナ
ム−3α−カルボン酸 1,1−ジオキシド ナ
トリウム塩の製法 酢酸エチル5.5mlと水3.5ml中、2α−メチル−2β
−チオシアナ−トメチルペナム−3α−カルボン
酸 1,1−ジオキシド p−ニトロベンジルエ
ステル300mgを炭酸水素ナトリウム60mg存在
下に10%パラジウム炭素60mgを用いて低圧下、
室温にて水素添加を行なつた。水素吸収が認めら
れなくなつた後、反応液をろ過し、分取した水層
をMCIゲル(三菱化成社製CHP−20P)を用いた
カラムクロマトグラフイーに付し、溶出液を凍結
乾燥して微黄色粉末13mgを得た。融点140〜150
℃(分解)。 赤外吸収スペクトル(KBr): νnax(cm-1)=2152、1780、1622。 核磁気共鳴スペクトル(D2O): δ(ppm)=1.69(3H,s)、3.34〜3.80(2H,m)、
3.92(2H,s)、4.42(1H,s)、5.05〜5.11(1H,
m)。 実施例 16 2α−メチル−2β−(1−メチル−5−テトラゾ
リル)チオメチルペナム−3α−カルボン酸 1,
1−ジオキシド ナトリウム塩の製法 酢酸エチル9mlと水6ml中、2α−メチル−2β
−(1−メチル−5−テトラゾリル)チオメチル
ペナム−3α−カルボン酸 1,1−ジオキシド
p−ニトロベンジルエステル590mgを炭酸水
素ナトリウム103mg存在下に10%パラジウム炭
素118mgを用いて低圧下、室温にて水素添加を
行なつた。水素吸収が認められなくなつた後、反
応液をろ過し、分取した水層をMCIゲル(三菱
化成社製CHP−20P)を用いたカラムクロマトグ
ラフイーに付し、溶出液を凍結乾燥して微黄色粉
末183mgを得た。融点157〜158℃(分解)。 赤外吸収スペクトル(KBr): νnax(cm-1)=1785、1628。 核磁気共鳴スペクトル(D2O): δ(ppm)=1.62(3H,s)、3.39(1H,dd)、3.67
(1H,dd)、4.06(3H,s)、4.10〜4.11(2H,
m)、4.47(1H,s),4.99〜5.05(1H,m)。 実施例 17 2α−メチル−2β−(1−フエニル−5−テトラ
ゾリル)チオメチルペナム−3α−カルボン酸
1,1−ジオキシド ナトリウム塩の製法 酢酸エチル3.5mlと水2.5ml中、2α−メチル−2β
−(1−フエニル−5−テトラゾリル)チオメチ
ルペナム−3α−カルボン酸 1,1−ジオキシ
ド p−ニトロベンジルエステル245mgを炭酸
水素ナトリウム38mg存在下に10%パラジウム炭
素50mgを用いて低圧下、室温にて水素添加を行
なつた。水素吸収が認められなくなつた後、反応
液をろ過し、分取した水層をMCIゲル(三菱化
成社製CHP−20P)を用いたカラムクロマトグラ
フイーに付し、溶出液を凍結乾燥して微黄色粉末
117mgを得た。融点208〜210℃(分解)。 赤外吸収スペクトル(KBr): νnax(cm-1)=1782、1620。 核磁気共鳴スペクトル(D2O): δ(ppm)=1.55(3H,s)、3.25〜3.80(2H,m)、
4.12〜4.14(2H,m)、4.45(1H,s)、4.96〜5.11
(1H,m)、7.67(5H,s)。 抗菌活性試験 ピペラシリンの抗菌活性に対する本発明化合物の
併用効果を、次の様にして調べた。 本発明化合物並びにピペラシリン単独での各種
細菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)と共に、
本発明化合物10μg/mlを併用した時のピペラシ
リンの各種細菌に対するMICを日本化学療法学
会MIC測定法(日本化学療法学会誌、第29巻、
第1号、76〜79頁、1981年参照)に準じて測定し
た。すなわち、各所定濃度のピペラシリン及び本
発明化合物を含むミユラーヒントンメデイウム
(デイフコ社製)を用い、これに同倍地で増菌さ
せた各供試菌を106CFU/mlに希釈して接種し、
37℃で20時間培養した後、供試菌の成育状況を観
察し、5個以上のコロニーの認められない最小濃
度を測定した。結果を第1表に示す。尚、本発明
化合物単独のMICは、全て25μg/ml以上であつ
た。又、ここで用いた細菌は、全てβ−ラクタマ
ーゼ産生菌である。
【表】 第1表の結果より、各供試菌に対してピペラシ
リンは、単独では殆ど抗菌力を示さない(MIC
が大きい)が、本発明化合物と併用する場合に
は、本発明化合物のβ−ラクタマーゼ阻害作用に
より、顕著に抗菌力を増す(MICが減少する)
ことが明らかとなつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中、nはを、Yはシアノ基、低級アルキ
    ルチオカルバモイル基又は置換基として低級アル
    キル基若しくはフエニル基を有することのあるテ
    トラゾリル基、ベンゾチアゾール基若しくはチア
    ジアゾール基を示す。〕 で表わされるペニシリン誘導体、その塩及びその
    エステル。
JP61043763A 1986-02-27 1986-02-27 2β−置換チオメチルペニシリン誘導体 Granted JPS62198687A (ja)

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