JPH0450293B2 - - Google Patents

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JPH0450293B2
JPH0450293B2 JP60225667A JP22566785A JPH0450293B2 JP H0450293 B2 JPH0450293 B2 JP H0450293B2 JP 60225667 A JP60225667 A JP 60225667A JP 22566785 A JP22566785 A JP 22566785A JP H0450293 B2 JPH0450293 B2 JP H0450293B2
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JP
Japan
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placenta
cells
derived
protein
present
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JP60225667A
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Yoshitaka Ando
Kenji Matsui
Yutaka Ando
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Ichimaru Pharcos Co Ltd
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Ichimaru Pharcos Co Ltd
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔イ〕 発明の目的 本発明は、人又は牛の正常分娩後の新鮮な凍結
乾燥された胎盤より抽出された、新規な蛋白加水
分解物に関する。
更に詳しくは、胎盤から、初期工程において、
水及び塩類溶液に不溶な蛋白成分を、アルカリ分
解処理した後、これから細胞に対する毒性作用物
質を除去する工程を行うことを特徴とする、繊維
芽細胞増殖促進作用を有する胎盤由来蛋白加水分
解物に関するものである。
〔産業上の利用分野〕
本発明による、繊維芽細胞増殖促進作用を有す
る胎盤由来蛋白加水分解物は、わが国の薬事法で
定められた、医薬品、医薬部外品、化粧品に広く
利用することができ、その適応領域は、内科的疾
患、皮膚、口腔、眼、耳、鼻、肛門、陰部などの
潰瘍(ただれ)、外傷などである。
更に具体的に利用分野を述べれば、例えば、上
述した各部位に用いられる、絆創膏類、ガーゼ、
リント布、パルプ繊維(製紙類)及び他の繊維を
用いて織布された、または、加工された素材に含
浸させて、局所に貼布して用いる医療用、又は化
粧料や、更に点眼点鼻などの薬剤、坐剤及び軟膏
類又は液剤などに配合して用いることが出来る。
又、本発明による胎盤由来蛋白加水分解物は、
皮膚及び真皮の発育促進、皮膚の老化防止、並び
に創傷治癒促進、毛髪発育促進を目的とした、各
種の薬剤、又は、化粧料中に用いてもよく、更に
内部的な疾患としては、例えば、胃や十二脂腸潰
瘍に対する治療に当つて、直接又は他の薬剤と併
用して用いることが出来る。
すなわち、本発明による胎盤由来蛋白加水分解
物は、組織の再生修復に係る繊維芽細胞の活性を
高めるものである。
〔従来の技術〕
胎盤を出発原料となし、これより各種の加水分
解物を得て、医薬品や化粧品に用いることは、古
くから知られていることである。
又、最近では、例えば、本発明者らによる胎盤
をもとに、その加水分解物を得て、メラニン生成
抑制剤となす方法が開示されている。
〔刊行物の所在〕
(1) 特許公報:昭56−044046号 (2) 公開特許公報:昭58−177918号 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、従来より知られている、その製法(操
作)上から得られる胎盤からの加水分解物には、
一般的に利用する際、血液特有の臭いと色調を帯
びることが一つの欠点として上げられていた。
すなわち、その原因は、出発原料である胎盤自
体に、多量の血液が含有されているためであり、
これを除去する前処理として、洗浄等が行なわれ
てはいるが、完全に除去することは難しかつたの
である。
又、現在では、胎盤からの加水分解物を得る際
の製造工程中で活性炭、ケイソウ土等の処理を行
い、除去することも行われてはいるが、今だに、
血液独特の臭いと赤血球由来のヘム色素等の混入
を避けることは困難であつた。
更に、これらの欠点を簡易な処理手段によつて
除去して得られた物はなかつたのである。
そこで、本発明者は、通常、胎盤から残渣物と
して余り利用されない、胎盤由来の水及び塩類溶
液に不溶な残渣物を有効利用する為に、研究を開
始したのであるが、この残渣物から得られるアル
カリ分解中にも、まだ、上記の血液特有の臭いと
色調が帯びていたのである。
又、本発明者らは、この残渣物から得られるア
ルカリ分解物を、検索(スクリーニング)した結
果、そのままでは、一般的なアミノ酸、ペプチド
溶液等と比較して、in viroでは、細胞に対する
毒性作用が比較的強く示されることであつた。
従つて、単なる脱色、脱臭処理のみでは、上記
で述べた如くの問題点は解決できず、そこで、こ
れらの問題点を解決する為に、従来の胎盤由来水
及び塩類溶液に不溶な蛋白成分のアルカリ分解物
に対する改良を目的として研究を開発した。
〔ロ〕 発明の構成 本発明は、人又は牛の胎盤より水及び塩類溶液
に不溶な蛋白成分を、アルカリ分解処理した後、
限外濾過膜、ゲル濾過によつて、分子量1000以下
の成分を除去して、細胞に対する毒性作用物質を
除去することを特徴とした、繊維芽細胞増殖促進
作用を有する胎盤由来蛋白加水分解物を提供する
ものである。
〔問題点を解決するための手段〕
発明者らは、上記の事情に鑑み、従来の胎盤由
来水及び塩類溶液に不溶な蛋白成分のアルカリ分
解物の、より優れたものを得るべく検討中、特
に、血液独特の臭いと赤血球由来のヘム色素等の
成分が細胞に対する毒性作用の原因物質であるこ
とを確認した。
そこで、この原因を解決するべく、種々の公知
な胎盤由来加水分解法をもとに、毒性作用物質の
除去操作手段の開発に当り、毒性作用を有しない
除去手段を用いる事によつて得られる、新規な胎
盤の蛋白加水分解物を得ることに成功したのであ
る。
又、一方、本発明による方法で得られた、胎盤
由来蛋白加水分解物は、更に、研究(検索)を続
けた結果、皮膚繊維芽細胞の増殖促進作用を有す
るものであることが確認されたのである。
すなわち、本発明は、人又は牛胎盤より水及び
塩類溶液に不溶性な蛋白アルカリ分解物を、特定
操作(抽出)して、細胞に対する毒性作用物質を
除去した繊維芽細胞増殖促進作用を有する胎盤由
来蛋白加水分解物に関するものであるが、その基
本的な条件及び操作における要点(主要部)は次
のA〜Cで示す如くにより、その目的が達成され
る。
又、以下に、実施例及び繊維芽細胞増殖作用の
測定法について述べることとする。
〔A〕 出発原料 出発原料は、人又は牛の正常分娩後の新鮮な凍
結乾燥された胎盤である。
又、必要に応じて、豚等の哺乳類動物の胎盤を
用いることもできる。更に治療用の医薬的用途、
化粧料用、家畜用飼料等、用途に応じて選択を行
えば良い。
〔B〕 操作手段と作用 赤血球に由来する色素成分(ヘム色素等)を除
く為には、分子量1000以下を分画する目的の限外
濾過膜、又はゲル濾過によつて、従来の胎盤由来
水及び塩類溶液に不溶な蛋白成分アルカリ分解物
中のペプタイド成分と分離(除去)することが出
来る。
尚、この抽出工程を要して得られた、本発明の
胎盤由来蛋白加水分解物は、従来の胎盤由来水及
び塩類溶液に不溶な蛋白成分アルカリ分解物と比
較すると、細胞に対する毒性作用が除去されてい
ることがわかつた(第2図)。
更に、本発明の胎盤由来蛋白加水分解物は、あ
る投与量では、逆に細胞に対する増殖促進作用を
有することがわかつた(第3図)。
〔C〕 基本工程 以下に示す実施例は、特定した抽出分離の条件
下で最も簡易な方法を示すも、その抽出法として
は、従来の胎盤由来水及び塩類溶液に不溶性な蛋
白成分のアルカリ分解物をもとに、その工程中、
前記(B)で特定した操作を加えるとにより達成出来
る。
又、従来から知られている塩折分離、透析、限
外濾過、ゲル濾過等の様々な抽出法を工程中で組
み合わせることにより、本発明の胎盤由来蛋白加
水分解物を得ることも出来る。
『実施例』 胎盤由来水及び塩類溶液に不溶性蛋白成分のア
ルカリ分解物は、公知の方法によつて得ることが
出来るが、ここでは、例えば、人又は牛の正常分
娩後の新鮮な凍結乾燥された胎盤1Kgを細砕し5
の精製水を加えてホモジナイズした後、遠心分
離して残渣を得る。この処理を繰り返し、出来る
限り、血液成分を除去する。
次に、この残渣物に、アセトンを加えて洗浄後
0.1N水酸化ナトリウム1を加えて、低温下で
ブレンダーにてホモジナイズする。
次に、これを遠心分離して、その上清液(水増
部)を得て、この上清液を、限外濾過膜(分画分
子量1000)により濾過させ、通過しない濃縮部を
0.22μmのフイルター(ミリポア製)で無菌濾過
し、次に凍結乾燥して、薬100gの粉末を得る。
上記の工程中、目的達成の主要部は、分子量
1000以下の成分を除去させる点にある。
〔細胞増殖促進作用の測定に関する注解〕
細胞増殖促進作用を表現する方法は、今日一般
に知られている成長因子でも、的確に効力を表現
する方法はない。
細胞毒性を表現する方法としては、様々な方法
が示され、増殖率の抑制として、細胞数、蛋白量
等で定量的に示される。
そこで本発明者らは、この細胞毒性試験とは逆
に、増殖率の促進として、定量的に表現する方法
を鋭意検討した結果、目的物質を加えない対照群
の細胞増殖率をゼロ近くに抑制することにより、
目的物質の細胞増殖促進作用を定量的に表現する
方法を開発したのである。
この方法をより具体的に示せば、培養液に加え
る血清の量を調整することにより行なうことが出
来る。尚、本試験法を確立するに当つては、様々
な株細胞で検討してきたが、それらは正常細胞と
は異なり、生体での細胞機能のモデルとは言いが
たいことから、ここでは、正常組織から取り出し
た、初代細胞で検索することにした。
すなわち、モルモツトの皮膚から無菌的に細胞
を分離し、一定期間代した変異していない細胞を
対象として、目的物質の細胞増殖促進率を表現す
ることとした。
例えば、モルモツト(ハートレー系、雌)から
採取した繊維芽細胞は、5%牛胎児血清(FBS)
を添加したイーグルのMEM培地中で盛んに分裂
増殖し、その倍数増殖時間は、「第1図」に示す
ように、約48時間であり、採取後、約1年で株化
した。
そこで、本発明の目的物質の細胞増殖促進率を
表現のするためには、出来るだけ正常に近い細胞
という条件から採取後6ケ月までに増殖継代した
細胞を凍結保存することにより、目的物質の抽出
(分離)のために使用した。
その方法は、まず、直径3.5cmのペトリデイシ
ユ(コーニング社製)に、1mlの培養液当り4〜
5×104個の細胞を植え、1.0%濃度のFBSを加え
たイーグルのMEM培地を、2〜3日目ごとに交
換する。細胞数は、その都度ビユルケルチユルク
の血球計算盤を様いて測定する。
尚、この際、同時に蛋白量、核酸量を測定して
も良い。目的物質は生理食塩水にて調製し、培地
当り10分の1の量を、培地交換の都度添加し、対
象には、同量の生理食塩水のみ添加する。
〔ハ〕 発明の効果 本発明の胎盤由来蛋白加水分解物は、細胞に対
する毒性作用物質が除去され、これによつて、
色、臭いの点が改良される優れたものである。
又、ある投与量では、皮膚の繊維芽細胞の増殖促
進作用を有することである。
皮膚及び臓器の結合組織細胞である繊維芽細胞
は、結合組織繊維やヒアルロン酸、コンドロイチ
ン硫酸等の基質の同化及び異化といつた代謝に係
わる細胞であり、組織の再生修復に関与する細胞
である。
これらの事から、本発明の胎盤由来蛋白加水分
解物を損傷修復、抗潰瘍等の目的で使用する医薬
品、化粧品等に利用することは、意義があると考
えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のコントロールとして条件設
定する際に、指標として用いた、5%の牛胎児血
清(FBS)を添加した、繊維芽細胞増殖曲線で
ある。第2図中、〔イ〕は、第1図と同じ、本発
明のコントロールとして条件設定する際に、指標
として用いた、5%の牛胎児血清(FBS)を添
加した、繊維芽細胞増殖曲線である。〔ロ〕は、
上記〔イ〕の条件下において、従来の胎盤由来水
及び塩類溶液に不溶性な蛋白のアルカリ分解物
(分子量1000以下を含む)を、蛋白量で換算して、
培地当り1mg/ml添加したものの、繊維芽細胞増
殖曲線である。〔ハ〕は、上記〔イ〕の条件下に
おいて、本発明の実施例で得られた胎盤由来加水
分解物を、蛋白量で換算して、培地当り1mg/ml
添加したものの、繊維芽細胞増殖曲線である。第
3図中、aは、下記bの対照群とした条件下(コ
ントロール)において、本発明の胎盤由来加水分
解物を、蛋白量で換算して、培地当り1.0mg/ml
添加したものの、繊維芽細胞増殖曲線である。b
は、対照群であり、1.0%の牛胎児血清(FBS)
を添加して、繊維芽細胞増殖率をゼロ近くに抑制
した繊維芽細胞増殖曲線である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 人又は牛の正常分娩後の新鮮な凍結乾燥保存
    された胎盤より水及び塩類溶液に不溶な蛋白成分
    をアルカリ分解処理した後、限外濾過膜、ゲル濾
    過によつて、分子量1,000以下の成分を除去し
    て、細胞に対する毒性作用物質を除去することを
    特徴とする、繊維芽細胞増殖促進作用を有する胎
    盤由来蛋白加水分解物。
JP60225667A 1985-10-09 1985-10-09 繊維芽細胞増殖促進作用を有する胎盤由来蛋白加水分解物 Granted JPS6284025A (ja)

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