【発明の詳細な説明】
荷投機械用リンク機構装置
本発明は下記の種類の荷投機械に使用されるリンク機構装置に関する。即ち該機
械は、油圧シリンダの助けをかりて下方の終端位置と上方の終端位置のあいだに
上下させられることのできる2個のリフト・アームを備えた自動車輌、下方ピボ
ット軸の周りにピボット運動を行なうためリフト・アームの外方端に取り付けら
れるパレットを持ち上げるフォークあるいはパケットのような作業器具、作業器
具のうえに取り付けた上方ピボット軸をリフト・アーム軸受の下方にありリフト
・アームに直接にまたは間接に軸受で支えられ上方レバーと下方レバーを有する
ダブル・レバー・シフト・アームの仲介によって荷投機械のフレームのうえに取
りつけた固定ピボット軸に連結するリンク機構装置、作業器具の角度が水平面に
′対して調節されるよう調節可能な長さの延長を行なうリンクを形成する油圧傾
斜シリンダ、及びリンク・アームの前方端のところに位置しまたシフト・アーム
の上方のレバーを作業器具の上方の軸受シャフトに連結するリンク機構配置を含
む。
作業器具は荷を入れるパケット、ショベル、パレットを持ち上げるフォーク、例
えば丸太を載せる目的のための掴み道具、またはクレーンのアームを含む。公知
のリンク機構の場合には、荷を載せる部分はしばしば、例えばパケットまたはパ
レットを持ち上げるフォークのような単一の作業器具を意図している。この点で
は、荷を満たしたパケットを一定して水平にして移動する、即ち平行移動させて
、容易に注ぎ満たすことのできる材料がそれを持ち上げるときパケットから流出
するのを防ぐよう努力される。パレットを持ち上げるフォークの場合には、フォ
ークによって運ばれる荷が滑り落ちることを防ぐように、フォークを平行に上方
にまたは下方に移動させることができなければならない。この平行の状態は、傾
斜シリンダをロックして、単一の作業器具の平行移動または水平移動に対して装
置を適応させることによって比較的に簡単に達成されることができる。
米国特許第2,817,448号は、荷を載せるパケットと共に主として使用す
るための荷投機械を記載しており、ここではパケットは下方のピボット軸を存し
、このうえにリフト・アームの外方端が軸受で支えられ、また連結リンクの一端
に連結される上方のピボット軸を有し、連結リンクの他の端は傾斜シリンダに連
結される。
この傾斜シリンダは次いで2本のレバーを存するシフト・アームの上方レバーに
連結され、シフト・アームはリフト・アームのうえに軸受で支えられ、シフト・
アームの下方レバーは車輌フレームのピボット軸にリンクによってリフト・アー
ムのピボット軸の下方の位置に連結される。連結リンクはピボット・リンクによ
って運ばれ、その上方端は連結リンクとピボット・リンクの両者に共通であるじ
ポット連結に連結され、その下方端はリフト・アームにピボットして連結される
。
この公知の種類のリンク機構の配置は良好なパケットの平行移動と傾斜シリンダ
によって見届けて所期のフォークの平行移動または水平を維持するにはシリンダ
の長さの延長を徐々に調節しなければならないほどよくないフォークの水平運動
とのあいだの選択をこれまで行なうことが必要であった。またフォークの良好な
平行移動が優先されるときはこの逆であった。この傾斜シリンダまたはピストン
を徐々に調節することは操縦者によって行なわれ疲れる仕事である。
しかしながら、装置の機能的特性は変更されることができ、とりわけ装置の車輌
のシャシへの連結を1つのピボット軸からもう1つのピボット軸にスウェーデン
国特許明細書第8008328−0号に記載のように移行することによって変更
されることができる。しかしながらこの解決法は重い部材を扱って相当の仕事を
行なうことを要求し、これは作業上で行なうには困難であろう。
リンク機構装置の一部を形成する部材はいろいろと変動するであろう。これは例
えばフランス国特許第1423548号、米国特許第4.609,322号及び
独乙国公開公報第2357365号において明らかであり、しかしながらこれら
の発行物の教えることは本発明の請求の範囲lの範囲の外にある。ただこれらの
特許の明細書は、異なる機能と特性を有する異なったリンク機構装置を得るため
に多くの種々の試みがなされていることを示すという唯一の目的のために触れた
ものである。
本発明の目的は、作業器具のうえに傾斜シリンダの満足すべき傾斜トルクを保持
しながら、リンク機構装置は、パレットを持ち上げるフォークの使用するとき、
フォークは、それが上方にまたは下方に移動させられるとき、所期の角位置を取
ることを保証し、また同時に本質的に同じ結果か液体を満たしたパケットを上に
振られた位置にして得られ、傾斜シリンダに作業器具が持ちあげられたとき調節
を行なう必要がないことを保証するように、公知の部材を配置し組み合わせるこ
とによって以下の請求の範囲第1項の前文に特に定義される種類の改良されたリ
ンク機構装置を提供することである。これによって、両方の場合傾斜シリンダが
ロックされることができる。
よって、ピボット軸の位置または傾斜シリンダに対して面倒な時間のかかる調節
を行なう必要なしにフォークの平行移動またはパケットの平行移動のいずれかを
達成するのに本発明のリンク機構装置を使用することができる。
この目的は、本発明によるリンク機構装置の構造によって達成され、この装置は
、シフト・アームの二重レバーの下方の短いレバーが単一の傾斜シリンダによっ
て装置の固定した機械のフレームに取り付けたピボット軸に連結されること、シ
フト・アームの上方と下方のレバー・と作業器具の上方のピボット軸のあいだの
連結がより長いリンクから成り、このリンクはその前方端においてリンク機構配
置の一部を形成するより短いリンクに連結されること、及びより短いリンクはそ
の両端のあいだの略略中間のところにピボット・リンクによって支持され、ピボ
ット・リンクの上方端はより短いリンクにピボット結合され、またその下方端は
直接にまたは間接にリフト・アームにピボット結合されるということを特徴とす
る。
フォークを平行移動で持ち上げるため、下方の終端位置、中間位置及び上方の終
端位置またはさらに上方の位置にあるリンク機構装置を公知の方法で描くこと、
及び上方に振られたパケットに対して同じ図を描くことにより、すべての位置に
本質的に共通である傾斜シリンダの後方端に対してフレームのうえにあるピボッ
ト点の位置を決めるためリンクの長さとピボット軸の位置決めに行なわれる必要
のある調節を決めることが可能である。実際には、フォークの移動に対して良好
な平行移動を達成するためまたパケットにおいてより大きい偏差を許すためそれ
が設立される。もっとも本発明のリンク機構装置を使うときは、この偏差は非常
に小さく、持ち上げ作業中傾斜シリンダの長さの延長を調節する必要はない。同
時に、パケットのう゛えにかかる望まれる比較的大きい傾斜モーメントはパケッ
トに対する傾斜シリンダの主として公知の連結によって保持される。これは他の
作業の目的のため装置を有利に使用することができる希望を満足させる。
本発明は添附図を参照して以下より詳細に記載される。
第1図は本発明によるリンク機構装置を設けた車輌の概略図、
第2図はリフト・フォークに対するリンク機構装置の種々の位置を概略的に示す
図、
第3図は荷重を載せるパケットに対するリンク機構装置の種々の位置を概略的に
示す図、
第4図は2個のカーブを表わす図で、その1つのカーブは揚程の函数であるパケ
ットの角度の変化を示し、ままた他のカーブは揚程の函数である持ち上げフォー
クの角度の変化を示す、
第5図は本発明によるリンク機構装置の構造的実施例の側面図、及び
第6図は第5図に示すリンク機構装置を上方から見たしてある。
第1図は車輌に設置した本発明による゛リンク機構装置の概略を示す。この車輌
の車輪はlOで表わしフレーム12を含む。
2個のほとんど対称的に位置するリフト・アーム14は一対の油圧シリンダ16
によって下方の終端位置を上方の終端位置とのあいだに振られることができる。
リフト・アームはフレーム12に取り付けられたピボット軸18にピボット可動
に連結される。リフト・アームの外方の端のうえにはピボット軸か取り付けられ
、これはパケット22の形の作業器具のピボット取り付けのための下方のピボッ
ト軸20を形成する。
パケットは、リフト・アームの軸18の下方に位置するフレーム12のうえのピ
ボット軸26に、前記のリンク機構装置を経て、連結される上方のピボット軸2
4を有する。この連結はリンク機構装置の一部を形成し、またピボット軸受30
によってリフト・アームのあいだに延びるクロス・ピースのうえに軸受けされる
二重レバーのシフト・アーム28を含み、この軸受は支持はブラケット構造を経
て間接的に行なわれる。シフト・アームは上方の長いレバー32と下方の短いレ
バー34を有する。
固定したピボット軸26と下方レバー34のピボット・ピン35のあいだに単−
個の傾斜シリンダ36が連結され、この傾斜シリンダは水平方向平面に対して所
望の角位置に器具22を調節するための長さを延ばすことのできるリンクとして
働く。リフト・アームの前方の端部のところにリンクの配置か位置している。こ
れは長いリンク38を含み、その一端は上方の長いレバー32のピボット・ピン
40に連結され、また他の端は短いリンク44の一端にピボット連結42を経て
連結されるが、前記短いリンクの他の端は作業器具の上方ピボット軸24に連結
されている。
短いリンクの両端の略々中心の位置にピボット・レバー48の上方端に対するピ
ボット連結46があり、その下方端はピボット接続部50によってリフト・アー
ム14に連結されている。
原理としては、リンク配置44.48は作業器具に比較的に大きい傾斜トルクを
発生する目的に対して公知であり、またそれは原理としてより短いレバー34と
フレーム12のあいだに傾斜シリンダを位置決めにすることで公知である。しか
し、両者が一緒では、これらの部材は新規のまた利用価値のある組み合わせを構
成し、それによってリフト・フォークと上方に振ったパケットの両者の所望の平
行度を傾斜シリンダをロックした状態で達成することができる。
本発明によって与えられることのできる利点を達成するため、種々異なったレバ
ーのその各々のピボット点のあいだの長さは相互に対して与えられた関係を存す
るべきであることが分っている。例えば、シフト・アームの長いレバー32に連
結される、長いリンク38の長さとリフト・アーム14のピボット点18と20
のあいだのリフト・アーム14の長さの延長のあいだの関係は0.30−0.5
0の範囲にあり、好適な場合的0.40であるべきである。
さらにまた、リンク38の長さとシフト・アームのピボット点30とピボット・
レバー48の下方の枢着点50とのあいだの距離とのあいだの関係は0.8−1
.1の範囲にあり、好適な場合的0.9であるべきである。
リフト・アームの内方のピボット点18とリフト・アーム14のピボット軸30
のあいだに位置する長さの延長とリフト・アーム14の長さとのあいだの関係は
0.4−0.5の範囲にあり、この範囲の略々中央であることが好適である。
下方のレバーが周辺部材の存在のため、必要上比較的に短くあるべきであるとき
は、このレバーの長さとリフト・アーム14の長さとのあいだの比は好適な場合
0.1−0.2の範囲にあるであろう。そこでシフト・アームの長いレバー32
の長さとその短いレバー34の長さとのあいだの関係は好適な場合2.0−2.
3の範囲にあるであろう。
以上において述べたように、公知の建設方法の助けをかりて、フォークのリンク
機構装置の各々に本質的には共通である枢着点26の位置を設立することは可能
である。
第1図に示すリンク機構装置の場合、ピボット点40はリフト・アーム14に対
して、シリンダがその位置をロックされるとき、傾斜シリンダ36の長さの延長
によ・って異なった動きを行なうであろう。
以下の記載から明らかであるように、フォークの平行を得るためにはシリンダは
本質的にその中央の位置に調節されるが、器具がパケットであるときは、それは
上方に振られた位置から持ち上げられるとき平行に移動しなければならないので
、シリンダは与えられた位置まで延長させられねばならない。うえに持ち上げら
れるフォーク及びパケットの望まれる平行移動を達するためには、装置の建設を
決定するとき、これまでに知られている装置とは違った、特定のシフト・アーム
の形状を上方レバー32と下方レバー34のあいだの角度を変えることによって
選ぶことができる。参照番号32Aは、レバー間のより大きい角度とシフト・ア
ームが振られたときピボット点40によって描かれる円52の周りの変化した条
件を与える、代りの長方レバーの位置を表わす。このようにして、円のどちらの
側が利用されるかを選ぶことができる。長いリンク38の異なった直線変位は、
第1図から理解されるように、シフト・アーム28の同じ角変位で、レバー32
と34のあいだの異なった角度で得られる。
シフト・アームが調節される角度は、傾斜シリンダ36と長いリンク32のピボ
ット軸30の周りの回転によって起きるトルクのあいだの関係に影響を与えるよ
う選ばれることができる。よって高い上方にあがった位置でパケットを空にする
ときより小さいトルクを与えることを犠牲にして、パケットが地中に掘り込むと
きの大きいブレーキ・トルクを選ぶことができる。その代りとして同じ装置の助
けをかりて、荷を運ぶ器具、例えば材木の丸太を掴む器具がその荷からリフト・
アームを最も高いところにおいて開放されるとき、この器具が地上の高さのとこ
ろでその荷重を掴むときのより小さいトルクを犠牲にして、最大のトルクを発生
することを選ぶことがでる。
このようにして、本発明によるリンク機構装置は、簡単な装置によってそれを異
なった作業のタイプ及びそれに関連する異なった是非必要とされるものに適応さ
せることができ、それによって本発明のリンク機構装置を高度に多目的に役に立
つものとする。
第2図はリフト・フォーク54の本質的に平行運動を達成するためのリンク機構
装置の種々の位置を図式的に示したものである。
第3図はパケット22の本質的に平行運動を達成するためのリンク機構装置の種
々の位置を図示する。
第4図は、フォークがうえにあげられるとき(高さhメートル)に起こるフォー
クの角度、V度の変化を図示するカーブ54Aの図であり、カーブ22Aはhメ
ートルの高さに上げられるとあいだの上方に向けて振られるときのパケット角度
、V度の変化を図示する。
もし望むならば、この装置は、カーブ22Aが実質的に真っ直ぐな垂直の線であ
るように調節されることができるが、線54Aの弯曲度はそのときよりはっきり
となる、即ちパケットの角度に増大した変動がある。図に示されている2つのカ
ーブは、フォーク及びパケットの両者に対して、うえにあげる操作中、傾斜シリ
ンダをロックして受け入れることのできる値に妥協したものである。
第5図と第6図はリンク機構装置の構造の実施例であり、2個のリフト・アーム
16と16はクロスピース60によって互いに連結されている。クロスピース6
0は、シフト・アームを軸受によって支持するため2個のブラケット・アーム6
2.64をうえに取り付けており、またさらにブラケット・アーム66と68を
ピボット・レバー48の下方端の取り付けのためクロスピース60のうえに取り
付けている。
第5図と第6図から、リンク機構装置は比較的に小さい数の部材だけを含み、よ
って製造コストもそれに相当して低い。
操縦席からの視界は比較的に良好である。傾斜シリンダはリフト・アームとシフ
ト・アームのあいだにある領域で低いところにあり、また上方から見たとき、長
いレバー33と短いレバー34は操縦者の視界を妨げない比較的に狭い細い部材
を形成する。
FIG、1
FIG、 2
FIG、3
■0
FIG。4
国際調査報告
Th1+鈴替1−1輪一一−1−−1一刺一―■軸−一神一一障−一州e一一曽
一一峠トー一一一一一墜醐一豐胛iけ一一