JPH04500976A - 酸性状態の治療のためのデキストリン誘導体の使用方法 - Google Patents

酸性状態の治療のためのデキストリン誘導体の使用方法

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JPH04500976A JP1508598A JP50859889A JPH04500976A JP H04500976 A JPH04500976 A JP H04500976A JP 1508598 A JP1508598 A JP 1508598A JP 50859889 A JP50859889 A JP 50859889A JP H04500976 A JPH04500976 A JP H04500976A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 酸性状態の治療のためのデキストリン誘導体の使用方法本発明はある種のデキス トリン誘導体、酸性状態の治療方法及びこのような治療に用いられる化合物に関 する。
本発明の第1の側面によれば、デキストリンの水酸基の一部が塩基基により置換 されたデキストリン誘導体が提供される。このような塩基基は、消化器、腹腔あ るいは循環器内に存在する酸性分子部分と結合し得る任意の反応基からなるもの であってよい。好適な塩基基としては、アミン基があり、特に第3級のアミノ基 及び第4級のアンモニウム基がある。
腸内に分泌される胆汁酸を結合させることにより、コレステロールを代謝する肝 臓内の酵素をフィードバック活性させ得ることが良く知られている。これにより 血中のコレステロールレベルを低下させることができる。胆汁酸と結合すること によりコレステロールのレベルを制御するための2つの薬剤が知られている。コ レスチラミン(cholestyramine)は、陰イオン交換部分が第4級 のアンモニウム基により提供される塩基性インイオン交換樹脂の塩化塩である。
もう1つの薬剤は、ジエチルペンタミン(dleth>’l pentaw+I ns )とエビクロロヒドリン(eplchlorohydrln )との共重 合体からなる、コレスティポルヒドロクロリド(COIestlpol hyd rochlorlde)と呼ばれる樹脂である。これら2つの物質は親水性であ るが、水に不溶である。これらは消化酵素による影響を受けず、消化器内に於て 変化することがなく、血流中に吸収されることがない。しかしながら、これらの 薬剤は樹脂であることから、ざらざらした性質を有し、摂取する際に不快感を伴 う。更に、これらの薬剤は、嘔吐感、腹部の不快感、消化不良及び便秘の原因と なり得る。しかも、陰イオン交換樹脂の塩化物からなるコレスチラミンの場合、 相対的な投与量が高くなる若年の患者に高クロル性アシド−シスが発生する場合 がある。
これらの公知の薬剤の更に別の問題は、同時に投与された薬剤など他の化合物と 、消化器内に於て結合する場合があることである。
酸性中毒は、通常毒物と考えられる物質を摂取した場合のみならず、薬剤として 用いられるが過剰に摂取した場合に有毒であるような物質によっても引き起こさ れる。酸性毒物としては、アセチルサルチル酸(アスピリン)、アミロバルビト ーン(amylobarbltone) 、ブトバルビトーン(butobar blLone ) 、ベンドパルビトーン(pentobarblt。
ne) 、フエノバルビトーン(phenobarbILone)及びクイナル バルビトーン(quJnalbarbitone )などのバルビッル酸塩(b arbl Lurates)がある。
本発明は更に、血中のコレステロールレベルを低下させ、酸性中毒を治療するた めのデキストリン誘導体の使用方法をも提供する。本発明は更に、本発明のデキ ストリン誘導体と、不活性であるようなそのキャリア或いは希釈剤とを組合わせ てなる薬剤にも関する。本発明は更に、本発明に基くデキストリン誘導体の有効 量を、人間を含む動物に対して投与することを含む、動物等の酸性中毒を治療し たり、血中のコレステロールレベルを低下させるための方法をも提供する。
本発明の更に別の側面によれば、本発明のデキストリン誘導体を少くとも1つの 不活性なキャリア又は希釈剤と組合わせることにより調製される薬剤の製造方法 をも提供する。
デキストリンは、通常種々の澱粉を希酸により処理して澱粉を加水分解したり或 いは乾燥澱粉を加熱することにより製造される。このような方法により、広い範 囲の重合度を有するグルコースポリマーを得ることができる。重合度(DP)は 1.2或いは更に大きな数の範囲の値を取り得る。澱粉を直接加水分解して得ら れる生成物は、12以下のDPを有する物質を60重量%も含む場合がある。本 発明の好適実施例によれば、テキストリン誘導体は、12よりも大きいDPを有 するグルコースポリマーを比較的高い割合で含んでいる。好ましくは、テキスト リン誘導体は、12以上のDPを有するグルコースポリマーを少なくとも50重 量%含む。
特に好ましい実施例に於ては、テキストリン誘導体が、12より小さいDPを有 するグルコースポリマーを1.0重量%以下含む。特に好ましい実施例として、 デキストリン誘導体は、12より小さいDPを有するグルコースポリマーを5重 量%以下の割合で含む。このようなデキストリンは、低いDPを有するデキスト リンを除去するようにデキストリンを分別することにより調製することができる 。溶剤による沈殿及び半透膜による分別を含む公知の分別手法を用いることがで きる。
グルコースポリマー混合体を調製するだめの方法が英国特許第2.132,91 4号明細書に記載されており、低いDPを有するグルコースポリマーを比較的低 い割合で含むグルコースポリマー混合体の調製方法が英国特許第2゜154.4 69号明細書の例2に記載されている。この混合体は、12より大きい重合度を 有するポリマーを91゜9%、2〜10の重合度を有するポリマーを7.9%含 んでいる。
本発明に於て用いられるデキストリン誘導体の重量平均分子量は、15,000 〜25.000であるのが好ましく、特に15.000〜20.000であるの が好ましい。
数値平均分子量は5,000以下であるのが好ましい。重量平均分子量は、高圧 液体クロマトグラフィー(HPLC)により決定される。この方法は、J、 C hrosatography 246゜227−240(1980)に於いてA l5op et alにより記述されているように、標準的なデキストリンに対 して較正されたクロマドグラフィーコラムを用いることにより、(デキストリン 誘導体よりも、むしろ)デキストリンに対して実施される。
特に血中のコレステロールを低下させるような場合には、デキストリン誘導体混 合中には極めて高い分子量を有するグルコースポリマーが存在していないこと、 或いは存在してもごく少量であることが望まれる。
本発明に基づく化合物は、任意の経路により投与するために調製することが可能 である。例えば、この化合物は経口投与に用いるものであったり、或いは酸性中 毒の治療の場合には、腹腔から投与するようにすることもできる。
塩基性デキストリン誘導体は、新たな化学化合物を構成する。これらは種々の方 法により製造することができる。
例えば、米国特許第2.81.3.093号、同2,917,506号、同2゜ 935.436号及び同2,975,124号明細書に記載されているような第 3級のアミノ基を有するエーテルの製造方法として記載されているのと同様な方 法や、或いは第4級のアンモニウム基化合物を製造する場合には、米国特許第2 .876.217号明細書に記載されているようにして製造することができる。
塩基性デキストリン誘導体の性質は、その塩基基の性質及び量に依存する。誘導 体は水溶性であることが望ましい。
塩基基の量は、少なくとも5重量%であるのが好ましく、その上限は、現在知ら れている方法によっては、デキストリン中に10重量%以上の塩基基を導入させ ることが実用上困難であることにより規定される。
経口投与される場合には、デキストリン誘導体を含む組成体を用いることができ る。これらの組成体は、水溶性であって、その味或いは色を、例えば合成食品添 加剤を添加することにより隠蔽し得る点に於て有利である。デキストリン誘導体 を含む混合体を飲用することにより、活性材料は直ちに腸に到達し、そこで胆汁 酸や他の酸性毒物に対して作用することができる。活性材料を、胆汁酸や他の酸 性毒物などからなる対象に対して迅速に供給し得ることから、有効部分が対象物 に到達する前に何ら劣化が引き起こされないという利点が得られる。
腹腔からの注入に適する組成体は、腹膜潅流に於て用いられる従来の溶液に含ま れるものと同様の電解質を含むものであってよい。例えば、このような溶液は、 次のような電解質を次のような濃度で含むものであってよい。
Na 115 〜140 CI 95 〜145 Mg 0.6 〜0.9 Ca 1.0 〜5.0 乳酸 30〜40 コレステロールレベルの是正や酸性中毒の治療は短時間に行なわれることから、 これらの電解質の性質及び量は、従来の腹腔潅流に於ける場合はど重要ではない 。しかしながら、電解質のバランスが失われた場合には、中毒患者に対して重大 な問題が引き起こされる場合があり、潅流を行なう際には適切な電解質を用いる ことが推奨される。
他方に於て、本発明に基づく組成体は、(流体を腹膜を透過させることにより腹 腔内に導入する際の正味の流れを意味する用語としての)限外濾過を効率的且つ 定常的に行ない得るような濃度をもって浸透圧剤を含むことが重要である。本発 明に基づく組成体中の浸透圧剤は、通常、デキストリン誘導体そのものからなる が、適宜、デキストローズやグルコースポリマーの混合体など、他の浸透圧剤を 補助的に用いることができる。
本発明の例を以下に記載する。
(特に、第4級アンモニウム水酸化エチルデキストリン(quaternary  ammonium hydroxyethyl dextrin)などからな る)第4級アンモニウムアルキルデキストリンが次のようにして調製された。ト リエチルアミン(45グラム)を水(100ミリリツトル)中に懸濁し、室温下 に於て攪拌した。次に、エピクロロヒドリン(epichlorohydrIn  )(37グラム、0.4モル)を滴下した。攪拌を5時間継続したが、混合体 は依然として均質とならなかった。−晩攪拌した後、得られた均質な溶液を、真 空中に於て、300Cの温度下に於て蒸発させ、数時間の内に濃いシロップ状の 物質を得たg (英国特許第2.154,469号明細書の例2に記載されたよ うな、12よりも大きいDPを有するものを91.9%、2〜10のDPを有す るものを7゜9%含む)デキストリン(20グラム)の水中に溶解された(60 ミリリツトル)を粘性を有する溶液として準備し、水(15ミリリツトル)に溶 解されたNaOH(2,8グラム)を加えた。これにより、高い粘性を有する沈 殿物が得られ、更に水(100ミリリツトル)を添加し、溶液が得られるまで攪 拌した。これを室温下に於て一晩攪拌し、得られた反応生成物を4モルのMCI により中和した。これを、水道水に対して3日間透析し、更に蒸留水に対して2 日間透析した。最終的に得られた溶液を乾燥凍結し、29.8グラムのガラス状 の粉末を得た。NMR(核磁気共鳴)スペクトルによれば、置換されたデキスト リン中には、1グルコ一ス単位当たり約1つの第4級アンモニウム基が存在する ことが示された。
第4級アンモニウムエチルデキストリンが胆汁酸と結合する能力を、置換されな いデキストリン及びコレスチラミンの能力と比較した。これらの材料のタウロコ ール酸に対する相対的な親和度が判定された。それぞれ4ミリリツトルの、デキ ストリン2.5%溶液、デキストリン誘導体2゜5%溶液及び蒸留水中の2.5 %コレスチラミン懸濁液に対して、10ミリグラムの炭素14−タウロコール酸 塩(5,5x105 dpm)を含む1ミリリツトルの水溶液を加えた。15分 後に、5ミリリツトルの各溶液を透析バッグ内に充填し、100ミリリツトルの 水に対して透析を行なった。異なる時刻に於けるサンプルを透析バッグ(0゜1 ミリリツトル)及び透析材料(5ミリリツトル)から取出し、液体シンチレーシ ョンスペクトルメーターにより放射性を計測(−だ。
その結果が、3つの材料について、タウロコール酸塩の経時的な減少量を示すグ ラフからなる添付の図面中に示されている。これから、置換されたデキストリン 及びコレスチラミンがいずれもタウロコール酸に対して強固に結合することがで き、24時間経過後に於ても透析バッグから失われた量が5%以下であることが 理解される。それに対して、デキストリンは胆汁酸に対して結合することがなく 、その80%が24時間の間に失われた。
このように、置換デキストリンは、コレスチラミンを用いた場合に付随する上記 した不利益を伴うことなく血中のコレステロールを低下させるために用いること ができる。
試験管中に於て行なわれた研究によれば、上記したデキストリン誘導体は、サル チル酸或いはフェノバルビトーンなどの酸性薬剤に対しても、タウロクロール酸 に対する上記した場合と同様に活発に結合することが示された。体内に於てデキ ストリン誘導体が酸性分子と結合することによる有用性を更に示すために、ラッ トを用いた実験研究を行なった。
ラットに対して、放射性物質によりラベル付けされたフェノバルビト−ンを静脈 注入し、15分経過した後に10ミリリツトルの2%デキストリン誘導体溶液を 腹腔内に導入した。比較のために、置換されないデキストリンの2%溶液をコン トロールとして用いた。この実験は、それぞれ3匹の動物を用いて2回行なった 。溶液を腹腔内に導入して1時間経過した後、血液及び腹腔液を同時に採取し、 放射性物質によりラベル付けされたフエノバルビトーンの分析を行なった。3時 間経過後の、フエノバルビトーンに関する腹腔液/血清濃度比は次の通りであっ た。
潅流液 潅流液対血清濃度比 2%デキストリン 0.89 0.942%デキストリン誘導体 2.32 2 .68この結果から、デキストリンではなく、塩基性デキストリン誘導体が存在 する場合には、濃度勾配に抗して、フエノバルビトーンが腹腔液内に蓄積される ことが示される。
これは、ラットの場合、ポリマーを腹腔から急速に失うという性質を有するため に人間のモデルとしては適していないにも拘らず得られた結果である。これによ り、塩基性デキストリン誘導体は、腹膜潅流による中毒の治療の際に、血流から 酸性物質を除去する能力を向上させるために用い得ることを示している。
ポリマーからのタウロコール酸塩の減少量時間(時間) 国際調査報告 国際調査報告

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.デキストリンの水酸基の一部を塩基基により置換してなるデキストリン誘導 体。
  2. 2.塩基基がアミノ基又は残基からなることを特徴とする請求の範囲第1項に記 載のデキストリン誘導体。
  3. 3.前記アミノ基が第3級アミノ又は第4級アンモニウム基又は残基からなるこ とを特徴とする請求の範囲第2項に記載のデキストリン誘導体。
  4. 4.デキストリン誘導体の10重量%以上の部分が、12より小さい重合度を有 するグルコースポリマーをなすことを特徴とする上記請求項のいずれかに記載の デキストリン誘導体。
  5. 5.デキストリン誘導体の5重量%以上の部分が、12より小さい重合度を有す るグルコースポリマーをなすことを特徴とする請求の範囲第4項に記載のデキス トリン誘導体。
  6. 6.前記デキストリン誘導体の重量平均分子量が15,000〜25,000で あることを特徴とする上記請求項のいずれかに記載のデキストリン誘導体。
  7. 7.各グルコース単位当たりに0.5〜2個の塩基基が存在することを特徴とす る上記請求項のいずれかに記載のデキストリン誘導体。
  8. 8.各グルコース単位当たりに0.5〜1.5個の塩基基が存在することを特徴 とする請求の範囲第7項に記載のデキストリン誘導体。
  9. 9.人間を含む動物の酸性状態を治療するために、上記した請求項のいずれかに 記載されたデキストリン誘導体を使用する方法。
JP1508598A 1988-07-29 1989-07-28 酸性状態の治療のためのデキストリン誘導体の使用方法 Pending JPH04500976A (ja)

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