JPH0449961Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車両等に用いられるシートのシートバ
ツクの上部が乗員の頭部の高さまであるハイバツ
クシートに関し、更に詳細に説明すると、シート
バツクのメイン部と、該メイン部の周囲に設けら
れた逆Ｕ字状のメインサイドとを備え、前記メイ
ンサイドの中央部が前記メイン部の上端と適宜の
間隔を置いて設けられ、メインサイドの両側部が
メイン部の両側に設けられたハイバツクシートに
関する。

〔従来の技術〕

従来より、車両等のシートにハイバツクシート
が設けられている。第４図に示す如く、ハイバツ
クシート１のシートバツク２はメイン部３とこの
メイン部３の周囲に設けられた逆Ｕ字状のメイン
サイド４とを備え、メイン部３の上端とメインサ
イド４の中央部４ａとの間には空間部５が形成さ
れている。

そしてハイバツクシート１のシートバツク２に
はヘツドレストが設けられず、メインサイド４の
中央部４ａがヘツドレストを兼ねていた。このよ
うなシートバツク２の表皮材の端末処理に際して
は、メイン部３を被覆するメイン部表皮材６と、
メインサイド４を被覆するメインサイド表皮材７
とを別個に形成し、表皮材の端末処理がなされ、
特に空間部５を形成した状態で表皮材の端末処理
を行う場合に、メインサイド表皮材７の端末７ａ
にはフアスナー８等が設けられ、外観の悪化を防
止している。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来のハイバツクシート１においてはヘツドレ
ストを兼ねる状態でメインサイド４が一体に形成
されているため、着座者の体格や好み等に応じて
メインサイド４を上下動調節することが出来ず、
またメインサイド４の表皮材７の端末７ａ処理に
際しては見栄の悪化を防止するためにフアスナー
８を用いなければならず、また形状が複雑なため
皺等が発生し易く、外観の優れたハイバツクシー
ト１を得ることが出来ない欠点を有していた。

本考案の目的はハイバツクシートのシートバツ
クにヘツドレストを設け、ヘツドレストの上下位
置調節が可能であり、またメインサイドの表皮材
の端末処理が容易で皺等の発生がなく、取付けら
れるヘツドレストの後方のメインサイド表皮材の
端末処理部をカバーすることが出来、更にシート
バツクのメイン部の上端より上方に延びるヘツド
レストステイを被覆することが出来、外観が優
れ、且つ高級感を出すことが出来、組付作業が容
易で経済性に優れたハイバツクシートを提供する
ものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上述せる目的を達成するために、シー
トバツクのメイン部と、該メイン部の周囲に設け
られた逆Ｕ字状のメインサイドとを備え、前記メ
インサイドの中央部が前記メイン部の上端と適宜
の間隔を置いて設けられ、メインサイドの両側部
がメイン部の両側に設けられたハイバツクシート
において、前記メイン部の上部にヘツドレストス
テイの挿入孔が形成され、該挿入孔にヘツドレス
トステイが挿入され、ヘツドレストステイの上部
に固着されたヘツドレスト本体が前記メインサイ
ドの中央部前面側に配設されるようになされ、前
記メインサイドの中央部前面側にカバー部材が取
付けられ、該カバー部材にステイカバーが設けら
れていることを特徴とする。

〔作用〕

本考案に依れば、ハイバツクシートのメイン部
の上方に上下位置調節自在にヘツドレストが設け
られ、このヘツドレストがメインサイドの前面に
位置し、且つメインサイドの中央部前面側にカバ
ー部材が設けられているのでメインサイドの表皮
材端末処理をメインサイドの中央部前面側に位置
させ、クリツプ止め等の固着手段で確実に端末処
理を行え、且つカバー部材により端末処理部が被
覆され、外部に露出せず、皺等の発生を防止出
来、またカバー部材に設けたステイカバーにより
ヘツドレストステイが外部に露出せず、外観を向
上させることが出来るものである。

〔実施例〕

以下本考案に係るハイバツクシートを図面を参
照して詳述する。

第１図乃至第３図には、本考案の一実施例の概
略が夫々示されており、第１図にはハイバツクシ
ート１１のシートバツク１２が示され、このシー
トバツク１２はメイン部１３とこのメイン部１３
の外周に設けられた逆Ｕ字状のメインサイド１４
とを備え、本実施例ではメインサイド１４の中央
部１４ａは、メイン部１３の上端１３ａと適宜の
間隔を置いて設けられ、メイン部１３とメインサ
イド１４の中央部１４ａとに空間１５が形成さ
れ、メインサイド１４の両側部１４ｂがメイン部
１３の両側部１３ｂに設けられている。前記メイ
ンサイド１４の両側部１４ｂはサイドサポート機
能を発揮し得るように前方に湾曲形成されている
が、メイン部１３に対して極端に湾曲させないも
のであつてもよい。

第１図に示す如く、メインサイド１４の中央部
１４ａ前面側にはメインサイド１４の表皮材１７
の端末処理部１８が形成されている。このメイン
サイド１４の表皮材１７の端末１７ａは略長方形
に形成され、メインサイドフレーム１９側にクリ
ツプ２０止めされている。

前記メイン部１３の上部にはヘツドレスト２１
のヘツドレストステイ２３を挿入するための挿入
孔１３ｃが一対形成され、第２図に示す如く、メ
イン部フレーム２５に設けられたホルダー受部２
６にヘツドレストホルダー２７が取付けられ、こ
のヘツドレストホルダー２７にヘツドレストステ
イ２３が適宜のロツク手段を介して上下位置調節
可能に挿入されている。ヘツドレストステイ２３
の上部にはヘツドレスト本体２２が固着され、こ
のヘツドレスト本体２２は図示せざるも、フレー
ムと、該フレームの外周を被覆するパツド材及び
表皮材を備えている。前記ヘツドレスト本体２２
はメインサイド１４の中央部１４ａの前面側に配
設され、上下位置調節される。

第３図に示す如く、前記メインサイド１４の中
央部１４ａの前面側にはカバー部材３１が取付け
られている。このカバー部材３１はメインサイド
１４の表皮材１７の端末処理部１８を覆うように
長方形状に形成されたカバー本体３３と、該カバ
ー本体３３の裏面側に形成された係止爪３５とを
有し、前記係止爪３５がメインサイド１４の中央
部１４ａのメインサイドフレーム１９側に設けら
れた係止穴３６に係止されるようになされてい
る。

また前記カバー本体３３の両側部には合成樹脂
板、ゴム材等からなる断面円弧状のステイカバー
３８が形成されている。このステイカバー３８の
下端部に内向きフランジ部３９が形成され、ヘツ
ドレストステイ２３がこの内向きフランジ部３９
に遊嵌される。従つてカバー部材３１は係止爪３
５と係止穴３６の係合によりメインサイド１４に
取付けられ、且つ第２図に示す如く、ヘツドレス
トステイ２３のフランジ部３９及びヘツドレスト
ホルダー２７への挿入により確実に取付けること
が出来、別途取付部材を用いて取付ける必要がな
い。

尚本実施例では、カバー部材３１のステイカバ
ー３８を断面円弧状に形成したが、断面円形状の
パイプを用いてもよく、または蛇腹状の部材を用
いてもよい。

〔考案の効果〕

以上が本考案い係るハイバツクシートの一実施
例の構成であるが、斯る構成に依れば、ハイバツ
クシートのシートバツクのメイン部にヘツドレス
トを上下位置調節可能に取付けられ、メインサイ
ドの中央部前面側に表皮材の端末処理部を設けた
ので表皮材の端末処理作業が容易に行え、表皮材
に引張力を与えた状態で確実にクリツプ止め出
来、皺等を発生させる虞れがなく、またメインサ
イドの中央部前面側を被覆するカバー部材を設け
たので前記端末処理部を被覆して外観を向上させ
ることが出来、更にカバー部材にステイカバーを
設けたのでヘツドレストステイが外部に露出せず
高級感を出すことが出来るハイバツクシートを得
ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係るハイバツクシ
ートの一実施例の概略を夫々示すもので、第１図
は分解斜視図、第２図及び第３図は側断面図、第
４図は従来のハイバツクシートの斜視図である。 図中、１１……ハイバツクシート、１２……シ
ートバツク、１３……メイン部、１３ａ……メイ
ン部の上端、１３ｂ……メイン部の側部、１３ｃ
……挿入孔、１４……メインサイド、１４ａ……
中央部、１４ｂ……側部、１５……空間、１７…
…メインサイド表皮材、１８……端末処理部、１
９……メインサイドフレーム、２０……クリツ
プ、２１……ヘツドレスト、２２……ヘツドレス
ト本体、２３……ヘツドレストステイ、３１……
カバー部材、３３……カバー本体、３５……係止
爪、３６……係止穴、３８……ステイカバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートバツクのメイン部と、該メイン部の周囲
   に設けられた逆Ｕ字状のメインサイドとを備え、
   前記メインサイドの中央部が前記メイン部の上端
   と適宜の間隔を置いて設けられ、メインサイドの
   両側部がメイン部の両側に設けられたハイバツク
   シートにおいて、前記メイン部の上部にヘツドレ
   ストステイの挿入孔が形成され、該挿入孔にヘツ
   ドレストステイが挿入され、ヘツドレストステイ
   の上部に固着されたヘツドレスト本体が前記メイ
   ンサイドの中央部前面側に配設されるようになさ
   れ、前記メインサイドの中央部前面側にカバー部
   材が取付けられ、該カバー部材にステイカバーが
   設けられていることを特徴とするハイバツクシー
   ト。