JPH0448992Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばバンパー内蔵式のフオグラン
プなど、光軸調整機構を備えた自動車灯具に係
り、特に灯具本体を正規にかつ確実に取付け、又
灯具本体の取付体への支持力を増すのに適した自
動車用灯具における保持構造に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

以下、従来の自動車用灯具の保持構造を第３図
乃至第５図を参照して説明する。

図において、１はバンパー内蔵式のフオグラン
プなどの灯具本体で、この灯具本体１はハウジン
グ１０と、そのハウジング１０の前面開口部に配
設したレンズ１１と、そのハウジング１０および
レンズ１１により画成された灯室内に配設したバ
ルブ１２とを備える。１３はバルブホルダで、こ
のバルブホルダ１３に前記バルブ１２を着脱可能
に保持させ、このバルブ１２を灯室内にセツトし
てバルブホルダ１３を前記ハウジング１０の後部
開口部に着脱可能に取付ける。

２は灯具本体取付用のブラケツトで、このブラ
ケツト２は幅が前記灯具本体１のハウジング１０
の幅より若干大きい正面形をなし、左右両側片
の先端部に透孔２０を開設し、中央片に調整片２
１を上方に一体に突設する。この調節片２１の両
側縁を後方に直角に折曲して強度を持たせる。こ
のブラケツト２の中央片を前記灯具本体１のハウ
ジング１０の上部に、灯具本体１の重心にブラケ
ツト２の左右の透孔２０の中心を結ぶ軸（水平軸
Ｖ−Ｖ）が合致し、もしくは接近するように、固
定する。このブラケツト２の左右両側片の先端部
にナツト２２を、ブラケツト２の透孔２０とナツ
ト２２のねじ孔とを合致させて、溶接等により固
定する。

３は車体（又はバンパー）取付用のブラケツト
で、このブラケツト３は前記灯具本体取付用ブラ
ケツト２より１回り大きい正面形をなし、左右
両側片の先端部に透孔３０を開設し、かつその先
端を外側に直角に折曲し、中央片に調整片３２を
上方に一体に突設する。この調整片３２の両側縁
および上縁の中央部を前方に直角に折曲し、かつ
この調整片３２の両端部に取付用の透３３を設け
る。このブラケツト３の調整片３２を車体やバン
パーなどの取付体（図示せず）に取付けて、この
ブラケツト３を取付体の灯具本体１を取付ける所
定の位置に固定する。

４は支点部で、この支点部４はボルト４０と、
ワツシヤ４１と、ブツシユ４２と、前記ナツト２
２とからなる。前記ブツシユ４２は、嵌合部４２
０と鍔部４２１とからなる。前記灯具本体１を取
付体の所定の取付位置にセツトし、灯具本体取付
用ブラケツト２を車体取付用ブラケツト３に嵌合
し、双方のブラケツト２，３の透孔２０，３０を
合致させ、車体取付用ブラケツト３の透孔３０に
ブツシユ４２の嵌合部４２０を嵌合し、そのブツ
シユ４２と灯具本体取付用ブラケツト２の透孔２
０中にボルト４０を挿入すると共に、そのボルト
４０とブツシユ４２との間にワツシヤ４１を介装
し、そのボルト４０をナツト２２に螺合する。こ
の結果、灯具本体１（灯具本体取付用ブラケツト
２）は、取付体（車体取付用ブラケツト３）に、
左右２組の支点部４のボルト４０の軸を結ぶ軸
（水平軸）Ｖ−Ｖ回りに回動可能に、かつ灯具本
体１の重心が上述の軸Ｖ−Ｖに合致し、もしくは
近接した状態で取付けられる。

５は上下方向の光軸調整を行う光軸調整機構
で、前記灯具本体取付用ブラケツト２の調整片２
１に装備した取付部材５０と、車体取付用ブラケ
ツト３の調整片３に装備したナツト部材５１と、
前記取付部材５０に取付け、かつ前記ナツト部材
５１に螺合したアジヤストスクリユウ５２とから
なる。

６はバンパーである。

かくして、アジヤストスクリユウ５２を回せ
ば、灯具本体１は取付体に対して、支点部４の支
点（水平軸Ｖ−Ｖ）を中心に上下方向に回動し、
上下方向の光軸調整が行われる。

〔考案が解決しようとする課題〕

かかる自動車用灯具の保持構造は、灯具本体１
の重心に灯具本体１の保持支点Ｖ−Ｖを合致もし
くは近接させて、走行中の振動等による光軸のブ
レ等を抑え、灯具のバランスや能率等を考慮して
いる。

本考案は、上述の保持構造の改良に係り、その
目的とするところは、灯具本体の取付体への支持
力をさらに増し、走行中の振動等による光軸のブ
レ等をさらに確実に抑えることができ、又灯具本
体を正規にかつ確実に取付けることができる自動
車用灯具における保持構造を提供することにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上述の目的を達成するために、取付
体より保持部を延設し、その保持部に灯具本体の
支点部を保持させることを特徴とする。

〔作用〕

本考案は、灯具本体の支点部を取付体の保持部
に保持させることにより、灯具本体の取付体への
支持力を、支持部のみで灯具本体を支持するもの
と比較して増すことができる。従つて、走行中の
振動等による光軸のブレ等をさらに確実に抑える
ことができる。又、取付体の保持部に灯具本体の
支点部を保持させることにより、灯具本体を支点
部を介して取付体に取付ける際の位置を決めるこ
とができる。従つて、灯具本体を取付体に正規に
かつ確実に取付けることができる。

〔実施例〕

以下、本考案に係る自動車用灯具における保持
構造の一実施例を第１図および第２図を参照して
説明する。

図中、第３図乃至第５図と同符号は同一のもの
を示す。

図において、４２Ａは支点部４のブツシユで、
このブツシユ４２Ａは一端部の小径筒部の嵌合部
４２２と、中間部の中径筒部の保持部４２３と、
他端部の大径筒部の鍔部４２４とからなる。この
ブツシユ４２Ａは、上述の従来のブツシユと同様
に、嵌合部４２２を車体取付用ブラケツト３の透
孔３０に嵌合し、その内部孔中にボルト４０を挿
入し、その鍔部４２４とボルト４０の頭部との間
にワツシヤ４１を介装し、支点部４を構成する。

６０はバンパー６より一体に延設した保持部
で、この保持部６０は前述の支点部４のブツシユ
４２Ａの保持部４２３と交差するように設けられ
ている。この保持部６０はＵ字形の嵌合溝６１を
設ける。

かかるバンパー６からの保持部６０の嵌合溝６
１に、前記支点部４のブツシユ４２Ａの保持部４
２３を嵌合することにより灯具本体１を回動可能
に支持する支点部４をバンパー６の保持部６０に
保持させることができる。この結果、灯具本体１
を取付体に支持する力（支持力）を、支持部４の
みで灯具本体１を支持するものと比較して増すこ
とができる。従つて、自動車の走行中の振動等に
よる光軸のブレ等をさらに確実に抑えることがで
きる。かつ、灯具本体１を手などで押したときの
不安感などをなくすこともできる。又、灯具本体
１を支点部４を介して取付体に取付ける際の位置
を決めることができる。従つて、灯具本体１を取
付体に正規に、かつ確実に取付けることができ
る。

なお、上述の実施例において、保持部６０はバ
ンパー６から一体に延設したものであるが、車体
から一体に延設したものであつても良い。

また、上述の実施例においては、取付体の保持
部６０と支点部４との保持構造は、保持部６０の
嵌合溝６１と支点部４のブツシユ４２Ａとの嵌合
であるが、それ以外に例えばブツシユ４２Ａ側に
係合溝を設け、その係合溝に保持部６０の嵌合溝
６１の縁を係合させるようにしても良い。

さらに、上述の実施例における灯具本体１は、
バンパー内蔵式のフオグランプであるが、その他
例えばプロジエクト形のフオグランプなどでも良
い。

〔考案の効果〕

以上から明らかなように、本考案の自動車用灯
具における保持構造は、灯具本体を正規にかつ確
実に取付けることができ、又灯具本体の取付体へ
の支持力を増すので、走行中の振動等による光軸
のブレなどをさらに確実に抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動車用灯具における保
持構造の一実施例を示した断面図、第２図は第１
図における−線断面図である。第３図は従来
の自動車用灯具の保持構造を示した正面図、第４
図は第３図における矢視図、第５図は第４図に
おけるＶ−Ｖ線断面図である。 １……灯具本体、２……灯具本体取付用ブラケ
ツト、２２……ナツト、３……車体取付用ブラケ
ツト、４……支点部、４０……ボルト、４２Ａ…
…ブツシユ、５……光軸調整機構、６……バンパ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブラケツトを備えた灯具本体と、同じくブラケ
   ツトを備えた車体やバンパー等の取付体と、その
   取付体のブラケツトに前記灯具本体のブラケツト
   を回動可能に支持した支点部と、前記取付体のブ
   ラケツトと前記灯具本体のブラケツトとに介装
   し、前記灯具本体を前記取付体に対して前記支点
   部の支点を中心に回動させて光軸調整を行う光軸
   調整機構とを備えた自動車用灯具において、前記
   取付体より保持部を延設し、その保持部に前記支
   点部を保持させたことを特徴とする自動車用灯具
   における保持構造。