JPH0448968A - 粉体エポキシ樹脂塗装鋼管の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ポリエチレン被覆鋼管と並んでラインパイ
プの防音被覆鋼管として広く使用されている粉体エポキ
シ樹脂塗装鋼管の製造方法に関する。

従来の技術 近年、石油ラインパイプ等においては、その寿命の延長
とメンテナンス費用削減等を目的として、管外面に防食
コーティングを施したポリエチレン被覆鋼管や粉体エポ
キシ樹脂塗装鋼管が多く使用されている。

エポキシ樹脂は、熱硬化性樹脂で、加熱硬化したエポキ
シ樹脂被膜は三次元化学構造を持ち、ポリエチレンに比
べると硬く、可撓性に乏しいという性質を持っている。

粉体エポキシ樹脂塗装鋼管は、一般に鋼管外面をブラス
ト処理等により清浄化したのち、スキュローラーまたは
ローラーで管軸方向に一定速度で搬送し、インダクショ
ンヒーターまたはガス等の加熱炉で、粉体エポキシ樹脂
塗料の溶融温度以上、例えば２３０〜２５０℃に予熱し
、塗装ブース内を通過する鋼管周方向に数本ないし十数
本固定されたスプレーガンにより粉体エポキシ樹脂塗料
をスプレーし、鋼管外面に粉体エポキシ樹脂塗料を塗装
する。塗装は、通常塗着効率を上げるため、静電スプレ
一方式が用いられる。予熱された鋼管の外面に塗装され
た粉体エポキシ樹脂塗料は、鋼管の予熱温度で溶融し、
造膜して通常１〜５分で硬化し、粉体エポキシ樹脂被膜
を形成する。

上記粉体エポキシ樹脂塗料の静電スプレー塗装において
、オーバースプレーされた塗料（鋼管に付着しない塗料
）は、通常２０％程度発生する。

このため、オーバースプレーされた塗料は、これを回収
して鉄粉を除去したのちふるいにかけ、再生塗料として
再利用する場合が多い。しかし再生塗料は、品質が低下
するため、新しい粉体エポキシ樹脂塗料にある比率以下
（通常２０〜３０％以下）の割合で混合して使用する。

上記粉体エポキシ樹脂塗料の静電スプレー塗装における
鋼管の搬送速度は、鋼管予熱の能力、スプレーガンの吐
出能力等のミル能力または使用する粉体エポキシ樹脂塗
料の硬化時間（硬化ゾーンの長さ）によって決定される
のが普通である。このため塗装される鋼管の寸法および
塗料の種類によって搬送速度条件が変化する。

一方、塗装ブースは、一定の大きさ　（長さ）であり、
スプレーガンも塗装ブース内に固定されているため、鋼
管搬送速度によって塗装時間が変動することとなる。

発明が解決しようとする課題 上記粉体エポキシ樹脂塗料の静電スプレー塗装において
、鋼管搬送速度条件や塗装時間が変動した場合、粉体エ
ポキシ樹脂塗料の塗着効率が変動するばかりでなく、ピ
ンホールの発生等粉体エポキシ樹脂塗装の品質欠陥が発
生するという問題がある。

この発明の目的は、粉体エポキシ樹脂塗料の塗着効率が
高く、しかもピンホールの発生を押動できる粉体エポキ
シ樹脂塗装鋼管の製造方法を提供するものである。

課題を解決するための手段 上北目的を達成するため、粉体エポキシ樹脂塗装鋼管の
製造において、粉体エポキシ樹脂塗料の塗着効率、ピン
ホールの発生と塗装時間および塗装ブースの長さとの関
係について試験研究の結果、鋼管の任意の箇所における
粉体エポキシ樹脂塗料の吹付は時間を、鋼管の予熱温度
における粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイムの１．０〜
２．０倍とするか、あるいは鋼管の任意の箇所の塗装ブ
ース内通過時間を、鋼管の予熱温度における粉体エポキ
シ樹脂塗料のゲルタイムの　１．５〜３．０倍とするこ
とによって、高塗着効率でピンホールの発生がほとんど
なく、しかも塗膜外観の優れた粉体エポキシ樹脂塗装鋼
管が得られることを究明しこの発明に到達した。

すなわちこの発明は、鋼管を連続的に搬送し、スプレー
ガンを備えた塗装ブース内で鋼管外面に粉体エポキシ樹
脂塗料を連続的にスプレーする粉体エポキシ樹脂塗装鋼
管の製造方法において、鋼管の任意の箇所における粉体
エポキシ樹脂塗料の吹付は時間を、鋼管の予熱温度での
粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイムの１．０〜２．０倍
とするのである。

また、鋼管を連続的に搬送し、スプレーガンを備えた塗
装ブース内で鋼管外面に粉体エポキシ樹脂塗料を連続的
にスプレーする粉体エポキシ樹脂塗装鋼管の製造方法に
おいて、鋼管の任意の箇所が塗装ブース内を通過する時
間を、鋼管の予熱温度での粉体エポキシ樹脂塗料のゲル
タイムの　１．５〜３．０倍となるよう塗装ブース長さ
を調整するのである。

作　　　　用 この発明において、鋼管の任意の箇所における粉体エポ
キシ樹脂塗料の吹付は時間あるいは鋼管の任意の箇所が
塗装ブース内を通過する時間を前記のとおり限定した理
由を詳述する。

鋼管の任意の箇所における粉体エポキシ樹脂塗料の吹付
は時間は、鋼管の予熱温度における粉体エポキシ樹脂塗
料のゲルタイムの　１．０倍未満の短時間の場合、粉体
エポキシ樹脂塗料の塗着効率が急激に悪化し、十分な塗
装ができず、その分再生塗料の割合いが多くなるため、
塗装膜の品質低下を招くことになる。また、２．０倍以
上に長くなると塗着効率が向上するが、初期に付着溶融
した粉体エポキシ樹脂塗料が固化し始めて流動性が悪く
なっているため、ピンホールが発生し品質の悪化を招く
。このなめ、鋼管の任意の箇所における粉体エポキシ樹
脂塗料の吹付は時間は、鋼管の予熱温度における粉体エ
ポキシ樹脂塗料のゲルタイムの１．０〜２．０倍、好ま
しくは　１．２〜１．８倍とする。

鋼管の任意の箇所が塗装ブース内を通過する時間は、鋼
管の予熱温度における粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイ
ムの３．０倍以上の長時間の場合、オーバースプレーに
よりブース内を舞っている粉体エポキシ樹脂塗料が鋼管
外面で溶融固化しつつある塗膜表面に多く付着し、塗膜
表面粗度が上昇し、品質上好ましくない。また、１．５
倍未満と短時間の場合は、噴霧パターンにより制約され
る。

このため、鋼管の任意の点が塗装ブース内を通過する時
間は、鋼管の予熱温度における粉体エポキシ樹脂塗料の
ゲルタイムの　１．５〜３．０倍、好ましくは　１．８
〜２．５倍とする。

この発明においては、鋼管の任意の箇所における粉体エ
ポキシ樹脂塗料の吹付は時間を、鋼管の予熱温度におけ
る粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイムの１．０〜２．０
倍としたがら、粉体エポキシ樹脂塗料を塗着効率高く、
しがもピンポール発生がほとんどない粉体エポキシ樹脂
塗装鋼管が製造できる。

また、鋼管の任意の箇所が塗装ブース内を通過する時間
を、鋼管の予熱温度における粉体エポキシ樹脂塗料のゲ
ルタイムの　１．５〜３．０倍としたから、塗膜外観の
優れた粉体エポキシ樹脂塗装鋼管を製造することができ
る。

実施例 実施例１ 外径２１９．１ｍｍ、肉厚６．４ｍｍの鋼管外面をブラ
スト処理により清浄化したのち、スキューローラーで管
軸方向に搬送し、インダクションヒーターで２３０℃に
予熱した。ついで第１図に示すとおり、予熱した鋼管（
１）を搬送速度を変えて搬送し、塗装ブース（２ン内鋼
管周方向に８本配設したスプレーガン（３）により粉体
エポキシ樹脂塗料を、鋼管（１）の任意の箇所における
粉体エポキシ樹脂塗料の吹付は時間を、２３０℃におけ
る粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイムの０．３〜３．０
倍で静電スプレー塗装した。この場合の粉体エポキシ樹
脂塗料の２３０″Ｃにおけるゲルタイムは、１０秒であ
った。なお、（４）　（５）は鞘管である。

そして得られた粉体エポキシ樹脂塗装鋼管について、粉
体エポキシ樹脂塗料の塗着効率とピンホールの発生状況
を調査した。その結果を第２図に示す。なお、粉体エポ
キシ樹脂塗料の塗着効率は、塗着効率（％ン＝着量÷吹
付は量Ｘ　１００により求めた。

第２図に示すとおり、鋼管の任意の箇所における粉体エ
ポキシ樹脂塗料の吹付は時間が、鋼管の予熱温度におけ
る粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイムの　１．０〜２．
０倍の場合は、粉体エポキシ樹脂塗料の塗着効率が８０
％以上で、しがもピンホールの発生数は０．０５個／ｍ
！以下であった。

実施例２ 実施例１と同様に、塗装ブース（２）の長さＬを鞘管（
４）（５）により調整し、鋼管（１）の任意の箇所が塗
装ブース（２ンの長さＬ通過時間を、鋼管の予熱温度に
おける粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイム０１．０〜３
．０倍に変化せしめて静電スプレー塗装した。この場合
の粉体エポキシ樹脂塗料の２３０℃におけるゲルタイム
は、１０秒であった。

そして得られた粉体エポキシ樹脂塗装鋼管について、塗
膜表面粗度を測定した。その結果を第３図に示す。

第３図に示すとおり、ブース内通過時間が長くなると、
塗膜表面ね度が上昇している。これはオバースプレーに
よりブース内に充満している粉体エポキシ樹脂塗料が鋼
管外面で溶融固化しつつある塗膜表面に多く付着し、塗
膜外観がオレンジビール状となって表面粗度が上昇した
ためで、品質上好ましくない。

発明の効果 以上述べたとおりこの発明方法によれば、粉体エポキシ
樹脂塗料の塗着効率高く、ピンホールの発生がほとんど
なく、しかも塗膜外観の優れた粉体エポキシ樹脂塗装鋼
管が製造でき乙から、厳しい品質規格を要求されるもの
にも対応可能となり、その効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１および２における静電スプレ塗装方法
の説明図、第２図は実施例１における鋼管の予熱温度に
おける粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイムに対する粉体
エポキシ樹脂塗料の吹付は時間と粉体エポキシ樹脂塗料
の塗着効率およびピンホール発生数との関係を示すグラ
フ、第３図は実施例２における鋼管の予熱温度における
粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタイムに対する鋼管の塗装
ブース内通過時間と塗膜表面粗度との関係を示すグラフ
である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　鋼管を連続的に搬送し、スプレーガンを備えた塗装
   ブース内で鋼管外面に粉体エポキシ樹脂塗料を連続的に
   スプレーする粉体エポキシ樹脂塗装鋼管の製造方法にお
   いて、鋼管の任意の箇所における粉体エポキシ樹脂塗料
   の吹付け時間を、鋼管の予熱温度での粉体エポキシ樹脂
   塗料のゲルタイムの１．０〜２．０倍とすることを特徴
   とする粉体エポキシ樹脂塗装鋼管の製造方法。 ２　鋼管を連続的に搬送し、スプレーガンを備えた塗装
   ブース内で鋼管外面に粉体エポキシ樹脂塗料を連続的に
   スプレーする粉体エポキシ樹脂塗装鋼管の製造方法にお
   いて、鋼管の任意の箇所が塗装ブース内を通過する時間
   を、鋼管の予熱温度での粉体エポキシ樹脂塗料のゲルタ
   イムの１．５〜３．０倍となるよう塗装ブース長さを調
   整することを特徴とする粉体エポキシ樹脂塗装鋼管の製
   造方法。