JPH0448076Y2 - - Google Patents
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- JPH0448076Y2 JPH0448076Y2 JP1985071471U JP7147185U JPH0448076Y2 JP H0448076 Y2 JPH0448076 Y2 JP H0448076Y2 JP 1985071471 U JP1985071471 U JP 1985071471U JP 7147185 U JP7147185 U JP 7147185U JP H0448076 Y2 JPH0448076 Y2 JP H0448076Y2
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Landscapes
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Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は、スピーカーの性能を改善したスピー
カーフレームに関するものである。
カーフレームに関するものである。
第2図は従来のスピーカーユニツトの断面図で
あり、図において1は鉄板製あるいはアルミ板製
のスピーカーフレーム、2はスピーカーの振動部
分、3は音声電流が流れて駆動力を発生するボイ
スコイル、4は直流磁界を創り出す磁気回路であ
る。
あり、図において1は鉄板製あるいはアルミ板製
のスピーカーフレーム、2はスピーカーの振動部
分、3は音声電流が流れて駆動力を発生するボイ
スコイル、4は直流磁界を創り出す磁気回路であ
る。
従来のスピーカーユニツトは上記のように構成
され、フレーム1によつて支えられたスピーカー
振動板2が振動して音圧を放射する。このときフ
レーム1にもスピーカー振動板2からの振動が伝
わり、微小ではあるがフレーム1も振動する。ま
た、ボイスコイル3に音声電流が流れて駆動力が
発生するとき、ボイスコイル3が動こうとする力
の反作用で磁気回路4がボイスコイル3とは反対
の方向へ動いてフレーム1に伝わり、フレーム1
が振動する。そのため振動伝達経路を経てフレー
ム1自体が振動して音圧を放射し、あるいはフレ
ーム1の振動のリアクシヨンがスピーカー振動板
2に伝わり、音響的なSN比を悪化させる要因と
なる。とくに従来のフレーム1は、材料の強度を
大きくすることを目的として鉄板のプレス成形品
またはアルミ合金等のダイカスト成形品を用いて
いるが、これらは振動共振のQの高い金属材料で
あり、音響上のSN比を悪化させる大きな要因の
ひとつになつている。
され、フレーム1によつて支えられたスピーカー
振動板2が振動して音圧を放射する。このときフ
レーム1にもスピーカー振動板2からの振動が伝
わり、微小ではあるがフレーム1も振動する。ま
た、ボイスコイル3に音声電流が流れて駆動力が
発生するとき、ボイスコイル3が動こうとする力
の反作用で磁気回路4がボイスコイル3とは反対
の方向へ動いてフレーム1に伝わり、フレーム1
が振動する。そのため振動伝達経路を経てフレー
ム1自体が振動して音圧を放射し、あるいはフレ
ーム1の振動のリアクシヨンがスピーカー振動板
2に伝わり、音響的なSN比を悪化させる要因と
なる。とくに従来のフレーム1は、材料の強度を
大きくすることを目的として鉄板のプレス成形品
またはアルミ合金等のダイカスト成形品を用いて
いるが、これらは振動共振のQの高い金属材料で
あり、音響上のSN比を悪化させる大きな要因の
ひとつになつている。
従来の金属製フレームは共振のQの高い材料で
あるため、この振動を抑えるためには肉厚を増し
て剛性を上げたり、表面に防振性塗料を塗布する
などの工夫がなされているが、それでも十分な制
振効果を得ることができないという問題があつ
た。
あるため、この振動を抑えるためには肉厚を増し
て剛性を上げたり、表面に防振性塗料を塗布する
などの工夫がなされているが、それでも十分な制
振効果を得ることができないという問題があつ
た。
本考案は上記のような問題点を解消するために
なされたもので、剛性が高く、かつ制振効果を有
するスピーカーフレームを得ることを目的とす
る。
なされたもので、剛性が高く、かつ制振効果を有
するスピーカーフレームを得ることを目的とす
る。
本考案は、鋼板の片面または両面にステンレス
板またはチタン板を重ね合せてクラツド構造とし
たステンレスクラツド鋼材またはチタンクラツド
鋼材でスピーカーフレームを形成したものであ
る。
板またはチタン板を重ね合せてクラツド構造とし
たステンレスクラツド鋼材またはチタンクラツド
鋼材でスピーカーフレームを形成したものであ
る。
本考案のスピーカーフレームはクラツド構造の
材料で形成されているので、剛性が高くなり、か
つ制振性能が著しく向上する。制振性能の向上は
異種金属を貼り合わせた境界面での内部摩擦によ
り振動エネルギーが熱エネルギーに変換され、振
動を減衰させるのと、2種以上の振動の共振周波
数およびQの異なる金属を貼り合わせることによ
り単一の共振モードが出にくく、Qダンプするこ
とによる。例えば、ステンレス板やチタン板の弾
性率(20×1010N/m2以上)がアルミニウムの弾
性率(7×1010N/m2程度)の約3倍にもおよぶ
ため、同一強度のクラツド構造のスピーカーフレ
ームをアルミニウム板の場合の1/3程度のステン
レス板やチタン板で達成できる。また、ステンレ
ス板やチタン板の比重(8g/cm3,5g/cm3)がア
ルミニウムの比重(2.7g/cm3)よりもかなり大き
いため、同一慣性質量のクラツド構造のスピーカ
ーフレームをアルミニウムの場合よりも薄いステ
ンレス板やチタン板で達成できる。また、逆に、
ステンレス板、チタン板、アルミニウム板をそれ
ぞれ同一厚さとしたクラツド構造のスピーカーフ
レームを比較するとステンレス板やチタン板を用
いたクラツド構造のスピーカーフレームでは、ア
ルミニウム板を用いたクラツド構造のスピーカー
フレームよりも質量と剛性が格段に増してスピー
カーの同一出力状態における振幅が減少し共振も
起こりにくくなる。従つて、ステンレス板やチタ
ン板を用いたクラツド構造のスピーカーフレーム
は、アルミニウム板を用いたクラツド構造のスピ
ーカーフレームに比較した「音質上の利点」を有
する。
材料で形成されているので、剛性が高くなり、か
つ制振性能が著しく向上する。制振性能の向上は
異種金属を貼り合わせた境界面での内部摩擦によ
り振動エネルギーが熱エネルギーに変換され、振
動を減衰させるのと、2種以上の振動の共振周波
数およびQの異なる金属を貼り合わせることによ
り単一の共振モードが出にくく、Qダンプするこ
とによる。例えば、ステンレス板やチタン板の弾
性率(20×1010N/m2以上)がアルミニウムの弾
性率(7×1010N/m2程度)の約3倍にもおよぶ
ため、同一強度のクラツド構造のスピーカーフレ
ームをアルミニウム板の場合の1/3程度のステン
レス板やチタン板で達成できる。また、ステンレ
ス板やチタン板の比重(8g/cm3,5g/cm3)がア
ルミニウムの比重(2.7g/cm3)よりもかなり大き
いため、同一慣性質量のクラツド構造のスピーカ
ーフレームをアルミニウムの場合よりも薄いステ
ンレス板やチタン板で達成できる。また、逆に、
ステンレス板、チタン板、アルミニウム板をそれ
ぞれ同一厚さとしたクラツド構造のスピーカーフ
レームを比較するとステンレス板やチタン板を用
いたクラツド構造のスピーカーフレームでは、ア
ルミニウム板を用いたクラツド構造のスピーカー
フレームよりも質量と剛性が格段に増してスピー
カーの同一出力状態における振幅が減少し共振も
起こりにくくなる。従つて、ステンレス板やチタ
ン板を用いたクラツド構造のスピーカーフレーム
は、アルミニウム板を用いたクラツド構造のスピ
ーカーフレームに比較した「音質上の利点」を有
する。
第1図は本考案の一実施例を示す断面図であ
る。図において、2〜4は従来のスピーカーユニ
ツトと同一のものである。10は軟鋼の母材層の
両面にステンレスの表面クラツド層を重ね合せた
厚さ1.6mmのステンレス両面クラツド鋼で形成し
たスピーカーフレームである。11は厚さ1.6mm
のステンレス両面クラツド鋼10を構成する一方
の表面クラツド層であり、材質SUS304で0.16mm
の厚さを有し、全体の厚さの10%を占める。12
は母材層であり、材質が軟鋼で1.28mmの厚さとな
つており、全体の厚さの80%を占めている。13
は他方の表面クラツド層であり、材質がSUS304
で、0.16mmの厚さになつており、全体の厚さの10
%を占める。
る。図において、2〜4は従来のスピーカーユニ
ツトと同一のものである。10は軟鋼の母材層の
両面にステンレスの表面クラツド層を重ね合せた
厚さ1.6mmのステンレス両面クラツド鋼で形成し
たスピーカーフレームである。11は厚さ1.6mm
のステンレス両面クラツド鋼10を構成する一方
の表面クラツド層であり、材質SUS304で0.16mm
の厚さを有し、全体の厚さの10%を占める。12
は母材層であり、材質が軟鋼で1.28mmの厚さとな
つており、全体の厚さの80%を占めている。13
は他方の表面クラツド層であり、材質がSUS304
で、0.16mmの厚さになつており、全体の厚さの10
%を占める。
このステンレス両面クラツド鋼材は、冷間圧接
圧延法、熱間圧接圧延法、爆接法等により製造さ
れて成形される。
圧延法、熱間圧接圧延法、爆接法等により製造さ
れて成形される。
上記のように構成されたスピーカーフレームを
取付けたスピーカーユニツトを動作させると、フ
レーム10によつて支えられたスピーカーの振動
部分2が振動して音圧が発生し、フレーム10に
もスピーカー振動板2からの振動が伝わり、フレ
ーム10が振動する。また、ボイスコイル3に音
声電流が流れて駆動力が発生するとき、ボイスコ
イル3が動こうとする力の反作用で磁気回路4が
ボイスコイル3とは反対の方向へ動き、その動き
がフレーム10に伝わつてフレーム10が振動す
る。しかし、本考案ではフレーム10の材料に制
振特性に優れたステンレス両面クラツド鋼材を使
用しているので、フレーム10での振動は吸収さ
れて音響的なSN比が向上する。
取付けたスピーカーユニツトを動作させると、フ
レーム10によつて支えられたスピーカーの振動
部分2が振動して音圧が発生し、フレーム10に
もスピーカー振動板2からの振動が伝わり、フレ
ーム10が振動する。また、ボイスコイル3に音
声電流が流れて駆動力が発生するとき、ボイスコ
イル3が動こうとする力の反作用で磁気回路4が
ボイスコイル3とは反対の方向へ動き、その動き
がフレーム10に伝わつてフレーム10が振動す
る。しかし、本考案ではフレーム10の材料に制
振特性に優れたステンレス両面クラツド鋼材を使
用しているので、フレーム10での振動は吸収さ
れて音響的なSN比が向上する。
さらにステンレス両面クラツド鋼は、母材であ
る軟鋼の両面をステンレスSUS30411,13で
覆つているため、従来のように防錆を目的とする
表面へのメツキが不要となり、切り口が露出する
端面部分の処理を工夫することによつて、耐食性
に優れた材料として使用でき、さらに表面材であ
るステンレス鋼のもつ独特の輝きを活かし、外観
上、高級感を感じさせる意匠部品としてそのまま
使用することができる。
る軟鋼の両面をステンレスSUS30411,13で
覆つているため、従来のように防錆を目的とする
表面へのメツキが不要となり、切り口が露出する
端面部分の処理を工夫することによつて、耐食性
に優れた材料として使用でき、さらに表面材であ
るステンレス鋼のもつ独特の輝きを活かし、外観
上、高級感を感じさせる意匠部品としてそのまま
使用することができる。
なお、上記実施例では母材層の両面にそれぞれ
材質がSUS304でクラツド比率10%の表面クラツ
ド層を重ね合せたものを使用した場合を示した
が、表面クラツド層の材質はSUS430等のステン
レス鋼あるいはチタン材等であつてもよく、クラ
ツド比率も5%あるいは15%であつてもよい。ま
たステンレスクラツド鋼材全体の厚みは、スピー
カフレームの大きさ、形状等により任意に選択す
ることができ、0.5mm〜5mmにしてもよい。
材質がSUS304でクラツド比率10%の表面クラツ
ド層を重ね合せたものを使用した場合を示した
が、表面クラツド層の材質はSUS430等のステン
レス鋼あるいはチタン材等であつてもよく、クラ
ツド比率も5%あるいは15%であつてもよい。ま
たステンレスクラツド鋼材全体の厚みは、スピー
カフレームの大きさ、形状等により任意に選択す
ることができ、0.5mm〜5mmにしてもよい。
さらに上記実施例のように両面クラツド鋼でな
く、片面クラツド鋼を使用しても制振効果が得ら
れる。なお、上記実施例ではステンレス両面クラ
ツド鋼で形成したスピーカーフレーム10の端面
部分の処理について記述していないが、端面部分
を折り曲げ構造にして端面が表面に露出しないよ
うにするか、あるいはゴム、プラスチツク等で形
成されたオーナメント等で端面を覆うと、端面の
防錆が完全になり音響効果、制振効果もよい。
く、片面クラツド鋼を使用しても制振効果が得ら
れる。なお、上記実施例ではステンレス両面クラ
ツド鋼で形成したスピーカーフレーム10の端面
部分の処理について記述していないが、端面部分
を折り曲げ構造にして端面が表面に露出しないよ
うにするか、あるいはゴム、プラスチツク等で形
成されたオーナメント等で端面を覆うと、端面の
防錆が完全になり音響効果、制振効果もよい。
この考案は以上説明したとおり、スピーカーフ
レームを異種金属を重ね合せた金属複合材料であ
るクラツド構造の材料で形成したので、スピーカ
ーフレームの制振性能が著しく向上し、スピーカ
ーのSN比も向上する。また従来のスピーカーフ
レームのように防錆メツキあるいは外観上の意匠
効果を得るための表面処理を施さなくても、防錆
効果、外観上の意匠効果を有するので安価に優れ
た性能のスピーカーフレームが得られる等の種々
の効果がある。
レームを異種金属を重ね合せた金属複合材料であ
るクラツド構造の材料で形成したので、スピーカ
ーフレームの制振性能が著しく向上し、スピーカ
ーのSN比も向上する。また従来のスピーカーフ
レームのように防錆メツキあるいは外観上の意匠
効果を得るための表面処理を施さなくても、防錆
効果、外観上の意匠効果を有するので安価に優れ
た性能のスピーカーフレームが得られる等の種々
の効果がある。
第1図は本考案の一実施例の断面図、第2図は
従来のスピーカー・ユニツトの断面図である。 図において、1,10はスピーカーフレーム、
2はスピーカーの振動部分、3はボイスコイル、
4は磁気回路、11,13は表面クラツド層、1
2は母材層である。なお、図中、同一符号は同
一、または相当部分を示す。
従来のスピーカー・ユニツトの断面図である。 図において、1,10はスピーカーフレーム、
2はスピーカーの振動部分、3はボイスコイル、
4は磁気回路、11,13は表面クラツド層、1
2は母材層である。なお、図中、同一符号は同
一、または相当部分を示す。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) スピーカー、ボイスコイル、磁気回路等と共
にスピーカーユニツトを構成するスピーカーフ
レームを、鋼板の片面または両面にステンレス
板またはチタン板を重ね合せてクラツド構造と
したステンレスクラツド鋼材またはチタンクラ
ツド鋼材で形成したことを特徴とするスピーカ
ーフレーム。 (2) 上記クラツド構造の材料の表面クラツド層の
クラツド比率を5〜15%にしたことを特徴とす
る実用新案登録請求の範囲第1項記載のスピー
カーフレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985071471U JPH0448076Y2 (ja) | 1985-05-16 | 1985-05-16 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985071471U JPH0448076Y2 (ja) | 1985-05-16 | 1985-05-16 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61189693U JPS61189693U (ja) | 1986-11-26 |
JPH0448076Y2 true JPH0448076Y2 (ja) | 1992-11-12 |
Family
ID=30608997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985071471U Expired JPH0448076Y2 (ja) | 1985-05-16 | 1985-05-16 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0448076Y2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58194498A (ja) * | 1982-05-07 | 1983-11-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピ−カユニツト |
-
1985
- 1985-05-16 JP JP1985071471U patent/JPH0448076Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58194498A (ja) * | 1982-05-07 | 1983-11-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピ−カユニツト |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61189693U (ja) | 1986-11-26 |
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