JPH0448029A - 自動車用高強度足廻り部品の製造方法 - Google Patents

自動車用高強度足廻り部品の製造方法

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JPH0448029A
JPH0448029A JP15631290A JP15631290A JPH0448029A JP H0448029 A JPH0448029 A JP H0448029A JP 15631290 A JP15631290 A JP 15631290A JP 15631290 A JP15631290 A JP 15631290A JP H0448029 A JPH0448029 A JP H0448029A
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steel
less
strength
quenching
water
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JP15631290A
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Yoshio Okada
義夫 岡田
Hitoshi Marukuni
丸國 等
Yoshio Jinbo
嘉雄 神保
Takashi Kumaki
熊木 隆
Hideki Usuki
秀樹 臼木
Yoichi Murakami
陽一 村上
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、自動車用足廻り部品を製造するのに利用さ
れ、とくに熱間#9造等の熱間塑性加工後の焼入れ焼も
どし処理を省略しながらも高靭性かつ晶披労強度を有し
ていて製造コストの安価な自動車用足廻り部品を製造す
るのに適しだ自動車用足廻り部品の製造方法に関するも
のである。 (従末の技術) 自動車用足廻り部品としては、第1図に例示するような
形状のナックルアーム1や、第2図に例示するような形
状のナックルスピンドルなど、各種の形状を有するもの
があり、この種の自動車用足廻り部品の製造方法として
は、JIS  30M440H等の機械構造用合金鋼か
らなる鋼素材を鍛造力ロエ後に再加熱し、焼入れ焼もど
し処理により硬さをロックウェルC硬さで30前後とす
るのが−船釣である。 また、最近では、非調質鋼としてバナジウムを0.1重
量%程度含有した鋼素材を使用し、熱間鍛造後の空冷に
よりフェライト+パーライト組織とし、フェライト中に
バナジウム度窒化物を析出させて硬さを確保することに
より、焼入れ焼もどしの省略が可能である鋼素材が使用
されている。 しかしながら、この種の非調質鋼は靭性が低いために、
とくに衝撃強度が要求される部品への適用はほとんどな
かった。 さらに、特開昭61−238941号公報。 特開昭61−139646号公報、特開平l−1299
53号公報等においてはベイナイト組織を主体とした非
調質鋼について記載されている。 これらのうち、ます、特開昭61−238941号公報
には、C:0.05〜0.15%、Si:0.05〜1
.00%、Mn:1.30〜2.50%、Cr:0.3
0〜2.00%、B:0.0003〜0.0050%か
らなる鋼素材を熱間鍛造後冷却した状態でベイナイトあ
るいはベイナイト+フェライト組織とし、強度と靭性を
具備した非調質鋼について記載されている。 次に、特開昭61−139646号公報には、C:0.
06 〜0 、 15 % 、  Sl   二 O,
10〜1.00%、Mn:0.5〜2.00%、Cr+
Mn:2.00〜4.00%、B:0.0005〜0.
0030%からなる鋼素材を熱間119m8!95℃以
上の熱湯中で冷却することにより、高い靭性が得られる
熱間鍛造用非調賀棹鋼について記載されている。 さらに、特開平1−129953号公報には、C:0.
04〜0.20%、Si:0.02〜1.0%、Mn:
1.O〜3.0%、Cr:0.5〜3.0%、Mo:0
.05〜1.0%、Nb:0.01〜0.2%、B:0
.0003〜0.0050%からなる鋼素材を熱間鍛造
後冷却し、マルテンサイトあるいはベイナイトあるいは
マルテンサイト+ベイナイトの混合組織とし、強度−靭
性バランスの優れた非調質鋼について記載されている。 さらにまた、特開平1−116032号公報には、C:
0.02〜0.05%、Si:0.10〜1.00%、
Mn:1.OO〜3.00%、Cr+Mn : 2 、
5〜6 、=O%、V:0.02〜0.20%からなる
鋼素材を熱間加工後にオーステナイトの状態から2.0
〜lOO℃/ s e cの冷却速1バで少なくとも3
00℃まで冷却することにより、漬れた強度・靭性を有
した非調質鋼について記M、されている。 (発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、特開昭61−238941号公報に記載
された発明に係わる非調質鋼では、靭性の面において、
M n Sの増力口により微細化したフェライト+パー
ライト組織を有するバナジウム非調質鋼と同レベルであ
った。 また、特開昭61−139646号公報に記載された発
明に係わる非調賀杯鋼では、冷却に95℃以上の熱湯を
使用しなければならないため、生産性の面で問題があっ
た。 さらに、特開平1−129953号公報に記載された発
明に係わる非調質鋼では、優れた強度−靭性バランスが
得られるもののMo、Nbの添加により材料コストが大
幅に上昇するという問題があった。 さらにまた、特開平1−116032号公報に記載され
た発明に係わる非調質鋼では、C量が0.02〜0.0
5%と低く、自動車用高強度足廻り部品として一般的に
要求されるロックウェルC硬さHRC30前後を得るの
は困難であるという問題があった。 加えて、以上の従来の発明においては、CrおよびMo
、Nb、Vなどの高価な元素を添加しているという点で
材料コストが高いという問題があり、これらの諸問題を
解決することが課題となっていた。 (発明の目的) この発明は、上記したような従来の課題にかんがみてな
されたものであって、熱間鍛造等の熱間塑性加工後の焼
入れ焼もどし処理を省略しながらも高靭性かつ高疲労強
度を有していて製造コストが安価である自動車用足廻り
部品を得ることが可能である自動車用高強度足廻り部品
の製造方法を提供することを目的としている。
【発明の構成】
(課題を解決するための手段) この発明に係わる自動車用高強度足廻り部品の製造方法
は、重量%で、C:0.05〜0.10%、Si:0.
05〜1.00%、Mn:0.6〜2.0%、Mn+C
r:0,8〜3.0%、B:0.0050%以下、Ti
:0.05%以下、およびS:0.07%以下、Pb:
0.30%以下、Ca:0.01%以下、Se二〇、4
%以下、Te:0.3%以下、Bi :0.2%以下の
うちから選ばれる少なくとも1種を含み、残部Feおよ
び不可避的不純物からなる鋼素材を1100〜1350
℃で熱間鍛造等の熱間塑性加工後、870℃以上の温度
から800〜300℃の間の平均冷却速度が5℃/秒以
上となるように温度や液流速度等を制御した水または水
溶性焼入液中に直接焼入れし、表面硬さをロックウェル
C硬さで25〜37とすることにより高靭性かつ高疲労
強度を有する自動車用足廻り部品を得る構成としたこと
を#徴としており、このような自動車用高強度足廻り部
品の製造方法の構成を前述した従来の課題を解決するた
めの手段としている。 この発明に係わる自動車用高強度足廻り部品の製造方法
では1上述したような低炭素でかつ安価な元素を生体に
構成された化学成分組成(重量%)の鋼素材を用いるよ
うにしているが、このような鋼素材を用いることとした
限定理由について説明する。 C:0.05〜0.10% Cは自動車用足廻り部品の強度および靭性を決定する最
も重要な元素である。そして、十分な強度を得るために
は0.05%以上含有させることが必要であるが、0.
10%を超えると靭性が低下するのみならず被削性を大
幅に低下させる。したがって、Ciの範囲は0.05〜
0.10%とする必要がある。 Si:0.05〜1.00% Siは鋼溶製時の脱酸剤として重要であり、また、強化
元素でもあるため、0.05%以上含有させる必要があ
る。しかし、1.0%を超えると靭性に悪影響を及ぼす
だけでなく、被削性をも低下させる。したがって、Si
量の範囲は0.05〜1.00%とする必要がある。 Mn:0.6〜2.0% MnはStと同様にw4′#製時の脱酸剤としての効果
のほかに、足廻り部品の強化に対しても有効な元素であ
り、そのためには0.5%以以上方力する必要がある。 しかし、2.0%を超えると被削性を低下させるため、
Mn量の範囲は0.6〜2.0%とする必要がある。 Mn+Cr:0.8〜3.0% CrはMn、Cと同様に足廻り部品の強化に必要な元素
であり、かつ焼入性向上という点からも重要である。そ
のためには、M n + Cr 是を0゜8%以」二と
する必要があるが、多量に添カロすると切削性、鍛造性
が低下し、また、Crは高価な元素であるため、Mn+
Crmの上限を3.0%とした。したがって、M n 
+ Cr i−の範囲は0.8〜3.0%とした。 B : 0.0050%以下 BはCMが0.8%以下の鋼において、かつ、オーステ
ナイト結晶粒が小さい場合に焼入性を向−[−させる元
素として有効であるが、0.0050%を超えて添カロ
してもその効果は飽和するため、上限を0.0050%
とした。また、本発明のように熱間鍛造等の熱間塑性加
工後直接焼入れを行う場合、通常はオーステナイト結晶
粒が人きくなることにより焼入性が向上するため、Bを
冷加する必要はない、したがって、Biの範囲は0.0
050%以下とした。 Ti:0.05%以下 TiはBの効果を有効なものとするため、鋼素材中に含
まれるNを因子する1動キがある。しかし、その効果は
0.05%を超えて添加しても飽和するため、Tiの上
限を0.05%とした。また、言うまでもなく、Bを添
加しない場合はTiも添加する必要はない、したがって
、Ti量の範囲は0.05%以下とした。 S:0.07%以下、Pb:0.30%以下。 Ca:0.01%以下、Se:0.4%以下。 Te:0.3%以下、Bi:0.2%以下のうちから選
ばれる少なくとも1種 自動車用足廻り部品において、被削性は重要な因子であ
り、S、Pb、Ca、Se、Te、Biはいずれも被削
性向上元素である。しかし、多く冷加しすぎると、熱間
#9造等の熱間塑性加工性を低下させるばかりでなく、
必要な強度が得られなくなるため、これらの元素を添加
する場合は、それぞれS:0.07%以下、Pb:0.
30%以下、Ca:0.01%以下、Se:0.4%以
下、Te:0.3%以下、Bi:0.2%以下とした。 なお、鋼を製造するうえで不可避であるP。 N、O,Cu、Ni等の不純物元素は、通常含まれる範
囲内であれば許容できる。 また、熱間塑性加工条件1例えば熱間鍛造条件に関して
、通常、足廻り部品に使用されるCを0.4%程度含有
した構造用鋼においては、900〜1300℃の温度範
囲で鍛造されるが1本発明が適用される鋼については1
通常鋼に比べて合金元素が多く含まれることにより、1
100℃未満では変形抵抗が高く、十分な成形ができな
くなるおそれがあるため、下限は1100℃とした。 また、本発明が適用される鋼については、低Cであるた
め、通常鋼よりもオーバーヒート限界温度が上列する。 すなわち、成形の困難な部品に対しては鍛造温度を上昇
させ、変形抵抗を下げることが有効となる。そして、こ
の限界温度は1350℃であるため、熱間鍛造等の熱間
塑性加工の温度範囲は1100〜1350℃とした。 次に、焼入温度に関して1本発明により製造された部品
は、1100〜1350℃で熱間鍛造等の熱間塑性加工
後トリム工程を経てコンベア等により焼入槽に投入され
ることが多い、この時、焼入槽に投入されるまでにある
程度冷却されるが。 870℃未満となると均一なオーステナイト状態となら
ず、焼入不良となるため、焼入温度は870℃以上とす
ることが必要である。 また、冷却速度に関しては、800〜300℃の間の平
均冷却速度が5℃/秒以上となるように温度や液流速度
等が制御されることが必要であり、これより遅い場合に
は十分に焼きが入らない、なお、冷却速度は、速い分に
はいくら速くてもかまわない。 さらに、焼入液については、本発明が適用される鋼は低
Cであるため1強水冷しても焼割れは発生しないことか
ら、扱いやすい水あるいは水溶性焼入液とした。ただし
、上記冷却速度となるように、焼入液の冷却装置あるい
は攪拌装置などにより水温や液流速度等の制御が必要で
ある。 さらにまた、焼入れ後の表面硬さについては。 強度の面から、表面においてロックウェルC硬さで25
以上必要であるが、37を超えると靭性および被削性が
大幅に低下するため、硬さの範囲はロックウェルC硬さ
で25〜37とした。 (発明の作用) この発明に係わる自動車用高強度足廻り部品の製造方法
では、低Cでかつ安価な元素を主体に構成された鋼素材
を1100〜1350℃で熱間鍛造等の熱間塑性加工後
、870℃以上の温度から800〜300℃の間の平均
冷却速度が5℃/秒以上となるように&1度や液流速度
等を制御した水または水溶性焼入液中に直接焼入れし1
表面硬さをロックウェルcyさで25〜37としている
ので、焼入れ焼もどし処理を省略しながらも高靭性かつ
IVi疲労強度を有する自動車用足廻り部品となる。 (実施例) 本発明を実施するにあたって、まず、試験片を用いて機
械的性質を調べることにより、材料成分の絞り込みを行
い、その後実際の足廻り部品を製作することにより、製
造条件等の絞り込みを行った。なお2機械的性質の目標
は1足廻り部品として必要最低条件である引張強さ95
kgf/m m ’以上、シャルピー衝撃偵10kgf
・m/Cm2以上とした。 まず、機械的性質を調べるため、以下のような実験を行
った。 第1表に示す化学成分組成(重量%)の各種鋼(A−K
)を溶製した後、直径40mmの棒鋼に圧延し、これを
鍛造用鋼素材とした。 なお、第1表中の通常鋼重はクロム・モリブデン鋼(J
IS  SCM440H)であり、通常fiJはマンガ
ンφクロム・ポロン鋼である。この両者はいずれも鍛造
後焼入れ焼もどしが実施される調箕鋼である。また、通
常鋼にはバナジウムを添加した一般的な熱間鍛造用非調
質鋼である。 第1表に示した化学成分の各鋼素材を320mmに切断
し、1250℃に加熱した後、厚さ25mmの厚板状に
熱間鍛造した。 次いで、tj9造終了後、供試鋼A−Hからなる鍛造材
に対しては30°Cの水に直接焼入れを行い。 供試#4Kからなる鍛造材に対しては大気中で単体空冷
を行った。また、供試鋼I、Jからなる鍛造材に対して
は室温まで冷却した後、850℃まで再加熱して油焼入
れを行い、600℃で焼もどしを行った。 統いて、これらの各試料を用いて、引張強さ。 シャルピー!lil&偵、硬さなどの機械的性寅を調査
した。これらの結果を第2表に示す。 なお、引張強さはJIS14号試験片を用い、シャルピ
ー衝撃値はJIS3号Uノツチ試験片を用いて求めた。 第2表に示すように、本発明に適用される鋼を素材とす
るものではいずれにおいても足廻り部品としての必要強
度である引張強さ:95kgf/mm2以上、シャルピ
ー衝撃値=lOkgf11m/Cm2以上を満足してい
るだけでなく、通常鋼を素材とするものに比べ一40℃
という低温においてもシャルピー衝撃イ1の低下が少な
いという非常に潰れた性能を有していることが判明した
。 次に、足廻り部品に限らず、構造用部材には疲労特性が
4(pであるため、本発明鋼A、Fを素材とするものお
よび通常ti4J、Kを素材とするものについて、第3
図に示す平滑試験片および第4図(a、l  (b)に
示す切欠さ試験片による小野式回転曲げ疲労試験を行っ
た。なお、疲労試験に使用した1′5!造素材は前述と
同様に製作したものである。 平滑試験片を用いた疲労試験結果を第5図に示すと共に
切欠き試験片を用いた結果を第6図に示すが、この場合
、いずれも、硬さとlO5O5開時間強度関係で示した
。ここで、疲労限度ではなく、10S回時間強度を用い
た理由は、実際の部品に刻する判断基準に近づけるため
である。 第5図に示す結果から、平滑試験片では、従来通り材質
に関係なく硬さで疲労強度が整理できることがわかる。 言いかえれば、本発明に適用される鋼を素材とするもの
は、焼入れ焼もどしを省略しても、通常鋼を素材とする
ものと同等の疲労強度を有していることが判明した。 また、第6図に示す結果から、応力集中係数α=1.9
5を有する切欠き試験片については、通常鋼を素材とす
るものよりも疲労強度が約10%高いことが判明した。 すなわち、切欠き感受性が低いと言うことができる。実
際の部品においては、その大部分が何らかの応力集中部
を有していることから1本発明に適用される鋼を素材と
すれば、熱処理を省略しかつ同一形状部品の場合には通
常鋼を素材とするものに比べ高強度化が可能であり、あ
るいは約lO%の軽量化が可能である。 次に、自動車用足廻り部品である第1図に示す形状のナ
ックルアーム(機械加工完了品)1を製作し、冷却速度
の影響を検討した。使用した鋼は本発明鋼Aである。 本発明鋼Aを溶製後、直径40mmに圧延することによ
り棒鋼とし、長さ185mmに切断したものを鍛造用素
材とした。しかる後、この素材を1200℃に加熱後、
鍛造を行い、所定の形状にした後、第3表に示すような
各種焼入液中に投入し、その時の800〜300℃の間
の平均冷却速度とナックルアーム1より切り出した試験
片による引張強さとの関係を調べた。この結果を第7図
に示す。 第 表 この第7図に示す結果から、800〜300℃の間の平
均冷却速度が5℃/秒以上必要であることがわかる。 次に、M n + Cr量が最も多く熱間鍛造性が悪い
と考えられる発明鋼Fを使用し、前記ナックルアーム1
と同様に自動車用足廻り部品である第2図に示す形状の
ナックルスピンドル(機械加工完了品)2を加熱温度を
変えて鍛造することにより、加熱温度と鍛造性との関連
を調査した。 発明鋼Fを溶製後、直径70mmに圧延することにより
棒鋼とした後、長さ170mmに切断したものを鍛造用
素材とした0次いで、この素材を1000℃、1100
℃、1200℃、1300℃に力ロ熱した後、各30個
につき鍛造を行い、各部の形状を調査した。なお、形状
調査であるため、鍛造後の焼入れは行っていない、この
結果を第4表に示す。 第 表 第4表に示すように、1000℃に加熱したものではチ
ー2クルスピンドル2のスピンドル部2aの先端部分2
bにおける欠肉発生率が高く。 加熱温度の上昇とともに欠肉発生率が激減することがわ
かる、また、1100℃以上で発生した欠肉は程度が軽
く、修正が可能なものであった。 さらに、発明鋼Aを用いてナックルスピンドル2を製作
し、この際の焼入温度の影響を調査した。ここでは発明
鋼Aを溶製後、直径70mmに圧延して棒鋼とした後、
長さ170mmに切断したものを鍛造用素材とした0次
いで、この素材を1200°Cに加熱した後鍛造し、所
定の焼入温度まで空冷した後、30℃の水中に焼入れを
行った。なお、焼入温度は、850℃、900℃。 950℃、1000℃、1050℃、1100℃とした
。また、焼入温度の測定はスピンドル部2aの根元部分
2Cにおいて、放射温度計により行った。この結果を第
8図に示すが、この場合、結果は焼入温度と引張強さと
の関係で示した。 第8図より明らかなように、870℃未満の焼入温度で
は目標強度が得られないことが判明した。 次に同じナックルスピンドル2を使用し、スピンドル部
2aの曲げ疲労強度を調査した。使用した鋼種、製造条
件およびスピンドル部2aの根元部分2Cの表面硬さを
第5表に示す。 また、これらの鍛造終r素材を所定の形状に機械加工し
、完成品としたものを疲労試験に供した。この疲労試験
には、油圧サーボ型疲労試験機を用い、$9図に示すよ
うにアーム3を介して荷重Pを加えることによりスピン
ドル部2aの全体に曲げモーメントが生じる方式とした
。 この結果を第10図に示す、なお、破損位置はいずれも
スピンドル部2aの根元部分2Cであった。 第10図に示す結果から、発明鋼A 、 Ft−素材と
するものではいずれも通常鋼Jを素材とするものに比べ
て疲労強度が高いことがわかる。特に発明鋼Aを素材と
するものでは硬さが通常鋼Jt−素材とするものよりも
低いにもかかわらず強度が高いという良好なる結果が得
られた。これは、前述の切欠き感受性が低いためと思わ
れる。なお、比較鋼Hを素材とするものは硬さの影響を
みるために選定したものであるが、硬さがHRC23と
低いために着千強度が低い結果となった。
【発明の効果】
この発明に係わる自動車用高強度足廻り部品の製造方法
は、重量%で、C:0.05〜0.10%、Si:0.
05〜1.00%、Mn:0.6〜2.0%、Mn+C
r : 0 、8〜3 、0%、B : 0.0050
%以下、Ti :0.05%以下、およびS:0.07
%以下、Pb:0.30%以下、Ca:0.01%以下
、Se:0.4%以下、Te:0.3%以下、Bi :
0.2%以下のうちから選ばれる少なくとも1種を含み
、残部Feおよび不可避的不純物からなり、C量の低減
およびその適性化をはかるとともに、高価な合金元素を
低減ないしは未添加とした鋼素材を1100〜1350
℃で熱間鍛造等の熱間塑性加工して所定の形状とした後
、870℃以上の温度から800〜300℃の間の平均
冷却速度が5℃/秒以上となるように温度や液流速度等
を制御した水または水溶性焼入液中に直接焼入れし、表
面硬さをロックウェルC硬さで25〜37とすることに
より自動車用足廻り部品を得るようにしたため、従来の
非調質鋼を素材とするもののみならず調質鋼を素材とす
るものに比べても高靭性かつ高紋労強度の自動車用足廻
り部品が得られ、かつまた、焼入れ焼もどし工程が省略
できることから素材コストの低減とも相まって製造コス
トの安価な高強度の自動車用足廻り部品を得ることがで
きるという著しく潰れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図はナックルアームの形状を例示する斜視図、第2
図はナックルスピンドルの形状を例示する斜視図、第3
図は平滑試験片の形状を示す説明図、第4図(&)は切
欠き試験片の形状を示す説明図、第4図(b)は切欠き
試験片の切欠部分の詳細を示す説明図、第5図は平滑試
験片を用いた疲労試験結果を示すグラフ、第6図は切欠
き試験片を用いた疲労試験結果を示すグラフ、第7図は
平均冷却速度と用型強さとの関係を示すグラフ、第8図
は焼入温度と引張強さとの関係を示すグラフ、第9図は
ナックルスピンドル実体の疲労試験方法を示す説明図、
$10図はナックルスピンドル実体の疲労試験結果を示
すグラフである。 1・・・ナックルアーム(自動車用足廻り部品)、2・
・・ナックルスピンドル(自動車用足廻り部品)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、C:0.05〜0.10%、Si:0
    .05〜1.00%、Mn:0.6〜2.0%、Mn+
    Cr:0.8〜3.0%、B:0.0050%以下、T
    i:0.05%以下、およびS:0.07%以下、Pb
    :0.30%以下、Ca:0.01%以下、Se:0.
    4%以下、Te:0.3%以下、Bi:0.2%以下の
    うちから選ばれる少なくとも1種を含み、残部Feおよ
    び不可避的不純物からなる鋼素材を1100〜1350
    ℃で熱間塑性加工後、870℃以上の温度から800〜
    300℃の間の平均冷却速度が5℃/秒以上となるよう
    に制御した水または水溶性焼入液中に直接焼入れし、表
    面硬さをロックウェルC硬さで25〜37とすることに
    より高靭性かつ高疲労強度を有する自動車用足廻り部品
    を得ることを特徴とする自動車用高強度足廻り部品の製
    造方法。
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Cited By (2)

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