JPH0447609A - 透明導電体 - Google Patents

透明導電体

Info

Publication number
JPH0447609A
JPH0447609A JP15299690A JP15299690A JPH0447609A JP H0447609 A JPH0447609 A JP H0447609A JP 15299690 A JP15299690 A JP 15299690A JP 15299690 A JP15299690 A JP 15299690A JP H0447609 A JPH0447609 A JP H0447609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
complex
tcnq
iso
complexes
quinolinium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15299690A
Other languages
English (en)
Inventor
Osami Hayashi
修身 林
Akio Nakamura
昭雄 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP15299690A priority Critical patent/JPH0447609A/ja
Publication of JPH0447609A publication Critical patent/JPH0447609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野] 本発明は、キャリアーテープおよびそのカバーテープ等
の電子部品などの包装材料やオーバーへッドブロジエク
タ用フィルム、スライドフィルムなどの電子写真記録材
料等の帯電防止フィルム、さらには透明タッチパネル、
エレクトロルミネッセンスデイスプレィ、液晶デイスプ
レィなどの入力および表示デバイス表面の帯電防止や透
明電極として利用される透明導電体に関するものである
[従来の技術] 従来の透明導電性フィルムまたは透明感電性ガラスとし
ては、プラスチックフィルムまたはガラス上にイオンビ
ームスパッタ装置や真空蒸着装置を用いて、金、白金な
どの金属薄膜または酸化インジウム・すず(以下IT○
と呼ぶ)などの金属酸化物薄膜を形成したものが用いら
れている。また、帯電防止を目的とする透明感電性フィ
ルムとしては、透明もしくは半透明な界面活性剤、つま
りはアニオン系活性剤、カチオン系活性剤、非イオン系
活性剤、両性活性剤などをプラスチックフィルム中に練
り込んだり、プラスチックフィルムおよびガラス表面に
コーティングすることにより、親水性とイオン性を与え
て基材表面に導電性を付与したものが使用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかして、上記透明導電体において金属や金属酸化物の
薄膜を形成したものは、その薄膜を形成するイオンビー
ムスパッタ装置や真空蒸着装置が高価であるとともに、
該薄膜が金、白金などの貴金属薄膜やTTO薄膜などで
あるために高価であり、したがって得られる透明導電性
フィルムも高価なものであった。また界面活性剤を用い
た透明導電体では、その導電機構が基材表面に親水性と
イオン性を付与し、大気中の水分を吸着して導電性を得
ているためにその導電性が大気中の湿度の影l!lll
を受は易く、しかも単位面積だ当り10gΩ以下の導電
性を得ることができないという問題があった。
このような問題に対し、バインダー樹脂中に7゜7.8
.8−テI〜ラシアノキノジメタン錯体(以ドTCNQ
錯体と呼ぶ)を配合し、この配合物を電気絶縁性高分子
フィルムの表面に形成することによって透明導電化する
方法が特開昭63−276815に提案されている。こ
の方法によって得られる透明導電性フィルムは、その導
電機構が針状結晶の析出による網目状の導電径路による
ものであるため、その表面抵抗が大気の湿度等に影響さ
れることがなく、比較的高い導電性を有する透明導電性
フィルムが得られるという利点がある。
しかし、この網目状の導電径路は析出した針状結晶の接
触によるものであるため、この結晶成長の状態が溶剤の
揮発速度や乾燥時の温度分布の影響を受は易く、これに
よって単位面積中の導電径路数が不均一となるため表面
抵抗のばらつきが大きく、均一な表面抵抗が得られない
。しかも高温(たとえば140℃の加熱)または高温高
湿条件(例えば60℃、95%RH)の条件下において
、該針状結晶の結合点が少しでも劣化するとその導電径
路が著しく減少して導電性が大幅に低下するという問題
があった。
すなわち、上記”1.’ CN Q tfft体として
、例えばN−n−ブチルイソキノリニウムTCNQ錯体
を単独で用い、上記高分子マトリックスの溶媒溶液中に
該高分子マ+−リックスの固形分100重量部に対して
3〜100重量部溶解して、透明基材の面」二にグラビ
アコーター、ロールコータ−1またはスピンコーターな
どを用いて薄膜を形成させると、該薄膜内にTCNQ錯
体が微細な針状結晶とじて析出し、第5図のように網目
状の連鎖である感電径路が成長して導電性が得られる。
しかし、この場合、結晶成長の状態が溶剤の揮発速度や
乾燥時の温度分布の影響を受けるため、単位面積あたり
の導電径路数が不均一となって表面抵抗のばらつきが大
きくなるとともに、網目状連鎖である導電径路の結晶の
結合点が高温高湿条件下において劣化を受け、著しく抵
抗が」二昇するという問題点が認められた。
これらの問題点を解決するために、本発明者らは先に7
.7,8.8−テトラシアノキノジメタン錯体納品を含
む高分子膜を形成させた透明導電体において、上記7,
7,8.8−テトラシアノキノジメタン錯体を2種以上
の結晶形の異なる錯体とすることを特徴とする特願平1
.−206845を提案している。この方法は、高分子
マトリックス中に例えば針状、板状など2種以上の結晶
形の異なるU’ CN Q錯体を配合することによって
、該導電性高分子膜において、前記の形状とは異なる形
状の結晶が密に析出し、従来知られている結晶形が針状
形のみである配合と比較して、単位面積中における結晶
相互の接触点数が増大し、導電性高分子膜の体積固有抵
抗および表面固有抵抗を低くすることができるとともに
、」二記接触点数の増大により、表面抵抗のばらつきが
小さくなり、さらには高温または高温高湿条件下におけ
る抵抗値の」二昇も少なくなるというものである。しか
して、上記した非置換の7.7.8.8−テ1へラシア
ノキノジメタン錯体は、N、N−ジメチルホルムアミド
、ジメチルスルホキシドおよびシクロヘキサノンなどの
強極性プロトン溶剤以外のほとんどの溶剤に対し、常温
で不溶ないし難溶であり、実際の加工において塗工液と
する場合にはこれらの強極性プロトン溶剤を使用せざる
を得ず、その塗工液の設計における自由度がいちじるし
く小さいものであると同時に、これらの強極性プロ1〜
ン溶剤が一般の汎用溶剤に比較して高価であることから
、得られる透明導電性フィルムのコストが高くつくとい
う問題点があった。さらにはこれら強極性プロ1−ン溶
剤がその極性から吸水性が高く、溶剤が吸水することに
より、この水分が7,7゜8,8−テトラシアノキノジ
メタン錯体の解離を促進する触媒の機能を有することか
ら、塗工液の寿命が短く、長期の保存における表面抵抗
の安定性がないという問題点があった。
よって、本発明は表面抵抗のばらつきが小さく、かつ高
温高湿条件下においても導電性低下が少ないと同時に、
塗工液の寿命が長く、溶剤選択の自由度が大きいことか
ら、より低コス1〜の透明導電性フィルムを供給するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] 木登明考らは、かかる課題を解決するために、透明導電
性高分子膜の組成について種々の検討を行なった結果、
プラスチックフィルムの一面にTCNQN体結晶を含有
する高分子膜を形成した透明導電体において、該錯体結
晶が少なくとも2種以上の結晶形錯体から成り、該錯体
の少なくとも]種がアルキル基置換7,7,8.8−テ
トラシアノキノジメタンであることを特徴とする透明導
電体とすればよいことを見出し本発明を完成させた。
[発明の構成] 以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。
本発明に用いるアルキル基置換7,7,8.8−テトラ
シアノキノジメタン錯体(以下R−TCNQfAt体と
呼ぶ)はアルキル置換算7,7,8゜8−テ1へラシア
ノキノジメタン(R−TCNQo)と適当なるドナー(
Dl)の種類によって体積固有抵抗が10−3〜10+
6Ω・Cの広い範囲にわたることが知られている。ここ
で、アルキル基とは炭素数1〜3の低級アルキル基を意
味し、具体的にはメチル−T CN Q、エチル−TC
NQ、n −プロピル−TCNQ、イソ−プロピル−T
CNQである。これらアルキル基が炭素数が4以」二の
高級アルキル基であるR−T CN Q多IY体では、
その疎水性および汎用溶剤への溶解性が向」ニする反面
、アルキル基の分子構造が嵩高くなることにより錯体の
結晶性が悪く、フィルム」二に塗工した際の結晶化が起
こりにくくなり、導電性が低下してしまうことから好ま
しくない。また同様に、アルキル基以外の疎水性官能基
としてパーフロロアルキル基やオルガノシリル基か考え
られるが、これらの官能基を導入することは非常に難し
く、得られるR−TCN Qが非常に高価なものとなる
とともに、上記した分子の大きさの理由から、その導電
性が低下するためあまり好ましくない。本発明のドナ(
D+)は、テトラチオフルバレンに代表される化合物が
数多く知られているが、熱安定性および導電性の優れた
キノリン、イソキノリン、2゜2−ビピリジル、4,4
−ビピリジル、またはそのN位を炭素数1〜8のアルキ
ル基で置換した化合物が好ましく、さらにはキノリン、
イソキノリンのN位を炭素数1へ・8のアルキル基で置
換した化合物が好ましい。本発明に用いるこのようなR
−r CN Q 81体としては、N−メチル(イソ)
キノリニウム−メチル−TCNQ鉗体、錯体メチル(イ
ソ)キノリニウム−エチル−T CN Q 錯体、N−
メチル(イソ)キノリニウム−n−プロピルrcNQt
lt体、N−エチル(イソ)キノリニウム−メチル−T
CNQ鉗体、錯体エチル(イソ)キノリニウム−エチル
−TCNQ鉗体、錯体エチル(イソ)キノリニウム−D
−プロピル=TCNQflt体、N−n−プロピル(イ
ソ)キノリニウムメチル−TCNQ錯体、N −n−プ
ロピル(イソ)キノリニウム−エチル−T CN Q 
錯体、Nn−プロピル(イソ)キノリニウム−n−プロ
ピル−T CN Q錯体、N−イソ−プロピル(イソ)
キノリニウム−メチル−TCNQ鉗体、錯体イソプロピ
ル(イソ)キノリニウム−エチル−’I” CN1lt
体、N−イソ−プロピル(イソ)キノリニウム−n−プ
ロピル−T CN Q錯体、N −n−ブチル(イソ)
キノリニウム−メチル−T CN Q tit体、N 
−n−ブチル(イソ)キノリニウム−エチル−7I” 
CN Q tilt体、N −n−ブチル(イソ)キノ
リニウム−n−プロピル−’「CN Q錯体、Nブチル
(イソ)キノリニウム−イソ−プロピルT CN Q 
錯体、N−イソ−ブチル(イソ)キノリニウム−メチル
−TCNQ錯体、N−イソ−ブチル(イソ)キノリニウ
ム−エチル−]”CN Q 余i−を体、N−イソ−ブ
チル(イソ)キノリニウム−nプロピル−TCNQ錯体
、N−イソ−ブチル(イソ)キノリニウム−イソ−プロ
ピル−TCNQ t4を体、N−n−アミル(イソ)キ
ノリニウムーメチルーゴCNQ錯体、N−n−アミル(
イソ)キノリニウムエチルー1’ CN Q鉛体、N−
nアミル(イソ)キノリニウム−n−プロピル−TCN
 Q It体、N−n−アミル(イソ)キノリニウムー
イソーブロピルーゴCN Q鉛体、N−イソ−アミル(
イソ)キノリニウム−メチル−TCNQ錯体、N−イソ
−アミル(イソ)キノリニウムエチル−1’ CN Q
鉛体、N−イソ−アミル(イソ)キノリニウム−T1−
プロピル−TCNC1t体、Nイソ−アミル(イソ)キ
ノリニウム−イソ−プロピル−TCNQ錯体、N−n−
オクチル(イソ)キノリニウム−メチル−T CN Q
 tla体、N−nオクチル(イソ)キノリニウム−エ
チル−TCNQ tuff体、N−n−オクチル(イソ
)キノリニウム−n−プロピル−T” CN Q錯体、
N−n−オクチル(イソ)キノリニウム−イソ−プロピ
ル−TCNの錯体が例示され、さらには上記したアルキ
ルイソキノリニウム系R−T CN Q t’lt体の
アルキルイソキノリニウムをアルキルモルホリニウム、
およびアルキル−α−ピコリニウムの各ドナーに置き換
えたアルキルモルホリニウム系R−TCNQ錯体、およ
びアルキル−α−ピコリニウム系R’I’CNQffi
バ体が例示される。R−]’ CN Q鉛体は電子供与
体であるドナー(D”″)と電子受容体のモル比が1=
1と1:2のものがあり、(イソ)キノリン系化合物を
電子受容体とするR −T CNQrJ体は1:2錯体
がより感電性が大きいことから好ましい。なお上記例示
中で(イソ)キノリンはキノリンおよびイソキノリンを
意味する。2モルのR−TCNQ錯体はR−TCNQア
ニオンラジカル1モルと電気的に中性のR−TCNQI
モルから成っている。本発明において、より導電性を安
定させるためには中性分子のR−TCNQを0.1〜1
0重量%過剰に添加するのが好ましい。
本発明に使用する錯体は、」1記したエバ体のうち結晶
形の異なる2種以七の錯体を混合して用いることにより
その効果を得ることができるが、これら結晶形の異なる
T G N Q鉛体の組み合せの具体例としては、 (,1,)l記の例示錯体におけるアルキル(イソ)キ
ノリウム系R−T CN Q錯体の少なくとも1種とア
ルキルモルホリニウム系R−TCNQ錯体の少なくとも
1種から成る混合錯体、 (2)」―記の例示錯体におけるアルキル(イソ)キノ
リウム系R−T CN Q鉛体の少なくとも1種とアル
キル−α−ピコリニウム系R−TCNQm体の少なくと
も1種から成る混合錯体、(3)」―記の例示錯体にお
けるアルキルモルホリニウム系R−′r CN Q #
j体の少なくとも1種とアルキル−α−ピコリニウム系
R−T CN Qm体の少なくとも1種から成る混合錯
体、 (4)に記例示(1)〜(3)に示された2種のR−T
 CN Q錯体の各組み合せにおいて、そのどちらか一
方がアルキル基未置換のTCNQ錯体である混合錯体が 例示される。また、1−記した同一系列のR−TCN 
Q 錯体のなかにおいても、結晶形の異なるものがある
ことから、これらを絹み合せても良い。
さらに、具体的な組み合せとしては、 (i)N−n−ブチル(イソ)キノリニウムメチル−T
CNQ錯体とN−n−ブチル−N−メチルモルホリニウ
ム−メチル−T CN Q 錯体の混合錯体、 (ji)N−n−ブチル(イソ)ギノリニウムメチルー
TCNQ錯体とN−n−ブチル−α−ピコリニウムーメ
チルーゴ”CNQ錯体の混合錯体、(iii)N−ロー
ブチル−N−メチルモルホリニウム−メチル−T CN
 Q鉛体とN−n−ブチルα−ピコリニウム−メチル−
T CN Q rJ体の混合錯体、 (iv)N−n−ブチル(イソ)キノリニウムメチル−
TCNQtiit体とN−n−オクチル(イソ)キノリ
ニウム−メチル−T CN Q 錯体の混合錯体、(v
)N−n−ブチル(イソ)キノリニウムTCN Q N
t体とN−n−ブチル−N−メチルモルホリニウム−メ
チル−T CN Q rJ体の混合錯体、(vi)N−
n−ブチル(イソ)キノリニウムメチル−1’ CN 
Q錯体とN−n−ブチル−N−メチルモルホリニウA 
T CN Q 1171体の混合錯体、などか挙げられ
、」―記6例以外の結晶形の異なる3種以」二のL” 
CN Q 錯体を組み合せても良い。
また、上記したアルキル基置換7,7,8.8−テI〜
ラシアノキノジメタン錯体は、その導電性が)′ルキル
基未置換のT CN Q錯体に比較して低ドする傾向が
あるために、必要な導電性を満足することができない場
合などにおいては、上記したい)〜(jv)の各組み合
せに未置換の7,7゜8.8−テトラシアノキノジメタ
ン錯体、例えばN −n−フ゛チル(イソ)キノリニウ
ムTCNQ錯体なとはその導電性が高く、比較的安価で
あることから、これを添加することによって目的とする
導電性を得れば良く、さらには1−記例示の(V)、(
■1)のように用いるR−rcNQm体の組み合せの−
・方を結晶形の異なるアルキル基未置換のTc N C
,! M1体としても良い。
次しこ、結晶形の異なるR−TCNQ鉗錯体組み合わせ
る時のこれらの配合比率の効果について説明する。高分
子71−リックスへのR−1’ CN Q錯体混合物の
配合割合を、例えば高分子71〜リツクス100重量部
に対してR−T CN Q rJ体混合物80重量部と
一定にして、N−n−ブチル(イソ)キノリニウム−メ
チル−TCN Q tilt体とN−Dブチル−N−メ
チルモルホルニウム−メチル−TCN Q 1171体
、およびN−n−ブチル(イソ)キノリニウム−メチル
−1’ CN Q Sit体とN−n−ブチル−N−メ
チルモルホリニウムi” CN Q錯体と各組み合せに
おいて、その配合比率を変化させたものをそわぞれ基板
」―にコーティングして塗工膜厚Q、17zmの高分子
膜を形成させたとき、これら上記絹み合せにおける2種
のR−TCNQ鉗体お錯体R−T CN Q 錯体とT
 CN Q 611体の配合比率と、得られた基板の表
面抵抗との関係は第1a図および第1−b図に示すとお
りである。横軸の錯体■はN−n−ブチルイソキノリウ
ム−メチル−TCNQ錯体の量の割合、錯体■はN−n
−ブチル−Nメチルモルホリニウム1−メチルー−r 
CN Q fat体の址の割合である。第2図に、透明
基材1の」二に透明導電性高分子膜2を形成した透明導
電体3の縦断面を示す。これら結晶形の異なるR−TC
NQ錯体およびR−T CN Q @体とTCNQ鉗体
の錯体比率は、混合によって最も低い表面抵抗が得られ
るように選定すればよい。本発明者らの実験結果によれ
ば、結晶形の異なる2種のR−TCNQおよびR−T 
CN QとTCNQ錯体の配合比率は重量比で1:9〜
9:1−の範囲、好ましくは2:8〜8:2の範囲であ
る。
本発明において透明導電性高分子膜の形成に使用される
高分子71−リックスとしては、使用される基材との密
着性、および透明性が高いことが必要であり、ざらに該
高分子膜を形成する手法は後述のようにコーティングに
より形成されることから、該高分子71−リツグスは汎
用溶剤に溶解するものである必要がある。このような高
分子マトリックスとしては、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、ポリアクリレ−1〜、ポリエステル、アルキド樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ポリカーボ
ネート、シリコーン樹脂、ポリ塩化ビニル、ボリスチレ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、スチレン
−ブタジェン−スチレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂の使用が好ましい。
」二記高分子マトリックスとR−T CN Q混合錯体
とを溶解して溶液を得るための溶剤は、従来の未置換T
CNQ鉗体を錯体する溶剤であるジメチルホルムアミド
、ジメチルアセ1〜アミド、プロピレンカーボネート、
γ−ブチロラク1−ン、ジメチルスルフオキシド、スル
ホラン、フォルムアマイド、N−メチル−2−ピロリド
ン、アセトニトリル、プロピオニ1〜リル、シクロヘキ
サノン、メチルエチルケ1〜ンなどに加えて、汎用溶剤
であるベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭
化水素溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素溶剤、メチルアルコール、
エチルアルコールなどのアルコール系溶剤、テトラヒド
ロフラン、]、4ジオキサンなどのエーテル系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶
剤等の単一または混合溶剤として、コーティング成膜時
の揮発性などを考慮して選択すればよく、さらには錯体
の安定性の面から、脱水・蒸留し精製したものを使用す
るのが望ましい。
前記高分子マトリックスを上記溶剤に溶解し、高分子マ
トリックス100重量部に対して、結晶形の異なる2種
以上のR−TCNQ錯体またはR−TCNQ錯体とTC
NQ錯体の錯体混合物(以下混合錯体と呼ぶ)2〜20
0重量部、好ましくは5〜]、 O0重量部を分散溶解
させる。この際、スパイラルミキサー、プラネタリ−ミ
キサー、ディスパーサ−、ハイブリッドミキサーなどの
ブレード型攪拌混練装置が好適に用いられる。なお、こ
の後さらにボールミル、振動ミル、サンドミルなどのポ
ール型混線装置を用いて分散溶解を徹底化するのが望ま
しい。これらの混練装置は、もしこれが鋼鉄性または調
合金製などの場合には該錯体がキレートを形成して変質
し、製膜後の表面抵抗がいちじるしく高くなるので、ク
ロムめっき製またはステンレス鋼製の装置を使用するこ
とが望ましい。この高分子マトリックス−溶剤−混合錯
体の混合溶液(以下TQ塗工液と呼ぶ)は、グラビアコ
ーターなどを使用し、透明基材にコーティングすること
ができるが、この塗工機のコーティングヘッドも」二と
同様の理由でクロムめっき製とするのがよい。TQ塗工
液を後述する厚さにコーティングするには、その粘度1
000cP以下、望ましくは1〜1000P、固形分量
1〜20重量%の範囲に設定しておくことが好ましい。
」二記TQ塗工液を塗工する透明基材としては透明性の
高い汎用のプラスチックフィルムまたはガラス板が用い
られる。これらプラスチックフィルムとしてはたとえば
ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ
プロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチ
レンテレフタレートフィルム、ポリカーボネー1−フィ
ルム、ボリアリレー1−フィルム、ポリフッ化ビニリデ
ンフィルム、ポリアミドフィルムなどがある。これらプ
ラスチックフィルムは、少なくともその一面に透明感電
性高分子膜を形成するため、該高分子膜の密着性を向」
ニさせる目的で」二記表面をコロナ放電処理またはプラ
ズマ処理を行なうことが好ましい。
また、TQ塗工液によって形成される透明導電性高分子
膜は、その厚さが大きいと得られる透明導電体の透明性
が低下するので、なるべく薄いことが好ましく、サブミ
クロンから10μmの範囲、好ましくは0.1〜1μ■
の範囲とするのが良い。
以下実施例および比較例により、本発明を具体的に説明
する。
[実施例−1コ 透明基材として厚さ75μmのポリエステルフィルム「
ルミラー Tタイプ] (東しく株)製、商品名)を使
用した。高分子マトリックスとして、ガラス転移点90
′C,環球法軟化点185℃の飽和共重合ポリエステル
「エリ−チル UE−3690」 (ユニチカ(株)製
、商品名)10重量部を、シクロへキサノン/トルエン
(70/30)の混合溶剤500重量部に高速ディスパ
ーサ−を用いて溶解し、この中にN−n−ブチルイソキ
ノリニウム−メチル−TCNQtllt体(日東化学工
業(株)製、試作品)5.3重量部と、N −n−ブチ
ル−N−メチルモルホリニウム−メチル−TCNQ錯体
(日東化学工業(株)製、試作品)2゜7重量部を添加
し、ディスパーサ−を用いて攪拌溶解後、サンドミル処
理を行い、さらに濾紙(ワラ1〜マンフイルターペーパ
ーNo、3)によって濾過を行なった。得られた液10
0重量部に1〜ルエンジイソシアネートートリメチルプ
ロパンアダクトプレポリマー「コロネートT、J(日本
ポリウレタン工業(株)製、商品名)0.25重量部と
ブロッキング防止剤「モディパーFJ  (日本油脂(
株)製、商品名)0.1重量部を添加した後、再度ディ
スパーサ−で攪拌し、粘度20cPの、コテイング溶液
を調整した。
上記該塗工液を線数180メツシユ、深度351I11
のグラビア版をグラビアコーターに設置し、前記ポリエ
ステルフィルムの一面にコーティングし、乾燥塗膜の厚
さが0.1μmの透明導電性高分子膜を形成させた。得
られたフィルムを加温エイジング(60℃×72時間)
した後、DClooVを印加して表面抵抗を測定したと
ころ、単位面積当たり平均値が2.5XiO’Ω、最大
値が3.0×106Ω、最小値が2.2X106Ωであ
って非常に安定しており、その光線透過率は90%、ヘ
イズは10以下であった。第4図は実施例−1で得られ
た透明導電性高分子膜中に析出したR−TCNQ#lf
体の結晶構造を示す偏向顕微鏡写真(倍率=200倍)
である。
[実施例−2] 実施例−1で用いた飽和共重合ポリエステル10重量部
に対し、実施例−1で用いた2種類のRT CN Q 
fit体のうち、N−n−ブチルイソキノリウム−メチ
ル−T CN Q錯体をアルキル基未置換のN−n−ブ
チルイソキノリウムTCNQ錯体とし、その他は実施例
−1と同様にして処理した。
厚さ0.1μmの透明導電膜の形成されたフィルムを実
施例−1と同様にして測定したところ1表面抵抗は単位
面積当たり平均値が7.7X105Ω、最大値が8.4
XiO’Ω、最小値が7.5X105Ωであった。
[比較例−1−] 実施例−1で用いた飽和共重合ポリエステル10重量部
に対し、実施例−1で用いた2種類のR−”I’ CN
 Q錯体に代えてアルキル基未置換のNn−ブチルイソ
キノリニウムTCNQ錯体(日東化学工業(株)製、試
作品)5.3重量部とNn−ブチル−N−メチルモルホ
リニウムTCNQ錯体(日東化学工業(株)製、試作品
)2.7重量部を添加し、使用溶剤としてシクロヘキサ
ノン/メチルエチルケトン(80/20)の混合溶剤と
して、その他の条件は実施例−1−と同様として乾燥被
膜の厚さがQ、171mの透明導電性高分子膜を形成さ
せた。得られたフィルムを実施例−1と同様にして測定
したところ、その表面抵抗は単位面積当たり平均値が4
.8X105Ω、最大値が5.0X10”Q、最小値が
4..7X105Qであった・ 上記実施例−1と実施例−2および比較例−]−で得ら
れた各TQ塗工液を25℃55%RHの雰囲気中に投入
し、所定の時間ごとに各T”Q塗工液を上記した方法と
同様の方法にて塗工し、0.1/jm透明導電性被膜を
形成して、その表面抵抗の経過日数による変化を測定し
た結果を第3図に示す。
その結果実施例−2では抵抗上昇が少なく、151」経
過しても実用」二の帯電防止フィルムに必要な単位面積
当たり10′Ωの表面抵抗を維持しており、さらに実施
例−」では30日経過しても単位面積当たり107Ωの
表面抵抗を維持していたのに対し、比較例−1では10
日経過時に単位面積当たり1010Ω以上であり、15
日経過時には単位面積当たり10gΩ以上の表面抵抗で
あった。
[発明の効果] 本発明で得られる透明導電体は、電子部品などの包装材
料、オーバーへラドプロジェクタ用フィルム、スライド
フィルムなどの電子写真記録材料等の帯電防止フィルム
、さらには透明タッチパネル、エレクI−ロルミネッセ
ンスディスプレイ、液晶デイスプレィなどの入力および
表示デバイス表面の帯電防止や透明電極として利用され
る透明導電性フィルムあるいは透明導電性ガラスなどと
して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1a図は高分子マトリックスに対するR−TCNQ錯
体による混合錯体の配合部数を一定として、結晶形の異
なる2種の錯体の混合比率と表面抵抗との関係図を示す
。第1b図は高分子マトリックスに対するR −T” 
CN Q 錯体とT CN Q tjlf体による混合
錯体の配合部数を一定として、結晶形の異なる2種の錯
体の混合比率と表面抵抗との関係図を示す。第2図は本
発明の透明導電体の縦断面図を示す。第3図は実施例−
]−と実施例−2および比較例−1の各塗工液の25℃
55%RHにおける経過日数に対する表面抵抗の変化図
を示す。 第4図は本発明の実施例−1で得られた透明導電性高分
子膜中に析出したR −T CN Q 錯体の結晶構造
を示す偏向顕微鏡写真(倍率:200倍)である。第5
図はN −n−ブチルイソキノリニウムTCNQ錯体を
単独で用いた場合の透明導電性高分子膜中に析出したT
CNQ錯体の結晶構造を示す偏向顕微鏡写真(倍率: 
200倍)である。 ・・透明基材、 透明導電性高分子膜、 透明導電体。 第 図 第 口’37 /゛比較例−1 第 図 第 図 経過日数(日)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  透明な基材の少なくとも一面に、7,7,8,8−テ
    トラシアノキノジメタン錯体結晶を含む導電性高分子膜
    を形成させた透明導電体において、該錯体結晶が少なく
    とも2種の結晶形錯体から成り、該錯体の少なくとも1
    種がアルキル基置換7,7,8,8−テトラシアノキノ
    ジメタン錯体であることを特徴とする透明導電体。
JP15299690A 1990-06-12 1990-06-12 透明導電体 Pending JPH0447609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15299690A JPH0447609A (ja) 1990-06-12 1990-06-12 透明導電体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15299690A JPH0447609A (ja) 1990-06-12 1990-06-12 透明導電体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0447609A true JPH0447609A (ja) 1992-02-17

Family

ID=15552676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15299690A Pending JPH0447609A (ja) 1990-06-12 1990-06-12 透明導電体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0447609A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016054316A (ja) * 2001-12-05 2016-04-14 株式会社半導体エネルギー研究所 有機太陽電池

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016054316A (ja) * 2001-12-05 2016-04-14 株式会社半導体エネルギー研究所 有機太陽電池
JP2017112388A (ja) * 2001-12-05 2017-06-22 株式会社半導体エネルギー研究所 有機太陽電池
JP2018142718A (ja) * 2001-12-05 2018-09-13 株式会社半導体エネルギー研究所 有機太陽電池
JP2019208035A (ja) * 2001-12-05 2019-12-05 株式会社半導体エネルギー研究所 有機太陽電池
JP2021002674A (ja) * 2001-12-05 2021-01-07 株式会社半導体エネルギー研究所 有機太陽電池
US11217764B2 (en) 2001-12-05 2022-01-04 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organic semiconductor element

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wu et al. A polymer‐electrolyte‐based atomic switch
EP0690457B1 (en) Polyaniline-containing solution, articles coated therewith, and methods for the preparation of same
Elschner et al. Solution-deposited PEDOT for transparent conductive applications
EP1162238B1 (de) Leitfähige Beschichtungen hergestellt aus Mischungen enthaltend Polythiophen und Lösemittel
US6631022B1 (en) Optical device, a fabrication method thereof, a driving method thereof and a camera system
US5994496A (en) Conjugated polymer in an oxidized state
EP3045968A1 (en) Electrochromic apparatus, electrochromic element, and method of manufacturing electrochromic element
CN103323998A (zh) 电致变色显示器和用于制造电致变色显示器的方法
US20070026135A1 (en) Method of making a liquid crystal alignment layer
EP0054420B1 (en) Functional electric devices
JP4559685B2 (ja) 液晶整列層
JPH0447609A (ja) 透明導電体
US20090220796A1 (en) Electro-conductive polymer composition and electrode material
JPH0371507A (ja) 透明導電体
JP3405607B2 (ja) 配向膜形成用塗布液および液晶表示セル
US5259992A (en) Conductivizing coating solutions and method of forming conductive coating therewith
Lin et al. Electrochemical behaviors of polyaniline–poly (styrene‐sulfonic acid) complexes and related films
Zhao et al. N-alkylation of polyaniline with simultaneous surface graft copolymerization for inducing and maintaining a conductive state
DE112005001093B4 (de) Schaltvorrichtung
JPS63269415A (ja) 透明複合導電体の製造方法
JP4283374B2 (ja) 導電性シート
US20040043162A1 (en) Use of a polythiophene for aligning liquid crystals
JPH02216708A (ja) 導電性皮膜
JPH0750838B2 (ja) 導電性皮膜の製造方法
JPH0473622A (ja) エレクトロクロミック表示装置