JPH044741Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の目的 （産業上の利用分野） 本考案は、使い捨てオムツ、使い捨てオムツカ
バーなどの使い捨て着用衛生物品に関する。

（従来の技術とその問題点） 従来、この種の物品において、前後側ウエスト
に耳部を突出させるとともに、該前後側ウエスト
の各耳部間の外側に股下凹欠部を形成した、いわ
ゆる砂時計型の本体を有し、該後側ウエストの各
耳部にテープフアスナーを取り付け、かつ、該各
凹欠部の曲がつた外側縁に沿つて脚回り用の弾性
部材を取り付けたものが知られている。このよう
に弾性部材を取り付けた物品は、該弾性部材が股
下凹欠部の曲がつた形状に沿つているから、該凹
欠部の形状にかかわりなく直線状に取り付けた物
品に比較して、身体への装着性が良好で、該凹欠
部の最外側縁を身体に対してシールすることがで
きるとともに、物品本体の構成材を有効に利用す
ることができる、という利点を有している。

しかしながら、股下凹欠部の曲がつた形状に沿
つた状態に弾性部材を取り付けることは、該凹欠
部の形状にかかわりなく直線状に取り付ける場合
に比較して、その装置が複雑化し故障が生じ易い
ばかりでなく、その取り付け速度が低くなり、し
たがつて、その装置を含む加工装置ラインにおけ
る物品の構成材の移送速度も低くなり、物品を高
速量産するうえで問題がある。

本考案は、前記問題を解決することができるう
え、前記弾性材の身体に対するシール幅を広くし
て排泄物の漏れを最少にすることができる使い捨
て着用衛生物品を提供することを目的とする。

(2) 考案の構成 （問題点を解決するための手段） 本考案は、物品本体の前後側ウエストの両側に
突出させた耳部と、該前後側ウエストの耳部間の
外側に形成した股下凹欠部とを有し、該後側ウエ
ストの各耳部に取り付けた締結部材と、該各凹欠
部に取り付けた脚回り用の弾性部材を含む着用衛
生物品において、前記各弾性部材は、前記各耳部
の外側縁と、前記各凹欠部を形成する外側縁のう
ち両側に位置して最も近接対向する外側縁から内
側へ離れた位置との間に位置させるとともに、該
各弾性部材の一部を該各耳部と該各凹欠部の外側
縁間に位置させてあることにより、前記問題点を
解決するものである。

（実施例） 第１図〜第４図において、物品本体１は、前後
側ウエスト２，３の両側に突出させた耳部４，５
と、前後側ウエスト２，３の耳部４，５間の外側
に股下凹欠部６を形成してある。こうした形状を
有する物品本体１は、図示してないが、たとえ
ば、これが使い捨てオムツである場合には、一般
に、透水性表面シートと、不透水性裏面シート
と、該両シート間に介在させた吸収体とからな
り、また、使い捨てオムツカバーである場合に
は、少なくとも１枚の不透水性シートからなる。
後側ウエスト３の耳部４には、物品の着用時に、
これを前側ウエスト２に結合するための、テープ
フアスナーである締結部材７を取り付けてある。

第１図における物品本体１においては、その縦
方向に伸縮してその股下両側にギヤザーを作る弾
性部材１０を構成する複数本の弾性糸状または紐
状物１０ａを、耳部４，５の外側縁８と、両凹欠
部６を形成する外側縁のうち両側に位置して最も
近接対向する外側縁９から内側へ適宜離れた位置
との間W₁に、物品本体１の幅方向に適宜間隔で、
かつ、物品本体１の縦軸と実質的に平行に、並列
させて接着剤により取り付けてある。間W₁は10
〜50mmが好ましい。そして、弾性部材１０のうち
少なくとも１本の糸状または紐状物１０ａを、耳
部４，５の外側縁８と凹欠部６の外側縁９との間
W₂に位置させてある。この場合、間W₂に位置さ
せる少なくとも１本の糸状または紐状物１０ａ
は、可及的に外側縁８に接近させることが好まし
く、また、それが該外側縁上に沿つて位置させる
ことができる形状を有しておれば、そのように位
置させることがさらに好ましい。なお、図示で
は、弾性部材１０は、破線で示してあるが、これ
は、物品本体１を２枚のシートで構成し、これら
間に介在させてあるからであつて、物品本体１の
縦方向に連続している。

第２図における糸状または紐状物１０ａは、物
品本体１の縦軸と実質的に平行に、かつ、縦方向
端が内側へ向つて短くなるように配置してある。

第３図、第４図における糸状または紐状物１０
ａは、並列させてあることは第１図、第２図の場
合と同じであるが、物品本体１の縦軸に対して斜
めに、かつ、それらの後部両側における間隔をそ
れらの前部両側における間隔よりも広く形成して
あり、さらに、第４図における糸状または紐状物
１０ａは、縦方向端が内側に向つて短くなるよう
に配置してある。

なお、凹欠部６はその部位の素材を切断して形
成するが、その切断前に、その部位を含む所要区
域に弾性部材１０を取り付けたのち、その部位と
ここに位置する該弾性部材の一部を切除すること
により、図示のように、耳部４，５にも該弾性部
材の他の一部を位置させることができる。

(3) 考案の効果 本考案によれば、物品本体が前記股下凹欠部を
有する、いわゆる砂時計型に形成してあつても、
その加工装置ラインに直線状に高速供給して該凹
欠部を形成する外側縁を囲む状態で弾性部材を位
置させて取り付けることができる。したがつて、
弾性部材の取り付けにより物品本体の加工速度を
低下させる必要がなく、物品の高速量産が可能で
ある。

また、本考案によれば、弾性部材を前記凹欠部
の外側縁またはその至近位置から内側へ適宜離れ
た位置までの比較的広幅にわたつて位置させてあ
るから、脚回りに対するシール範囲が広く、脚回
りからの排泄物の漏れを最少にすることができる
とともに、細い弾性部材のように、脚回りに局部
的な強い圧迫を与え、該圧迫マークを残すような
ことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は、本考案物品の各実施例を示
す展開平面図である。 １……物品本体、２……前側ウエスト、３……
後側ウエスト、４，５……耳部、６……股下凹欠
部、７……締結部材、８，９……外側縁、１０…
…弾性部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 物品本体の前後側ウエストの両側に突出させ
   た耳部と、該前後側ウエストの耳部間の外側に
   形成した股下凹欠部とを有し、該後側ウエスト
   の各耳部に取り付けた締結部材と、該各凹欠部
   に取り付けた脚回り用の弾性部材を含む着用衛
   生物品であつて、前記各弾性部材は、前記各耳
   部の外側縁と、前記各凹欠部を形成する外側縁
   のうち両側に位置して最も近接対向する外側縁
   から内側へ離れた位置との間に位置させるとと
   もに、該各弾性部材の一部を該各耳部と該各凹
   欠部の外側縁間に位置させてあることを特徴と
   する前記物品。 (2) 前記各弾性部材は、物品本体の横方向に並列
   させた複数本の糸状または紐状物からなる実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の物品。 (3) 前記各弾性部材は、物品本体の縦軸と実質的
   に平行に配置してある実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の物品。 (4) 前記各弾性部材は、物品本体の縦軸に対して
   斜めに、かつ、物品本体の後部両側におけるそ
   れらの間隔を前部両側におけるそれらの間隔よ
   りも広く形成して配置してある実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の物品。 (5) 前記物品は、オムツ、オムツカバーのいずれ
   かである実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   物品。