JPH044705B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、プリント基板に使用するための高さ
の低いコネクタに係わり、特に、丸みのあるフラ
ツトケーブルをプリント基板の自由端付近に取り
付けられたポスト端子に電気的に相互接続するた
のコネクタに係わる。

〈従来の技術〉 今日、電話業界で一般に使用されている接続方
法の１つは、ポスト端子の配列体を用いて、パネ
ル又はプリント基板に含まれた多数の回路を相互
接続することである。基板に取り付けられたポス
ト端子を、基板から離れた位置から延びるケーブ
ルの導線に接続することがしばしば要求される。

プリント基板又はプリント基板のポスト端子と
ケーブルを接続するようにしたコネクタとして
は、実開昭54−158289号で開示されているフラツ
トケーブル用雄コネクタ（特に第５図）や特開昭
55−113284号で開示されている回路板コネクタが
知られている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 前記実開昭54−158289号のコネクタはフラツト
ケーブルのケーブル導線とプリント基板のポスト
端子を接続できるものであつたが、フラツトケー
ブル内のケーブル導線の間隔と、プリント基板に
設けられるポスト端子の間隔が一般に異なつてい
る点が考慮されていないものであつた。

一方、前記特開昭55−113284号のコネクタはプ
リント基板内に形成された印刷配線と単独のケー
ブル導線を接続できるものであつて、フラツトケ
ーブルとポスト端子の接続を考慮されたものでは
なかつた。

そして、更に、これら公知のコネクタは、接続
機能をはたしている際に、コネクタとプリント基
板を一体化する手段は特に設けられていない構造
であつたので、接続の信頼性に欠ける問題点もあ
つた。

〈課題を解決するための手段〉 そこで、本発明の目的は、多導線フラツトケー
ブルを、プリント基板に取り付けられたポスト端
子に電気的に相互接続する高さの低いピン受入型
のコネクタを提供することである。

本発明の別の目的は、或る導線間間隔を有する
フラツトケーブルを別の素子間間隔を有するポス
ト端子の配列体に相互接続するための高さの低い
移行型コネクタを提供することである。

本発明の更に別の目的は、ケーブルとプリント
基板を接続するピン受入型のコネクタであつて、
絶縁被覆刺込み式の導線係合部分を有する端子を
備えていて、コネクタハウジングに端子を装填す
る時にワイヤ導線と電気的接触を行うようにされ
たコネクタを提供することである。

本発明の更に別の目的は、ケーブルとプリント
基板を接続するコネクタであつて、プリント基板
に対して一般的に垂直な向きに平なシートから一
体的な型抜き端子が平なプレート状の形状を呈す
るように形成された高さの低い高密度のコネクタ
を提供することである。

本発明のもう一つの別の目的は、ケーブルとプ
リント基板を接続するコネクタであつて接続中、
コネクタのハウジングとプリント基板が互いに係
合できるようにした高さの低い高密度のコネクタ
を提供することである。

本発明のこれらの目的は、プリント基板に取り
付けられた複数のピンを多導線フラツトケーブル
の端部と接続するための高さの低い電気コネクタ
であつて、このコネクタは、基板係合面と、これ
と反対の上面と、導線受入端とを有する絶縁ハウ
ジングを具備し、このハウジングは、更に、上記
基板係合面のピン受入開口と上記導線受入端との
間に延びる複数の端子受入空胴を有し、更に、上
記コネクタは、上記空胴に取り付けられた複数の
金属性の型抜き端子を具備し、各端子は、導線受
入端に隣接した導線係合部分と、基板係合面に隣
接した雌型の弾力性のピン係合部分とを有し、更
に、各端子の導線係合部分は、上記ピン係合部分
と横方向に隣接し且つ上記基板係合面のすぐ近く
に隣接して配置されると共に、上記基板係合面に
一般的に平行に延びる導線に係合するようにされ
た電気コネクタにおいて、上記端子の各々は、上
記基板係合面に一般的に垂直に延びる平面内に存
在する細長いプレート状部材より成り、上記基板
に取り付けられたピンの間隔と、上記多導線フラ
ツトケーブルのケーブル導線の間隔に対応させる
為の第１の横方向の屈曲部と、一般的に方形の断
面を有するピンの外面と上記ピン係合部分を整列
させる為の第２の横方向の屈曲部を備えており、
更に上記ピン係合部分が上記基板に取り付けられ
たピンと嵌合される時に、上記ハウジングと上記
プリント基板とを固定する為のプリント基板係合
手段が上記ハウジングと一体的に形成されている
ことを特徴とするコネクタによつて達成される。

〈実施例〉 以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を
詳細に説明する。

第１図を説明すれば、参照番号１０で一般的に
示された本発明のコネクタは、コネクタハウジン
グ１２と、複数のピン受入端子１６とを備えてい
る。コネクタ１０は、プリント基板２２の自由端
２４の付近に取り付けられた複数のピン即ちポス
ト端子２０に嵌合される。プリント基板２２の上
部の取付面２６に向かつてコネクタ１０を押し下
げた時には、コネクタ１０がポスト端子２０とス
ライド係合する。コネクタ１０は、フラツトケー
ブル３２のワイヤ導線３０とポスト端子２０を終
端接続するものである。ケーブル３２は、一般の
設計のもので、絶縁材被覆３４を各々有する複数
のワイヤ導線３０が絶縁シース３６内に包囲され
ている。

第１図ないし第３図を説明すれば、コネクタ１
０のハウジング１２は導線受入端４０と、反対の
嵌合端４２を有している。導線受入端４０は、ケ
ーブル受入開口４４と、ケーブルをハウジングに
保持するためのストレインレリーフ手段とを備え
ている。又、ハウジング１２は、側壁４６，４８
と、基板係合外面５２を有する底壁５０と、上面
５６を有する上壁５４とを備えている。導線受入
端４０に隣接したハウジング１２の内部は中空で
あり、一方、嵌合端４２に隣接した部分は、上面
５６に通じる複数の細長いワイヤ及び端子受入空
胴６２を形成する複数の内部バリア６０を備えて
いる。横方向に最も外側にあるバリア６０は、ハ
ウジングの側壁４６，４８と協働して、最も横の
ワイヤ及び端子受入空胴を形成する。空胴６２
は、ワイヤ導線３０を挿入し易いように好ましく
は扇形もしくは漏斗状にされた導線受入開口６４
を含んでいる。嵌合端４２の付近に配置された空
胴６２の端は、ピン端子受入通路６６で終わり、
この通路の一端は、基板係合外面５２に連通して
いて、ピン受入開口６８を形成する。通路６６の
上端は、端子１６をハウジング１２に装填し易い
ように上面５６に通じている。

ハウジング１２に挿入されるフラツトケーブル
３２の端は剥離され、個々の導線３０が扇形に広
げられ、各導線が各々の空胴６２に受け入れられ
る。ケーブル３２を挿入した後、端子１６をハウ
ジング１２に向かつて下げ、ワイヤ導線３０と接
続すると共に、以下で述べるように、端子を装填
する。

端子１６は、ワイヤ係合端７２を有し、ここに
は、絶縁被覆刺込み用のとげ７４と、端子保持用
の歯７６が形成されている。端子１６の反対のピ
ン受入端７８からは、片持梁式のピン係合フイン
ガ８２が型抜きされている。この片持梁式のフイ
ンガ８２は、バネ状の曲がつた接触部８８を有す
るように形成され、この接触部は、ポスト端子２
０の外面にスライド係合する。端子１６は、好ま
しくは、一般的に平らなプレート形状となるよう
に一体的な型抜き素材から形成され、基板係合面
５２の占有面積を最小とするようにプリント基板
２２の取付面２６に対して一般的に垂直な平面内
に配置される。

端子１６のピン受入端７８は、中間部１００か
ら垂下した下方に延びる脚１０８、フインガ８２
及びその中間の接続部１１０によつて一般的にＵ
字型の形状とされ、中間の接続部１１０の両側に
鋸歯状のハウジング係合手段１０４が形成されて
いるが、その他の構成も当業者に明らかであろ
う。例えば、接続部１１０をコネクタハウジング
の上面付近に配置することもできる。又、基板取
付面２６へ深く貫通することが許される場合に
は、ここに示す実施例のようにフインガ８２を基
板取付面に一般的に垂直に配置するのではなく、
基板取付面に一般的に平行な方向に延びるように
することができる。ポスト端子２０に係合する接
触部８８は、端子１６のプレート状の平らな端に
形成されたくぼみ部で構成されてもよい。その他
の接触構成も使用できるが、好ましい実施例の端
子１６は、横方向に丸まつたり折り曲がつたりし
ないように、一般的に平らなプレート状の構成に
されている。この構成では、基板係合面５２は、
プリント基板２２に取り付けるのに必要な表面
積、即ち、「占有面積」が最小とされる。いずれ
にせよ、端子のワイヤ係合部分は、ピン係合部分
に横方向に隣接し且つ基板係合面のすぐ近くに隣
接して配置され、一方、ケーブル導線は、ハウジ
ングの基板係合面に対して一般的に平行に延び
る。

典型的に、電話業界においては、フラツトケー
ブル３２の個々のワイヤ導線３０間の間隔が、プ
リント基板２２の自由端２４付近で同一直線上に
整列されたポスト端子２０間の間隔より実質的に
小さい。

このような間隔の相違を受け容れるため、コネ
クタ１０は、間隔の移行部を備えており、端子１
６の扇形の広がりを受け容れるように嵌合端４２
が大きくされている。プレート状の端子１６は、
第１の横方向の屈曲部９２で曲げられており、間
隔の移行に必要な扇形の広がりが形成される。方
形断面を有したポスト端子２０の表面と合致させ
るため、端子１６には、コネクタの嵌合端付近に
第２の横方向の屈曲部９６が設けられている。横
方向の屈曲部９２，９６は、基板係合面５２に一
般的に平行に延びる中間端子部１００に形成され
るのが好ましい。

第３図を説明すれば、空胴６２は、長手方向に
延びる導線受入通路１２０を備えており、この通
路は、その前方端が閉じている。導線受入通路１
２０と連通しているのは、下方に延びるチヤンネ
ル１２２であり、これは、端子のワイヤ係合端７
２の絶縁被覆刺込み部分を受け入れるものであ
る。チヤンネル１２２は、側壁１２４，１２６を
形成し、これら側壁には、歯７６が喰い込んで、
端子を保持できるようになつている。最も下のと
げ７４は、各導線３０の周りの絶縁被覆３４に貫
通し、導線と終端接続する。空胴６２の嵌合端に
形成された下方に延びるポケツト１２８は、端子
１６の脚１０８、接続部１１０及びピン係合フイ
ンガ８２を受け入れる。接続部１１０の両側に形
成したハウジング係合手段１０４がポケツト１２
８の内壁に喰い込んで、ピン受入端７８が保持さ
れる。ポケツト１２８の片側には、ピン端子受入
通路６６が形成される。

ハウジング１２のケーブル受入端４０の付近に
形成されたヒンジ式のタブ１４０は、絶縁シース
３６に係合するようにケーブル受入開口４４に向
かつて撓む自由端を有している。タブ１４０の先
端の自由端１４２は、ハウジングの横方向の壁部
分１４４に係合し、ケーブル３２とのストレイン
レリーフ係合を維持する。ストレインレリーフ係
合部分の付近に形成されているのは、下方に延び
るチヤンネル１５０であり、これは、比較的薄い
端壁１５２を有する盲穴を備え、端壁１５２は、
個々の導線３０の絶縁材被覆３４へ喰い込んで、
付加的なストレインレリーフ機能を果たす。

ハウジング１２は、種々の図面においては、開
いた上面を有するものとして示したが、端子１６
を装填してケーブル３２へ終端接続した後は、上
壁部材で閉じることができる。上壁は、端子１６
に形成されたノツチ１５４内に受け入れられる下
方に延びる突起を有することができ、端子の長手
方向の移動を更に制限することができる。プリン
ト基板２２に対してコネクタ１０を更に垂直に固
定する為に、大きなヘツド１６２を有する一体成
形の係合ピン１６０がコネクタハウジング１２の
下面に設けてあり、プリント基板２２の対向部分
に形成された取付穴１６４に挿入して、係合でき
るようになつている。

〈発明の効果〉 以上の説明から明らかなように、本発明によ
り、多導線フラツトケーブルを、プリント基板に
取り付けられたポスト端子に電気的に相互接続す
る高さの低いピン受入型のコネクタが提供され
た。又、或る導線間間隔を有するフラツトケーブ
ルを別の素子間間隔を有するポスト端子の配列体
に相互接続するための高さの低い移行型コネクタ
が提供された。

更に、本発明によれば、ケーブルとプリント基
板を接続するピン受入型のコネクタであつて、絶
縁被覆刺込み式の導線係合部分を有する端子を備
えていて、コネクタハウジングに端子を装填する
時にワイヤ導線と電気的接触を行うようにされた
コネクタが提供された。更に、ケーブルとプリン
ト基板を接続するコネクタであつて、プリント基
板に対して一般的に垂直な向きに平らなシートか
ら一体的な型抜き端子が平らなプレート状の形状
を呈するように形成された高さの低い高密度のコ
ネクタが提供された。

そして更に、コネクタをプリント基板のポスト
端子に接続した時には、コネクタハウジングとプ
リント基板が互いに係合して固定できるコネクタ
が提供された。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるコネクタの分解斜視
図、第２図は、底部のピン受入端から見た第１図
のコネクタの平面図、そして第３図は、第２図の
３−３線に沿つた断面図である。 １０……コネクタ、１２……コネクタハウジン
グ、１６……ピン受入端子、２０……ポスト端
子、２２……プリント回路板、２４……自由端、
２６……取付面、３０……ワイヤ導線、３２……
フラツトケーブル、３４……絶縁被覆、３６……
絶縁シース、４０……導線受入端、４２……嵌合
端、４４……ケーブル受入開口、４６，４８……
側壁、５０……底壁、５４……上壁、６０……バ
リア、６２……空胴、６４……導線受入開口、６
６……ピン端子受入通路、６８……ピン受入開
口、７２……ワイヤ係合端、７４……絶縁被覆刺
込み用のとげ、７６……端子保持用の歯、８２…
…フインガ、８８……接触部分、９２……第１の
屈曲部、９６……第２屈曲部、１００……中間
部、１０４……ハウジング係合手段、１０８……
脚、１１０……中間接続部、１４０……ヒンジ式
のタブ、１５０……チヤンネル、１５４……ノツ
チ、１６０……係合ピン、１６２……ヘツド、１
６４……取付穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プリント基板に取付けられた複数のピンを多
   導線フラツトケーブルの端部と接続するための高
   さの低い電気コネクタであつて、このコネクタ
   は、基板係合面と、これと反対の上面と、導線受
   入端とを有する絶縁ハウジングを具備し、このハ
   ウジングは、更に、上記基板係合面のピン受入開
   口と上記導線受入端との間に延びる複数の端子受
   入空胴を有し、更に、上記コネクタは、上記空胴
   に取り付けられた複数の金属性の型抜き端子を具
   備し、各端子は、導線受入端に隣接した導線係合
   部分と、基板係合面に隣接した雌型の弾力性のピ
   ン係合部分とを有し、更に、各端子の導線係合部
   分は、上記ピン係合部分と横方向に隣接し且つ上
   記基板係合面のすぐ近くに隣接して配置されると
   共に、上記基板係合面に一般的に平行に延びる導
   線に係合するようにされた電気コネクタにおい
   て、上記端子の各々は、上記基板係合面に一般的
   に垂直に延びる平面内に存在する細長いプレート
   状部材より成り、上記基板に取り付けられたピン
   の間隔と、上記多導線フラツトケーブルのケーブ
   ル導線の間隔に対応させる為の第１の横方向の屈
   曲部と、一般的に方形の断面を有するピンの外面
   と上記ピン係合部分を整列させる為の第２の横方
   向の屈曲部を備えており、更に、上記ピン係合部
   分が上記基板に取り付けられたピンと嵌合される
   時に、上記ハウジングと上記プリント基板とを固
   定する為のプリント基板係合手段が上記ハウジン
   グと一体的に形成されていることを特徴とするコ
   ネクタ。 ２ 上記端子受入空胴は、上記基板係合面に一般
   的に平行に延びる細長い通路を含み、上記通路
   は、上記端子を受け入れるように上記絶縁ハウジ
   ングの上面に連通する開放上部を有している特許
   請求の範囲第１項に記載のコネクタ。 ３ 上記雌型の弾力性のピン係合部分は、上記プ
   レート状部材から型抜きされた片持梁式のバネフ
   インガを備えている特許請求の範囲２項に記載の
   コネクタ。 ４ 上記片持梁式のバネフインガは、上記プレー
   ト状部材の一端付近に配置され、上記導線係合部
   分は、上記プレート状部材の反対端付近に形成さ
   れた絶縁被覆刺込み部材を含む特許請求の範囲第
   ３項に記載のコネクタ。 ５ 上記ピンとの係合中に上記ピン係合部分を保
   持するように上記絶縁ハウジングに係合するた
   め、上記片持梁式のバネフインガ付近に上記プレ
   ート状部材と一体的に形成されたハウジング係合
   手段を更に備えた特許請求の範囲第３項に記載の
   コネクタ。 ６ 上記ケーブルと係合するため、上記導線受入
   端の付近で上記絶縁ハウジングに形成されたスト
   レインレリーフ手段を更に備えた特許請求の範囲
   第２項に記載のコネクタ。