JPH0446568B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、偏平な形状の側面外形を有する圧縮
トイレツトロールペーパーに関し、特に、自然に
放置された状態で偏平な形状を維持できる、偏平
に圧縮されて嵩ばらないコンパクトな圧縮トイレ
ツトロールペーパーに関する。

ロール形のトイレツトロールペーパーは、使用
時に、ホルダーから連続的にかつ円滑にとり出せ
るように円筒形中芯上にトイレツトペーパーをロ
ール状に巻き重ねて、その側面外形が円筒形状に
作製されている。

しかし、側面の外形が円筒状であること及び中
空円筒状の中芯を有することは、荷積み、貯蔵等
において、〓間が多くなり、嵩ばる原因であつ
た。このような形状によつて、嵩ばるために、従
来のロール形トイレツトロールペーパーについて
は、運賃及び倉庫等の保管料も高く、単価の上で
無視できないものである。しかも、海外への輸出
をはかる場合、運賃、保管料は膨大な額となり、
単価へのはね返りが大きく、これらの節減が当面
の大きな課題であつた。

ところで、従来においては、ロール形トイレツ
トロールペーパーについては、僅かに変形するこ
とが提案されているが、トイレツトロールペーパ
ーは、輸送時に、例えば、いびつに変形するだけ
でも商品価値を低下させると考えられており、一
般的に、避ける事柄ともされていたので、実用化
されていない。

本発明は、かかる課題を解決するものであり、
容積効果等の改善をはかるものである。

本発明は、エンボス加工等によるロール形トイ
レツトロールペーパーの柔軟な性質に着目してな
されている。

即ち、本発明は、中空の中芯及び該中芯の周囲
に巻かれているトイレツトロールペーパーが、前
記中芯に巻かれた状態で圧縮され、比較的平な圧
縮面を互いに対向し、圧縮時に膨出した部分は互
いに対向して、全体的に偏平な側面形状を有し、
前記膨出した部分を内側に押し戻して、トイレツ
トペーパーホルダーに保持させて使用される偏平
な圧縮トイレツトロールペーパーにおいて、圧縮
されたトイレツトロールペーパーは、皺又はエン
ボスによる弾性を保有しており、圧縮されたトイ
レツトロールペーパーの側面形状は、少なくとも
厚みに対し幅が３倍の偏平な形状であり、一個の
トイレツトロールペーパーの外側全体がプラスチ
ツクフイルムにより被覆されていることを特徴と
する偏平な圧縮トイレツトロールペーパーにあ
る。

従来、ロール形のトイレツトロールペーパーに
ついては、輸送時に、例えばいびつに変形するだ
けでも商品価値を低下させると考えられており、
一般的に避ける事柄とされていたが、本発明は、
かかる従来の慣例に反して、ロール形のトイレツ
トロールペーパーを敢えて偏平な形状に加圧成形
加工するものである。

本発明において、圧縮トイレツトロールペーパ
ーの製造には、従来公知のトイレツトロールペー
パーを使用することができる。このようなトイレ
ツトロールペーパーは、皺をつけたり或は更にエ
ンボス加工をしたりして弾性又は柔軟性が付与さ
れているので、トイレツトロールペーパーを偏平
な形状に加圧成形加工しても、両側の屈曲部即ち
膨出部を押し戻すだけで、容易に円筒形状に復元
することができる。

本発明の圧縮トイレツトロールーペーパーは、
使用時には、その両側部を押し戻して円筒形状に
できるので、ロール形のトイレツトロールペーパ
ー用ホルダーに使用しても、何ら支障をきたすも
のではない。

本願明細書において、「偏平な形状」という用
語は、偏平な楕円乃至矩形、即ち、偏平な矩形か
ら楕円の間にとり得る様々な形状を意味する。

このように、本発明の圧縮トイレツトロールペ
ーパーの側面形状についていえば、偏平な楕円乃
至矩形形状の種々の形状がとり得るが、角部が円
くなつた略矩形形状のものが、角部の折り皺もな
く、使用上或は成形加工上好ましい。

本発明の圧縮トイレツトロールペーパーの形状
は、加圧成形により形成されるが、フイルムシー
ルと同時に加圧するのが好ましい。したがつて、
例えば、上下方向から加圧のみでもよいが、上下
方向のみにらず、同時に横方向からも加圧するこ
とによつて、適当な偏平な側面形状に形成するこ
とができる。

本発明において、偏平な圧縮トイレツトロール
ペーパーは、１個のトイレツトロールペーパー毎
に製造される。

また、中芯については、必ずしも有するものと
は限らないが、僅かでも弾性を有する中空の中芯
を設けることにより、偏平な形状からの円筒形状
へ復帰させるのが容易となる。

本発明のロール形のトイレツトロールペーパー
において使用されている中空の中芯の材料は、偏
平形状、特に、薄い偏平形状から、容易に円、即
ち円筒形状に復元可能のものであれば足りるが、
例えば、ゴム又はプラスチツクゴムの如き弾性材
料のように包装を解くことによつて容易に円筒形
に復元するものでもよく、また、紙筒芯の如く、
容易に変形可能な柔軟なもの、すなわち僅かに弾
性を有する材料のものであつてもよい。

本発明の圧縮ロールペーパーにおいて、例え
ば、従来の紙筒芯を使用したロール形のトイレツ
トロールペーパーについて、偏平に加圧成形加工
を施して、本発明の圧縮トイレツトロールペーパ
ーを製造した場合、紙筒芯には、その屈曲した側
に皺を形成するが、使用時、そのトイレツトロー
ルペーパーの屈曲した側部に軽く力を加えて、中
央部を膨らませることにより容易に円筒形状、即
ちロール形とすることができるので問題とならな
い。

したがつて、本発明の偏平に圧縮加工されたト
イレツトロールペーパーは、従来、一般の紙筒芯
を有するロール形のトイレツトロールペーパーを
偏平に加圧することによつつても製造することが
できる。

本発明の圧縮トイレツトロールペーパーは、ロ
ール形トイレツトロールペーパーを、側面が偏
平、即ち楕円乃至矩形になるように、加圧成形し
て製造されるが、このように圧縮成形されたトイ
レツトロールペーパーは、もはや、巾方向に軽く
でも押圧しないかぎり、元の形状に復元するもの
ではない。したがつて、本発明の圧縮トイレツト
ロールペーパーは、側部に軽く力を加えて、巾方
向に押圧して、側面形状を円筒状に戻して使用さ
れる。

しかしながら、ロール形トイレツトロールペー
パーを側面が、偏平、即ち楕円乃至矩形に加圧成
形したものは、前述のように、成形後もかなり復
元力を有するため、成形時の形状を維持するに
は、成形と同時にプラスチツクフイルムで包装す
る必要がある。

この偏平に成形した圧縮トイレツトロールペー
パーのプラスチツクフイルムによる包装は、機械
化がし易いため、個別のフイルムシールが容易で
あり、しかも、気密に密封され、運搬又は貯蔵中
の雨、湿気等による汚染乃至劣化が防止できるの
で極めて衛生的である。しかも、偏平に加圧成形
と共にフイルム包装する場合において、真空下に
加圧しシールすると、通常のロール形のトイレツ
トロールペーパーの半分の容積に圧縮することが
でき、しかも、その容積の割に復元力も大きいの
で好ましい。

第１図は、本発明の一実施例の圧縮トイレツト
ロールペーパーの側面図を示す。

この図において、１は中芯であり、３はその中
空部である。この図において、中芯の中空部３
は、かなり誇張されて描かれているため、空〓が
かなり大きく示されているが、紙筒芯の場合に
は、中芯の中空部内壁面は殆ど接しており、間〓
を生じても僅かである。しかし、中芯の材料及び
成形・シール工程の条件如何によつては、本発明
の偏平なトイレツトロールペーパーの中芯の中空
部は、図の如き、間〓のある状態から殆ど接した
間〓のない状態まで種々とりうる。

第２図は、本発明の製造方法及び製造装置の一
実施例を示す工程図である。

製造されたロール形トイレツトロールペーパー
のロール８は、ロール受け工程４から、コンベヤ
ーベルト７によつて、カツター、例えば、丸刃自
動カツターよる切断工程５に送られ、適当な長さ
に切断される。カツターによる切断工程５では、
ロール形トイレツトロールペーパーのロール８を
適当な長さに切断すると共に折断できるようにミ
シン目を入れることもできる。第２図において、
使用長さに切断されたロール形トイレツトロール
ペーパー９が示されている。

切断工程で切断されたロール形トイレツトロー
ルペーパーは、従来方法では、その侭の形でフイ
ムパツクされ、箱詰、その他により包装されて出
荷されるが、本発明では、次いで、加圧・シール
工程６に送られて、偏平な形状に成形され、プラ
スチツクフイルムでシールされる。

切断工程５で切断されたロール形トイレツトロ
ールペーパー９はコンベヤーベルト７により成
形・シール工程６に送られる。一方、成形・シー
ル工程において、包装用プラスチツクフイルム１
３，１４は、送り出しフイルムローラ１１，１２
から繰り出され、案内ロール１５，１６及び案内
板１７，１８を経て成形・シール部２１に送られ
る。切断されたロール形トイレツトロールペーパ
ー９は、下側フイルム１４と共に成形シール部２
１に送られる。また、上側フイルムは、上側案内
板を経由して送られ、成形・シール部２１又は成
形・シール部２１前方において、切断されたロー
ル形トイレツトロールペーパー９の上部を被うよ
うに掛けられる。

成形・シール部２１には、プラスチツクフイル
ムをシールする手段を具備した加圧成形用プレス
１９，２０が設けられており、その成形・シール
部２１の通路横断方向に対向して制限枠（図示せ
ず）が設けられている。切断されたロール形トイ
レツトロールペーパー９は、対向する制限枠内に
送られ、上側及び下側フイルムが掛けられた状態
下で、上下より、プレス１９，２０により加圧さ
れ、成形と同時にプラスチツクフイルムでシール
される。

制限枠は固定してもよいが、適当に対向間隔を
調節できるようにするのが好ましい。制限枠を適
当な間隔に設けることにより、横方向の押圧作用
が調節され、種々の偏平な形状に成形することが
できる。

成形と同時にプラスチツクフイルムでシールさ
れたトイレツトロールペーパーは、成形・シール
部２１から移送され、ベルトコンベヤー２２から
シユート２３に送られ、ダンボール箱等に詰めら
れ出荷する。第２図では、成形・シール工程にお
いて、切断されたトイレツトロールペーパー１個
を加圧成形と同時にプラスチツクフイルムによる
シールを行なう事例を示したが、当然のことなが
ら、成形とシール工程を切り離して別個に行なう
こともできる。この場合、加圧成形加工のみを行
つた偏平なトイレツトロールペーパーの一個毎
に、プラスチツクフイルム掛けを行ないシールす
る。

シールの際適当な真空装置を設けることによつ
て、真空シールすることができる。

周囲がプラスチツクフイルムにより被われシー
ルされたトイレツトロールペーパーは、ベルトコ
ンベヤーによつて送られ、箱詰めされる。

第２図において、トイレツトロールペーパーの
ロールを切断した後に、成形・シーールして、目
的の偏平なトイレツトロールペーパーを製造する
工程を示し説明したが、勿論、成形後に、切断
し、切り離された一個のトイレツトロールペーパ
ー毎にプラスチツクフイルムシールを行うことも
できる。

例えば、65m巻きのロール形のトイレツトロー
ルペーパーは、径10.5m、長ささ11.4cmであるが、
本発明のトイレツトロールペーパーは、巾12cm、
長さ11.4、厚さ４cmとなり、容積は半減し、形状
も嵩張らないものとなり、単位容積当りの積載量
が増加し、トイレツトロールペーパーの運送等の
上で優れる。

しかも、本発明の圧縮トイレツトロールペーパ
ーは、製造工程の段階で自動的にフイルムシール
されるため、運送過程における汚染及び劣化が防
止されるので、これらの点でも優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の偏平な圧縮トイレツトロー
ルペーパーの一実施例の側面図であり、第２図
は、本発明の偏平なトイレツトロールペーパーの
製造方法及び製造装置を示す工程図である。 符号は、１は中芯、２はトイレツトロールペー
パー、３は中芯の中空部、４はロール形のトイレ
ツトロールペーパーのロール受け工程、５は切断
工程、６は、成形・シール工程、８はロール形の
トイレツトロールペーパーのロール、９は該ロー
ル８が切断されて得られるロール形のトイレツト
ロールペーパー、１１及び１２はプラスチツクフ
イルムローラ、１８及び１９は成形・シール装置
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中空の中芯及び該中芯の周囲に巻かれている
   トイレツトロールペーパーが、前記中芯に巻かれ
   た状態で圧縮され、比較的平な圧縮面を互いに対
   向し、圧縮時に膨出した部分は互いに対向して、
   全体的に偏平な側面形状を有し、前記膨出した部
   分を内側に押し戻して、トイレツトペーパーホル
   ダーに保持させて使用される偏平な圧縮トイレツ
   トロールペーパーにおいて、圧縮されたトイレツ
   トロールペーパーは、皺又はエンボスによる弾性
   を保有しており、圧縮されたトイレツトロールペ
   ーパーの側面形状は、少なくとも厚みに対し幅が
   ３倍の偏平な形状であり、一個のトイレツトロー
   ルペーパーの外側全体がプラスチツクフイルムに
   より被覆されていることを特徴とする偏平な圧縮
   トイレツトロールペーパー。