JPH0446330B2

JPH0446330B2 -

Info

Publication number: JPH0446330B2
Application number: JP62132085A
Authority: JP
Inventors: Kosuke Masaka; Hiroji Hatanaka; Kenji Maruta; Seiji Okazaki
Original assignee: Hitachi Metals Ltd
Current assignee: Proterial Ltd
Priority date: 1987-05-28
Filing date: 1987-05-28
Publication date: 1992-07-29
Also published as: DE3818555A1; JPS63297914A; US4929813A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明はデイーゼルエンジンの副燃焼室または
燃焼室内を予熱するグロープラグに関し、特に速
熱性および自己温度飽和性を有し長時間にわたる
アフターグローが可能となるセラミツクヒータを
備えたデイーゼルエンジン用グロープラグの改良
に関する。

〔従来の技術〕

この種のグロープラグとして、従来から種々の
構造を有するものが知られているが、その中で近
年セラミツクヒータ型のものが、速熱型として機
能し得る等の理由から注目を集めている。

このようなセラミツクヒータ型グロープラグと
して、たとえば特開昭60−14784号公報などには、
ヒータ絶縁部を形成する絶縁性セラミツク材と略
同等の熱膨張率を有する導電性セラミツク材によ
り、発熱体をヒータ外表面に露呈させるようにし
てヒータ絶縁部と一体に形成するようにしてなる
構成が示されており、これにより急速な先端赤熱
性を得て速熱型としての性能を発揮させ得るとと
もに、発熱体とヒータ絶縁部との接合状態を適切
かつ確実に維持し耐熱強度等の信頼性をある程度
向上させることが可能となるものであつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上述したような従来構成による
セラミツクヒータ型グロープラグでは、グロープ
ラグとして実用化するには、構造上からも、機能
面からも、まだまだ問題をもつものであつた。

すなわち、上述した構成では、発熱体がヒータ
表面側に露呈し、ある程度速熱型として機能し得
るも、その発熱体が単にＵ字状を呈するように部
材の積層構造によつて形成されかつその両端部が
ヒータ後端部に導かれているだけで、これを実用
化するには、電極の取出し部やホルダへの保持部
などの構造等に対しての配慮が必要とされるもの
であつた。たとえば上述したようなＵ字状のセラ
ミツクヒータから電極を取出すにあたつて最も簡
単には、その一方のリード部をホルダ後端部から
絶縁状態で保持されている外部接続端子を介して
外部接続するとともに、他方のリード部をホルダ
側への嵌合保持部に形成した金属メタライズ層等
による導電層を介してアース接続するような構成
が考えられている。しかし、このような構成を採
用する場合に、前記一方のリード部のホルダ側へ
の嵌合保持部には、絶縁状態を維持するために絶
縁コーテイング層等による絶縁層を形成すること
が必要であり、しかもこの絶縁層には20μｍ以上
の厚みを必要とし、5μｍ以下でよい導電層に比
べてかなりの厚さとなるために、これらの層を対
応するリード部に対して形成する作業が面倒かつ
煩雑であるばかりでなく、このような厚みの異な
る層を有するリード部をホルダ側に嵌合して保持
させた際にヒータの同心性を保つことが難しく、
組立性等の面でも問題となるものであつた。

特に、このような導電層および絶縁層によるホ
ルダへの接合部には、発熱による熱影響に影響さ
れない程度の充分な耐熱強度や気密性、さらには
上述した電気導電性または絶縁性等というように
品質要求を多項目にわたるもので、その品質を安
定化させることが難しく、実用上での問題が大き
いもので、これらの点を考慮し、速熱性および自
己温度飽和性等を有しかつ耐熱強度等の信頼性の
面でも優れてなる安価なセラミツクヒータを有す
るグロープラグの出現が要望されている。

〔問題点を解決するための手段〕

上述した要請に応えるために本発明に係るデイ
ーゼルエンジン用グロープラグは、中空状ホルダ
の先端部に貫通状態で嵌合保持される棒状セラミ
ツクヒータを、Ｕ字状発熱部およびその両端から
後方に平行して延設される一対のリード部を導電
性セラミツク材により一体に形成するとともに、
これら一対のリード部間で少なくともホルダ先端
部に保持される部分に燃焼圧シール用として絶縁
性セラミツク材からなる絶縁シートを一体的に介
装することで構成し、かつこれら一対のリード部
および絶縁シートによるホルダ先端部への嵌合保
持部に対応する外周面部分に、絶縁コーデイング
層を形成し、この絶縁コーテイング層を介してホ
ルダ先端部にろう付け接合されることで保持さ
せ、一方のリード部を、ホルダ後端部に絶縁状態
で保持された外部接続端子に対し陽極接続すると
ともに、他方のリード部を、ホルダ側にアース接
続するようにしたものである。

〔作用〕

本発明によれば、セラミツクヒータにおいてホ
ルダ先端部に嵌合保持される絶縁シートを含めた
リード部外周部分に、絶縁コーデイング層を形成
するとともに、この絶縁コーテイング層部分をホ
ルダ先端に嵌合させてろう付け接合により保持さ
せ、かつこのホルダ内で一方のリード部をホルダ
後端部に絶縁状態で保持される外部接続端子に電
気的に陽極接続し、他方のリード部をホルダ側に
アース接続することにより、グロープラグが構成
される。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示した実施例を用いて詳
細に説明する。

第１図は本発明に係るデイーゼルエンジン用グ
ロープラグの一実施例を示すものであり、まず、
全体を符号１０で示すグロープラグの概略構成を
簡単に説明すると、このグロープラグ１０は、先
端側が発熱部として機能する棒状セラミツクヒー
タ１１と、このヒータ１１を先端において保持す
る略管状を呈する金属製ホルダ１２とを備えてい
る。そして、このホルダ１２の後端部には、合成
樹脂材等からなる絶縁ブツシユ１３を介して外部
接続端子１４が同心状に嵌合保持され、またこの
外部接続端子１４は前記セラミツクヒータ１１を
構成する導電性セラミツク材によりリード部の一
方（後述する）側に端子片１４ａおよび金属導線
１５を介して接続されている。なお、１３ａは絶
縁ブツシユ１３外周部に一体的に嵌装されてなる
金属製パイプで、組付時にかしめられるホルダ１
２後端部による高加圧力で軸線方向に座屈変形す
ることにより絶縁ブツシユ１３をホルダ１２側に
所要の機械的強度で一体化するためのものであ
る。

また、１６ａ，１６ｂ，１６ｃは前記外部接続
端子１４の後端側のねじ部に螺合された絶縁リン
グ、固定用ナツト、外部リード締付け用ナツト
で、図示しないバツテリからのリード線などをナ
ツト１６ｂ，１６ｃ間で挟持することにより外部
接続端子１４をバツテリ端子に電気的に接続す
る。さらに、１２ａはホルダ１２外周に形成され
たねじ部で、図示しないエンジンのシリンダヘツ
ド側のねじ孔に螺合され、ヒータ１１先端を副燃
焼室（燃焼室）内に突出させた状態で配置させる
ためのものである。また、上述した金属導線１５
としては、外部接続端子１４に加わる種々の振動
や締付けトルク等の機械的外力からヒータ１１を
強度的に保護するために、フレキシブルワイヤ等
というようにある程度の柔軟性をもつものを用い
るとよいが、図示したように後述するターミナル
キヤツプと一体に形成された板状片を利用しても
よいものである。

さて、本発明によれば、上述した構成によるグ
ロープラグ１０において、ホルダ１２先端に保持
される棒状セラミツクヒータ１１を、第１図に示
したように、Ｕ字状発熱部２０およびその両端か
ら後方に平行して延設される一対のリード部２
１，２２を導電性セラミツク材で一体に形成する
ことにより全体が略Ｕ字状を呈するように構成
し、かつこれら両リード部２１，２２外側面を絶
縁層として絶縁コーテイング層２３，２４を介し
てホルダ１２先端部に接合保持させるとともに、
一方のリード部２１をホルダ１２後端部に絶縁状
態で保持された外部接続端子１４に対し接続し、
他方のリード部２２をホルダ１２側（本実施例で
は絶縁ブツシユ１３の金属製パイプ１３ａから延
設された端子片３０）に金属導線３１を介してア
ース接続したところに特徴を有している。したが
つて、このようなグロープラグ１０における電流
流路は、外部接続端子１４、端子片１４ａ、金属
導線１５、セラミツクヒータ１１のリード部２
１、発熱部２０、リード部２２、さらに金属導線
３１、端子片３０、金属製パイプ１３ａ、ホルダ
１２によつて形成される。

これを詳述すると、本実施例では、セラミツク
ヒータ１１は、リード部２１，２２よりも肉厚が
薄くなるように小径に形成された導電性セラミツ
ク材による発熱部２０を有し、かつその中央部に
は発熱部２０からリード部２１，２２間にかけて
ヒータ１１の長手方向に沿うスリツト２５が形成
されている。さらに、このスリツト２５内でその
後端側のリード部２１，２２間の少なくともホル
ダ１２先端部に嵌合保持される部分には、絶縁性
セラミツク材による絶縁シート２６が介装されて
導電性セラミツク材によるリード部２１，２２と
一体的に接合され、これによりスリツト２５をホ
ルダ１２先端部分で塞いで燃焼圧さらには燃焼熱
を確実にシールしその洩れ防止を図るような構成
としている。

また、導電性セラミツク材により発熱部２０と
一体に形成されるリード部２１，２２のホルダ１
２先端部に保持される長手方向の略中央部外周面
には、前記絶縁シート２６をも含めた全周にわた
つて絶縁コーテイング層２３，２４（銀・パラジ
ウム層がその表面に積層して形成される）が形成
され、この絶縁コーテイング層２３，２４および
その表面に形成された銀・パラジウム層により、
このセラミツクヒータ１１をホルダ１２先端部に
銀ろう付け等で接合固定して保持させるような構
成とされている。この場合、ホルダ１２の接合面
側にも、必要に応じて銀・パラジウム層を形成し
ておくとよいが、これに限定されないことは勿論
である。

一方、上述した各リード部２１，２２の後端部
外周面には電極取出し端２１ａ，２２ａとして金
属メタライズ層２７が形成され、かつこれら各電
極取出し端２１ａ，２２ａに対し前記金属線１
５，３１の先端が電極取出し用のターミナルキヤ
ツプ２８，２９が嵌装されてろう付け接合され、
これにより前記各リード部２１，２２は、その一
方が前記外部接続端子１４に対し陽極接続される
とともに、他方がホルダ１２側にアース接続さ
れ、発熱部２０への通電を行なえるように構成さ
れている。

そして、このような構成による本発明によれ
ば、セラミツクヒータ１１からの電極取出しを、
ホルダ１２内でのリード部２１，２２後端部から
行なうことにより、このヒータ１１のリード部２
１，２２をホルダ１２先端部に嵌合させた状態で
ろう付け接合するための接合部全周にわたつて絶
縁コーテイング層２３，２４を絶縁層として均一
な厚みで形成できるものであり、この絶縁層の形
成作業等がきわめて簡単に行なえるばかりでな
く、ヒータ１１をホルダ１２に対し同心性を保つ
て適切かつ確実に接合して保持させ得るもので、
しかもこの接合部には従来のような電気導電性等
は要求されず、単純な機械的結合だけでよいた
め、接合強度等の信頼性が向上し、接合部の品質
が安定するという利点がある。

また、このような二極式のセラミツクヒータ１
１によれば、その電極取出し部２１ａ，２２ａを
発熱部２０から離れたホルダ１２内に位置させて
おり、この取出し部分を比較的低温状態に維持し
得ることから、耐熱強度等の信頼性を従来に比べ
大幅に向上させ得るものである。

なお、前記各電極取出し端２１ａ，２２ａに対
し嵌装して設けられるターミナルキヤツプ２８，
２９は上述した金属メタライズ層２７に対してニ
ツケルペーストを塗布し高温状態（1200℃程度）
で焼付けした後に、各電極取出し端２１ａ，２２
ａに嵌装してろう付け接合することで、セラミツ
クヒータ１１側に確実に接合して固定されるよう
に構成されている。すなわち、ターミナルキヤツ
プ２８，２９は、それぞれヒータ１１後端部の電
極取出し端２１ａ，２２ａに対し、その形状等を
合せて形成され、かつ各電極取出し端２１ａ，２
２ａに嵌装された状態で銀ろう付け等で溶着して
接合される。さらに、これら各キヤツプ２８，２
９から引出された導線１５，３１は前述した外部
接続端子１４とホルダ１２側の端子片３０とにそ
れぞれスポツト溶接等で接合固定される。

また、上述したようなセラミツクヒータ１１
は、導電性セラミツク材をペースト状として金型
内に射出し、さらにこれを焼成することで成形し
たり、予め棒状に形成してなるセラミツクヒータ
を放電加工で所要の形状に成形することで簡単か
つ適切に成形し得るもので、この成形後において
絶縁コーテイング層２３，２４（アルミナ等を溶
射するとよい）や金属メタライズ層２７等をそれ
ぞれ対応するリード部２１，２２、その電極取出
し端２１ａ，２２ａの外周面に形成し、さらにそ
の表面に金属製ホルダ１２との接続補助材として
の銀・パラジウム層を後加工として形成すればよ
いものである。

ここで、前述したように全体がＵ字状を呈する
セラミツクヒータ１１を形成する導電性セラミツ
ク材としては、たとえばβサイアロン（Si₃N₄…
…88％、Al₂O₃……５％、Y₂O₃……７％）または
αとβとの混相しているサイアロンにに窒化チタ
ン（TiN）の添加量を調整することで導電性が
得られるサイアロン（SiAlON）等を用いるとよ
いものである。すなわち、上述したサイアロンに
対し、TiNを約20％以上添加すると、正の抵抗
温度特性による導電性を有すること（いわゆる導
電性サイアロン）が確認されており、またそれ以
上加えることにより固有抵抗値が連続的に変化す
ることが知られており、上述したTiNの含有率
を選択したものを適宜利用すればよい。しかし、
これに限定されず、このような導電性セラミツク
材としては、要は高温状態（たとえば1200℃程度
まで）でも性能的に安定し、しかも耐熱衝撃性等
に優れているものであればよく、たとえばSiCお
よび周期律表の4a族、5a族または6a族元素の炭
化物、ホウ化物、窒化物または炭窒化物等の非酸
化物導電材の群から選ばれた一種以上と焼結結合
材であるAlまたはAl化合物等を含有するサイア
ロン焼結体が考えられる。

また、このようにして得られるセラミツクヒー
タ１１によれば、発熱部２０部分に異物を含まず
かつ表面発熱型として機能し得ることから、耐熱
強度面で優れ速熱型としての機能を発揮させ得る
ばかりでなく、導電性サイアロンの固有抵抗を窒
化チタンの添加量で調整できることから発熱部２
０や一対のリード部２１，２２の厚みを自由に設
定でき、特に発熱部２０部分での幅寸法（断面
積）を小さくして迅速な発熱特性を得るととも
に、その飽和温度が適切に制御して長時間にわた
るアフターグローを可能とすることができる。特
に、上述した導電性サイアロンは、正の抵抗温度
係数が大きく、自己温度飽和性の面で有利であ
る。

一方、前述した絶縁シート２６を形成する絶縁
性セラミツク材としては、上述した導電性セラミ
ツク材と同様に、窒化チタン（TiN）の添加量
を調整することで絶縁性、導電性を選択し得るサ
イアロン（SiAlON）等を用いるとよいものであ
る。そして、このような材料を選択すれば、絶縁
シート２６を抵抗体側と熱膨張率の略々等しい同
一材質で形成することができ、その接合強度を増
大させて耐熱強度等の信頼性をも確保し得る。な
お、絶縁シート２６を形成する絶縁性セラミツク
材としては、耐熱強度等に優れしかも導電性セラ
ミツク材との接合強度面で優れた、たとえばSi₃
N₄，AlNまたはAl₂O₃を主成分とするものも考え
られ、さらにガラス等の絶縁材料であつてもよ
い。要は、前述した導電性セラミツク材によるＵ
字状のセラミツクヒータ１１において、一対のリ
ード部２１，２２間に介装した状態で一体化され
るものであればよく、この一体化された状態で前
述した絶縁コーテイング層２３，２４を、ホルダ
１２に保持されるヒータ１１部分に全周にわたつ
て形成するとよいものである。

なお、本発明は上述した実施例構造に限定され
ず、グロープラグ１０各部の形状、構造等を、適
宜変形、変更することは自由である。たとえば上
述した実施例では、他方のリード部２２をホルダ
１２側にアース接続するにあたつて、絶縁ブツシ
ユ１３外周の金属製パイプ１３ａから引出した端
子片３０を利用して行なつているが、本発明はこ
れに限定されず、前記ターミナルキヤツプ２９か
らの導線３１をホルダ１２内壁部に溶接あるいは
ろう付け接合したり、あるいは第２図ａ，ｂに示
すように、ターミナルキヤツプ２９とホルダ１２
内壁部との間に、導電性板ばねを折曲げることに
よる接合金具４０等を介在させることで接続した
り、さらにはこのターミナルキヤツプ２９の外周
部をホルダ１２内壁部に直接ろう付け等で溶着す
る等といつた種々の変形例が考えられるものであ
る。勿論、ターミナルキヤツプ２９を用いずに、
リード部２２の電極取出し端２２ａを直接接合金
具やろう付け等でホルダ１２側に接続してもよい
ことも容易に理解されよう。すなわち、本発明に
よれば、前述したようなセラミツクヒータ１１の
ホルダ１２への嵌合保持部を、全周にわたつて形
成した絶縁コーテイング層２３，２４を介しての
ろう付け接合によつて気密性を保つて適切に嵌合
保持させることが可能であり、これによりエンジ
ン燃焼圧や燃焼ガス等が、ヒータ１１からの電極
取出し部に影響を及ぼすといつた問題はなく、上
述したような簡単な電極取出しとその陽極側、ア
ース側への接続がきわめて簡単に行なえるもので
ある。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、ホルダ先
端部に貫通して嵌合保持される棒状セラミツクヒ
ータを、Ｕ字状発熱部およびその両端から後方に
平行して延設される一対のリード部を導電性セラ
ミツク材により一体に形成するとともに、これら
一対のリード部間で少なくともホルダ先端部に保
持される部分に燃焼圧シール用として絶縁性セラ
ミツク材からなる絶縁シートを一体的に介装する
ことで構成し、かつこれら一対のリード部および
絶縁シートによるホルダ先端部への嵌合保持部に
対応する外周面部分に、絶縁コーテイング層を形
成し、この絶縁コーテイング層を介してホルダ先
端部にろう付け接合されることで保持させ、一方
のリード部を、ホルダ後端部に絶縁状態で保持さ
れた外部接続端子に対し陽極接続するとともに、
他方のリード部を、ホルダ側にアース接続するよ
うにしたので、簡単かつ安価な構成にもかかわら
ず、セラミツクヒータを、そのリード部および絶
縁シートの一部に全周にわたつて形成した絶縁コ
ーテイング層を介して、ホルダ先端部に確実にろ
う付け接合させて保持させ得るばかりでなく、セ
ラミツクヒータの同心性を確保し、さらにその接
合部の信頼性を確保し得る等の種々優れた効果が
ある。また、本発明によるセラミツクヒータで
は、発熱部がヒータ表面に露呈していることで、
ヒータ先端での迅速な赤熱化が図れ、速熱型とし
ての性能を発揮させ得るとともに、この導電性セ
ラミツク材による先端発熱部の熱容量を小さくす
ることで自己温度飽和性を得て飽和温度をも適切
に制御し、エンジンの排気、騒音対策としての長
時間のアフターグローが可能である等といつた利
点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るデイーゼルエンジン用グ
ロープラグの一実施例を示す縦断面図、第２図
ａ，ｂは本発明の別の実施例を示す概略断面図お
よび接合金具の概略斜視図である。１０……デイーゼルエンジン用グロープラグ、
１１……棒状セラミツクヒータ、１２……中空状
ホルダ、１３……絶縁ブツシユ、１３ａ……金属
製パイプ、１４……外部接続端子、１５……金属
導線、２０……導電性セラミツク材による発熱
部、２１，２２……導電性セラミツク材によるリ
ード部、２１ａ，２２ａ……電極取出し端、２
３，２４……絶縁コーテイング層（絶縁層）、２
５……スリツト、２６……絶縁シート、２８，２
９……ターミナルキヤツプ、３０……端子片、３
１……金属導線、４０……接合金具。

Claims

【特許請求の範囲】１一端を外部に突出させた状態で中空状ホルダ
の先端部に嵌合保持される棒状セラミツクヒータ
を備え、このセラミツクヒータは、Ｕ字状発熱部
およびその両端から後方に平行して延設される一
対のリード部を導電性セラミツク材により一体に
形成するとともに、これら一対のリード部間で少
なくとも前記ホルダ先端部に保持される部分に燃
焼圧シール用として絶縁性セラミツク材からなる
絶縁シートが一体的に介装されることで構成さ
れ、かつこれら一対のリード部および絶縁シート
によるホルダ先端部への嵌合保持部に対応する外
周面部分に、絶縁コーテイング層が形成され、こ
の絶縁コーテイング層を介して前記ホルダ先端部
にろう付け接合されることにより保持され、前記
一方のリード部は、前記ホルダ後端部に絶縁状態
で保持された外部接続端子に対し陽極接続される
とともに、他方のリード部は、前記ホルダ側にア
ース接続されていることを特徴とするデイーゼル
エンジン用グロープラグ。２セラミツクヒータを構成するＵ字状発熱部
を、リード部よりも肉厚が薄くなるように形成し
たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
デイーゼルエンジン用グロープラグ。３セラミツクヒータを構成する両リード部の電
極取出し端には、ニツケルペーストが高温状態で
焼受けされるとともに、電極取出し用のターミナ
ルキヤツプが、ろう付け接合により固定されてい
ることを特徴とする特許請求の範囲第１項または
第２項記載のデイーゼルエンジン用グロープラ
グ。４セラミツクヒータは、βサイアロンまたはα
とβとの混相しているサイアロンに窒化チタンの
添加量を調整することで絶縁性、導電性を選択し
得るセラミツク材によつて一体的に形成されてい
ることを特徴とする特許請求の範囲第１項、第２
項または第３項記載のデイーゼルエンジン用グロ
ープラグ。