JPH0446152A - ラクタム含有有機溶液の精製方法 - Google Patents

ラクタム含有有機溶液の精製方法

Info

Publication number
JPH0446152A
JPH0446152A JP2151572A JP15157290A JPH0446152A JP H0446152 A JPH0446152 A JP H0446152A JP 2151572 A JP2151572 A JP 2151572A JP 15157290 A JP15157290 A JP 15157290A JP H0446152 A JPH0446152 A JP H0446152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lactam
water
organic solution
solution
caprolactam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2151572A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2782919B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Hirozawa
広沢 和彦
Yasuhiro Kurokawa
黒川 康弘
Tomohiko Yamamoto
智彦 山本
Masaru Matsunishi
松西 勝
Yoshihiro Nawata
縄田 義博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2151572A priority Critical patent/JP2782919B2/ja
Priority to US07/712,442 priority patent/US5440032A/en
Priority to EP91305211A priority patent/EP0461835B1/en
Priority to DE69127720T priority patent/DE69127720T2/de
Publication of JPH0446152A publication Critical patent/JPH0446152A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2782919B2 publication Critical patent/JP2782919B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D201/00Preparation, separation, purification or stabilisation of unsubstituted lactams
    • C07D201/16Separation or purification

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ラクタム含有有機溶液の精製方法に関する
。さらに詳しくは、不純物として陰イオン界面活性物質
を含むr主として1種またはそれ以上のラクタム成分を
含有する有機溶液」を水で抽出することにより、有機溶
液中に含まれる有効成分を効率よく分離し精製する方法
に関する。
この発明の方法は、ε−カプロラクタムとω−ドデカン
ラクタムの混合物を有機溶剤で抽出して得られたr不純
物として陰イオン界面活性物質を含む有機溶液」を水で
抽出することによって、εカプロラクタムとω−ドデカ
ンラクタムとを分離する際に好適に用いられる。
〔従来技術の説明〕
ε−カプロラクタムとω−ドデカンラクタムとを同時に
製造する方法としては、シクロヘキサノン及びシクロド
デカノンを混合物として一緒にオキシム化し、生成した
シクロへキサノンオキシム又はその塩とシクロドデカノ
ンオキシム又はその塩との混合物を硫酸又は発煙硫酸の
存在下にヘックマン転位し、続いて、アンモニアガス又
はアンモニア水で中和してラクタム混合物を取得し、そ
のラクタム混合物を水と混和しない有機溶剤で抽出する
か、または、そのラクタム混合物の相分離によって硫安
水層から分離されたラクタム油層を水と混和しない有機
溶剤で抽出するかして、ラクタム成分を含む抽出液を得
、さらに、この抽出液ヲ水テ逆抽出してε−カプロラク
タムを水層に移行せしめる一方、ω−ドデカンラクタム
を有機溶剤層に残存せしめる方法(いわゆるrコラクタ
ム化法j)が公知の技術として知られている(例えば、
特公昭46−7254号公報、特公昭4610168号
公報など参照)。
このrコラクタム化法jによるε−カプロラクタムとω
−ドデカンラクタムとの同時製法においては、従来、前
記ラクタム成分を含む抽出液をそのまま水抽出していた
が、該抽出液中には、原料のシクロドデカノン中に含ま
れる直鎖や分岐鎖のアルキルアルコールなどに起因する
アルキル硫酸塩などの陰イオン界面活性物質が存在して
いるために、前記水抽出に際して、エマルジョン形成に
伴う有機溶剤層と水層との分離不良等が起こり易く、塔
径の大きな抽出塔が必要となるとともに、水層中に有機
物が同伴して白濁し、ε−カプロラクタムの品質に悪影
響を及ぼしたり、また、有機溶剤層へ水溶性の不純物が
同伴してω−ドデカンラクタムの品質にも悪影響を及ぼ
したりしていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明の目的は、陰イオン界面活性物質を含み、かつ
、1種またはそれ以上のラクタムを含有するを機溶液を
水で抽出するに際して、前記陰イオン界面活性物質に起
因するエマルジョンの形成を防止し、有機溶液側の目的
成分を水溶液側に効率よく移行・分離し、有効成分を高
品質、かつ高収率で得る工業的に好適なラクタム含有有
機溶液の精製方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段] この発明者等は、主としてε−カプロラクタムとω−ド
デカンラクタムとを含有する有機溶液から、水抽出によ
ってε−カプロラクタムを水層に移行・分離する方法に
おける前述したような種々の欠点を改善すべく鋭意研究
を行った結果、前記水抽出の際のエマルジョン生成が[
前記ラクタム含有有機溶液中に存在するアルキル硫酸塩
などの「陰イオン界面活性物質jに起因すること」を見
い出し、この発明を完成するに至ったのである。
すなわち、この発明は、少なくとも1種のラクタムを含
有する有機溶液を陰イオン交換樹脂で処理して、該有機
溶液中に含まれる陰イオン界面活性物質を除去した後、
水で抽出することによって有機溶液側の目的成分を水溶
液側に分離することを特徴とするラクタム含有有機溶液
の精製方法に関する。
〔本発明の各要件の詳しい説明〕
以下に、この発明の方法を詳しく説明する。
この発明においては、不純物としての陰イオン界面活性
物質、および、有効成分としてのε〜カプロラクタムや
ω−ドデカンラクタム等のラクタム類を含有し、場合に
よっては、さらに有機溶剤を含有する有機溶液を水で抽
出することによって、有機/8液側に存在する前記を効
成分(ラクタム類)の1種又はそれ以上を水溶液側に移
行・分離するに際して、前記水抽出に先立って、前記有
機溶液を陰イオン交換樹脂で処理し、不純物としての陰
イオン界面活性′j7yJ質を除去することによって、
前記水抽出を効率よ〈実施することが、特に特徴的であ
る。
さらに、この発明の好ましい態様としては、シクロヘキ
サノン及びシクロドデカノンを混合物として一緒にオキ
シム化し、生じるシクロへキサノンオキシム又はその塩
とシクロドデカノンオキシム又はその塩との混合物を、
硫酸又は発煙硫酸の存在下、ヘノクマン転位し、次いで
、アンモニアガス又はアンモニア水で中和し、主として
ε−カプロラクタム、ω−ドデカンラクタム及び硫安を
含有するラクタム混合物を取得し、そのラクタム混合物
をそのまま水と混和しない有機溶剤で抽出するか、また
は、そのラクタム混合物を静置し、主としてε−カプロ
ラクタム及びω−ドデカンラクタムを含有するラクタム
油層と、主として硫安を含有する水層とに相分離した後
、前記ラクタム油層を水と混和しない有機溶剤で抽出す
るかして、ε−カプロラクタム、ω−ドデカンラクタム
等のラクタム成分を含む抽出液を得、さらに、この抽出
液を水で逆抽出してε−カプロラクタムを水層に移行せ
しめ、一方、ω−ドデカンラクタムは有機溶剤層に残存
せしめてε−カプロラクタムとω−ドデカンラクタムと
を分離した後、ε−カプロラクタムを含有する水層およ
びω−ドデカンラクタムを含有する有機溶剤層のそれぞ
れを蒸留、その他の常法を用いて精製することにより、
ε−カプロラクタム及びω−ドデカンラクタムを同時に
製造するrコラクタム化法Jにおいて、前記?ラクタム
混合物またはラクタム油層の有機溶剤抽出液jを水で逆
抽出する前に、陰イオン交換樹脂で処理することによっ
て、続いて実施される水抽出において、水層に移行する
ε−カプロラクタムを、有機溶剤層に残存するω−ドデ
カンラクタムから効率よく分離できるのである。
それは、シクロヘキサノンおよびシクロドデカノンのオ
キシム化により生成するオキシム類のベックマン転位と
、それに続く中和によって得られる前述のラクタム混合
物またはラクタム油層には、後続の工程において、この
rラクタム混合物またはラクタム油層の有機溶剤抽出液
jを水で逆抽出してε−カプロラクタムを水層に移行・
分離する際に、エマルジョンを形成してε−カプロラク
タムとω−ドデカンラクタムとの分離不良を招く原因と
なる、後述するようなアルキル硫酸塩などのr陰イオン
界面活性物質jが存在しているが、この発明の方法によ
れば、前述の如く、水抽出に先立って、前記「ラクタム
混合物またはラクタム油層の有機溶剤抽出液」を陰イオ
ン交換樹脂で処理することによって、前記の陰イオン界
面活性物質を最早、エマルジョンの形成が起こらない程
度にまで除去することができるからである。
この発明において、前記ラクタム混合物またはラクタム
油層中に含まれる陰イオン界面活性物質としては、主と
してデシル硫酸又はデシル硫酸塩、ウンデシル硫酸又は
ウンデシル硫酸塩、ドデシル硫酸又ドデシル硫酸塩など
のアルキル硫酸又はアルキル硫酸塩であるが、その他に
、アミノカプロン酸ナトリウムなどのアミノ酸塩類、脂
肪酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、アルキルアリール
スルホン酸塩類なども挙げられる。そして、アルキル硫
酸塩としては、特にアンモニウム塩が挙げられる。
これら、陰イオン界面活性物質の存在は、原料のシクロ
ヘキサノン及びシクロドデカノン、特にシクロドデカノ
ン中に含まれるn−デシルアルコール、n−ウンデシル
アルコール、n−ドデシルアルコールなどの直鎖のアル
キルアルコールや、分岐鎖のアルキルアルコールなどに
起因するものであり、シクロヘキサノン及びシクロドデ
カノンから、オキシム化工程、転位工程および中和工程
を経て、主としてε−カプロラクタム及びω−ドデカン
ラクタムを含む前記ラクタム混合物を得る際に、これら
直鎖や分岐鎖のアルキルアルコールなどが硫酸又は発煙
硫酸と反応して前記のアルキル硫酸(又はアルキル硫酸
塩)などを生成するのである。
前記ラクタム混合物中の陰イオン界面活性物質の含有量
としては、アルキル硫酸又はアルキル硫酸塩が特に多(
、例えば、デシル硫酸(又はデシル硫酸塩)とウンデシ
ル硫酸(又はウンデシル硫酸塩)については約30〜2
00重量ppm、そして、ドデシル硫酸(又はFデシル
硫酸塩)については約50〜200重量ppmである。
この発明において、主としてε〜カプロラクタム、ω−
ドデカンラクタム及び硫安を含有するラクタム混合物、
或いは、このラクタム混合物の相分離によって硫安水層
から分離された、主としてε−カプロラクタム及びω−
ドデカンラクタムを含有するラクタム油層を、水と混和
しない有機溶剤で抽出して得られる抽出液中のε−カプ
ロラクタムおよびω−ドデカンラクタムの含有量は、両
者とも、10〜20重量%であることが好ましい。
また、この発明において使用される有機溶剤としては、
ヘンゼン、トルエン、キシレン、イソプロビルヘンゼン
などの芳香族炭化水素、シクロヘキサン、シクロオクタ
ンなどの脂環式炭化水素、n−ヘキサン、n−へブタン
、n−オクタンなどの炭素数6〜8の脂肪族炭化水素、
トリクロルエチレン、四塩化炭素、クロロホルムなどの
ノ10ゲン原子で置換された炭化水素などの抽出温度で
液体であり、水と混和しない溶剤が挙げられるが、中で
も、ベンゼンおよびトルエンを最も好適に挙げることが
できる。もちろん、上記の溶剤の二種以上の混合物の使
用が可能であることは言うまでもない。
次に、前述したように、この発明の特徴となる前記の「
ラクタム混合物またはラクタム油層の有機溶剤抽出液」
などのような「ε−カプロラクタム及びω−ドデカンラ
クタムなどのラクタム成分を有効成分として含有する有
機溶液(ラクタム含有有機溶液)jの陰イオン交換樹脂
での処理にって述べる。
この発明においては、−船釣に知られている第1級アミ
ノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、または第4級
アンモニウム塩基を交換基として持つ4つの型の陰イオ
ン交換樹脂のいずれも使用できるが、特に好ましくは、
第4級アンモニウム塩基を交換基として持つ強塩基性陰
イオン交換樹脂の使用が望ましい。
前記ラクタム含有有機溶液は、そのまま前記陰イオン交
換樹脂で処理しても良いが、前記陰イオン界面活性物質
の解離を助け、前記陰イオン交換樹脂による吸着・分離
を効率よく行うため、前記ラクタム含有有機溶液に対し
て等量以下、好ましくは5重量%以下、さらに好ましく
は1〜2重量%の水を、前記ラクタム含有有機溶液に添
加した上で、前記陰イオン交換樹脂で処理することが好
ましい。
前記ラクタム含有有機溶液に水を添加する方法としては
、特に限定されるものではないが、前記陰イオン交換樹
脂での処理を後述する「固定床式」で行う場合には、例
えば、陰イオン交換樹脂塔の直前で、前記ラクタム含有
有機溶液に所定量の水を添加することが好ましい。また
、前記陰イオン交換樹脂での処理を後述するr懸濁式j
で行う場合には、例えば、攪拌機を備えた種型容器内に
前記ラクタム含有有機溶液を仕込み、次いで、前述した
割合で水を添加し、攪拌機で攪拌を続けながら、前記ラ
クタム含有有機溶液と水との混合液中に、前記陰イオン
交換樹脂を懸濁させ、処理することが好ましい。
なお、前記ラクタム含有有機溶液に対する水の添加量が
上述の等量を越える範囲では、前記ラクタム含有有機溶
液の水抽出によって得られるεカプロラクタム水溶液か
らε−カプロラクタムを回収する目的で、前記ε−カプ
ロラクタム水溶液を濃縮・精製する際に、多大なエネル
ギーを必要としたり、また、前記ラクタム含有有機溶液
と水との混合液からω−ドデカンラクタムの結晶が析出
したりして、好ましくない。
また、前記ラクタム含有有機溶液またはそれと水との混
合液の処理量としては、「陰イオン交換樹脂に対する負
荷流速jで表して20 rd / h r・ボーRe5
in以下、特に好ましくは6ボ/ h r−ポーRe5
in以下となるような量であることが望ましい。
前記ラクタム含有有機溶液またはそれと水との混合液の
処理温度は、該有機溶液または混合液の沸騰温度以下で
、しかも80°C以下である温度であればよく、特に好
ましくは40〜70°Cであることが望ましい。前記ラ
クタム含有有機溶液またはそれと水との混合液の陰イオ
ン交換樹脂による処理に際し、前記ラクタム含有有機溶
液またはそれと水との混合液を前記温度に維持する方法
も、特に限定されるものではないが、例えば、外部ジャ
ケット付きの処理槽のジャッケト部に熱水を通すなどし
て、処理槽内のラクタム含有有機溶液や陰イオン交換樹
脂を加熱する方法が考えられる。
この発明において、陰イオン交換樹脂での処理方式とし
ては、例えば、陰イオン交換樹脂を充填した樹脂塔内に
前記ラクタム含有有機溶液またはそれと水との混合液を
通液するV固定床式J、または、例えば、攪拌機を備え
た種型容器内の前記ラクタム含有有機溶液またはそれと
水との混合液中に陰イオン交換樹脂を懸濁させるr懸濁
式」の何れも適用できるが、陰イオン交換樹脂の再生操
作の容易性を考慮した場合、r固定床式Jの方がより好
ましい。
さらに、前記ラクタム含有有機溶液中の陰イオン界面活
性物質を吸着した陰イオン交換樹脂の再生処理方式とし
ては、(a)硫酸水溶液を通液後、苛性ソーダ水溶液で
再生する方法、(b)食塩水で再生する方法、(C)苛
性ソーダ水溶液のみによる再生方法、そして、(d)食
塩水と苛性ソーダ水溶液で再生する方法などが挙げられ
るが、最も好ましい方法としては、食塩水と苛性ソーダ
水溶液で再生する方法であり、この食塩水と苛性ソーダ
水溶液とによる再生処理を行えば、前記陰イオン交換樹
脂は、はぼ初期の処理能を回復することができる。この
場合、陰イオン交換樹脂の再生処理に用いられる硫酸水
溶液、苛性ソーダ水溶液および食塩水の濃度は、いずれ
も1〜10重量%程度であることが好ましい。
ところで、この発明において、前記ラクタム含有有機溶
液中の陰イオン界面活性物質を陰イオン交換樹脂で処理
することによって除去する程度は、前記ラクタム含有有
機溶液中の陰イオン界面活性物質の含有量や次の水抽出
工程における抽出操作条件などによって左右されるもの
であり、−概には言えないが、この発明においては、水
抽出工程に供給されるラクタム含有有機溶液またはそれ
と水との混合液中の陰イオン界面活性物質によってエマ
ルジョンが形成されない程度であればよい。
従って、前記ラクタム含有有機溶液中の陰イオン界面活
性物質の含有量や次の水抽出工程において採用される抽
出操作条件などを勘案して、前述した陰イオン交換樹脂
による処理条件を決定すればよい。
このようにして、陰イオン界面活性物質が賢夫されたラ
クタム含有有機溶液またはそれと水との混合液は、次に
、水抽出に供されるのであるが、その抽出温度、抽剤比
、抽出時間、抽出後の分液のための静置時間、抽出装置
の型式などの抽出操作条件や抽出方法等は、特に限定さ
れるものではなく、通常の液−液抽出において適用され
る方法でよい。
以上、ラクタム含有有機溶液を陰イオン交換樹脂で処理
することによって、該ラクタム含有有機溶液中に含まれ
る陰イオン界面活性物質を除去し、続いて行われる水抽
出の際のエマルジョン形成を防止する方法について述べ
てきたが、前記ラクタム含有有機溶液を水抽出する際の
エマルジョン形成を防止する方法としては、この発明の
?陰イオン交換樹脂で処理する方法」に限定されるもの
でなく、例えば、陰イオン界面活性物質を含むrラクタ
ム含有有機溶液j中に陽イオン界面活性剤を添加する方
法であってもよい。
また、この発明の方法は、前記ラクタム含有有機溶液を
水抽出することによって水層に移行するε−カプロラク
タムと、有機層に残存するω−ドデカンラクタムとを分
離した後、これらε−カプロラクタム及びω−ドデカン
ラクタムをそれぞれ精製する工程において、有機溶液中
の目的成分の1種又はそれ以上を水抽出によって水層側
に移行・分離する際に、エマルジョンを形成する原因と
なる不純物が前記有機溶液中に含まれる場合にも適用さ
れる。
さらにはまた、この発明の方法からすれば、陽イオン界
面活性物質を含む有機溶液中に含まれる目的成分の1種
又はそれ以上を水抽出によって水層側に移行・分離する
方法において、陽イオン界面活性物質を含む有機溶液を
陽イオン交換樹脂で処理するか、または、陽イオン界面
活性物質を含む有機溶液中に陰イオン界面活性剤を添加
することによって、前記水抽出の際のエマルジョン形成
を防止し、前記目的成分の1種又はそれ以上の水層側へ
の移行・分離を効率よく行うことも可能であることは言
うまでもない。
〔実施例〕
次に、実施例および比較例を挙げて、この発明の方法を
具体的に説明するが、この発明は、その趣旨を越えない
限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 ラクタム成分として14重量%のε−カブロラクタムと
11重量%のω−ドデカンラクタムとを含むトルエン溶
液に、該トルエン溶液に対して2重量%の水を加えて得
られる混合液を、強塩基性陰イオン交換樹脂(商品名:
アンハーレンクス600、オルガノ社製)を605f充
填したガラスカラムに、温度60℃で、かつ360aR
/hrの供給速度で13時間連続フィードした。
そして、この陰イオン交換樹脂による処理によって得ら
れたトルエン溶液を容器に貯めて、1時間毎に採取し、
次の条件で水抽出した。すなわち、陰イオン交換樹脂で
処理されたトルエン溶液(処理液)320gを容量22
の攪拌機付きガラス製容器に入れ、さらに水460gを
加えて、攪拌し、バッチ操作で水抽出したところ、いず
れの処理液の水抽出においても、短時間の静置分離で有
機相(トルエン相)と水相とに容易に分液し、透明度の
高いω−ドデカンラクタムのトルエン溶液274gとε
−カプロラクタム水溶液506gが得られた。
前記トルエン溶液の前記ガラスカラムへの供給開始後、
4〜5時間目にかけて得られた処理液の水抽出後のトル
エン相および水相の組成は、以下のとおりであり、いず
れの処理液の水抽出においても、はぼ同様の結果が得ら
れた。
上酉舌2租 −水批−− ε−カプロラクタム   2.8 wt%  7.1 
 wt%ω−ドデカンラクタム 12.0wt% 0.
08wt%比較例1 実施例1と同様の組成のトルエン溶液320gと水46
0gとを、容量2!の攪拌機付きガラス製容器に入れ、
15分間攪拌を続け、水抽出を行った。
攪拌を停止し、静置操作に入ったところ、容器全体にエ
マルジョンが生成し、トルエン相と水相との分離不良を
生じた。
攪拌停止後30分間経過した後においては、トルエン相
と水相とに分離しているが、界面には、エマルジョン中
間層が残り、また、ε−カプロラクタムを含む水相は白
濁していた。
実施例2 ラクタム成分として13重量%のε−カプロラクタムと
13重量%のω−ドデカンラクタムとを含むベンゼン溶
液に、該ベンゼン溶液に対して2重量%の水を加えて得
られる混合液を、強塩基性陰イオン交換樹脂(商品名:
アンパーライトIRA−420、オルガノ社製)を60
d充填したガラスカラムに、温度60°Cで、かつ18
0d/hrの供給速度で30時間連続フィードした。
そして、この陰イオン交換樹脂による処理によって得ら
れたベンゼン溶液(処理液)を容器に貯めて、2時間毎
に採取し、実施例1と同様の条件で水抽出したところ、
エマルジョンの生成もなく、容易に相分離し、透明度の
高い有機相(ベンゼン相)280gと水相500gが得
られた。
前記ベンゼン溶液の前記ガラスカラムへの供給開始後、
16〜18時間目にかけて得られた処理液の水抽出後の
ベンゼン相および水相の組成は、以下のとおりであり、
いずれの処理液の水抽出においても、はぼ同様の結果が
得られた。
企しゴ仁乙柑 −漣」L−一 ε−カプロラクタム2.6wt% 6.7wt%ω−ド
デカンラクタム 14.0wt% 0.09wt%比較
例2 実施例2と同様の組成のベンゼン溶液320gと水46
0 g七を、容量2!の攪拌機付きガラス製容器に入れ
、15分間撹拌を続け、水抽出を行った。
攪拌を停止し、静置操作に入ったところ、容器全体にエ
マルジョンが生成し、ベンゼン相と水相との分離不良を
生した。
攪拌停止後30分間経過した後においては、ベンゼン相
と水相とに分離しているが、比較例1と同様、界面には
、エマルジョン中間層が残り、また、と−カプロラクタ
ムを含む水相は白濁していた。
〔作用効果の説明〕
この発明の方法は、前述したように、ε−カプロラクタ
ムとω−ドデカンラクタムを同時に製造する?コラクタ
ム化法Jにおいて、シクロへキサノン及びシクロドデカ
ノンからオキシム化工程、ヘックマン転位工程、さらに
は中和工程を経て得られるラクタム混合物を水と混和し
ない有機溶剤で抽出し、次いで、得られたラクタム含有
有@溶液を水抽出して、該ラクタム含有有機溶液中のε
−カプロラクタムを水層に移行・分離することによって
、ε−カプロラクタムとω−ドデカンラクタムとを分離
精製していたが、前記ラクタム含有有機溶液中には、不
純物として陰イオン界面活性物質が存在していたため、
水抽出工程において、エマルジョン形成に伴う有機溶剤
層と水層との分離不良等が起こり易く、塔径の大きな抽
出塔が必要となるとともに、水層中に有機物が同伴して
白濁し、ε−カプロラクタムの品質に悪影響を及ぼした
り、逆に、有機溶剤層中に水溶性の不純物が同伴して、
ω−ドデカンラクタムの品質に悪影響を及ぼしたりする
などの問題が生じていたのに対して、水抽出工程でのエ
マルジョン形成を防止し、それによって、(a)不純物
を多量に含む有機層の水層への混入を防ぎ、高品質のε
−カプロラクタムを収得することができる一方、(b)
水溶性不純物を含む水層の有機層への混入を防ぎ、商品
質のωドデカンラクタムを収得することができ、また、
(C)水抽出工程での抽出効率の低下を防止し、高収率
でε−カプロラクタムとω−ドデカンラクタムを回収す
ることができ、さらにはまた(CI)水抽出を連続向流
抽出によって行う場合、塔径の小ざい塔で処理すること
ができ、従って、高理論段数の抽出塔の適用が可能とな
り、装置上からも抽出効率の改善が望めると共に、装置
の大型化に伴う抽出操作の煩雑性も解消できる、ラクタ
ム含有有機溶液の精製法を提供し得る効果を奏するもの
である。
特許出願人  宇部興産株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも1種のラクタムを含有する有機溶液を
    陰イオン交換樹脂で処理して、該有機溶液中に含まれる
    陰イオン界面活性物質を除去した後、水で抽出すること
    によって有機溶液側の目的成分を水溶液側に分離するこ
    とを特徴とするラクタム含有有機溶液の精製方法。
  2. (2)ラクタムがε−カプロラクタムとω−ドデカンラ
    クタムとからなり、目的成分がε−カプロラクタムであ
    る請求項第(1)項記載のラクタム含有有機溶液の精製
    方法。
  3. (3)少なくとも1種のラクタムを含有する有機溶液に
    、該有機溶液に対して等量以下の水を加えた後、陰イオ
    ン交換樹脂で処理することを特徴とする請求項第(1)
    項または第(2)項記載のラクタム含有有機溶液の精製
    方法。
JP2151572A 1990-06-12 1990-06-12 ラクタム含有有機溶液の精製方法 Expired - Fee Related JP2782919B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2151572A JP2782919B2 (ja) 1990-06-12 1990-06-12 ラクタム含有有機溶液の精製方法
US07/712,442 US5440032A (en) 1990-06-12 1991-06-10 Method for purifying organic solution containing lactams
EP91305211A EP0461835B1 (en) 1990-06-12 1991-06-10 Method for purifying organic solution containing lactams
DE69127720T DE69127720T2 (de) 1990-06-12 1991-06-10 Methode zur Reinigung von organischen Lösungen, die Laktame enthalten

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2151572A JP2782919B2 (ja) 1990-06-12 1990-06-12 ラクタム含有有機溶液の精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0446152A true JPH0446152A (ja) 1992-02-17
JP2782919B2 JP2782919B2 (ja) 1998-08-06

Family

ID=15521457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2151572A Expired - Fee Related JP2782919B2 (ja) 1990-06-12 1990-06-12 ラクタム含有有機溶液の精製方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5440032A (ja)
EP (1) EP0461835B1 (ja)
JP (1) JP2782919B2 (ja)
DE (1) DE69127720T2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008533330A (ja) * 2005-03-11 2008-08-21 アトラス コプコ ロツク ドリルス アクチボラグ 掘削又は建設作業用リグのブーム用回転装置、前記回転装置を備えたリグ及び前記回転装置を有するブーム
WO2012019983A1 (en) 2010-08-09 2012-02-16 Arte Corporation Device for sealing a vessel and method of manufacturing a sealed vessel

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1005927C2 (nl) * 1997-04-29 1998-11-02 Dsm Nv Werkwijze voor het winnen van caprolactam uit een geneutraliseerd omlegmengsel.
US5990306A (en) 1997-09-03 1999-11-23 Alliedsignal Inc. Process for the purification of caprolactam obtained from the depolymerization of polyamide-containing carpet
US6036865A (en) * 1998-06-15 2000-03-14 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Separation processes
US6045703A (en) * 1998-06-15 2000-04-04 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Separation processes
FR2803296B1 (fr) * 1999-12-30 2002-02-15 Rhodia Polyamide Intermediates Procede de purification de lactames
US7022844B2 (en) 2002-09-21 2006-04-04 Honeywell International Inc. Amide-based compounds, production, recovery, purification and uses thereof
US9968535B2 (en) * 2007-10-26 2018-05-15 The Procter & Gamble Company Personal care compositions comprising undecyl sulfates
US20090324530A1 (en) 2008-06-25 2009-12-31 Jian-Zhong Yang Hair conditioning composition having higher yield point and higher conversion rate of fatty compound to gel matrix
MX2010014377A (es) * 2008-06-25 2011-02-22 Procter & Gamble Composicion acondicionadora del cabello que contiene cloruro de cetiltrimetilamonio.
JP2012530048A (ja) * 2009-06-04 2012-11-29 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 毛髪用製品システム
CN102459554B (zh) * 2009-06-08 2014-12-10 宝洁公司 采用直接掺入浓缩型表面活性剂制备清洁组合物的方法
JP2013510080A (ja) * 2009-11-06 2013-03-21 バイエル・クロップサイエンス・アーゲー 殺虫性アリールピロリン化合物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5121994A (en) * 1974-08-12 1976-02-21 Aika Kogyo Kk Danboorubakotono kaikosochi

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2692878A (en) * 1954-10-26 Method forithe continuous produc-
US2758991A (en) * 1956-08-14 Hvvevvtofry
US2883377A (en) * 1959-04-21 Production of lactams from oxime
US3145198A (en) * 1964-08-18 piija
US2828307A (en) * 1958-03-25 Karl h
US2786052A (en) * 1957-03-19 Process of purifying caprolactam
US3060173A (en) * 1958-05-30 1962-10-23 Basf Ag Production of omega-amino dodecane acid lactam
DE1150986B (de) * 1959-10-02 1963-07-04 Basf Ag Verfahren zur Reinigung von waesserigen Lactamloesungen
CH426834A (de) * 1963-06-06 1966-12-31 Inventa Ag Verfahren zur Trennung von w-Dodecalactam/Cyclo-dodecancarbonsäure/Schwefelsäure-Gemischen
CH459223A (de) * 1965-11-03 1968-07-15 Inventa Ag Verfahren zur Herstellung von e-Caprolactam und w-Dodecalactam
CH468385A (de) * 1966-06-30 1969-02-15 Inventa Ag Verfahren zur gleichzeitigen Herstellung von e-Caprolactam und w-Decalactam
BE790692A (fr) * 1971-10-29 1973-04-27 Stamicarbon Procede d'obtention de lactames purs
US4120592A (en) * 1976-03-24 1978-10-17 E. I. Du Pont De Nemours And Company Multiplex optical analyzer apparatus

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5121994A (en) * 1974-08-12 1976-02-21 Aika Kogyo Kk Danboorubakotono kaikosochi

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008533330A (ja) * 2005-03-11 2008-08-21 アトラス コプコ ロツク ドリルス アクチボラグ 掘削又は建設作業用リグのブーム用回転装置、前記回転装置を備えたリグ及び前記回転装置を有するブーム
JP4740995B2 (ja) * 2005-03-11 2011-08-03 アトラス コプコ ロツク ドリルス アクチボラグ 掘削又は建設作業用リグのブーム用回転装置、前記回転装置を備えたリグ及び前記回転装置を有するブーム
WO2012019983A1 (en) 2010-08-09 2012-02-16 Arte Corporation Device for sealing a vessel and method of manufacturing a sealed vessel

Also Published As

Publication number Publication date
EP0461835A2 (en) 1991-12-18
US5440032A (en) 1995-08-08
EP0461835A3 (en) 1992-09-23
DE69127720D1 (de) 1997-10-30
EP0461835B1 (en) 1997-09-24
JP2782919B2 (ja) 1998-08-06
DE69127720T2 (de) 1998-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0446152A (ja) ラクタム含有有機溶液の精製方法
EP1062203B2 (en) Process for the continuous purification of crude epsilon-caprolactam
US5245029A (en) Ion exchange purification method of aqueous caprolactam solution
EP0973736B1 (en) Process for purifying caprolactam
US3850910A (en) Process for the recovery of pure epsilon-caprolactam
SK16592002A3 (sk) Spôsob čistenia laktámov
DE2534538C3 (de) Verfahren zur Herstellung von Lactamen aus den entsprechenden Oximen
EP0980356A1 (en) Process for recovering caprolactam from a neutralized rearrangement mixture
US3761467A (en) Recovery of epsilon-caprolactam
US3794647A (en) Process for purifying lactams
DE2163259A1 (de) Verfahren zur Reinigung von Lactamen
US2993889A (en) Separation of a lactam from an acid
JP2649736B2 (ja) ラクタム含有有機溶液の精製法
JP2601946B2 (ja) ラクタム含有溶液の精製方法
EP1270548A1 (en) Purification method of cyclohexanone-oxime
JP2601945B2 (ja) ラクタム油の精製方法
JPS6026103B2 (ja) ε−カプロラクタム及び硫安の回収方法
US4170592A (en) Purification of ε-caprolactam
JP2916953B2 (ja) 高純度トリオキサンの精製方法
KR810000491B1 (ko) ε-카프로락탐 정제법
JPH07179419A (ja) 高純度カプロラクタムの製造方法
SU1038340A1 (ru) Способ выделени капролактама из кубовых продуктов его дистилл ции
PL71843B2 (ja)
PL66663B1 (ja)
JPS6052735B2 (ja) O−フエニルフエノ−ルの精製法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090522

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees