JPH0445707Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本考案は、略密閉された部屋内を摂氏70℃前後
の雰囲気下におき、その中に入つて身体を休める
ことで、健康管理に対して大いに効果が期待でき
る低温サウナ風呂に関する。

ロ 従来技術 サウナ風呂は、部屋内に発熱装置を設置し、部
屋内の温度を摂氏100℃の高温雰囲気にまで上昇
させる高温サウナ風呂と、それより低温の摂氏70
℃前後に設定する低温サウナ風呂とがあるが、高
温サウナは長時間入つていると疲労し、よほどの
健康体でないとかえつて害となることが心配さ
れ、又それを我慢することは苦痛でもある。そこ
で快適さを重視すべく、設定温度を低く設定して
疲労が少なくなるように、壁面に発熱装置を取り
付けただけといつた簡易的な低温サウナ風呂が存
在する。

ハ 考案が解決しようとする課題 高温サウナ風呂に比べて低温サウナ風呂は、室
内雰囲気温度を低温としたため長時間入つていて
も苦痛とはならない反面、滞在時間が長いので情
緒を楽しむためのムード造りも必要である。一般
の風呂では、露天風呂あり岩風呂ありでけつこう
楽しめるが、サウナ風呂ではそのような個性ある
ものを聞いたことがなく、サウナ室全体を穴蔵風
としたものがあつてもおかしくない。しかし熱い
空気は上昇するので下の方の温度は低くなつてし
まい、周囲を岩肌面に仕上げると、床面にカーペ
ツトを敷き詰めたとしてもねそべつたりすると床
の冷たさが直に伝わつて冷えを感ずる。それでは
リラツクスすることができず、せつかくの快適さ
も半減してしまう欠点がある。

ニ 課題を解決するための手段 本考案は、床に寝そべつたり長時間座つたりし
ていても冷えを感ずることのない快適な空間を提
供する穴蔵風のサウナ風呂であつて、その構成
は、コンクリートで囲まれ、開閉可能なドアを有
する出入口が設けられた部屋内の上部及び周壁部
に遠赤外線発熱装置を装備し、床面内に遠赤外線
の放射率が高いヒータを埋設したことにある。

ホ 作用 床面内に埋設したヒータにより、コンクリート
床面が程良い暖かさになり、遠赤外線の効果と相
俟つて快適さを満喫しながら健康増進、ストレス
解消を図ることができる。

ヘ 実施例 本考案に係るサウナ風呂を図面に基いて説明す
る。

１は四畳半程のコンクリートで囲まれたサウナ
部屋で、出入口２には開閉可能なドア２ａが取り
付けられている。部屋の周囲は断熱材３の層で覆
われ、天井及び周壁には、照明装置４，４と遠赤
外線発熱装置５，５がセツトされている。又サウ
ナ室の内壁全面には、温度を加えることにより遠
赤外線を放射するセラミツス粒を混入したモルタ
ル６を吹き付けして穴蔵のムードをかもし出し、
更にその床下内には遠赤外線ヒータ７が埋設され
ていて、遠赤外線ヒータ７の発熱により床暖房さ
れると共に、大量の遠赤外線が放射されるように
なつている。前記遠赤外線発熱装置５と遠赤外線
ヒータ７とには、夫々部屋の外から発熱量を調整
するコントローラ８が付属されており、室温を最
大摂氏100℃まで自由に設定できるようになつて
いる。尚図示はしないが、室内には紫外線を発す
る殺菌灯が備えられているので、入室者が居ない
ときに点灯することを心掛ければ、室内を常時清
潔に保つことができるのである。

このように形成されたサウナ風呂は、暖められ
た部屋圧入に入つてしばらくすると、空気の温度
により身体の表面が暖まると共に、遠赤外線によ
り身体の芯からポカポカするので、全身の血行が
促進される。而も床面が暖かいので、腰掛けてい
て足が冷えたり、床に寝そべつても冷えを感ずる
ことがないので、長時間リラツクスして快適な一
時を過ごすことができる。又低温に設定されるの
で、長時間入つていても身体への負担が少なく、
従来のサウナ効果、即ち、発汗作用を伴う疲労回
復、全身美容、運動不足を補う効果に加え、抜群
な血行促進効果により、健康増進、ストレス解
消、更には頭髪に関しては育毛、発毛の効果をも
期待できる。更にコンクリートで囲まれた独特の
形状から、例えば優れた音響効果を生かしていろ
いろな音を聞くとか、乾いた空気の中で檜の香り
を楽しむとか、変わつたところでは、出入口に鳥
居を配すると共に、室内に神棚を据え付けて身を
清めるにふさわしいムードを造り、汗とともに悪
い心も洗い流す精進の場所として利用するなど、
アイデア次第で無限の用途が生まれる。

尚部屋の大きさ、形状、遠赤外線発熱装置の
数、埋設する遠赤外線ヒータの形態等は適宜変更
して差し支えなく、遠赤外線ヒータは、メンテナ
ンスを考慮して着脱可能なユニツト化することが
望ましい。

ト 効果 本考案によれば、低温サウナに不足がちな床面
暖房と、豊富な遠赤外線による全身への作用とを
満喫できるので、単なる発汗作用を伴うサウナ効
果ばかりでなく、精神的な治療にも役立ち、その
実益は多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサウナ風呂の外観を示す
説明図、第２図は同サウナ風呂の内部構造を示す
説明図である。 １……サウナ部屋、２……出入口、２ａ……ド
ア、３……断熱材、４……照明装置、５……遠赤
外線発熱装置、６……モルタル、７……遠赤外線
ヒータ、８……コントローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリートで囲まれ、開閉可能なドアを有す
   る出入口が設けられた部屋内の上部及び周壁部に
   遠赤外線発熱装置を装備し、床面内に遠赤外線の
   放射率が高いヒータを埋設して成るサウナ風呂。