JPH0444783B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は、金融機関等の窓口における現金入出
金システムに係り、特に必要時に現金取扱装置の
収容部に収容している現金の一部を自動的に回収
することができる現金回収システムに関する。

(b) 技術の背景 近来、金融機関等においてコンピユータセンタ
と端末機を結ぶオンラインバンキングシステムが
普及しつゝあり、現金自動支払機や自動預金機、
或いは窓口記帳機等が広汎に利用されているが、
更に窓口において現金を入出金する自動入出金シ
ステム等が試みられている。

このシステムは顧客から受け取つた現金を現金
取扱装置の収容部に自動収納し、また顧客の要求
する金額の現金を収容部から自動出金るものであ
るが、入金及び出金の単独機能を有する現金取扱
装置も使用されている。

このようなシステムにおいては通常複数台の現
金取扱装置が設置されており、これらの収容部に
収容されている現金量に偏りが生じた場合に、多
い方の余剰現金の一部を回収して、有効に利用す
る場合があるが、回収が容易に行える方法が望ま
れている。

(c) 従来技術と問題点 以下、リサイクル型の自動入出金システムの例
を第１図のブロツク図を参照して説明する。

図において、窓口装置１ａ，１ｂは、図示省略
した操作部を備えており、窓口においてオペレー
タがお客の要求する支払金額等を操作入力するも
のである。

現金取扱装置２は、窓口装置１ａ，１ｂの間に
配置されて夫々に接続され、業務開始に先立つて
所定量の紙幣を図示省略した収容部２０ａ〜２０
ｃに収容され、顧客から受け取つた紙幣を鑑別計
数して収容し、窓口装置１ａ，１ｂより指令され
る金額の紙幣を自動的に繰り出して鑑別計数して
出金するリサイクル型の入出金機能を有してい
る。

このような構成及び機能を有するので、窓口装
置１ａ，１ｂの操作部より出金要求を入力する
と、現金取扱装置２は要求された金額を収容部２
０ａ〜２０ｃより繰り出し、鑑別計数して出金す
る。

この時鑑別不良等になつた紙幣は図示省略した
リジエクトボツクスにプールされる。出金された
紙幣はオペレータが再度金額確認してからお客に
支払われる。

また顧客から受け取つた紙幣を鑑別計数して、
窓口装置１ａ，１ｂに通知し、紙幣を収容部２０
ａ〜２０ｃに収容する。

このようにして２台の窓口装置１ａ，１ｂに１
台の現金取扱装置２によつて入出金業務が遂行さ
れる。

このようなシステムでは通常複数の現金取扱装
置２が設置されることが多く、平行して運用され
るが、何れかの現金取扱装置２の収容部２０ａ〜
２０ｃに収容されている紙幣が偏ることがあり、
必要以上の数量は余剰現金として回収して、少な
い方へ補充する等、有効に利用される。

このような場合には収容部２０ａ〜２０ｃの紙
幣量の多い所からオペレータが紙幣を回収する方
法を取つている。

しかしながらこの方法によると、現金取扱装置
２の図示省略した背面扉内のカウンタ表紙を調べ
て、該当する収容部２０ａ〜２０ｃの何れかから
紙幣の一部を回収して計数しなければならず、手
間と時間が掛かるばかりでなく、現金の管理に確
実性を欠く恐れがあるという欠点がある。

(d) 発明の目的 本発明の目的は、上記の欠点を解決する為のも
ので、現金取扱装置に収容されている余剰現金を
自動的に回収して活用することができる現金回収
システムを提供するにある。

(e) 発明の構成 本発明は、現金回収時に収容部より繰り出され
た現金が一時収容される回収部及び回収部に収容
された現金が所定数量に達したことを検出する検
出手段を有する現金取扱装置と、現金取扱装置の
回収部から送り出された回収現金を搬送する搬送
装置と、搬送装置によつて搬送された回収現金が
取り出される現金取出部と、現金取扱装置の収容
部より任意指定金額の現金の回収を指令する指令
手段に接続され、指令手段の指令信号によつて該
搬送装置による現金搬送動作を起動する制御装置
と、制御装置とは別個に設けられ、制御装置から
の起動信号に応答して搬送装置による搬送動作を
制御する搬送制御装置とを備える現金回収システ
ムであり、かくすることにより上記目的を達成す
ることができる。

即ち、本発明によれば、必要時に現金取扱装置
の現金収容部に収容されている余剰現金を人手に
よつて回収する方法に代えて、現金取扱装置に現
金を回収する回収部を設けると共に、搬送装置、
搬送制御装置、現金収納装置及び任意指定金額の
現金の回収を指令する指令手段を有し、システム
を制御する制御装置を備えて、現金取扱装置の収
容部に収容されている現金の一部を回収部に回収
し、制御装置の指令で起動し、搬送制御装置に制
御される搬送装置によつて回収部に回収された現
金を現金抽出部に搬送することによつて、余剰現
金を有効に利用することができ、省力化が図れる
と共に、複数の現金取扱装置に収容されている現
金を一括管理して、現金管理を確実に行うことが
できる。

(f) 発明の実施例 以下本発明の実施例をリサイクル型の自動入出
金システムについて、第２図〜第５図を参照して
説明する。第２図は本発明による一実施例を示す
ブロツク図、第３図は第２図の現金取扱装置を示
す内部側面図、第４図は第２図の現金収納装置を
示す内部側面図、第５図は第２図のフローチヤー
トである。全図を通じて同一符号は同一対象物を
示す。

第２図において、窓口装置１０ａ〜１０ｄは従
来例で説明した窓口装置１ａ，１ｂと同一機能を
有すると共に、入出金金額を取引の都度システム
制御部４に通知する機能を有している。

現金取扱装置２ａ，２ｂは、後述（第３図）す
るように、夫々紙幣を収容する収容部２１ａ〜２
１ｃを備え、リサイクル型の自動入出金機能を有
している。

現金取出部３は、取立ステーシヨン７ｄの位置
に設けられ、搬送された余剰紙幣を取り出す所で
ある。

システム制御装置４は入出金及び回収システム
を制御する制御装置で、窓口装置１０ａ〜１０
ｄ、現金取扱装置２ａ，２ｂ、現金収納装置６、
及び搬送制御装置５を制御するもので、各々窓口
装置１０ａ〜１０ｄ毎の出金金額合計及び全体の
総出金額を計数集計して記憶する機能を有し、シ
ステムコンソール４０の回収指令手段４ｂから回
収指令が入力されると現金取扱装置２ａ，２ｂに
対して収容部２１ａ〜２１ｃ内の紙幣を繰り出し
回収部２４にプールさせる指令を出し、回収部２
４の容量に達した検出信号を受信してキヤリヤ８
ａ，８ｂの何れかに搭載することを指示すると共
に、搬送制御装置５を所定のタイミングで起動さ
せる。

所定のタイミングとは現金取扱装置２ａ，２ｂ
内の紙幣がキヤリヤ８ａ，８ｂの何れかに搭載さ
れた後、搬送路６のレール９上に他のキヤリヤが
走行していないことを検出した時点である。

システムコンソール４０は、システム制御装置
４に接続され、図示省略したデイスプレイを備
え、システム制御装置４が把握している現金取扱
装置２ａ，２ｂの収容部２１ａ〜２１ｃ内の金
種、枚数をデイスプレイに表示させる表示指令手
段４ａ、及びすべての紙幣或いは指定額の紙幣の
回収を入力指令する回収指令手段４ｂ（例えば何
れも操作釦）を有している。

搬送制御装置５は搬送装置、即ち、窓口ステー
シヨン７ａ，７ｂと収納ステーシヨン７ｃと間の
搬送路７上のキヤリヤ８ａ，８ｂの搬送を制御す
るものである。

現金収納部６は、終業時等に収容部２１ａ〜２
１ｃに収容されている現金をすべて回収して収納
する機能を有している。

窓口ステーシヨン７ａ，７ｂは搬送路６のステ
ーシヨンで、現金取扱装置２ａ，２ｂに対応して
設けられており、現金取扱装置２ａ，２ｂに夫々
専用にキヤリヤ８ａ，８ｂが待機している。

収納ステーシヨン７ｃ、取出ステーシヨン７ｄ
は搬送路７の終点のステーシヨンで、現金収納装
置６、現金取出部３に対応する位置に設けられて
いる。

キヤリヤ８ａ，８ｂは現金を搭載して窓口ステ
ーシヨン７ａ乃至７ｃと収納ステーシヨン７ｃと
の間の搬送路７を走行するもので、例えば図示省
略したリニアモータの鉄心と磁界発生コイルを備
えて一次側鉄心としたレール９（第３図に２点鎖
線で示す）上に、二次側導体を備えたキヤリヤ８
ａ，８ｂが配置されている。

また第３図は現金取扱装置２ａ（２ｂも同様で
ある）を示し、窓口装置１０ａ，１０ｂ（２ｂの
場合は１０ｃ，１０ｄ）の何れかからの出金要求
がくると、収容部２１ａ〜２１ｃより紙幣が繰り
出されて鑑別部２２で鑑別計数されて出金口２３
に送出される。この時鑑別不良となつた紙幣はリ
ジエクトされてリジエクトボツクス２４に収容さ
れる。

また顧客から受け取つた紙幣を入金口２５より
投入すると、鑑別部２２で鑑別計数されて収容部
２１ａ〜２１ｃに収容される。この時、鑑別され
た損券（破損紙幣及び印刷磁気レベルが低下して
出金に不適当な紙幣）は損券箱２６に収容され
る。

余剰紙幣の回収を指令された時には、収容部２
１ａ〜２１ｃより順次紙幣を繰り出してプール２
７送る。プール部２７にはプールされた紙幣が所
定数量に達するとこれを検出するセンサＳ１が設
けられており、センサＳ１の検出信号はシステム
制御装置４に送られる。

するとシステム制御装置４から収容された紙幣
をキヤリヤ８ａへ搭載する指令が発せられて、回
収部２４の底部が図において矢印方向に両開きに
開いて、プールされた紙幣幣はプール部２７の下
方に待機しているキヤリヤ８ａに搭載される。こ
の紙幣の回収はセンサＳ１の検出毎に検出信号が
システム制御部４に送られ、その所定量の紙幣が
送出されると再び収容部２１ａ〜２１ｃより紙幣
が繰り出される。

更にすべての現金回収指令を受けた時には、同
様にリジエクト紙幣を回収した後、収容部２１ａ
〜２１ｃ、リジエクトボツクス２４、及び損券部
２７より順次紙幣を繰り出して現金収納部６に回
収し、収容部２１ａ〜２１ｃ、リジエクトボツク
ス２４、及び損券箱２７に夫々設けられた紙幣の
存在の“有無”を検出する図示省略したセンサに
よつて紙幣の存在の無を検出する迄回収される。

第４図は現金取出部３を示し、収容部２１ａ〜
２１ｃの何れかから回収された紙幣が、例えばキ
ヤリヤ８ａによつて取出ステーシヨン７ｄに送ら
れてくると、図示省略したエレベータが上昇して
キヤリヤ８ａは取出口３１に位置し、蓋を開ける
と紙幣皿が紙幣を取り易い傾斜になり、オペレー
タによつて取り出すことができる。

このような構成及び機能を有するので、余剰紙
幣を回収する方法を第５図によつて説明する。

例えば昼休み等にオペレータはシステムコン
ソール４０の表示指令手段４ａによつて現金取
扱装置２ａ，２ｂの収容部２１ａ〜２１ｃ内の
紙幣の金種、枚数をデイスプレイに表示させ、
余剰紙幣の有無をチエツクする。

余剰紙幣有りと判断した時は、回収指令手段
４ｂによつて該当する現金取扱装置２ａ，２ｂ
の収容部２１ａ〜２１ｃから一定枚数の紙幣を
回収するように指令する。

システム制御装置４はこの指令を受けて、例
えば該当する現金取扱装置２ａに指令し、回収
指令を受信した現金取扱装置２ａは収容部２１
ａ〜２１ｃの何れかから指定金種の紙幣を繰り
出して鑑別部２２で鑑別計数してプール部２７
にプールされる。

プール部２７に所定数量の紙幣がプールされ
ると、センサＳ１が検出して繰り出しを一時停
止すると共に、検出信号をシステム制御装置４
に送る。

システム制御装置４は検出信号を受信する
と、現金取扱装置２ａにプール部２７にプール
している紙幣をキヤリヤ８ａに搭載するように
指令する。

システム制御装置４は搭載完了及び搬送路６
上にキヤリヤ８ｂが走行していないことを確認
して搬送制御装置４に搬送指令を発する。

搬送制御装置５はキヤリヤ８ａを取出ステー
シヨン７ｄまで搬送する。

するとエレベータが上昇してキヤリヤ８ａは
取出口３１に位置し、オペレータは余剰紙幣を
取り出すことができる。

このようにして各現金取扱装置２ａ，２ｂの収
容部２１ａ〜２１ｃ内の紙幣をシステムコンソー
ル４０において一括管理することができ、かつ余
剰紙幣を自動的に回収して効果的な運用が可能と
なり、また余剰紙幣を現金取出部３より取り出す
ことによつて現金処理が容易になる。

上記例では紙幣を取り扱う場合について説明し
たが、コインも取り扱うシステムの場合にも、コ
インに適応する機構を備えることによつて同様に
適用することができる。

(g) 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、 複数台の現金取扱装置の収容部内の現金管理
を一括して管理することができる。

余剰現金を自動的に回収して効果的な運用が
可能となる。

余剰現金を現金抽出部より取り出すことによ
つて現金処理が容易になる。

省力化を図ることができる。

という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来方法を示すブロツク図、第２図は
本発明による実施例を示すブロツク図、第３図は
第２図の現金取扱装置の概要を示す内部側面図、
第４図は第２図の現金抽出部の概要を示す内部側
面図、第５図は第２図のフローチヤートである。 図において、１ａ，１ｂ，１０ａ〜１０ｄは窓
口装置、２，２ａ，２ｂは現金取扱装置、３は現
金取出部、４はシステム制御装置、４ａは表示指
令手段、４ｂは回収指令手段、５は搬送制御装
置、７ａ，７ｂは窓口ステーシヨン、７ｃは収納
ステーシヨン、７ｄは取出ステーシヨン、８ａ，
８ａはキヤリヤ、２１ａ〜２１ｃは収容部、２２
は鑑別部、２３は出金口、２５は入金口、３１は
取出口、４０はシステムコンソール、Ｓ１はセン
サを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 窓口に対応して設けられ、現金が投入される
   取引口、取引口より投入された現金を鑑別計数す
   る鑑別部、投入された現金が収容される収容部、
   現金回収時に該収容部より繰り出した現金を一時
   収容する回収部、及び該回収部に収容された現金
   が所定数量に達したことを検出する検出手段を有
   する窓口現金取扱装置と、該窓口現金取扱装置の
   回収部に回収された現金を搬送する搬送装置と、
   該搬送装置によつて搬送された現金が取り出され
   る現金取出部と、該現金取扱装置の収容部の現金
   の回収を指令する指令手段と、該指令手段の指令
   信号によつて該搬送装置による現金搬送動作を起
   動する制御装置と、該制御装置とは別個に設けら
   れ、該制御装置からの起動信号に応答して該搬送
   装置による搬送動作を制御する搬送制御装置とを
   備えることを特徴とする現金回収システム。 ２ 前記取引口は顧客の要求によつて前記収容部
   より繰り出された現金が出金される出金口である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   現金回収システム。 ３ 前記取引口は顧客から受け取つた現金が投入
   される入金口であることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の現金回収システム。