JPH0444010B2 - - Google Patents

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JPH0444010B2
JPH0444010B2 JP58086715A JP8671583A JPH0444010B2 JP H0444010 B2 JPH0444010 B2 JP H0444010B2 JP 58086715 A JP58086715 A JP 58086715A JP 8671583 A JP8671583 A JP 8671583A JP H0444010 B2 JPH0444010 B2 JP H0444010B2
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JP
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sea
fibers
vinylidene fluoride
polyolefin
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Shigeru Saito
Takeya Mizuno
Nobuhiro Moryama
Naohiro Murayama
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高度に配向したフツ化ビニリデン系樹
脂または/および四フツ化エチレン−エチレン共
重合体よりなる極細繊維構造体の製法に関する。
更に詳細には配向度(π)が0.7以上であり、平
均繊度が0.0001〜0.9デニールのフツ化ビニリデ
ン系樹脂または/および四フツ化エチレン−エチ
レン共重合体を島成分とし、特定の粘度を有する
樹脂を海成分とする海島構造繊維構造体を溶剤で
処理することによつて該極細繊維構造体を製造す
る方法に関するものである。
フツ素原子を含むいわゆるフツ素樹脂、例えば
ポリ四フツ化エチレンおよびその共重合体等では
極めて優れた性質、例えば良好な撥水性、耐油
性、耐汚染性、耐候性などを有しているが、一方
においてこれらの樹脂の機械的強度は一般に劣つ
ており、軟質である。従つてこのような性質を有
するフツ素樹脂からなる極細繊維もまた機械的強
度が小さく、その他の点では極めて優れた諸性質
を有しながら用途によつては実用に耐えないとい
う欠点があつた。
本発明者等は充分な機械的強度を有し、かつ撥
水性、耐油性、耐汚染性、および耐候性等の極め
て優れた性質を有しかつ極めて細い繊維およびこ
のものを材料とする構造体、例えば織物や不織布
などを得る目的で検討を進めた結果、種々のフツ
素系樹脂の中でポリフツ化ビニリデンを特定の溶
融粘度を有する樹脂と混合紡糸することにより、
充分な機械的強度を有するフツ素系樹脂極細繊維
を作り得ることを見出した。
一般に高強度繊維といわれるものはまず第一に
樹脂の化学的性質に基因した分子間凝集力が大き
いかあるいは充分に高分子量でありかつ充分に一
軸配向していることが必要である。このような条
件から考えると一般にフツ素系樹脂は分子間凝集
力が小さく、又高分子量物を用いれば加工性が困
難となり高配向させることが難かしい。これらの
欠点がフツ素系樹脂では強度が小さい理由であ
る。
また極細繊維を得る目的で2種の非相溶樹脂を
混合紡糸した場合、従来の海成分樹脂を用いる限
りはその島成分樹脂の配向はそれ程高くならな
い、なぜならば紡糸過程でドラフト率を大きくし
ても海成分が滑剤的に働き、島成分の流動配向が
し難いからである。従つて通常極細繊維配向が不
充分のため機械的強度なども又充分大きくなり得
ない。一方、高粘度の海成分樹脂を用いた場合、
高粘度故に紡糸性が悪くなり、また曳糸性がなく
なるために高い配向度を有する島成分からなる極
細繊維は得られない。すなわちメルトフラクチヤ
ーが生じ易く、また糸切れが著しくなり満足な糸
が得られなくなる。
本発明者等はフツ化ビニリデン系樹脂または/
および四フツ化エチレン−エチレン共重合体を島
成分とするときに、海成分樹脂について種々検討
した結果、海成分樹脂として240℃の溶融粘度が
1×103〜8×104ポイズ、好ましくは5×103
5×104ポイズのポリオレフインまたはポリスチ
レン樹脂を使用することによつて高い配向度と大
きな機械的強度を有する極細繊維構造体の得られ
ることを見出した。ここで島成分であるフツ化ビ
ニリデン系樹脂および四フツ化エチレン−エチレ
ン共重合体の240℃における粘度も加工上から1
×103〜8×104ポイズ、好ましくは5×103〜5
×104ポイズであることが好ましい。
すなわち、本発明はフツ化ビニリデン系樹脂ま
たは/および四フツ化エチレン−エチレン共重合
体と240℃の溶融粘度が1×103〜8×104ポイズ、
好ましくは5×103〜5×104ポイズのポリオレフ
インまたはポリスチレン樹脂とを熱溶融混連し、
押出、ドラフト率50〜5000の範囲で紡糸、そして
場合により絡合することによりフツ化ビニリデン
系樹脂または/および四フツ化エチレン−エチレ
ン共重合体を島成分とし、ポリオレフインまたは
ポリスチレン樹脂を海成分とする海島構造の繊維
構造体を得、次いでポリオレフインまたはポリス
チレン樹脂を溶剤で除去することを特徴とする配
向度(π)が0.7以上であり、平均繊度が0.0001
〜0.9デニールのフツ化ビニリデン系樹脂また
は/および四フツ化エチレン−エチレン共重合体
よりなる極細繊維構造体の製法を提供するもので
ある。ここで本発明の繊維構造体は糸、織物、編
物、ウエブ、不織布等の形のものを包含するもの
とする。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において島成分として使用するフツ化ビ
ニリデン系樹脂とはフツ化ビニリデンのホモポリ
マーとフツ化ビニリデン60重量%以上およびこれ
と共重合し得るコモノマー40重量%以下の共重合
物を云う。
上記コモノマーとしては、例えば6フツ化プロ
ピレン、パーフロロアルキルビニルエーテル、パ
ーフロロアルキルアクリル酸エステル、フツ化ビ
ニル、フツ化ビニリデン、三フツ化エチレン、三
フツ化塩化エチレン等が用いられる。
島成分樹脂としてのフツ化ビニリデン系樹脂お
よび四フツ化エチレン−エチレン共重合体はそれ
ぞれ単独でまたは任意の割合で混合して用いるこ
とができる。
一方、海成分樹脂としてはフツ化ビニリデン系
樹脂または四フツ化エチレン−エチレン共重合体
と同程度の耐熱性を有し、かつこれらと非相溶性
のポリオレフインまたはポリスチレン樹脂が使用
される。ポリオレフイン樹脂としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリイソブテンなどが適し
ていて、ポリスチレン樹脂としてはポリスチレ
ン、ポリ(スチレンメチルメタクリレート)など
が適している。
島成分樹脂と海成分樹脂との混合割合は重量比
で0.05:1〜2.0:1である。
海島構造の繊維構造体から海成分樹脂を除去す
るための溶剤はポリオレフイン樹脂海成分の場合
とポリスチレン樹脂海成分の場合とでは異る。ポ
リオレフイン樹脂海成分の溶解除去の温度として
は室温から130℃の範囲が好ましく使用する溶剤
は使用温度により異なるが、例えば脂肪族、環状
脂肪族、芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族、
ハロゲン化環化脂肪族、ハロゲン化芳香族炭化水
素類及び炭素数が8以上の脂肪族エステル類、ケ
トン類及びジアシルエーテル等があげられる。具
体的には40℃以上でのテトラクロロエチレン等、
60℃以上でのパラキシレン、オルトキシレン、メ
タキシレン等、100℃以上でのn−ブチルアセテ
ート等、110℃以上でのジフエニルエーテル、ト
リパルミチン、テトラリン、ジフエニルオキサイ
ド、ジフエニル、n−ヘキサン、1−ドデカノー
ル、n−デカノール、アニソール、ノニルフエノ
ール、オクチルフエノール、n−オクタノール、
ベンジルフエニルエーテル、p−ターシヤリアミ
ルアルコール、ニトロベンゼン、ジブチルフタレ
ート等が好ましく用いられる。ポリスチレン樹脂
海成分を溶解除去するためには35℃以上でのシク
ロヘキサン、シクロヘキサン/アセトン混合溶
媒、メチルシクロヘキサン/アセトン混合溶媒、
デカハイドロナフタレン/ジエチルオキサレート
混合溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼ
ン、スチレン、低級塩素化脂肪族炭化水素類、フ
エノール/アセトン混合溶媒、テトラハイドロフ
ラン、ジメチルテトラハイドロフラン、ジオキサ
ン、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケト
ン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、メチル−、エチル−、n−ブチル−フタレー
ト、1−ニトロプロパン、二硫化炭素、トリブチ
ルフオスフエート、トリクロルリン酸等が好まし
く用いられる。
島成分樹脂と海成分樹脂は粉末状またはペレツ
ト状で混合することができる。こうして得られた
混合物は通常溶融温度が200〜350℃の温度範囲で
熱溶融混練し、押出し、直接紡糸するかまたは一
旦ペレツト化し、得られたペレツトを紡糸する。
紡糸に使用するノズルの径は通常0.3〜2.0mmφで
あり、200〜350℃のノズル温度で紡糸する。紡糸
の際の巻取り速度と紡糸流出速度の比であるドラ
フト率は50〜5000の範囲内である。このようにし
て得られた繊維は十分延伸されて長繊維の海島構
造繊維を得ることができる。ドラフト率が十分で
ないとフツ化ビニリデン系樹脂または/および四
フツ化エチレン−エチレン共重合体が延伸されず
配向が行なわれない。従つて繊維形が細くならず
望ましい繊維長を有する繊維とならず、又配向度
が低いため強度も低いものしか得られない。
尚、このようにして得られた海島構造繊維を更
に冷時延伸することもできる。ついで、海島構造
繊維を溶剤処理してポリオレフインを除去してフ
ツ化ビニリデン系樹脂または/および四フツ化エ
チレン−エチレン共重合体極細繊維が得られ、こ
の繊維から例えば不織布等を作り極細繊維構造体
を得ることができる。しかし極細繊維にしてしま
うと余りにも繊維が細いため後加工により布状物
を得る際困難なことも多い。従つて海島構造繊維
をあらかじめ絡合して繊維絡合体(織物、編地、
不織布等)として後溶剤処理して極細繊維構造体
とすることもできる。ここに絡合とは広くからみ
合つた状態にすること、例えば不織布にすること
を指すのは勿論、公知の方法で編むこと、織るこ
とを含むものである。海島構造繊維は或る程度の
糸径を有しているので容易に大面積の繊維絡合体
を得ることができるという長所を有する。又、か
かる海島構造繊維絡合体は本質的に繊維を編み、
織りからませたものであるので繊維の太さの凹凸
やすきまを生じてくる場合も多く、フツ化ビニリ
デン系樹脂等の繊維からなるよる均一な微細空孔
を有する膜状のものを得たい時にはこの絡合体の
段階でできるだけ緻密なものにしておくことが望
ましい。この緻密な絡合体を得るためには、織
物、編地、不織布等をポリオレフインの融点以
上、フツ素系樹脂(A)及び(B)の融点以下で熱処理す
ることが好ましく、この熱処理により緻密な絡合
体が得られ、最終的に均一な微細な多孔性膜(不
織布状物)を得ることができる。更に絡合体を加
圧下に熱処理することはより緻密な絡合体が得ら
れるので望ましい方法である。
このようにして得られた海島構造繊維及び該絡
合体から海成分であるポリオレフインを上述の溶
剤で完全に除去すると極細のフツ化ビニリデン系
樹脂および/または四フツ化エチレン−エチレン
共重合体繊維からなる糸状または多孔性膜状の繊
維構造体が得られる。
この繊維構造体を構成している繊維の配向度
(π)は0.7以上であり、平均繊度は0.0001〜0.9デ
ニールであり撥水性、撥油性にも優れている。従
つて例えば不織布の場合その布は極めてしなやか
であり、しかも水や油をはじく性質を有する。こ
のような布で例えばスポーツ・ウエアなどを作つ
た場合、通気性および水蒸気通過性に優れ、かつ
水滴を通さず、しかも汗などでの汚れが極めて付
着し難い衣類とし得る。
一方、このような不織布をまたカーペツトなど
に用いても従来のカーペツトに比べ、極めて汚れ
難いものとなり、また多少汚れても容易にその汚
れを落すことのできるものが得られる。さらに
は、このような細い繊維からなる不織布は空気中
の小さなごみを取り除くフイルターとして用いる
ことができるが、このようなフイルターに用いた
場合においても、長期間の使用による劣化が極め
て少なく、かつ付着した汚れを容易に除去できて
再使用が容易である。
さらには、このような極細繊維をマツト状にす
ることによつて工業用ろ布とすることができる。
このものはほとんどの薬品に対し耐薬品性を有し
ているので極めて広範囲に工業用あるいは医療用
の布として使用し得る。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、これらの実施例は本発明を限定するもの
ではない。
なお、配向度(π)は絡合前の海島構造繊維の
回折X線法による写真から半価幅を求め、その半
価幅より計算により求めた。すなわち広角X線回
折写真からフツ化ビニリデン系樹脂または四フツ
化エチレン−エチレン共重合体の結晶の反射を示
す回折アークに着目し、その回折アークの円周方
向での強度分布の半価幅Δθを求め、この値から
π=180−Δθ/180として配向度を計算した。
実施例 1 ポリフツ化ビニリデン樹脂として240℃での溶
融粘度が1.5×104ポイズであるポリフツ化ビニリ
デンホモポリマー(KF#1000、呉羽化学社製)
を用いた。また海成分として240℃での溶融粘度
が1×104ポイズを有するポリエチレン(住友化
学社製、スミカセンF223−1)を用いた。両者
を各1Kgずつペレツト状でブレンドし、そのまま
押出機にて押出しペレツト化した。得られたペレ
ツトを径0.5mmφのノズルから270℃で紡糸した。
この時のドラフト率は280であつた。このように
して得られた海島構造の繊維は9デニールのもの
であつた。次に得られた繊維をポリエチレンの溶
剤であるパラキシレンで120℃、3時間処理した。
溶剤中から繊維を取出し再度新しいパラキシレン
で120℃、30分間処理後、繊維を取り出しベンゼ
ン中に浸漬した。さらに取出し、アセトン中に浸
漬し取出し乾燥した。得られたポリフツ化ビニリ
デン樹脂極細繊維は大略0.1〜1μの糸径を有する
ものの集合体であつた。
一方、上記海島構造繊維のX線回折写真測定の
結果、このポリフツ化ビニリデン樹脂極細繊維は
配向度π=0.9の高度に配向した繊維であつた。
上記X線回折写真を図1に示す。図中に示したA
1がポリフツ化ビニリデンの結晶の回折アークで
ある。
実施例 2 ポリフツ化ビニリデン樹脂として240℃の溶融
粘度が1.8×104ポイズのポリフツ化ビニリデンホ
モポリマー(KF#1000、呉羽化学社製)を用い
た。また海成分樹脂としてスチレン−メチルメタ
アクリレートが重量比で76−24のコポリマー(エ
スチレンMS−200、新日本製鉄化学工業KK)を
用いた。両者を各1Kgずつペレツト状態でブレン
ドしそのまま押出機にて押出しペレツト化した。
押出時の出口での樹脂温は260℃であつた。得ら
れたペレツトを径1mmφのノズルから260℃で紡
糸した。この時のドラフト率は250であつた。こ
のようにして得られた海島構造繊維は50デニール
であつた。得られた繊維を50℃、トリクロルエチ
レンで2時間処理し、スチレン−メチルメタクリ
レートコポリマー樹脂を除去した。得られた糸の
糸径は0.001から0.5μの範囲で分布していた。な
おこの極細繊維の結晶の配向度πは0.92であつ
た。
実施例 3 実施例1で得た9デニールのポリフツ化ビニリ
デンホモポリマー−ポリエチレン系の海島構造繊
維を5cmの短繊維に切断し、この海島構造繊維を
水中に分散、解離し、金網上に抄き、均一な1cm
の厚みのマツトを得た。このマツトを75℃の空気
中で乾燥後、熱プレスして緻密化した。このもの
を熱パラキシレンで処理して、ポリエチレンを溶
解除去後、ベンゼンおよびアセトンで洗滌して不
織マツトを得た。得られた不織マツトはしなやか
な不織マツトであり、水はこの不織マツト上で水
滴となり傾けるところがり落ち撥水性を示した。
またJISP−8117B形による透気度測定では1
(sec/100c.c.)以下であつた。さらにこの不織マ
ツトを幅5cmに切り出し、試長2cmで引張り試験
機にて引張り強度を測定したところ、破断強度が
740Kg/cm2であつた。
実施例 4 四フツ化エチレン−エチレン共重合体280℃で
の溶融粘度が2×104ポイズ(旭硝子社製アフロ
ンCOP C−55A)、とメルト・インデツクス
0.25、280℃での溶融粘度が0.9×104ポイズ350℃
での窒素雰囲気下での重量減少速度が0.008重量
%/分のポリエチレン(昭和電工社製、シヨウレ
ツクスS6002)を両者1Kgずつペレツト状態でブ
レンドし、そのまま押出機にて押出しペレツト化
した。押出時の温度条件はホツパー側からダイ側
に従つて250℃、270℃、300℃とし、さらにダイ
部の温度は310℃とした。得られたペレツトをノ
ズル径0.5mmφのノズルから320℃でドラフト率
400で紡糸した。得られた糸の糸径は約25μであ
り、すなわち約7デニールの糸であつた。この糸
の広角X線回折写真(図2)中のA2から求めた
四フツ化エチレン−エチレン共重合体の結晶の配
向度(π)は0.93であり、高度に配向しているこ
とが確認された。また熱パラキシレンでポリエチ
レン成分を溶解除去したところ、まつ白な線状の
ものであり、顕微鏡下で観察した結果、これらの
繊維は0.1μから1μ程度の糸径からなる繊維の集合
体であることが確認された。
実施例 5 実施例4の7デニールの海島構造繊維を3cmの
短繊維に切断し、ランダムウエバーにてランダム
ウエブとした。しかる後、ニードルパンチングし
て3次元化し、更に熱ローラープレスしてランダ
ムウエブを緻密化し、緻密化した不織マツトを得
た。かくして得た不織マツトを熱パラキシレン中
に浸漬して繊維中のポリエチレンをほぼ完全に抽
出除去した。このようにして得た不織マツトはし
なやかな不織マツトであり、水はこの不織マツト
上で水滴となり、傾けると転がり落ち、完全な撥
水性を示した。またJIS P−8117B形による透気
度測定で1(sec/100c.c.)以下であつた。一方、
この不織マツトを幅5cmに切り出し、試長2cmで
引張り試験機にて引張り強度を測定したところ
620Kg/cm2の破断強度を示した。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られた極細繊維のX線回折
写真であり、図2は実施例4で得られた極細繊維
のX線回折写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フツ化ビニリデン系樹脂または/および四フ
    ツ化エチレン−エチレン共重合体と240℃の溶融
    粘度が1×103〜8×104ポイズのポリオレフイン
    またはポリスチレン樹脂とを熱溶融混練し、押
    出、ドラフト率50〜5000の範囲で紡糸、そして場
    合により絡合することによりフツ化ビニリデン系
    樹脂または/および四フツ化エチレン−エチレン
    共重合体を島成分とし、ポリオレフインまたはポ
    リスチレン樹脂を海成分とする海島構造の繊維構
    造体を得、次いでポリオレフインまたはポリスチ
    レン樹脂を溶剤で除去することを特徴とする配向
    度(π)が0.7以上であり、平均繊度が0.0001〜
    0.9デニールのフツ化ビニリデン系樹脂または/
    および四フツ化エチレン−エチレン共重合体より
    なる極細繊維構造体の製法。 2 ポリオレフイン樹脂がポリエチレン、ポリプ
    ロピレン、ポリイソブテンである特許請求の範囲
    第1項に記載の極細繊維構造体の製法。
JP8671583A 1983-05-19 1983-05-19 極細繊維構造体の製法 Granted JPS59216915A (ja)

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