JPH044296A - 摺動性樹脂組成物 - Google Patents

摺動性樹脂組成物

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JPH044296A
JPH044296A JP10527390A JP10527390A JPH044296A JP H044296 A JPH044296 A JP H044296A JP 10527390 A JP10527390 A JP 10527390A JP 10527390 A JP10527390 A JP 10527390A JP H044296 A JPH044296 A JP H044296A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、すぐれた摺動性を有する樹脂組成物に関する
ものである。特に相手材か金属であって、高速で高荷重
の摺動部位(当然摩擦熱により高温となる)にも用いら
れるという、過酷な条件下において使用できる摺動性樹
脂組成物に関する。
[従来の技術] 近年、機械の軽量化、製品コストの低減のため合成樹脂
製品が機械部品として、数多く用いられるようになり摺
動性を要求される部品にも合成樹脂製品が多く利用され
ている。
従来摺動性のよい樹脂組成物として、ポリアミド、ポリ
アセタール、ポリフェニレンスルファイド、ポリ4フツ
化エチレン等の樹脂に、同体潤滑剤、潤滑油等の摺動特
性を改良するための添加剤を加えたものが利用されてき
た。
これらは比較的低荷重、低速領域においては特に問題な
く使用されるが、高荷重、高速になるに従い、摩耗しや
すくなり、また、摩擦熱のため焼き付いたり、溶融を起
こしなりして使用できなくなる。このため耐摩耗性、耐
熱性を向上させる目的で、ガラス繊維、炭素繊維、各種
ウィスカ等を添加するか、これらのフィラーは、摺動部
に使用される相手材の金属、樹脂を摩耗させてしまうと
いう問題点がある。
すなわち、高荷重で高速の摺動部位のために要求される
摺動特性は、従来のそれとは異なり摩擦係数などよりも
耐摩耗性や耐熱性、そのほかの物性であるため、今まで
の摺動部材とは全く異なる観点から材料を選択しなけれ
ばならないのである。
一方、高融点のサーモトロピック液晶ポリマーは数多く
のプラスチックの中でも耐熱性が高く、そのため摩擦熱
により焼き付いたり溶融したりすることが少ない。
しかしながら、通常、摺動部位の相手材はアルミニウム
合金、鋼などの金属材から構成されているが、サーモト
ロピック液晶ポリマーそれ自身では、これら金属に対し
て耐摩耗性が劣るため、従来上記のような摺動材に使用
される例はなかった。
[発明か解決しようとする課題] 本発明の目的は、上記従来技術有している課題を解決す
ることにあり、特に耐り純性にすぐれ、相手材を傷つけ
ず、耐熱性にもすぐれた摺動性樹脂組成物を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段j 本発明の摺動性樹脂組成物は、少なくとも下記式で表わ
されるモノマー単位を含む(共)重合体であるサーモト
ロピック液晶ポリマー(a)87〜40重量%、および
熱硬化性樹脂を420 ’C以上の温度で炭素化して得
られる球状のガラス状炭素(b)10〜50重量%、お
よび黒鉛(c)3〜40重量%(a、bおよびCの合計
を100重量%とする)よりなるものである。
−数式 以下に本発明の詳細を述べる。
本発明で言うサーモトロピック液晶ポリマーとは、溶融
時に光学的異方性を示す熱可塑性溶融可能なポリマーで
ある。このような溶融時に光学的異方性を示すポリマー
は、i@融状態でポリマー分子鎖が規則的な平行配列を
とる性質を有している。
光学的異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した通
常の偏光検査法により確認できる。
サーモトロピック液晶ポリマーは、一般に細長く、偏平
で、分子の長鎖に沿って削性が高く同軸または平行のい
ずれかの関係にある複数の連鎖伸長結合を有しているよ
うなモノマーから製造される。
本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリマーには、一
つの高分子鎖の一部が異方性溶融相を形成するポリマー
のセグメントで構成され、残りの部分が異方性溶融相を
形成しない熱可塑性樹脂のセグメントから構成されるポ
リマーも含まれる。
また、複数のサーモトロピック液晶ポリマーを複合した
ものも含まれる。
本発明においては、サーモトロピック液晶ポリマーのう
ち前記式であられされるオキシベンゾイル基をモノマー
単位として含む重合体または共重合体を用いる。このも
のは、耐熱性が特に高く摺動材として好ましい。
さらに好ましいのは上記(共)重合体の中でも、オキシ
ベンゾイル基を含む全芳香族ポリエステルである。
上記のような光学的買方性溶融相を形成する全芳香族ポ
リエステルの構成成分としては(A)芳香族ジカルボン
酸、脂環族ジカルボン酸系化合物の少なくとも1種、 (B)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物の少なくと
も1種、 (c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオー
ル系化合物の少なくとも1種、 (D)芳香族ジチオール、芳香族チオフェノール、芳香
族チオールカルボン酸系化合物の少なくとも1種、 (E)芳香族しドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合
物の少なくとも1種等があげられる。これ等は単独で構
成される場合もあるが、多くは(A)   と  (c
)  、  (A>   と  (D>  、  (A
)   (B)と(c)、(A)(B)と(E)、ある
いは(A>(B)(c)と(E)等の様に組合せて構成
される。
上記(A1)芳香族ジカルボン酸系化合物としては、テ
レフタル酸、4.4′−ジフェニルジカルボン酸、4.
4’ −トリフェニルジカルボン酸、2.6−ナフタレ
ンジカルボン酸、1.4−ナフタレンジカルボン酸、2
,7−ナフタレンジカルボン酸、ジブエニルエーテル4
.4′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4′
ジカルボン酸、ジフェノキシブタン−4,4′−ジカル
ボン酸、ジフェニルエタン−4,4′−ジカルボン酸、
イソフタル酸、ジフェニルエーテル3.3′−ジカルボ
ン酸、ジフェノキシエタン−3,3′ジカルボン酸、ジ
フェニルエタン−3,3′−ジカルボン酸、1.6−ナ
フタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸また
はタロロチレフタル酸、ジクロロテレフタル酸、ブロモ
テレフタル酸、メチルテレフタル酸、ジメチルテレフタ
ル酸、エチルテレフタル酸、メトキシテレフタル酸、エ
トキシテレフタル酸等、上記芳香族ジカルボン酸のアル
キル、アルコキシまたはハロゲン置換体か挙げられる。
(A2)脂環族ジカルボン酸としては、トランス−1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸等の脂環族ジカルボン酸またはトランス−1,
4−(2−メチル)シクロヘキサンジカルボン酸、トラ
ンス−1,4−(2−クロル)シクロヘキサンジカルボ
ン酸等、上記脂環族ジカルボン酸のアルキル、アルコキ
シまたはハロゲン1検体等が挙げられる。
(B)芳香族ヒドロキシカルホン酸系化合物としては、
4−しドロキシ安息香酸、3−しドロキシ安息香酸、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−
ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸または3−
メチル−4−しドロキシ安息香酸、3.5−ジメチル−
4−ヒドロキシ安息香酸、2.6−シメチルー4−ヒド
ロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒドロキシ安息香
酸、3.5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、6
−ヒドロキシ−5−メチル−2−ナフトエ酸、6−ヒド
ロキシ−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、2−クロロ−
4−ヒドロキシ安息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ
安息香酸、2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸
、3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2,5
−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−ブロモ−4
ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドキジー5−クロロ−2−
ナフトエ酸、6−しドロキシ−7−クロロ−2−ナフト
エ酸、6−しドロキシ−5,7−ジクロロ−2−ナフト
エ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸のアルキル、アル
コキシまたはハロゲン置換体が挙げられる。
(c1)芳香族ジオールとしては、4.4′ジヒドロキ
シジフエニル、3.3′−ジヒドロキシジフェニル、4
.4′−ジヒドロキシトリフェニル、ハイドロキノン、
レゾルシン、2.6−ナフタレンジオール、4,4′−
ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキ
シフェノキシ)エタン、3.3′−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、1.6−ナフタレンジオール、22〜ビ
ス(4−しドロキシフェニル)プロパンビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン等の芳香族ジオールまたはクロ
ロハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t−ブチル
ハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、メトキシハ
イドロキノン、フェノキシハイドロキノン、4−クロロ
レゾルシン、4−メチルレゾルシン等の芳香族ジオール
のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げら
れる。
(c2)脂環族ジオールとしては、トランス1.4−シ
クロヘキサンジオール、シス−1,4シクロヘキサンジ
オール、トランス−1,4シクロヘキサンジメタツール
、シス−1,4−シクロヘキサンジメタツール、トラン
ス−1,3シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シ
クロヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキ
サンジメタツールのような脂環族ジオールまたはトラン
ス−1,4−(2−メチル)シクロヘキサンジオール、
トランス−1,4−(2−クロロ)シクロヘキサンジオ
ールのような脂環族ジオールのアルキル、アルコキシま
たはハロゲン置換体が挙げられる。
(c3)脂環族ジオールとしては、エチレングリコール
、1.3−プロパンジオール、1,4ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール等の直鎖状または分岐状脂肪族
ジオールが挙げられる。
(Dl)芳香族ジチオールとしては、ベンゼン−1,4
−ジチオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6
−ナフタレン−ジチオール、2゜7−ナフタレン−ジチ
オール等が挙げられる6(D2)芳香族チオフェノール
としては、4−メルカプトフェノール、3−メルカプト
フェノール、6−メルカプトフェノール等が挙げられる
(D3)芳香族チオールカルボン酸としては、4−メル
カプト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、6−メルカ
ブトー2−ナフトエ酸、7−メルカブトー2−ナフトエ
酸等が挙げられる。
(E)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合
物としては、4−アミノフェノール、Nメチル−4−ア
ミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、N−メ
チル−1,4−フェニレンジアミン、N、N′−ジメチ
ル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミンフェノー
ル、3−メチル−4−アミノフェノール、2−クロロ−
47ミノフエノール、4−アミノ−1−ナフトール、4
−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニル、4アミノ−4
′−ヒドロキシジフェニルエーテル、4−アミノ−4′
−ヒドロキシジフェニルメタン、4−アミノ−4′−ヒ
ドロキシジフェニルスルフィド、4.4′−ジアミノフ
ェニルスルフィド(チオジアニリン)、4.4′ジアミ
ノジフエニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4
.4−エチレンジアニリン、4,4′−ジアミノジフェ
ノキシエタン、4.4′−ジアミノジフェニルメタン(
メチレンジアニリン)、4.4′−ジアミノジフェニル
エーテル(オキシジアニリン)等か挙げられる。
なお、全芳香族ポリエステルとは芳香族カルボン酸と芳
香族アルコールとから実質的に得られるポリエステルを
一般には示すが、本発明の全芳香族ポリエステルは、前
述の異方性溶融相を形成しないセグメント部分は脂肪族
、脂環族の酸またはアルコールによるエステルで構成さ
れるものも包含される。さらに、ポリエステルそれ自体
または異方性溶融相を形成するセグメントにおいても、
これらが異方性溶融相を形成する限りそれらか脂肪族あ
るいは脂環族の酸またはアルコールとのエステルからな
るものも包含される。
具体的な全芳香族ポリエステルとしては、等がある。
本発明における組成物中にサーモトロピック液晶ポリマ
ーの占める割合は、87〜30重量%であり、好ましく
は77〜40重Ji%である。サモトロピック液晶ポリ
マーか87重量%を越える場合では耐摩耗性が不充分で
あり、30重量%未満では、得られる成形品の強度か充
分ではない。
また本発明におけるカラス状炭素とは、結晶寸法のきわ
めて小さい乱層構造を基本構造にもち、微細組織として
は無配向組織を取っているものであって、たとえば、フ
ェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アルキッド
樹脂、キシレン樹脂などの熱硬化性樹脂を高温下に炭素
化することにより製造される。
このカラス状炭素は、その破断面がカラス状光沢を有す
ることにより特徴付けられるか、そのほかにも通常のX
線回折法におけるスペクトルの回折角(2θ)23〜2
5度付近に幅広いピークを有することによっても確認さ
れる。なお、X線回折法は常法に従い、Cu−にα線(
二重線)により測定される。
従来の炭素材たとえば黒鉛はこの−ような幅広いピーク
は有せず他の回折角(2θ=26.4°)において結晶
性に起因する鋭いd  ピークを示す。
本発明のガラス状炭素としてはこの黒鉛に特徴的なピー
クは実質的に有しないものが好ましい。また、単なる有
機物の炭素化物は、その破断面がカラス状光沢を有する
ことはなく、もちろんそのX線回折スペクトルにおいて
上記カラス状炭素はもちろん黒鉛に特徴的な特定回折角
のピークも有しない。
本発明においては、420℃以上、好ましくは550℃
以上の温度において炭素化した、球状のガラス状炭素か
使用される。
420℃未満の温度で炭素化したものは、未炭素化の樹
脂か残留しやすく、高融点のサーモトロピック液晶ポリ
マーを溶融混合するための加熱の際にこの未炭素化の熱
硬化性樹脂が分解し、組成物に悪影響を与えるので好ま
しくない。
カラス状炭素の形状としては、球状か好ましく、真球に
近いほうかより好ましい、不定形などの非球状の場合は
、例えば摺動部に使用される相手材の金属、樹脂を摩耗
させるため好ましくない。
また球状のカラス状炭素の添加量は、10〜50重量%
であり、好ましくは20〜40重量%である。この範囲
では、耐摩耗性等が充分であり、本発明の効果を発揮す
ることかできる。
球状のカラス状炭素の添加量が10重量%未満では、耐
摩耗性が不充分であり、50重量%を越える量を添加し
てもそれ以上の耐摩耗性の向上は望めず、またm械強度
の低下をもたらす。
黒鉛は、人造黒鉛・天然黒鉛の種類、生状・鱗片状等の
形状、および粒径によらず、いずれも良好な効果を示す
、添加量は3〜40重量%であり、好ましくは3〜20
重量%である。3%未満では相手材のす耗を防ぐ効果で
なく、40重量%を越えてもそれ以上の改良効果はなく
、またm緘強度の低下をもたらす。
さらに摺動部には潤滑側として潤滑油などが使用される
例か多く、これらは常温では不活性であるか、摩擦熱に
よる高温下では意外にも接触部材に対する腐蝕性を示す
ことかある。そのほか、圧縮機ではフロンガス等の薬剤
にもさらされるためこれら薬剤に対する耐性も問題であ
る。
しかしながら本発明におけるサーモトロピック液晶ポリ
マー、球状のカラス状炭素および黒鉛よりなる樹脂組成
物は、高温下における耐薬品性が充分であるので、摺動
部に潤滑油か使用される場合の高温雰囲気下でも潤滑油
、そのほかの薬剤により侵されることがない。
ここで、本発明の組成物には種々の添加物を配合するこ
ともできる。
添加物には、無機充填材、有機充填材、安定剤、紫外線
吸収剤、顔料、染料、改質剤等があげられる。このうち
特に!!機充填材か重要で、加工性、物性等の改良のた
めにしばしば用いられる。
無機充填材としては、二硫化モリブテン、ブロンズ、タ
ルク、マイカ、クレー、セリサイト、炭酸カルシウム、
珪酸カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシ
ウム、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化
カルシウム、フッ化黒鉛、チタン酸カリウム、リン酸カ
ルシウム、ピロリン酸カルシウム等があげられ、またカ
ラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカー等についても、本
発明の効果を損なわない範囲で添加することか可能であ
る。
また有機充填材としては、各種の熱可塑性および熱硬化
性の樹脂があげられ、とくにフッ素樹脂か好ましく用い
られる。
サーモトロピック液晶ポリマーと球状のカラス状炭素、
および黒鉛、あるいは、これに添加される上記添加物の
混合方法は、特に制限されることなく、種、7の手段が
適用できる。
たとえば、それぞれ別々に押出機に供給して溶敵混合し
てもよいし、あらかじめヘンシェルミキサー、タンブラ
−等の混合機で予備混合した後に押出機に供給してもよ
い。
このようにして得られた本発明の組成物は、射出、圧縮
、押出などの方法によって成形されるか、圧縮成形の場
合には、それぞれを粉状のままトライブレンドし、成形
してもよい。
本発明の組成物は、すぐれた摺動性、耐牽耗性を有する
ため、電気用品・事務機器・動力機器の軸・軸受け、各
種ギア、カム、ベアリング、ビデオテープ・カセットテ
ープのガイドロール、メカニカルシールの端面材・バル
ブ等の弁座・Vリング・ロッドパツキン・ピストンリン
グ・ライターリング等のシール部材、圧縮機の回転軸・
回転スリーブ・ピストン・インペラー・ベーン・ロータ
ー・ローラー等に使用されることができる。
[発明の効果] 本発明の組成物は、次のような特徴を有するために相手
材が金属である、高荷重で高速の摺動部位に用いる摺動
用材料として最適である。
(1)従来のプラスチックの中でも特に融点の高いポリ
マーを用いているために摩擦熱により融解、焼き付きな
どを起こすことか少ない。
(2)特定のカラス状炭素を用いるために牽耗の少ない
ものが得られ、また黒鉛を含むため摺動の相手部材であ
る鋼などの鉄材をはじめとする金属材を傷つけることが
少ない。
(3)本発明の組成物の射出成形においては、サーモト
ロピック液晶ポリマーを用いているために、高融点では
あるが溶融時の流動性がよいので成形することが容易で
ある。
(4)摩擦熱による高温下では、通常不活性であるはず
の潤滑油、フロンカスなどがこれと接触する部材に対し
腐蝕性を示すことがある。しかし、本発明の組成物はこ
れらに対しても安定であるので摺動用材料として好適の
組成物である。
[実施例] 本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、これ
らの実施例は、本発明の範囲を限定するものではなく、
本発明の好適な態様を示すものである。
まず、実施例および比較例に使用した原材料を一括して
示す。
■サーモトロピック液晶ポリマー A: テレフタル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、および
4.4′−ジヒドロキシジフェニルの三元共重合体であ
るサーモトロピック液晶ポリマー(商品名:ザイダー、
米国アモコパフォーマンス10ダクッ社製)の粉状物、
融点420℃。
B: テレフタル酸、イソフタル酸、4−しドロキシ安
息香酸、および4.4′−ジヒドロキシジフェニルの四
元共重合体であるサーモトロピック液晶ポリマー (商
品名:ザイダー、米国アモコパフォーマンスプロダクツ
社製)の粉状物。融点350℃。
■球状のガラス炭素 A〜Cは、フェノール系熱硬化性樹脂を原料とし、窒素
雰囲気下で下記の炭素化温度で焼成して得たものである
いずれも、炭素粒子破断面は明瞭にガラス状光沢を有す
ることが確認され、Cu−にα線(二重線)により測定
されたメ線回折スペクトルには回折角(2θ)23〜2
5度付近に同じく明瞭に幅広いピークを有するものであ
った。またAおよびBのガラス状炭素粒子では、黒鉛特
有の鋭いピークは実質的に認められなかったか、Cの炭
素粒子には回折角2θ=26.4’において黒鉛のd 
 ピ−クがショルダー的に認められた。
■黒鉛 日本黒鉛社製 Ac1(商品名>lit片状黒鉛平均粒
径 10ミクロンメートル 実施例1〜3 上記の諸原料を第1表に示した割合で配合し、ヘンシェ
ルミキサーで混合したのち、二軸押出機(池貝鉄工社製
:PCM−30型)で溶融混練しく温度420℃、スク
リュー回転数20OrD11)、ベレット状に造粒しな
次にこのベレットを射出成形a(住人重機械工業社製:
ネスタールSG  25型)で、シリンダー温度400
℃、射出゛圧力100o眩f/cd、金型温度150℃
の条件で、直径5 cso 、厚み31nlの円板を成
形した。得られた試験片を銘木式摩擦摩耗試験機で、圧
力6kgf/cd、速度120m/分の条件で、相手材
に外径25.6nm、内径201□のリンク状の345
C鋼、アルミニウムを用いて摩耗係数、相手材の摩耗量
を測定した。
さらに前述の射出成形機を用い、同じ条件で、曲げ試験
片を成形し、得られた試験片を用いてASTM  D−
790により、曲げ強度を測定した。
実施例4 前記の諸原料を第1表に示した割合で配合し、ヘンシェ
ルミキサーで混合したのち、二軸押出機(池貝鉄工社製
:PCM−30型)で溶融混練しく温度350℃、スク
リュー回転数200rpn)、ベレット状に造粒した。
次にこのベレットを射出成形II(住人重機械工業社製
:ネスタールSG  25型)で、シリンダー温度34
0℃、射出圧力1000 ktf/aIII、金型温度
80℃の条件で、直径5(2)、厚み3市の円板を成形
し、実施例1〜4と同様に摩耗特性を測定した。 さら
に前述の射出成形機を用い、同じ条件で、曲げ試験片を
成形し、得られた試験片を用いてASTM  D〜79
0により、曲げ強度を測定した。実施例5 前記の諸原料を第1表に示した割合で配合し、ヘンシェ
ルミキサーで混合したのち、二軸押出機(池貝鉄工社製
:PCM−30型)で溶融混練しく温度420℃、スク
リュー回転数200ru)、ペレット状に造粒した。
次にこのベレットを温度420’C5圧力200krf
/Jで圧縮成形し、厚さ3闘、大きさ50X50噛の試
験片を作成し、同様に摩耗特性を評価しな、iな、厚さ
3tam、大きさ1100X100rIの平板を作成し
、これから幅12.7m+、長さ100龍の試験片を切
り出し、ASTM  D−790により曲げ強度を測定
した。
実施例6.7 前記の諸原料を第1表に示した割合で配合し、ヘンシェ
ルミキサーで混合したのち、二軸押出機(池貝鉄工社製
:PCM−30型)で溶融混練しCJiA度350 ’
C、スクリュー回転数20OrOn)、ペレット状に造
粒した。
次にこのベレットを温度360°C1圧力200kzf
/cdで圧縮成形し、厚さ31IIl、大きさ5o×5
0市の試験片を作成し、同様に摩耗特性を評価した。ま
た、厚さ3市、大きさ100x100□−の平板を作成
し、これから@ 12 、7ml+、長さ100□。
の試験片を切り出し、ASTM  D−790により曲
げ強度を測定した。
以上の結果を表1にまとめて示した。
また、実施例1〜7で得られた曲げ試験片を5oocc
の耐圧容器に、スニソ4Gオイル150m1とともに入
れ密封し、さらに冷却しながらフロンガスS−3を50
0g注入した。この耐圧容器を165°Cのシリコンオ
イル中に48時間浸漬し、4時間冷却後カス抜き、サン
プルを取り出し、長さ方向の寸法変化、重量変化を測定
した。
いずれの曲げ試験片も寸法変化、重量変化がなく、サー
モトロピック液晶ポリマー、ガラス状炭素、黒鉛からな
る組成物がすぐれた耐薬品性をもつことを示した。
比較例1.2 前記諸原料を第2表に示した割合で配合し、実施例1〜
3と同様にベレット造粒、円板、曲げ試験片の成形を行
ない評価した。結果を第2表に示した。
比較例3 前記諸M料を第2表に示した割合で配合し、実施例4と
同様にベレット造粒、円板、曲げ試験片の成形を行ない
評価した。結果を第2表に示した。
比較例、4,5.6 前記諸原料を第2表に示した割合で配合し、実施例6.
7と同様にベレット造粒、平板の成形を行ない評価した
。結果を第2表に示した。
ここで実施例1〜7では、サーモトロピック液晶ポリマ
ーと球状のカラス状炭素、黒鉛の割合がすべて望ましい
範囲にあるため、摩耗特性、機械強度、ともにすぐれて
いる。
これに対して、比較例1.2.4 5では、黒鉛を含ん
でいないため摩耗係数が大きくなり、また相手材の摩耗
量の値も大きくなっている。特に相手材か軟質のアルミ
ニウムの場合に差が顕著である。比較例3では、球状の
ガラス状炭素か10重量%未満であるため耐摩耗性が不
充分である。
さらに比較例6では、サーモトロピック液晶ポリマーの
量か30重量%以上ないため機械強度か不充分である。
手続補正古(方式) 平成2年8月28日 特許庁長官 植 松   敏 殿 1事件の表示 平成2年特許願第105273号 2発明の名称 摺動性樹脂組成物 3補正をする者 事件との関係  特許出願人 名称 日本石油化学株式会社 4代理人 平成2年7月31日 6補正の対象 願書に添付の手書き明細書のタイプ浄書7補正の内容

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも下記式で表わされるモノマー単位を含
    む(共)重合体であるサーモトロピック液晶ポリマー(
    a)87〜30重量%、熱硬化性樹脂を420℃以上の
    温度で炭素化して得られた球状のガラス状炭素(b)1
    0〜50重量%、および黒鉛(c)3〜40重量%(a
    、bおよびcの合計を100重量%とする)よりなる摺
    動性樹脂組成物。 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼
  2. (2)サーモトロピック液晶ポリマーが全芳香族ポリエ
    ステルである請求項1に記載の摺動性樹脂組成物。
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