JP2805348B2 - スクロール型圧縮機または真空ポンプにおけるシール部材 - Google Patents
スクロール型圧縮機または真空ポンプにおけるシール部材Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C27/00—Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C27/005—Axial sealings for working fluid
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、スクロール型圧縮機または真空ポンプにお
ける改良されたシール部材に関するものである。
ける改良されたシール部材に関するものである。
(従来の技術) スクロール型圧縮機は一対のスクロール部材をたがい
にかみ合わせるように配置し、一方のスクロールを固定
し他方を自転することなく、一定の半径で公転させ、両
スクロール部材で囲まれた空間を中央部に移動させなが
ら縮小してゆき気体を圧縮させるものである。またスク
ロール型真空ポンプは、圧縮機と比較して固定および可
動の両スクロール間における相対的回転が逆の関係にあ
るものである。通常これらのスクロール部材の材質は、
いずれもアルミニウム合金、鋼などの金属材が用いられ
る。
にかみ合わせるように配置し、一方のスクロールを固定
し他方を自転することなく、一定の半径で公転させ、両
スクロール部材で囲まれた空間を中央部に移動させなが
ら縮小してゆき気体を圧縮させるものである。またスク
ロール型真空ポンプは、圧縮機と比較して固定および可
動の両スクロール間における相対的回転が逆の関係にあ
るものである。通常これらのスクロール部材の材質は、
いずれもアルミニウム合金、鋼などの金属材が用いられ
る。
すなわちスクロール型圧縮機または真空ポンプにおい
ては、両スクロール部材間の摺動部のシール性を良好に
することがきわめて重要であり、両スクロール部材端面
にはシール部材が嵌入される。
ては、両スクロール部材間の摺動部のシール性を良好に
することがきわめて重要であり、両スクロール部材端面
にはシール部材が嵌入される。
それ故、このようなシール部材に要求される性能とし
ては、シール性はもとより耐摩耗性などの摺動性のほ
か、耐熱性、耐クリープ性、耐薬品性等があるのであ
る。
ては、シール性はもとより耐摩耗性などの摺動性のほ
か、耐熱性、耐クリープ性、耐薬品性等があるのであ
る。
ここで従来、このようなシール部材には、主に四フッ
化エチレン樹脂に種々の充填材を添加したものが用いら
れてきた。たとえば特開昭63−158362号公報には、四フ
ッ化エチレン樹脂に有機充填材、射出成形可能なフッソ
樹脂を添加し、四フッ化エチレン樹脂の耐摩耗性、耐ク
リープ性を改良する方法が開示されている。しかし四フ
ッ化エチレン樹脂を主成分とする組成物は射出成形が不
可能であり圧縮成形された平板を打ち抜く等の方法で所
望の製品を得るため生産性が悪く、当然のことながら製
品コストも高くなり好ましくない。
化エチレン樹脂に種々の充填材を添加したものが用いら
れてきた。たとえば特開昭63−158362号公報には、四フ
ッ化エチレン樹脂に有機充填材、射出成形可能なフッソ
樹脂を添加し、四フッ化エチレン樹脂の耐摩耗性、耐ク
リープ性を改良する方法が開示されている。しかし四フ
ッ化エチレン樹脂を主成分とする組成物は射出成形が不
可能であり圧縮成形された平板を打ち抜く等の方法で所
望の製品を得るため生産性が悪く、当然のことながら製
品コストも高くなり好ましくない。
この点を解決するために、特開昭62−223488号公報に
は芳香族ポリエーテルケトン樹脂、ポリアリーレンスル
フィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂を主成分とする射
出成形可能シール部材、また特開昭63−158362号公報に
は、芳香族ポリエーテルケトン樹脂を主成分とする射出
成形可能なシール部材料が提示されている。
は芳香族ポリエーテルケトン樹脂、ポリアリーレンスル
フィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂を主成分とする射
出成形可能シール部材、また特開昭63−158362号公報に
は、芳香族ポリエーテルケトン樹脂を主成分とする射出
成形可能なシール部材料が提示されている。
しかし、これらの樹脂では、圧縮機または真空ポンプ
運転中の高温における耐熱性あるいは圧縮機に使われる
冷媒のフロンガスに対する耐性といった点でいまだ不充
分である。
運転中の高温における耐熱性あるいは圧縮機に使われる
冷媒のフロンガスに対する耐性といった点でいまだ不充
分である。
またスクロール型圧縮機または真空ポンプのシール部
材は、第1図に示したように断面積が小さく、かつ製品
長が長いため、従来の樹脂でもって射出成形を行うには
樹脂の流動性が充分ではなく、成形しづらいという問題
点があった。
材は、第1図に示したように断面積が小さく、かつ製品
長が長いため、従来の樹脂でもって射出成形を行うには
樹脂の流動性が充分ではなく、成形しづらいという問題
点があった。
さらに摺動性という点においても不十分であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、上記従来技術の有している課題を解
決することにあり、特に耐熱性、耐フロンガス性にすぐ
れた射出成形可能で生産性良好なスクロール型圧縮機ま
たは真空ポンプにおけるシール部材を提供することにあ
る。
決することにあり、特に耐熱性、耐フロンガス性にすぐ
れた射出成形可能で生産性良好なスクロール型圧縮機ま
たは真空ポンプにおけるシール部材を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は、スクロール型圧縮機または真空ポンプにお
いて互いにかみあわせるように配置された一対のスクロ
ール部材の端面に嵌入されるシール部材において、その
シール部材が、サーモトロピック液晶ポリマー95〜40重
量部および炭素化温度が420〜800℃の温度範囲でかつそ
の平均粒径が10〜100ミクロンメートルの範囲である球
状のガラス状炭素5〜60重量部よりなる組成物を射出成
形により成形されたものであることを特徴とする。
いて互いにかみあわせるように配置された一対のスクロ
ール部材の端面に嵌入されるシール部材において、その
シール部材が、サーモトロピック液晶ポリマー95〜40重
量部および炭素化温度が420〜800℃の温度範囲でかつそ
の平均粒径が10〜100ミクロンメートルの範囲である球
状のガラス状炭素5〜60重量部よりなる組成物を射出成
形により成形されたものであることを特徴とする。
以下にその詳細を述べる。
本発明で言うサーモトロピック液晶ポリマーとは、溶
融時に光学的異方性を示す熱可塑性溶融可能なポリマー
である。このような溶融時に光学的異方性を示すポリマ
ーは、溶融状態でポリマー分子鎖が規則的な並行配列を
とる性質を有している。光学的異方性溶融相の性質は、
直交偏光子を利用した通常の偏光検査法により確認でき
る。
融時に光学的異方性を示す熱可塑性溶融可能なポリマー
である。このような溶融時に光学的異方性を示すポリマ
ーは、溶融状態でポリマー分子鎖が規則的な並行配列を
とる性質を有している。光学的異方性溶融相の性質は、
直交偏光子を利用した通常の偏光検査法により確認でき
る。
サーモトロピック液晶ポリマーは、一般に細長く、偏
平で、分子の長鎖に沿って剛性が高く同軸または並行の
いずれかの関係にある複数の連鎖伸長結合を有している
ようなモノマーから製造される。
平で、分子の長鎖に沿って剛性が高く同軸または並行の
いずれかの関係にある複数の連鎖伸長結合を有している
ようなモノマーから製造される。
上記のように光学的異方性溶融相を形成するポリマー
の構成成分としては (A) 芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸系化
合物の少なくとも1種、 (B) 芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物の少なく
とも1種、 (C) 芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオ
ール系化合物の少なくとも1種、 (D) 芳香族ジチオール、芳香族チオフェノール、芳
香族チオールカルボン酸系化合物の少なくとも1種、 (E) 芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化
合物の少なくとも1種 等があげられる。これ等は単独で構成される場合もある
が、多くは(A)と(C)、(A)と(D)、(A)
(B)と(C)、(A)(B)と(E)、あるいは
(A)(B)(C)と(E)等の様に組合せて構成され
る。
の構成成分としては (A) 芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸系化
合物の少なくとも1種、 (B) 芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物の少なく
とも1種、 (C) 芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオ
ール系化合物の少なくとも1種、 (D) 芳香族ジチオール、芳香族チオフェノール、芳
香族チオールカルボン酸系化合物の少なくとも1種、 (E) 芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化
合物の少なくとも1種 等があげられる。これ等は単独で構成される場合もある
が、多くは(A)と(C)、(A)と(D)、(A)
(B)と(C)、(A)(B)と(E)、あるいは
(A)(B)(C)と(E)等の様に組合せて構成され
る。
上記(A1)芳香族ジカルボン酸系化合物としては、テ
レフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−
トリフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボ
ン酸、ジフェノキシエタン−4,4′−ジカルボン酸、ジ
フェノキシブタン−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニル
エタン−4,4′−ジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェ
ニルエーテル−3,3′−ジカルボン酸、ジフェノキシエ
タン−3,3′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3′
−ジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸のごと
き芳香族ジカルボン酸またはクロロテレフタル酸、ジク
ロロテレフタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフ
タル酸、ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、
メトキシテレフタル酸、エトキシテレフタル酸等、上記
芳香族ジカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
レフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−
トリフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボ
ン酸、ジフェノキシエタン−4,4′−ジカルボン酸、ジ
フェノキシブタン−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニル
エタン−4,4′−ジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェ
ニルエーテル−3,3′−ジカルボン酸、ジフェノキシエ
タン−3,3′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3′
−ジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸のごと
き芳香族ジカルボン酸またはクロロテレフタル酸、ジク
ロロテレフタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフ
タル酸、ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、
メトキシテレフタル酸、エトキシテレフタル酸等、上記
芳香族ジカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
(A2)脂環族ジカルボン酸としては、トランス−1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸
等の脂環族ジカルボン酸またはトランス−1,4−(2−
メチル)シクロヘキサンジカルボン酸、トランス−1,4
−(2−クロル)シクロヘキサンジカルボン酸等、上記
脂環族ジカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
シクロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸
等の脂環族ジカルボン酸またはトランス−1,4−(2−
メチル)シクロヘキサンジカルボン酸、トランス−1,4
−(2−クロル)シクロヘキサンジカルボン酸等、上記
脂環族ジカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
(B)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物としては、
4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−
ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸または3−
メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、
3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒド
ロキシ−5−メチル−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ
−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、2−クロロ−4−ヒ
ドロキシ安息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香
酸、2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジ
クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシ安息香酸、3−ブロモ−4−ヒドロキシ安
息香酸、6−ヒドロキシ−5−クロロ−2−ナフトエ
酸、6−ヒドロキシ−7−クロロ−2−ナフトエ酸、6
−ヒドロキシ−5,7−ジクロロ−2−ナフトエ酸等の芳
香族ヒドロキシカルボン酸のアルキル、アルコキシまた
はハロゲン置換体が挙げられる。
4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−
ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸または3−
メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、
3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒド
ロキシ−5−メチル−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ
−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、2−クロロ−4−ヒ
ドロキシ安息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香
酸、2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジ
クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシ安息香酸、3−ブロモ−4−ヒドロキシ安
息香酸、6−ヒドロキシ−5−クロロ−2−ナフトエ
酸、6−ヒドロキシ−7−クロロ−2−ナフトエ酸、6
−ヒドロキシ−5,7−ジクロロ−2−ナフトエ酸等の芳
香族ヒドロキシカルボン酸のアルキル、アルコキシまた
はハロゲン置換体が挙げられる。
(C1)芳香族ジオールとしては、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル、3,3′−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−
ジヒドロキシトリフェニル、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、2,6−ナフタレンジオール、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)
エタン、3,3′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,6
−ナフタレンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン等の芳香族ジオールまたはクロロハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェ
ニルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、フェノ
キシハイドロキノン、4−クロロレゾルシン、4−メチ
ルレゾルシン等の芳香族ジオールのアルキル、アルコキ
シまたはハロゲン置換体が挙げられる。
ジフェニル、3,3′−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−
ジヒドロキシトリフェニル、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、2,6−ナフタレンジオール、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)
エタン、3,3′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,6
−ナフタレンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン等の芳香族ジオールまたはクロロハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェ
ニルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、フェノ
キシハイドロキノン、4−クロロレゾルシン、4−メチ
ルレゾルシン等の芳香族ジオールのアルキル、アルコキ
シまたはハロゲン置換体が挙げられる。
(C2)脂環族ジオールとしては、トランス−1,4−シク
ロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオ
ール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、
シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、トランス−
1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキ
サンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタ
ノールのような脂環族ジオールまたはトランス−1,4−
(2−メチル)シクロヘキサンジオール、トランス−1,
4−(2−クロロ)シクロヘキサンジオールのような脂
環族ジオールのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置
換体が挙げられる。
ロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオ
ール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、
シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、トランス−
1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキ
サンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジメタ
ノールのような脂環族ジオールまたはトランス−1,4−
(2−メチル)シクロヘキサンジオール、トランス−1,
4−(2−クロロ)シクロヘキサンジオールのような脂
環族ジオールのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置
換体が挙げられる。
(C3)脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール等の直鎖状または分岐状脂肪族ジオー
ルが挙げられる。
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール等の直鎖状または分岐状脂肪族ジオー
ルが挙げられる。
(D1)芳香族ジチオールとしては、ベンゼン−1,4−ジ
チオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6−ナフタレ
ン−ジチオール、2,7−ナフタレン−ジチオール等が挙
げられる。
チオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2,6−ナフタレ
ン−ジチオール、2,7−ナフタレン−ジチオール等が挙
げられる。
(D2)芳香族メルカプトカルボン酸としては、4−メル
カプト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、6−メルカ
プト−2−ナフトエ酸、7−メルカプト−2−ナフトエ
酸等が挙げられる。
カプト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、6−メルカ
プト−2−ナフトエ酸、7−メルカプト−2−ナフトエ
酸等が挙げられる。
(D3)芳香族メルカプトフェノールとしては、4−メル
カプトフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メ
ルカプトフェノール等が挙げられる。
カプトフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メ
ルカプトフェノール等が挙げられる。
(E)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合
物としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−
アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、N−メ
チル−1,4−フェニレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,
4−フェニレンジアミン、3−アミノフェノール、3−
メチル−4−アミノフェノール、2−クロロ−4−アミ
ノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミ
ノ−4′−ヒドロキシジフェニル、4−アミノ−4′−
ヒドロキシジフェニルエーテル、4−アミノ−4′−ヒ
ドロキシジフェニルメタン、4−アミノ−4′−ヒドロ
キシジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノフェニル
スルフィド(チオジアニリン)、4,4′−ジアミノフェ
ニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4,4′−エチレ
ンジアニリン、4,4′−ジアミノジフェノキシエタン、
4,4′−ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリ
ン)、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(オキシジ
アニリン)等が挙げられる。
物としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−
アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、N−メ
チル−1,4−フェニレンジアミン、N,N′−ジメチル−1,
4−フェニレンジアミン、3−アミノフェノール、3−
メチル−4−アミノフェノール、2−クロロ−4−アミ
ノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミ
ノ−4′−ヒドロキシジフェニル、4−アミノ−4′−
ヒドロキシジフェニルエーテル、4−アミノ−4′−ヒ
ドロキシジフェニルメタン、4−アミノ−4′−ヒドロ
キシジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノフェニル
スルフィド(チオジアニリン)、4,4′−ジアミノフェ
ニルスルホン、2,5−ジアミノトルエン、4,4′−エチレ
ンジアニリン、4,4′−ジアミノジフェノキシエタン、
4,4′−ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリ
ン)、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(オキシジ
アニリン)等が挙げられる。
本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリマーは、上
記化合物を溶融アシドリシス法やスラリー重合法等の多
様なエステル形成法により製造することが出来る。
記化合物を溶融アシドリシス法やスラリー重合法等の多
様なエステル形成法により製造することが出来る。
本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリマーには、
一つの高分子鎖の一部が異方性溶融相を形成するポリマ
ーのセグメントで構成され、残りの部分が異方性溶融相
を形成しない熱可塑性樹脂のセグメントから構成される
ポリマーも含まれる。また、複数のサーモトロピック液
晶ポリマーを複合したものも含まれる。
一つの高分子鎖の一部が異方性溶融相を形成するポリマ
ーのセグメントで構成され、残りの部分が異方性溶融相
を形成しない熱可塑性樹脂のセグメントから構成される
ポリマーも含まれる。また、複数のサーモトロピック液
晶ポリマーを複合したものも含まれる。
これらのサーモトロピック液晶ポリマーの中、好まし
くは、少なくとも一般式 で表わされるモノマー単位を含む(共)重合体であっ
て、具体的には 等があり、特に耐熱性、低収縮率等の優れた性質を有し
しかも加工性が良好である。
くは、少なくとも一般式 で表わされるモノマー単位を含む(共)重合体であっ
て、具体的には 等があり、特に耐熱性、低収縮率等の優れた性質を有し
しかも加工性が良好である。
また本発明でいう球状のガラス状炭素とは、結晶寸法
のきわめて小さい乱層構造を基本構造に持ち、微細組織
としては無配向組織をとっているもので、フェノール樹
脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹脂の炭素化によって得
られる。その炭素化の方法としては炭素化原料をきわめ
て長時間をかけて焼成することがその特徴である。この
ガラス状炭素は、その物性などからも従来のグラファイ
ト、炭素繊維などの炭素材とは明確に区別されるもので
ある。
のきわめて小さい乱層構造を基本構造に持ち、微細組織
としては無配向組織をとっているもので、フェノール樹
脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹脂の炭素化によって得
られる。その炭素化の方法としては炭素化原料をきわめ
て長時間をかけて焼成することがその特徴である。この
ガラス状炭素は、その物性などからも従来のグラファイ
ト、炭素繊維などの炭素材とは明確に区別されるもので
ある。
本発明においては熱硬化性樹脂を420〜800℃で炭素化
した、平均粒径10〜100ミクロンメートルの球状のガラ
ス状炭素が使用される。
した、平均粒径10〜100ミクロンメートルの球状のガラ
ス状炭素が使用される。
420゜未満で炭素化したものは、サーモトロピック液
晶ポリマーとの混合時あるいはその後のシール部材成形
時に、高融点のサーモトロピック液晶ポリマーを溶融す
るための加熱により未炭素化の熱硬化性樹脂が分解し、
組成物に悪影響を与える。また、800℃をこえる温度で
炭素化したものは相手材が鋼などの鉄材であってもこれ
を傷つけ、かつガラス状炭素は硬度は上がるが脆くなる
ために摩擦係数は逆に増加することになるので好ましく
ない。
晶ポリマーとの混合時あるいはその後のシール部材成形
時に、高融点のサーモトロピック液晶ポリマーを溶融す
るための加熱により未炭素化の熱硬化性樹脂が分解し、
組成物に悪影響を与える。また、800℃をこえる温度で
炭素化したものは相手材が鋼などの鉄材であってもこれ
を傷つけ、かつガラス状炭素は硬度は上がるが脆くなる
ために摩擦係数は逆に増加することになるので好ましく
ない。
さにら、平均粒径10ミクロンメートル未満のものある
いは100ミクロンメートルを越えるものを使用するとい
ずれも耐摩耗性が不充分となる。
いは100ミクロンメートルを越えるものを使用するとい
ずれも耐摩耗性が不充分となる。
また、本発明に用いられる球状炭素の添加量は、サー
モトロピック液晶ポリマー95〜40重量部に対して、5〜
60重量部である。
モトロピック液晶ポリマー95〜40重量部に対して、5〜
60重量部である。
サーモトロピック液晶ポリマーが5重量部未満の場合
では、耐摩耗性が不充分であり、60重量部をこえる場合
には、射出成形性が悪くなり良好な成形品が得られず、
かつ成形品の強度も低下してしまう。
では、耐摩耗性が不充分であり、60重量部をこえる場合
には、射出成形性が悪くなり良好な成形品が得られず、
かつ成形品の強度も低下してしまう。
サーモトロピック液晶ポリマーの射出成形において
は、溶融流動時にすでに結晶状態を示していることか
ら、金型内で冷却固化する際に構造変化、比容の変化が
きわめて少なく、その結果、成形収縮率が小さく精密な
成形品となる。
は、溶融流動時にすでに結晶状態を示していることか
ら、金型内で冷却固化する際に構造変化、比容の変化が
きわめて少なく、その結果、成形収縮率が小さく精密な
成形品となる。
また、サーモトロピック液晶ポリマーは分子が高度に
配向し、剛直な分子鎖を形成することから線膨張係数が
小さく、広い温度範囲にわたって加工精度も維持でき
る。さらに射出成形時の金型と接する面では、特に分子
鎖が高度に配向したスキン層を形成するため、得られた
射出成形品は、通常の押出成形品などと比較し耐摩耗性
にすぐれるものとなる。
配向し、剛直な分子鎖を形成することから線膨張係数が
小さく、広い温度範囲にわたって加工精度も維持でき
る。さらに射出成形時の金型と接する面では、特に分子
鎖が高度に配向したスキン層を形成するため、得られた
射出成形品は、通常の押出成形品などと比較し耐摩耗性
にすぐれるものとなる。
さらには、圧縮機と真空ポンプの内部は、スクロール
の回転による摩擦熱、または気体の圧縮による発熱によ
り、200℃前後まで温度が上昇するが、すぐれた耐熱性
を示すサーモトロピック液晶ポリマーにとっては、この
温度は何ら問題とはならない。
の回転による摩擦熱、または気体の圧縮による発熱によ
り、200℃前後まで温度が上昇するが、すぐれた耐熱性
を示すサーモトロピック液晶ポリマーにとっては、この
温度は何ら問題とはならない。
また、サーモトロピック液晶ポリマーは溶融時に剪断
力を与えることにより、剪断方向に分子鎖が容易に配向
してきわめて良好な流動性を示すことから本発明のよう
に小断面積で製品長の長い成形品においても射出成形が
充分可能である。
力を与えることにより、剪断方向に分子鎖が容易に配向
してきわめて良好な流動性を示すことから本発明のよう
に小断面積で製品長の長い成形品においても射出成形が
充分可能である。
さらに本発明におけるサーモトロピック液晶ポリマー
および球状炭素からなる組成物はすぐれた耐薬品性を示
し、圧縮機または真空ポンプに利用される種々の薬剤た
とえばフロンガス、潤滑油などに対して、高温において
も侵されることはない。
および球状炭素からなる組成物はすぐれた耐薬品性を示
し、圧縮機または真空ポンプに利用される種々の薬剤た
とえばフロンガス、潤滑油などに対して、高温において
も侵されることはない。
本発明の組成物には球状炭素以外にも種々の添加物を
配合することもできる。このような添加物としては、無
機充填材、有機充填材、安定剤、紫外線吸収剤、顔料、
染料、改質剤等があげられる。このうち特に無機充填材
が重要で、加工性、物性等の改良のためにしばしば用い
られる。
配合することもできる。このような添加物としては、無
機充填材、有機充填材、安定剤、紫外線吸収剤、顔料、
染料、改質剤等があげられる。このうち特に無機充填材
が重要で、加工性、物性等の改良のためにしばしば用い
られる。
無機充填材としては、二硫化モリブデン、ブロンズ、
タルク、マイカ、クレー、セリサイト、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、シリカ、アルミナ、水酸化アルミ
ニウム、水酸化カルシウム、黒鉛、フッ化黒鉛、チタン
酸カリウム、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカー等
がある。
タルク、マイカ、クレー、セリサイト、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、シリカ、アルミナ、水酸化アルミ
ニウム、水酸化カルシウム、黒鉛、フッ化黒鉛、チタン
酸カリウム、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカー等
がある。
これらのなかでも、二硫化モリブデン、ブロンズ、黒
鉛を一種類または二種類以上添加することは耐摩耗性の
向上に効果がある。
鉛を一種類または二種類以上添加することは耐摩耗性の
向上に効果がある。
また、有機充填材として各種の熱可塑性樹脂をあげる
ことができるが、特にポリテトラフルオロエチレン樹脂
に代表されるフッソ系樹脂が摺動性向上に効果がある。
ことができるが、特にポリテトラフルオロエチレン樹脂
に代表されるフッソ系樹脂が摺動性向上に効果がある。
本発明の部材は、前記組成物を用いサーモトロピック
液晶ポリマーの通常の射出条件と特に変わりなく従来の
射出成形機により成形される。すなわち、通常はシリン
ダー温度250〜450℃、ノズル温度250〜450℃、金型温度
50〜200℃、射出圧力500〜1500kgf/cm2でもって射出成
形される。
液晶ポリマーの通常の射出条件と特に変わりなく従来の
射出成形機により成形される。すなわち、通常はシリン
ダー温度250〜450℃、ノズル温度250〜450℃、金型温度
50〜200℃、射出圧力500〜1500kgf/cm2でもって射出成
形される。
(発明の効果) 本発明によるシール部材は、以下のような特有な効果
がある。すなわち、 (1) 摩擦、摩耗に対して強く、かつ、フロンガス、
潤滑油に対する耐薬品性にすぐれる。
がある。すなわち、 (1) 摩擦、摩耗に対して強く、かつ、フロンガス、
潤滑油に対する耐薬品性にすぐれる。
(2) 特定のサーモトロピック液晶ポリマーであるた
め圧縮機または真空ポンプの運転時における高温雰囲気
下でもすぐれた耐熱性を持ち、シール性を良好に保つこ
とができる。
め圧縮機または真空ポンプの運転時における高温雰囲気
下でもすぐれた耐熱性を持ち、シール性を良好に保つこ
とができる。
(3) 射出成形により成形されているために、その表
面スキン層により摺動表面の摩耗性が優れるので摺動性
がよい。
面スキン層により摺動表面の摩耗性が優れるので摺動性
がよい。
(実施例) 本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、こ
れらの実施例は、本発明の範囲を限定するものではな
く、本発明の好適な態様を示すものである。
れらの実施例は、本発明の範囲を限定するものではな
く、本発明の好適な態様を示すものである。
まず、実施例および比較例に使用した原材料を一括し
て示す。
て示す。
サーモトロピック液晶ポリマー テレフタル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、および4,4
−ジヒドロキシジフェニルよりなる共重合体(商品名:
ザイダー、米国アモコパフォーマンスプロダクツ社
製)。
−ジヒドロキシジフェニルよりなる共重合体(商品名:
ザイダー、米国アモコパフォーマンスプロダクツ社
製)。
ポリアリーレンスルフィド樹脂 (商品名:ライトンP−4、米国フィリップスペトロ
ーリアムインターナショナル社製)。
ーリアムインターナショナル社製)。
芳香族ポリエーテルケトン樹脂 (商品名:ビクトレックスPEEK450G、英国アイシーア
イ社製)。
イ社製)。
球状炭素 球状のフェノール樹脂を、窒素雰囲気下で下記の炭素
化温度で焼成して得たものを使用した。
化温度で焼成して得たものを使用した。
実施例1〜4 上記の諸原料を第1表に示した割合で配合し、ヘンシ
ェルミキサーで混合したのち、二軸押出機(池貝鉄工社
製:PCM−30型)で溶融混練し(温度420℃、スクリュー
回転数200rpm)、ペレット状に造粒した。次にこのペレ
ットを射出成形機(住友重機械工業社製:ネスタールSG
25型)で、シリンダー温度400℃、射出圧力1000kgf/c
m2、金型温度150℃の条件で、ASTM D−638に規定された
引張試験片(TYPE1)を成形した。
ェルミキサーで混合したのち、二軸押出機(池貝鉄工社
製:PCM−30型)で溶融混練し(温度420℃、スクリュー
回転数200rpm)、ペレット状に造粒した。次にこのペレ
ットを射出成形機(住友重機械工業社製:ネスタールSG
25型)で、シリンダー温度400℃、射出圧力1000kgf/c
m2、金型温度150℃の条件で、ASTM D−638に規定された
引張試験片(TYPE1)を成形した。
得られた試験片より、サンプルを切り出し、チムケン
式摩擦摩耗試験機で、圧力10kgf/cm2、1m/sec、相手材
にS45C鋼にハードクロムメッキを施したものを用い、24
時間経過後の摩耗係数を求めた。
式摩擦摩耗試験機で、圧力10kgf/cm2、1m/sec、相手材
にS45C鋼にハードクロムメッキを施したものを用い、24
時間経過後の摩耗係数を求めた。
また、同じ試験片を500ccの耐圧容器に、潤滑油(商
品名:スニソ5GSオイル)150mlとともに入れ密封し、さ
らに冷却しながらフロンガスR−22を500g注入した。こ
の耐圧容器を150℃のシリコンオイル中に48時間浸漬
し、4時間冷却後ガスを抜き、サンプルを取り出し、長
さ方向の寸法変化、重量変化を測定した。さらにこのサ
ンプルを200℃のオーブンに4時間入れ、表面のブリス
ター(ふくれ)の有無をみた。
品名:スニソ5GSオイル)150mlとともに入れ密封し、さ
らに冷却しながらフロンガスR−22を500g注入した。こ
の耐圧容器を150℃のシリコンオイル中に48時間浸漬
し、4時間冷却後ガスを抜き、サンプルを取り出し、長
さ方向の寸法変化、重量変化を測定した。さらにこのサ
ンプルを200℃のオーブンに4時間入れ、表面のブリス
ター(ふくれ)の有無をみた。
次に第1図に示したシール部材をシリンダー温度400
℃、射出圧1000kgf/cm2、金型温度150℃で射出成形しそ
の成形性をみた。
℃、射出圧1000kgf/cm2、金型温度150℃で射出成形しそ
の成形性をみた。
さらに同じ条件で、直径5cm、厚み3mmの円盤を成形
し、鈴木式摩擦試験機で、圧力30kgf/cm2、速度20m/min
の条件で摩擦係数を測定した。
し、鈴木式摩擦試験機で、圧力30kgf/cm2、速度20m/min
の条件で摩擦係数を測定した。
以上の結果を第1表にまとめて示した。
なお、上で成形した第1図のシール部材を、スクロー
ル部材がアルミニウム合金製のスクロール型圧縮機の両
スクロール部材端面に第2図および第3図に示すように
嵌入してスクロール型圧縮機を完成させ、摺動部に潤滑
油(商品名:スニソ5GSオイル)を用いながらこれを6
ケ月間運転した後、該部材を取り出しその表面状態を調
べたが特に変化はみられなかった。
ル部材がアルミニウム合金製のスクロール型圧縮機の両
スクロール部材端面に第2図および第3図に示すように
嵌入してスクロール型圧縮機を完成させ、摺動部に潤滑
油(商品名:スニソ5GSオイル)を用いながらこれを6
ケ月間運転した後、該部材を取り出しその表面状態を調
べたが特に変化はみられなかった。
比較例1〜6 前記諸原料を第2表に示した割合で配合し、実施例と
同様にペレット造粒、引張試験片、円盤およびシール部
材の成形を行い評価を行った。結果を第2表に示した。
同様にペレット造粒、引張試験片、円盤およびシール部
材の成形を行い評価を行った。結果を第2表に示した。
比較例7〜8 サーモトロピック液晶ポリマーに替えて、ポリアリー
レンスルフィド樹脂および芳香族ポリエーテルケトン樹
脂を用いて同様に評価を行った。ただし、球状炭素との
二軸押出機による混練および射出成形は、ポリアリーレ
ンスルフィド樹脂については320℃、芳香族ポリエーテ
ルケトン樹脂については360℃で行った。その他の条件
は同じである。結果を第2表にあわせて示した。
レンスルフィド樹脂および芳香族ポリエーテルケトン樹
脂を用いて同様に評価を行った。ただし、球状炭素との
二軸押出機による混練および射出成形は、ポリアリーレ
ンスルフィド樹脂については320℃、芳香族ポリエーテ
ルケトン樹脂については360℃で行った。その他の条件
は同じである。結果を第2表にあわせて示した。
ここで実施例1〜4と比較例1〜6を比べると実施例
1〜4は、サーモトロピック液晶ポリマーと球状炭素の
割合、および球状炭素の炭素化温度、平均粒径がすべて
望ましい範囲にあるため、摩耗係数、射出成形性ともに
すぐれている。
1〜4は、サーモトロピック液晶ポリマーと球状炭素の
割合、および球状炭素の炭素化温度、平均粒径がすべて
望ましい範囲にあるため、摩耗係数、射出成形性ともに
すぐれている。
これに対して、比較例1では、組成物中の球状炭素の
量が少ないため摩耗係数が大きくなり、比較例2では、
球状炭素が60重量部を越えるため射出成形性が悪くな
る。
量が少ないため摩耗係数が大きくなり、比較例2では、
球状炭素が60重量部を越えるため射出成形性が悪くな
る。
さらに比較例3〜5では、球状炭素の炭素化温度、平
均粒径が望ましい範囲をはずれた場合には、摩耗係数、
耐薬品性、射出成形性すべてを満足させることができな
いことを示している。
均粒径が望ましい範囲をはずれた場合には、摩耗係数、
耐薬品性、射出成形性すべてを満足させることができな
いことを示している。
また比較例6では、炭素の形状が非球状の場合には望
ましくないことを示している。
ましくないことを示している。
さらに比較例7〜8では、従来使用されてきたポリア
リーレンスルフィド樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹
脂がサーモトロピック液晶ポリマーよりも、耐薬品性、
射出成形性で劣るという結果を示している。
リーレンスルフィド樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹
脂がサーモトロピック液晶ポリマーよりも、耐薬品性、
射出成形性で劣るという結果を示している。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明によるスクロール型圧縮機または真空
ポンプに用いられるシール部材の一例である。第2図は
本発明によるシール部材をスクロール部材に組み込んだ
例である。第3図は第2図でA−B面で切断した時の断
面図である。 1……シール部材、2……スクロール部材、3……端
面。
ポンプに用いられるシール部材の一例である。第2図は
本発明によるシール部材をスクロール部材に組み込んだ
例である。第3図は第2図でA−B面で切断した時の断
面図である。 1……シール部材、2……スクロール部材、3……端
面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−59068(JP,A) 特開 昭64−79259(JP,A) 特開 昭62−241995(JP,A) 特開 昭58−151316(JP,A) 特開 昭64−69655(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 18/02 311 C08K 101/102 C08K 3/04
Claims (3)
- 【請求項1】スクロール型圧縮機または真空ポンプにお
いて互いにかみあわせるように配置された一対のスクロ
ール部材の端面に嵌入されるシール部材において、その
シール部材が、サーモトロピック液晶ポリマー95〜40重
量部および熱硬化樹脂を420〜800℃の温度範囲で炭素化
して得られた平均粒径が10〜100ミクロンメートルの範
囲にある球状のガラス状炭素5〜60重量部よりなる組成
物を射出成形によって成形されてなることを特徴とする
スクロール型圧縮機または真空ポンプにおけるシール部
材。 - 【請求項2】サーモトロピック液晶ポリマーが少なくと
も下記一般式であらわされるモノマー単位を含む(共)
重合体である請求項(1)に記載のスクロール型圧縮機
または真空ポンプにおけるシール部材。 一般式 - 【請求項3】サーモトロピック液晶ポリマーが全芳香族
ポリエステルである請求項(1)又は(2)に記載のス
クロール型圧縮機または真空ポンプにおけるシール部
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1194202A JP2805348B2 (ja) | 1989-07-28 | 1989-07-28 | スクロール型圧縮機または真空ポンプにおけるシール部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1194202A JP2805348B2 (ja) | 1989-07-28 | 1989-07-28 | スクロール型圧縮機または真空ポンプにおけるシール部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0361685A JPH0361685A (ja) | 1991-03-18 |
JP2805348B2 true JP2805348B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=16320654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1194202A Expired - Fee Related JP2805348B2 (ja) | 1989-07-28 | 1989-07-28 | スクロール型圧縮機または真空ポンプにおけるシール部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2805348B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3023246B2 (ja) * | 1992-07-28 | 2000-03-21 | 株式会社日立製作所 | 超高真空用シール材ならびにこれを用いた超高真空装置および電子顕微鏡 |
TW326243U (en) * | 1993-09-02 | 1998-02-01 | Toyoda Automatic Loom Works | Scroll type compressor |
JPH11343480A (ja) * | 1998-06-02 | 1999-12-14 | Riken Corp | シールリング |
-
1989
- 1989-07-28 JP JP1194202A patent/JP2805348B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0361685A (ja) | 1991-03-18 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |