JPH0441711B2 - - Google Patents

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JPH0441711B2
JPH0441711B2 JP60273277A JP27327785A JPH0441711B2 JP H0441711 B2 JPH0441711 B2 JP H0441711B2 JP 60273277 A JP60273277 A JP 60273277A JP 27327785 A JP27327785 A JP 27327785A JP H0441711 B2 JPH0441711 B2 JP H0441711B2
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alloy
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Takayori Shinohara
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] この発明は、各種の原料炭化水素が高温処理さ
れる場合に炭化水素または炭化水素含有物に内壁
面が暴露され接触する反応器、伝熱管および導管
の器壁構成材料に関する。 炭化水素の加熱炉・外熱式分解炉・外熱式改質
炉の内部に配設される伝熱管、これらの伝熱管に
接続する導管、炉加熱用燃焼ガスの廃熱による原
料炭化水素予熱用の熱交換器、炉加熱用燃料の予
熱用熱交換器の伝熱管、内熱式の分解炉・改質炉
の本体壁、あるいはこれら本体に後続する導管な
どに使用される耐熱材料に関する。 [先行技術とその問題点] 高温の炭化水素が接触する壁面上に炭素が沈着
する現象の発生程度は、壁面構成材料の種類によ
つて相違する。 壁面構成材料がニツケルを含有するとき、炭素
沈着が促進されることが古くから知られている。 ニツケルが炭化水素の脱水素反応に対して鋭敏
な触媒物質であることが、主要原因であると推定
されている。 因みに、炭化水素の水蒸気改質反応の触媒の有
効成分としてニツケルが使用され、過度に鋭敏な
ニツケル触媒の活性抑制のため小量のカリウムが
添加されている。 また、高温において極度に不安定であり、容易
に熱分解して炭素を析出する傾向が大きい重質炭
化水素のガス化触媒として、水蒸気と炭素の反応
を促進し炭素を酸化炭素へ転化させ、炭化水素の
熱分解反応に対して、温和な触媒能を有する酸化
カルシウム一酸化アルミニウム系触媒が有効であ
ることが知られている。 このようにニツケルが炭化水素の分解・脱水素
に高活性触媒であること、および、触媒表面への
炭素沈着にアルカリ金属、あるいはアルカリ土類
金属が有効であることに対応して、高温の炭化水
素に暴露される反応器、あるいは導管の内表面が
ニツケル不含有の鉄−クロム系合金その他である
場合には、通常、汎用されているニツケル含有量
20〜35%程度の耐熱合金鋼に比較して、炭素の沈
着が明らかに軽微であり、更に反応器、あるいは
導管の内表面上にアルカリ金属・アルカリ土類金
属の酸化物の微小粒子が存在するときは、炭化水
素の分解によつて生成する炭素が、これら酸化物
の触媒作用によつて酸化炭素へ転化されるため、
反応器、あるいは導管の内表面上への炭素の沈着
が顕著に抑制されると同時に、全体的に反応系中
の炭素の生成が減少させられる。 これらの知見により、炭素生成・沈着の抑制を
目的として古くから対策が提案されている。 この目的の先行技術として、耐熱鋼の内壁面と
なる面にアルミニウムが拡散浸透させられる方
法、アルミニウムが4.5〜6.5%含有されるニツケ
ル−クロム系合金単体の内壁層表面が予備酸化さ
れて反応器の器壁とされるか、アルミニウム4.5
〜6.5%含有ニツケル−クロム系合金層が耐熱鋼
の内側となる面に遠心鋳造により形成させられ、
この内壁表面が予備酸化される方法、特開昭57−
8287のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の一
種以上を含有するニツケル−クロム系耐熱鋼が伝
熱壁材料として使用される方法、特開昭58−
198587のニツケル含有量1.0%以下の鉄−クロム
合金層が耐熱鋼の内壁面となる面に遠心鋳造によ
り形成させられる方法、あるいは高温処理される
原料炭化水素にアルカリ金属の錯酸塩が少量混合
され反応器の内壁が、錯酸塩の熱分解により遊離
するアルカリ金属を以て、使用時中、被覆された
状態にされる方法があり、更に、反応器の内壁を
セラミツク材料とする方法も考えられている。 [従来技術の問題点] 耐熱鋼の内壁面となる面にアルミニウムが浸透
させられる方法においては、アルミニウムが外壁
層の合金鋼中へ拡散してアルミニウム含有量が大
きい合金層が形成されるが、炭化水素の熱分解用
に使用される場合など高温の使用時に、合金層の
アルミニウムが外壁層の合金鋼中へ更に拡散浸透
して合金層のアルミニウムが稀薄化、乃至、消失
して、急速に失効するのであり、アルミニウム合
金被覆型材料の耐浸炭性は低い。 アルミニウムが数%含有されるニツケル−クロ
ム系合金単体が反応器の器壁とされるか、ニツケ
ル−クロム−アルミニウム系合金層が耐熱鋼の内
壁面となる面に遠心鋳造により形成させられる方
法においては、アルミニウムの含有量が大きいた
め、材料相互の溶接性が不良であり、高温におけ
る延性が不十分である。 アルカリ金属またはアルカリ土類金属の一種以
上を含有するニツケル−クロム系耐熱鋼が伝熱壁
材料として使用される方法においては、アルカリ
金属またはアルカリ土類金属は殆ど合金鋼中に溶
解しないため、効果持続と材料強度とも信頼性に
乏しい。 高温処理される原料炭化水素にアルカリ金属錯
酸塩が少量混合され反応器内壁が、錯酸塩熱分解
により遊離するアルカリ金属を以て、使用時中、
被覆された状態にされる方法においては、原料炭
化水素への添加剤が高価であることと、工程の下
流の低温の装置内にアルカリ金属あるいはアルカ
リ金属酸化物が析出沈着して障害の原因となる。 反応器の内壁をセラミツク材料とする方法にお
いては、熱伝達上、不利であり、剥離の危険性が
大きいこと、表面の平滑度が不良である場合に
は、表面の微細突起部が炭素沈着の起点となる。 製鉄・製鋼過程において、鉄鋼素材中にアルカ
リ金属・アルカリ土類金属が存在させられる場
合、アルカリ金属・アルカリ土類金属が発揮する
脱酸脱硫効果により、鉄鋼素材が清浄化され、製
品鋼材の物理的性質、特に靱性が改善されるが、
アルカリ金属・アルカリ土類金属は、周知の通
り、鉄との相溶性が極めて小さく、熔鉄中に
320ppm程度であること、また、鉄の融点1535℃
に比較して融点が低く、最低のセシウム28.5℃、
乃至、最高のバリウム990℃であつて、蒸気圧が
高く、アルカリ金属・アルカリ土類金属を鉄に含
有させることは技術的に容易ではない。 [発明の構成] この発明は、アルカリ金属および/またはアル
カリ土類金属、および/または、これら金属の酸
化物の微小粒子が、被覆層基材の合金の組織中に
分散して存在する材料が内壁側被覆層とされ、オ
ーステナイト系耐熱鋼またはオーステナイト系ス
テンレス鋼が外壁面基材層とされている炭化水素
高温処理用複層耐熱材料であり、アルカリ金属お
よび/またはアルカリ土類金属、および/また
は、これら金属の酸化物の微小粒子が、被覆層基
材のニツケル含有量15%以下の鉄−クロム系合金
中に分散して存在する材料が、内壁側被覆層とさ
れる炭化水素高温処理用複層耐熱材料であり、ア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が単
独あるいは複合させられて、あるいは更にアルミ
ニウム、珪素、マンガンの中から選択された一種
以上と複合させられて、被覆層基材のニツケル含
有量15%以下の鉄−クロム系合金中に分散して存
在する材料が、内壁側被覆層とされる炭化水素高
温処理用複層耐熱材料である。 この炭化水素高温処理用複層耐熱材料の製造方
法として、アルカリ金属および/またはアルカリ
土類金属の粉末状酸化物と合金粉末の混合物に結
合剤が添加され、水あるいは有機溶剤中に懸濁さ
せられ、この懸濁液がオーステナイト系耐熱鋼製
またはオーステナイト系ステンレス鋼製の壁面の
一面側に塗布付着させられるか、あるいはアルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属の粉末状
酸化物と被覆層基材合金粉末の混合物か、被覆層
基材合金によつて被覆されたアルカリ金属およ
び/またはアルカリ土類金属の粉末状酸化物がオ
ーステナイト系耐熱鋼製などの壁面の一面側にガ
ス炎、アーク、またはプラズマの高温を利用し熔
射され固着させられる。 アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属
の粉末状酸化物と被覆層基材合金粉末の混合物の
混合比率(wt.)は5:95〜95:5の範囲である。 オーステナイト系耐熱鋼などの表面の一面側に
塗布付着または熔射され固着させられた被覆層に
レーザビームが照射され、被覆層下のオーステナ
イト系耐熱鋼などの成分による被覆層成分の希釈
が、殆ど発生しない状態下に、被覆層とオーステ
ナイト系耐熱鋼などの両組織相互が強固に結合さ
せられる。 被覆層の構成材料は、基材との結合材として
Fe−Cr系合金、Fe−Cr−Mn−Al系合金、その
他が使用可能であり、結合材中にアルカリ金属、
あるいは、アルカリ土類金属の酸化物の微細粒子
が配合されたものであり、数百ミクロン程度の厚
みの被覆層を以て、基材表面が被覆され、この被
覆層に、スポツト径・エネルギー密度・走査条件
などが調整されたレーザビームが照射され、被覆
層が瞬間的に融解状態となり短時間(10-3−10-1
秒間程度)内に結合材の元素が拡散し基材表面組
織と超微細組織・共晶組織あるいはアモルフアス
相など冶金的結合を生じ、次いで基材による急激
な冷却作用を受け直ち固化するのであり、基材成
分による被覆層成分の希釈も基材内部組織への被
覆層成分の熔解もなく、所望の組成の被覆層が形
成される。 必要なレーザによる入力は、単位面積当り表面
熱処理硬化の場合の約3倍程度である。 被覆層は、耐蝕製、対摩耗性、あるいは疲労特
性においても優れたものとなる。 レーザ(Light Amplification by Stimulated
Emission of Radiation)には、ガスレーザ、固
体レーザ、半導体レーザ、およびエキシマーレー
ザなどがあり、ガスレーザにCO2レーザなど、固
体レーザYAGレーザなどがあるが、この発明の
材料の製造に、CO2レーザとYAGレーザともに
適当する。 CO2レーザは、発振器にCO2・N2・Heの混合
ガスが使用され、この混合ガス中のグロー放電に
より、N2を介し、CO2が高エネルギー状態に効
率よく励起され、ガスの励起状態の寿命が比較的
に長いため発生したビームが何万回も共振器間を
往復して光軸平行ビームのみが成長しており、電
力からレーザビームへの変換率は10%以上であ
り、数十kwの大出力が発生する。 YAGレーザは、透明均質の母体結晶Yttrium
Aluminum Garnet Y3Al5O12中に発光中心とな
るNd+3などが微量存在させられ、Xeランプの照
射によつて励起され、現在、固体レーザ中、最大
の連続出力であり、励起ランプ入力の1〜3%が
レーザビームに変換される。 YAGレーザは、その発振波長が1.06μmであつ
て、通信用光フアイバーの最適通過帯の近くにあ
るため、屈折率段差型光フアイバーにより導光さ
れ、狭小な空間、即ち、管内面などへの被覆層の
熔着に適当する。 また、レーザビームによる方法の代用に、オー
ステナイト系耐熱鋼などの表面上に目的の被覆層
を形成させ、炭化水素高温処理用複層耐熱材料を
製造するために、ミグ熔接法も、被覆層の形成に
利用可能である。 ミグ熔接法が利用される場合は、基材と良好に
結合する鉄−クロム合金が電極として使用され、
電極芯にアルカリ、アルカリ土類金属酸化物の微
小粒子が装填されるか、あるいは粉末状酸化物が
アルゴンとともにアルミナ製などのノズルからア
ーク中へ供給され、基材表面に所望の組成と厚み
の被覆層が形成される。 オーステナイト系耐熱鋼などの表面上に形成さ
れる被覆層のオーステナイト系耐熱鋼成分による
希釈の回避に適当する熔接条件が選定され、直流
逆極性の熔接が適当する。 同様に、テイグ溶接法も被覆層形成に利用可能
である。 この発明の材料の製造法として、テイグ熔接法
が利用される場合は、レーザビームによる場合同
様に、基材のオーステナイト系耐熱鋼などの一表
面側に塗布付着または熔射され固着させられた被
覆層がタングステン電極との間に発生するアーク
の高熱により融解し被覆層として基材表面に強固
に熔着される。 テイグ熔接法による場合、被覆層材料は熔加棒
として使用されて基材面を被覆し熔着される。 テイグ熔接法の利用においても、ミグ熔接法、
同様に、基材成分による被覆層成分の希釈を最小
限に止めるために、直流逆極性の熔接が適当す
る。 ミグ熔接法およびテイグ熔接法ともに、管内面
など、狭小空間中への適用可能である。 この発明の材料の製造法として、サブマージア
ーク熔接法が代用される場合は、被覆層の基材と
される合金製のワイヤまたはバンドが電極として
使用され、被覆層中に均質に分散存在させられる
粉末状酸化物は、アークを覆うフラツクス中に配
合されるか、電極芯部に充填されるか、あるい
は、これら両手段が併用される。 この方法も、大電流が使用される熔接方法であ
るから、前記方法と同様、直流逆極性の熔接が適
当する。 被覆層と基材の相互の成分の混合の回避のた
め、エレクトロ・スラツグ熔接法の代用も可能で
ある。 被覆層へのアルカリ金属、アルカリ土類金属、
これら金属の酸化物などの配合比率は被覆壁面が
使用される用途により決定される。 例えば、炭化水素の水蒸気改質炉の反応管に関
しては、原料の炭化水素が重質である場合、ある
いは反応管への供給流の水蒸気/供給流含有炭素
の比率が小である場合は、配合比率が大きくさ
れ、炭化水素の熱分解管に関しては、コーキング
を抑制し、一酸化炭素の生成は最小限に止めるた
めに、被覆層へのアルカリ金属(Li、Na、K、
Rb、Cs)・アルカリ土類金属(Ca、Ba、Sr、
Ra)の酸化物の配合比率は、比較的に小さくさ
れる。 高温の炭化水素が接触する内壁面材料の組成に
より炭素が生成、乃至、沈着する現象は、本質的
に炭化水素が直接接触する表面のみの性状と触媒
作用によるものであるから、アルカリ金属・アル
カリ土類金属の酸化物の微小粒子を含有する被覆
層は、基材に密接に熔着され充分な耐久性があれ
ば、可及的に薄いものがよく、この発明の材料の
被覆層は、30〜3000ミクロンの範囲内とされる。 熱伝達性能の観点からも被覆層の厚みは小さい
ことが好ましい。 被覆層中へ導入されるアルカリ金属・アルカリ
土類金属の酸化物の粒度は、60〜250メツシユの
間の範囲内とされる。 [実施例] 下記の7種の試験片が準備された。 (1) 基材、即ち外壁層である鋳鋼Fe−25Cr−
35Niの表面上に形成された厚さ200ミクロンの
Fe−30Cr−2Mo合金中にCaO・Al2O320wt.%
が分散している被覆層に、8kw/cm2のエネルギ
ー密度のレーザ照射処理が行われたもの。 (2) CaO・Al2O3量が40wt.%であること以外は
上記(1)同様のもの。 (3) CaO・Al2O3量が80wt.%であること以外は
上記(1)同様のもの。 (4) 基材の鋳鋼Fe−25Cr−35Niの表面上に形成
された厚さ200ミクロンのFe−30Cr−2Mo合金
中にCaO40wt.%が分散している被覆層に、
8kw/cm2のレーザ照射処理が行われたもの。 (5) CaO・Al2O3に代わるBaO量が40wt.%であ
ること以外は上記(1)同様のもの。 (6) 基材の鋳鋼Fe−25Cr−35Niの表面上に形成
された厚さ200ミクロンのFe−22Cr−12Mn−
3Ni−3Al−2Si−0.2%K合金被覆層に、8kw/
cm2のレーザ照射処理が行われたもの。 (7) 基材の鋳鋼Fe−25Cr−35Niの表面上に形成
された厚さ200ミクロンのFe−22Cr−7Mn−
3Ni−3Al−2Si−0.1%K−0.1%Ba合金被覆層
に、8kw/cm2のレーザ照射処理が行われたも
の。 下記の4種の比較用試験片が調製された。 (8) Fe−25Cr−35Ni鋳鋼 (9) Fe−25Cr−9Mn−3Ni鋳鋼 (10) Fe−30Cr−2Mo高純度ステンレス鋳鋼 (11) Fe−22Cr−12Mn−3Ni−3Al−2Si鋳鋼 これら比較用試験片の表面は研磨処理のみが施
された。 各試験片の大きさは20×20×3mmであつた。 これらの試験片が、SUS 304製の長さ1.2m、
内径50mmであつて、外表面が電熱により強熱され
る管状の反応器中に設置され、この反応器中へ混
合モル比3/2の水蒸気とエタンの混合物が、毎
分400Nccの流量を以て供給され、反応器流出ガ
ス状混合物温度800℃、反応器内圧0.1Kg/cm2Gの
状態が2時間、持続させられエタンの熱分解反応
が行われた。 次に、エタンに代えてメタンを使用して、同様
に、この反応器中へ混合モル比3/1の水蒸気と
メタンの混合物が、毎分400Nccの流量を以て供
給され、反応器流出ガス状混合物温度800℃、反
応器内圧5Kg/cm2Gの状態が2時間、持続させら
れメタンの熱分解反応が行われた。 これらの実験の結果は次頁の表の通りであつ
た。 エタンが使用された場合、比較用試験片の(9)お
よび(10)に比較して、試験片(1)、(2)、(3)、(4)および
(5)の表面への炭素沈着量は1/2以下であり、被覆
層中に分散させられたCaO・Al2O3量が大きい
程、小さい。 試験片(3)CaO量80wt.%、(4)CaO40wt.%と(5)
BaO量40wt.%との間の差異は小さい。 試験片(6)Fe−22Cr−12Mn−3Ni−3Al−2Si−
0.2%K合金被覆層と(7)Fe−22Cr−7Mn−3Ni−
3Al−2Si−0.1%K−0.1%Ba合金被覆層を比較す
れば、略々同等であり、試験片(6)と(7)両者と比較
用試験片(9)乃至(11)とを比較すれば、前者の表
面への炭素沈着量は比較用試験片(9)乃至(11)の
それらの1/3以下乃至1/2以下であつた。
【表】 メタンの熱分解の実験においては全般的に炭素
沈着量が小さく、試験片(1)乃至(7)への炭素沈着量
は、比較用試験片(8)乃至(11)各々のそれの1/10
以下であつた。 炭素の沈着状態は、試験片(1)乃至(7)において微
小粒子状のものが疎に付着しており試験片表面の
殆どの部分は露出していた。 比較用試験片(8)乃至(11)おいては、漆黒の沈
着炭素層が、試験片表面を完全に被覆していた。 走査電子顕微鏡による沈着炭素の微細組織の観
察では、表面に大量のニツケルが存在する比較用
試験片(8)のものはフイラメント状組織であつた
が、他のものは全て塊性組織であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オーステナイト系耐熱鋼またはオーステナイ
    ト系ステンレス鋼の外壁側基材層と、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属およびこれらの金属の酸化
    物の群から選択された少なくとも1種以上の成分
    の微小粒子と合金粉末との混合物を前記外壁側基
    材層の一面に塗布または熔射してなる内壁側被覆
    層とよりなる複層耐熱材料であつて、 前記内壁側被覆層にレーザを照射することによ
    り該内壁側被覆層と前記外壁側基材層とを結合し
    て得られることを特徴とする炭化水素高温処理用
    複層耐熱材料。
JP27327785A 1985-12-06 1985-12-06 炭化水素高温処理用複層耐熱材料 Granted JPS62132995A (ja)

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