JPH0441198Y2 - - Google Patents
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- JPH0441198Y2 JPH0441198Y2 JP1986177447U JP17744786U JPH0441198Y2 JP H0441198 Y2 JPH0441198 Y2 JP H0441198Y2 JP 1986177447 U JP1986177447 U JP 1986177447U JP 17744786 U JP17744786 U JP 17744786U JP H0441198 Y2 JPH0441198 Y2 JP H0441198Y2
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- strand
- fiber material
- point
- elongation
- resin
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Landscapes
- Ropes Or Cables (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
《産業上の利用分野》
この考案は、プレストレストコンクリートの緊
張材のように専ら非常に大きい強度に抵抗する、
繊維素材をレジンで固めて作つたストランドに関
するものである。
張材のように専ら非常に大きい強度に抵抗する、
繊維素材をレジンで固めて作つたストランドに関
するものである。
《従来の技術》
炭素繊維、ガラス繊維等の繊維素材は極めて高
い引張強度を有する等の性質がある。そこで、こ
れらの素材は引張材として用いると有用である
が、これらの素材のままでは使用に不便であるた
め、多数の該繊維素材の間をレジン(合成樹脂、
天然樹脂等)で充填し固め1本の繊維束棒状体
(ストランド)を作り、該ストランドに引張力を
かけることにより該繊維素材を引張材として用い
ている。
い引張強度を有する等の性質がある。そこで、こ
れらの素材は引張材として用いると有用である
が、これらの素材のままでは使用に不便であるた
め、多数の該繊維素材の間をレジン(合成樹脂、
天然樹脂等)で充填し固め1本の繊維束棒状体
(ストランド)を作り、該ストランドに引張力を
かけることにより該繊維素材を引張材として用い
ている。
従来は、該ストランドの形状は、慣習によりま
た製作の容易性等の観点により、第7図に示すよ
うに円形断面としていた(以後、このストランド
をストランドQとする。)。
た製作の容易性等の観点により、第7図に示すよ
うに円形断面としていた(以後、このストランド
をストランドQとする。)。
《考案が解決しようとする問題点》
ところで、繊維素材をレジンで固めたストラン
ドは、丸鋼棒等と異なり、多数の繊維素材とその
間に充填されたレジンとの複合構造である。従つ
て、第8図aに示すように、このストランドの外
周面に引張力がかかる場合、中央の繊維素材には
外周の繊維素材からレジンを介して力が伝わる
が、レジンはヤング率が小さいため、外周の繊維
の伸びを十分中央の繊維の伸びに伝えることがで
きず、中央の繊維は外周の繊維ほどには伸びない
という現象が生じる。このため、中央の繊維が引
張強さに達しないうちに外周の繊維は引張強さに
達して破断し、ストランドの引張強度は、全繊維
が同一の伸びを生ずる場合、すなわち全繊維が同
時に引張強さになる場合よりもかなり低く、不経
済な繊維使用を余儀なくされるという問題点があ
つた。
ドは、丸鋼棒等と異なり、多数の繊維素材とその
間に充填されたレジンとの複合構造である。従つ
て、第8図aに示すように、このストランドの外
周面に引張力がかかる場合、中央の繊維素材には
外周の繊維素材からレジンを介して力が伝わる
が、レジンはヤング率が小さいため、外周の繊維
の伸びを十分中央の繊維の伸びに伝えることがで
きず、中央の繊維は外周の繊維ほどには伸びない
という現象が生じる。このため、中央の繊維が引
張強さに達しないうちに外周の繊維は引張強さに
達して破断し、ストランドの引張強度は、全繊維
が同一の伸びを生ずる場合、すなわち全繊維が同
時に引張強さになる場合よりもかなり低く、不経
済な繊維使用を余儀なくされるという問題点があ
つた。
この考案は、このような問題点に鑑みてなされ
たものであつて、同一断面積の円形ストランドに
比しストランドの引張強度を高め、使用される繊
維素材の本数(量)に対するその引張強度の向
上、すなわち繊維使用の経済化が図れるようなス
トランドを提供することを目的とする。
たものであつて、同一断面積の円形ストランドに
比しストランドの引張強度を高め、使用される繊
維素材の本数(量)に対するその引張強度の向
上、すなわち繊維使用の経済化が図れるようなス
トランドを提供することを目的とする。
《問題点を解決するための手段》
上記の目的を達成するために、この考案に係る
ストランドは、プレストレストコンクリートの緊
張材のように専ら非常に大きい強度に抵抗するス
トランドであつて、多数の繊維素材よりなる棒状
の繊維束を前記繊維素材の間にレジンを充填する
ことにより固めてなると共に、その断面を長手方
向に一様な偏平形状とし、かつ被定着面に対し非
被覆状態で定着される外周面を有するものであ
る。
ストランドは、プレストレストコンクリートの緊
張材のように専ら非常に大きい強度に抵抗するス
トランドであつて、多数の繊維素材よりなる棒状
の繊維束を前記繊維素材の間にレジンを充填する
ことにより固めてなると共に、その断面を長手方
向に一様な偏平形状とし、かつ被定着面に対し非
被覆状態で定着される外周面を有するものであ
る。
《作用》
本考案のストランドは、外周面の繊維素材の伸
びと中央の繊維素材の伸びとの差を縮小すること
ができると共に、その外周面が被定着面に対し非
被覆状態で定着される。
びと中央の繊維素材の伸びとの差を縮小すること
ができると共に、その外周面が被定着面に対し非
被覆状態で定着される。
《実施例》
第1図は本考案に係る繊維素材を用いた偏平な
ストランドの一実施例の説明図であり、多数の繊
維素材2の間にレジン4を充填することにより1
本の繊維束棒状体6を固めてなつている。このス
トランドは、その断面が長手方向に一様な偏平形
状であり、かつコンクリート等の被定着面に対し
非被覆状態で定着される外周面を有し、該外周面
は相対する平面8および円筒面10より構成され
ている。以後、このストランドをストランドPと
する。なお、ストランドPはストランドQと同一
断面積(Aとする)とする。
ストランドの一実施例の説明図であり、多数の繊
維素材2の間にレジン4を充填することにより1
本の繊維束棒状体6を固めてなつている。このス
トランドは、その断面が長手方向に一様な偏平形
状であり、かつコンクリート等の被定着面に対し
非被覆状態で定着される外周面を有し、該外周面
は相対する平面8および円筒面10より構成され
ている。以後、このストランドをストランドPと
する。なお、ストランドPはストランドQと同一
断面積(Aとする)とする。
今、このストランドPに第2図aに示すように
外周面に引張力が作用しているとする。この時の
ストランドPの耐え得る引張強度と、第8図aに
示すような引張力が作用したストランドQの耐え
得る引張強度とを比較する。ただし、外周面の繊
維素材の引張応力が引張強さとなつた状態におい
て比較する。
外周面に引張力が作用しているとする。この時の
ストランドPの耐え得る引張強度と、第8図aに
示すような引張力が作用したストランドQの耐え
得る引張強度とを比較する。ただし、外周面の繊
維素材の引張応力が引張強さとなつた状態におい
て比較する。
外周面に作用した引張力がストランドを構成し
ている繊維素材およびレジンに伸びを生じさせる
機構を考えると、まず、外周面に位置する繊維素
材が該引張力により伸びを起こし、該繊維素材の
まわりに充填されているレジンが該繊維素材の伸
びと共に伸び、該レジンを介して隣に位置する繊
維素材が該レジンの伸びと共に伸びる。このよう
にして、ストランド外周面に作用した引張力はレ
ジンを介して次々に内部の繊維素材に伸びを生じ
させる。しかし、レジンはヤング率が低いため、
外周面の繊維素材の伸びと共に伸びても、その伸
びは次の繊維素材の伸びには十分に伝えることが
できない。従つて、外周面より内部に進む距離に
従つて繊維素材の伸び(すなわち応力)は減少し
ていく。
ている繊維素材およびレジンに伸びを生じさせる
機構を考えると、まず、外周面に位置する繊維素
材が該引張力により伸びを起こし、該繊維素材の
まわりに充填されているレジンが該繊維素材の伸
びと共に伸び、該レジンを介して隣に位置する繊
維素材が該レジンの伸びと共に伸びる。このよう
にして、ストランド外周面に作用した引張力はレ
ジンを介して次々に内部の繊維素材に伸びを生じ
させる。しかし、レジンはヤング率が低いため、
外周面の繊維素材の伸びと共に伸びても、その伸
びは次の繊維素材の伸びには十分に伝えることが
できない。従つて、外周面より内部に進む距離に
従つて繊維素材の伸び(すなわち応力)は減少し
ていく。
ストランドPの中央の点Pに位置する繊維素材
の伸びについて考えると、第2図bに示すように
該位置pの繊維素材に伸びを生じさせる外周面の
引張力は、該位置pより最短距離の外周面上の点
α1に作用する引張力のみではない。該点α1以
外の外周面上のすべての点α2,α3,α4,…
…に作用する引張力が該点pの繊維素材に伸びを
生じさせる。すなわち、点pの繊維素材の伸び
は、外周面上の各点α1,α2,α3,α4,…
…に作用する引張力の該点pの繊維素材に起こさ
せる伸びの総和である。もつとも、点pより最短
距離の外周面上の点α1に作用する引張力が点p
の繊維素材に最も大きな伸びを生じさせ、外周面
上の点が点pより、より遠くなるに従つてそこに
作用する引張力が点pの繊維素材の伸びに与える
影響はより小さくなるので、点pにおける応力の
減少は点pとα1との間の距離に概ね比例すると
考えて差し支えない。一方、ストランドQの断面
中央点qの繊維素材の伸びについて考えると、第
8図bに示すように外周面上のすべての点β1,
β2,β3,β4,……に作用する引張力が該繊
維素材に伸びを生じさせる。すなわち、点qの繊
維素材の伸びは、外周面上の各点β1,β2,β
3,β4,……に作用する引張力の該点qの繊維
素材に起こさせる伸びの総和である。しかしこの
場合、点qと外周面上の各点β1,β2,β3,
β4……との距離はすべて等しいため、外周面上
の各点β1,β2,β3,β4,……の作用する
引張力が点qの繊維素材に生じさせる伸びはすべ
て等しい。
の伸びについて考えると、第2図bに示すように
該位置pの繊維素材に伸びを生じさせる外周面の
引張力は、該位置pより最短距離の外周面上の点
α1に作用する引張力のみではない。該点α1以
外の外周面上のすべての点α2,α3,α4,…
…に作用する引張力が該点pの繊維素材に伸びを
生じさせる。すなわち、点pの繊維素材の伸び
は、外周面上の各点α1,α2,α3,α4,…
…に作用する引張力の該点pの繊維素材に起こさ
せる伸びの総和である。もつとも、点pより最短
距離の外周面上の点α1に作用する引張力が点p
の繊維素材に最も大きな伸びを生じさせ、外周面
上の点が点pより、より遠くなるに従つてそこに
作用する引張力が点pの繊維素材の伸びに与える
影響はより小さくなるので、点pにおける応力の
減少は点pとα1との間の距離に概ね比例すると
考えて差し支えない。一方、ストランドQの断面
中央点qの繊維素材の伸びについて考えると、第
8図bに示すように外周面上のすべての点β1,
β2,β3,β4,……に作用する引張力が該繊
維素材に伸びを生じさせる。すなわち、点qの繊
維素材の伸びは、外周面上の各点β1,β2,β
3,β4,……に作用する引張力の該点qの繊維
素材に起こさせる伸びの総和である。しかしこの
場合、点qと外周面上の各点β1,β2,β3,
β4……との距離はすべて等しいため、外周面上
の各点β1,β2,β3,β4,……の作用する
引張力が点qの繊維素材に生じさせる伸びはすべ
て等しい。
従つて、断面内部の繊維素材の伸びの減少は外
周面からの最短距離に正確に比例するとは言えな
いが、ほぼ外周面からの最短距離に比例すると解
せる。
周面からの最短距離に正確に比例するとは言えな
いが、ほぼ外周面からの最短距離に比例すると解
せる。
p−α1間の距離とq−β1間の距離とでは前
者が小さいから、点pの繊維素材の伸びの減少は
点qの繊維素材の伸びの減少ほどは大きくない。
すなわち、外周面の繊維素材の引張応力が引張強
さとなつたときのストランドPの断面中央の点p
の繊維素材の引張応力は、ストランドQの断面中
央の点qの引張応力より大きい。
者が小さいから、点pの繊維素材の伸びの減少は
点qの繊維素材の伸びの減少ほどは大きくない。
すなわち、外周面の繊維素材の引張応力が引張強
さとなつたときのストランドPの断面中央の点p
の繊維素材の引張応力は、ストランドQの断面中
央の点qの引張応力より大きい。
以上のことにより、すなわち偏平断面は断面中
央の伸びの減少を抑えるため、偏平ストランドP
の引張強度は円形ストランドQの引張強度より大
きくなる。
央の伸びの減少を抑えるため、偏平ストランドP
の引張強度は円形ストランドQの引張強度より大
きくなる。
なお、同一断面積のストランドにおいて偏平度
が大きくなるほどより大きな引張力に耐え得る
が、偏平度が増すとストランドをコンクリート補
強部材として使用する場合には、ストランドがコ
ンクリートを分断する面積が広くなり、コンクリ
ートの結合力が弱められるという欠点が生じるた
め、偏平度の限界は、偏平にすることによる引張
力の上昇とコンクリートの結合力の低下の双方を
勘案して定められる。
が大きくなるほどより大きな引張力に耐え得る
が、偏平度が増すとストランドをコンクリート補
強部材として使用する場合には、ストランドがコ
ンクリートを分断する面積が広くなり、コンクリ
ートの結合力が弱められるという欠点が生じるた
め、偏平度の限界は、偏平にすることによる引張
力の上昇とコンクリートの結合力の低下の双方を
勘案して定められる。
また、偏平なストランドの側面積は円形ストラ
ンドの側面積より広いので、偏平なストランドは
円形ストランドよりコンクリートとの接着部分が
多くなり、ストランドのコンクリートに対する付
着がより高められる。しかも、ストランドとコン
クリートとの間には他の物質が存在していないの
で、ストランドとコンクリートとの定着力が充分
に確保される。
ンドの側面積より広いので、偏平なストランドは
円形ストランドよりコンクリートとの接着部分が
多くなり、ストランドのコンクリートに対する付
着がより高められる。しかも、ストランドとコン
クリートとの間には他の物質が存在していないの
で、ストランドとコンクリートとの定着力が充分
に確保される。
さらに、同曲率になるように該偏平ストランド
(ただし、偏平面に沿つて曲げた場合)と該円形
ストランドでは、偏平ストランドの方が縁応力が
小さいので偏平ストランドの方が断面縁の繊維素
材の破断が起こりにくい。
(ただし、偏平面に沿つて曲げた場合)と該円形
ストランドでは、偏平ストランドの方が縁応力が
小さいので偏平ストランドの方が断面縁の繊維素
材の破断が起こりにくい。
第3図は、本考案に係る偏平ストランドの端部
定着の一実施例を示す説明図である。ストランド
の平面8は楔(くさび)面36と接触している。
楔38は内面を円錐面40とした円筒42の中に
嵌入している。該円筒42にはストランド軸方向
の力44が作用している。円筒42にストランド
軸方向の力44がかかると、円錐面40の作用に
よりストランドには平面8に垂直に抗力(N)4
6が作用し、従つてストランドの平面8には、該
抗力(N)46にストランドと楔との間の摩擦係
数(u)を乗じた摩擦力(F=uN)48が作用
し、ストランドの楔38に対する滑りが防止され
る。
定着の一実施例を示す説明図である。ストランド
の平面8は楔(くさび)面36と接触している。
楔38は内面を円錐面40とした円筒42の中に
嵌入している。該円筒42にはストランド軸方向
の力44が作用している。円筒42にストランド
軸方向の力44がかかると、円錐面40の作用に
よりストランドには平面8に垂直に抗力(N)4
6が作用し、従つてストランドの平面8には、該
抗力(N)46にストランドと楔との間の摩擦係
数(u)を乗じた摩擦力(F=uN)48が作用
し、ストランドの楔38に対する滑りが防止され
る。
この端部定着装置は、本発明に係る偏平ストラ
ンドを用いたプレストレストコンクリートを製造
する場合において該ストランドの緊張時の端部定
着に、あるいは機械構造等において引張力を要求
される個所に引張材として該偏平ストランドを用
いる場合の該ストランドの端部定着に用いられ
る。ストランドの偏平度を増すと端部定着装置が
大きくなるため、該端部定着装置の製作費が高く
なり、また該定着装置同士の接触により該ストラ
ンドを密に配置できないという欠点が生じる。よ
つて、偏平度の限界は、偏平にすることによる引
張力の上昇と上記端部定着装置が大きくなること
による弊害との双方を勘案して定められる。
ンドを用いたプレストレストコンクリートを製造
する場合において該ストランドの緊張時の端部定
着に、あるいは機械構造等において引張力を要求
される個所に引張材として該偏平ストランドを用
いる場合の該ストランドの端部定着に用いられ
る。ストランドの偏平度を増すと端部定着装置が
大きくなるため、該端部定着装置の製作費が高く
なり、また該定着装置同士の接触により該ストラ
ンドを密に配置できないという欠点が生じる。よ
つて、偏平度の限界は、偏平にすることによる引
張力の上昇と上記端部定着装置が大きくなること
による弊害との双方を勘案して定められる。
第4図は、本考案に係る偏平ストランドの端部
定着の他の実施例を示す説明図である。楔62の
奥部には切欠き64が設けられている。また、楔
62の前部には硬質ゴム等の高摩擦係数材66が
貼付けられている。第3図に係る楔を用いた場合
は、第5図aに示すようにストランド中央に極端
に大きな抗力が作用し、中央部から離れるに従つ
て抗力は極端に減少する。従つて、ストランド中
央部で割れや、繊維の切断等が起こりやすい。楔
62の奥部に切欠き64を設けることにより、第
5図bに示すようにストランドにかかる抗力分布
がほぼ均一なものとなり、ストランド中央部での
割れや繊維の切断等を防ぐことができる。また、
楔62の前部に貼付けられた硬質ゴム等の高摩擦
係数材66によりストランド表面に凹凸がある場
合にも、その凹凸に柔軟に馴染ませ摩擦力を高め
ることができる。
定着の他の実施例を示す説明図である。楔62の
奥部には切欠き64が設けられている。また、楔
62の前部には硬質ゴム等の高摩擦係数材66が
貼付けられている。第3図に係る楔を用いた場合
は、第5図aに示すようにストランド中央に極端
に大きな抗力が作用し、中央部から離れるに従つ
て抗力は極端に減少する。従つて、ストランド中
央部で割れや、繊維の切断等が起こりやすい。楔
62の奥部に切欠き64を設けることにより、第
5図bに示すようにストランドにかかる抗力分布
がほぼ均一なものとなり、ストランド中央部での
割れや繊維の切断等を防ぐことができる。また、
楔62の前部に貼付けられた硬質ゴム等の高摩擦
係数材66によりストランド表面に凹凸がある場
合にも、その凹凸に柔軟に馴染ませ摩擦力を高め
ることができる。
第6図は本考案に係る偏平ストランドの端部定
着のさらに他の実施例を示す説明図である。楔8
2はストランド左右部84にまわり込んでいる。
これにより、楔とストランドとの接触面積がさら
に増えストランドの楔に対する固定をより高める
ことができる。
着のさらに他の実施例を示す説明図である。楔8
2はストランド左右部84にまわり込んでいる。
これにより、楔とストランドとの接触面積がさら
に増えストランドの楔に対する固定をより高める
ことができる。
《考案の効果》
本考案に係るストランドによれば、外周面の繊
維素材の伸びと中央の繊維素材の伸びとの差が縮
小され、同一断面積の円形ストランドに比べより
大きな引張力に耐え得ることができ繊維使用をよ
り経済的にすることができる。
維素材の伸びと中央の繊維素材の伸びとの差が縮
小され、同一断面積の円形ストランドに比べより
大きな引張力に耐え得ることができ繊維使用をよ
り経済的にすることができる。
また、本考案に係る偏平ストランドを鉄筋コン
クリートの鉄筋の代わりに用いた場合等には、円
形ストランドを用いる場合に比し側面積が広いた
め、コンクリートとの接着部分が多くなりストラ
ンドのコンクリートに対する付着がより高められ
る。この場合、ストランドが被定着面に対し非被
覆状態で定着される外周面を有しているため、コ
ンクリート等の被定着面との定着力が充分に確保
される。
クリートの鉄筋の代わりに用いた場合等には、円
形ストランドを用いる場合に比し側面積が広いた
め、コンクリートとの接着部分が多くなりストラ
ンドのコンクリートに対する付着がより高められ
る。この場合、ストランドが被定着面に対し非被
覆状態で定着される外周面を有しているため、コ
ンクリート等の被定着面との定着力が充分に確保
される。
さらに、本考案に係る偏平ストランドを偏平面
に直交する方向に曲げた場合には、同断面積の円
形ストランドを同じ曲率で曲げた場合に比し断面
縁の繊維素材の破断が起こりにくい。
に直交する方向に曲げた場合には、同断面積の円
形ストランドを同じ曲率で曲げた場合に比し断面
縁の繊維素材の破断が起こりにくい。
第1図は本考案に係る偏平ストランドの一実施
例を示す説明図であり、同図aは側面図、同図b
はs1−s1断面図、第2図は本考案に係る偏平
ストランドの外周面に引張力が作用した場合につ
いて説明するための図であり、同図aは該ストラ
ンドの外周面に引張力が作用した状態を示す説明
図、同図bは断面中央点pの繊維素材の伸び等に
ついての説明図、第3図は本考案に係る偏平スト
ランドの端部定着の一実施例を示す説明図であ
り、同図aはその正断面図、同図bはその側面
図、第4図は本考案に係る偏平ストランドの端部
定着の他の実施例を示す説明図であり、同図aは
その正断面図、同図bはその側面図、第5図はス
トランドに生じる抗力分布図であり、同図aは第
3図に示す端部定着装置を用いた場合の抗力分布
図、同図bは第4図に示す端部定着装置を用いた
場合の抗力分布図、第6図は本考案に係る偏平ス
トランドの端部定着のさらに他の実施例を示す説
明図であり、同図aはその正断面図、同図bはそ
の側面図、第7図は従来例に係る円形ストランド
を示す説明図であり、同図aは正面図、同図bは
s3−s3断面図、第8図は従来例に係る円形ス
トランドの外周面に引張力が作用した場合につい
て説明するための図であり、同図aは該ストラン
ドの外周面に引張力が作用した状態を示す説明
図、同図bは断面中央点qの繊維素材の伸び等に
ついての説明図である。 2……繊維素材、4……レジン、6……ストラ
ンド、8……平面(外周面)、10……円筒面
(外周面)。
例を示す説明図であり、同図aは側面図、同図b
はs1−s1断面図、第2図は本考案に係る偏平
ストランドの外周面に引張力が作用した場合につ
いて説明するための図であり、同図aは該ストラ
ンドの外周面に引張力が作用した状態を示す説明
図、同図bは断面中央点pの繊維素材の伸び等に
ついての説明図、第3図は本考案に係る偏平スト
ランドの端部定着の一実施例を示す説明図であ
り、同図aはその正断面図、同図bはその側面
図、第4図は本考案に係る偏平ストランドの端部
定着の他の実施例を示す説明図であり、同図aは
その正断面図、同図bはその側面図、第5図はス
トランドに生じる抗力分布図であり、同図aは第
3図に示す端部定着装置を用いた場合の抗力分布
図、同図bは第4図に示す端部定着装置を用いた
場合の抗力分布図、第6図は本考案に係る偏平ス
トランドの端部定着のさらに他の実施例を示す説
明図であり、同図aはその正断面図、同図bはそ
の側面図、第7図は従来例に係る円形ストランド
を示す説明図であり、同図aは正面図、同図bは
s3−s3断面図、第8図は従来例に係る円形ス
トランドの外周面に引張力が作用した場合につい
て説明するための図であり、同図aは該ストラン
ドの外周面に引張力が作用した状態を示す説明
図、同図bは断面中央点qの繊維素材の伸び等に
ついての説明図である。 2……繊維素材、4……レジン、6……ストラ
ンド、8……平面(外周面)、10……円筒面
(外周面)。
Claims (1)
- プレストレストコンクリートの緊張材のように
専ら非常に大きい強度に抵抗するストランドであ
つて、多数の繊維素材よりなる棒状の繊維束を前
記繊維素材の間にレジンを充填することにより固
めてなると共に、その断面を長手方向に一様な偏
平形状とし、かつ被定着面に対し非被覆状態で定
着される外周面を有することを特徴とする繊維素
材をレジンで固めて作つたストランド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986177447U JPH0441198Y2 (ja) | 1986-11-20 | 1986-11-20 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986177447U JPH0441198Y2 (ja) | 1986-11-20 | 1986-11-20 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63175195U JPS63175195U (ja) | 1988-11-14 |
JPH0441198Y2 true JPH0441198Y2 (ja) | 1992-09-28 |
Family
ID=31118654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986177447U Expired JPH0441198Y2 (ja) | 1986-11-20 | 1986-11-20 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0441198Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NO20020618L (no) * | 2001-12-12 | 2003-06-13 | Crs As | Armeringsstang for forsterkning av materialer |
WO2004090224A1 (ja) * | 2003-04-09 | 2004-10-21 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | ゴムを補強するための補強用コードおよびそれを用いたゴム製品 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5022878A (ja) * | 1973-06-29 | 1975-03-11 | ||
JPS57121681A (en) * | 1980-12-10 | 1982-07-29 | Breveteam Sa | Fiber coad and production system thereof |
JPS6077776A (ja) * | 1983-10-03 | 1985-05-02 | 株式会社ゴーセン | ガツト |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4970238U (ja) * | 1972-09-27 | 1974-06-19 | ||
JPS52144300U (ja) * | 1976-04-28 | 1977-11-01 |
-
1986
- 1986-11-20 JP JP1986177447U patent/JPH0441198Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5022878A (ja) * | 1973-06-29 | 1975-03-11 | ||
JPS57121681A (en) * | 1980-12-10 | 1982-07-29 | Breveteam Sa | Fiber coad and production system thereof |
JPS6077776A (ja) * | 1983-10-03 | 1985-05-02 | 株式会社ゴーセン | ガツト |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63175195U (ja) | 1988-11-14 |
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