JPH0440758Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、背負形防除機等に用いられる背負装
置に係るものである。

（従来の技術） 背負形の防除機や刈払機等の背負装置は、例え
ば、機体の背負枠の上方に布、皮、又はプラスチ
ツク製等の左右の背負バンドの上端をハ字状に取
着してバンドを標準的な作業者の肩巾に合わせて
左右外方に多少広げて伸ばし、下端を背負枠の下
方に連結して構成されている。

（考案が解決しようとする問題点） 前記する如き背負装置では、機体を地面に置く
と、背負バンドが垂れ下がつて地面に触れて汚損
しやすく、また、バンドが機体にからみ付いたり
して背負う時に手間取る等の不都合な点がある。

（問題点を解決するための手段） そこで本考案は、機体の上方に下方へ向けて連
結した背負バンドの上端を含む上側部分に適度の
弾性を与えて前記背負バンドの下側部分を引き上
げる構成とすることにより、従来の欠点を取り除
いた、実用性の高い背負装置を提供せんとするも
のである。

（実施例） 本考案を図示の背負形動力噴霧機に実施した例
に基づき詳細に説明する。

機体２０は、背当板４を備えた背負枠１に載架
された小形空冷２サイクル・ガソリン・エンジン
等の原動機２により駆動される噴霧用ポンプ１４
と、これ等の上方に固着された薬液タンク３から
なつている（その他の背負動力噴霧機としての一
般的な構成の説明は省略する）。

前記タンク３の上方は突出部９を設けて、下部
に比して大径化せしめている。該突出部９の前記
背当板４側の、斜下方を向いた下面１２に所定の
間隔で一対の枢止軸１３，１３を植設せしめ、該
軸１３，１３に左右の背負バンド５，５の下方へ
向けた上端７，７を、前記軸１３，１３に嵌着す
る図示しない取付金具を介してそれぞれ前記下面
１２に沿つて回動自在に枢着せしめている。

前記バンド５，５は、前記上端７，７から前記
下面１２に沿つて上方に伸ばされ、そのまま下方
へ屈曲せしめて、下端６，６をそれぞれ前記背負
枠１の下端部の左右両側に連結されている。

前記バンド５，５の前記上端７に連なる上側部
分１０，１０は、布製平織りバンド１６を前記取
付金具部も含めて塩化ビニール材１７等の厚肉材
で包み込む等としてバンド、５，５の下側部分１
５，１５が垂れ下がつてしまわぬ様に適度の弾性
を与えている。

また図示例では、前記バンド５，５の下側部分
１５，１５は長さ可変の平織りバンドとし、その
下端６，６はワンタツチリリース・バツクル８，
８を介して、背負枠１の下端両側に固着した自動
車の安全ベルト装置に用いられているものと同様
のベルト自動巻取機１１，１１に巻き取らせてい
る。

したがつて、一度機体２０を背負つてバンド
５，５の下側部分１５，１５で長さを調節してお
けば、後は、例えば左側のバツクル８を外してお
いて、右側のバンド５だけで一応機体２０を背負
つてから、フリーになつている左側のバンド５を
左肩に掛けてバツクル８を嵌めれば、適正な背負
状態になるので、きわめて簡単に機体２０を背負
うことができて好適である。バンド５の上端７を
枢着する突出部９は、背負枠１の上端部に設けて
も良いが、背負形防除機の場合は、本実施例の如
くタンク３の形状を利用すれば、背負枠１の形状
を簡素化でき、好適である。

（作用・効果） 以上の如く本考案によれば、背負バンドの下方
へ向けた上端を含む上側部分を適度の弾性を有す
るものとしたので、機体を地面に置いても背負バ
ンドが垂れ下がつて地面に触れて汚損したり、機
体にからみ付いたりすることが無く、取り扱いが
容易で、背負い易く、実用性の高い背負装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した背負形動力噴霧機の
側面図、及び第２図は第１図の−矢視拡大断
面図である。 ５……背負バンド、６……下端、７……上端、
１０……上側部分、１１……ベルト自動巻取機、
１５……下側部分、２０……機体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 機体２０の上方に背負バンド５の上端７を下
   方へ向けて連結せしめるとともに下端６を前記
   機体２０の下方に連結せしめ、前記背負バンド
   ５の前記上端７を含む上側部分１０に適度の弾
   性を与えて前記背負バンド５の下側部分１５を
   引き上げる構成としたことを特徴とする背負装
   置。 (2) 前記背負バンド５の下端６を、ベルト自動巻
   取機１１を介して機体２０に連結せしめたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の背負装置。