JPH0440755Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、薬液タンク、手動可能な往復動ポ
ンプ、吐出管路及びノズル等を備えた人力噴霧機
の水入口に関するものである。

〔従来の技術〕

一般的な人力噴霧機は、第２図に示すように、
薬液が収納される薬液タンク１と、この薬液タン
ク１の天井部を形成する天板２から内部に向つて
垂下され、かつ上端部に配設されるレバー３の上
下動操作により手動可能なプランジヤ又はピスト
ン４が摺設されるシリンダ５に吸入弁６と吐出弁
７が配設されてなる往復動ポンプ８と、前記吐出
弁７に連通されると共に、シリンダ５の外側を間
隔をあけて囲むように配設される空気室胴９によ
り形成される空気室１０と、この空気室１０内の
下端部において端部が開口される吐出管路１１及
びこの吐出管路１１にホース１２を介して連通さ
れる図示を略すノズル等を備えてなる構成であ
る。

前記人力噴霧機において、従来の水入口１３
は、同図に示すように、前記天板２の外側寄りの
部分に通孔１４に穿設され、通孔１４が内方に垂
下される円筒状で網状のストレーナ１５により覆
われ、また通孔１４縁部より上方に延在される球
面を有する漏斗部材１６が配設され、更に通孔１
４は蓋体１７により閉鎖可能とされてなるもので
ある。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の人力噴霧機の水入口１３は以上のようで
あるから、薬液を薬液タンク１内に入れる際に、
前記蓋体１７を外した後に、例えばバケツ等の容
量の大きい器から移す場合、前記漏斗部材１６が
比較的小さいため、液が天板２にこぼれ易く、ま
た満水になつたか否かの確認がし難いため、水入
口１３から液が吹き出して始めて満水の状態が確
認できることもあり、この場合、天板２からこぼ
れた液が薬液タンクの側壁を構成する胴板１８を
汚すこととなり、或は、天板２上に残つたままと
なり、傾けた際に作業者にかかる等の問題があ
る。

〔課題を解決するための手段〕 この考案は以上に述べた事情に艦みなされたも
ので、薬液タンクと、この薬液タンク内に配設さ
れる手動可能な往復動ポンプと、この往復動ポン
プに連通される吐出管路及びこの吐出管路に連通
されるノズル等を備える人力噴霧機において、前
記薬液タンクの天井部を形成する天板がタンク内
方に膨隆される円錐面又は球面とされ、この天板
の最下部に穿設された通孔に間隙を形成するよう
に前記往復動ポンプを貫装定着すると共に、前記
間隙を被覆するように前記往復動ポンプ側縁と天
板との間に網体が配設されてなることにより、液
を薬液タンク内に入れ易く、かつタンクの回りに
こぼすことなく、無駄なく投入することができる
ところの人力噴霧機の水入口を提供することであ
る。

〔実施例〕

以下添付図面に基づいてこの考案の一実施例を
説明する。

第１図はこの考案の水入口を施こしてなる人力
噴霧機を示す断面図で、図中、２０は薬液タンク
で、薬液タンク２０の天井部を形成する天板２１
のほば中央に通孔３４が穿設され、ここに周囲に
間隙を形成するように往復動ポンプを挿入し、タ
ンク２０内部に向つて垂下、定着される。前記往
復動ポンプには上端部に配設され把手２２の上下
動操作により手動可能なプランジヤ又はピストン
２３が摺設されシリンダ２４に吸入弁２５と吐出
弁２６が配設されてなる。シリンダ２４の外側を
間隔をあけて囲むように配設される空気室胴２８
により空気室２９が形成され、空気室２９は吐出
弁２６を介してシリンダ２４に連通される。空気
室２９内の下端部において端部が開口される吐出
管路３０が空気室２９内に配設され、吐出管路３
０の上端部にホース３１を介して図示しないノズ
ルに連通される。そして、把手２２を上下動する
ことにより、吸入弁２５からシリンダ２４内に吸
入された薬液が吐出弁２６を通つて空気室２９内
に圧入され、空気室２９内を常に所定圧力に保持
しつつ吐出管路３０からホース３１を通つて図示
しないノズルから連続的に薬液が噴霧される。

前記人力噴霧機において、この考案の水入口３
３は、前記天板２１がタンク２０内に向つて膨隆
される円錐面又はほば球面（図面ではほぼ球面）
とされ、その天板２１の最下部に穿設された通孔
３４には前記往復動ポンプ２７が貫装され、かつ
往復動ポンプ２７を囲むようにタンク２０内外に
連通される間隙３４が穿設され、この間隙３４を
天板２１上より覆う網体３５が、往復動ポンプの
上端部外周よりほぼ水平方向に円形の鍔状の延長
される取付部３６から垂下されるように取付けら
れる構成である。したがつて、タンク２０内に液
を入れる際には、バケツ等より液を天板２１上に
流し入れるだけで、矢印で示すように、液は網体
３５により固形異物がこされた後、通孔３４を通
つてタンク２０内に挿入される。

〔考案の効果〕

この考案による人力噴霧機の水入口は以上に述
べたようであるから、天板全体が漏斗部材として
の作用をなすため、タンク内に液を入れる際に、
より容易に液を入れることができる。そして天板
は中央でタンク内に向つて膨隆しているので、従
来あつたように、天板からタンク外側壁に伝わ
り、作業者の衣服を汚すこともない、また往復動
ポンプと天板との間隙を被覆するように、前記ポ
ンプ側縁の取付部と天板との間に網体が配設され
て、過面積を大きくとれるので、薬剤の補給が
短時間で完了でき、作業能率を高めることができ
る等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の水入口を施こしてなる人力
噴霧機を示す断面図で、第２図は従来の水入口を
施こしてなる人力噴霧機の断面図である。 なお図において、２０……薬液タンク、２１…
…天板、２２……把手、２３……プランジヤ又は
ピストン、２４……シリンダ、２５……吸入弁、
２６……吐出弁、２７……往復動ポンプ、２８…
…空気室胴、２９……空気室、３０……吐出管
路、３１……ホース、３３……この考案の水入
口、３４……通孔、３５……網体、３６……取付
部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 薬液タンクと、この薬液タンク内に配設される
   手動可能な往復動ポンプと、この往復動ポンプに
   連通される吐出管路及びこの吐出管路に連通され
   るノズル等を備える人力噴霧機において、前記薬
   液タンク２０の天井部を形成する天板２１がタン
   ク内方に膨隆される円錐面又はほぼ球面とされ、
   この天板２１の最下部に穿設された通孔３４に間
   隙を形成するように前記往復動ポンプ２７を貫装
   定着すると共に、前記間隙を被覆するように前記
   往復動ポンプ２７側縁と天板２１との間に網体３
   ５が配設されてなる人力噴霧機の水入口。