JPH0440701Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、使用する麻雀牌には、内部に極性が
上面側と下面側とに向う状態とした磁石を埋設し
ておき、この磁石の極性を利用して、麻雀卓１の
下方の洗牌ホツパー内に落した麻雀牌のなかから
所定の向きの姿勢になつている麻雀牌を選択して
取出し整列部に供給していくことにより、所定の
向きに揃えた状態に麻雀牌を整列させていく形態
の自動麻雀卓における牌供給装置についての改良
に関する。

［従来の技術］ 上述の形態の自動麻雀卓における牌供給装置
は、従前のものにあつては、使用する麻雀牌に
は、内部に磁性が上面側と下面側とに向う状態と
した磁石を埋設しておき、また、麻雀卓の下方に
設ける洗牌ホツパーの底部には、斜めの回転軸線
をもつて回転する回転テーブルを設け、洗牌ホツ
パーの上方開放口には、磁性が上面側と下面側に
向う状態とした磁石を具備せしめた吸着リング
を、前記回転テーブルの周縁の搬送部と平面視で
ラツプして回転するように軸架しておいて、麻雀
卓の落し口から洗牌ホツパー内に落し込まれた麻
雀牌を、回転テーブルで洗牌しながらその回転テ
ーブルの周縁の搬送部に送り出し、その搬送部の
上面に乗つて回転テーブルと一緒に回動するよう
にし、その麻雀牌の内部の磁石を吸着リングの磁
石が、傾斜して回転する回転テーブルと最も近接
する部位において吸引することで、内部の磁石の
極性が一定の姿勢となつた麻雀牌だけを吸着リン
グの磁石が選択してそれの下面に一定の姿勢とし
て吸着し、整列部に供給していくようになつてい
る形態の自動麻雀卓における牌供給装置である。

［考案が解決しようとする課題］ この形態の自動麻雀卓における牌供給装置は、
吸着リングに設けた磁石が、斜めの姿勢で回転す
る回転テーブルにより運び上げられてくる麻雀牌
の中から、伏せた状態になつている麻雀牌だけを
選択して吸着していくことで、麻雀牌を一定の姿
勢に整えて整列部に供給するようにしてあること
から、回転テーブルの周縁の搬送部に乗つて、吸
着リングの下面と接近する位置に運ばれてくる麻
雀牌のうちで、伏せた姿勢となつている麻雀牌の
割合が多い程、洗牌ホツパーから麻雀牌を取り出
す効率が向上することになる。しかし、洗牌ホツ
パー内に投入されて回転テーブルの周縁部に移動
していく麻雀牌が、伏せた姿勢と表向きの姿勢と
になる確率は略等しく、このため、所定の姿勢と
した麻雀牌の取出しに時間がかかる問題がある。

本考案は、従前手段に生じているこの問題を解
消せしめるためになされたものであつて、洗牌ホ
ツパー内に投入されて、それの底板となつている
回転テーブルの上面に落下してきた麻雀牌が、該
回転テーブルの回転により該回転テーブルの傾斜
上昇側に運ばれて、その位置から傾斜下降側に転
ろがりながら該回転テーブルの周縁の搬送部に送
り出されていくときに、その麻雀牌が伏せた姿勢
に回転していく機会が多くなるようにするととも
に、伏せた姿勢となつた麻雀牌をその姿勢で安定
するようにして、吸着リングが回転テーブルの周
縁部の搬送部の上面から麻雀牌を吸着して取出し
ていく能率を向上さすようにする新たな手段を提
供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ そして、本考案においては、この目的を達成す
るための手段として、使用する麻雀牌の内部に極
性が上面側と下面側とに向う状態とした磁石また
はこれに鉄片を組合わせてなる吸着片を埋設し、
麻雀卓の下方に装設せる洗牌ホツパー内に落しそ
の洗牌ホツパーの底板となる傾斜して回転する回
転テーブルによりそれの傾斜上昇側に運び上げる
麻雀牌の中から所定の向きの姿勢となつた麻雀牌
を、この吸着片の磁性を利用して選択して取出
し、整列部に供給する自動麻雀卓の牌供給装置に
おいて、麻雀卓の下方の洗牌ホツパーの底部に斜
めの回転軸線をもつて回転するよう軸支せしめた
回転テーブルの下方で、該回転テーブルの傾斜下
降側の下方に位置する部位に、極性を上面側と下
面側とにした磁石を配位して、機枠に固定支架せ
しめたことを特徴とする自動麻雀卓における牌供
給装置を提起するものである。

［実施例］ 次に実施の一例を図面に従い詳述する。

第１図は本考案を実施せる自動麻雀卓Ａを上面
から見た図で、同図において１は四角な板状に形
成した麻雀卓を示す。該麻雀卓１は、四角な箱状
に形成された機枠２（第２図）上面に、その機枠
２の上面側の開放口を閉鎖する蓋板状に支架せし
めてあり、四周の各辺縁から幾分中央部位に寄せ
た位置に、前記機枠２内に装設せる牌整列装置Ｂ
で築牌状態に整列せしめた麻雀牌を該麻雀卓１の
上面にせり上げるリフト１０を出没さす窓孔１１
…が設けられ、また、中央部位には、一局のゲー
ムを終えた麻雀牌を該麻雀卓１の下方の前記牌整
列装置Ｂの洗牌ホツパー３０に向けて落下さすた
めの落し口１２が設けられ、その落し口１２は開
閉自在の蓋板１３が閉塞してある。

前記牌整列装置Ｂは、第２図に概要を示してい
る如く、前述の落し口１２から落されてくる麻雀
牌を洗牌ホツパー３０内に受け入れて、洗牌しな
がら姿勢を一定に整えて整列部ｂに向け供給して
いく牌供給装置ａと、その牌供給装置ａから送出
される麻雀牌を二段重ねに積み重ねて整列部ｂに
順次押出す二段搬送装置ｃと、整列部ｂに築牌状
態に整列せしめた麻雀牌を下降位置にある前記リ
フト１０の上面に移し換えるよう押出す押出装置
ｄとからなる。

前記牌供給装置ａは、円筒状に形成して機枠２
に固定支架した前記洗牌ホツパー３０の底部に、
傾斜した支軸２０により傾斜した回転軸線Ｚをも
つて回転する回転テーブル３１を配設し、洗牌ホ
ツパー３０の上部の開口部には、平面視において
前記回転テーブル３１の周縁の搬送部３１ａの上
面に重合する環状に形成した吸着リング３２を水
平な状態に配設して、その吸着リング３２の下面
側に磁石Ｋを環状に配列して取付けておく。

また、麻雀牌Ｐの内部には上面側に寄せた部位
に極性が上面側と下面側とに向うようにした磁石
またはその磁石に鉄片を組合わせた吸着片Ｌを埋
設しておいて、この麻雀牌Ｐの内部の吸着片Ｌが
吸着リング３２に吸引されることで、裏面側が上
になる一定の姿勢となつて、その吸着リング３２
に吸着され、その吸着リング３２の回転により運
び出されてコンベア３３の始端部３３ａに移さ
れ、そのコンベア３３の終端部３３ｂから整列部
ｂに供給される形態に構成してある。

Ｆは前述の回転テーブル３１の下方で、該回転
テーブル３１の傾斜下降側の下方に位置する部位
に配設せる磁石で、第４図及び第５図に示してい
る如く、棒状に形成してあり、かつ、上面側と下
面側とに極性が分かれるよう構成してある。そし
て、その磁石Ｆの極性は、前述した吸着リング３
２の下面側に設けた磁石Ｋが、第６図に示してい
る如く、Ｓ極が下面側でＮ極が上面側になる状態
に設けられ、また、麻雀牌Ｐの内部に埋設した吸
着片Ｌが、第７図及び第８図に示している如く、
麻雀牌Ｐの内部の表面側に寄せた部位に、極性が
上面側と下面側に分かれる磁石を、それのＮ極が
上面でＳ極が下面側に向うように埋設して構成し
てある場合においでは、第９図に示している如
く、Ｎ極が上面側でＳ極が下面側に向う状態に設
定してある。

即ち、麻雀牌Ｐの内部に埋設してある吸着片Ｌ
に作用して、その麻雀牌Ｐを表面側に上方に向う
伏せた姿勢に転動させるように極性の方向が設定
してある。そしてまた、該棒状の磁石Ｆは、回転
テーブル３１が第５図において矢印に示している
如く時計方向に回転しているとし、かつ、符号Ｗ
で示す側が傾斜上昇側でＹで示す側が下降側とし
たときにおいて、その回転テーブル３１の傾斜下
降側Ｙの下方に位置する部位に配位して、機枠２
の床板２ａに設けた取付台４０に、上面側が回転
テーブル３１の下面に近接して平行する状態に固
定するが、この例においては、三本の棒状の磁石
F₁，F₂，F₃を、第５図に示している如く、それ
らの長手方向の一方の端部が回転テーブル３１の
傾斜下降側Ｙの、最も下降した部位の近傍位置に
集まり、その位置からそれら磁石F₁，F₂，F₃の
各他方の端部が、放射状に拡がつて回転テーブル
３１の下面側にはいり込むように組合わせて配設
してあり、これにより、これら組合わせた磁石
F₁，F₂，F₃の磁力が、回転テーブル３１の上面
に乗つて移動してくる麻雀牌Ｐ内の吸着片Ｌに対
し、強弱に変化しながら作用していくようにして
ある。

なお、ｆは、回転テーブル３１の傾斜上昇側Ｗ
と傾斜下降側Ｙとの中間で、該回転テーブル３１
が傾斜上昇側Ｗから傾斜下降側Ｙに回転していく
側における下方位置に配設した別の棒状磁石で、
前記磁石Ｆと同様に、極性が上面側と下面側とに
分かれるように構成してあり、かつ、Ｎ極の側が
上面に向う姿勢として機枠２に支架せしめること
については、前述の磁石Ｆと同様であるが、回転
テーブル３１駆動するための駆動軸ｍを、第５図
に示している如く、前述した位置に配位し、その
駆動軸ｍに取付けた伝導プーリー３４の上面に該
磁石ｆを固着しておくことで、その駆動軸ｍがモ
ーターＭにより回転して、戦記伝動プーリー３４
と回転テーブル３１のボス部に設けた伝動プーリ
ー３５との間に掛け回わした伝導ベルト３６を介
し回転テーブル３１を駆動するときに、その駆動
軸ｍ中心に旋回するようにしてある。

また、図示する実施例装置において、５０は吸
着リング３２を駆動するモーター、５１は該モー
ター５０により回転する駆動輪、３２ａは前記駆
動軸５１に係合するよう吸着リング３２に設けた
係合鍔部、３７は前記モーターＭを機枠２の床板
２ａに組付けるための組付機枠である。

［考案の効果］ 上述の如く構成してある本考案による自動麻雀
卓における牌供給装置は、麻雀卓１の落し口１２
から洗牌ホツパー３０内に落し込まれた麻雀牌Ｐ
…が、回転テーブル３１の上面に受け止められ
て、その回転テーブル３１の回転により傾斜上昇
側Ｗに運ばれ、その傾斜上昇側Ｗから傾斜下降側
Ｙに転動しながら回転テーブル３１の周縁の搬送
部３１ａに転動していくときに、その回転テーブ
ル３１の傾斜下降側Ｙの下方に配設してある磁石
Ｆが、該麻雀牌Ｐの内部に埋設してある吸着片Ｌ
を吸引して、該麻雀牌Ｐを伏せた姿勢とするよう
に作用するので、麻雀牌Ｐの伏せた姿勢への転回
が効率的に行なわれるようになり、しかも、回転
テーブル３１の傾斜上昇側Ｗから傾斜下降側Ｙに
転落しながら周縁の搬送部３１ａの上面に流れる
際に伏せた姿勢となつた麻雀牌Ｐ…を、その姿勢
に安定させるようになる。

このため、回転テーブル３１の周縁の搬送部３
１ａの上面に送り出される麻雀牌Ｐの大半が伏せ
た姿勢となり、しかも、その姿勢に落着いて傾斜
上昇側に運び上げられるようになるから、麻雀牌
Ｐの内部に埋設した磁石の極性を利用して、所定
の姿勢の麻雀牌を選択して取出す作動が、著しく
効率的になり、麻雀牌Ｐを所定の姿勢として整列
部ｂに供給する作動の能率を著しく向上させるよ
うになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施せる自動麻雀卓の平面
図、第２図は同上の牌整列装置の概要平面図、第
３図は同上の牌整列装置の概要を示す側断面図、
第４図は同上の要部の縦断側面図、第５図は同上
の要部の一部破断した平面図、第６図は同上の吸
着リングの縦断面図、第７図は同上自動麻雀卓に
用いる麻雀牌の縦断側面図、第８図は同上麻雀牌
の縦断正面図、第９図は同上自動麻雀卓の回転テ
ーブルの下方に配設する磁石の側断面図、第１０
図は同上回転テーブルの下方に旋回するように設
ける磁石の縦断面図である。 図面符号の説明、Ａ……自動麻雀卓、Ｂ……牌
整列装置、ａ……牌供給装置、ｂ……整列部、ｃ
……二段整送装置、ｄ……押出装置、１……麻雀
卓、１０……リフト、１１……窓孔、１２……落
し口、１３……蓋板、２……機枠、２ａ……床
板、２０……支軸、Ｍ……モーター、ｍ……出力
軸、Ｐ……麻雀牌、Ｆ，F₁，F₂，F₃……磁石、
ｆ……磁石、Ｌ……吸着片、Ｋ……磁石、Ｚ……
回転軸線、３０……洗牌ホツパー、３１……回転
テーブル、３１ａ……搬送部、３２……吸着リン
グ、３２ａ……係合鍔部、３３……コンベア、３
３ａ……始端部、３３ｂ……終端部、３４，３５
……伝導プーリー、３６……伝導ベルト、３７…
…組付機枠、４０……取付台、５０……モータ
ー、５１……駆動輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 使用する麻雀牌Ｐの内部に極性が上面側と下面
   側とに向う状態とした磁石またはこれに鉄片を組
   合わせてなる吸着片Ｌを埋設し、麻雀卓１の下方
   に装設せる洗牌ホツパー３０内に落しその洗牌ホ
   ツパー３０の底板となる傾斜して回転する回転テ
   ーブル３１によりそれの傾斜上昇側に運び上げる
   麻雀牌Ｐ…の中から所定の向きの姿勢となつた麻
   雀牌Ｐを、この吸着片Ｌの磁性を利用して選択し
   て取出し、整列部ｂに供給する自動麻雀卓の牌供
   給装置において、麻雀卓１の下方の洗牌ホツパー
   ３０の底部に斜めの回転軸線をもつて回転するよ
   う軸支せしめた回転テーブル３１の下方で、該回
   転テーブル３１の傾斜下降側の下方に位置する部
   位に、極性を上面側と下面側とにした磁石Ｆを配
   位して、機枠２に固定支架せしめたことを特徴と
   する自動麻雀卓における牌供給装置。