JPH0422773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、自動麻雀卓において、洗牌ホツパー
に受入れた麻雀牌を整列部に送り込んでいく敗供
給装置についての改良に関する。 一層具体的にいえば、本考案において対象とす
る自動麻雀卓における牌供給装置は、使用する麻
雀牌には、それの内部に鉄片または磁石を埋設し
た麻雀牌を用い、その麻雀牌を、洗牌ホツパーか
ら整列部に送り出すときに、回転する吸着リング
に環状に配設した磁石を用いて、一定の姿勢に麻
雀牌を揃えるようにしている形態の自動麻雀卓に
おける牌供給装置である。

【従来の技術】

上述の形態の自動麻雀卓における牌供給装置
は、従前のものにあつては、四角な箱状に形成し
た機枠の上面側の開放口に、麻雀卓を開閉自在の
天板状に装設し、その麻雀卓には、ゲームを終え
た麻雀牌を機枠内に落し込む落し口を開閉自在に
設け、機枠内には、前記落し口から落下せしめる
麻雀牌を受入れる洗牌ホツパーと、それに受入れ
た麻雀牌を築牌状態に整列させる整列部を設け、
前記麻雀牌には、それの内部の上面側に寄せた部
位に鉄片または磁石またはそれらを組合わせた吸
着片を埋設しておき、また、洗牌ホツパーの周縁
部には、極性を上面側と下面側とにした磁石が環
状に並列して回転する吸着リングを設けておい
て、麻雀卓の落し口から洗牌ホツパー内に落し込
まれた麻雀牌を、回転テーブルで洗牌しながらそ
の回転テーブルの周縁に送り出し、その麻雀牌の
姿勢を、吸着リングの磁石で、一定の姿勢に整え
て、整列部に供給していくように構成してある。

【考案が解決すべき課題】

この形態の自動麻雀卓における牌供給装置は、
吸着リングの磁石が、斜めの姿勢で回転する回転
テーブルにより洗牌された麻雀牌の中から、伏せ
た状態になつている麻雀牌だけを選択して吸着し
ていくことで、麻雀牌を一定の姿勢に整えて整列
部に供給するようにしてあることから、回転テー
ブルの周縁の搬送部に乗つた麻雀牌が、吸着リン
グの環状に並列する磁石と接近する位置に運ばれ
てきたときに、全てが伏せた姿勢となつていれ
ば、吸着リングが回転テーブルより麻雀牌を吸着
して取り出していく能率が著しく向上するように
なる。 しかし、洗牌ホツパーの底部の回転テーブルの
上面において、ランダムに転動するようになる麻
雀牌を、それの全てが、回転テーブルの周縁の搬
送部にのつたときに伏せた姿勢となるようにする
ことは困難である。現実には、伏せた姿勢の麻雀
牌と表向きに反転した姿勢の麻雀牌との割合は
半々になる。このため、吸着リングの環状に並列
する磁石により麻雀牌の姿勢を一定に整える行程
に時間がかかり能率があがらない問題がある。 本考案は従来手段に生じているこの問題を解決
するためになされたものであつて、回転テーブル
の上面に落下してきた麻雀牌が、該回転テーブル
の回転により該回転テーブルの周縁の搬送部に送
り出されていくときに、その麻雀牌が伏せた姿勢
になつていく機会が多くなるようにして、吸着リ
ングの環状に並列する磁石により麻雀牌の姿勢を
一定に揃える行程の能率を向上さすようにする新
たな手段を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

そして、本考案においては、この目的を達成す
るための手段として四角な箱状に形成した機枠の
上面側の開放口に、麻雀卓を開閉自在の天板状に
設け、その麻雀卓１にはゲームを終えた麻雀牌を
機枠に落し込む落し口を開閉自在に設け、機枠内
には、前記落し口から落下せしめる麻雀牌を受入
れる洗牌ホツパーおよび受入れた麻雀牌を築牌状
態に整列させる整列部を設け、前記麻雀牌には、
それの内部に鉄片または磁石またはそれらを組合
わせた吸着片を埋設しておく自動麻雀卓におい
て、前記洗牌ホツパーの底部の回転テーブルの下
面側に、極性を上面側と下面側とにした棒状磁石
を、前記回転テーブルの上面に位置する麻雀牌内
の吸着片に対しその麻雀牌が伏せた姿勢となつた
状態において吸引するよう極性の方向を設定して
配位し、その棒状磁石を回転テーブルの下面に対
し旋回するよう機枠に組付け保持せしめたことを
特徴とする自動麻雀卓における牌供給装置を提起
するものである。

【実施例】

次に実施の一例を図面に従い詳述する。 第１図は本考案を実施せる自動麻雀卓Ａを上面
から見た図で、同図において１は四角な板状に形
成した麻雀卓を示す。該麻雀卓１は、四角な箱状
に形成された機枠２（第２図）上面に、その機枠
２の上面側の開放口を閉鎖する蓋板状に支架せし
めてあり、四周の各辺縁から幾分中央部位に寄せ
た位置に、前記機枠２内に装設せる牌整列装置Ｂ
で築牌状態に整列せしめた麻雀牌を該麻雀卓１の
上面にせり上げるリフト１０を出没さす窓孔１１
……が設けられ、また、中央部位には、一局のゲ
ームを終えた麻雀牌を該麻雀卓１の下方の前記牌
整列装置Ｂの洗牌ホツパー３０に向けて落下さす
ための落し口１２が設けられ、その落し口１２は
開閉自在の蓋板１３で閉塞してある。 前記牌整列装置Ｂは、第２図に概要を示してい
る如く、前述の落し口１２から落されてくる麻雀
牌を洗牌ホツパー３０内に受け入れて、洗牌しな
がら姿勢を一定に整えて整列部ｂに向け供給して
いく牌供給装置ａと、その牌供給装置ａから送出
される麻雀牌を二段重ねに積み重ねて整列部ｂに
順次押出す二段整送装置ｃと、整列部ｂに築牌状
態に整列せしめた麻雀牌を下降位置にある前記リ
フト１０の上面に移し換えるよう押出す押出装置
ｄとからなる。 前記牌供給装置ａは、円筒状に形成して機枠２
に固定支架した前記洗牌ホツパー３０の底部に傾
斜した支軸２０により傾斜した回転軸線Ｚをもつ
て回転する回転テーブル３１を配設し、洗牌ホツ
パー３０の上部の開口部には、平面視において前
記回転テーブル３１の周縁の搬送部３１ａの上面
に重合する環状に形成した吸着リング３２を水平
な状態に配設して、それの下面側に磁石Ｋを環状
に配列して取付けておき、また、麻雀牌Ｐにはそ
れの内部の上面側に寄せた部位に鉄片または磁石
またはそれらを組合わせた吸着片Ｌを埋設してお
いて、この麻雀牌Ｐの内部の吸着片Ｌが吸着リン
グ３２に吸引されることで、裏面側が上になる一
定の姿勢となつて、その吸着リング３２に吸着さ
れ、その吸着リング３２の回転により運び出され
てコンベア３３の始端部３３ａに移され、そのコ
ンベア３３の終端部３３ｂから整列部ｂに供給さ
れる形態に構成してある。 Ｆは前述の回転テーブル３１の下面側に配設せ
る磁石で、第４図および第５図に示している如
く、棒状に形成してあり、かつ、上面側と下面側
とに極性が分かれるよう構成してある。そして、
その磁石Ｆの極性は、前述した吸着リング３２の
下面側に設けた磁石Ｋが、第６図に示している如
く、Ｓ極が下面側でＮ極が上面側になる状態に設
けられ、また、麻雀牌Ｐの内部に埋設した吸着片
Ｌが、第７図及び第８図に示している如く、麻雀
牌Ｐの内部の表面側に寄せた部位に、極性が上面
側と下面側に分かれる磁石を、それのＮ極が上面
でＳ極が下面側に向うように埋設して構成してあ
る場合においては、第９図に示している如く、Ｎ
極が上面側でＳ極が下面側に向う状態に設定して
ある。即ち、麻雀牌Ｐの内部に埋設してある吸着
片Ｌに作用して、その麻雀牌Ｐを表面側が上方に
向う伏せた姿勢に転動させるように極性の方向が
設定してある。 そしてまた、該棒状の磁石Ｆは、回転テーブル
３１が第５図において矢印に示している如く時計
方向に回転しているとし、かつ、符号Ｗで示す側
が上昇側でＹで示す側が下降側としたときにおい
て、その回転テーブル３１の上昇側Ｗから下降側
Ｙに回転していく側における上昇側Ｗと下降側Ｙ
との中間位置の下面側に、第４図に示している如
く、回転テーブル３１の下面に沿うように配位し
てあり、かつ、前記位置に回転テーブル３１駆動
用のモーターＭの出力軸ｍを配設して、その出力
軸ｍに取付けた伝導プーリー３４を取付機枠に利
用しその伝導プーリー３４に取付けることで、前
記位置において回転テーブル３１の下面に沿い旋
回するように配設してある。 また、ｆ……は、前記回転テーブル３１の下面
側に、機枠２に固定せしめて配設した棒磁石で、
前述の旋回する棒状の磁石Ｆと同様に、極性が上
面側と下面側とに分かれるように構成してあり、
かつ、前記磁石Ｆと同様に、Ｎ極の側が上面に向
う姿勢として、機枠２に設けた取付台４０……に
固着せしめてある。そして、この固定の磁石ｆ…
…は、第５図に示している如く、回転テーブル３
１の下降側Ｙと前記旋回する磁石Ｆとの間に、回
転テーブル３１の周縁側から回転テーブル３１の
中心に向けて放射状に拡がるように配設してあ
る。 なお、前記磁石ｆを取付ける取付台４０及び、
前述の旋回する磁石Ｆを取付ける取付台となる伝
導プーリー３４は、鉄で出来ていて、磁石ｆ及び
磁石Ｆを磁力による吸着さすことにより固着さす
ようにしてある。 また、図示する実施例装置において、５０は、
支軸２０に回転自在に嵌合する回転テーブル３１
のボス部に設けた伝導プーリー、５１は、前記伝
導プーリ５０と前述のモーターＭの出力軸ｍに設
けた伝導プーリ３４との間に掛け回した伝導ベル
トである。

【考案の効果】

上述の如く構成してある本考案による自動麻雀
卓における牌供給装置は、麻雀卓１の落し口１２
から洗牌ホツパー３０内に落し込まれた麻雀牌Ｐ
……を、洗牌ホツパー３０の底部に斜めの回転軸
線Ｚをもつて回転するよう軸支してある回転テー
ブル３１が受け止めて、その回転テーブル３１の
回転により回転方向に搬送しながら該回転テーブ
ル３１の周縁の搬送部３１ａに向けて送り出して
いくときに、その麻雀牌Ｐ内の吸着片Ｌが、該回
転テーブル３１の下面側に配設されて該回転テー
ブル３１に対し旋回する棒状の磁石Ｆの磁力で、
該麻雀牌Ｐを転ろがされるよう吸引されることか
ら、その殆んどが表面側を上にした伏せた姿勢と
なつて、該テーブル３１の周縁の搬送部３１ａの
上に送り出されていくようになる。このため、吸
着リング３２の環状に並ぶ磁石Ｋは、殆んどの麻
雀牌Ｐ……をそのまま吸着保持して、所定の方向
に搬送していくようになるので、洗牌ホツパー３
０で洗牌した麻雀牌Ｐ……を整列部に供給する作
動の能率が著しく向上するようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施せる自動麻雀卓の平面
図、第２図は同上の牌整列装置の概要平面図、第
３図は同上の牌整列装置の概要を示す側断面図、
第４図は同上の要部の縦断側面図、第５図は同上
の要部の一部破断した平面図、第６図は同上の吸
着リングの縦断面図、第７図は同上自動麻雀卓に
用いる麻雀牌の縦断側面図、第８図は同上麻雀牌
の縦断正面図、第９図は同上自動麻雀卓の旋回す
る磁石の縦断面図である。 図面符号の説明、Ａ……自動麻雀卓、Ｂ……牌
整列装置、Ｍ……モーター、ｍ……出力軸、Ｐ…
…麻雀牌、Ｆ，ｆ，Ｋ……磁石、Ｌ……吸着片、
Ｚ……回転軸線、ａ……牌供給装置、ｂ……整列
部、ｃ……二段整送装置、ｄ……押出装置、１…
…麻雀卓、１０……リフト、１１……窓孔、１２
……落し口、１３……蓋板、２……機枠、２０…
…支軸、３０……洗牌ホツパー、３１……回転テ
ーブル、３１ａ……搬送部、３２……吸着リン
グ、３３……コンベア、３３ａ……始端部、３３
ｂ……終端部、３４……伝導プーリー、４０……
取付台、５０……伝導プーリー、５１……伝導ベ
ルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四角な箱状に形成した機枠２の上面側の開放口
   に、麻雀卓１を開閉自在の天板状に設け、その麻
   雀卓１にはゲームを終えた麻雀牌Ｐを機枠２に落
   し込む落し口１２を開閉自在に設け、機枠２内に
   は、前記落し口１２から落下せしめる麻雀牌Ｐを
   受入れる洗牌ホツパー３０および受入れた麻雀牌
   Ｐを築牌状態に整列させる整列部Ｂを設け、前記
   麻雀牌Ｐには、それの内部に鉄片または磁石また
   はそれらを組合わせた吸着片Ｌを埋設しておく自
   動麻雀卓において、前記洗牌ホツパー３０の底部
   の回転テーブル３１の下面側に、極性を上面側と
   下面側とにした棒状磁石ｆ……を、前記回転テー
   ブル３１の上面に位置する麻雀牌Ｐ内の吸着片Ｌ
   に対しその麻雀牌Ｐが伏せた姿勢となつた状態に
   おいて吸引するよう極性の方向を設定して配位
   し、その棒状磁石ｆ……を回転テーブル３１の下
   面に対し旋回するよう機枠２に組付け保持せしめ
   たことを特徴とする自動麻雀卓における牌供給装
   置。