JPH0440280B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、レバーを引いた際に該レバーを引い
た位置で該レバー保持するレバー保持手段を有す
る給油ノズルと、該給油ノズルの掛け外しによつ
て給油ポンプのモータのスイツチを作動する作動
子を有するノズル掛けと、予め設定した給油量に
達すると給油を自動的に停止する制御装置とを備
えた定量給油装置に関する。

［従来技術］ 周知の如く給油作業は、給油ノズルの弁開閉用
のレバーを引いた状態で、すなわち弁が開いた状
態で保持機構例えばラツチにレバーを掛けて給油
作業を行い、給油作業が終了したならば、レバー
をラツチからはずして弁を閉じた後にノズル掛け
に掛ける。そして給油ノズルをノズル掛けに掛け
るとスイツチがオフとなり給油ポンプが停止す
る。

しかしながら、一定量を給油するプリセツト給
油作業ではその一定量が給油されて給油装置の元
弁が閉じた場合には、レバーを引いた状態でノズ
ルの弁が開いていても、油は流出しないので、前
述のようにレバーをラツチしたままで、ノズル掛
けに掛けてしまうことがある。特にセルフサービ
スの給油所においては、予め設定された給油量を
給油するプリセツト給油を行う場合に、レバーを
ラツチしたままで、ノズル掛けに掛けるという事
態は生じやすい。

その場合、次に給油しようとする人が、給油ノ
ズルをノズル掛けから外すと、レバーは引いたま
まになつているので、ノズル掛けのスイツチが閉
じて、表示計が帰零され、給油ポンプのモータが
駆動し、したがつて油が直に給油ノズルから吐出
されてしまい、きわめて危険である。

本発明をよく理解するために、まず第１図を参
照して一般のプリセツト給油装置を説明する。

第１図において、定量給油装置ＫにはタンクＴ
内の油を吸上げるポンプＰを備え、そのポンプＰ
はモータＭで駆動されるようになつている。ポン
プＰで吸上げられた油は流量計１と元弁２とを介
してホースＨに流れ、そして給油ノズルＮから吐
出されるようになつている。流量計１にはパルス
発信器３が設けられ、そのパルス発信器３からの
信号は制御装置４を介して表示計５に表示され
る。

他方、定量給油装置Ｋの側部にはノズル掛け６
けられ、そしてノズルスイツチ７が設けられてい
る。またプリセツト装置８が設けられ、所定の給
油量をプリセツトできるようになつている。

したがつて作動に際して、プリセツト装置８を
操作してプリセツト量を決めると、その信号は制
御装置４に伝達されて、記憶される。給油ノズル
Ｎをノズル掛け６から外すと、ノズルスイツチ７
からの信号が制御装置４に伝達され、元弁２が開
き、モータＭが駆動され、そして表示計５が帰零
する。そして給油ノズルＮのレバーを引くと、油
はポンプＰから流量計１、元弁２を通つて給油ノ
ズルＮから吐出される。そして流量は表示計５に
表示される。プリセツトした所定量に達すると、
制御装置４からの信号によつて元弁２が閉じ、そ
して給油ノズルＮをノズル掛へ６に掛けると、ノ
ズルスイツチ７によつてモータＭが停止する。

第２図はかかる定量給油装置に実施されていた
従来の給油ノズルのノズル掛け装置を示してい
る。給油ノズルＮの握り部１０には、弁開閉用の
レバー１１と、そのレバー１１を引いた状態に保
持する保持手段であるラツチ１２と、そのレバー
を囲うように設けたＬ字状のガード１３と、その
ガード１３の下側（給油ノズルＮをノズル掛けに
掛けたときの下側）には給油ノズルＮの係止部を
構成する係合穴１４とが設けられている。また給
油ノズルＮの先端にはノズル管１５が設けられて
いる。

他方、定量給油装置Ｋのノズル掛け６には前記
係合穴１４と係合する係合部を構成する突出した
凸部１６すなわちストツパが設けられている。そ
してノズル管１５を収容するフード１７が定量給
油装置Ｋに形成されている。さらにノズル掛け６
には給油ノズルＮのガード１３で作動するスイツ
チ作動レバー１８が支点１９を中心として回動自
在に設けられ、そのスイツチ作動レバー１８に設
けた突子２０がノズルスイツチ７の作動子２１と
係合するようになつている。

したがつて給油ノズルＮをノズル掛け６に掛け
たときに、給油ノズルＮ上部のノズル管１５がフ
ード１７と係合し、そして下部のガード１３の係
合穴１４が凸部１６と係合して給油ノズルＮはノ
ズル掛け６に保持されて落下することはない。

しかしながら、第２図に示すように従来のもの
はレバー１１をラツチ１２に掛けた状態でもスト
ツパ１６が係合穴１４に嵌入することができる。
したがつてレバー１１を引いた状態で給油ノズル
Ｎをノズル掛け６に掛けた場合は、レバー１１は
引いた状態に保持されるので、前述の如く次回の
給油作業において給油ノズルＮをノズル掛け６か
ら外すと同時に直に油が吐出されるという欠点が
あつた。

［解決しようとする課題］ したがつて本発明の目的は、レバーを引いた状
態では給油ノズルをノズル掛けに掛けることがで
きず、それ故に次回の給油作業に際していたずら
に油が吐出することのない定量給油装置を提供す
るにある。

［課題を解決する手段］ 本発明によれば、レバーを引いた際に該レバー
を引いた位置で該レバーを保持するレバー保持手
段を有する給油ノズルと、該給油ノズルの掛け外
しによつて給油ポンプのモータのスイツチを作動
する作動子を有するノズル掛けと、予め設定した
給油量に達すると給油を自動的に停止する制御装
置とを備えた定量給油装置において、該給油ノズ
ルの該レバーの下端にはテーパ面が形成され、そ
して該レバーを囲うように設けたガードには係合
穴が形成され、前記ノズル掛けには前記レバーの
下端の前記テーパ面と同じ方向のくさび形部分が
前記ガードの係合穴に係合するストツパの上端に
形成され、レバー保持手段がレバーを引いた位置
で保持した状態の給油ノズルをノズル掛けに掛け
るとレバーの下端のテーパ面とノズル掛けのスト
ツパのくさび形部分とが係合して該ストツパのく
さび形部分がレバーをレバー保持手段から外すよ
うに構成されている。

［作用効果の説明］ したがつて、定量給油作業が終了した後に、操
作員はレバー保持手段からレバーをはずすことな
く給油ノズルをノズル掛けに掛けようとすると、
ガードの係合穴をストツパに係合させることにな
る。するとストツパが係合穴から突出し、くさび
形部分がレバーのテーパ面と係合するので、レバ
ーはレバー保持手段からはずれる方向に移動し、
その結果、給油ノズルがノズル掛けに掛けられた
状態では、レバーがレバー保持手段からはずれて
おり、次に給油しようとする場合に油の噴出は防
止される。

［実施例］ 以下第３図ないし第７図を参照して本発明の実
施例を説明する。これらの図面におて第２図に対
応する部品は同じ符号で示し、重複説明は省略す
る。

第３図に示すように本発明を実施したストツパ
３０は給油ノズルＮの係止部である係合穴１４の
大部分の長さにわたつて延びる上端部分３１と、
第３図において係合穴１４の左側すなわちレバー
１１がレバー保持手段すなわち図示の実施例では
ラツチ１２からはずれたときに戻る位置の所に設
けた切欠部３２とを備えている。それ故に、レバ
ー１１がラツチ１２に掛けられている状態では、
レバー１１によりストツパ３０が係合穴１４内に
嵌入することが阻止され、レバーが戻された状態
では、自由に嵌入することができる。他方スイツ
チ作動レバー３４の支点３５の付近にはガード当
接部３３が設けられ、またスイツチ作動レバー３
４の下端には曲折部３４ａが設けられている。し
たがつて第３図に示すように係合穴１４がストツ
パ３０に嵌入する前ではいくら給油ノズルＮを定
量給油装置Ｋ側に押しつけても、ガード当接部３
３が邪魔をしてスイツチ作動レバー３４は動かな
い。

しかしながら、第４図に示すように、レバー１
がラツチ１２から外れて弁閉位置に戻り、ストツ
パ３０が係合穴１４の中に突出して、ノズルがノ
ズル掛けに係止されると、ガード１３のコーナー
部がスイツチ作動レバー３４の曲折部３４ａと係
合し、作動子２１が作動させるのである。

また図示の実施例のようにノズルがノズル掛け
に係止されない限りノズルスイツチ７が不作動に
なるように構成すると、例えばモータＭ、ポンプ
Ｐの回転音が聞えるので、給油ノズルＮが掛つて
いないことを耳で検知することができ、ノズルが
ノズル掛けに掛かつていないので掛かつているも
のと思いノズルから手を離し、ノズルが落下する
危険を防止できる。

しかしながら、不馴れな操作員ではモータＭの
音を聞くことは困難なので、本発明では給油ノズ
ルＮの弁開閉用のレバー１１を引いた状態でノズ
ル掛け６に掛けようとした場合に、自動的にレバ
ー１１がラツチ１２から外れて弁閉位置に戻るよ
うになつている。その実施例が第５図ないし第７
図に示されている。

弁開閉用のレバー１１の下端にはテーパ面１１
ａが形成されており、ラツチ１２はテーパ面１１
ａの上方部分の側部と係合している。他方ストツ
パ３０の上端３１には前記テーパ面１１ａと同じ
方向のくさび形部分３０ａが形成されている。

したがつてストツパ３０が係合穴１４から突出
すると、そのくさび形部分３０ａはレバー１１の
テーパ面１１ａと係合し、レバー１１をラツチ１
２からはずれる方向に動かす。それ故にレバー１
１はラツチ１２から自動的に外れるので、レバー
１１がラツチ１２に掛かつて弁が開いたまま、ノ
ズルをノズル掛けに掛けることがなく、極めて好
適である。

［発明の効果］ 以上の如く、本発明によれば、給油ノズルをノ
ズル掛けに掛ければ、確実にレバーがレバー保持
手段からはずれるので、次に給油するときに弁が
開いたままで油が噴出するおそれがない。

したがつて例えばセルフサービスのガソリンス
タンド等に実施すればその効果が大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施する定量給油装置の一例
を示す正面図、第２図は従来のノズル掛け装置の
一例を一部断面で示す側面図、第３図は本発明の
一実施例を一部断面で示す側面図でレバーを引い
た状態を示す図、第４図はノズルをノズルに掛け
た状態を示す第３図と同様な側面図、第５図は第
３図の−線に沿うストツパの平面図、第６図
は第３図の矢印方向に見たスイツチ作動レバー
とストツパとを示す図、第７図は第３図の矢印
方向に見た弁開閉用のレバーとラツチとの関係を
示す図である。 Ｋ……定量給油装置、Ｎ……給油ノズル、６…
…ノズル掛け、１０……握り部、１１……弁開閉
用のレバー、１１ａ……テーパ面、１２……ラツ
チ（レバー保持手段）、１３……ガード、１４…
…係合穴、１５……ノズル管、１７……フード、
３０……ストツパ、３０ａ……くさび形部分、３
１……ストツパの上部、３３……ガード当接部、
３４……スイツチ作動レバー、３４ａ……曲折
部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ レバーを引いた際に該レバーを引いた位置で
   該レバー保持するレバー保持手段を有する給油ノ
   ズルと、該給油ノズルの掛け外しによつて給油ポ
   ンプのモータのスイツチを作動する作動子を有す
   るノズル掛けと、予め設定した給油量に達すると
   給油を自動的に停止する制御装置とを備えた定量
   給油装置において、該給油ノズルの該レバーの下
   端にはテーパ面が形成され、そして該レバーを囲
   うように設けたガードには係合穴が形成され、前
   記ノズル掛けには前記レバーの下端の前記テーパ
   面と同じ方向のくさび形部分が前記ガードの係合
   穴に係合するストツパの上端に形成され、レバー
   保持手段がレバーを引いた位置で保持した状態の
   給油ノズルをノズル掛けに掛けるとレバーの下端
   のテーパ面とノズル掛けのストツパのくさび形部
   分とが係合して該ストツパのくさび形部分がレバ
   ーをレバー保持手段から外すように構成したこと
   を特徴とする定量給油装置。