JPH0439573B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビルデイングのペリメーターゾーンに
備えられる個別形空気調和機装置に関するもので
ある。

従来の技術 従来、ビルデイングのペリメーターゾーンに据
付けられる個別形空気調和機装置は第６図に示す
ような構成となつている。すなわちビルデイング
などの壁１に吸気口２と、排気口３を形成し、こ
の吸気口２と排気口３に対応して個別形空気調和
機の本体４が据付けられている。前記個別形空気
調和機の本体４は、内部を前後に仕切る仕切板５
を備え、壁１に対応する後方を室外機室６に、室
内側に対応する前方を室内機室７としている。そ
して前記室外気室６の上方には室外送風機８と、
室外熱交換器９とを備え、前記室内機室７側には
下方より室内空気を吸込む室内吸気口１０と、上
方に室内へ吹出す室内吹出口１１とを設けるとと
もに下方側に室内送風機１２とその上方に室内熱
交換器１３とを備えている。

こうした空気調和機を運転することにより、吸
気口２より外気が流入し室外送風機８を経て室外
熱交換器９を通過し排気口３より外へ排気する一
方、室内機室７では室内吸気口１０より流入した
室内空気は室内送風機１２を経て室内熱交換器１
３を通過し室内吹出口１１より室内へ冷温風が吹
出されるものであつた。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、室外機室６に対応
して壁１に貫通した吸気口２と、排気口３とが上
下に分割して壁１を貫通するから２ケ所の貫通口
を備えることになり、しかも大きい貫通口として
吸気口および排気口が構成されるから、建築意匠
を見苦しくしてしまうという問題点を有してい
た。

本発明はこのような問題点を解決するもので、
壁の建築意匠を損うことのない個別形空気調和機
装置を得ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、本体内
に室外機室と室内機室とを区画する第１仕切板
と、前記室外機室内に前記第１仕切板の中央部に
直交し室外熱交換器との間に設けられた第２仕切
板と、この室外熱交換器に対応するとともに、モ
ーターの両軸に固定されたクロスフローフアンよ
りなり、一方側を吸気フアン、他方側を排気フア
ンに流通するようにした室外送風機とを備え、ク
ロスフローフアンの一方側を吸気方向に形成して
吸気フアンとし外気を取入れる吸気口と、他方側
を排気方向に形成して排気フアンとした排気口を
形成する第３仕切板とを設けるとともに、前記吸
気フアンおよび排気フアンに対応した長方形の開
口枠とこの開口枠に対応して壁に貫通口を設けた
ものである。

作 用 この構成により、室外機室において長方形の開
口部の一方側に形成した吸気口より外気が流入
し、吸気フアンによつて室外熱交換器の前記吸気
フアンに対応した熱交換器を通過し、この通過し
た空気はさらに回り込むように迂回して前記排気
フアンに対応した室外熱交換器を通り排気フアン
によつて排気口より外へ排気することとなる。

実施例 以下に本発明の一実施例を第１図〜第４図にも
とづいて説明する。個別形空気調和機の本体１７
はビルデイングの壁１６に接するように配設され
たおり、この本体１７内には第１仕切板１８によ
つて後方に、室外機室１９を、前方に室内機室２
０を区画形成している。前記室内機室２０には下
方に室内吸込口２１と、この室内吸込口２１に対
応して傾斜して設けた室内熱交換器２２を設ける
とともに、上方には室内吹出口２３と、この室内
吹出口２３に対応してクロスフローフアンからな
る室内送風機２４を設けている。一方室外機室１
９には前記室内熱交換器２２と対称的な位置に傾
斜して設けた室外熱交換器２５が横手方向に長く
設けられ、この室外熱交換器２５の上方にはケー
シング２６によつて室外熱交換器２５と区画する
ように設けた室外送風機２７を備えている。前記
室外送風機２７はモーター２８の両軸に固定さ
れ、一方がクロスフローフアン形の吸気フアン２
９と、他方が同じくクロスフローフアン形の排気
フアン３０とから構成され、前記吸気フアン２９
は外気を吸入するようにケーシング３１に舌部を
形成し、前記排気フアン３０には、前記ケーシン
グ２６に舌部を設けて排気するように形成してい
る。前記吸気フアン２９に対応して吸気口３２
と、前記排気フアン３０に対応して排気口３３と
より形成される長方形の一つの開口枠３４がバツ
クパネル側、すなわち壁１６の室内側に接する方
に設けられ、この開口枠３４と合わせられるよう
に挿入する貫通口３５が壁１６に設けている。前
記開口枠３４の中央部には吸気口３２側と、排気
口３３側とを仕切るための第３仕切板３６と、前
記第１仕切板１８の中央部において第１仕切板１
８と直交するように、そして傾斜して設けた室外
熱交換器２５と第１仕切板１８との間を仕切るよ
うに第２仕切板３７とを設けている。

上記構成において、本体１７の据付けは壁１６
に開口した横手方向に長い一つの貫通口３５に対
し、前記本体１７の開口枠３４を挿入する。そし
てこの個別形空気調和機を運転することにより、
室内機室２０側では室内吸込口２１より流入した
室内空気が室内熱交換器２２を通過し、室内送風
機２４によつて室内吹出口２３より室内へ吹出さ
れ空調が行なわれる。一方室外機室１９では、本
体上方の貫通口３５の一方側を経て吸気口３２よ
り外気が流入し、第２図に示す吸気フアン２９に
よつて下方へ流れ、矢印Ａに示す室外熱交換器２
５の残る約半分を通過して矢印Ｂに示すように排
気フアン側に回り込むように、すなわち第３図に
示す矢印Ｃのように室外熱交換器２５の残る半分
を通過して、排気フアン３０により排気口３３を
経て貫通口３５より外へ排気する流路が構成され
る。

このような構成とすることにより、壁１６の貫
通口３５は横手に長い一つの貫通口でよいことに
なり、したがつて本体１７側においてもこの貫通
口に対応し、吸気口３２と排気口３３とを連設し
た一つの開口枠３４でよいことになる。なお、本
実施例では、吸気フアンと排気フアンとをクロス
フローフアン形を使用したが、シロツコフアンを
使つて吸気と排気を互いに向きを変えて使用して
もよい。

なお、本実施例では壁を貫通して設けた実施例
としたが、窓枠などに嵌め込む形態にしてもよ
い。

発明の効果 前記実施例の説明より明らかなように本発明
は、室外機室において、室外熱交換器とモーター
の両軸に一方が吸気フアンとして構成し他方が排
気フアンとして構成するようにした室外送風機と
を備え、室外機室と室内機室とを区画する第１仕
切板と直交し、第１仕切板と室外熱交換器との間
であつて中央部に設けた第２仕切板とを設けると
ともに前記吸気フアンと排気フアンに対応した開
口枠と、この開口枠に対応して壁側に貫通口を設
ける構成としたから、従来のように上下に２つの
貫通口を分割して設ける必要がなく、吸気用と排
気用の２つの大きい吸排気口を不要とし、建築デ
ザインを向上させることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の個別形空気調和機
装置の透視斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａにお
ける個別形空気調和機装置の断面図、第３図は同
第１図のＢ−Ｂにおける個別形空気調和機装置の
断面図、第４図は同個別形空気調和機の前方から
見た外観図、第５図は同個別形空気調和機の後方
から見た外観図、第６図は従来の個別形空気調和
機装置の断面図である。 １７……本体、１８……第１仕切板、１９……
室外機室、２０……室内機室、２５……室外熱交
換器、２７……室外送風機、２８……モーター、
２９……吸気フアン、３０……排気フアン、３２
……吸気口、３３……排気口、３４……開口枠、
３５……貫通口、３６……第３仕切板、３７……
第２仕切板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体の内側に室外機室と室内機室とを区画す
   る第１仕切板と、前記室外機室内に前記第１仕切
   板の中央部に直交し室外熱交換器との間に設けら
   れた第２仕切板と、前記室外熱交換器に対応する
   とともに、モーターの両軸に固定され、一方側を
   吸気フアン他方側を排気フアンに形成した室外送
   風機とを設け、前記吸気フアンおよび排気フアン
   を区画する第３仕切板を設けるとともに、前記吸
   気フアンおよび排気フアンに対応した開口枠と、
   この開口枠に対応して壁に貫通口を形成してなる
   個別形空気調和機装置。