JPH0439443A - 内燃機関のフライホィール装置 - Google Patents
内燃機関のフライホィール装置Info
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- JPH0439443A JPH0439443A JP14541690A JP14541690A JPH0439443A JP H0439443 A JPH0439443 A JP H0439443A JP 14541690 A JP14541690 A JP 14541690A JP 14541690 A JP14541690 A JP 14541690A JP H0439443 A JPH0439443 A JP H0439443A
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- crankshaft
- flywheel
- internal combustion
- combustion engine
- gear
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- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 title claims abstract description 24
- 238000004880 explosion Methods 0.000 abstract description 12
- 230000000694 effects Effects 0.000 abstract description 6
- 239000013598 vector Substances 0.000 abstract description 4
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 4
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 4
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 3
- 239000007858 starting material Substances 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 238000010420 art technique Methods 0.000 description 1
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 1
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は内燃機関に使用され、クランク軸まわりの機関
本体のロール振動を低減するフライホイール装置に関す
るものである。
本体のロール振動を低減するフライホイール装置に関す
るものである。
内燃機関は、たとえ多気筒のものであっても、気筒内の
爆発によるクランク軸の駆動が間欠的に生じるので、ク
ランク軸は例えば4サイクルの4気筒機関で、毎秒30
〜300回程度の加速と減速を繰返していることになる
。これによって、負荷のかかったクランク軸及び被駆動
軸には回転変動すなわち回転速度の変動が発生するので
、それを低減させて回転を円滑にするために、クランク
軸にはフライホイールが付設される。そして自動車用内
燃機関では、一般にフライホイールがスタータ用のリン
グギヤを兼ねていることが多い。しがしフライホイール
を設けてクランク軸の回転変動を低減させても、気筒内
の爆発によりクランク軸を駆動する時に反作用として、
機関本体に作用するクランク軸を中心とするロール振動
の強制力は低減されない。
爆発によるクランク軸の駆動が間欠的に生じるので、ク
ランク軸は例えば4サイクルの4気筒機関で、毎秒30
〜300回程度の加速と減速を繰返していることになる
。これによって、負荷のかかったクランク軸及び被駆動
軸には回転変動すなわち回転速度の変動が発生するので
、それを低減させて回転を円滑にするために、クランク
軸にはフライホイールが付設される。そして自動車用内
燃機関では、一般にフライホイールがスタータ用のリン
グギヤを兼ねていることが多い。しがしフライホイール
を設けてクランク軸の回転変動を低減させても、気筒内
の爆発によりクランク軸を駆動する時に反作用として、
機関本体に作用するクランク軸を中心とするロール振動
の強制力は低減されない。
内燃機関におけるクランク軸を中心とする機関本体のロ
ール振動の強制力は、クランク軸の回転変動の反作用に
よるものとしてとらえることができる。ただし、具体的
に機関本体にどのように力が作用するのかということに
ついては、次のように考えることができる。(ここでは
爆発圧力による回転変動に注目する。)爆発行程におい
てピストンとシリンダ壁との間に作用する側圧力(サイ
ドスラスト)がある。ピストンの移動によってピストン
ピンとクランク軸中心との距離は変化するが、この距離
をモーメントの腕としたピストンの側圧力によるモーメ
ントが機関本体を倒し、クランク軸のまわりに回動させ
ようとする作用をする。
ール振動の強制力は、クランク軸の回転変動の反作用に
よるものとしてとらえることができる。ただし、具体的
に機関本体にどのように力が作用するのかということに
ついては、次のように考えることができる。(ここでは
爆発圧力による回転変動に注目する。)爆発行程におい
てピストンとシリンダ壁との間に作用する側圧力(サイ
ドスラスト)がある。ピストンの移動によってピストン
ピンとクランク軸中心との距離は変化するが、この距離
をモーメントの腕としたピストンの側圧力によるモーメ
ントが機関本体を倒し、クランク軸のまわりに回動させ
ようとする作用をする。
このモーメントが各気筒の爆発のつど間欠的に生じるた
めに、機関本体がマウント上でクランク軸を中心とする
ロール振動を強制されるのである。
めに、機関本体がマウント上でクランク軸を中心とする
ロール振動を強制されるのである。
クランク軸の回転変動の強制力も、ピストンの側圧力に
よるローリングモーメントも、もとは同じ内燃機関の間
欠的な爆発により発生するものであるから周期及び大き
さが一致している。以上の他に更に他の原因、たとえば
ピストンの往復運動やコネクティングロッドの揺動運動
等に起因する加振力が加わって、機関本体にクランク軸
まわりの大きなロール振動を発生させることがある。
よるローリングモーメントも、もとは同じ内燃機関の間
欠的な爆発により発生するものであるから周期及び大き
さが一致している。以上の他に更に他の原因、たとえば
ピストンの往復運動やコネクティングロッドの揺動運動
等に起因する加振力が加わって、機関本体にクランク軸
まわりの大きなロール振動を発生させることがある。
内燃機関のロール振動を低減させるための手段は、昔か
ら色々と研究されて来たが、比較的新しいものとしては
実開昭62−49040号公報に記載されたものがある
。
ら色々と研究されて来たが、比較的新しいものとしては
実開昭62−49040号公報に記載されたものがある
。
この従来技術においては、クランク軸に対して等速の逆
回転をするバランサ軸を平行に軸支し、該バランサ軸に
偏心したバランスウェイトを取付けて、前記の機関本体
のロール振動を軽減させることを意図している。
回転をするバランサ軸を平行に軸支し、該バランサ軸に
偏心したバランスウェイトを取付けて、前記の機関本体
のロール振動を軽減させることを意図している。
内燃機関本体のロール振動は、基本的には爆発圧力によ
るものが主であり、負荷によって爆発圧力は変化するか
ら、ロール振動の大きさも変化する。
るものが主であり、負荷によって爆発圧力は変化するか
ら、ロール振動の大きさも変化する。
前述の従来技術も、ロール振動の軽減効果はあるが、バ
ランスウェイトによる力は回転数の2乗に比例して定ま
るものであり、爆発圧力の値とは直接関係しないた於、
色々な運転条件に対して常にロール振動の消去を期待す
ることはできない。
ランスウェイトによる力は回転数の2乗に比例して定ま
るものであり、爆発圧力の値とは直接関係しないた於、
色々な運転条件に対して常にロール振動の消去を期待す
ることはできない。
本発明は、これらの従来技術と異なり、機関本体にロー
ル振動を発生させる多くの原因のうち、特に爆発圧力に
よるものに対して効果がある対策を講じることを解決課
題としている。
ル振動を発生させる多くの原因のうち、特に爆発圧力に
よるものに対して効果がある対策を講じることを解決課
題としている。
本発明は前記の課題を解決するための手段として、内燃
機関のクランク軸に直結される正回転フライホイールと
、前記クランク軸に取付けられて逆回転フライホイール
を駆動する駆動歯車と、前記駆動歯車と歯合して逆回転
する歯車と、前記クランク軸から所定の距離だけ離れた
位置でそれ自体が前記内燃機関の本体に支持されると共
に、前記逆回転する歯車を回転可能に支承する回転軸と
、前記逆回転する歯車により前記正回転フライホイール
とは反対の方向に回転駆動され、前記クランク軸からみ
て前記正回転フライホイールと角運動量の大きさが同じ
で符号が反対になるように設定された逆回転フライホイ
ールとを備えていることを特徴とする内燃機関のフライ
ホイール装置を提供する。
機関のクランク軸に直結される正回転フライホイールと
、前記クランク軸に取付けられて逆回転フライホイール
を駆動する駆動歯車と、前記駆動歯車と歯合して逆回転
する歯車と、前記クランク軸から所定の距離だけ離れた
位置でそれ自体が前記内燃機関の本体に支持されると共
に、前記逆回転する歯車を回転可能に支承する回転軸と
、前記逆回転する歯車により前記正回転フライホイール
とは反対の方向に回転駆動され、前記クランク軸からみ
て前記正回転フライホイールと角運動量の大きさが同じ
で符号が反対になるように設定された逆回転フライホイ
ールとを備えていることを特徴とする内燃機関のフライ
ホイール装置を提供する。
正回転フライホイールはクランク軸の回転変動を低減さ
せる効果をもつが、内燃機関本体のロール振動を抑制す
ることはできない。本発明においては、逆回転フライホ
イールを設けるとともに、それが正回転フライホイール
の角運動量と大きさが同じでベクトルの向きが反対の角
運動量をもつようにすることにより、両者の回転変動が
相殺しあって機関のロール振動を発生させない。
せる効果をもつが、内燃機関本体のロール振動を抑制す
ることはできない。本発明においては、逆回転フライホ
イールを設けるとともに、それが正回転フライホイール
の角運動量と大きさが同じでベクトルの向きが反対の角
運動量をもつようにすることにより、両者の回転変動が
相殺しあって機関のロール振動を発生させない。
その具体的なメカニズムを次に述べる。駆動歯車と歯合
して逆回転する歯車には逆回転フライホイールを駆動す
るための力が作用するが、その力が前記逆回転する歯車
の回転軸から機関本体に伝えられる。クランク軸との距
離を胱とする前記カのモーメントは、内燃機関のピスト
ンに作用する爆発行程における側圧力に起因するロール
振動のモーメントを打消す作用をするので、ロール振動
の加振力となる主要な2つのモーメントが相殺されて、
機関本体のロール振動が大巾に減少する。
して逆回転する歯車には逆回転フライホイールを駆動す
るための力が作用するが、その力が前記逆回転する歯車
の回転軸から機関本体に伝えられる。クランク軸との距
離を胱とする前記カのモーメントは、内燃機関のピスト
ンに作用する爆発行程における側圧力に起因するロール
振動のモーメントを打消す作用をするので、ロール振動
の加振力となる主要な2つのモーメントが相殺されて、
機関本体のロール振動が大巾に減少する。
本発明の第1の実施例を示す第1図〜第3図において、
1は内燃機関のクランク軸で、その軸端1aはそれを軸
承する機関本体2の開口2aから外部に突畠して、本体
2の外部において通常の正回転フライホイール3が一体
的に取付けられている。正回転フライホイール3は、例
えば図示されないスタータモータのピニオンが係合する
リングギヤを兼ねることができ、その場合は外周縁等に
歯車としての歯が形成される。
1は内燃機関のクランク軸で、その軸端1aはそれを軸
承する機関本体2の開口2aから外部に突畠して、本体
2の外部において通常の正回転フライホイール3が一体
的に取付けられている。正回転フライホイール3は、例
えば図示されないスタータモータのピニオンが係合する
リングギヤを兼ねることができ、その場合は外周縁等に
歯車としての歯が形成される。
本発明の特徴に対応するものとして、クランク軸のm端
1aの一部には駆動歯車4がキー等によって一体的に取
付けられており、その周縁に常時歯合する第1のアイド
ル歯車5が1個以上(図示例では4個)、機関本体1に
支持されたアイドル歯車軸6上で回転可能に軸承されて
設けられる。
1aの一部には駆動歯車4がキー等によって一体的に取
付けられており、その周縁に常時歯合する第1のアイド
ル歯車5が1個以上(図示例では4個)、機関本体1に
支持されたアイドル歯車軸6上で回転可能に軸承されて
設けられる。
第1のアイドル歯車5のピッチ円直径は駆動歯車のそれ
に比して小さいので、歯車4及び5は増速歯車列を構成
する。第1のアイドル歯車5はそれよりもピッチ円直径
の大きい同軸の第2のアイドル歯車7と一体化されてお
り、第2のアイドル歯車7は冠状の内歯車として形成さ
れた被駆動歯車8と常時歯合している。被駆動歯車8は
クランク軸の軸端1a上に設けられた軸受9により回転
自由に支持され、クランク軸1から直接に駆動されるこ
とはない。
に比して小さいので、歯車4及び5は増速歯車列を構成
する。第1のアイドル歯車5はそれよりもピッチ円直径
の大きい同軸の第2のアイドル歯車7と一体化されてお
り、第2のアイドル歯車7は冠状の内歯車として形成さ
れた被駆動歯車8と常時歯合している。被駆動歯車8は
クランク軸の軸端1a上に設けられた軸受9により回転
自由に支持され、クランク軸1から直接に駆動されるこ
とはない。
第1の実施例における被駆動歯車8は、本発明の特徴の
一つである逆回転フライホイール10を構成するもので
あって、歯車4.5.7を介してクランク軸1から駆動
される場合に、歯車4,5゜7等と協同してクランク軸
の軸端1aに直結された正回転フライホイール3に対し
て回転方向が逆で正回転フライホイール3の慣性モーメ
ントと等しい大きさの等価慣性モーメント■、(クラン
ク軸1からみた)を持つように、それ自体の慣性モーメ
ント■、の値や、駆動歯車列4−5−7−8の歯車比が
設定される。
一つである逆回転フライホイール10を構成するもので
あって、歯車4.5.7を介してクランク軸1から駆動
される場合に、歯車4,5゜7等と協同してクランク軸
の軸端1aに直結された正回転フライホイール3に対し
て回転方向が逆で正回転フライホイール3の慣性モーメ
ントと等しい大きさの等価慣性モーメント■、(クラン
ク軸1からみた)を持つように、それ自体の慣性モーメ
ント■、の値や、駆動歯車列4−5−7−8の歯車比が
設定される。
したがって、このようにして構成されたフライホイール
装置が内燃機関によって駆動されるときは、逆回転フラ
イホイール10である被駆動歯車8は、正回転フライホ
イール3が有する角運動量と大きさが同じでベクトルの
向きが反対の角運動量を、クランク軸1に関して有する
ことになる。そしてクランク軸1に内燃機関の宿命であ
るねじり振動が加わって2つのフライホイール3及び1
0が回転変動を起こし、それぞれの角運動量に変化が生
じても、それらの変化量は互いに大きさが同じで向きが
反対のベクトル量になるから、それらによる影響は相殺
されてしまい、フライホイールの角運動量の変化による
機関本体20ロール振動が発生しなくなる。
装置が内燃機関によって駆動されるときは、逆回転フラ
イホイール10である被駆動歯車8は、正回転フライホ
イール3が有する角運動量と大きさが同じでベクトルの
向きが反対の角運動量を、クランク軸1に関して有する
ことになる。そしてクランク軸1に内燃機関の宿命であ
るねじり振動が加わって2つのフライホイール3及び1
0が回転変動を起こし、それぞれの角運動量に変化が生
じても、それらの変化量は互いに大きさが同じで向きが
反対のベクトル量になるから、それらによる影響は相殺
されてしまい、フライホイールの角運動量の変化による
機関本体20ロール振動が発生しなくなる。
この場合さらに有利なことは、アイドル歯車5及び7の
軸6には、駆動歯車4から逆回転フライホイール10を
構成する被駆動歯車8へ回転力が伝達される際に、第2
図に示すように駆動歯車4のピッチ円4aの周方向に作
用する駆動力F1と、被駆動歯車8のピッチ円8aの周
方向に作用する駆動反力F2とがアイドル歯車5及び7
に作用してアイドル歯車軸6をF+=F2なる力によっ
てクランク軸1のまわりに回動させようとすることであ
る。
軸6には、駆動歯車4から逆回転フライホイール10を
構成する被駆動歯車8へ回転力が伝達される際に、第2
図に示すように駆動歯車4のピッチ円4aの周方向に作
用する駆動力F1と、被駆動歯車8のピッチ円8aの周
方向に作用する駆動反力F2とがアイドル歯車5及び7
に作用してアイドル歯車軸6をF+=F2なる力によっ
てクランク軸1のまわりに回動させようとすることであ
る。
アイドル歯車軸6は機関本体2に支持されているから、
F、+F2なる力は機関本体2をクランク軸1のまわり
に回動させようとするモーメントを発生し、アイドル歯
車軸6が図示例のように4個あれば、F+ +F2の4
倍の力がクランクシャフト1とアイドル歯車軸6との距
nβ1を腕として4β、(Fl+F2)なるモーメント
を生じ(もし歯車軸6が唯1つであれば図示例の場合の
(Fl+F2)の4倍の力が全て軸6に作用する。)、
これが第3図に示すようにピストン11の側圧力F、に
よるクランク軸1とピストンピン12との距離12を腕
とするロール振動のモーメントF、−1□と拮抗すれば
、側圧力F、による機関本体2のロール振動は生じなく
なる。もし完全に同じ値のモーメントが生じなくても、
ロール振動が減衰することは明らかである。
F、+F2なる力は機関本体2をクランク軸1のまわり
に回動させようとするモーメントを発生し、アイドル歯
車軸6が図示例のように4個あれば、F+ +F2の4
倍の力がクランクシャフト1とアイドル歯車軸6との距
nβ1を腕として4β、(Fl+F2)なるモーメント
を生じ(もし歯車軸6が唯1つであれば図示例の場合の
(Fl+F2)の4倍の力が全て軸6に作用する。)、
これが第3図に示すようにピストン11の側圧力F、に
よるクランク軸1とピストンピン12との距離12を腕
とするロール振動のモーメントF、−1□と拮抗すれば
、側圧力F、による機関本体2のロール振動は生じなく
なる。もし完全に同じ値のモーメントが生じなくても、
ロール振動が減衰することは明らかである。
なお、第3図においてP−Aは機関の爆発圧力Pが面積
Aのピストン11の頂面に作用して縦軸方向に発生する
ピストンの駆動力、Fはコンロッド13の方向に向う駆
動力P−3の分力である。次に、本発明のフライホイー
ル装置の設計のために、前述の逆回転フライホイール1
0(被駆動歯車8)が必要とする慣性モーメントと等価
慣性モーメントとの関係を詳細に説明する。まず、記号
文字を次のように定義する。
Aのピストン11の頂面に作用して縦軸方向に発生する
ピストンの駆動力、Fはコンロッド13の方向に向う駆
動力P−3の分力である。次に、本発明のフライホイー
ル装置の設計のために、前述の逆回転フライホイール1
0(被駆動歯車8)が必要とする慣性モーメントと等価
慣性モーメントとの関係を詳細に説明する。まず、記号
文字を次のように定義する。
工、 クランク軸直結フライホイール3のillモーメ
ント I、 逆回転フライホイール8の慣性モーメント 1、 逆回転フライホイール8のクランク軸1からみた
等価慣性モーメント r、 駆動歯車4のピッチ円4aの径 r、1 第1のアイドル歯車5のピッチ円の径rP2
第2のアイドル歯車7のピッチ円の径rr 逆回
転フライホイール8の内歯のピッチ円8aの径 ω、 クランク軸1の回転速度 ω、 逆回転フライホイール8の回転速度a クラン
ク軸1と、逆回転フライホイール80回転数比 (なお、駆動歯車1やアイドル歯車5.7の慣性モーメ
ントは、相対的に小さいとして無視する。)まず、ω、
との1の関係は ω、=a・ω、 (1)aは、次
式で与えられる。
ント I、 逆回転フライホイール8の慣性モーメント 1、 逆回転フライホイール8のクランク軸1からみた
等価慣性モーメント r、 駆動歯車4のピッチ円4aの径 r、1 第1のアイドル歯車5のピッチ円の径rP2
第2のアイドル歯車7のピッチ円の径rr 逆回
転フライホイール8の内歯のピッチ円8aの径 ω、 クランク軸1の回転速度 ω、 逆回転フライホイール8の回転速度a クラン
ク軸1と、逆回転フライホイール80回転数比 (なお、駆動歯車1やアイドル歯車5.7の慣性モーメ
ントは、相対的に小さいとして無視する。)まず、ω、
との1の関係は ω、=a・ω、 (1)aは、次
式で与えられる。
a=(rs ’ rpz) / (rp+・rr)”
(rs ’ rpz) / (rp+ ’ (rs
+ rp、 + rpa)■、と1rの角運動量は、
それぞれ1.・ω。
(rs ’ rpz) / (rp+ ’ (rs
+ rp、 + rpa)■、と1rの角運動量は、
それぞれ1.・ω。
と工、・ω、であり、これらが、互いに等しい時、機関
本体2へのロール振動強制力が消去される。
本体2へのロール振動強制力が消去される。
したがって、必要な工、の大きさは、次式で与えられる
。
。
I、=1. ・ω、/ω、 −1,/a (3
)クランク軸1から見た、逆回転フライホイール8の等
価な慣性モーメント1.、は次式で与えられる。
)クランク軸1から見た、逆回転フライホイール8の等
価な慣性モーメント1.、は次式で与えられる。
I、、=1. ・a2 (4)
クランク軸全体としてみた時の、等価な慣性モーメント
は、 Is =Ire=1.+ I、 ・a2となり、従来
よりも増加するので、従来の値で十分であればI。
クランク軸全体としてみた時の、等価な慣性モーメント
は、 Is =Ire=1.+ I、 ・a2となり、従来
よりも増加するので、従来の値で十分であればI。
を小さくすることができる。
本発明の第2の実施例を第4図及び第5図に示す。第1
図〜第3図に示した第1の実施例と実質的に同じものに
は、同じ符号を付けている。第2の実施例が第1の実施
例と異なる点は、アイドル歯車がない点と逆回転フライ
ホイールの構造が異なることで、この場合は駆動歯車4
が、機関本体2に支持された被駆動歯車軸14上に軸承
されている被駆動歯車15を直接に増速して逆回転駆動
するようになっている。そして被駆動歯車15には一体
的に所定の慣性モーメントを有する追加のフライホイー
ル16が付設されており、被駆動歯車15と追加のフラ
イホイール16とが一体となって、本発明の逆回転フラ
イホイールIOを構成する。そのた杓に、被駆動歯車1
5と追加のフライホイール16が、合わせてフライホイ
ール3の慣性モーメントIIIに見合う大きさのクラン
ク軸1からみた等価慣性モーメン)I、、を与えられて
いる。追加のフライホイール16は歯車列4−15によ
って増速駆動されるので、それ自体の慣性モーメント■
、は比較的小さくてよいのである。
図〜第3図に示した第1の実施例と実質的に同じものに
は、同じ符号を付けている。第2の実施例が第1の実施
例と異なる点は、アイドル歯車がない点と逆回転フライ
ホイールの構造が異なることで、この場合は駆動歯車4
が、機関本体2に支持された被駆動歯車軸14上に軸承
されている被駆動歯車15を直接に増速して逆回転駆動
するようになっている。そして被駆動歯車15には一体
的に所定の慣性モーメントを有する追加のフライホイー
ル16が付設されており、被駆動歯車15と追加のフラ
イホイール16とが一体となって、本発明の逆回転フラ
イホイールIOを構成する。そのた杓に、被駆動歯車1
5と追加のフライホイール16が、合わせてフライホイ
ール3の慣性モーメントIIIに見合う大きさのクラン
ク軸1からみた等価慣性モーメン)I、、を与えられて
いる。追加のフライホイール16は歯車列4−15によ
って増速駆動されるので、それ自体の慣性モーメント■
、は比較的小さくてよいのである。
第2の実施例では、逆回転フライホイール10はクラン
ク軸1の軸線と離れた被駆動歯車軸14上に支承されて
、その位置で回動する。この例のように、逆回転フライ
ホイール10は、正回転フライホイール3に近接させて
同軸線上に設ける必要は特にないので、空きスペースを
利用して設けることができる。しかし、ピストン11の
側圧力F、に起因するロール振動を打消すモーメントを
発生させるために、被駆動歯車軸14とクランク軸1の
間の距tl(A、、)はモーメントの腕の長さとなるの
で、この距n<p、>がいくらであってもよいという訳
ではない。このようにして構成された第2の実施例は、
前述の第1の実施例と同じ原理によるものであるから、
略同様な作用、効果を奏する。但し、この場合は、第1
の実施例における駆動反力F2は発生しないので、ピス
トンの側圧力によるロール振動を打消す作用は駆動歯車
4から被駆動歯車15へ伝えられる駆動力F+ と距離
β1とによって大きさが決まるモーメントによって生じ
る。
ク軸1の軸線と離れた被駆動歯車軸14上に支承されて
、その位置で回動する。この例のように、逆回転フライ
ホイール10は、正回転フライホイール3に近接させて
同軸線上に設ける必要は特にないので、空きスペースを
利用して設けることができる。しかし、ピストン11の
側圧力F、に起因するロール振動を打消すモーメントを
発生させるために、被駆動歯車軸14とクランク軸1の
間の距tl(A、、)はモーメントの腕の長さとなるの
で、この距n<p、>がいくらであってもよいという訳
ではない。このようにして構成された第2の実施例は、
前述の第1の実施例と同じ原理によるものであるから、
略同様な作用、効果を奏する。但し、この場合は、第1
の実施例における駆動反力F2は発生しないので、ピス
トンの側圧力によるロール振動を打消す作用は駆動歯車
4から被駆動歯車15へ伝えられる駆動力F+ と距離
β1とによって大きさが決まるモーメントによって生じ
る。
本発明を実施すれば、クランク軸の回転変動により生ず
る機関本体のロール振動の加振力が打消されると共に、
ピストンの側圧力により生じるロール振動の加振力も同
時に打消されるので、主要な2つの加振力が減衰するこ
とによって内燃機関のロール振動は大幅に減少し、それ
を搭載した自動車等においては、体に感じる不快な振動
や騒音等が除去されて乗心地が向上する。
る機関本体のロール振動の加振力が打消されると共に、
ピストンの側圧力により生じるロール振動の加振力も同
時に打消されるので、主要な2つの加振力が減衰するこ
とによって内燃機関のロール振動は大幅に減少し、それ
を搭載した自動車等においては、体に感じる不快な振動
や騒音等が除去されて乗心地が向上する。
第1図は本発明の第1の実施例を示す正断面図、第2図
は同じく側面図、第3図は第1の実施例によるフライホ
イール装置の作用を説明するために内燃機関の本体をも
含めて示した模式図、第4図は第2の実施例を示す正断
面図、第5図は同じく側面図である。 1・・・クランク軸、 1a・・・軸端、2・・
・機関本体、 2a・・・開口、3・・・正回転
フライホイール、 4・・・駆動歯車、 4a・・・ピッチ円、5・
・・第1のアイドル歯車、 6・・・アイドル歯車軸、 7・・・第2のアイドル歯車、 8・・・被駆動歯車、 8a・・・ピッチ円、9
・・・軸受、 10・・・逆回転フライホイール、 二1・・・ピストン、12・・・ピストンピン、13・
・・コンロッド、 14・・・被駆動歯車軸、15
・・・被駆動歯車、 16・・・追加のフライホイール。
は同じく側面図、第3図は第1の実施例によるフライホ
イール装置の作用を説明するために内燃機関の本体をも
含めて示した模式図、第4図は第2の実施例を示す正断
面図、第5図は同じく側面図である。 1・・・クランク軸、 1a・・・軸端、2・・
・機関本体、 2a・・・開口、3・・・正回転
フライホイール、 4・・・駆動歯車、 4a・・・ピッチ円、5・
・・第1のアイドル歯車、 6・・・アイドル歯車軸、 7・・・第2のアイドル歯車、 8・・・被駆動歯車、 8a・・・ピッチ円、9
・・・軸受、 10・・・逆回転フライホイール、 二1・・・ピストン、12・・・ピストンピン、13・
・・コンロッド、 14・・・被駆動歯車軸、15
・・・被駆動歯車、 16・・・追加のフライホイール。
Claims (1)
- 内燃機関のクランク軸に直結される正回転フライホィー
ルと、前記クランク軸に取付けられて逆回転フライホィ
ールを駆動する駆動歯車と、前記駆動歯車と歯合して逆
回転する歯車と、前記クランク軸から所定の距離だけ離
れた位置でそれ自体が前記内燃機関の本体に支持される
と共に、前記逆回転する歯車を回転可能に支承する回転
軸と、前記逆回転する歯車により前記正回転フライホィ
ールとは反対の方向に回転駆動され、前記クランク軸か
らみて前記正回転フライホィールと角運動量の大きさが
同じで符号が反対になるように設定された逆回転フライ
ホィールとを備えていることを特徴とする内燃機関のフ
ライホィール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14541690A JPH0439443A (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | 内燃機関のフライホィール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14541690A JPH0439443A (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | 内燃機関のフライホィール装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0439443A true JPH0439443A (ja) | 1992-02-10 |
Family
ID=15384751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14541690A Pending JPH0439443A (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | 内燃機関のフライホィール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0439443A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6996338B2 (en) * | 2000-02-20 | 2006-02-07 | Spintech Technologies, Ltd. | Lens protection mechanism |
JP2017044169A (ja) * | 2015-08-27 | 2017-03-02 | ヤマハ発動機株式会社 | エンジン及び鞍乗型車両 |
JP2021109599A (ja) * | 2020-01-14 | 2021-08-02 | 株式会社アルテミス | ハイブリッド車両用駆動装置 |
-
1990
- 1990-06-05 JP JP14541690A patent/JPH0439443A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6996338B2 (en) * | 2000-02-20 | 2006-02-07 | Spintech Technologies, Ltd. | Lens protection mechanism |
US7104657B2 (en) | 2000-02-20 | 2006-09-12 | Spintech Med. Ltd. | Lens protection for medical purposes |
JP2017044169A (ja) * | 2015-08-27 | 2017-03-02 | ヤマハ発動機株式会社 | エンジン及び鞍乗型車両 |
JP2021109599A (ja) * | 2020-01-14 | 2021-08-02 | 株式会社アルテミス | ハイブリッド車両用駆動装置 |
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