JPH0439420B2 - - Google Patents

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JPH0439420B2
JPH0439420B2 JP60004952A JP495285A JPH0439420B2 JP H0439420 B2 JPH0439420 B2 JP H0439420B2 JP 60004952 A JP60004952 A JP 60004952A JP 495285 A JP495285 A JP 495285A JP H0439420 B2 JPH0439420 B2 JP H0439420B2
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JP
Japan
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polyvinyl alcohol
moisture
humidifying material
drying
polyvinyl
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JP60004952A
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、木材、陶磁器、皮革等の熱処理工程
において、過乾燥を防ぐために適度の湿度を与え
る加湿材に係わるものである。
(従来の技術) 木材、木工品、あるいは皮革の乾燥、熱処理、
または陶磁器等の乾燥等においては、熱処理機を
用いその中にこれ等の物品を静置して加熱を行な
うという方法が従来より一般的であつた。
しかし、かかる方法においては、乾燥が不均一
に進行し、部分的な過乾燥が起こり、歪による変
形、ひゞ入り、割れあるいは変色等の好ましから
ざる現象が生じ易かつた。
即ち、水分を多量に含む物品の加熱乾燥は、外
部より加熱を行なう事により、物品の温度を上昇
せしめ平衡水分率を相対的に低下させ、余剰の水
分は、その物品の表面より気化し蒸発、系外に除
去せしむる事により行なわれるが、この際、乾燥
機内部の加熱気体の温度が高く、相対湿度が低い
と、表面の水分が急速に気化蒸発し、内部から表
面への水分の移行が追いつかず、従つて表面部分
のみが過乾燥となる。乾燥される物品によつて
は、過乾燥になる事により状態が著しく変化して
内部よりの水分の移行を阻害する様になり、均質
な乾燥が出来なくなつたり、ひゞ入り、割れ、変
色等の好ましからざる現象を惹起するものであ
る。その為、特に大型の木材、木工品等は、自然
乾燥(天日乾燥)という手段がとられ、乾燥に極
めて長い時間がかかるという欠点があつた。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明者等は、従来の方法の持つ上述の欠点を
解消する為に鋭意研究を行なつた結果、本発明を
完成するに至つたものであり、その目的とする所
は、局部的な過乾燥を防止し、均一な乾燥・熱処
理を行なう為の加湿材を提供する事にある。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的は、連続気孔を有するポリビニルホ
ルマール系多孔質体と、延伸熱処理されたポリビ
ニルアルコール系皮膜体とを重積々層してなるこ
とを特徴とする加湿材により達成しうる。延伸熱
処理されたポリビニルアルコール系皮膜体が通気
性を有し、かつ、該積層体の最外層に位置する加
湿材であれば、後述する作用・効果において更に
好適である。
本発明に適用されるポリビニルホルマール系多
孔質体は、重合度300〜2000、ケン化度80モル%
以上のポリビニルアルコールの一種又はそれ以上
を適宜混合し水溶液としたものに、架橋剤として
のアルデヒド類、接触としての有機又は無機酸
類、及び気孔生成剤としての澱粉類又は発泡剤を
加えたものを、40〜90℃の温度にて必要時間反応
させる公知方法にて得られたものを、必要な形状
をスライス、切断加工されたものを言う。
かゝる方法にて製造されたポリビニルフオルマ
ール系多孔質体は、その分子構造中に多くの残存
水酸基を持つため親水性が強く、且つ高い気孔率
を以つて連続構造の微細気孔を有した一体構造の
多孔質体であるため、保水性、保湿性に富み、そ
の乾燥重量に対し700〜1200%の水分を吸収し保
持する能力を持つ。また高湿度雰囲気中に置かれ
た場合は、水分を積極的に吸収し、低湿度雰囲気
中においては、水分を放出する性質を有し、雰囲
気湿度を自動的に調節することができる。このよ
うにポリビニルホルマール系多孔質体は、本発明
加湿材の素材として極めてすぐれた特質を有する
ものであり、これを単独で用いても十分の給湿作
用を発揮するが、本発明の目的に沿うためには、
次に述べる理由によりポリビニルアルコール系皮
膜体と複合する必要がある。即ち、ポリビニルホ
ルマール系多孔質体は、乾燥時と湿潤時とで著し
くその状態を異にする。具体的には、乾燥時には
硬化し湿潤時には柔軟化する性質を有し、特に柔
軟状態から硬化状態に至る間に約10%の体積収縮
があるため、まくれ、めくれ、反り、しわ等の大
巾な変形を生じ、外観上好ましからざる様相を呈
すると同時に、甚しきは、そのめくれ上つた端部
が、被乾燥体に接触する現象を起こす場合もあ
る。かかる現象を回避する為に、ポリビニルアル
コール系皮膜体を積載し、複合体とする事が極め
て有効である。即ち、ポリビニルアルコール系皮
膜体は、ポリビニルホルマール系多孔質体に比較
して保水性、保湿性はやゝ劣るが、強靭さ、温度
変化に対する寸法安定性にすぐれているため、該
複合体は前述のポリビニルホルマール系多孔質体
の有する乾燥時の変形という欠点を十分に補いう
るものである。特にポリビニルアルコール系皮膜
体が、一軸方向に延伸され、延伸と同時に同方向
に多数の筋状小裂開部を形成した後、熱処理され
延伸方向と交叉する方向に拡幅して得られた網状
体を適宜枚数経緯に積層接着してなるもの、ある
いは該網状体と筋目状裂開部は有するが拡幅処理
を施さないポリビニルアルコール系薄膜とを経緯
に積層接着して構成された積層体であれば、特に
その寸法安定性は良好となり更に好適なものとな
る。
また本発明に使用されるポリビニルアルコール
系被膜体については、ポリビニルアルコールの無
延伸無配向フイルムでは、吸湿、放湿を繰り返す
事により収縮、変形が起こり、積層体が経時的に
変形して外観が不良となるのみならず、また表面
が平滑で結露、流滴、落滴の防止という面でも若
干性能が劣るので、延伸熱処理を行ない、寸法安
定性を強化すると共にこの様な性能を改善したも
のの方が更に好適である。ここにおいて、ポリビ
ニルアルコール薄膜を、一軸方向に延伸する際、
延伸方向に筋状小切目即ち裂開部を設け、熱処理
を行ない延伸方向に拡幅して得られた網状体を複
数枚適宜経緯積層接着したものを用いた場合、あ
るいは該網状体と、筋状裂開部は有するが拡幅を
行なわないポリビニルアルコール系被膜体とを経
緯積層接着したものを用いた場合、寸法、安定
性、結露、流滴、落滴防止性能に更にすぐれたも
のとなり好適である。
また例えばポリビニルアルコール系皮膜体を縫
製あるいは接着剤、高周波接着等の手段を用いて
袋状に加工したものの中にポリビニルホルマール
系多孔質体シートを封入したものの、あるいは
各々のシートを重ね合わせて同様に縫製又は接着
加工した積層体を、加湿材として用いた場合は、
湿度の変化に応じて、双方の素材が水分を吸収又
は発散するが、その性能の主要な部分はポリビニ
ルホルマール系多孔質体の性能に負う所が多い。
しかるにポリビニルホルマール系多孔質体はその
水分の多少に応じて著しく状態を変化させるが、
ポリビニルアルコール系皮膜体はこのような変化
は比較的僅少である。かように、本発明になる積
層体は、吸湿・放湿といつた性能をポリビニルホ
ルマール系多孔質体を依存せしめ、状態変化、寸
法変化の抑制と言つた機能をポリビニルアルコー
ル系皮膜体を依存せしめた複合素材である。ポリ
ビニルホルマール系多孔質体の形状・寸法変化を
顕著に表わさしめないためには、ポリビニルアル
コール系皮膜体を最外層に配する事が最も有効で
あるが、この場合は、内側に位置するポリビニル
ホルマール系多孔質体の吸湿・放湿作用を円滑な
らしめるため、ポリビニルアルコール系皮膜体に
は通気性を保有せしめる。このようなポリビニル
アルコール系皮膜体としては前述の如く筋状小裂
開部を設け、特殊加工して経緯積層したもの、即
ちメツシユ状に小孔を有するものが最適であり、
更に同上の皮膜体の拡幅しないものと、したもの
とを経緯に積層接着したものでも良い。後者のも
のが効果を有する理由は上述の如く延伸熱処理さ
れたポリビニルアルコール系皮膜体は水蒸気を透
過する、即ち透湿能力を有する為である。
更に既述の如くポリビニルホルマール系多孔質
体を細片化したものを、ポリビニルアルコール系
皮膜体をもつて作成した袋状シートの中に封入す
れば、ポリビニルアセタール系多孔質体の容量、
表面積を相対的に増やす事が出来る。
また、本発明加湿材は、被乾燥体の性質、大き
さ、乾燥機の容積等に合わせてその大きさを加減
する事が可能である。
(作用) 次に本発明加湿材の作用について説明する。
本発明加湿材は既述の通り、極めて水酸基の多
い合成樹脂、即ちポリビニルアルコールを原料と
した、ポリビニルホルマール系多孔質体と、延伸
熱処理されたポリビニルアルコール系皮膜体とを
重積々層したものがある為、水酸基を多量に保有
しており、保質、保水性に極めて富んだ素材であ
る。就中、ポリビニルホルマール系多孔質体はそ
の多孔構造と相俟つて、その体積にほゞ相当する
水分を保水する能力を有する。従つてかかる積層
体を、それに十分な水分を含浸、保水させた状態
で、乾燥機内に設置して加熱が行なわれた場合、
温度上昇に伴なう乾燥機内の雰囲気の相対湿度の
低下に見合つた量の水分を放出し、相対湿度を
ほゞ一定に保つと共に、また、雰囲気中の水分が
系外に除去されても、それを補いうるものであ
る。よつて機内の相対湿度は、温度の変化にかか
わらず、一定に保たれ被乾燥体の表面は、緩かに
乾燥が進行し、前述の局部的過乾燥といつた好ま
しからざる現象が効果的に防止され、均一な乾燥
が促進せしめられる。かかる作用は、例えばウレ
タンスポンジ等の多孔質体、布綿等を積層したウ
エス、あるいは、不織布等でも当然期待しうると
思われがちであるが、次に記す理由において不充
分である。
即ち、まずウレタン系等の多孔質体は、外観、
形状においてはポリビニルホルマール系多孔質体
と類似点を有するが、基本的に疎水性である為、
保水能力に著しく劣り、水分を多量に含ませても
すぐに水が脱落し、その効果の持続性に欠けるの
みならず落滴現象により被乾燥体を汚染させると
いう欠点を有する。
また、布綿等を積層したもの、あるいは不織布
等は、同様に保水能力に欠ける上、糸くず等の飛
散があり特に被乾燥体が表面汚染を嫌う様な場合
は使用に耐えず、これも十分なものとは言い難
い。
ところで、本発明の要点は、本発明加湿材を用
いて乾燥機の内部における局部的過乾燥を防止す
る点にあり、乾燥機の内部の相対湿度を均一に保
ちつつ熱処理を行なう事にある。木材、木工芸品
あるいは皮革製品の乾燥熱処理、陶磁器等の乾燥
作業においては、温度50〜100℃、相対湿度30〜
50%程度の通風乾燥機内で、適宜な時間乾燥を行
なうのが一般的である。しかるにかかる乾燥機に
おいては温度管理は行なわれるが、湿度管理は成
行きまかせであり、被乾燥体の水分が高い間は、
発散量多く高い相対湿度が保つが、乾燥が進むに
つれ、湿度は低下し、甚しきは相対湿度10〜20%
の過乾燥状態となる。この様な状態なると前述の
如く、被乾燥体の表面に、ひび入り、割れ、変色
等の好ましからざる現象が起き易い。
本発明加湿材は、乾燥作業の開始前、あるいは
中間段階にて、十分に水分を含浸させた状態で、
乾燥機側壁部分又は底面の全部又はその一部に敷
設される事により、相対湿度の低下に伴ないその
包含せる水分を放出し、雰囲気の湿度の著しい低
下を防止するものである。
以下実施例をもつて、本発明の効果を具体的に
説明する。
(実施例) ポリビニルホルマール系多孔質体としてスポン
ジシート商品名「ベルイーターD−3320」(鐘紡
(株)製)5mm厚のものを使用した。本製品は平均気
孔径130μm気孔径90%のものである。次にポリ
ビニルアルコール系皮膜体として商品名「ベルツ
ーキ750N」(鐘紡(株)製)を使用した。本製品は筋
状小裂開部を設け、延伸熱処理、拡幅したポリビ
ニルアルコール皮膜体を経緯積層接着したもの
で、25%の空隙率を有するものである。「ベルイ
ーターD−3320」の両面を被覆するように「ベル
ツーキ750N」を積層し縫製して両者を接合せし
め、本発明加湿材を得た。このものを通風乾燥機
の側壁に水分を十分に含浸せしめた状態で吊し、
温度80℃にて運転し、その間の相対湿度の経時変
化を記録した。
結果を第1図に示す。機内の相対湿度は、10時
間連続運転后においても尚30%という適度な値を
示しており、本発明加湿材の卓越した作用・効果
が首肯される。
(効果) 本発明加湿材は、吸水・保水性に極めて優れ、
雰囲気の温湿度条件により自動的に放湿量を調節
する作用を行なうポリビニルホルマール系多孔質
体と、良好な透湿性を有し且つ寸法安定性大にし
て強靭な、特殊構造のポリビニルアルコール系皮
膜体との巧妙な組合せにより、形状・寸法変化を
最少限に抑えつゝ適宜の給湿を行い得るものであ
り、しかも市販の素材を以つて容易に製造し得る
ものであるから、従来局部的過乾燥のため諸種の
弊害、欠点を生じていた木材、皮革類をはじめ
種々の物品の乾燥工程が、適宜な温湿度条件で円
滑に行なわれる様になり、経済的にも有利に良質
の乾燥品が得られる。また、従来、人為的な短時
間乾燥では欠点を生じ、商品価値の毀損または低
下の惧れあるため、己むなく長時間の自然乾燥に
依存していたものも、本発明加湿材を適用して改
善された乾燥工程に付すことにより、何等問題無
く、頗る効率の良い短時間乾燥が可能となるな
ど、工業的に極めて利用価値の高い有用な発明で
あり、産業上大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明加湿材を乾燥機に応用した場合
の、乾燥機内温度および相対湿度の経時変化を示
す線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 連続気孔を有するポリビニルホルマール系多
    孔質体と、延伸熱処理されたポリビニルアルコー
    ル系皮膜体とを重積々層してなることを特徴とす
    る加湿材。 2 ポリビニルアルコール系皮膜体が、通気性を
    有し、かつ該加湿材の最外層に積層される特許請
    求の範囲第1項記載の加湿材。 3 ポリビニルアルコール系皮膜体が、一軸延伸
    された延伸方向に多数の筋状小裂開部を有するポ
    リビニルアルコール系薄膜の複数枚を経緯に積層
    接着したものである特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の加湿材。 4 ポリビニルアルコール系薄膜の少なくとも1
    枚が延伸方向と交叉する方向に拡幅して得られた
    網状体である特許請求の範囲第3項記載の加湿
    材。
JP60004952A 1985-01-17 1985-01-17 加湿材 Granted JPS61163848A (ja)

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JP60004952A JPS61163848A (ja) 1985-01-17 1985-01-17 加湿材

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JPS61163848A JPS61163848A (ja) 1986-07-24
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