JPH0439392B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、選別する細粒の混合率を調整する竪
型選別装置の混合率調整装置に関する。

従来技術とその問題点 従来から横型穀粒選別機には、（第５図参照）
横または斜に軸架回転する多孔壁筒２８の一方に
大小混合穀粒を供給する供給口２９を設け、他方
に大粒子の整粒を排出する整粒排出口３０を設
け、前記多孔壁筒２８から混合穀粒中の細粒を抜
取つて排出する細粒用搬送コンベア３１を軸架し
て該コンベア３１の樋底部に複数個の開閉弁３
２，３３，３４を備えた細粒排出口３５，３６，
３７をそれぞれ設け、前記搬送コンベア３１の終
端部を開放して整粒排出口３０に合流するように
し、細粒の混合作用は整粒排出口３０に近い細粒
排出口３５の開閉弁３２を閉成してその他の開閉
弁を開成し、また細粒量が不足する場合は次の細
粒排出口３６の開閉弁３３を閉成して選別した細
粒を搬送コンベア３１で搬送して整粒と合流して
細粒混合率を調整する構成が知られているが、本
発明の竪型選別装置は、竪型機枠の内部に回転自
在に多孔壁選別筒を装架すると共に、該選別筒の
内部に回転または往復回動する螺旋体を嵌装し螺
旋体の翼面に供給した混合穀粒を選別筒の周面に
偏流させて細粒を選別する構成であるので、前述
した複数個の排出口を備えた搬送コンベアの混合
率調整装置を竪型選別装置に適用するには、調整
操作が繁雑化し、また構造が複雑化してその製作
費を高価にする等の問題点を有していた。

発明の目的 本発明は上記の諸点に鑑み、特有構造の混合率
調整筒を多孔壁選別筒に嵌装することにより、多
孔壁選別筒の選別面積を適宜に増減調節するよう
にし、以て、簡潔な構造で、しかも簡単な操作に
より、選別する細粒の混合率を確実に調整する高
性能な竪型選別装置の混合率調整装置を提供する
ことを目的とする。

発明の構成 上部に供給ホツパーを、また、下部に整粒排出
口部をそれぞれ設けた竪型機枠の内部に回転自在
に多孔壁選別筒を装架すると共に、該選別筒内に
嵌装した螺旋体を回転または往復回動する駆動装
置に連結した選別装置において、選別する細粒の
混合率を調整する混合率調整筒を前記多孔壁選別
筒の外周面に接して上下移動調節自在に嵌装した
ことを特徴とする構成を有する。

実施例の説明 本発明の構成について第１図〜第４図に基づき
説明する。

第４図は、選別回転体２から成る竪型選別装置
１と、秤量用整粒タンク３を吊架した揚穀装置４
とによつて構成された穀粒の竪型選別秤量装置で
ある。

竪型選別装置１は、（第１図参照）上部に供給
ホツパー５を、また下部に整粒排出口部６をそれ
ぞれ設けた竪型機枠７の内部に選別回転体２を立
設して竪軸８に軸着し、選別回転体は、螺旋翼片
を捲回した螺旋体９を多孔壁選別筒１０内に嵌装
して一体的に形成されており、前記選別筒１０の
下端部に整粒掻出用翼車１１を装着して一体的に
回転すると共に、翼車１１の回転によつて選別筒
１０内底部の整粒を整粒排出口部６から流路１２
を介して排出するようにし、また竪軸８に回転ま
たは往復回動する駆動装置１３を連結し、多孔壁
選別筒１０の周囲に細粒室１５…を設けると共
に、各翼片１５…の回転によつて細粒室１４底部
の未熟粒、砕粒などの細粒を細粒排出樋１６から
排出するようにし、図示した前記選別筒１０と螺
旋体９とは異速度で同一方向にそれぞれ回転する
ように形成してある。１７は竪型機枠７の脚柱、
第４図の１８は竪型機枠７の一側壁面に設けた装
脱用取付金具である。

次に、混合率調整装置１９は、（第１図、第２
図参照）前記多孔壁選別筒１０上端部の外周面に
接して無孔壁板の筒体から成る混合率調整筒２０
を上下移動調節自在に嵌装し、２１は混合率調整
筒２０を前記選別筒１０面に締付固定する締着用
金具、２２は案内用溝孔、２３は竪型機枠７上部
の供給ホツパー５部を装脱する装着用金具、２４
は選別筒１０の清掃体である。

以上の構成について以下その作用を説明する。

混合穀粒（未熟粒、砕粒などの細粒と整粒との
混合物）を竪型選別装置１の供給ホツパー５に供
給して該装置を起動すると、多孔壁選別筒１０と
螺旋体９とは同一方向に異速度でそれぞれ回転す
るので、前記混合穀粒は供給ホツパー５から流下
し、傾斜した螺旋体９の螺旋翼片上に流入して穀
粒層を形成すると共に、回転する螺旋翼片との接
触により各穀粒は遠心力を受け多孔壁選別筒１０
面に向けて付勢されて飛散状に偏流し、小粒形の
細粒は、多孔壁選別筒１０の通孔を介して外部に
排出され、また、大粒形の整粒は選別筒１０面に
当接してその接触力によつて反対方向に公転状
に、かつ雪崩状に偏流し、この反対方向の偏流に
よつて入替つた穀粒に混入した細粒は、次に付勢
される遠心力によつて前記同様に通孔から排出さ
れて細粒室１４内を流下し、螺旋翼片面上の整粒
は、螺旋体９の回転力によつて徐々に斜下方向に
移動して選別回転体２内を旋回しながら回転体９
の底部に集積すると共に、翼車１１によつて搬送
されて整粒排出口部６から流路１２を介して第４
図に示す揚穀装置４の供給口部に流入する。ま
た、前記細粒室１４の底部に集積した細粒は翼片
１５によつて搬送されて細粒排出樋１６から機外
に排除されることになる。

次に、選別する細粒（未熟粒、砕粒などの小形
粒子）の混合率を調整する場合は、竪型機枠７に
設けた装着用金具２３を操作して上部の供給ホツ
パー５部を開成し、続いて締着用金具２１を緩め
て混合率調整筒２０を多孔壁選別筒１０面に沿つ
て下降し、多孔壁選別筒１０選別面を任意の所定
調整面積（実験値に基づく混合率に応じた遮弊面
積を意味する）を閉成した状態に規正し、混合率
調整筒２０を締着用金具２１によつて締着固定し
て運転を続行すると、選別面を縮減して選別行程
の長さを補正された多孔壁選別筒１０の通孔から
流出する細粒は、その排出量が適宜に調整されて
一部の細粒が整粒に混入し、任意所定の細粒混合
率の整粒を整粒排出口部６から流路１２を介して
機外に排出することになる。

第４図において、竪型選別装置１から取出され
た整粒は揚穀装置４の機体上側部に吊架した秤量
用穀物タンク３内に揚穀して一時貯留されると共
に、秤量装置２５に連絡した自動排出弁２６の開
閉動作によつて所定重量の整粒を自動的に排出し
て容器等に袋詰されることになる。

第３図は、清掃体２４の上端部２４Ａを切離し
て回動杆２７に取付けた場合を図示し、混合率調
整筒２０を装架したときは、回動杆２７を操作し
て図示したように清掃体２４を選別筒１０から引
離して選別作用を実施することになる。なお、前
記選別筒および混合率調整筒は円筒体、多角形筒
体等に形成され、また清掃体はゴム、プラスチツ
ク、ブツシユ等の弾性材料によつて翼車または翼
片に形成して使用される。

また、前記混合率調整筒は、その筒長を異にす
る複数種の調整筒を設け、その調整筒を任意に選
定し多孔壁選別筒に装着固定して細粒の混合率を
調整する場合もある。

発明の効果 以上説明したように本発明によれば、特有構造
の混合率調整筒を多孔壁選別筒に上下移動調節自
在に設けることにより、多孔壁選別筒の選別面積
を適宜に増減調節するようにし、以て、簡単な調
整操作により選別する細粒の混合率を確実に調整
でき、また簡単な構造により混合率調整筒の取付
を簡易にすると共に、その製作費を廉価にでき、
効果的な選別作用を実施して任意所定の細粒混合
率の整粒を確実に、かつ円滑に量産できる等の効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は竪型選別装置の側断面図、第２図はそ
の混合率調整筒の斜視図、第３図はその選別回転
体要部の平断面図、第４図は竪型選別秤量装置の
一部を切開した側面図、第５図は従来公知の横型
穀粒選別機の側断面図である。 １…竪型選別装置、２…選別回転体、３…秤量
用整粒タンク、４…揚穀装置、５…供給ホツパ
ー、６……整粒排出口部、７……竪型機枠、８…
竪軸、９…螺旋体、１０…多孔壁選別筒、１１…
整粒掻出用翼車、１２…流路、１３…駆動装置、
１４…細粒室、１５…細粒掻出用翼片、１６…細
粒排出樋、１７…脚柱、１８…装脱用取付金具、
１９…混合率調整装置、２０…混合率調整筒、２
１…締着用金具、２２…案内用溝孔、２３……装
着用金具、２４…清掃体、２５…秤量装置、２６
…自動排出弁、２７…回動杆、２８…多孔壁筒、
２９…供給口、３０…整粒排出口、３１…細粒用
搬送コンベア、３２，３３，３４…開閉弁、３
５，３６，３７…細粒排出口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上部に供給ホツパーを、また、下部に整粒排
   出口部をそれぞれ設けた竪型機枠の内部に回転自
   在に多孔壁選別筒を装架すると共に、該選別筒内
   に嵌装した螺旋体を回転または往復回動する駆動
   装置に連結した選別装置において、選別する細粒
   の混合率を調整する混合率調整筒を前記多孔壁選
   別筒の外周面に接して上下移動調節自在に嵌装し
   たことを特徴とする竪型選別装置の混合率調整装
   置。