JPH0438262B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、予めガラスの裏面に縁枠を接着し、
躯体側に方立及び無目を取付けた後、縁枠を利用
して、ガラスを方立及び無目間のガラス嵌溝に取
付けるカーテンウオールのガラス取付方法に関す
る。

〔従来の技術〕

この種の取付方法は特開昭60−212547号公報に
開示する方法が代表的でもあり、一般にも知られ
ている。この方法によると、一般のカーテンウオ
ール同様に躯体側に方立及び無目を取付け、ガラ
スを建込む枠組みを構築するが、その前に予め工
場等において、断面コ字形の縁枠を、開口部を内
側にしてガラスの裏面、上下左右の端部に接着
し、取付の準備がなされる。通常、方立及び無目
間にはガラスを建込むガラス嵌溝が形成されてい
るが、この取付方法においては、特に縁枠を利用
し取付がなされるため、室外がわの指示面が不用
となり、したがつてガラス嵌溝の室外かわは開放
している。この開放面よりガラスをつり込み、一
旦ガラス嵌溝に建込んだ後、縁枠の開口部にクリ
ツプの脚を差込み、そのクリツプを更にボルトに
より室内がわに引き寄せ、取付けを行つている。
同。同時に、縁枠を方立及び無目に予め取付けた
タイト材に押し付け、方立及び無目との気密も図
つている。

施行後は、ガラスを指示するものがガラスの前
面に無く、しかも目地幅が比較的狭いので、建物
全体がガラスにより構築されているように見え
る。外観は一般のカーテンウオールと比べるとか
なり斬新でもあり、今後多くの施工が見込まれて
いる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記した取付方法は種々の利点を有するが、一
方取付けにあたつてクリツプを必要とし、現場に
おいてクリツプの脚を一々縁枠に差し込み、ボル
トにより引き寄せる必要があるから、取付けや破
損時の取替えに多くの手間を要し、非能率的であ
る。また、ガラスをガラス嵌溝に建込んだだけで
は安定しないから、クリツプで固定するまでガラ
スを保持する必要もある。

そこで、本発明の目的は、上記欠点を解消した
カーテンウオールのガラス取付方法を提供するこ
とにある。

〔問題点を解決するための手段〕

図面を参照すれば、予め、ガラスＧの裏面、少
なくとも左右端部に断面コ字形の縁枠３，３を接
着し、躯体側に方立１および無目２を取付けた
後、その方立１と無目２とで形成された開口部に
ガラスＧを取付けるカーテンウオールのガラス取
付方法において、 前記縁枠３は断面コ字状であり、その開口部を
外側に向けて接着するとともに、これに対応して
方立１の室外側部に水平方向左右に延びる一対の
係止フランジ１ａ，１ａを一体として形成し、前
記ガラスに一体化された一方の縁枠３を、一方の
方立１の係止フランジ１ａに係合させるととも
に、他方の縁枠３を隣接する他方の方立１の係止
フランジ１ａに係合させ、これと平行してガラス
Ｇの上下面を上下無目２のガラス嵌溝に嵌合し、
隣接する縁枠３，３相互は後付け連結片４により
水平方向移動不能に連結することを特徴とする。

〔作用〕

本発明によれば、クリツプにより固定する必要
もないから、クリツプを一々取付ける手間が省
け、またガラス嵌溝に建込んだ後そのガラスを支
持する必要もないから、後の段取りが易に行え
る。

〔実施例〕

以下、図面を参照して実施例を説明する。

第４図は、本発明により構築されたカーテンウ
オールの一部外観図である。図示のカーテンウオ
ールは、第１図及び第２図に見られるように、建
物の外壁に相当する位置に方立１，……及び無目
２，……が取付けられ、その方立１及び無目２間
にガラスＧが建込まれている。本発明はこのガラ
スＧの取付方法に関するものであるが、その説明
をする前に、まず本発明の実施に欠かせない構成
について説明する。

本発明においても従来のように縁枠３，３をガ
ラスＧの裏面に接着し、予め取付けの準備がなさ
れるがその取付けにあたつてはクリツプを用い
ず、各方立１の一対の係止フランジ１ａ，１ａを
設け、縁枠３を係止フランジ１ａに直接係合させ
て行う。この一対の係止フランジ１ａ，１ａは、
方立フランジ１ｂのガラス取付位置から左右方向
に延在させて設けられ、その先端部の厚みは他の
部分よりも厚く形成されている。

一方、縁枠３は底辺３ａより平行に延びる接着
辺３ｂと係合辺３ｃにより断面コ字形に形成さ
れ、これらの辺３ｂ，３ｃで形成される開口部幅
は係止フランジ１ａの先端厚みと同じにされてい
る。これは係合後、室内外方向にがたのないよう
にしたものであるが、接着辺３ｂと係合辺３ｃの
長さが同じであると、取付けが困難となるので、
係合辺３ｃの長さは接着辺３ｂのそれよりも短く
形成されている。また、縁枠３と係止フランジ１
ａは係合が強固となるようにもされている。すな
わち、接着辺３ｂの内側には図にもみられるよう
に突部３ｅが形成され、一方係止フランジ１ａは
付け根方向に沿つて徐々に室外がわにせり出し、
突部３ｅとクサビ効果が得られるようになつてい
る。

取付け後は、ガラスＧ，Ｇ間に若干の隙間が生
じ、ガラスＧが左右方向に移動自在となるが、こ
の動きは方立１を挟んで相隣接する縁枠３，３を
互いに連結することにより規制される。この連結
は隙間に挿入する連結片４により行なわれる。連
結片４には相隣接する縁枠３，３を連結する２本
の脚４ａ，４ａが形成され、接着辺３ｂの先端に
は上記脚４ａを受け入れる嵌溝３ｆが形成されて
いる。更に着脱がし易いように、連結片４には摘
み４ｂが設けられている。

一方、ガラスＧを建込む各無目２には上下にガ
ラス嵌溝２ａ，２ｂが形成され、その嵌溝２ａ，
２ｂもガラスＧの建込みが容易になされるよう室
外がわが開放している。そして、開放面には係合
片２ｃ〜２ｅが設けられ、それぞれ押縁５ａ，５
ｂが取付けられるようになつている。

次いで、取付方法について説明する。

本発明においても、従来同様、工場等におい
て、ガラスＧの裏面左右端部に縁枠３，３を接着
し、予め取付けの準備がなされる。従来において
はクリツプを介して取付けがなされるため、開口
部は内側に向けられているが、本発明においては
係止フランジ１ａに直接係合させて取付がなされ
るため、第３図にみられるように開口部は外側に
向けられる。接着は、接着辺３ｂをガラスＧ裏面
に対向させ、その間にバツクアツプ材６を挿入
し、一旦接着位置を正確に保つた後、接着辺３ｂ
とガラスＧ裏面とで形成される空間に接着剤７を
充填して行う。

一方、現場においては、建物躯体に方立１，…
…及び無目２，……を取付け、ガラスＧ，……を
建込む枠組みを構築する。各方立１，……はガラ
スＧ裏面に接着した縁枠３，３が係止フランジ１
ａ，１ａに掛るよう所定の間隔をもつて配置し、
図示しないフアスナー等を用いて建物躯体に固体
する。一方、方立１と無目２との取り合いに、第
２図にみられるＬ形のブラケツト８を用い、各無
目２をボルト・ナツトなどを用いて所定の位置に
取付ける。

次いで、無目２の上側に形成されたガラス嵌溝
２ａにセツテイングブロツク９を置き、前もつて
縁枠３，３を接着したガラスＧを無目２，２間に
建込む。この建込みは室外がわからガラスＧを無
目２，２間につり込み、ガラスＧを左又は右傾斜
させて行う。例えば第１図、二点鎖線で示すよう
に、ガラスＧを左傾斜させ、左端部に接着した縁
枠３の開口部を係止フランジ１ａの先端部にあて
がい、そのまま左側に寄せると同時にガラスＧを
無目２と平行になるように移動させて先端部を開
口部の奥深くまで没入させ、ガラスＧの上下面を
ガラス嵌溝２ａ，２ｂに建込む。次いで、そのガ
ラスＧを無目２に沿つて右側に引き戻し、その
際、右端部に接着された縁枠３と係止フランジ１
ａとが干渉しないよう、ガラスＧの右端を若干手
前に引きながら、縁枠３を係止フランジ１ａに係
合させる。係合後は突部３ｅが係止フランジ１ａ
に当接し、縁枠３を室外がわに引き寄せる効果を
有するので、係合辺３ｃが先端部に圧接し、室内
外方向のがたが解消する。

同様にして、上下左右にガラスＧを建込み、左
右間においては、ガラスＧ，Ｇ間の隙間に連結片
４を挿入し、各脚４ａを縁枠３の嵌溝３ｆに嵌入
して左右のガラスＧ，Ｇを固定する。

次いで、上下のガラス嵌溝２ａ，２ｂにそれぞ
れ押縁５ａ，５ｂを取付ける。下の押縁５ａに対
しては、ガラスＧ，Ｇ間の隙間からみえる最奥の
係合片２ｃとガラスＧの手前に見える係合片２ｄ
に係止させて行い、上の押縁５ｂにおいては、一
旦ガラスＧの手前にある係合片２ｅに係止させた
後、押縁５ｂを無目２にビス止めして行う。この
際、ガラス嵌溝２ａ，２ｂとガラスＧ間、並びに
押縁５ａ，５ｂとガラスＧ間には隙間が生じる
が、その隙間にバツクアツプ材１０，……を嵌込
み、その上からシール材１１，……を充填して隙
間を埋める。また、連結片４の上にもバツクアツ
プ材１２、並びにウエザーシール１３を嵌込み、
縦目地を完成させる。

上記方法により、室内外の気密が保持される
が、更に方立ボツクス１ｃと縁枠３との隙間に二
足シール１４，１４を嵌込んだ取付枠１５を嵌込
み気密を二重構造としてもよい。また、図にもみ
られるように、方立化粧カバー１６や無目化粧カ
バー変化を求めることもできる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、現場に
おいてガラスの取付けが容易に行え、しかもクリ
ツプを使用しないから、工程数も大幅に減少す
る。また、建込み後、ガラスが安定しているの
で、その後の段取りを迅速に処理することもでき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の一実施態様を示すも
ので、第１図は第４図の−断面図、第２図は
第４図の−断面図、第３図はガラスの裏面に
縁枠を接着したところを示す平面図、第４図は本
発明により施行されたカーテンウオールの概観図
である。 １……方立、１ａ……係止フランジ、２……無
目、２ａ，２ｂ……ガラス嵌溝、３……縁枠、６
……バツクアツプ材、７……接着剤、Ｇ……ガラ
ス。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 予め、ガラスＧの裏面、少なくとも左右端部
   に断面コ字形の縁枠３，３を接着し、躯体側に方
   立１および無目２を取付けた後、その方立１と無
   目２とで形成された開口部にガラスＧを取付ける
   カーテンウオールのガラス取付方法において、 前記縁枠３は断面コ字状であり、その開口部を
   外側に向けて接着するとともに、これに対応して
   方立１の室外側部に水平方向左右に延びる一対の
   係止フランジ１ａ，１ａを一体として形成し、前
   記ガラスに一体化された一方の縁枠３を、一方の
   方立１の係止フランジ１ａに係合させるととも
   に、他方の縁枠３を隣接する他方の方立１の係止
   フランジ１ａに係合させ、これと平行してガラス
   Ｇの上下面を上下無目２のガラス嵌溝に嵌合し、
   隣接する縁枠３，３相互は後付け連結片４により
   水平方向移動不能に連結することを特徴とするカ
   ーテンウオールのガラス取付方法。