JPH0437771B2 - - Google Patents

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JPH0437771B2
JPH0437771B2 JP60161366A JP16136685A JPH0437771B2 JP H0437771 B2 JPH0437771 B2 JP H0437771B2 JP 60161366 A JP60161366 A JP 60161366A JP 16136685 A JP16136685 A JP 16136685A JP H0437771 B2 JPH0437771 B2 JP H0437771B2
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JP
Japan
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resin
die
lubricant
mold
foam board
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JP60161366A
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Mikio Fukumura
Yoshifumi Nakahara
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、熱可塑性樹脂発泡板の製造方法に
関するものである。
熱可塑性樹脂発泡板は、色々な方法によつてこ
れを作ることができる。そのうちでも、押出法が
最も広く行なわれている。それは、押出法によれ
ば設備費が安価であり、しかも連続的に能率よく
発泡板を製造することができるからである。
押出法を実施する際に必要とされる主な設備
は、押出機と口金と引取機とである。口金として
は、幅が厚みに対し10倍以上に及ぶ程に、細長い
断面を持つた通路を押出端面に開口させたものが
用いられる。実施の際には、このような口金が押
出機の先端に取付けられる。また、押出機内では
発泡剤を含んだ樹脂が軟化せしめられ、軟化した
樹脂が口金内の上記通路へ供給され、上記細長い
断面を持つた通路から押出され、発泡せしめられ
る。
発泡剤を含んだ樹脂は、口金内の通路から押出
されると同時に発泡する。発泡はそのまま大気中
で行なうこともできる。しかし、発泡剤を含んだ
樹脂は、発泡の結果形を変えることになるから、
忌わしい変形を避けるために通常成形型と呼ばれ
る型の中へ入れて発泡せしめられることが多い。
成形型としては、樹脂の全周囲を包囲する形状の
ものが多く用いられた。
(発明の背景) 押出法によつて発泡した板を作るとき、高倍率
例えば20倍以上に発泡した板を得るためには、上
述のようにして押出し発泡した樹脂板を引取機に
より押出方向にも引延ばすことが必要であり、 従つて樹脂板を早い速度で引取ることが必要と
される。ところが、発泡した樹脂板を早い速度で
引取ると、樹脂板の両側に縁から幅方向に延びる
亀裂が入り、引取速度を早めるに従つて亀裂が幅
方向に大きく延び、ついには発泡板が切断される
ことになる。そこで、発泡板の両側に亀裂を生ぜ
しめることなく、発泡板を早く引取り得るように
することが必要とされた。
この発明者は、口金内で発泡板の両側に潤滑剤
として水を塗布すると、押出発泡の過程にある発
泡板を高速で引取つても、発泡板の両側に亀裂が
発生しなくなることを見出した。この発明は、こ
のような知見に基づいてなされたものである。
(従来技術) 先行技術文献を調査すると、発泡剤を含まない
熱可塑性樹脂を押出成形するにあたつて、口金内
を通る樹脂の周りに潤滑剤を圧入して、押出を円
滑にすることが既に記載されている。それは、例
えば特公昭35−6879号公報及び特公昭39−10745
号公報に記載されている。しかし、これらの記載
は、非発泡の樹脂を対象としたものであり、しか
も樹脂の周囲方向全体に潤滑剤を形成することを
必要としている。それは、周囲方向の全体に潤滑
剤を行きわたらせないと、口金内の樹脂の滑りに
ムラが生じ、良好な成形体が得られないからであ
る。ところが、この発明の場合のように発泡板の
表面全体に、とくに広い表及び裏の両面に潤滑剤
を行きわたらせることは容易でない。しかし、こ
の発明では、樹脂を発泡した板状にして押出すこ
ととし、しかも板状押出物の両側だけに潤滑剤を
圧入すれば足りるのであるから、その操作は容易
であり、また全く目新しいことである。その上
に、潤滑剤としては、今まで油又はパラフインの
ような油溶性のものが専ら用いられて来たが、こ
の発明では水が用いられているという点で全く新
しいことである。
(問題を解決するための手段) この発明は、口金の押出端面に幅が厚みに対し
20ないし1000倍の細長い断面となつて開口してい
る通路から、発泡剤を含み軟化した状態にある熱
可塑性樹脂を押出して発泡板を作るにあたり、口
金内で樹脂が幅方向にほぼ最大限まで延びた状態
において、幅方向の両端の通路壁面から潤滑剤と
して水を圧出せ、少なくとも幅方向の両端に位置
する樹脂面上に潤滑剤を薄膜状に付着させて口金
から押出し、押出物を直ちに成形型に入れて発泡
させ、板状押出物の少なくとも表裏両面に成形型
の内壁面を接触させて形を整えつつ冷却し、その
後引取機により引取ることを特徴とする、熱可塑
性樹脂発泡板の製造方法に関するものである。
この発明方法を実施の一例について図面により
説明すると、次のとおりである。第1図は、この
発明方法を実施するときの装置の一部切欠水平断
面図であり、第2図は同じ装置の一部切欠垂直断
面図である。さらに具体的に云えば、第1図は第
2図中の−線断面図であり、第2図は第1図
の−線断面図である。
第1図及び第2図において、1は押出機、2は
ブレーカープレート、3はダイプレート、4はフ
アンダイ、5はフラツトダイ、6は成形型、7は
逆止弁、8は潤滑剤圧出孔である。
この発明方法は、第1図及び第2図に示したよ
うな装置を用いて、次のように実施される。ま
ず、押出機1内で熱可塑性樹脂が軟化せしめら
れ、発泡剤を含まされて、スクリユーによりブレ
ーカープレート2に向つて進行せしめられる。ブ
レーカープレート2の先には口金が付設されてい
る。ブレーカープレート2は押出機1に背圧を加
え、樹脂の混練をよくし、異物を取除き、樹脂の
流れを整える役目をする。
口金は、ダイプレート3、フアンダイ4及びフ
ラツトダイ5から成るものの総称である。フアン
ダイ4は、押出機から来る断面円形の樹脂を徐々
に変形させて、断面形状を矩形にする部分であ
る。このときの出口における幅対厚みの比は5〜
100対1の範囲にある。フラツトダイ5は、フア
ンダイ4から来る樹脂を押出端面に向けて、とく
に厚み方向に絞り込むことにより、背圧がかかる
ようにして押出す部分である。フラツトダイ5の
押出端面には細長い断面を持つた樹脂通路9が開
口している。樹脂通路9の開口は、幅xが厚みy
に対し20ないし1000倍という関係を持つものであ
る。
口金内には、逆止弁7が付設され、その先には
樹脂通路に向つて潤滑剤圧出孔8が開口してい
る。圧出孔8の開口位置は、これを樹脂通路の周
囲方向について云えば、幅方向の両端だけであ
る。また、圧出孔8の開口位置は、これを樹脂通
路の進行方向について云えば、横断面形状が扁平
となつて幅方向に広がり切つた部分であり、フア
ンダイ4の先端部分からフラツトダイ5の後半部
分にわたる範囲内のところである。この範囲を図
面で示せば、第1図中で線aとbとの間の範囲で
ある。
口金の先には成形型6が付設されている。成形
型6は、フラツトダイ5に密接しており、フラツ
トダイ5に密接する部分には樹脂通路9と実質的
に同じ大きさの樹脂通路を備えている。しかし、
成形型6内の樹脂通路は、フラツトダイ5から遠
ざかるに従つて、急激に幅方向にも厚み方向にも
広がるが、とくに厚み方向に顕著に広がつてい
る。
この発明方法は、上述のような装置を用いて、
次のように実施される。発泡剤を含み軟化した樹
脂が、押出機1から口金内へ進行せしめられ、口
金内において横断面が円形の状態から徐々に扁平
にされ、細長い横断面を持つたものにされる。す
なわち、ダイプレート3内では横断面が円形であ
るが、フアンダイ4内で次第に幅を大きく厚みを
小さくされ、フラツトダイ5内で横断面がスリツ
ト状のものとされる。
このき、口金内の幅方向の両端において、潤滑
剤として水を通路壁面に設けた圧出孔8から圧入
して壁面と樹脂との間に介在させ、少なくとも幅
方向の両端に位置する樹脂面上に水を薄膜状に付
着させて、樹脂を口金から押出す。さらに、潤滑
剤たる水の付着した押出物を直ちに成形型に入れ
て発泡させ、ここで板状になつた押出物の周囲方
向全面を成形型の内壁面に接触させて形を整え、
且つ冷却する。こうして、冷却されて発泡板とな
つたものを引取機により早い速度で引取つて、成
形型内で高倍率に発泡させる。
潤滑剤としては、専ら水が使用される。しか
し、その水は他の化合物を溶解又は分散させて、
水溶液又はエマルジヨンの形となつたものであつ
てもよい。他の化合物としては、ポリエチレング
リコール、ポリブテン、パラフイン類、オイル類
等を使用することができる。もつとも、潤滑剤
は、樹脂を膨潤又は溶解させるものであつてはな
らないから、他の化合物としては使用する特定の
樹脂に応じて適当なものを選んで用いることが必
要である。
潤滑剤としての水の量は少量で足りる。推定で
はあるが、樹脂表面上に数ミクロン乃至数100ミ
クロンの薄膜のできる程度でよいと考えられる。
実験結果によると、潤滑剤の必要量は潤滑剤の粘
度に依存し、潤滑剤の粘度が高ければ使用量は少
なくて済む。一般に、潤滑剤の使用量が多いと、
成形型内で樹脂が滑り過ぎて、樹脂の形を整える
ことが困難となつたり、両側面に局部的に潤滑剤
が溜つて窪み又は孔が生成したりするので、使用
量が過大になることは避けなければならない。
潤滑剤の圧出には、プランジヤーポンプ、ギア
ーポンプ、ダイヤフラムポンプ等を使用すればよ
い。
第1図及び第2図では、成形型6として樹脂の
周囲方向全面を覆う構造のものを示したが、成形
型6はこのような構造のものに限らない。例え
ば、成形型6は、幅方向の両端が開放されていて
もよい。云いかえると、成形型6としては、2枚
の板が上下に対向して設けられただけの構造のも
のでもよい。すなわち、成形型6は、板状押出物
の少なくとも表裏両面に接触させる内壁面を持つ
たものであればよい。
(発明の効果) この発明方法によれば、口金内で樹脂が扁平に
され、幅方向にほぼ最大限まで延びた状態におい
て、幅方向の両端の通路壁面から潤滑剤として水
を圧出させ、少なくとも幅方向の両端に位置する
樹脂面上に潤滑剤を薄膜状に付着させて樹脂を口
金から押出すので、樹脂は幅方向の両側面を潤滑
剤としての水で覆われて口金から押出される。こ
のため、樹脂の両側が口金から円滑に押出され
る。云いかえると、従来法では扁平なシートを押
出そうとすると、幅方向の両側が中央部よりも押
出しにくくて、小さな亀裂などが生成し勝ちであ
つたが、この発明方法ではそのようなことがな
い。また、扁平な表裏両面ではこの面上に潤滑剤
を均等に付着させることが困難であつが、この発
明方法では表裏両面にはあえて潤滑剤を付着させ
ないので、この面での押出の不均一も発生しな
い。このように、この発明方法によれば広幅のも
のを容易に円滑に押出すことができる。
こうして口金から押出された樹脂は、直ちに成
形型に入れられる。成形型内で樹脂は発泡せしめ
られて形を変形するが、そこでは板状にされた樹
脂の表裏両面に成形型の内壁面が接触しているか
ら忌わしい変形が防止される。また、成形型内で
樹脂は冷却されるから、樹脂は所望形状の板状発
泡体とされて成形型を出る。こうして、所望の樹
脂発泡板を得ることができる。
また、この発明方法では、潤滑剤を付着させた
ので、幅方向の両端が円滑に押出せることに伴な
い、引取速度を早くしても押出物の両側に亀裂の
発生することがなく、従つて高倍率に発泡した良
質の樹脂板を容易且つ能率よく作ることができ
る。しかも、潤滑剤が水であるため、自然に揮散
させ又は容易に取除くことができるので、潤滑剤
の除去に格別の操作を必要としない。この点で、
この発明方法の効果は顕著である。
次に、この発明方法に付随するさらに細かい点
について説明する。まず、熱可塑性樹脂として
は、発泡させ得るものならば、大抵のものを使用
することができる。ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が好適な
例である。
発泡剤としても、色々なものを用いることがで
きる。大きく分けて脂肪族炭化水素類、ハロゲン
化炭化水素類、不活性ガス、分解してガスを発生
する固体化合物の何れをも使用することができ
る。脂肪族炭化水素としてはエタン、プロパン、
ブタン、ペンタン等が使用でき、ハロゲン化炭化
水素としては塩化メチル、塩化エチル、モノクロ
ロジフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン
等が使用でき、不活性ガスとしては炭酸ガス、窒
素等が使用でき、ガスを発生する固体化合物とし
てはアゾジカーボンアミドのようなものを使用す
ることができる。これらは単独又は混合して使用
することができる。
この発明では、口金内の幅方向の両端の通路壁
面から潤滑剤としての水を圧出させる。そのとき
の圧出孔は第2図に示したように、小さな孔8で
あつてよく、通路壁面において厚み方向の全長に
わたる程長いものである必要がない。それは、圧
出された潤滑剤が厚み方向に広がるからであると
考えられる。潤滑剤が厚み方向に広がることを考
えれば、潤滑剤は幅方向における側面からさらに
広がつて、表面及び裏面の両側寄りの部分までも
覆うことになるかも知れない。しかし、表面及び
裏面の全体にまで広がることはあり得ないと考え
られる。何れにしても、潤滑剤が樹脂流れの悪い
両側部分を覆うので、効果があると考えられる。
成形型6の樹脂に接触する壁面は、これを弗素
樹脂で被覆して、樹脂の滑りをよくするのが普通
である。この発明方法においても、そのように弗
素樹脂で被覆した成形型を用いることが望まし
い。
また、この発明の特殊な実施態様として、成形
型6の内部を減圧にして成形型内で樹脂をさらに
高度に発泡させることができる。減圧にして発泡
させることは、この発明者及び出願人が既に提案
し、特開昭59−41236号公報によつて、公知にさ
れている。このように減圧下で高度に発泡させる
際には、引取速度を高めなければならないが、こ
の発明方法によれば、引取速度を早めても発泡板
に亀裂の入ることがなく、良好な高倍率発泡板が
得られる。
(実施例) 次に実施例及び比較例を述べて、この発明をさ
らに具体的に説明し、この発明のすぐれている所
以を明らかにする。以下において、単に部という
のは、重量部を意味する。
実施例 1 樹脂としては、100部のポリスチレン(平均重
合度1460、メルトインデツクス4.2g/10分)、
に、1部のタルク(気泡調整剤)と2部の難燃剤
とを混合したものを用い、この混合物を65mmφ−
90mmφのタンデム型押出機に供給した。このうち
65mmφの押出機には発泡剤の圧入孔を設けて、ポ
リスチレン100部に対しブタン(発泡剤)を8部
圧入した。押出機内で樹脂を均一に混合溶融し、
この溶融物を第1図及び第2図に示したような口
金内へ送つた。
口金内には、潤滑剤圧出孔8が両側にそれぞれ
1個ずつ穿設されていた。圧出孔8は直径2mmで
長さ5mmであつて、その孔の奥には逆止弁7がね
じ込まれ、逆止弁7が配管を通じてプランジヤー
ポンプに連結されていた。また、口金の先端にお
ける樹脂通路は、厚み2mm、幅100mmとされてい
た。
押出機内で溶融された樹脂は、口金へ入る前に
冷却されて115℃となり、口金内で扁平な板状に
成形された。このとき、口金内では潤滑剤として
水が1つの圧出孔8から、圧力42Kg/cm2で1時間
あたり100gの割合で圧出された。このとき、樹
脂の押出量は1時間あたり65Kgであつた。こうし
て、板状にされた発泡性樹脂は、その両側に水を
薄膜状に付着せしめられ、口金から押出され、直
ちに成形型6へ導入され、ここで発泡せしめられ
るとともに冷却されて発泡板となり、この発泡板
は引取機により2.4m/分の割合で引取られた。
得られた発泡板は、幅が254mm、厚みが平均
50.2mmで、R値(最大値と最小値の差)が0.5mm
であつて、厚みがよく揃つており、両側にも亀裂
がなく良好な発泡板であつた。また、この発泡板
は見掛密度が、35.0Kg/m3で高度に発泡してい
た。
比較例 1 潤滑剤として水を用いないこととした以外は、
実施例1と全く同様にして発泡板を得た。
得られた発泡板は、幅が約258mm、厚みの平均
が約50.5mmで、R値が4.3mmと大きく、中央部が
厚く両側が薄いものであつた。また、見掛密度は
35.2Kg/m3でよく発泡していたが、両側に亀裂が
入つており、良好な発泡板とは云えないものであ
つた。
実施例 2 実施例1において、水の代わりに石けん水(ス
テアリン酸ナトリウムの0.05%水溶液)を用いる
こととし、その圧出量を1時間当り20c.c.とした以
外は、実施例1と全く同様にして実施した。その
結果、幅が251mm、厚みが平均で49.8mm、R値が
0.3mmと小さく、幅方向に厚みが均一な発泡板と
することが出来た。且つ両側には亀裂を殆んど認
めなかつた。
実施例 3 実施例1と同じ押出機のダイプレートに新たに
樹脂温調整器、実施例1で使用したものとは別の
口金及び成形型を付設した。この口金の先端にお
ける樹脂通路は、厚み3mm、幅300mmである。又、
前記成形型は樹脂の周囲方向全面を覆う構造のも
のであつて、出口の寸法は厚み50mm、幅550mmと
した。さらに、この成形型の樹脂通過面は弗素樹
脂が被覆されていた。
口金内には、潤滑剤圧出孔が両側に夫々1個ず
つ、実施例1で使用した口金と同様な位置に穿設
されていた。また、圧出孔は直径2mmで長さ5mm
であつて、その孔の奥には逆止弁がねじ込まれ、
逆止弁が配管を通じてプランジヤーポンプに連結
されていた。
成形型には、内寸縦300mm、横1000mm、長さ6
mの角筒体から成る減圧装置が機密に接続されて
おり、出口側には特開昭59−41236号に開示され
たシール装置が取着されていた。
実施例1で使用したものと同じ樹脂混合物を押
出機へ供給した。さらに、ポリスチレン100部に
対し、ブタンを8.2部圧入した、押出器内で均一
に混合溶融された樹脂は、口金へ入る前に冷却さ
れて117℃となり口金内で扁平な板状に成形され
た。このとき、口金内では潤滑剤として水が両方
の圧出孔から、圧力35Kg/cm2で一つの圧出孔あた
り150g/hrの割合で圧出された。このとき、樹
脂の押出量は120Kg/hrであつた。こうして、口
金から押出された発泡性樹脂は成形型で発泡せし
められて発泡板となり、直ちに減圧装置へ導入さ
れ、シール装置から出て来た発泡板は、引取装置
により引取られた。このとき、減圧装置内の圧力
は210mmHg(絶対圧)、引取速度は2.0m/分であ
つた。得られた発泡板は、幅が660mm、厚みが平
均59.0mmで、R値が1.1mmであつて厚みがよく揃
つており、両側にも亀裂が殆んどなく良好な発泡
板であつた。この発泡板は、皮剥ぎ加工して厚み
50mm、幅610mmの板状体とすることが出来、これ
の見掛密度は19.5Kg/m3と高度に発泡したもので
あつた。
比較例 2 実施例3に引続き、潤滑剤の圧出を中止してテ
ストを継続したが、両側の亀裂が激しくて引取れ
ない状態となつたので、減圧装置内の圧力を460
mmHg(絶対圧)まで変更し、且つ引取速度を1.6
m/分まで低下せざるを得なかつた。
得られた発泡板は両側に亀裂が入つており、幅
が650mm、厚みが平均64.5mm、R値が6.2mmと大き
く、中央部が厚く両側が薄いものであつた。この
発泡板は、皮剥ぎ加工すると、厚み50mm、幅550
mmの板状体で見掛密度24.4Kg/m3のものしか得ら
れなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、この発明方法の一実施態
様を示した要部断面図である。 図において、1は押出機、2はブレーカープレ
ート、3はダイプレート、4はフアンダイ、5は
フラツトダイ、6は成形型、7は逆止弁、8は潤
滑剤圧出孔、9は口金開口端における樹脂通路で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 口金の押出端面に幅が厚みに対し20ないし
    1000倍の細長い断面となつて開口している通路か
    ら、発泡剤を含み軟化した状態にある熱可塑性樹
    脂を押出して発泡板を作るにあたり、口金内で樹
    脂が幅方向にほぼ最大限まで延びた状態におい
    て、幅方向の両端の通路壁面から潤滑剤として水
    を圧出させ、幅方向の両端に位置する樹脂面上に
    水を薄膜状に付着させて樹脂を口金から押出し、
    押出物を直ちに成形型に入れて発泡させ、板状押
    出物の少なくとも表裏両面に成形型の内壁面を接
    触させて形を整えつつ冷却し、その後引取機によ
    り引取ることを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡板
    の製造方法。
JP60161366A 1985-07-22 1985-07-22 熱可塑性樹脂発泡板の製造方法 Granted JPS6221527A (ja)

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JPS6221527A JPS6221527A (ja) 1987-01-29
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