JPH0437149B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0437149B2
JPH0437149B2 JP6421582A JP6421582A JPH0437149B2 JP H0437149 B2 JPH0437149 B2 JP H0437149B2 JP 6421582 A JP6421582 A JP 6421582A JP 6421582 A JP6421582 A JP 6421582A JP H0437149 B2 JPH0437149 B2 JP H0437149B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
alloy
shape memory
alloys
effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6421582A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58181841A (ja
Inventor
Soji Toshino
Kazuyuki Enami
Minoru Yokota
Kazuo Sawada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP6421582A priority Critical patent/JPS58181841A/ja
Publication of JPS58181841A publication Critical patent/JPS58181841A/ja
Publication of JPH0437149B2 publication Critical patent/JPH0437149B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> この発明は、形状記憶効果、超弾性挙動および
防振効果をそれぞれ有する銅系形状記憶合金に関
するものであり、さらに詳しくは、上記合金の加
工性、疲労特性の改善を図るものである。 <従来の技術> 一般に、形状記憶効果および超弾性挙動という
のは、合金のマルテンサイト変態に起因するとさ
れている現象であり、前者は合金の変態温度域を
挟んで高温側での形状と低温側での形状との間に
一方向的もしくは可逆的な形状の復元現象が現出
することを指し、また後者は応力誘起マルテンサ
イトがその温度では熱的に安定でない温度領域で
変形を行つたときに現出するものであり、見掛け
上の大きな塑性ひずみが変形応力除去後に殆んど
完全に回復する現象を指すものである。 また防振効果は、この場合マルテンサイト双晶
境界の移動の寄与により振動エネルギーが吸収さ
れやすい効果である。 上記形状記憶効果と超弾性挙動と防振効果とを
まとめて、以下「機能効果」と称し、この機能効
果を有する合金を、以下「形状記憶効果、超弾性
挙動と防振効果を有する形状記憶合金」と称す
る。 従来、形状記憶効果、超弾性挙動と防振効果を
有する形状記憶合金として、Ni−Ti合金、Au−
Cd合金などのほか、銅合金ではCu−Zn,Cu−
Zn−Al合金などが知られている。 <発明が解決しようとする課題> ところが、上記Ni−Ti合金は良好な機能特性
を有するもののその溶製や加工、熱処置が非常に
困難であるほか、原料となる金属も高価であるた
め、合金製品も高価なものとなつて実用できる範
囲も限られたものとならざるを得なかつた。 また、上記Au−Cd合金は機械的特性も小さく
原材料が高価なほかCdが有害で取扱いが困難な
ため実用化には至らず、学術的な研究対象の範囲
にとどまつている。 これに対して、上記Cu−Zn,Cu−Zn−Al合金
などの銅合金は原料が安価なうえ、溶解作業性な
ども比較的容易なため、今後の工業的利用が大い
に期待されている。 しかしながら、これらの銅合金には主として次
のような欠点が指摘されている。 即ち、工業的に容易に製造できる多結晶体で
は、延性などの材料的特性が必ずしも十分でな
く、大きい歪を与えた時に破断しやすい。 また繰返し使用における疲労強度の点でも改善
が望まれている。 これらの多結晶体における問題は、同一組成の
合金であつても単結晶の場合には、機械的特性が
すぐれるため、結晶粒界の脆さや、また上述の形
状記憶効果、超弾性挙動と防振効果を有する形状
記憶合金を得るにはその製造工程において、組成
的に均一にするために高温での均一化焼鈍処理、
熱間加工工程、さらに機能付与のためのβ相構造
からの焼入れ処理(β化処理)など高温加熱処理
が多く、製造工程中結晶粒径が粗大化することが
多いが、等方的特性を得るには微細化しているほ
うが有利であり、このことも原因していると考え
られる。 この発明は、上記従来の課題を解決するために
なされたもので、形状記憶効果、超弾性挙動およ
び防振効果をそれぞれ害することなく、延性や疲
労特性の改善を図ることができる銅系形状記憶合
金を提供することを目的とする。 <課題を解決するための手段> 即ち、この発明の銅系形状記憶合金は、まず第
1にはZn5〜40重量%、Al2〜18重量%、V0.05〜
3重量%と残部Cuよりなることを特徴とし、第
2には上記ZnとAlの合計量が15〜50重量%であ
ることを特徴とし、さらに第3には上記第1の組
成範囲にSi,Sn,Ag,Ni,Mg,Mn,Sb,Ga,
Ge,Inの金属の何れか1種またはそれ以上を合
金がβ相構造を有しうる範囲内で含有せしめるこ
とを特徴とするものであつて、これによつて形状
記憶効果、超弾性挙動および防振効果の全てを発
揮させんとするものである。 そしてこれらの機能は合金組成と使用温度に依
存して同一組成の合金であつても各種の機能目的
に使用することができる。 <作用> この発明の銅系形状記憶合金において、Znの
量を5〜40重量%と規定したのはZnが5重量%
未満では機能効果を有し難く、また40重量%を超
えて含有させてもいたずらに加工性を損なうだけ
で機能効果の改善に寄与しないためである。 またAl含有量を2〜18重量%と規定したのは、
Alが2%未満であると、強度においても改善の
効果が少なく、また変態温度域が一般に低すぎて
室温近傍の温度(例えば、−50〜100℃)において
形状記憶の効果を発揮しがたいためであり、18%
を超えて添加してもいたずらに加工性を害したり
するのみで、機械的特性の一層の改善効果を有し
ないためである。 次にVの量を0.05〜3重量%と規定したのは、
これが0.05重量%未満では機能性改善効果が十分
ではなく、また3重量%を超えて添加してもいた
ずらに溶解、鋳造の均一性を困難にするのみでよ
り一層の機能特性改善効果が期待し難いためであ
る。 またこの発明においては、Zn,Al,Vと残部
Cuからなる合金に変態温度域を調整したり強度
を改善する目的でSi,Sn,Ag,Ni,Mg,Mn,
Sb,Ga,Ge,Inの金属の1種またはそれ以上を
合金がβ相構造を有しうる範囲内で含有させるこ
とも有効である。 ここで、合金がβ相構造を有しうる範囲として
は、具体的には、Si:0.1〜6.0重量%、Sn:0.1〜
8.0重量%、Ag:0.05〜3.5重量%、Ni:0.1〜7.0
重量%、Mg:0.05〜5.0重量%、Mg:0.05〜5.5
重量%、Sb:0.01〜3.0重量%、Ga:0.01〜4.5重
量%、Ge:0.01〜4.0重量%、In:0.01〜5.0重量
%とするのが好ましい。 この発明において添加されるVは、その含有量
により、合金の変態温度域を殆んど変動させず、
結晶粒界での脆さを改善するほか、製造工程にお
ける種々の加熱処理において、結晶粒径の粗大化
を抑制し、多結晶体合金の延性や疲労特性を改善
し、実用時の特性改善とともに製造時の加工性を
も向上させるものである。 なお、この発明において得られる銅系形状記憶
合金の組成として、Znは5〜40重量%、Alは2
〜18重量%とすることを先に説明したが、この両
者はその合計量が15〜50重量%の範囲内であるこ
とが望ましい。 以上のように、この発明は少量のVの添加によ
つてCu−Zn−Al合金の変態温度域を殆んど変動
させることなく、鋳造材の結晶粒を微細化し、さ
らに均質化、熱間加工、β化処理のための加熱工
程時の結晶粒の成長を抑制することが特徴であ
り、これによつて合金の使用時または加工時に粒
界での脆性的な破壊が発生することを防止しうる
ため工業的に用いて有利な多結晶合金材料の機能
特性や加工性を顕著に改善するのである。 <実施例> 以下、実施例によりこの発明を詳細に説明す
る。 実施例 1 通常の電気用銅地金、電解亜鉛、電気錫、純度
99.99%のアルミニウム、Cu−30%V母合金およ
びCu−15%Si母合金などを用いてアルゴンガス
雰囲気下で第1表に示すような組成の20mmφの銅
合金を溶解、鋳造した。 これを800℃にて5時間均一化焼鈍したのち、
熱間圧延および冷間圧延により1mmtに圧延し、
次いでその表面を軽く機械的に研磨して約100mm
長さのテープとした。 このテープを真直ぐな状態で800℃から水焼入
れして機能効果調査のための試料を得た。この間
に加工性の状況観察も行なつた。 また試料の機能効果についても調べ、これらの
結果を第2表に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】 上記第2表から、この発明の合金は、形状記憶
効果、超弾性効果などの機能特性において良好で
あり、かつ比較合金に比べて加工性にも優れてい
ることが認められた。 Vを含有していても合金No.11のように過剰に添
加されたものは、却つて機能特性に悪影響を及ぼ
すことがわかつた。 実施例 2 実施例1で準備した形状記憶効果を示す試料を
用いて、これらの合金における機械的特性や結晶
粒度を調べ、その結果を第3表に示した。
【表】 上記第3表から、この発明の合金の破断伸び値
は、組成が類似して似かよつた変態温度域を有す
る比較合金に比べ大きく改善されており、また結
晶粒径も微細化されているし、引張り強さも大き
く向上していることがわかつた。 実施例 3 実施例1の第1表に示した合金のうち、変態温
度域の類似しているこの発明合金のNo.4と比較合
金のNo.10について片振り引張試験機により疲労寿
命を調べたところ第4表の結果を得た。
【表】 上記第4表から、疲労特性においてもこの発明
の合金は、変態温度域の類似している比較合金に
比べて改善されていることが認められる。 <発明の効果> 以上説明したように、この発明の銅系形状記憶
合金は、Zn5〜40重量%、Al2〜18重量%、V0.05
〜3重量%を必須として含有し、さらにSi,Sn,
Ag,Ni,Mg,Mn,Sb,Ga,Ge,Inの金属の
何れか1種またはそれ以上を合金がβ相構造を有
しうる範囲内で含有し、残部がCuよりなること
を特徴とするものであつて、形状記憶効果、超弾
性挙動および防振効果が損なわれることがなく、
しかも、結晶粒界の脆さの改善効果や結晶粒の微
細化などによつて延性が改善される結果、加工性
において著しい改善効果が得られ、また疲労特性
も顕著に改善されるため工業的に用いて多大の効
果を有するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Zn5〜40重量%、Al2〜18重量%、V0.05〜3
    重量%と残部Cuよりなることを特徴とする銅系
    形状記憶合金。 2 ZnとAlの合計量が15〜50重量%であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の銅系形
    状記憶合金。 3 Zn5〜40重量%、Al2〜18重量%、V0.05〜3
    重量%と残部Cuよりなる合金に、Si,Sn,Ag,
    Ni,Mg,Mn,Sb,Ga,Ge,Inの金属の何れ
    か1種もしくはそれ以上を合金がβ相構造を有す
    る範囲内で含有することを特徴とする銅系形状記
    憶合金。
JP6421582A 1982-04-16 1982-04-16 銅系形状記憶合金 Granted JPS58181841A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6421582A JPS58181841A (ja) 1982-04-16 1982-04-16 銅系形状記憶合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6421582A JPS58181841A (ja) 1982-04-16 1982-04-16 銅系形状記憶合金

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58181841A JPS58181841A (ja) 1983-10-24
JPH0437149B2 true JPH0437149B2 (ja) 1992-06-18

Family

ID=13251637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6421582A Granted JPS58181841A (ja) 1982-04-16 1982-04-16 銅系形状記憶合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58181841A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60138032A (ja) * 1983-12-26 1985-07-22 Mitsubishi Metal Corp Cu系形状記憶合金
JP2582982Y2 (ja) * 1991-03-23 1998-10-15 金子農機株式会社 作業車両用傾斜計
RU2649480C1 (ru) * 2016-12-23 2018-04-03 Юлия Алексеевна Щепочкина Сплав на основе меди
CN111304487B (zh) * 2020-03-24 2021-05-25 安新县华昌合金厂 一种铜基形状记忆合金及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58181841A (ja) 1983-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4073667A (en) Processing for improved stress relaxation resistance in copper alloys exhibiting spinodal decomposition
CN110952019B (zh) 一种易切削锌白铜及其制备方法和应用
JPH0941066A (ja) 冷間プレス加工可能なマグネシウム合金
JPH027386B2 (ja)
JPH0762472A (ja) 高加工性銅系形状記憶合金とその製造方法
US4238249A (en) Process for the preparation of a copper-zinc material
JPH048494B2 (ja)
JPH0443974B2 (ja)
JPH07122111B2 (ja) 超塑性マグネシウム合金
JPH0437149B2 (ja)
JPS58197241A (ja) 耐溶融金属侵食性にすぐれた高強度高導電性Cu合金
JPS6328975B2 (ja)
JP2886818B2 (ja) 装飾用の銅合金の製造方法
JPH0362779B2 (ja)
JPS59215448A (ja) 機能合金
JPS6220272B2 (ja)
JP3977956B2 (ja) 冷間加工性に優れた高強度β型Ti合金
JP2697242B2 (ja) 冷却能の高いCu合金製連続鋳造鋳型材およびその製造法
KR910006016B1 (ko) 구리기초형상기억합금 및 그 제조방법
JPS6328976B2 (ja)
JPS6328973B2 (ja)
US3107998A (en) Copper-zirconium-arsenic alloys
JPS6077948A (ja) 耐粒界割れ性のすぐれたCu系形状記憶合金
JPS6328974B2 (ja)
JPH04210438A (ja) 高強度Cu 合金製連続鋳造鋳型材