JPH04367199A - スピーカ用振動板 - Google Patents

スピーカ用振動板

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JPH04367199A
JPH04367199A JP16882991A JP16882991A JPH04367199A JP H04367199 A JPH04367199 A JP H04367199A JP 16882991 A JP16882991 A JP 16882991A JP 16882991 A JP16882991 A JP 16882991A JP H04367199 A JPH04367199 A JP H04367199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
fiber
fibers
speaker
phosphate ester
Prior art date
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Pending
Application number
JP16882991A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Takahashi
高橋 昌徳
Kazuharu Kawada
一春 川田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PIONEER CONE CORP
Pioneer Corp
Original Assignee
PIONEER CONE CORP
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
Application filed by PIONEER CONE CORP, Pioneer Electronic Corp filed Critical PIONEER CONE CORP
Priority to JP16882991A priority Critical patent/JPH04367199A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響特性に優れたスピ
ーカ用振動板に関する。
【0002】
【従来の技術】動電型スピーカに代表される電気音響変
換器の音響特性は、主として振動系の物理特性に左右さ
れる。なかでも、振動板は、スピーカの性能に大きな影
響を与える重要な部材である。
【0003】振動板10は、たとえば図1に示すように
、コーン型に成形され、エッジ11の周囲をガスケット
21でスピーカフレーム20に固定されている。振動板
10の内部中央にはセンターキャップ30が配置されて
おり、コイルボビン31の周囲にボイスコイル32が捲
回されている。そして、コイルボビン31に内装された
センターポール41,ヨーク42,マグネット43及び
プレート44で磁気回路を構成し、この磁気回路の途中
、すなわちセンターポール41とプレート44との間に
ボイスコイル32を移動自在に配置する。なお、符番1
2は、ダンパーを示す。
【0004】このスピーカに組み込まれる振動板10や
センターキャップ30として使用される材質には、次の
特性が要求される。■  能率を向上させるために、密
度ρが小さいこと。■  再生帯域を広げるために、比
弾性率E/ρが大きいこと。■  共振を制動し、音圧
周波数特性をフラットにするため、適度な内部損失を有
すること。
【0005】これらの要求特性を満足する材料として、
クロスカーボンに代表されるプリプレグシートの成形品
,ポリプロピレンを主体としたシートの成形品,ポリプ
ロピレンを主体とする射出成形品等が従来の紙,パルプ
等に代わるものとして使用されるようになってきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】クロスカーボンに代表
されるプリプレグシートの成形品,ポリプロピレンシー
トの成形品,射出成形品等は、紙,パルプ等に比較した
場合、近年のデジタル化に伴う要求特性を満足する振動
板材料といえる。しかし、これらの材料は、それぞれ一
長一短があり、密度ρ,比弾性率E/ρ,内部損失等に
改善すべき余地がある。
【0007】たとえば、プリプレグシートの成形品は、
剛性に優れているものの、密度ρが大きく内部損失が小
さい。また、ポリプロピレンシート等の成形品では、紙
,パルプ等より大きく剛性を上げるために、カーボン繊
維やマイカ,ウイスカー等を配合する必要がある。しか
し、この配合によって、密度が大きくなる。しかも、ポ
リプロピレンシートは、熱に弱いという致命的な欠点を
もっている。
【0008】他方、紙,パルプ等を原料とした従来の振
動板は、密度が小さく、適度な剛性及び内部損失を備え
ている。また、抄紙により製造されるため、材料選択の
自由度に優れている。そのため、この系統の振動板が現
在でも使用されている。しかし、紙,パルプ等を原料と
した振動板は、湿度に弱く、たとえばデジタル対応のス
ピーカとする上でパルプが持つ剛性だけでは対応できな
くなっている。この欠点を解消するため、カーボン繊維
やアラミド繊維を紙,パルプ等に混抄することが特開昭
61−245791号公報,特開昭61−245797
号公報等で紹介されている。しかし、カーボン繊維,ア
ラミド繊維等は、自己結合力がないため、これら繊維を
配合すればするほど振動板のヤング率が低下する傾向を
示す。
【0009】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、無機質繊維,有機合成繊維,無機
質鱗片状物質等を抄紙によってスピーカ用振動板とする
ときリン酸エステルセルロースの微細繊維をバインダー
として使用することにより、密度,比弾性率,難燃性,
耐湿性等に優れ、適度な内部損失をもつスピーカ用振動
板を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のスピーカ用振動
板は、その目的を達成するために、木材パルプ,靭皮,
種子毛繊維等を主体とする原料懸濁液と高度にフィブリ
ル化したリン酸エステルセルロースの微細繊維との配合
物を抄造して得られたことを特徴とする。
【0011】原料懸濁液としては、無機質繊維,有機質
合成繊維又はこれら繊維をブレンドしたもの、鱗片状無
機物を主体とする原料懸濁液等も使用される。これら原
料懸濁液を2種又は3種ブレンドし、これに高度にフィ
ブリル化したリン酸エステルセルロースの微細繊維を配
合したものを抄造することもできる。更に、抄造された
振動板に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を付着させても
よい。なお、本発明の振動板は、図1に示した振動板1
0,センターキャップ30等を包含するものである。
【0012】
【作  用】リン酸エステルセルロースは、たとえば次
のようにして調製される。先ず、尿素及びリン酸を反応
させて得られるポリリン酸アンモニウムの溶液に、更に
数%の尿素を添加する。このリン酸エステル化剤水溶液
を、対セルロース比で20〜30重量%の有効付着量が
得られるように、セルロース繊維に含浸させる。セルロ
ース繊維としては、木材パルプや紙等の天然繊維を使用
することができる。含浸処理後、セルロース繊維を10
0℃以下の熱風で水分除去し、更に140℃以上に加熱
することによって次のエステル化反応を開始させる。
【0013】
【化1】
【0014】このエステル化反応において、化合物[I
I]は不安定な状態であるので、反応終了後にはほとん
どが化合物[I]となる。得られたリン酸エステルセル
ロースをビーター又はリファイナー等の解繊機で叩解す
ると、フィブリル化される。たとえば、原料として使用
した木材パルプが図2に示した繊維状態をもっていたの
に対し、叩解後のリン酸エステルセルロースは図3に示
す状態になる。
【0015】このとき、天然繊維のセルロースには結晶
域及び非結晶域があり、エステル化反応によって結晶域
が崩れて非結晶域となる。そのため、叩解を容易に行う
ことができる。また、本発明においては、バインダーと
して必要な特性を付与する上から、ショッパーリグラー
濾水度で90°SR以上の叩解度でリン酸エステルセル
ロースを叩解することが好ましい。
【0016】リン酸エステルセルロースを水に分散させ
ると、カチオンの挙動を呈する。そして、ゼータ電位が
マイナスの木材パルプ,ガラス繊維,セラミックス繊維
,金属繊維等の材料に対して有効なバインダーとして働
く。また、ナイロン繊維,アクリル繊維,ポリエステル
繊維,アラミド繊維,PPS繊維,芳香族ポリエステル
繊維等の有機質繊維との絡み合いも良好である。すなわ
ち、各種の繊維に対するバインダーとしての作用を呈す
る。そのため、繊維材料として広範なものを使用するこ
とができ、しかも任意にブレンドして抄紙によって製造
できるため、従来にはない新しいスピーカ用振動板を得
ることが可能となる。
【0017】また、リン酸エステルセルロースは、高温
に晒された場合に分子内のリン酸に脱水炭化反応が生じ
、自己分解により炭化する難燃性を示す。そこで、耐熱
性の高いアラミド繊維やフェノール樹脂,無機質繊維等
を主材として使用すると、難燃性の優れたスピーカ用振
動板となる。マイカ,カーボングラファイト,各種ウイ
スカー等についても、ミクロフィブリルの絡み合いや機
械的濾過作用によって高歩留りで混抄することが可能と
なる。更に、抄紙の際に表面電荷を中和するポリアクリ
ルアミド等の添加剤を配合するとき、歩留りが一層向上
する。
【0018】また、熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂等を振
動板に付着させて、振動板の剛性,ヤング率,密度等を
適宜調整することができる。これらの樹脂は、溶剤に溶
かし或いは懸濁させた樹脂液に振動板を浸漬したり、樹
脂液を振動板にスプレーすること等によって、振動板に
付着させることができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。表1は、リン酸エステルセルロースをフィブリル
化した微細繊維をバインダーとして使用した振動板製造
用材料の配合割合を示す。なお、表1のバインダー繊維
は、リン酸エステルセルロースをフィブリル化した微細
繊維を示す。
【0020】
【表1】
【0021】また、実施例1〜10をアクリル樹脂で含
浸処理したものを実施例11〜20として、エポキシ樹
脂で含浸処理したものを実施例21〜30としてそれぞ
れ用意した。なお、実施例21〜30及び比較例3にお
けるエポキシ樹脂は、210℃で2分間保持する熱処理
によってキュアリングした。含浸樹脂としてはフェノー
ル樹脂やメラミン樹脂を使用することができ、これによ
って得られた振動板に難燃性を付与することもできる。
【0022】これらの配合物を抄造して得られた振動板
の特性を表2〜4に示す。
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】表2〜4から明らかなように、本発明に従
った実施例の振動板は、密度,ヤング率,内部損失等に
おいて優れた特性を示している。また、フィブリル化さ
れたリン酸エステルセルロースをバインダーとして使用
することにより、従来では抄紙不可能な材料とされてき
た合成繊維や無機質繊維の抄造も可能となった。
【0026】この材質の選択によって、実施例1〜8及
び10の振動板は、難燃性をもつものとなる。また、実
施例11〜20及び21〜30で使用したアクリル樹脂
やエポキシ樹脂として難燃性に優れたものを使用すると
き、或いは難燃化処理したアクリル樹脂やエポキシ樹脂
を使用するとき、実施例11〜30でも難燃性に優れた
振動板とすることができる。このことは、エポキシ樹脂
以外にも、たとえばフェノール樹脂,メラミン樹脂等の
耐熱性樹脂で処理した場合にも同様であった。
【0027】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によると
き、フィブリル化されたリン酸エステルセルロースをバ
インダーとして使用することにより、各種の繊維を配合
してスピーカ用振動板に抄造することができ、難燃性を
活かしてテレビ,ラジオ等の電源付近にも安心して使用
することができる。この材質に対する選択の自由度が大
きいため、耐湿性,耐薬品性に優れた振動板が得られ、
また海水雰囲気に晒される使用環境でも十分な特性を長
期間にわたって発揮する振動板となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】  動電型スピーカの構造を示す概略断面図

図2】  繊維原料として使用した木材パルプの繊維形
状を示す写真
【図3】  フィブリル化されたリン酸エステルセルロ
ースの繊維形状を示す写真

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  木材パルプ,靭皮,種子毛繊維等を主
    体とする原料懸濁液と高度にフィブリル化したリン酸エ
    ステルセルロースの微細繊維との配合物を抄造して得ら
    れたことを特徴とするスピーカ用振動板。
  2. 【請求項2】  無機質繊維,有機質合成繊維又はこれ
    ら繊維をブレンドした原料懸濁液と高度にフィブリル化
    したリン酸エステルセルロースの微細繊維との配合物を
    抄造して得られたことを特徴とするスピーカ用振動板。
  3. 【請求項3】  鱗片状無機物を主体とする原料懸濁液
    と高度にフィブリル化したリン酸エステルセルロースの
    微細繊維との配合物を抄造して得られたことを特徴とす
    るスピーカ用振動板。
  4. 【請求項4】  請求項1〜3記載の原料懸濁液を何れ
    か2種又は3種をブレンドし、これに高度にフィブリル
    化したリン酸エステルセルロースの微細繊維を配合した
    配合物を抄造して得られたことを特徴とするスピーカ用
    振動板。
  5. 【請求項5】  請求項1〜4の何れかに記載のスピー
    カ用振動板に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を付着させ
    たことを特徴とするスピーカ用振動板。
JP16882991A 1991-06-13 1991-06-13 スピーカ用振動板 Pending JPH04367199A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007522756A (ja) * 2004-02-17 2007-08-09 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 電気音響トランスジューサ用の膜体の特性を変更する方法及び装置
JP2017158220A (ja) * 2017-06-20 2017-09-07 パイオニア株式会社 スピーカ用振動板

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