JPH04365553A - 磁気研磨用ヘッドおよびそれを使用した自動磁気研磨装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気研磨に使用する研
磨用ヘッドに関する。　　本発明はまた、そのヘッドを
使用した自動磁気研磨装置にも関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、磁気研磨は、鉄芯にコイルを巻
いて通電して電磁石を形成し、これを研磨用ヘッドとし
て、強磁性をもつ磁気砥粒を吸着させた状態で回転させ
ることにより実施する。　　このとき研磨用ヘッドと被
研磨物（いわゆるワーク）との間に形成された磁場によ
り、磁気砥粒がワークに押しつけられ、研磨の効果が生
じる。　　磁気砥粒をワークに押しつける力は、主とし
て磁束密度により決定され、磁束密度は電磁石に発生す
る磁束の強さと、ヘッドとワークとの間隙に左右される
。

【０００３】電磁石は、コイルに流す電流を変化させれ
ば磁束の強さを調節できる点で好都合であるが、固定さ
れたコイルと回転するヘッドとの組み合わせは、ヘッド
の形状に制約を与える。　　従って、磁気研磨において
、従来はヘッドを異なる形状のものと交換して使用する
ことは検討されず、ましてヘッドに自由な軌跡を画かせ
て研磨を行なうようなことは、考えられたことがなかっ
た。

【０００４】一方、切削や研削のような加工技術の自動
化が進むにつれて、研磨もまた自動化の要請が強まって
いるが、磁気研磨に関しては、上記の制約のため自動化
が進んでいなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、磁気
研磨において止むを得ないと考えられていた上記の制約
をなくし、研磨装置の構成を簡素にしてそのコストを低
減するとともに、使用を容易にすること、さらには磁気
研磨を自動的に行なうことのできる装置を提供すること
にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明の
磁気研磨用ヘッドにより、またそのヘッドを使用した自
動磁気研磨装置により達成される。

【０００７】本発明の磁気研磨用ヘッドは、図１および
図２に例示するように、非磁性材料で製作した回転体形
状で軸（３）を有するヘッド本体（１）に、１個ないし
数個（これらの図に示した例では４個）の永久磁石片（
２）を埋設してなる。

【０００８】ヘッド本体（１）は、非磁性で必要な強度
をもった材料であれば何を用いてもよいが、代表的な例
は、非磁性ステンレス鋼の粉末を焼結したものであって
、これに必要により機械加工を施して製作する。

【０００９】永久磁石片（２）は、磁石としてできるだ
け強力であることが望ましいから、Ｓｍ−Ｃｏ系やＮｄ
−Ｆｅ−Ｂ系など、高い磁束密度をもつもので製作する
。

【００１０】研磨用ヘッドの形状および構造には、さま
ざまな態様が可能であって、研磨すべき表面の形状に応
じて製作すればよい。　　図１および図２に示したもの
は平面研磨用であるが、図３に示すような円錐形とし、
先端に永久磁石片（１）をとりつければ、円錐形の凹み
を研磨することができる。　　円形またはそれに近い断
面をもったキャビティ表面を研磨するには、図４に示す
ような、紡錘形のヘッドが有用である。

【００１１】平面研磨用のヘッドにおいても、図５およ
び図６に示すように、円筒状の多極磁石を用い、これを
ヘッド本体の外周をとり囲むようにとりつけ、円筒の端
（２１）からヘッド本体の端（１１）を少し後退させて
、磁気砥粒を保持するための空間（４）を設けたものも
有用である。　　円筒状の多極磁石は、多層構造にして
もよい。　　いずれにせよ、ヘッド本体と永久磁石片と
のこのような組み合わせも「埋設」の意義に含まれる。

【００１２】上記のような磁気研磨用ヘッドを使用する
本発明の自動磁気研磨装置は、磁気研磨用ヘッド、その
回転手段および移動手段、ならびに回転および移動の手
段をあらかじめ定めたプログラムに従って実施するため
の制御手段からなり、磁気砥粒の供給手段をそなえた装
置である。

【００１３】自動磁気研磨にとって、ヘッドを交換する
ことは多くの場合に必須といってよいほどであるから、
本発明の自動磁気研磨装置の好ましい態様においては、
上記した構成要素に加えて、複数種の磁気研磨用ヘッド
を交換可能にする自動チャッキング装置、および、あら
かじめ定めたプログラムに従ってヘッドを交換して使用
する制御手段を付加して装置を構成する。

【００１４】磁気砥粒は、従来使用されてきた強磁性体
と研磨材との複合体の粉末のほか、出願人が共同出願人
とともにすでに開示した（特願平２−３０６４３１）研
磨材組成物、すなわち強磁性体と研磨材とを一体にせず
単に混合しただけのものも、本発明に関して使用可能で
ある。

【００１５】出願人らのその後の研究の成果として別途
提案する湿式磁気研磨、すなわち磁気研磨を液状媒体と
界面活性剤の存在下に実施する技術もまた、本発明の実
施に当って、既知の乾式磁気研磨と同様に利用できる。

【００１６】

【作用】通常の研磨は、研磨ヘッドすなわち砥石をワー
クに接触させ、適切な面圧を加えることによって行なわ
れる。　　従って、研磨ヘッドを交換した場合、接触面
積が変れば、ヘッドをワークに対して押しつける力も、
それに応じて変化させなければならない。　　これに対
し、磁気研磨はヘッドとワークとが直接接触していない
ため、このような問題にわずらわされず、ヘッドを交換
することが可能である。砥石による研磨は、不適切な圧
力を加えるとヘッドが破壊されたりワークを損ねたりす
る心配があるが、ヘッドとワークの間に常に加工間隙の
ある磁気研磨には、それがない。

【００１７】このような磁気研磨のもつ原理的なメリッ
トが、本発明に従って電磁石に代え、永久磁石片を埋設
したヘッドを使用することにより実現した。

【００１８】ヘッドの交換により、ヘッドとワークとが
対面する面積が変化した場合、磁気砥粒をワークに押し
つける力が変化することになるが、これは、各ヘッドの
磁束をその形状に応じて適切にえらんでおくことにより
、実質上なくすことができる。　　多くの場合、この問
題は、もっと簡単に解決できるであろう。　　たとえば
、ヘッドにより単位時間あたりの研磨除去量に差がある
としても、それがわずかであれば、研磨時間を調節する
ことで対応可能である。

【００１９】このようにして、ならい方式など切削や研
削の分野で既知の手法を採用することにより、ワークの
表面形状が複雑なものであっても、本発明の装置はそれ
に追従してヘッドを自由な軌跡に従って移動させ、必要
なヘッド交換を行ないながら、自動的に研磨を完了する
ことができる。

【００２０】

【発明の効果】本発明の磁気研磨用ヘッドは、従来の電
磁石に代えて永久磁石を使用したから、研磨面の形状を
自由にえらんで製作することができ、かつ簡単に交換使
用することができる。　　従って、さまざまな形状のワ
ークに対応して磁気研磨を行なうことが容易である。

【００２１】このヘッドを使用した本発明の自動磁気研
磨装置は、複雑な形状のワークの表面を、必要に応じて
ヘッドを交換しながら、自動的に研磨することができる
。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　本発明の磁気研磨用ヘッドの第一の例を示
す平面図。

【図２】　　図１の磁気研磨用ヘッドの縦断面図。

【図３】　　本発明の磁気研磨用ヘッドの第二の例を示
す縦断面図。

【図４】　　本発明の磁気研磨用ヘッドの第三の例を示
す縦断面図。

【図５】　　本発明の磁気研磨用ヘッドの第四の例を示
す平面図。

【図６】　　図５の磁気研磨用ヘッドの縦断面図。

【符号の説明】

１　　ヘッド本体 ２　　永久磁石片 ３　　軸

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　非磁性材料で製作した回転体形状で軸
   を有するヘッド本体に、１個ないし数個の永久磁石片を
   埋設してなる磁気研磨用ヘッド。
2. 【請求項２】　　ヘッド本体が、非磁性ステンレス鋼の
   粉末を焼結してなるものである請求項１の磁気研磨用ヘ
   ッド。
3. 【請求項３】　　永久磁石が、Ｓｍ−Ｃｏ系磁石または
   Ｎｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石である請求項１の磁気研磨用ヘッ
   ド。
4. 【請求項４】　　請求項１の磁気研磨用ヘッド、その回
   転手段および移動手段、ならびに回転および移動の手段
   をあらかじめ定められたプログラムに従って実施するた
   めの制御手段からなり、磁気砥粒の供給手段をそなえた
   自動磁気研磨装置。
5. 【請求項５】　　複数種の磁気研磨用ヘッドを交換可能
   にする自動チャッキング装置をそなえ、あらかじめ定め
   たプログラムに従ってヘッドを交換して使用する制御手
   段を付加した請求項４の自動磁気研磨装置。