JPH0436409A - 多孔質体及びその製造方法 - Google Patents

多孔質体及びその製造方法

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JPH0436409A
JPH0436409A JP13998790A JP13998790A JPH0436409A JP H0436409 A JPH0436409 A JP H0436409A JP 13998790 A JP13998790 A JP 13998790A JP 13998790 A JP13998790 A JP 13998790A JP H0436409 A JPH0436409 A JP H0436409A
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powder
porous
magnetic
porous body
pores
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JP13998790A
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English (en)
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Masao Yamamoto
正夫 山本
Yoshihiro Akasaka
芳浩 赤坂
Hiroshi Tateishi
浩史 立石
Hideyuki Ozu
秀行 大図
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は磁性粉末体に磁場を与えた後、焼結すること
により、配向した連続孔を形成させたことを特徴とする
多孔質体とその製造方法に関する。
(従来の技術) 金属材料を用いた多孔質体は、原料として金属粉末を容
器に充填した後、金属元素が拡散して金属同士が接合を
開始する温度以上、金属の融点以下の高温で焼結するこ
とにより得られる。また、その他の代表的な方法として
ドクターブレード法がある。これは原料となる金属粉末
と有機溶剤やバインダー、可塑剤などを混合・攪拌して
スラリー状にした後で有機フィルム上に流し、これをブ
レード間に通して成形、シート化し、さらにできたシー
トの温度を上げて溶剤、バインダー、可塑剤を揮散させ
た後、高温で焼結することにより多孔質体にする。
これらの多孔質体は各種電池や電気分解用などの電極、
大気中や溶液中に含まれる塵や不純物などの除去および
血液分離、イオン交換、脱臭用などの各種フィルター、
多孔質触媒体、熱伝導や放熱による多孔質冷却体、多孔
質軽量構造体、多孔質体中に溶液や触媒などを保持する
各種保持体、溶液や気体の圧力変動ダンパー、溶液や気
体の流れ調整体、応力緩衝体、多孔質加熱体、ヒートポ
ンプのライラグ、溶液吸引体などの広範囲な分野に応用
できる。
多孔質体としての重要な因子は、多孔質体中の全空間率
を表す気孔率、孔の平均的な大きさを表す平均気孔径で
あるが、多孔質体に要求されるこれらの値は上述した用
途により種々異なる。例えば、電池に用いる電極では電
池反応を起生ずる電極活物質の絶対量を確保するために
一般的には気孔率を大きくし、かつ電極活物質の脱落を
防止するために気孔径を小さくする方が良いが、電池に
用いる溶液等によってはそれぞれの電池に応じた最適な
気孔径がある。また半導体製造に必須な粉塵除去フィル
ターの場合は要求するクリーン度に応じて除去する粉塵
の大きさが決まり、この要求を満足させるような幅広い
気孔径が必要になる。
この場合、気孔径を小さくすることが気孔率より重要な
因子になるが、反面気孔率をあまり小さくし過ぎると気
体を流すための圧損が大きくなるためにそのシステムに
応じた気孔率に設定することが必要となる。また、脱臭
用フィルターに多孔質体を用いる場合は、脱臭機能に寄
与する比表面積をできるだけ大きくすることが有効で、
このためには気孔率をできるたけ大きくし、気孔径をで
きるだけ小さくして脱臭面積を大きくすることが望まれ
る。このように、用いる多孔質体の気孔率はその用途に
応じ異なるものの、いずれの用途においてもその性能を
十分発揮させるにはまず多孔質体中の気孔径や気孔率を
用途に応じて最適化する必要がある。
ところが、従来の多孔質体は一般的には金属などの粉末
を容器にいれた後、焼結するだけであるため、形成され
た孔は配向されることなく無秩序に配列しているだけで
、その多孔質構造も粉末の種類と焼結温度によって決ま
る気孔径や気孔率になっている。このような多孔質体の
気孔径の分布は通常ある程度の正規状の分布を示すひと
つの孔径ピークを持つことが一般的で、たとえ粉末の粒
径を制御したり種々の粉末を混合して2種以上の孔径の
ピークを得たとしてもその制御は非常に困難である。
一方、上述したように多孔質体の応用面からは、各種の
要求特性を得るために多孔質体中の孔を連続させ、さら
には配向させることが望まれている。
また、−層の特性の向上を計るために、多孔質体中に不
規則に分布した小孔と複数の配向した連続孔とを形成し
、それらを機能別に分離させることが望まれている。す
なわち、ひとつは反応を効率よく起こさせるための孔で
あり、もうひとつは溶液や気体を効率よく通すための孔
である。前者は気孔径に依存し、連続孔の気孔径をでき
るだけ小さくして反応面積を大きくすることであり、後
者は気体や液体を通しやすくするために、反応を効率よ
く起こさせるための孔より大きな気孔径にしてやること
である。しかも、全体の効率の観点から気孔率をできる
だけ大きくする必要がある。
このように、多孔質体を上述した種々の用途に適用し、
効率よく働かすには、まず連続した孔を十分に確保し、
かつ連続した孔を配向させること、次いで孔構造を機能
によって分離し、2種以上の連続した気孔径を付与する
ことが重要であるが、上述したような従来の多孔質体の
製造方法では実際にそれを実現させることは困難であり
、このような多孔質体を得ることも困難であった。特に
、2種以上の孔径分布を機能別に分離して配向させるこ
とはほとんど制御できなかった。
また、多孔質体の形状の観点からも従来の方法では制約
があった。すなわち、上述したような従来の方法により
多孔質体に凹凸などの複雑な形状を持たせるには、通常
所望する形状の型に粉末を充填して焼結するか、ブロッ
ク状もしくは板状に焼結した多孔質体を加工して所望の
複雑な形状にする。しかし型に入れて焼結する方法では
、焼結の昇温や冷却時に、複雑形状の部分での粉末体の
拘束と、粉末と型の熱膨張差による収縮度合いの差が相
互に作用して局部的な応力を発生し、多孔質体を変形さ
せたり、その変形のために気孔径や気孔率を変えてしま
うという欠点かある。また焼結後に加工する方法では、
加工時に表面の孔が潰されて多孔質体としての機能を損
なうという欠点があり、従来の方法では複雑な形状の多
孔質体を得ることは実用上困難であった。
一方、磁石に関連した磁性材料の分野では磁性粉末に磁
場をかけて焼結する磁場プレス方式が一般的に用いられ
ている。この方式は通常磁場をかけたプレス中で磁性粉
末を高温圧縮・焼結するもので、成形した磁石の特性を
発揮させるためにできるだけ孔のない高密度なものが得
られるような条件で行っている。この方法は連続した孔
が要求される多孔質体とは全く異なる成形方法、条件で
行われるばかりでなく、できた成形体も多孔質体とは全
く異なる。特にこの方法では、磁場は磁性粉末の磁化方
向を揃えて焼結するために必要であって、粉末あるいは
粉末体が作る孔の配向を意図するものではない。
磁石関連以外で磁性体粉末に磁場をかけた公知例として
、特開昭48−7807号公報がある。この公知例は「
粉末圧縮要素の近傍に磁力体を配置し、この磁石体の磁
力線の方向に鉄粉を配列させた後圧縮成形することを特
徴とする鉄系焼結金属材料の製法」に関するものである
。その意図するところは粉末に方向性を持たせることに
より成形品内部の空気及び油の潤滑を向上させる軸受け
に関するもので、いわば強度用の構造部品を対象にした
ものである。請求内容にも示されているように、その用
途上粉末を配列させた後圧縮成形が必要で、方法として
は上述した磁場プレス方式と同じである。従って、圧縮
成形過程で孔が潰されて連続した孔が得難いという点で
は多孔質体を得ることはできない。また、この公知例で
は上述したような機能別に孔径分布を持たせることも困
難である。
以上述べたように、従来の多孔質体では連続した孔を配
向したり、2種以上の連続孔を得ることは困難であり、
また、複雑形状の多孔質体を得ることも困難である。
(発明が解決しようとする課題) この様な点に鑑み、本発明は連続した孔を配向させた多
孔質体とその製造方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用)本発明は、磁性
体粉末からなり配向した連続孔と、該連続孔よりも小さ
な孔径を有する不規則な気孔とを具備した多孔質体及び
少なくとも粉末の一部が磁性体粉末から成る粉末体に磁
場を付与したのちに焼結して多孔質体中に連続孔を配向
させる多孔質体の製造方法である。
まず本発明の製造方法を以下に説明する。
例えば、容器上もしくは容器内に散布した磁性体粉末や
磁性体粉末と有機溶剤、バインダー、可塑剤などを混合
したスラリー、あるいは溶液中に懸濁もしくは沈降して
いる磁性体粉末など、磁性体粉末が自由に動ける状態に
ある粉末集合体の粉末同士が作る孔は、この状態では配
向性を持たず無秩序に並んでいる。また粉末体が作る孔
はこの状態では連続しているものの、配向はしておらず
、無秩序な方向を向いた連続孔になっているにすぎない
。従って、このような磁性体粉末からなる粉末の集合体
(以降粉末の集合体を粉末体という。)をこのままで焼
結しても連続した孔は無秩序に配列したままで多孔質体
になる。
本発明に係る方法の発明は、磁性体粉末からなる粉末体
に永久磁石や電磁石などの磁石により磁場を与えて磁性
体から成る粉末体の孔を磁場に沿って配向させた後、焼
結すると粉末体中の連続した孔がほぼそのままの状態で
配列した多孔質体になることを見出したものである。
この過程で磁場を付与する前の粉末体に圧縮力を付加す
ると、自由に動ける状態にある粉末は移動、再配列して
高密度化し、部分的に孔が潰れて配向した連続孔や気孔
率の減少を招くため、圧縮応力はかけないか、かけると
しても配向した連続孔かできるたけ確保てきる範囲に留
める必要がある。特に、圧縮力を付加したとき、粉末の
詰り方は圧縮力の方向に分布をもち、表面にある粉末は
ど高密度化する。このため粉末体のときには配向してい
た連続孔は圧縮過程で表面近傍の孔が破壊され、気孔率
の低下をきたすとともに粉末体は不均一な孔の分布を持
つことになる。このような多孔質体を焼結すると、そり
や割れを発生しやすくするばかりでなく、電極やフィル
ターなどに用いると表面にできた不均一な高密度層のた
めに再現性のある性能が得られなかったり、圧損が大き
くなって全体の性能を減することになる。
ここに用いる磁場としては特に制約を受けることはなく
、用途上要求される配向した連続孔が形成できる磁場が
付与できればよいが、−例を挙げれば磁性体粉末からな
る粉末体の近傍に磁石を配置して、該粉末体の厚さ方向
もしくは直角方向あるいは所望する任意の方向に磁場を
与えたり、あるいは複数磁石を配置して該粉末体に部分
的に複数の方向性を持たせることができる。電極、フィ
ルター、冷却体、保持体などの多くの場合は連続した孔
の配向が均一に揃った、望ましくは粉末体の厚さ方向に
揃った連続孔が形成される方が性能、効率の観点からは
有利であるため、できるだけこの方向に揃った磁力線を
発生させるようにすることが望ましい。特に、厚さ方向
に対し45度以内に配向した連続孔が全連続孔の半分以
上あることが望ましい。
この様な磁力線を得る方法として、磁性体粉末からなる
粉末体の近傍に磁石を配置したり、該粉末体に比べ、大
きな磁石を配置しその中心部の磁力線を利用したり、あ
るいは該粉末体の上下に相対してN極とS極を配置する
ことにより均一な磁場を得るなどが挙げられる。ここで
N極とS極の上下の配置は特に制約されることはなくN
、S極のどちらが上下に配置されていてもよい。N極と
S極を粉末体に相対して配置する場合、例えば第1図の
板状の磁性体から成る粉末体の例に示すように磁性体粉
末を非磁性容器1に散布して充填した粉末体2の上部に
自由落下できるような蓋体3をのせ、その上面にN極の
磁石要素体4を複数配列させるとともに、該粉末体の下
面にS極の磁石要素体5を複数配列することにより、磁
力線を粉末体の厚さ方向に均一、かつ平行にかければよ
い。
このとき磁力線をより均一にするために各磁石要素同士
を密着させて配置するとよい。また、該粉末体の面積が
大きい場合には該磁石要素体をマトリックス状に配列さ
せて磁場を付与するとよい。
さらに部分的に配向させない場合は該部分に磁石要素体
を配置しなければよいなど、各磁石要素体の配置を変え
ることで、種々の連続孔を得ることができる。容器とし
ては非磁性材料で作ることが望ましいが、用途によって
は部分的に非磁性材料を用いてもよいし、全体が磁性材
料であってもよい。磁場をいっそう均一にするには第2
図に示すように配列した磁石要素集合体の磁性粉末体側
に鉄などの高透磁率材料6を設けることにより磁力線を
より均一にすることができる。
以上述べた方法では、粉末体と磁石要素集合体の大きさ
が同じだと粉末体の端部では自刃線か洩れて不均一な磁
力線となって周辺が不均一な多孔質体になるため、これ
を防ぐのに磁石要素集合体の大きさを粉末体より大きく
するか、または粉末対を焼結した後焼結体の周囲の不均
一部分を取り除くとよい。また、容器と磁石とは密着し
ていても離れていてもよく、磁性体粉末の作る孔が磁力
線により配向できれば特に限定されるものではない。
上述した例で示したように、磁性体粉末からなる粉末体
に磁力線を与えると粉末体中の孔はその磁力線に沿って
配向し、連続した孔が形成できる。
これを粉末同士が接合を開始する温度以上、粉末の融点
以下の温度で焼結すると粉末体とほぼ同じ連続した孔が
配向した多孔質体が得られる。焼結にあたっては、磁場
を与えた後の粉末体を別の容器や支持体などに移し変え
ると配向した連続孔やその形状が崩れるため、磁場で粉
末体を配向させた後は粉末を充填した容器ごと焼結する
ことが好ましい。従って、容器に用いる材料としては焼
結温度範囲内で耐熱性を示す酸化物や炭化物、窒化物な
どを主成分としたセラミックスや炭素や硼素、ケイ素な
どを主成分とした無機物、又はニッケル系や鉄系などの
耐熱合金などを用いることが好ましい。
形成した多孔質体の特性を決める気孔率は多孔質体の用
途から出される要求によって異なるが、基本的には強度
を要求される多孔質体では気孔率は低く、電極やフィル
ターなどのように強度があまり必要でない場合には気孔
率は高いことが望ましいが、多孔質体として機能するた
めの気孔率の適性範囲は30〜90%である。気孔率が
30%未満になると多孔質体中の連続孔か確保できなく
なって多孔質体としての機能を得ることができなくなり
、逆に気孔率が90%を越えると多孔質体の形を維持す
ることが難しくなって取扱い過程での小さな力で曲がっ
たり、折れたり、凹んだりするため気孔率の上限は90
%とすることが好ましい。多孔質体としての機能を有し
、取扱い性や強度などを考慮すると実用上は気孔率を5
0〜85%とすることが望ましいが、各種の電極やフィ
ルター、冷却体、保持体、加熱体などのように多孔質体
に大きい比表面積が望まれるような用途に使用する場合
にはさらに60〜90%とすることが望ましい。
多孔質体にとって重要な気孔径も用途によって異なるが
、気孔径が大きすぎると多孔質体としての機能が得られ
ないばかりか、適用範囲が限定され、また逆に気孔径が
小さすぎると気体や液体が通りにくくなって多孔質体と
しての機能を損ねるため、平均気孔径としては0.05
〜500μmの範囲にあることが望ましい。ここで言う
平均気孔径とは正規状に分布した孔径のピークひとつの
場合、多孔質体中の全孔の容量に対して鎖孔の容量が半
分以上あることをいう。この場合、各種フィルターや電
極などではその機能上平均孔径として一般的には0.1
〜20μmとすることがよく、また各種触媒体や冷却体
、流れ調整体、ダンパーなどのように気体や液体を流し
たり保持したりする用途に用いる場合には3〜50μm
1さらに望ましくは5〜20μmとすることがよい。さ
らに、触媒などを保持する保持体や軽量構造体などの場
合は孔径としては大きくする必要があり、その望ましい
孔径の範囲としては20〜100μmである。
上述した気孔率、気孔径に加え、多孔質体の特性をいっ
そう発揮させるには多孔質体中に連続的に配向している
孔が気孔率の30%以上あることか望ましい。この量が
少なすぎると気体や液体の流れが悪くなったり、例えば
気孔に触媒などを入れ込むときに十分大れることができ
ず、性能や効率向上の点で不利になる。
本発明の特徴は、磁性体粉末からなる粉末体に磁場をか
けることにより該粉末体中の孔径に2つ以上の孔径ピー
クを持たせることができることである。例えば、磁性体
粉末からなる粉末体に磁石を近づけると磁性体粉末は磁
石に吸い付くが、このとき磁性体粉末が線状に連なった
状態にすると、この線状に連なった見掛けの一本の粉末
体は小さい孔径を持つ粉末粒子の集合体となり、その集
合体の粉末粒子間に微細な孔を連続的に形成することが
できる。しかも線上に連なった粉末集合体と粉末集合体
の間の間隔が作る孔は該微細な孔径よりも大きく、比較
的磁場方向に揃って配向させることができる。同様に、
磁性体粉末から成る粉末体を容器に入れ、例えば第1図
のように該粉末体に磁場をかけて粉末を磁力線の方向に
沿って再配列させると、第3図の断面拡大の模式図で示
すように微細な孔から成る不連続な気孔7とそれより大
きな孔から成る連続孔8を配列することができる。
このように2種の連続配向した孔径をもつ多孔質体を電
極に用いると大きい孔から成る連続孔を気体や液体の通
路部として作用させ、小さい孔から成る不連続な気孔を
電極反応などの反応部として作用させることができる。
実際には連続孔のピークはその要求機能により2種以上
あってもよい。
本発明に用いる粉末としては磁性体であればいずれでも
よく、例えば純金属、合金、酸化物などの磁性体粉末や
これらを複数含んた磁性体混合粉末であってもよいし、
ひとつの粉末が該磁性体の混合物であってもよい。また
、磁性体粉末の一部に金属、セラミックス、有機物など
の非磁性体を含む磁性体粉末など、全体として磁場によ
り粉末か移動、再配列して配向した連続孔が形成できれ
ばよい。特に、磁性体粉末の一部に非磁性体を含む磁性
体粉末の場合、非磁性体は磁性体と混在していても、あ
るいは磁性体粉末の周囲を非磁性体が被覆していても、
逆に非磁性体粉末の表面を磁性体が被覆していてもよい
。磁性体粉末中の非磁性体の存在形態およびその製造方
法は本発明では特に限定されるものではない。ここで、
ひとつの粉末粒子が磁性体と非磁性体の混合である方法
の例を挙げれば鍍金、メカニカルアロイング、CvD1
スパッタや蒸着などのPVD、イオン注入などによって
形成することが挙げられる。
また、粉末体としては上述したような磁性体粉末と非磁
性体粉末との混合であってもよい。この場合、非磁性体
粉末材料は磁性体粉末が不足する機能を補うような機能
、例えば強度、硬さ、熱伝導、電気伝導などの機能を補
って多孔質体全体として性能、効率か上がるように選択
することが望ましい。さらに、磁性体や非磁性体の粉末
形状としては粒状や針状、繊維状など本発明の多孔質体
が満足されれば特に限定されるものではない。
本発明の他の特徴は、所望する任意の形状を持つ多孔質
体を精度よく成形できることにある。所望する任意の形
状を有する容器もしくは型や蓋を用い、粉末体に磁場を
与えた後焼結することにより形状に沿った型の多孔質体
を得ることができる。
例えば、第4図の例に示すように容器9に粉末を散布、
充填した粉末体2に凹凸を有し、かつ自由落下できる蓋
体10をかぶせ、容器9の下面に磁石11を配置し下面
に沿って移動させると、粉末体は磁石の移動にともなっ
て蓋体IOの凹凸を埋めるように動く。この磁石の移動
を複数回繰り返すと凹凸は完全に埋まる。しかもこの場
合、磁石で粉末が容器面に引き寄せられるため、磁場を
与えない場合に生ずる、粉末同士のブリッジによって生
ずる表面の粗大な不均一孔が無くなり表面精度の高い成
形ができる利点がある。この場合、粉末が凹凸を埋める
過程で蓋体10がそれに追随して下降せず、全体として
凹凸を埋め切るのに粉末が不足するときは途中で粉末を
充填したり、その過程で粉末体を振動させる操作と組み
合わせるとよい。また、凹凸面側の多孔質体の表面精度
をさらに向上させるには、上述した過程を経た後、蓋体
lO側から磁石を再度移動させたり、すでに述べたよう
に粉末体の上下面側に磁石を配置させて形成するとよい
。さらに、配向した連続孔を得る観点からは磁石を第2
図の説明のところで述べたように一度所望する形状に整
えた後、磁石要素体を複数接触させた磁石体により改め
て磁場を与えるとよい。
また、ここでは磁石を移動する方法を述べたが、反対に
粉末体を移動しても効果は同じである。
上述した該多孔質体およびその製造方法の1つの目的は
、粉末体に磁場を与えて所望する任意の形状を得ること
にあるが、また多孔質体中に配向した連続孔を得たり機
能別に孔を分離することにより、性能を一層向上させる
という目的もある。
このように、本発明方法は磁石等の磁場発生装置を用い
て粉末体を移動して粉末体を所望する任意の形状に成形
する工程と共に連続孔を配向させる工程を備えており所
望する任意の形状の粉末体を得ることができ、それを焼
結することにより高精度な所望形状の多孔質体を得るこ
とができる。
ここに用いる蓋体10は所望する形状を持つ板もしくは
ブロックでよいが、該蓋体10が重すぎると粉末体が蓋
体lOの自重で圧縮成形されるため、その重量は上述し
た多孔質体の気孔率、気孔径が確保できる範囲に調整す
る必要がある。また、所望する形状は蓋体につける必要
はなく、容器に所望の形状をつけてもよいが、この場合
は従来技術でものべたように、焼結時に多孔質体を変形
させたり不均一な孔構造を形成しやすいため、容器に粉
末体を散布、磁場を付与した後所望する形状を有する容
器を、例えば平板上にひっくり返して容器を除いて焼結
する必要がある。たたし、粉末体の熱膨張係数と容器の
熱膨張係数が近い場合には容器に散布、磁場を付与した
後そのまま焼結することかできる。
本発明の他の目的は、電極やフィルターその他などに多
孔質体を用いる場合、表面に配向性を持たない、あるい
は粉末体とは異なる配向性、連続孔を有する多孔質体層
を設けることである。すなわち、上述したように磁場に
より配向させた連続孔を有する粉末体からなる基体を成
形後、その表面にさらに粉末を散布もしくは塗布したり
、あるいはシートなど、基体の粉末体とは異なる多孔質
体層を設け、次いでそれを焼結して複合多孔質体を得る
ことである。基体とは異なる多孔質構造の該層を形成す
る粉末体としては、基体と同じ材料であってもよいし異
なっていてもよく、その目的とする材料が選択されれば
よい。ここで、接層に非磁性の材料を用いた場合には、
接層を造る前後で磁場を付与しても非磁性材料は磁場の
影響を受けないため、製法に自由度がでるばかりでなく
、非磁性粉末を散布後に磁場を付与したとき基体となる
粉末体と該粉末層の粉末料が界面で混合して焼結時に接
合の良い複合粉末体を形成できる利点がある。ところで
、−膜内には熱膨張率が異なる材料で構成された複合積
層体を加熱すると、各層やその層の界面に熱膨張差に起
因した応力が発生し、複合積層体は反ったり、層の界面
で割れたりするが、本発明のような大きな気孔率を有す
る多孔質体上に熱膨張率の異なる多孔質体層を設ける場
合には、多孔質体特有の容易な変形態のために、熱熱膨
張差による応力を多孔質体が変形して吸収するため反り
や割れの発生は防止できる。 本発明の多孔質体に関わ
る製造装置は、例えば第5図に模式的に示すように、基
本的には粉末供給部12、粉末体成形部13および磁場
付与部14から構成されていればよい。ここで、粉末体
形成部13と磁場付与部14は必ずしも分離している必
要はなく、構成としては一つの装置で両機能を兼ねても
よい。粉末供給部12は粉末を供給できればよく、例を
挙げればポツパー、ふるい状のものなどである。また、
粉末を所定量供給するために粉末供給部■2の一部、例
えば粉末供給出口などにシャッターを設け、重量を計測
する装置と連動させ必要量の粉末を自動的に容器に散布
、充填したり、供給口と容器の間に光学的に粉末料を測
定する装置を設け、これとシャッターを連動させて必要
量の粉末を供給したり、あるいは−度粉末を容器に充填
して重量を測定し必要量の粉末とした後さらに粉末鉢容
器に充填し直すなど、所定量の粉末を容器に入れる補助
装置が設けられていることが望ましい。
粉末体形成部13は供給部から供給された粉末を容器に
均一化したり、粉末体の表面を平滑化したり、蓋体を載
せたりする部分で、その重要な働きは主に粉末の均一充
填にある。このために、供給された粉末を均一にならす
ための少なくとも2次元的に粉末鉢容器を移動させる補
助装置や、移動させながらさらに振動を加える補助装置
、あるいはブラシや薄板、丸棒などの粉末すり切り治具
で粉末をすり切って粉末体の表面を平滑にする補助装置
など、粉末体を均一にし、表面を平滑化するこれら補助
装置を有していればよい。粉末体表面のすり切りに関し
ては、上述したようなすり切り治具を粉末体表面に平行
に移動させたり、移動に加え回転させたりするとさらに
均一で平滑な粉末体が得られる。
磁場付与部14は本発明を実現するために最も重要な部
分で、基本的には永久磁石や電磁石などのような磁場を
発生させる装置から構成される。磁場発生装置は粉末体
の少なくとも一方向から粉末体に磁場を与えるように配
置されていればよいが、均一な磁場を発生させるには、
既に述べたように磁石要素体を互いに密着させマトリッ
クス状にしたり、さらに粉末体の上下より粉末体を挟み
込むように磁石要素体もしくはマトリックス状に配列し
た磁石要素体を配置したり、あるいは磁場を一層制御し
易くするために磁場発生装置を電磁石にするなどすると
よい。磁場発生装置は連続的な製造を考えると粉末体に
対し移動や回転できるような駆動機構を有していること
が望ましい。さらに、粉末体の連続孔の配向性をよくす
るには磁場発生装置と粉末体が相対的に平行に移動する
ことが望ましい。
連続製造の観点からは第6図のように搬送ベル)15を
有する装置とし、粉末供給部12より供給された粉末を
容器1に散布、充填した容器1を搬送ベルトエ5で移動
させ、粉末体形成部I3に設けた粉末すり切り治具17
で粉末体2の表面を平滑にした後、磁場付与部14で磁
場を与えて粉末体の連続孔を配向し、さらに焼結炉に入
れて焼結する。ここで、粉末散布、充填時に充填を一定
にし、さらに粉末体2の予備的な平滑化をするために、
粉末体形成部13に粉末供給部12と相対するように粉
末体振動装置1Gを設けるとよい。ただし、粉末体振動
装置16は搬送ベルト15の下に設けてもよいし、容器
1の下で搬送ベルト上に設けてもよい。さらに付は加え
るならば、磁場付与部14では粉末体2の入った容器1
を一度止めて磁場を付加した後磁場を切り、再び搬送ベ
ルト15で送るとよい。また磁場付与部14で容器1が
止まっているとき、次の容器1は粉末供給部12からも
粉末体すり切り治具16からも外れていることが望まし
い。
次に本発明の多孔質体を用いた応用例を示す。
半導体などの微細加工分野や高純度材料を扱う分野では
、雰囲気中に含まれる微細な塵やごみはできた製品の性
能に直接影響を与えるような損傷を招く。雰囲気中の塵
やごみを除去するには、通常フィルターを用いている。
これらのフィルターは除去すべき塵やごみの大きさに応
じた孔径を有し、できるだけ塵やごみを多く除去できる
よう孔の体積を多くする、つまり気孔率を大きくする必
要がある。しかも形成されている孔が連続している必要
があり、閉鎖されている孔が多いと除去能力としては低
下することになるまた、連続孔を配向させることも除去
能力向上には重要である。除去能力をさらに向上させる
一つの方法は、塵やごみを含んだ雰囲気気体が流れる流
路部と塵やごみを除去する除去部の孔径を変え、さらに
フィルターの雰囲気気体出口側の面を除去部の孔と同じ
孔径もしくは小さい孔径にすることである。すなわち、
均一な孔径からできたフィルターでは塵やごみは雰囲気
の気体か流れ込むフィルター人口表面のみで除去される
ため、フィルター表面がまず目詰まりして、内部にある
孔は友好に使われない。
これに対し、第7図に模式的に示すように、連続した孔
を有する流路部18の孔径を塵やごみを除去する除去部
19の孔径よりも大きくし、また雰囲気気体の流出面側
の流出部分20の孔径を除去部19と同じ大きさ、もし
くは小さい孔径とすると塵やごみは流れやすい流路部を
流れた後、除去部19や流出部20の孔で除去されるた
め、均一な孔径を持つフィルターより除去面積は圧倒的
に増加することになる。この場合、多孔質体フィルター
の少なくとも流出部の孔径は除去すべき塵やごみの大き
さ以下でなければならない。
第7図で除去部19と流出部20の境界の位置はとくに
限定されるものではなく、用途と要求により最も効率が
良くなるように設定すればよい。ここに用いるフィルタ
ーの気孔率はできるだけ大きい方がよいが、形状を保ち
、再現性よい孔の配向性や連続性を得る点からは30〜
90%にする必要があり、また該気孔率の50%以上が
連続孔であることが必要である。さらに性能を発揮させ
るには気孔率を55〜80%にすることが望ましい。
また、気孔径は除去すべき塵やごみの大きさによって決
まるが、除去性能と圧損の観点から最小の塵やごみを除
去するフィルターでも少なくとも流出部の平均孔径は2
μm以下、0.05μm以上とする必要がある。また、
除去部と流路部の孔径比は特に限定されず、流路部の平
均孔径/除去部の平均孔径比が1を越えていれば良いが
、圧損や除去性能の観点からは1.5以上あることが望
ましい。
さらに、流路部や除去部は単一の平均孔からできている
必要はなく、それぞれの部位において複合の孔径を持っ
ていてもよいが、除去部についてはその大半が除去すべ
き塵やごみの大きさ以下の孔径で形成されている必要が
ある。
このようなフィルターを得るには、容器上もしくは容器
内に磁性粉末を散布した粉末体に磁場を付与した後、磁
場を付与することなく片面に磁性あるいは非磁性の粉末
を散布したり、あるいは片面に多孔質体を重ねるか接着
した構成にすればよい。片面に多孔質体を付与する過程
では粉末体をまず焼結した後、予め焼結しておいた多孔
質体をかさねでもあるいは接着してもよい。
また、これまでは半導体などの分野で使用する、気体中
の塵やごみの除去フィルターについて述べたか、このフ
ィルターは水などの溶液中のごみを除去するのに使用で
きることはいうまでもない。
本発明の別の応用である電池や電気分解用の電極、ある
いはイオン交換用の多孔質体においても同様である。す
なわち、溶液を用いる電池用の電極や電気分解用の電極
、イオン交換用多孔質体では溶液や気体が通るために多
孔質体の孔が連続していて配向されていることが重要で
、このことは性能向上の重要な点である。例えば、Ni
水素電池のNi極ではNi多孔質体の気孔中に活物質て
あるNi(OH)2を入れて保持しているが、ここに用
いるNi多孔質体の気孔率は70〜90%と非常に高く
、また気孔径は30〜15(1μmである。活物質を入
れた後の最終気孔径は20〜50%である。
電極中の連続孔をNi極の板厚方向に平行に配向させる
ほど溶液は対極に対し最短距離にあるため液抵抗として
は小さくできる。さらに多孔質体に2種以上の平均孔径
を付与すると活物質を挿入する過程で、大きい連続孔か
ら小さい連続孔に活物質か入りやすくなり、小さい力で
活物質を入れることができる。特に活物質が不定形であ
る場合には複数の平均孔径がある方が有利になる。また
この様な電極では反応部と液の流路とを分離できるため
性能上も有利になる。さらに、電極の片面を配向しない
多孔質層にすることで反応部が増加することになり性能
の観点からは一層有効である。
電池の中でも、溶融した炭酸塩を電解質として用いる溶
融炭酸塩型燃料電池のアノードやカソードのN1多孔質
体に本発明の多孔質体を用いるとさらに有効である。溶
融炭酸塩型燃料電池の電池反応は電極中に浸み込んだ電
解質(溶融した炭酸塩)、燃料となるガス、電解質とガ
スが反応してできた電子を伝えるNi導電材料(電極)
の3つの因子が揃う場所で起きる。このとき、電解質層
から電極に引っ張り込まれた電解質は電極多孔質体中の
孔の表面をできるだけ覆うようにする方が性能上は好ま
しいが、反面電極中の孔を密に埋め過ぎてしまうとガス
流路の確保が難しくなり、反応は円滑に行われなくなる
。これを解決するには、アノードやカソードに連続孔を
配向させたり、あるいはガス流路としての大きい連続孔
と電解質を溜め込んでいる小さい連続孔を分離すること
によりガス流路の確保と反応部の確保を測ることが望ま
しい。電解質を溜め込む小さい孔の平均孔径としては、
アノードで3〜8μm1カソードとして5〜15μmの
範囲であり、ガス流路の孔の平均孔径としてはアノード
で5〜20μm1力ソード8〜30μmの範囲であるが
、電解質を溜め込む平均孔径よりガスの流路の平均孔径
の方が必ず大きいことか必要である。また、ガスの流路
となる孔径のピークは一種類である必要はなく、電解質
を溜める孔径よりも大きい孔径ピークを複数有していて
もよい。さらに、電極の電解質層に接する側の面に配向
性を有さず、また電解質を溜め込む孔の径より小さい微
細な孔径を持った層を形成することにより、ガスに対す
る耐圧性をよくするとともに電池反応をいっそう向上さ
せることができる。その平均孔径としては0.5〜5μ
mであり、厚さとしては0.5〜50μmの範囲である
。また、アノードとカソードの気孔率としては50〜9
0%の範囲であればよいが、気孔率を低くしすぎると電
池反応面積が減少し、高くしすぎると耐圧縮性が低下す
るため実用上は60〜80%とすることが望ましい。
さらに、電極の厚さとしては0,5〜3+amのの範囲
であるが、電池性能やコストの観点からは0.6〜1.
3mmとすることがよい。
これらの配向させた連続孔の孔径や気孔率を持つ電極を
得るには容器にアノードやカソードの原料となる磁性体
粉末を散布させた後、磁場を付与すればよく、また、電
極のうち電解質層側の表面に配向性を持たない層を設け
るには磁場を与えた電極基体の表面に磁場を与えること
無く粉末を散布すればよい。この場合、配向性を持たな
い層の材料としては磁性材料でも非磁性材料でもよく、
例えばニッケルや銅、鉄、クロムなどの金属やこれらの
金属をベースにした合金、酸化物の他、アルミナや窒化
アルミニウム、炭化ケイ素などのセラミックスなど電池
に支障がなければいずれの材料でもよい。また、別の方
法として、電極となるNiなどの磁性材料とバインダー
、有機溶剤、可塑剤などを混合させたスラリーをドクタ
ーブレード法でシート成形する過程で、ブレードにスラ
リーを通す前に磁場を付与する方法でもよい。上述した
ような電極を作る工程で磁場を付与する別の理由は、電
池特性にとって影響のある電極表面の表面寸法精度の向
上および表面の孔径の均一性を向上させることにある。
すなわち、磁場を付与することにより磁性材料が磁石に
引き付けられる結果、多孔質体の表面の粉末が容器表面
に押し付けられ、表面に現れる粉末同志のブリッジ化に
よって生ずる寸法精度の低下や粗大孔の形成が抑制され
て容器表面の寸法精度とほぼ同じ高精度の電極表面が得
られる。
さらにいえば、電極表面に制御した任意の形状を付与す
る場合、粉末を充填した容器に、該表面に所望する形状
を持つ型を載せた後、磁場を付与して磁場発生体もしく
は粉末体を移動させれば、磁場の移動によって磁性粉末
が形状をトレースするように移動し、所望の形状を得る
ことができる。
粉末体に磁場を与えて表面に任意の形状を付与する方法
は磁場により任意の形状を与えることか主目的であり、
できた多孔質体に配列した連続孔が形成されていなくて
もよいが、配列した連続孔が形成されれば電極としての
性能はさらに向上する。
また、片面に任意の形状を付与する場合、焼結時の熱膨
張や粉末体の収縮の観点から粉末を入れる容器表面を平
滑にし、所望の形状を有し、かつ自由落下できる型を上
部に被せた後上述したように磁場発生体もしくは粉末体
を移動させて粉末を形状部に満たせばよい。その後、上
部の型を除去し焼結すれば熱膨張や収縮に伴う多孔質体
の変形や割れを無くすことかできる。
本発明の他の応用は、多孔質加熱体とそれを用いた多孔
質加熱装置である。磁性体もしくは金属あるいはセラミ
クス非磁性体からなる高電気抵抗粉末を容器に散布後焼
結させて形成した多孔質加熱体を用いることにより、圧
力損失が少ない多孔質加熱装置を得ることである。第8
図に模式的に示すように、多孔質加熱体21に電圧を印
加する電源22と多孔質加熱体21の後方に送風用のフ
ァン23を設けた多孔質加熱装置24において、多孔質
加熱体21に電圧を不可して加熱するとき、ファン23
により送られた風か多孔質加熱体21の気孔を通過する
際熱交換して容易に送り出される。送風される風の圧力
損失を小さくするには多孔質加熱体21の気孔径をでき
るだけ大きくする必要かあるが、大きくし過ぎると供給
できる熱エネルギーが小さくなるため、全体の効率から
は気孔径を100〜500μmとする必要かある。また
、気孔率も重要な因子である。即ち、気孔率が小さいと
発熱の熱エネルギは大きくできるが、送風される風の通
過量が少なくなるため熱交換が十分でなくなり、装置全
体としてエネルギー効率が減少する。従って、気孔率と
しては60〜90%とすることが必要である。
圧力損失を小さくし、熱エネルギーを大きくして全体の
熱効率をいっそう向上させるには、風の通過する部分の
多孔質度と発熱部の多孔質度を分離させる必要がある。
すなわち、風の通過する部分の気孔径を大きくし、逆に
発熱部の気孔径を小さくしてやる必要がある。このため
には、多孔質発熱体を作る工程で両者の多孔質構造を分
離させるよう、磁性を有した高抵抗粉末を所望する形状
の容器に散布した粉末体に磁場を付与した後、焼結して
やればよい。この場合、高抵抗体が非磁性であるときは
、非磁性の高抵抗体粉末の一部に磁性体を混在させて見
掛上磁性体化してやればよい。
高抵抗体粉末の一部に磁性体を混在させるには、高抵抗
体粉末粒子の中や表面に磁性体を分散させるか、高抵抗
体粉末の表面を磁性体で被覆すればよいが、被覆する方
法では該被覆材料の電気抵抗が高抵抗体粉末に比べて小
さすぎると、これを多孔質体にして電圧を不可した際、
電流が被覆材料側に多く流れて高抵抗体粉末材料側には
流れにくくなるため装置の熱エネルギー効率は悪くなる
ただし、この現象は電気抵抗の小さい材料の被覆厚さに
よって変化し、高抵抗体粉末の粒径に対して被覆層の厚
さか十分小さければ電流は高抵抗体粉末側に流れて熱エ
ネルギー効率を良くするため、電気抵抗か高抵抗体粉末
材料に比べ小さい材料を被覆する場合はその厚さの制御
か必要である。以上のべた多孔質加熱体では電気的な絶
縁が確保されてないため、安全面からは多孔質加熱体の
少なくとも一つの表面に電気的な絶縁材料でできて絶縁
性多孔質体層もしくは多孔質体を用いた絶縁構造を設け
ると良い。ここに用いる多孔質体層の多孔質構造を表す
気孔率と気孔径は多孔質加熱体のそれよりも大きいこと
が必要である。この多孔質体層を上述した多孔質加熱体
の少なくとも一つの面に被覆するか、多孔質加熱体の少
なくとも一つの面の全面に、多孔質加熱体とは電気的な
接触かないように配置してやればよい。
さらに本発明の別の応用として、多孔質冷却体が挙げら
れる。この応用の第一義的な目的は発熱部品の一部もし
くは全面に、熱伝達率が発熱部品の熱伝達率より大きい
材料でできた多孔質体を設けることであり、第二収約に
はその熱除去効率を向上させるために多孔質体中の連続
孔を配向させることにある。即ち、発熱部品の一部もし
くは全面に熱伝達率の良い材料から構成された多孔質体
を密着させることにより、放熱面積の大きい多孔質体で
熱の除去を行うものである。さらには多孔質体中にガス
や液体などの冷却媒体を流すことにより、発熱部品の熱
を放熱面積の大きい多孔質体を通して冷却媒体と熱交換
させ、放熱を一層向上させるものである。系全体の放熱
性をよくするには多孔質体の比表面積を大きくすればよ
く、また熱伝達を高めるには多孔質体の密度を高めれば
良いが、両特性は相反する特性であるため実用上は発熱
部品からの発熱量や多孔質体の材料、冷却媒体の種類な
どから最適な多孔質体構造を決めればよい。多孔質体の
比表面積や密度を決めることは多孔質体の気孔率と気孔
径を決めることに等しく、気孔率を大きくし気孔径を小
さくするほど比表面積を大きくてきるが、気孔率を大き
くし過ぎると熱伝達を低下させ、気孔径を小さくし過ぎ
ると冷却媒体の流れが悪させる。従って、多孔質冷却体
の気孔率としては55〜80%の範囲とし、気孔径とし
ては1〜100μmの範囲とする必要がある。また、多
孔質体は孔のないバルク材料に比べると伝熱断面積か小
さいので、これを補うため発熱部品との密着界面での伝
熱量を大きくするように多孔質体の発熱部品密着面側の
表面層の気孔率を低下させるとよい。さらに付は加える
ならば、発熱部品と多孔質体の界面に生じた隙間は熱伝
達の大きな抵抗となり、系全体の熱効率を低下させるの
で、これを避けるため、多孔質体と発熱部品をろう付け
や拡散接合などで接合しておくとよい。この場合、接合
性を良くし、熱の伝達を円滑に行えるよう多孔質体の表
面の孔を表面研磨などで潰しておくことが望ましい。
多孔質体に用いる材料としては、熱伝導率が大きい金、
銀、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属およびこれ
らの元素を主体にした合金もしくは窒化アルミニウムな
どの高熱伝導セラミックスを選ぶことがよいが、用途上
の制約を受ける場合には特にこれらの金属、合金、セラ
ミックスにこだわる必要はない。
多孔質冷却体の冷却特性をさらに向上させるには、多孔
質体中の孔構造を機能別に分離してやるとよい。即ち、
多孔質体の孔構造を熱伝導部と放熱部に分離させること
で、このためには熱伝導部の気孔率を放熱部の気孔率よ
り小さくし、かつ放熱部の気孔径を熱伝導の気孔径より
大きくしてあげることである。これを実現するには、既
に述べたように粉末体に磁場を付与した後焼結すればよ
い。また、粉末体が非磁性の場合には、多孔質加熱体の
応用で述べたように粉末を見掛上磁性化してあげた後粉
末体に磁場を付与し、さらに焼結してあげればよい。
(発明の実施例) 以下、実施例をもって本発明の詳細な説明する。
実施例1 ニッケルの粉末を底面が平らなアルミナの容器に散布し
たのち、ステンレス製の棒で転がしながら表面か平らに
なるように粉末をすり切った。
次いて容器の下から磁石により磁場を付与させた粉末体
を容器ごと雰囲気炉に入れ水素/窒素の比が5/95の
フォーミングガス中で、900℃、30分焼結させた。
焼結した厚さ約lll1mの多孔質体の密度測定から多
孔質体の気孔率を算出したところ気孔率は67%であっ
た。水銀圧入法で測定した気孔率は66%で、密度から
算出した気孔率と一致していることから、この多孔質体
中の孔のほぼ全てが連続した孔であることが分かった。
次いで、多孔質体の断面を顕微鏡で観察したところ多孔
質体の厚み方向に配向した連続孔が形成されており、水
銀圧入測定からその孔の平均径は約lOμmであった。
実施例2 アルミナ微粒子を2重量%分散させた、異なる大きさの
粒径を持つ2種類のニッケル粉末を、粗粒/微粒の比か
50/ 50となるように混ぜた粉末をボールミルで1
0時間撹拌・混合したのち15cm角のカーボン製の容
器に散布し、ステンレス製の棒で転がしながら表面が平
らになるように粉末をすり切った。次いで混合粉末の上
部に薄いカーボン板をかぶせ、容器の下から5crn角
の磁石要素体をお互いが密着するようにして4行、4列
のマトリックス状に鉄板上に配列した磁石で、鉄板を粉
末体側にして磁場を付与したのち実施例1と同様の雰囲
気、1200℃で30分焼結して厚さ約1 mmの焼結
多孔質体を得た。焼結した多孔質体の密度から多孔質体
の気孔率を算出したところ、気孔率は72%であり、ま
た気孔径は水銀圧入測定から約6μmと約15μmの2
つの分布をしていることが分がった。さらに、多孔質体
の断面を顕微鏡で観察したところ、多孔質体の板厚方向
に配列した小さい孔径から成る連続孔と大きい孔径から
成る連続孔が分離して形成されていた。
実施例3 実施例1と同様のニッケル粉末を用い、同様の手順で磁
場を付与した粉末体において、さらに容器端部に薄いス
ペーサを載せた後、粉末体より粒径の小さいニッケル粉
を散布し、実施例1と同様にすり切った複合粉末体を実
施例1と同じ条件で焼結したところ、反りを発生するこ
となく厚さ約1龍の焼結体を得た。その複合多孔質体の
孔構造を測定したところ、基本である多孔質体の孔構造
は実施例1とほぼ同じであったか、その表面には厚さが
約20μmで、無秩序に配列した平均孔径約4μmの多
孔質緻密層が形成されていた。
実施例4 実施例1で用いたニッケル粉末を底面が平らなカーボン
容器に散布したのち、ピッチ5m+++、振幅1 mm
の波状の凹凸をしたオーステナイト系ステンレス製の薄
板を粉末体の上部表面にのせ、実行例2で用いた磁石を
容器の下で底面に平行に往復IQ回移動させた。次いで
、波状の薄板を除去し、実施例1と同様の条件で焼結し
たところ、表面にピッチ約4.9關、振幅約1關の波状
の凹凸を有する多孔質体か得られた。また容器の平らな
底面に接していた多孔質体の表面を実体顕微鏡で拡大観
察したところ、粗大な不均一な孔は全く見られず精度の
高い表面が得られた。
実施例5 アルミナの微粒子を、重量%で4%混合させたニッケル
粉末を、底面がピッチ5鰭、振幅1 mmの波状の凹凸
をした50II+角のカーボン製の容器に均一に散布し
た後、上面に容器と同じ波状の凹凸をしたカーボン製の
薄板を、底面の凹凸と薄板の凹凸の山と谷か一致するよ
うにのせた。次いで、実施例2で用いた磁石を容器底面
に平行になるように20回往復させ、さらに薄板側がら
同様に20回磁石を往復させた。上部のカーボン製薄板
を除去し、容器に入れた多孔質体を実施例2と同じ雰囲
気、条件で焼結させたところ、気孔率が約81%で、ピ
ッチ約5m+e、振幅的1mmの波状のほぼ型通りの多
孔質体板か形成できた。
比較例1 実施例1で用いたニッケル粉末を、アルミナ製の容器に
散布後実施例1と同様にして粉末をすり切り、次いて容
器ごと雰囲気炉に挿入し実施例1と同じ雰囲気、条件で
焼結した。できた多孔質体の気孔率を密度から算出し、
気孔径を水銀圧入法で測定したところ、気孔率は59%
、平均気孔径は11μmであった。気孔径としてはほぼ
実施例1と同じであったか、気孔率について水銀圧入法
でも測定したところその値は64%であったことがら、
この多孔質体中には数96の連続していない閉鎖孔か形
成されていることか分かった。また、その断面を顕微鏡
で観察したところ孔は配向することなく無秩序に並んで
いた。
比較例2 実施例1で用いたニッケル粉末を実施例4で用いた容器
に散布後、粉末体上部に実施例4と同じ凹凸のステンレ
ス製の薄板をのせて振動を加え、できた粉末体を実施例
1と同様の雰囲気、条件で焼結した。しかし、形成した
多孔質体の表面にはステンレス製薄板の凹凸に沿った形
状は形成できなかった。
C発明の効果コ 本発明によれば、磁性体から成る粉末体に磁場を付与し
た後、焼結するという簡単な工程で従来は困難であった
配向した連続孔を有する多孔質体が容易に得られるばか
りでなく、連続孔を機能別に分離した多孔質体を得るこ
とができる。また、多孔質体の表面の多孔質構造を変え
た複合多孔質体が得られるばかりでなく、複雑形状を有
した多孔質体を高精度で成形することができる。これら
の多孔質体は、基本的には粉末供給部と粉末体形成部と
磁場発生部の簡単な組み合せで構成された製造装置によ
って得られる。
本発明の多孔質体を用いれば半導体や水処理分野などに
必須な高性能の塵やごみ除去フィルタが可能になるばか
りか、電池や電気分解用の電極に用いれば高性能の電池
や分解装置が可能になる。
さらには、高性能イオン交換体、高効率加熱装置や冷却
装置が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第4図は本発明の製造方法を説明す
る断面図、第3図は本発明の多孔質体の部分拡大断面図
、第5図及び第6図は本発明に用いる製造装置の概念図
、第7図は本発明に係る多孔質体からなるフィルタの断
面図、第8図は本発明に係る多孔質体を用いた加熱装置
の概要図である。 1・・・容器 3、[1・・・蓋体 6・・・高透磁率材料 8・・・連続孔 11・・・磁石 13・・・粉末体成形部 15・・・搬送ベルト 17・・・粉末すり切り治具 18・・・流路部 20・・・流出部 22・・・電源 24・・・多孔質加熱装置

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)磁性体粉末からなり、配向した連続孔と、該連続孔
    の孔径よりも小さな孔径を有する不規則な気孔とを具備
    した事を特徴とする多孔質体。 2)少なくとも粉末の一部が磁性体粉末から成る粉末体
    に磁場を付与したのち、焼結して多孔質体中に連続孔を
    配向させたことを特徴とする多孔質体の製造方法。
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